JP3822654B2 - 魚群探知機 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は水中へ向けて超音波を発射し、魚群,海底等からの反射エコーを受信して表示器に表示し、海中における魚群,海底の状況を探知する魚群探知機に関する。
【0002】
【従来の技術】
超音波を利用する魚群探知機は良く知られているが、ここで簡単に説明すると、単一の超音波振動素子または適当な形状に配列した複数の超音波振動素子で構成された送受波器から超音波パルスを繰り返し水中に発射し、水中の魚群や海底等から反射して帰来する反射エコーを受信して、例えばCRT等で構成された表示器の表示画面に反射エコーを表示する。
魚群等からの反射エコー強度は、一般に当該魚群の大小及び密度に比例するので、表示画面に表示される反射エコーの映像(以下、魚探映像と記す)の位置,濃淡および拡がりにより、魚群の存在,その水深,大小,密度等の情報が得られる。
【0003】
図3は、表示画面上に表示される従来の魚探映像の一例を示す図であり、図において、100A〜100Cは魚群エコーであり、100A,100Bは比較的大きな魚群エコー、100Cは比較的小さな魚群エコーである。また、200は海底エコー、300は現時点の水深値を示す。
表示画面の縦方向は水深を示し、横方向は経過時間Tを示す。すなわち最新の映像が一番右端に表示され、時間の経過と共に順次左側に移動して行き、一番左側に進むと消滅し、このようにして現時点からT時間前(過去)までの魚探映像が表示画面上に表示される。
【0004】
このような魚群探知機の利用法の一つに魚場の探索がある。この漁場の探索は、魚群探知機を搭載した漁船で魚場周辺を移動しながら魚探映像で幾つかの漁のポイントを探索し、探索したポイントのうち最良のポイントに戻って効率の良い漁を行うものであるが、このような漁場の探索を行う場合、従来の魚群探知機では魚群映像に現れた良好と思われる魚群エコーの幾つかを、その時の漁船の位置と共に記憶しておいて、記憶を頼りに魚群エコーを比較し、最良のポイント位置を決定してその位置に戻るという方法を取っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように従来の魚群探知機では、漁場の探索を行う場合、表示画面上に現れた幾つかの魚群エコーとその位置とを記憶しておく必要があり、目標のない海上においてはこの漁場の探索が容易でないという問題点がある。
なお、魚群探知機によっては、魚群映像を記録紙にプリントアウトして出力する装置やメモリを備えた装置があり、このような装置では魚群エコーを記憶しておく必要はなくなるが、現在の自船の位置から過去の魚群エコーの位置までの方位および距離を一目で把握することはできず、魚群が移動してしまうため直ちに最良のポイントまで戻りたい場合であってもその位置がなかなか判りずらい。
【0006】
本発明はかかる問題点を解決するためになされたものであり、漁場の探索が容易に行える魚群探知機を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わる魚群探知機は、水中へ超音波を送波することにより得られた反射エコーをエコー信号とし、前記エコー信号を映像情報に変換して、表示画面に現時点から所定時間前までの魚探映像を表示する魚群探知機において、魚群探知機が搭載される船舶の現在位置情報を逐次入力する位置情報入力手段と、漁場探索の開始から終了までの所定期間内に得られたエコー信号から魚群エコーのみを抽出し、該魚群エコーからその魚群の規模を検出し一定規模以上の魚群であるか否かを判定する魚群規模判定手段と、上記魚群規模判定手段で一定規模以上の魚群であると判定した場合、当該魚群エコーをその位置情報と共に記憶させる魚群エコー記憶手段と、上記魚群エコー記憶手段に記憶された単数または複数の魚群エコー毎に現在の自船からの方位および距離を付して各魚群エコーの位置に重ねて表示する手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明に係わる魚群探知機は、水中へ超音波を送波することにより得られた反射エコーをエコー信号とし、前記エコー信号を映像情報に変換して、表示画面に現時点から所定時間前までの魚探映像を表示する魚群探知機において、魚群探知機が搭載される船舶の現在位置情報を逐次入力する位置情報入力手段と、漁場探索の開始から終了までの所定期間内に得られたエコー信号から魚群エコーのみを抽出し、該魚群エコーからその魚群の規模を検出し一定規模以上の魚群であるか否かを判定する魚群規模判定手段と、上記魚群規模判定手段で一定規模以上の魚群であると判定した場合、当該魚群エコーをその位置情報と共に記憶させる魚群エコー記憶手段と、上記魚群エコー記憶手段に記憶された単数または複数の魚群エコー毎に現在の自船からの方位および距離を数値表示欄として付して各魚群エコーの位置に重ねて表示する手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
また、上記魚群エコー記憶手段で、当該魚群エコーの水深情報も合わせて記憶させ、上記魚群エコー記憶手段に記憶された単数または複数の魚群エコー毎に現在の自船からの方位,距離およびその水深情報を付して各魚群エコーの位置に重ねて表示する手段を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、上記魚群規模判定手段が魚群エコーからその魚群の規模を検出する手段は、魚群エコーの強さ,深度方向の長さ,継続時間の長さにより検出することを特徴とする。
【0010】
また、上記所定期間内に記憶した魚群エコーを表示する場合、記憶した魚群エコーが複数ある場合には、装置自身がその魚群エコーを、少なくとも上記魚群規模判定手段により検出される魚群規模と、魚群エコーの強さおよびその水深から想定される魚種とからなる所定条件で比較し、最適な漁が行えると想定される魚群エコーのみを表示する手段を備えたことを特徴とする。
【0012】
【作用】
本発明の魚群探知機は上述のような構成とすることにより、漁場の探索を行う場合、漁の対象となる魚群のみをその方位,距離と共に、もしくはその水深情報も合わせて現在の魚探映像と同一画面上に表示することにより、一見しただけで最良のポイントを判断でき、またその方位,距離,水深等が判る。また、最良のポイントまで操船する場合でも自船の移動によって変化するその方位,距離を常に知ることができ、漁場の探索および操業が容易になる。
また、装置自身で最適ポイントの魚群映像情報のみを選択して表示させることもでき、漁場の探索をさらに容易に行えるようになる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を基に説明する。本発明の魚群探知機は、例えばGPS,ロラン等の航法装置と接続し、この魚群探知機を搭載する漁船の位置が航法装置から逐次入力されるようになっており、また、検出した魚群エコーをメモリに記憶し、且つ、所定期間内に記憶された魚群エコーの規模(すなわち魚群の大きさ,密度)を手動または自動で比較する手段を設けている。
従って、漁場の探索を開始するにあたって操作部を操作して開始を入力し、探索を終了した時点で終了を入力すれば、装置がその間に受信した魚群エコーを比較して最良のポイント位置を検出し、この最良のポイント位置が自船の位置からの方位と距離の数値で表示され、操業者はこの数値に合わせて自船を進めれば直ちに最良のポイントへ到達できるようになる。
【0014】
図1は、本発明の一実施例を示すブロック図であり、図において、1は操作部、2は制御部、3は位置・魚探メモリ部、4は魚探バッファメモリ部、5はA/D変換部、6は受信部、7は送信トリガ発生部、8は送信部、9は送受波器、10は距離・方位演算部、11は表示部、12は表示器、13は航法装置、14は入力部、15は漁場探索用のメモリである。
【0015】
次に動作について説明する。操作部1は通常の魚群探知機に必要な操作を行うための機能に加えて、漁場探索の開始/終了を入力する手段と、その間に受信した魚群エコーであっても漁の対象とならない小規模の魚群エコーをカットすべくそのレベル(これは魚群エコーの強さ,深度方向の長さ,時間方向の長さで定める)を設定する手段と、受信した複数の魚群エコーの中から最良のポイント(魚群エコー)の検出を手動で行うか自動で行うかを指定する手段とを備えている。
【0016】
送信トリガ発生部7は、制御部2からの送信タイミングによりトリガパルスを発生し、送信部8へ送出する。送信部8ではこのパルス間隔で所定のパルス幅の高周波の電気信号である送信信号を発生し、送受波器9へ送出する。
送受波器9は一般に船舶の船底に設置されており、例えば電歪素子で形成され、送信信号に基づいて振動し、水中へ超音波パルスを放射する。
放射された超音波パルスは、水中の魚群または海底に当たって反射し、反射エコーが再び送受波器9で受波され、電気信号であるエコー信号に変換される。
【0017】
このエコー信号は受信部6で電気的に増幅された後、A/D変換部5で反射エコーの強弱に応じたデジタル値に変換され、魚探バッファメモリ部4に記憶される。この魚探バッファメモリ部4は、1回の超音波パルス信号の送受信によって得られるエコー信号に応じたデジタル値を記憶するだけの容量を持っており、従って魚探バッファメモリ部4に一時記憶されたエコー信号は送信毎に読み出されて位置・魚探メモリ部3へ送出される。
【0018】
一方、この魚群探知機は、外部または内蔵されたGPS,ロラン等の航法装置13から入力部14を介して自船の現在位置情報が逐次入力されており、この自船位置情報が逐次制御部2および位置・魚探メモリ部3へ供給されている。位置・魚探メモリ部3では、魚群バッファメモリ部4から読み出される1回ごとのエコー信号に対し、自船位置情報を1対1で対応させながら記憶し、さらにn回分の送受信で得られるエコー信号を記憶する容量を持っており、n回分の記憶領域が満たされると、最も古いエコー信号から順次削除され、順次新しいエコー信号に更新される。また、制御部2では、位置・魚探メモリ部3に記憶されたn回分のエコー信号を映像情報に変換し、表示部11へ送出して表示器12とのタイミングを一致させ、表示器12の表示画面に魚探映像として表示する。
【0019】
また、制御部2では、操作部1から漁場探索の開始が指示されている場合、変換した映像情報から魚群の映像情報のみを抽出し(この抽出は、例えば海底からの反射エコーの水深値より水深の浅い位置からの反射エコーを魚群の映像と判断する等の方法で行う)、そのレベルを基準値と比較し、漁の対象となり得る規模の魚群であれば逐次その位置と共にメモリ15に記憶させる。
次に、操作部1から漁場探索の終了が指示された場合、最良ポイントの検出を装置自身で行わせる旨の設定がなされている場合には、メモリ15に記憶された魚群の映像情報のうちから最大の魚群、または魚影密度の最も濃い魚群、または魚群の映像情報からその深度等により魚種を判別できる場合には所望の魚種の魚群、あるいはそれらを加味した魚群の1つを選出し、その位置と自船の現在の位置とから、距離・方位演算部10で現在位置からその位置までの距離および方位を算出し、通常の魚探映像とは別の例えば魚群追尾ボックスのような形式で表示器12に表示するデータに変換して表示部11へ送り、表示器12に表示する。
また、最良ポイントの検出を手動で行う旨が設定されている場合には、基準値以上の魚群を、上記同様に魚群追尾ボックスのような形式で表示する。
【0020】
図2は、本実施例において表示器12で表示される魚探映像の表示例を示す。図2において、図3と同一符号は同一又は相当部分を示し、400A,400Bはそれぞれ魚群追尾ボックスで、水深情報も合わせて表示した場合の例であり、401A,401Bはその数値表示欄を示す。例えば401Bでは、現在位置から260°方向、2.1km、水深35mの位置に比較的規模の大きい魚群100Bが存在することを示す。
なお、魚群エコー100Cの映像表示は上述のn回分の範囲内の魚群映像であるが、魚群追尾ボックス401A,401Bの魚群エコー100A,100Bの映像表示は、n回分の範囲内の場合もそれより過去のn回分の範囲外の場合の両方がある。
また、装置により最良ポイントを自動設定する旨が設定されている場合には、魚群追尾ボックス400A,400Bのうち、どちらかが選択されて表示されることになる。
【0021】
なお、上記実施例では、位置・魚探メモリ部3で記憶されるn回分以上の範囲に渡って漁場の探索を行い、最良のポイントを選出する例を示したが、漁場の探索が1n回分の範囲内であれば、メモリ15は特に設ける必要はない。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の魚群探知機は、魚群エコーを映像情報として、現在の魚探映像と同一画面上に、魚群映像と重ねて現在の自船からの方位および距離を付して、あるいは、現在の自船からの方位および距離を数値表示欄として前記魚群エコーの映像情報に付して、表示するので、従来の機能に加えて漁場の探索における最適漁場の探索が容易に行えるようになり、さらにその位置までの操船が容易に行えるようになる等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明の魚群探知機における表示例を示す図である。
【図3】従来の魚群探知機における表示例を示す図である。
【符号の説明】
1 操作部
2 制御部
3 位置・魚探メモリ部
10 距離・方位演算部
12 表示器
13 航法装置
14 入力部
15 漁場探索用のメモリ
【産業上の利用分野】
本発明は水中へ向けて超音波を発射し、魚群,海底等からの反射エコーを受信して表示器に表示し、海中における魚群,海底の状況を探知する魚群探知機に関する。
【0002】
【従来の技術】
超音波を利用する魚群探知機は良く知られているが、ここで簡単に説明すると、単一の超音波振動素子または適当な形状に配列した複数の超音波振動素子で構成された送受波器から超音波パルスを繰り返し水中に発射し、水中の魚群や海底等から反射して帰来する反射エコーを受信して、例えばCRT等で構成された表示器の表示画面に反射エコーを表示する。
魚群等からの反射エコー強度は、一般に当該魚群の大小及び密度に比例するので、表示画面に表示される反射エコーの映像(以下、魚探映像と記す)の位置,濃淡および拡がりにより、魚群の存在,その水深,大小,密度等の情報が得られる。
【0003】
図3は、表示画面上に表示される従来の魚探映像の一例を示す図であり、図において、100A〜100Cは魚群エコーであり、100A,100Bは比較的大きな魚群エコー、100Cは比較的小さな魚群エコーである。また、200は海底エコー、300は現時点の水深値を示す。
表示画面の縦方向は水深を示し、横方向は経過時間Tを示す。すなわち最新の映像が一番右端に表示され、時間の経過と共に順次左側に移動して行き、一番左側に進むと消滅し、このようにして現時点からT時間前(過去)までの魚探映像が表示画面上に表示される。
【0004】
このような魚群探知機の利用法の一つに魚場の探索がある。この漁場の探索は、魚群探知機を搭載した漁船で魚場周辺を移動しながら魚探映像で幾つかの漁のポイントを探索し、探索したポイントのうち最良のポイントに戻って効率の良い漁を行うものであるが、このような漁場の探索を行う場合、従来の魚群探知機では魚群映像に現れた良好と思われる魚群エコーの幾つかを、その時の漁船の位置と共に記憶しておいて、記憶を頼りに魚群エコーを比較し、最良のポイント位置を決定してその位置に戻るという方法を取っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように従来の魚群探知機では、漁場の探索を行う場合、表示画面上に現れた幾つかの魚群エコーとその位置とを記憶しておく必要があり、目標のない海上においてはこの漁場の探索が容易でないという問題点がある。
なお、魚群探知機によっては、魚群映像を記録紙にプリントアウトして出力する装置やメモリを備えた装置があり、このような装置では魚群エコーを記憶しておく必要はなくなるが、現在の自船の位置から過去の魚群エコーの位置までの方位および距離を一目で把握することはできず、魚群が移動してしまうため直ちに最良のポイントまで戻りたい場合であってもその位置がなかなか判りずらい。
【0006】
本発明はかかる問題点を解決するためになされたものであり、漁場の探索が容易に行える魚群探知機を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わる魚群探知機は、水中へ超音波を送波することにより得られた反射エコーをエコー信号とし、前記エコー信号を映像情報に変換して、表示画面に現時点から所定時間前までの魚探映像を表示する魚群探知機において、魚群探知機が搭載される船舶の現在位置情報を逐次入力する位置情報入力手段と、漁場探索の開始から終了までの所定期間内に得られたエコー信号から魚群エコーのみを抽出し、該魚群エコーからその魚群の規模を検出し一定規模以上の魚群であるか否かを判定する魚群規模判定手段と、上記魚群規模判定手段で一定規模以上の魚群であると判定した場合、当該魚群エコーをその位置情報と共に記憶させる魚群エコー記憶手段と、上記魚群エコー記憶手段に記憶された単数または複数の魚群エコー毎に現在の自船からの方位および距離を付して各魚群エコーの位置に重ねて表示する手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明に係わる魚群探知機は、水中へ超音波を送波することにより得られた反射エコーをエコー信号とし、前記エコー信号を映像情報に変換して、表示画面に現時点から所定時間前までの魚探映像を表示する魚群探知機において、魚群探知機が搭載される船舶の現在位置情報を逐次入力する位置情報入力手段と、漁場探索の開始から終了までの所定期間内に得られたエコー信号から魚群エコーのみを抽出し、該魚群エコーからその魚群の規模を検出し一定規模以上の魚群であるか否かを判定する魚群規模判定手段と、上記魚群規模判定手段で一定規模以上の魚群であると判定した場合、当該魚群エコーをその位置情報と共に記憶させる魚群エコー記憶手段と、上記魚群エコー記憶手段に記憶された単数または複数の魚群エコー毎に現在の自船からの方位および距離を数値表示欄として付して各魚群エコーの位置に重ねて表示する手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
また、上記魚群エコー記憶手段で、当該魚群エコーの水深情報も合わせて記憶させ、上記魚群エコー記憶手段に記憶された単数または複数の魚群エコー毎に現在の自船からの方位,距離およびその水深情報を付して各魚群エコーの位置に重ねて表示する手段を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、上記魚群規模判定手段が魚群エコーからその魚群の規模を検出する手段は、魚群エコーの強さ,深度方向の長さ,継続時間の長さにより検出することを特徴とする。
【0010】
また、上記所定期間内に記憶した魚群エコーを表示する場合、記憶した魚群エコーが複数ある場合には、装置自身がその魚群エコーを、少なくとも上記魚群規模判定手段により検出される魚群規模と、魚群エコーの強さおよびその水深から想定される魚種とからなる所定条件で比較し、最適な漁が行えると想定される魚群エコーのみを表示する手段を備えたことを特徴とする。
【0012】
【作用】
本発明の魚群探知機は上述のような構成とすることにより、漁場の探索を行う場合、漁の対象となる魚群のみをその方位,距離と共に、もしくはその水深情報も合わせて現在の魚探映像と同一画面上に表示することにより、一見しただけで最良のポイントを判断でき、またその方位,距離,水深等が判る。また、最良のポイントまで操船する場合でも自船の移動によって変化するその方位,距離を常に知ることができ、漁場の探索および操業が容易になる。
また、装置自身で最適ポイントの魚群映像情報のみを選択して表示させることもでき、漁場の探索をさらに容易に行えるようになる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を基に説明する。本発明の魚群探知機は、例えばGPS,ロラン等の航法装置と接続し、この魚群探知機を搭載する漁船の位置が航法装置から逐次入力されるようになっており、また、検出した魚群エコーをメモリに記憶し、且つ、所定期間内に記憶された魚群エコーの規模(すなわち魚群の大きさ,密度)を手動または自動で比較する手段を設けている。
従って、漁場の探索を開始するにあたって操作部を操作して開始を入力し、探索を終了した時点で終了を入力すれば、装置がその間に受信した魚群エコーを比較して最良のポイント位置を検出し、この最良のポイント位置が自船の位置からの方位と距離の数値で表示され、操業者はこの数値に合わせて自船を進めれば直ちに最良のポイントへ到達できるようになる。
【0014】
図1は、本発明の一実施例を示すブロック図であり、図において、1は操作部、2は制御部、3は位置・魚探メモリ部、4は魚探バッファメモリ部、5はA/D変換部、6は受信部、7は送信トリガ発生部、8は送信部、9は送受波器、10は距離・方位演算部、11は表示部、12は表示器、13は航法装置、14は入力部、15は漁場探索用のメモリである。
【0015】
次に動作について説明する。操作部1は通常の魚群探知機に必要な操作を行うための機能に加えて、漁場探索の開始/終了を入力する手段と、その間に受信した魚群エコーであっても漁の対象とならない小規模の魚群エコーをカットすべくそのレベル(これは魚群エコーの強さ,深度方向の長さ,時間方向の長さで定める)を設定する手段と、受信した複数の魚群エコーの中から最良のポイント(魚群エコー)の検出を手動で行うか自動で行うかを指定する手段とを備えている。
【0016】
送信トリガ発生部7は、制御部2からの送信タイミングによりトリガパルスを発生し、送信部8へ送出する。送信部8ではこのパルス間隔で所定のパルス幅の高周波の電気信号である送信信号を発生し、送受波器9へ送出する。
送受波器9は一般に船舶の船底に設置されており、例えば電歪素子で形成され、送信信号に基づいて振動し、水中へ超音波パルスを放射する。
放射された超音波パルスは、水中の魚群または海底に当たって反射し、反射エコーが再び送受波器9で受波され、電気信号であるエコー信号に変換される。
【0017】
このエコー信号は受信部6で電気的に増幅された後、A/D変換部5で反射エコーの強弱に応じたデジタル値に変換され、魚探バッファメモリ部4に記憶される。この魚探バッファメモリ部4は、1回の超音波パルス信号の送受信によって得られるエコー信号に応じたデジタル値を記憶するだけの容量を持っており、従って魚探バッファメモリ部4に一時記憶されたエコー信号は送信毎に読み出されて位置・魚探メモリ部3へ送出される。
【0018】
一方、この魚群探知機は、外部または内蔵されたGPS,ロラン等の航法装置13から入力部14を介して自船の現在位置情報が逐次入力されており、この自船位置情報が逐次制御部2および位置・魚探メモリ部3へ供給されている。位置・魚探メモリ部3では、魚群バッファメモリ部4から読み出される1回ごとのエコー信号に対し、自船位置情報を1対1で対応させながら記憶し、さらにn回分の送受信で得られるエコー信号を記憶する容量を持っており、n回分の記憶領域が満たされると、最も古いエコー信号から順次削除され、順次新しいエコー信号に更新される。また、制御部2では、位置・魚探メモリ部3に記憶されたn回分のエコー信号を映像情報に変換し、表示部11へ送出して表示器12とのタイミングを一致させ、表示器12の表示画面に魚探映像として表示する。
【0019】
また、制御部2では、操作部1から漁場探索の開始が指示されている場合、変換した映像情報から魚群の映像情報のみを抽出し(この抽出は、例えば海底からの反射エコーの水深値より水深の浅い位置からの反射エコーを魚群の映像と判断する等の方法で行う)、そのレベルを基準値と比較し、漁の対象となり得る規模の魚群であれば逐次その位置と共にメモリ15に記憶させる。
次に、操作部1から漁場探索の終了が指示された場合、最良ポイントの検出を装置自身で行わせる旨の設定がなされている場合には、メモリ15に記憶された魚群の映像情報のうちから最大の魚群、または魚影密度の最も濃い魚群、または魚群の映像情報からその深度等により魚種を判別できる場合には所望の魚種の魚群、あるいはそれらを加味した魚群の1つを選出し、その位置と自船の現在の位置とから、距離・方位演算部10で現在位置からその位置までの距離および方位を算出し、通常の魚探映像とは別の例えば魚群追尾ボックスのような形式で表示器12に表示するデータに変換して表示部11へ送り、表示器12に表示する。
また、最良ポイントの検出を手動で行う旨が設定されている場合には、基準値以上の魚群を、上記同様に魚群追尾ボックスのような形式で表示する。
【0020】
図2は、本実施例において表示器12で表示される魚探映像の表示例を示す。図2において、図3と同一符号は同一又は相当部分を示し、400A,400Bはそれぞれ魚群追尾ボックスで、水深情報も合わせて表示した場合の例であり、401A,401Bはその数値表示欄を示す。例えば401Bでは、現在位置から260°方向、2.1km、水深35mの位置に比較的規模の大きい魚群100Bが存在することを示す。
なお、魚群エコー100Cの映像表示は上述のn回分の範囲内の魚群映像であるが、魚群追尾ボックス401A,401Bの魚群エコー100A,100Bの映像表示は、n回分の範囲内の場合もそれより過去のn回分の範囲外の場合の両方がある。
また、装置により最良ポイントを自動設定する旨が設定されている場合には、魚群追尾ボックス400A,400Bのうち、どちらかが選択されて表示されることになる。
【0021】
なお、上記実施例では、位置・魚探メモリ部3で記憶されるn回分以上の範囲に渡って漁場の探索を行い、最良のポイントを選出する例を示したが、漁場の探索が1n回分の範囲内であれば、メモリ15は特に設ける必要はない。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の魚群探知機は、魚群エコーを映像情報として、現在の魚探映像と同一画面上に、魚群映像と重ねて現在の自船からの方位および距離を付して、あるいは、現在の自船からの方位および距離を数値表示欄として前記魚群エコーの映像情報に付して、表示するので、従来の機能に加えて漁場の探索における最適漁場の探索が容易に行えるようになり、さらにその位置までの操船が容易に行えるようになる等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明の魚群探知機における表示例を示す図である。
【図3】従来の魚群探知機における表示例を示す図である。
【符号の説明】
1 操作部
2 制御部
3 位置・魚探メモリ部
10 距離・方位演算部
12 表示器
13 航法装置
14 入力部
15 漁場探索用のメモリ
Claims (5)
- 水中へ超音波を送波することにより得られた反射エコーをエコー信号とし、前記エコー信号を映像情報に変換して、表示画面に現時点から所定時間前までの魚探映像を表示する魚群探知機において、
魚群探知機が搭載される船舶の現在位置情報を逐次入力する位置情報入力手段と、
漁場探索の開始から終了までの所定期間内に得られたエコー信号から魚群エコーのみを抽出し、該魚群エコーからその魚群の規模を検出し一定規模以上の魚群であるか否かを判定する魚群規模判定手段と、
上記魚群規模判定手段で一定規模以上の魚群であると判定した場合、当該魚群エコーをその位置情報と共に記憶させる魚群エコー記憶手段と、
上記魚群エコー記憶手段に記憶された単数または複数の魚群エコー毎に現在の自船からの方位および距離を付して各魚群エコーの位置に重ねて表示する手段とを備えたことを特徴とする魚群探知機。 - 水中へ超音波を送波することにより得られた反射エコーをエコー信号とし、前記エコー信号を映像情報に変換して、表示画面に現時点から所定時間前までの魚探映像を表示する魚群探知機において、
魚群探知機が搭載される船舶の現在位置情報を逐次入力する位置情報入力手段と、
漁場探索の開始から終了までの所定期間内に得られたエコー信号から魚群エコーのみを抽出し、該魚群エコーからその魚群の規模を検出し一定規模以上の魚群であるか否かを判定する魚群規模判定手段と、
上記魚群規模判定手段で一定規模以上の魚群であると判定した場合、当該魚群エコーをその位置情報と共に記憶させる魚群エコー記憶手段と、
上記魚群エコー記憶手段に記憶された単数または複数の魚群エコー毎に現在の自船からの方位および距離を数値表示欄として付して各魚群エコーの位置に重ねて表示する手段とを備えたことを特徴とする魚群探知機。 - 上記魚群エコー記憶手段で、当該魚群エコーの水深情報も合わせて記憶させ、上記魚群エコー記憶手段に記憶された単数または複数の魚群エコー毎に現在の自船からの方位,距離およびその水深情報を付して各魚群エコーの位置に重ねて表示する手段を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の魚群探知機。
- 上記魚群規模判定手段が魚群エコーからその魚群の規模を検出する手段は、魚群エコーの強さ,深度方向の長さ,継続時間の長さにより検出することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の魚群探知機。
- 上記所定期間内に記憶した魚群エコーを表示する場合、記憶した魚群エコーが複数ある場合には、装置自身がその魚群エコーを、少なくとも上記魚群規模判定手段により検出される魚群規模と、魚群エコーの強さおよびその水深から想定される魚種とからなる所定条件で比較し、最適な漁が行えると想定される魚群エコーのみを表示する手段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の魚群探知機。
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