JP3822458B2 - 液体現像電子写真装置のトナー濃度検出方式 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体現像電子写真装置のトナー濃度検出方式に関し、特に、現像ローラから現像後に回収されて濃度調整をした後に循環して供給する液体トナーの固形粒子濃度を安定に測定する液体現像電子写真装置のトナー濃度検出方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
液体現像方式の電子写真装置において、現像液として、高粘度で高濃度の液体トナーを用いる場合、液体トナーをリサイクルしていくという機能を備えると、非常に便利なものとなる。しかしながら、回収される液体トナーの固形粒子の割合は一定していない。典型的には、画像データに基づき固形粒子の消費量は変化する。液体トナーを再利用するためには、回収する液体トナーの固形粒子の割合(濃度)を正確に把握する必要がある。
【0003】
従来、低濃度の液体トナーの濃度測定は透過型の光学センサにより検出していた。或いは電極を液体トナー漕に設け、電圧を印加し、そのとき流れる電流を測定することにより、液体トナーの濃度を検出していた。
【0004】
しかし、高粘度で高濃度の液体トナーの場合、光学センサによりトナー濃度を検出するとき検出するトナーの層厚が厚いと、透過型センサではその光が完全に遮られてしまう。また、反射型では反射光が飽和してしまう。このように層厚が厚いと、現像時に必要とされるような高濃度のトナー濃度を検出できない。そこで、必要なトナー濃度を検出するために十分に薄いトナー層を形成するように、高粘度で高濃度の液体を狭いギャップ間に送り込む必要がある。また、検出部に付着した高粘度のトナーを機械的に除去する必要もある。
【0005】
同様に電極間に流れる電流からトナー濃度を検出する場合においても、トナーを狭いギャップの電極間に送り込む必要があること、電極に付着したトナーを常にふき取る必要があるという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、高粘度で高濃度の液体トナーを用いる構成を採るときにあって、回収された液体トナーの固形粒子濃度を安定に測定するのと同時に、トナーの劣化をチェックするトナー濃度検出方式を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の高粘度で高濃度の液体トナーを用いた液体現像電子写真装置のトナー濃度検出方式は、現像ローラ上にトナーの薄層を形成するためにトナー貯蔵漕からの液体トナーを供給する供給ローラと、現像ローラ上に形成されたトナー薄層を均一に均すと共に、バイアスを印加するよう構成した均しブレードと、均しブレードによりトナー薄層を均一に均した後の位置において、トナー薄層の透過濃度あるいは反射濃度を検出する光学センサと、均しブレードに流れる電流を検出する検出器とから構成される。そして、光学センサの検出値及び均しブレードに流れる電流に基づき液体トナーの濃度及び疲労を検出する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態に従って本発明を詳細に説明する。図1に、本発明を適用することのできる液体トナーを用いる電子写真装置の全体構成を図示する。図示したように、電子写真装置は主要構成部材として、感光体OPCと、帯電器と、露光装置と、色毎の現像機(2つのみ図示)と、中間転写体IMRと、バックアップローラとを備える。
【0009】
帯電器は、感光体OPCを約700Vに帯電させる。露光装置は、780nmの波長を持つレーザ光を使って感光体OPCを露光することで、露光部分の電位が約100Vとなる静電潜像を感光体OPCに形成する。
【0010】
現像機は、通常、イエロー/マゼンタ/シアン/ブラックに対応付けて設けられ、約400V(E1)にバイアスされ、かつ、トナー粘度が400〜4000mPa・Sで、キャリア粘度が20cStを持つ液体トナーを用いて、現像ローラに2〜3μmの厚さのトナー層を形成する。現像ローラは、感光体OPCとの間の電界に従って、正に帯電しているそのトナー粒子を感光体OPCに供給することで、約100Vに帯電される感光体OPCの露光部分(あるいは未露光部分)にトナー粒子を付着させる。
【0011】
中間転写体IMRは、約−800V(E2)にバイアスされて、感光体OPCとの間の電界に従って、感光体OPCに付着されたトナーを転写する。この中間転写体IMRは、先ず最初に、例えば、感光体OPCに付着されるイエローのトナーを転写し、続いて、感光体OPCに付着されるマゼンタのトナーを転写し、続いて、シアンのトナーを転写し、続いて、ブラックのトナーを転写することになる。
【0012】
中間転写体IMRに付着されたトナーは、図示しない加熱装置により加熱されて溶融される。バックアップローラは、溶融された中間転写体IMR上のトナーを印刷媒体に転写して定着させる。
【0013】
図2及び図3は、本発明のトナー濃度検出方式の概念を例示する図であり、図2は、斜視図であり、かつ図3は、各構成の相互関係を示す配置図である。液体トナーを液体現像液として用いるために、1〜50μm の薄層にして現像ローラ上に塗布し、図示しない感光ドラムとの当接部である現像ギャップ部に送る。現像ギャップ部を通過後現像ローラ上に残留した液体現像液は、トナー回収ブレードによって掻き取られてトナー貯蔵漕に戻される。回収されたトナーは、固形粒子が感光ドラム上に移動することで希釈され、さらにプリウェットオイルの混入によっても希釈されたものとなっている。
【0014】
この希釈されかつ消費された液体現像液には、高濃度トナー及びキャリア剤が補充されて、先の希釈トナーと混合されて、所定値の濃度を有する液体トナーになる。この所定濃度の液体トナーは、トナー貯蔵漕からポンプ等を用いて供給ローラに送られる。また、供給ローラに送られてきた液体トナーは、例えば、図示したように中央部に供給して、両サイドからトナー貯蔵漕に戻すように循環させることができる。これによって、供給ローラに一定量の液体トナーを一定圧力で供給することが可能になる。供給ローラは、送られてきた液体トナーを薄く引き延ばして、現像ローラに供給する。これによって、現像が行われる。
【0015】
以上述べたようにして高粘度で高濃度の液体トナーを回収し、かつ現像ローラに供給する際に、本発明は、液体トナーの濃度を簡単な構成で光学的、電気的に検出し、トナー濃度とトナーの電気的な疲労をチェックできるトナー濃度検出方式を提供する。
【0016】
図示したように、現像ローラ上には、均しブレードが備えられる。均しブレードは、供給ローラにより薄層にして形成されたトナー層を均一に均すためのものであり、この均しブレードにはバイアスが印加できる構成とされている。この均しブレードは導電性であり、例えば、103 Ωcm以上で108 Ωcm以下の体積抵抗率を有する導電性ゴム材により構成することができる。このような導電性のブレードは、適度な弾性を有しており、また、例えば50cSt 〜5000cSt のような所定の粘性を有する液体トナーを、例えば1μm〜50μmのような所定量通過させるのに十分な圧力で、ブレード端面は現像ローラに、図示したように順方向に接触させることができる。
【0017】
均しブレードに印加される電圧として、トナー極性と同極性の電圧、例えば+1300Vのバイアス電圧を印加することができる。このバイアス電圧によって、バイアス印加後の現像ローラ上においては、トナー粒子が現像ローラ表面近く、即ちトナー層の下層側に移動し、その結果として、キャリア液がトナー層の表面側に移動することになる。言い換えると、現像ローラ上のトナー層表面側においては、液体トナーに含まれているトナー粒子が疎になる状態が形成される。
【0018】
このような現像ローラ上のトナー層が、感光体に接触して、現像するときに、感光体上に直接接触することになるのは、現像ローラ上のトナー層の表面側のトナー粒子が疎のキャリア液である。このキャリア液は、トナー流体の粘性的付着によって発生する非画像部でのカブリを抑制するために、現像の前段階で感光体上に予め塗布することのできる絶縁性の液体(プリウエット液)と同様な機能を果たす。
【0019】
本発明は、現像ローラ上において、このように液体トナーが均一かつ薄層に形成された後の位置で、かつ、感光体に当接する前の位置で、トナー薄層の透過濃度あるいは反射濃度を検出する光学センサが備えられ、また、均しブレードに流れる電流を検出する検出器が備えられる。
【0020】
光学センサおよびブレード電流の検出値に基づき、トナー濃度が調整される。光学センサおよびブレード電流の検出値が所定の値より大きい場合には、トナー貯蔵漕にキャリア剤を供給し、また、所定の値より小さい場合にはトナー貯蔵漕に高濃度の現像剤を供給する。これによって、各検出値が所定値になるように制御される。
【0021】
さらに、光学センサによる検出値とブレード電流による検出値が所定の値より大きな差があるとき現像剤の疲労として検出し,新たなキャリア剤、現像剤の供給を停止する。要するに、現像剤が疲労すると、光学センサの検出値により測定された所定のトナー濃度に対して、バイアス電圧が一定であっても、バイアス電流が変化する。この状態では、現像剤を補充するのではなく、総取り替えをする必要がある。現像剤の疲労とは、帯電特性が変化する等して、初期の液体トナーの現像特性を維持できなくなったことを意味している。
【0022】
また、光学センサの検出値と均しブレードの電流検出値の差が所定範囲内である場合、即ち、現像剤の疲労がそれ程でない場合、現像バイアスを可変することにより、初期の液体トナーを用いた場合と同程度の画像濃度に調整することができる。
【0023】
光学センサとして反射型のものを用い、これを画像エリア外に装備して,その部分の現像ローラを濃度の基準となるように白またはそれに準ずる色とすることができる。通常、現像ローラ自体は導電性を有する必要があるため、黒っぽい反射性の少ない色をしているが、ローラの光反射領域を反射性の色にして、光学センサから発した光を、液体トナー層を通して現像ローラ表面で反射させて、その光を光学センサで検出する。
【0024】
また、透過型の光学センサを用いた際には、ローラの内部側に測定用の光源を設け、そこから発した光をローラ及び液体トナー層を通して光学センサで検出するよう構成することができる。
【0025】
トナー層を形成する供給ローラとしては、パターンドローラを用いることができる。パターンドローラ(例えばアサヒロールのアニロックスローラ)は、例えば、円周方向に対して角度を持った斜めの溝状ラインを、1インチ当たり100〜350線設けたライン状、或いはさらにそのラインに交差する方向のラインをも加えて格子状にした細かいパターンのローラである。このようなパターンドローラの溝を利用して搬送することにより、溝の数及び溝の大きさ(断面積)のみにより制限される一定量のトナーを供給することが可能となる。このように、パターンドローラを用いることにより、トナーの供給量を安定化し、濃度を測定するローラ上のトナー層厚をより一定にすることができる。
【0026】
また、トナー貯蔵漕にはヒータを設けて、液体卜ナーの温度を一定に保つことができる。温度が高くなると、液体トナーの粘性が低くなり、また、逆に温度が低くなると、粘性が高くなるので、液体トナーの温度を一定に保つことにより、液体トナーの粘性が極端に変化しない様にすることが望ましい。
【0027】
【発明の効果】
本発明は、現像ローラ上のトナー薄層の濃度を検出する光学センサと、現像ローラ上に備えられた均しブレードに流れる電流を検出する検出器とを備えて、光学センサの検出値及び均しブレードに流れる電流に基づき液体トナーの濃度及び疲労を検出するものであるから、高粘度で高濃度の液体トナーを用いる構成を採るときにあって、回収された液体トナーの固形粒子濃度を安定に測定するのと同時に、トナーの劣化をチェックすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用することのできる液体トナーを用いる電子写真装置の全体構成を図示する。
【図2】本発明のトナー濃度検出方式の概念を例示する斜視図である。
【図3】図2に示されたトナー濃度検出方式の各構成の相互関係を例示する配置図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体現像電子写真装置のトナー濃度検出方式に関し、特に、現像ローラから現像後に回収されて濃度調整をした後に循環して供給する液体トナーの固形粒子濃度を安定に測定する液体現像電子写真装置のトナー濃度検出方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
液体現像方式の電子写真装置において、現像液として、高粘度で高濃度の液体トナーを用いる場合、液体トナーをリサイクルしていくという機能を備えると、非常に便利なものとなる。しかしながら、回収される液体トナーの固形粒子の割合は一定していない。典型的には、画像データに基づき固形粒子の消費量は変化する。液体トナーを再利用するためには、回収する液体トナーの固形粒子の割合(濃度)を正確に把握する必要がある。
【0003】
従来、低濃度の液体トナーの濃度測定は透過型の光学センサにより検出していた。或いは電極を液体トナー漕に設け、電圧を印加し、そのとき流れる電流を測定することにより、液体トナーの濃度を検出していた。
【0004】
しかし、高粘度で高濃度の液体トナーの場合、光学センサによりトナー濃度を検出するとき検出するトナーの層厚が厚いと、透過型センサではその光が完全に遮られてしまう。また、反射型では反射光が飽和してしまう。このように層厚が厚いと、現像時に必要とされるような高濃度のトナー濃度を検出できない。そこで、必要なトナー濃度を検出するために十分に薄いトナー層を形成するように、高粘度で高濃度の液体を狭いギャップ間に送り込む必要がある。また、検出部に付着した高粘度のトナーを機械的に除去する必要もある。
【0005】
同様に電極間に流れる電流からトナー濃度を検出する場合においても、トナーを狭いギャップの電極間に送り込む必要があること、電極に付着したトナーを常にふき取る必要があるという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、高粘度で高濃度の液体トナーを用いる構成を採るときにあって、回収された液体トナーの固形粒子濃度を安定に測定するのと同時に、トナーの劣化をチェックするトナー濃度検出方式を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の高粘度で高濃度の液体トナーを用いた液体現像電子写真装置のトナー濃度検出方式は、現像ローラ上にトナーの薄層を形成するためにトナー貯蔵漕からの液体トナーを供給する供給ローラと、現像ローラ上に形成されたトナー薄層を均一に均すと共に、バイアスを印加するよう構成した均しブレードと、均しブレードによりトナー薄層を均一に均した後の位置において、トナー薄層の透過濃度あるいは反射濃度を検出する光学センサと、均しブレードに流れる電流を検出する検出器とから構成される。そして、光学センサの検出値及び均しブレードに流れる電流に基づき液体トナーの濃度及び疲労を検出する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態に従って本発明を詳細に説明する。図1に、本発明を適用することのできる液体トナーを用いる電子写真装置の全体構成を図示する。図示したように、電子写真装置は主要構成部材として、感光体OPCと、帯電器と、露光装置と、色毎の現像機(2つのみ図示)と、中間転写体IMRと、バックアップローラとを備える。
【0009】
帯電器は、感光体OPCを約700Vに帯電させる。露光装置は、780nmの波長を持つレーザ光を使って感光体OPCを露光することで、露光部分の電位が約100Vとなる静電潜像を感光体OPCに形成する。
【0010】
現像機は、通常、イエロー/マゼンタ/シアン/ブラックに対応付けて設けられ、約400V(E1)にバイアスされ、かつ、トナー粘度が400〜4000mPa・Sで、キャリア粘度が20cStを持つ液体トナーを用いて、現像ローラに2〜3μmの厚さのトナー層を形成する。現像ローラは、感光体OPCとの間の電界に従って、正に帯電しているそのトナー粒子を感光体OPCに供給することで、約100Vに帯電される感光体OPCの露光部分(あるいは未露光部分)にトナー粒子を付着させる。
【0011】
中間転写体IMRは、約−800V(E2)にバイアスされて、感光体OPCとの間の電界に従って、感光体OPCに付着されたトナーを転写する。この中間転写体IMRは、先ず最初に、例えば、感光体OPCに付着されるイエローのトナーを転写し、続いて、感光体OPCに付着されるマゼンタのトナーを転写し、続いて、シアンのトナーを転写し、続いて、ブラックのトナーを転写することになる。
【0012】
中間転写体IMRに付着されたトナーは、図示しない加熱装置により加熱されて溶融される。バックアップローラは、溶融された中間転写体IMR上のトナーを印刷媒体に転写して定着させる。
【0013】
図2及び図3は、本発明のトナー濃度検出方式の概念を例示する図であり、図2は、斜視図であり、かつ図3は、各構成の相互関係を示す配置図である。液体トナーを液体現像液として用いるために、1〜50μm の薄層にして現像ローラ上に塗布し、図示しない感光ドラムとの当接部である現像ギャップ部に送る。現像ギャップ部を通過後現像ローラ上に残留した液体現像液は、トナー回収ブレードによって掻き取られてトナー貯蔵漕に戻される。回収されたトナーは、固形粒子が感光ドラム上に移動することで希釈され、さらにプリウェットオイルの混入によっても希釈されたものとなっている。
【0014】
この希釈されかつ消費された液体現像液には、高濃度トナー及びキャリア剤が補充されて、先の希釈トナーと混合されて、所定値の濃度を有する液体トナーになる。この所定濃度の液体トナーは、トナー貯蔵漕からポンプ等を用いて供給ローラに送られる。また、供給ローラに送られてきた液体トナーは、例えば、図示したように中央部に供給して、両サイドからトナー貯蔵漕に戻すように循環させることができる。これによって、供給ローラに一定量の液体トナーを一定圧力で供給することが可能になる。供給ローラは、送られてきた液体トナーを薄く引き延ばして、現像ローラに供給する。これによって、現像が行われる。
【0015】
以上述べたようにして高粘度で高濃度の液体トナーを回収し、かつ現像ローラに供給する際に、本発明は、液体トナーの濃度を簡単な構成で光学的、電気的に検出し、トナー濃度とトナーの電気的な疲労をチェックできるトナー濃度検出方式を提供する。
【0016】
図示したように、現像ローラ上には、均しブレードが備えられる。均しブレードは、供給ローラにより薄層にして形成されたトナー層を均一に均すためのものであり、この均しブレードにはバイアスが印加できる構成とされている。この均しブレードは導電性であり、例えば、103 Ωcm以上で108 Ωcm以下の体積抵抗率を有する導電性ゴム材により構成することができる。このような導電性のブレードは、適度な弾性を有しており、また、例えば50cSt 〜5000cSt のような所定の粘性を有する液体トナーを、例えば1μm〜50μmのような所定量通過させるのに十分な圧力で、ブレード端面は現像ローラに、図示したように順方向に接触させることができる。
【0017】
均しブレードに印加される電圧として、トナー極性と同極性の電圧、例えば+1300Vのバイアス電圧を印加することができる。このバイアス電圧によって、バイアス印加後の現像ローラ上においては、トナー粒子が現像ローラ表面近く、即ちトナー層の下層側に移動し、その結果として、キャリア液がトナー層の表面側に移動することになる。言い換えると、現像ローラ上のトナー層表面側においては、液体トナーに含まれているトナー粒子が疎になる状態が形成される。
【0018】
このような現像ローラ上のトナー層が、感光体に接触して、現像するときに、感光体上に直接接触することになるのは、現像ローラ上のトナー層の表面側のトナー粒子が疎のキャリア液である。このキャリア液は、トナー流体の粘性的付着によって発生する非画像部でのカブリを抑制するために、現像の前段階で感光体上に予め塗布することのできる絶縁性の液体(プリウエット液)と同様な機能を果たす。
【0019】
本発明は、現像ローラ上において、このように液体トナーが均一かつ薄層に形成された後の位置で、かつ、感光体に当接する前の位置で、トナー薄層の透過濃度あるいは反射濃度を検出する光学センサが備えられ、また、均しブレードに流れる電流を検出する検出器が備えられる。
【0020】
光学センサおよびブレード電流の検出値に基づき、トナー濃度が調整される。光学センサおよびブレード電流の検出値が所定の値より大きい場合には、トナー貯蔵漕にキャリア剤を供給し、また、所定の値より小さい場合にはトナー貯蔵漕に高濃度の現像剤を供給する。これによって、各検出値が所定値になるように制御される。
【0021】
さらに、光学センサによる検出値とブレード電流による検出値が所定の値より大きな差があるとき現像剤の疲労として検出し,新たなキャリア剤、現像剤の供給を停止する。要するに、現像剤が疲労すると、光学センサの検出値により測定された所定のトナー濃度に対して、バイアス電圧が一定であっても、バイアス電流が変化する。この状態では、現像剤を補充するのではなく、総取り替えをする必要がある。現像剤の疲労とは、帯電特性が変化する等して、初期の液体トナーの現像特性を維持できなくなったことを意味している。
【0022】
また、光学センサの検出値と均しブレードの電流検出値の差が所定範囲内である場合、即ち、現像剤の疲労がそれ程でない場合、現像バイアスを可変することにより、初期の液体トナーを用いた場合と同程度の画像濃度に調整することができる。
【0023】
光学センサとして反射型のものを用い、これを画像エリア外に装備して,その部分の現像ローラを濃度の基準となるように白またはそれに準ずる色とすることができる。通常、現像ローラ自体は導電性を有する必要があるため、黒っぽい反射性の少ない色をしているが、ローラの光反射領域を反射性の色にして、光学センサから発した光を、液体トナー層を通して現像ローラ表面で反射させて、その光を光学センサで検出する。
【0024】
また、透過型の光学センサを用いた際には、ローラの内部側に測定用の光源を設け、そこから発した光をローラ及び液体トナー層を通して光学センサで検出するよう構成することができる。
【0025】
トナー層を形成する供給ローラとしては、パターンドローラを用いることができる。パターンドローラ(例えばアサヒロールのアニロックスローラ)は、例えば、円周方向に対して角度を持った斜めの溝状ラインを、1インチ当たり100〜350線設けたライン状、或いはさらにそのラインに交差する方向のラインをも加えて格子状にした細かいパターンのローラである。このようなパターンドローラの溝を利用して搬送することにより、溝の数及び溝の大きさ(断面積)のみにより制限される一定量のトナーを供給することが可能となる。このように、パターンドローラを用いることにより、トナーの供給量を安定化し、濃度を測定するローラ上のトナー層厚をより一定にすることができる。
【0026】
また、トナー貯蔵漕にはヒータを設けて、液体卜ナーの温度を一定に保つことができる。温度が高くなると、液体トナーの粘性が低くなり、また、逆に温度が低くなると、粘性が高くなるので、液体トナーの温度を一定に保つことにより、液体トナーの粘性が極端に変化しない様にすることが望ましい。
【0027】
【発明の効果】
本発明は、現像ローラ上のトナー薄層の濃度を検出する光学センサと、現像ローラ上に備えられた均しブレードに流れる電流を検出する検出器とを備えて、光学センサの検出値及び均しブレードに流れる電流に基づき液体トナーの濃度及び疲労を検出するものであるから、高粘度で高濃度の液体トナーを用いる構成を採るときにあって、回収された液体トナーの固形粒子濃度を安定に測定するのと同時に、トナーの劣化をチェックすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用することのできる液体トナーを用いる電子写真装置の全体構成を図示する。
【図2】本発明のトナー濃度検出方式の概念を例示する斜視図である。
【図3】図2に示されたトナー濃度検出方式の各構成の相互関係を例示する配置図である。
Claims (8)
- 高粘度で高濃度の液体トナーを用いた液体現像電子写真装置のトナー濃度検出方式において、
現像ローラ上にトナーの薄層を形成するためにトナー貯蔵漕からの液体トナーを供給する供給ローラと、
現像ローラ上に形成されたトナー薄層を均一に均すと共に、バイアスを印加するよう構成した均しブレードと、
前記均しブレードによりトナー薄層を均一に均した後の位置において、トナー薄層の透過濃度あるいは反射濃度を検出する光学センサと、
前記均しブレードに流れる電流を検出する検出器と、
から成り、前記光学センサの検出値及び均しブレードに流れる電流に基づき液体トナーの濃度及び疲労を検出する液体現像電子写真装置のトナー濃度検出方式。 - 前記供給ローラが、パターンドローラによって構成されることから成る請求項1に記載の液体現像電子写真装置のトナー濃度検出方式。
- 前記トナー貯蔵漕にヒータを設けて液体卜ナーの温度を一定に保つようにしたことから成る請求項1又は2に記載の液体現像電子写真装置のトナー濃度検出方式。
- 前記光学センサおよびブレード電流の検出値が共に所定の値より大きい場合には前記トナー貯蔵漕にキャリア剤を供給し、所定の値より小さい場合には前記トナー貯蔵漕に高濃度の現像剤を供給して,各検出値が所定値になるようにトナー濃度を調整することから成る請求項1に記載の液体現像電子写真装置のトナー濃度検出方式。
- 光学センサによる検出値とブレード電流による検出値が所定の値より大きな差があるとき現像剤の疲労として検出し,新たなキャリア剤、現像剤の供給を止める機構を設けた請求項4に記載の液体現像電子写真装置のトナー濃度検出方式。
- 現像終了後の現像ローラ上の残トナーを回収しトナー貯蔵漕に戻すと共に、該トナー貯蔵漕において所定のトナー濃度に調整して供給するトナー循環システムを備え、前記現像ローラ上で前記光学センサにより検出された濃度値及び前記均しブレードに流れる電流の検出値が共に所定の値より大きい場合にはトナー貯蔵漕にキャリア剤を供給し,検出値が共に所定の値より小さい場合には高濃度の現像剤を供給するようにした請求項1に記載の液体現像電子写真装置のトナー濃度検出方式。
- 前記光学センサを画像エリア外に装備し,その部分の現像ローラを濃度の基準となるように白またはそれに準ずる色とした請求項6に記載の液体現像電子写真装置のトナー濃度検出方式。
- 前記光学センサの検出値と均しブレードの電流検出値が所定値内の差である場合、現像バイアスを可変して画像濃度を調整する請求項6に記載の液体現像電子写真装置のトナー濃度検出方式。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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