JP3822315B2 - 印刷装置、情報処理系、印刷制御方法および記憶媒体 - Google Patents
印刷装置、情報処理系、印刷制御方法および記憶媒体 Download PDFInfo
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タンデムドラム方式に基づいてカラー印刷を行う印刷装置、その印刷装置が周辺装置として備えられた情報処理系、印刷対象の情報に印刷の条件に適応した処理を施す印刷制御方法およびその情報処理系をコンピュータを利用して実現するプログラムが格納された記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、ワードプロセッサ等の情報処理装置の多くにはカラー化された表示装置が適用され、これらの情報処理装置に接続されるべき印刷装置としてもカラー印刷が可能であるものが広く適用されつつある。
【0003】
特に、OAの業務には、その業務の過程で生成される文書によって表現されるべき重要な事項を色分けする強調印刷、色分けによる図表の分かりやすさや訴求力の向上を高速かつ確実に実現するために、低廉化と小型化とに適応した1ドラム方式の印刷装置と共に、4ドラム方式(タンデムドラム方式)が適用された印刷装置が次第に多く適用されつつある。
【0004】
また、4ドラム方式の印刷装置は、給紙路が直線的に形成されて印刷の品質と速度とが高く、かつ印刷可能な用紙の選択にかかわる制約が大幅に軽減されるために、顧客等に配布されるべき印刷物の印刷に多く適用されている。
図8は、4ドラム方式が適用された従来の印刷装置の構成例を示す図である。
【0005】
図において、印刷装置は、一点鎖線枠内に示すように、パーソナルコンピュータ110に標準のインタフェース(ここでは、簡単のため、セントロニクス規格に準拠すると仮定する。)を介して接続された色データ分割処理部111と、その色データ分割処理部111が有する4つの出力に個別に接続された圧縮部112-Y、112-M、112-C、112-Kと、圧縮部112-Y、112-M、112-C、112-Kの後段に個別に配置されたビットマップメモリ113-Y、113-M、113-C、113-Kと、さらに、これらのビットマップメモリ113-Y、113-M、113-C、113-Kの後段に個別に配置された伸長部114-Y、114-M、114-C、114-Kとに併せて、これらの伸長部114-Y、114-M、114-C、114-Kの出力に個別に接続された感光ドラム115-Y、115-M、115-C、115-Kとから構成される。
【0006】
なお、上述した圧縮部112-Y、112-M、112-C、112-K、ビットマップメモリ113-Y、113-M、113-C、113-K、伸長部114-Y、114-M、114-C、114-Kおよび感光ドラム115-Y、115-M、115-C、115-Kの符号に付加された添え文字「Y」、「M」、「C」、「K」は、それぞれ黄、マゼンダ、シアンの各原色と黒色と(以下では、これらを一括して単に「4原色」という。)にそれぞれ対応することを示す。
【0007】
また、以下では、上述した感光ドラム115-Y、115-M、115-C、115-Kには、個別に帯電器、現像機、転写ユニット、クリーナその他の画像形成に必要な機構が含まれるが、これらの機構については、本願発明に関係がないので、図示および説明を省略する。
このような構成の印刷装置では、色データ分割処理部111は、パーソナルコンピュータ110から印刷の対象として所定の形式の情報(ここでは、簡単のため、多色で描かれた図表および文字を示すと仮定する。)が与えられると、その情報を既述の4原色に個別に対応した成分の情報(以下、「原色情報」という。)に分割する。
【0008】
圧縮部112-Y、112-M、112-C、112-Kは、これらの4つの原色情報に並行して圧縮処理を施すことによって個々の原色に対応した圧縮原色情報を生成し、かつこれらの圧縮原色情報をそれぞれビットマップメモリ113-Y、113-M、113-C、113-Kに格納する。
一方、印刷されるべき用紙は、感光ドラム115-Yから感光ドラム115-M、115-Cを介して感光ドラム115-Kに至る搬送路に、図示されない給紙機構によって搬送される。
【0009】
伸長部114-Y、114-M、114-C、114-Kは、先行してビットマップメモリ113-Y、113-M、113-C、113-Kに個別に格納された圧縮原色情報に、それぞれ既述の圧縮処理と反対の処理である展開処理を施し、搬送される用紙が感光ドラム115-Y、115-M、115-C、115-Kに個別に到達する時点に先行してその展開処理を完了することによって、原色情報を再生する。さらに、伸長部114-Y、114-M、114-C、114-Kは、それぞれ再生された原色情報を感光ドラム115-Y、115-M、115-C、115-Kに与える。
【0010】
感光ドラム115-Y、115-M、115-C、115-Kは、上述したように原色情報が与えられると、対応する原色のトナー像を形成し、かつ給紙路に沿って搬送される紙に対してそのトナー像を順次転写することによってカラー印刷を実現する。
このように従来例では、パーソナルコンピュータ110から印刷の対象として与えられた情報は、4原色に個別に対応した原色情報に分解されて並行して圧縮処理が施されることによって情報量の低減がはかられると共に蓄積され、さらに、給紙のタイミングに同期して展開処理が施されることによって、ビットマップメモリ113-Y、113-M、113-C、113-Kの記憶容量が削減され、かつ確実にカラー印刷される。
【0011】
したがって、上述した印刷装置に搭載されるディジタル回路の内、価格および実装スペースを大きな比率で占めるビットマップメモリ113-Y、113-M、113-C、113-Kのハードウエアの規模は、印刷について要求される速度や品質に制約が課されることなく確実に縮小される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来例では、圧縮原色情報が蓄積される時間は、感光ドラム115-Y、115-M、115-C、115-Kの内、搬送路の上流側に配置された感光ドラムに対応するビットマップメモリほど短い。
【0013】
したがって、例えば、圧縮部112-Yが圧縮処理に要する時間と伸長部114-Yが展開処理に要する時間とは、印刷速度が高いほど無視できない程度に長いものとなって、無用にコストを要し、かつ印刷速度の上限に制約が生じる主要因となっていた。
本発明は、低廉化をはかりつつ印刷速度の向上をはかる印刷装置、情報処理系、印刷制御方式および記憶媒体を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
図1は、請求項1、11に記載の発明の原理ブロック図である。
請求項1に記載の発明は、印刷が施されるべき媒体の搬送路に沿って配置され、個別に異なる色に対応した色画像情報で示されるトナー像を形成すると共に、その媒体の印刷面にこのトナー像を転写する複数の感光ドラム11-1〜11-Nと、印刷の対象となるカラー画像を示す画像情報を複数の感光ドラム11-1〜11-Nに個別に対応した色の成分に分離する分離手段12と、搬送路に対する媒体の搬送に同期しつつその搬送路の上流に隣接して配置されたn(<N)個の感光ドラム11-1〜11-nに、分離手段12によって分離された色の成分の内、これらの感光ドラム11-1〜11-nに対応した色の色画像情報を個別に与えるn個の緩衝記憶手段13-1〜13-nと、分離手段12によって分離された色の成分の内、n個の感光ドラム11-1〜11-nより搬送路の下流に配置された(N-n) 個の感光ドラム11-(n-1)〜11-Nに対応した個々の色の成分を圧縮し、個別に圧縮色情報として蓄積する(N-n)個の圧縮処理手段14-1〜14-(N-n) と、搬送路に対する媒体の搬送に同期しつつ(N-n)個の感光ドラム11-(n-1)〜11-Nに、(N-n)個の圧縮処理手段14-1〜14-(N-n)に個別に蓄積された圧縮色情報を展開して与える(N-n)個の展開処理手段15-1〜15-(N-n)とを備えたことを特徴とする。
【0015】
図2は、請求項2〜5、12〜15に記載の発明の原理ブロック図である。
請求項2に記載の発明は、印刷が施されるべき媒体の搬送路に沿って配置され、個別に異なる色に対応した色画像情報で示されるトナー像を形成すると共に、その媒体の印刷面にこのトナー像を転写する複数の感光ドラム11-1〜11-Nと、印刷の対象となるカラー画像を示す画像情報を複数の感光ドラム11-1〜11-Nに個別に対応した色の成分に分離する分離手段12と、分離手段12によって分離された個々の色の成分について、複数の感光ドラム11-1〜11-Nの内、その色に対応した感光ドラムが配置された搬送路における上流からの順位が高いほど小さな比率を占める部分に圧縮処理を施して圧縮色情報を生成し、この圧縮色情報と残余の成分とを分離可能な形式で蓄積するN個の圧縮処理手段21-1〜21-Nと、N個の圧縮処理手段21-1〜21-Nによって個別に蓄積された圧縮色情報と残余の成分と読み出し、かつ前者に展開処理を施しつつ後者と共に、搬送路に対する媒体の搬送に同期してN個の感光ドラム11-1〜11-Nに、それぞれ色画像情報として与えるN個の展開処理手段22-1〜22-Nとを備えたことを特徴とする。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の印刷装置において、印刷が行われるべき速度を取得する印刷速度取得手段31を備え、N個の圧縮処理手段21-1〜21-Nは、印刷速度取得手段31によって取得された速度が大きいほど比率の値を小さな値に設定する手段を有することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の印刷装置において、印刷速度取得手段31によって取得された速度に応じて圧縮処理手段21-1〜21-Nが個別に圧縮処理を行って生成でき、かつN個の展開処理手段22-1〜22-Nが個別に展開処理を完結できる最大の圧縮色情報と残余の成分との情報量の和以上のサイズを求め、これらのサイズの記憶領域を圧縮処理手段21-1〜21-Nに個別に割り付ける領域管理を行う領域管理手段41を備え、N個の圧縮処理手段21-1〜21-Nの全てまたは一部は、領域管理手段41によって行われた領域管理の下で記憶領域が割り付けられるメモリ42を共有し、そのメモリ42を個別に圧縮色情報と残余の成分との蓄積に共用することを特徴とする。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項2ないし請求項4の何れか1項に記載の印刷装置において、カラー画像を示す画像情報は、そのカラー画像を構成するイメージ情報とそのイメージ情報以外の情報との識別が可能な形式で与えられ、分離手段12は、画像情報を識別が可能な形式を保ちつつ各色の成分に分離し、N個の圧縮処理手段21-1〜21-Nは、分離手段12によって分離された色の成分の内、形式でイメージ情報を示す成分を圧縮処理の対象から除外する手段を有することを特徴とする。
【0018】
図3は、請求項6、16に記載の発明の原理ブロック図である。
請求項6に記載の発明は、印刷の対象となるカラー画像を示す画像情報を送出する情報処理装置50と、画像情報で示されるカラー画像が印刷されるべき媒体の搬送路に沿って配置され、かつ個別に異なる色に対応した色画像情報で示されるトナー像を形成してその媒体の印刷面に転写する複数の感光ドラム51-1〜51-Nを有し、これらの感光ドラム51-1〜51-Nを介してタンデムドラム方式に基づいてそのカラー画像の印刷を行う印刷装置52とを備え、情報処理装置50は、画像情報の内、搬送路の下流に隣接して配置された(N-n) 個の感光ドラム51-(n-1)〜51-Nに対応した個々の色を示す成分を圧縮して圧縮色情報を生成し、これらの圧縮色情報を識別可能な形式でその画像情報に盛り込み、印刷装置52は、画像情報をN個の感光ドラム51-1〜51-Nに個別に対応した色の成分に分離する分離手段53と、搬送路に対する媒体の搬送に同期しつつその搬送路の上流に隣接して配置されたn(<N)個の感光ドラム51-1〜51-nに、分離手段53によって分離された色の成分の内、これらの感光ドラム51-1〜51-nに対応した色の色画像情報を個別に与えるn個の緩衝記憶手段54-1〜54-nと、搬送路に対する媒体の搬送に同期しつつ(N-n)個の感光ドラム51-(n-1)〜51-Nに、分離手段53によって分離された色の成分の内、情報処理装置50によって生成された圧縮色情報を展開して与える(N-n)個の展開処理手段55-1〜55-(N-n) とを備えたことを特徴とする。
【0019】
図4は、請求項7〜10、16に記載の発明の原理ブロック図である。
請求項7に記載の発明は、印刷の対象となるカラー画像を示す画像情報を送出する情報処理装置50と、画像情報で示されるカラー画像が印刷されるべき媒体の搬送路に沿って配置され、かつ個別に異なる色に対応した色画像情報で示されるトナー像を形成してその媒体の印刷面に転写する複数の感光ドラム51-1〜51-Nを有し、これらの感光ドラム51-1〜51-Nを介してタンデムドラム方式に基づいてそのカラー画像の印刷を行う印刷装置52とを備え、情報処理装置50は、画像情報の内、N個の感光ドラム51-1〜51-Nに個別に対応した色の成分について、これらの感光ドラム51-1〜51-Nが配置された搬送路における上流からの順位が高いほど小さな比率を占める部分に圧縮処理を施して圧縮色情報を生成し、この圧縮色情報と残余の部分とを識別可能な形式でその画像情報に盛り込み、印刷装置52は、画像情報をN個の感光ドラム51-1〜51-Nに個別に対応した色の成分に分離する分離手段61と、分離手段61によって分離された色の成分を情報処理装置50によって生成された色圧縮情報と残余の成分とに分離し、かつ前者に展開処理を施しつつ後者と共に、搬送路に対する媒体の搬送に同期してN個の感光ドラム51-1〜51-Nにそれぞれ色画像情報として与えるN個の展開処理手段62-1〜62-Nとを備えたことを特徴とする。
【0020】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の情報処理系において、情報処理装置50は、印刷が行われるべき速度が大きいほど比率の値を小さな値に設定することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の情報処理系において、印刷装置52は、印刷が行われるべき速度を取得する印刷速度取得手段71と、印刷速度取得手段71によって取得された速度に応じてページ毎に展開処理が完結する最大の圧縮色情報と残余の成分との情報量の和以上のサイズを求め、これらのサイズの記憶領域をN個の展開処理手段62-1〜62-Nに個別に割り付ける領域管理を行う領域管理手段72とを備え、N個の展開処理手段62-1〜62-Nの全てまたは一部は、領域管理手段72によって行われた領域管理の下で記憶領域が割り付けられたメモリ73を有し、そのメモリ73を個別に圧縮色情報と残余の成分との蓄積に共用することを特徴とする。
【0021】
請求項10に記載の発明は、請求項7ないし請求項9の何れか1項に記載の情報処理系において、情報処理装置50は、カラー画像に含まれるイメージ情報を圧縮処理の対象から除外し、かつそのイメージ情報に該当するか否かの識別が可能な形式で画像情報を送出し、分離手段61は、画像情報を識別が可能な形式を保ちつつ各色の成分に分離し、N個の展開処理手段62-1〜62-Nは、分離手段61によって分離された色の成分の内、形式でイメージ情報を示す成分を展開処理の対象から除外する手段を有することを特徴とする。
【0022】
請求項11に記載の発明は、印刷が施されるべき媒体の搬送路に沿って配置され、個別に異なる色に対応した色画像情報で示されるトナー像を形成すると共に、その媒体の印刷面にこのトナー像を転写する複数の感光ドラム11-1〜11-Nに個別に対応した色の成分に、この印刷の対象となるカラー画像を示す画像情報を分離し、搬送路に対する媒体の搬送に同期しつつその搬送路の上流に隣接して配置されたn(<N)個の感光ドラム11-1〜11-nに、分離された色の成分の内、これらの感光ドラム11-1〜11-nに対応した色の色画像情報を個別に与え、分離された色の成分の内、n個の感光ドラム11-1〜11-nより搬送路の下流に配置された(N-n) 個の感光ドラム11-(n-1)〜11-Nに対応する個々の色の成分を圧縮することによって、個別に圧縮色情報として蓄積し、蓄積された圧縮色情報を搬送路に対する媒体の搬送に同期しつつ(N-n) 個の感光ドラム11-(n-1)〜11-Nに展開して与えることを特徴とする。
【0023】
請求項12に記載の発明は、印刷が施されるべき媒体の搬送路に沿って配置され、個別に異なる色に対応した色画像情報で示されるトナー像を形成すると共に、その媒体の印刷面にこのトナー像を転写する複数の感光ドラム11-1〜11-Nに個別に対応した色の成分に、この印刷の対象となるカラー画像を示す画像情報を分離し、分離された個々の色の成分について、複数の感光ドラム11-1〜11-Nの内、その色に対応した感光ドラムが配置された搬送路における上流からの順位が高いほど小さな比率を占める部分に圧縮処理を施して圧縮色情報を生成すると共に、この圧縮色情報と残余の成分とを分離可能な形式で蓄積し、搬送路に対する媒体の搬送に同期して蓄積された圧縮色情報と残余の成分と読み出し、かつ前者に展開処理を施しつつ後者と共に、N個の個々の感光ドラム11-1〜11-Nにそれぞれ色画像情報として与えることを特徴とする。
【0024】
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の印刷制御方法において、印刷が行われるべき速度が大きいほど比率の値が小さな値に設定されることを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の印刷制御方法において、速度に応じてN個の感光ドラム11-1〜11-Nに個別に対応した色の成分毎に、圧縮処理を行って生成でき、かつ展開処理を完結できる最大の圧縮色情報と残余の成分との情報量の和以上のサイズを求めると共に、これらのサイズの記憶領域が割り付けられ、N個の感光ドラム11-1〜11-Nの全てまたは一部に個別に対応した色の成分の圧縮色情報と残余の成分との蓄積に、割り付けられた記憶領域が共用されることを特徴とする。
【0025】
請求項15に記載の発明は、請求項12ないし請求項14の何れか1項に記載の印刷制御方法において、カラー画像を示す画像情報は、そのカラー画像を構成するイメージ情報とそのイメージ情報以外の情報との識別が可能な形式で与えられ、N個の感光ドラム11-1〜11-Nに個別に対応した色の成分に画像情報を分離する処理は、識別が可能な形式を保ちつつ行われ、分離された色の成分の内、形式に基づいてイメージ情報を示す成分は、圧縮処理の対象から除外されることを特徴とする。
【0026】
請求項16に記載の発明は、コンピュータを請求項6ないし請求項10の何れか1項の情報処理系を構成する情報処理装置50として機能させるプログラムが格納され、かつコンピュータ読み取りが可能である。
請求項1に記載の発明にかかわる印刷装置では、分離手段12は、印刷の対象となるカラー画像を示す画像情報を複数の感光ドラム11-1〜11-Nに個別に対応した色の成分に分離する。n個の緩衝記憶手段13-1〜13-nは、上述した印刷が施されるべき媒体の搬送路に対するその媒体の搬送に同期しつつこの搬送路の上流に隣接して配置されたn(<N)個の感光ドラム11-1〜11-nに、分離手段12によって分離された色の成分の内、これらの感光ドラム11-1〜11-nに対応した色の色画像情報を個別に与える。
【0027】
また、(N-n) 個の圧縮処理手段14-1〜14-(N-n)は、分離手段12によって分離された色の成分の内、上述したn個の感光ドラム11-1〜11-nより搬送路の下流に配置された(N-n) 個の感光ドラム11-(n-1)〜11-Nに対応する個々の成分を圧縮し、個別に圧縮色情報として蓄積する。さらに、(N-n) 個の展開処理手段15-1〜15-(N-n)は、この搬送路に対する媒体の搬送に同期しつつ上述した(N-n)個の感光ドラム11-(n-1)〜11-Nに、先行して(N-n)個の圧縮処理手段14-1〜14-(N-n)に個別に蓄積された圧縮色情報を展開して色画像情報として与える。
【0028】
N個の感光ドラム11-1〜11-Nは、このようにしてn個の緩衝記憶手段13-1〜13-nと(N-n)個の展開処理手段15-1〜15-(N-n) とによって与えられ、かつ異なる色に対応した色画像情報で示されるトナー像を形成すると共に、媒体の印刷面にこのトナー像を転写する。
すなわち、搬送路の上流側に配置された感光ドラムによって上述したトナー像の形成と転写とが行われるべき色画像情報は、圧縮処理と展開処理とが施されないので、このような圧縮処理と展開処理との所要時間の短縮の限界に起因する印刷速度の制約が緩和され、かつハードウエアの規模が縮小される。
【0029】
請求項2に記載の発明にかかわる印刷装置では、分離手段12は、印刷の対象となるカラー画像を示す画像情報を複数の感光ドラム11-1〜11-Nに個別に対応した色の成分に分離する。N個の圧縮処理手段21-1〜21-Nは、分離手段12によって分離された個々の色の成分について、上述したN個の感光ドラム11-1〜11-Nの内、その色に対応した感光ドラムが配置された前記搬送路における上流からの順位が高いほど小さな比率を占める部分に、圧縮処理を施して圧縮色情報を生成し、この圧縮色情報と残余の成分とを分離可能な形式で蓄積する。さらに、N個の展開処理手段22-1〜22-Nは、搬送路に対する媒体の搬送に同期しつつ圧縮処理手段21-1〜21-Nによって個別に蓄積された圧縮色情報と残余の成分と読み出し、かつ前者に展開処理を施しつつ後者と共に色画像情報として感光ドラム11-1〜11-Nに与える。
これらの感光ドラム11-1〜11-Nは、このようにして個別に与えられ、かつ異なる色に対応した色画像情報で示されるトナー像を形成すると共に、上述した搬送路を介して供給された媒体の印刷面にこのトナー像を転写する。
【0030】
すなわち、搬送路に沿って配置された感光ドラム11-1〜11-Nに与えられるべき色画像情報の内、上述した圧縮処理と展開処理とが施される比率は、その搬送路の上流側に配置された感光ドラムほど小さな値に設定されるので、このような圧縮処理と展開処理との所要時間の短縮の限界に起因する印刷速度の制約が緩和され、かつハードウエアの規模が縮小される。
【0031】
請求項3に記載の発明にかかわる印刷装置では、請求項2に記載の印刷装置において、印刷速度取得手段31は印刷が行われるべき速度を取得し、圧縮処理手段21-1〜21-Nはその取得された速度が大きいほど比率の値を小さな値に設定する。
すなわち、圧縮処理および展開処理が施されるべき色画像情報の比率はこれらの処理の所要時間が印刷速度の低下の要因とならない方向に可変されるので、印刷の対象となるカラー画像の構成や適用されるフォントに応じて決定される印刷速度に対して柔軟な適応が可能となる。
【0032】
請求項4に記載の発明にかかわる印刷装置では、請求項3に記載の印刷装置において、領域管理手段41は、印刷速度取得手段31によって取得された速度に応じて圧縮処理手段21-1〜21-Nが個別に圧縮処理を行うことによって生成でき、かつ展開処理手段22-1〜22-Nが展開処理を完結できる最大の圧縮色情報と残余の成分との情報量の和以上のサイズを求め、そのサイズの記憶領域をこれらの展開処理手段22-1〜22-Nに割り付ける領域管理を行う。また、圧縮処理手段21-1〜21-Nの全てまたは一部は、その領域管理の下で個別に記憶領域が割り付けられたメモリ42を圧縮色情報と残余の成分との蓄積に共用する。
【0033】
したがって、圧縮処理手段21-1〜21-Nが「個別に蓄積し得る圧縮処理の結果の最大のサイズ以上の記憶領域」を有する場合に比べて、これらの圧縮処理手段21-1〜21-Nによってアクセスされるべき記憶領域のサイズは小さくなる。請求項5に記載の発明にかかわる印刷装置では、請求項2ないし請求項4の何れか1項に記載された印刷装置において、カラー画像を示す画像情報は、そのカラー画像を構成するイメージ情報とそのイメージ情報以外の情報との識別が可能な形式で与えられる。分離手段12はこのような画像情報を上述した識別が可能な形式を保ちつつ各色の成分に分離し、圧縮処理手段21-1〜21-Nはこれらの分離された色の成分の内、上述した形式に基づいてイメージ情報を示す成分を圧縮処理の対象から除外する。
【0034】
すなわち、冗長度の分布が広く、かつ圧縮処理の効率や所要時間の予測が困難であるイメージ情報については、分離手段12によって色の成分毎に分解された後に圧縮処理が施されることなく対応する感光ドラムに与えられるので、これらの効率や所要時間が確度高く設定され、かつ圧縮色情報と残余の成分との蓄積に供される記憶領域は効率的に利用される。
【0035】
請求項6に記載の発明にかかわる情報処理系では、情報処理装置50は、印刷の対象となるカラー画像を示す画像情報の内、その印刷が行われるべき媒体の搬送路の下流に隣接して配置された(N-n) 個の感光ドラム51-(n-1)〜51-Nに個別に対応した色画像情報を圧縮して圧縮色情報を生成し、これらの圧縮色情報を識別可能な形式でその画像情報に盛り込みつつ送出する。
【0036】
一方、印刷装置52では、分離手段53は、上述した画像情報をN個の感光ドラム51-1〜51-Nに個別に対応した色の成分に分離する。また、n個の緩衝記憶手段54-1〜54-nは、上述した搬送路に対する媒体の搬送に同期しつつその搬送路の上流に隣接して配置されたn(<N)個の感光ドラム51-1〜51-nに対して、分離手段53によって分離された色の成分の内、これらの感光ドラム51-1〜51-nに個別に対応した色の色画像情報を個別に与える。さらに、(N-n) 個の展開処理手段55-1〜55-(N-n)は、同様に搬送路に対する前記媒体の搬送に同期しつつ上述した(N-n) 個の感光ドラム51-(n-1)〜51-Nに対して、分離手段53によって分離された色の成分の内、情報処理装置50によって生成された圧縮色情報を展開しつつ与える。N個の感光ドラム51-1〜51-Nは、このようにして緩衝記憶手段54-1〜54-nと展開処理手段55-1〜55-(N-n)とによって与えられた色画像情報で個別に示されるトナー像を形成し、かつそのトナー像を媒体の印刷面に転写する。
【0037】
すなわち、搬送路の上流側に配置された感光ドラムによってトナー像の形成とその媒体の印刷面に対する転写とが行われるべき色画像情報は、圧縮処理と展開処理とが施されないので、これらの圧縮処理と展開処理との所要時間に起因する印刷速度の制約が緩和され、かつハードウエアの規模の縮小がはかられる。
さらに、上述した圧縮処理が情報処理装置50によって行われ、かつ展開処理が印刷装置52において行われることによってその印刷装置52の負荷が情報処理装置50に分散されるので、印刷装置52はその構成が簡略化されると共に応答性が向上し、かつ印刷の対象となるカラー画像の構成に対する圧縮処理と展開処理との柔軟性が高められる。
【0038】
請求項7に記載の発明にかかわる情報処理系では、情報処理装置50は、印刷の対象となるカラー画像を示す画像情報の内、感光ドラム51-1〜51-Nに個別に対応した成分について、これらの感光ドラム51-1〜51-Nが配置された搬送路における上流からの順位が高いほど小さな比率を占める部分に圧縮処理を施して圧縮色情報を生成し、この圧縮色情報と残余の部分とを識別可能な形式でその画像情報に盛り込んで送出する。
【0039】
一方、印刷装置52では、分離手段61は、上述した画像情報を感光ドラム51-1〜51-Nに個別に対応した色の成分に分離する。また、展開処理手段62-1〜62-Nは、上述した搬送路に対する媒体の搬送に同期しつつ分離手段61によって分離された色の成分を色圧縮情報と残余の成分とに分離して読み出し、かつ前者に展開処理を施しつつ後者と共に色画像情報として感光ドラム51-1〜51-Nに与える。さらに、感光ドラム51-1〜51-Nは、このようにして展開処理手段62-1〜62-Nによって与えられた個々の色画像情報で示されるトナー像を形成し、かつそのトナー像を媒体の印刷面に転写する。
【0040】
すなわち、搬送路に沿って配置された感光ドラム11-1〜11-Nに与えられるべき色画像情報の内、上述した圧縮処理と展開処理とが施される比率は、その搬送路の上流側に配置された感光ドラムほど小さな値に設定されるので、このような圧縮処理と展開処理との所要時間の短縮の限界に起因する印刷速度の制約が緩和され、かつハードウエアの規模の縮小がはかられる。
【0041】
さらに、上述した圧縮処理が情報処理装置50によって行われ、かつ展開処理が印刷装置52において行われることによってその印刷装置52の負荷が情報処理装置50に分散されるので、印刷装置52はその構成が簡略化されると共に応答性が向上し、かつ印刷の対象となるカラー画像の構成に対する圧縮処理と展開処理との柔軟性が高められる。
【0042】
請求項8に記載の発明にかかわる情報処理系では、請求項7に記載の情報処理系において、情報処理装置50は、印刷が行われるべき速度が大きいほど比率の値を小さな値に設定する。
すなわち、圧縮処理および展開処理が施されるべき色画像情報の比率はこれらの処理の所要時間が印刷速度の低下の要因とならない方向に可変されるので、印刷の対象となるカラー画像の構成や適用されるフォントに応じて決定される印刷速度に対して柔軟な適応が可能となる。
【0043】
請求項9に記載の発明にかかわる情報処理系では、請求項8に記載の情報処理系において、印刷速度取得手段71は、印刷が行われるべき速度を取得する。また、領域管理手段72は、このようにして取得された速度に応じて展開処理手段62-1〜62-Nがページ毎に展開処理を完結できる最大の圧縮色情報と、残余の成分との情報量の和以上のサイズを求め、そのサイズの記憶領域を割り付ける領域管理を行う。さらに、展開処理手段62-1〜62-Nの全てまたは一部は、その領域管理の下で個別に記憶領域が割り付けられたメモリを圧縮色情報と残余の成分との蓄積に共用する。
【0044】
したがって、「展開処理の対象となる圧縮色情報の最大のサイズ以上の記憶領域を有するメモリが展開処理手段62-1〜62-Nに個別に備えられた場合」に比べて、その記憶領域のサイズの総和は確実に小さくなる。
請求項10に記載の発明にかかわる情報処理系では、請求項7ないし請求項9の何れか1項に記載の情報処理系において、情報処理装置50は、カラー画像に含まれるイメージ情報を圧縮処理の対象から除外し、かつそのイメージ情報以外の情報との識別が可能な形式で画像情報を送出する。
【0045】
一方、印刷装置52では、分離手段61は、カラー画像を示す画像情報を上述した識別が可能な形式を保ちつつ各色の成分に分離する。また、展開処理手段62-1〜62-Nは、このようにして分離された色の成分の内、上述した形式でイメージ情報を示す成分を展開処理の対象から除外する。
すなわち、冗長度の分布が広く、かつ圧縮処理の効率や所要時間の予測が困難であるイメージ情報については、分離手段61によって色の成分毎に分解された後に圧縮処理が施されることなく対応する感光ドラムに与えられるので、これらの効率や所要時間が確度高く設定され、かつ圧縮色情報と残余の成分との蓄積に供される記憶領域は効率的に利用される。
【0046】
請求項11に記載の発明にかかわる印刷制御方法では、印刷が施されるべき媒体の搬送路に沿って配置された複数の感光ドラム11-1〜11-Nに個別に対応した色の成分に、その印刷の対象となるカラー画像を示す画像情報は分離される。さらに、このようにして分離された色の成分の内、上述した搬送路の上流に隣接して配置されたn(<N)個の感光ドラム11-1〜11-nに対応した色の成分は、その搬送路に対する媒体の搬送に同期しつつこれらの感光ドラム11-1〜11-nに個別に与えられる。
【0047】
また、同様にして分離された色の成分の内、上述したn個の感光ドラム11-1〜11-nより搬送路の下流に配置された(N-n)個の感光ドラム11-(n-1)〜11-Nに対応した個々の色の成分は、圧縮されて個別に圧縮色情報として蓄積される。これらの蓄積された圧縮色情報は、展開されつつ搬送路に対する媒体の搬送に同期して上述した(N-n) 個の感光ドラム11-(n-1)〜11-Nに与えられる。
【0048】
すなわち、搬送路の上流側に配置された感光ドラムによってトナー像の形成とその媒体の印刷面に対する転写とが行われるべき色画像情報は、圧縮処理と展開処理とが施されないので、このような圧縮処理と展開処理との所要時間の短縮の限界に起因する印刷速度の制約は緩和され、かつハードウエアの規模が縮小される。
【0049】
請求項12に記載の発明にかかわる印刷制御方法では、印刷が施されるべき媒体の搬送路に沿って配置された複数の感光ドラム11-1〜11-Nに個別に対応した色の成分に、その印刷の対象となるカラー画像を示す画像情報は分離される。さらに、このようにして分離された個々の色の成分は、その色に対応して配置された感光ドラムが上述した搬送路の上流から位置する順位が高いほど、小さな比率を占める部分に圧縮処理が施されることによって圧縮色情報に変換され、この圧縮色情報と残余の成分との組み合わせとして分離可能な形式で蓄積される。
【0050】
また、これらの蓄積された圧縮色情報と残余の成分とは、上述した搬送路に対する媒体の搬送に同期して前者が展開処理が施され、かつ後者がその展開処理が施されることなく読み出されることによって、感光ドラム11-1〜11-Nに個別に色画像情報として与えられる。
すなわち、搬送路に沿って配置された感光ドラム11-1〜11-Nに与えられるべき色画像情報の内、上述した圧縮処理と展開処理とが施される比率は、その搬送路の上流側に配置された感光ドラムに対応した成分ほど小さな値に設定されるので、このような圧縮処理と展開処理との所要時間の短縮の限界に起因する印刷速度の制約が緩和され、かつハードウエアの規模が小さくなる。
【0051】
請求項13に記載の発明にかかわる印刷制御方法では、請求項12に記載の印刷制御方式において、印刷が行われるべき速度が大きいほど比率の値が小さな値に設定される。
すなわち、圧縮処理および展開処理が施されるべき色画像情報の比率はこれらの処理の所要時間が印刷速度の低下の要因とならない方向に可変されるので、印刷の対象となるカラー画像の構成や適用されるフォントに応じて決定される印刷速度に対して柔軟な適応が可能となる。
【0052】
請求項14に記載の発明にかかわる印刷制御方法では、請求項13に記載の印刷制御方式において、感光ドラム11-1〜11-Nの全てまたは一部に個別に対応した色の圧縮色情報と残余の成分との蓄積に共通のメモリが共用され、そのメモリの記憶領域は、これらの感光ドラム11-1〜11-Nに個別に対応した色の成分毎に、印刷の速度の下で圧縮処理によって生成され、かつ展開処理が完結できる最大の圧縮色情報と残余の成分との情報量の和以上のサイズで割り付けられる。
【0053】
したがって、圧縮処理の結果が感光ドラム11-1〜11-Nに個別に対応した色の成分毎に異なるメモリに蓄積される場合に比べて、「実際にはその圧縮処理の結果が蓄積されない記憶領域のサイズ」は確実に小さくなる。
請求項15に記載の発明にかかわる印刷制御方法では、請求項12ないし請求項14の何れか1項に記載の印刷制御方式において、カラー画像を示す画像情報は、そのカラー画像を構成するイメージ情報とそのイメージ情報以外の情報との識別が可能な形式で与えられる。
【0054】
さらに、感光ドラム11-1〜11-Nに個別に対応した色の成分に画像情報を分離する処理は上述した識別が可能な形式を保ちつつ行われ、かつ分離された色の成分の内、その形式に基づいてイメージ情報を示す成分は圧縮処理の対象から除外される。
すなわち、冗長度の分布が広く、かつ圧縮処理の効率や所要時間の予測が困難であるイメージ情報については、圧縮処理が施されることなく対応する感光ドラムに与えられるので、これらの効率や所要時間が確度高く設定され、かつ圧縮色情報と残余の成分との蓄積に供される記憶領域は効率的に利用される。
【0055】
請求項16に記載の発明にかかわる記憶媒体は、コンピュータ読み取りが可能であり、かつ請求項6ないし請求項10の何れか1項に記載の情報処理系を構成する情報処理装置50として、コンピュータを機能させるプログラムが格納される。
上述したプログラムは、請求項6ないし請求項10の何れか1項に記載の情報処理系では、印刷装置52が印刷を行うために情報処理装置50によって実行されるべきドライバ、BIOSその他の基本ソフトウエアとして構成可能であり、かつその印刷装置52とは別体の着脱可能な記憶媒体に記録されることによって流通し得る。
【0056】
したがって、本発明にかかわる記憶媒体からこのようなプログラムを読みとって実行するコンピュータは、上述した情報処理装置50として請求項6ないし請求項10の何れか1項に記載の情報処理系の構成要素となる。
【0057】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について詳細に説明する。
図5は、請求項1、6、11、16に記載の発明に対応した実施形態を示す図である。
図において、図8に示すものと機能および構成が同じものについては、同じ符号を付与して示し、ここではその説明を省略する。
【0058】
本実施形態と図8に示す従来例との構成の相違点は、ビットマップメモリ113-Y、113-Mに代えてそれぞれビットマップメモリ113a-Y、113a-Mが備えられ、これらのビットマップメモリ113a-Y、113a-Mについては、入力が圧縮部112-Y、112-Mを介することなく色データ分割処理部111の対応する出力にそれぞれ接続され、かつ出力が伸長部114-Y、114-Mを介することなく感光ドラム115-Y、115-Mの入力にそれぞれ接続された点にある。
【0059】
なお、本実施形態と図1に示すブロック図との対応関係については、感光ドラム115-Y、115-M、115-C、115-Kは感光ドラム11-1〜11-Nに対応し、色データ分割処理部111は分離手段12に対応し、ビットマップメモリ113a-Y、113a-Mは緩衝記憶手段13-1〜13-nに対応し、圧縮部112-C、112-Kおよびビットマップメモリ113-C、113-Kは圧縮処理手段14-1〜14-(N-n)に対応し、伸長部114-C、114-Kは展開処理手段15-1〜15-(N-n)に対応する。
【0060】
以下、請求項1、11に記載の発明に対応した本実施形態の動作を説明する。色データ分割処理部111によって出力された4つの原色情報の内、シアンと黒とに対応した2つの原色情報は、それぞれ圧縮部112-C、112-K、ビットマップメモリ113-C、113-Kおよび伸長部114-C、114-Kの連係の下で、図8に示す従来例と同様の処理が施された後に、感光ドラム115-C、115-Kに個別に与えられる。
【0061】
しかし、色データ分割処理部111は、黄とマゼンダとに対応した残りの原色情報については、それぞれビットマップメモリ113a-Y、113a-Mに直接格納する。
さらに、これらのビットマップメモリ113a-Y、113a-Mにそれぞれ格納された原色情報は、感光ドラム115-Y、115-Mに直接与えられる。
【0062】
このように本実施形態によれば、搬送路の上流に配置された感光ドラム115-Y、115-Mを介して用紙に転写されるべきトナー像を示す原色情報は、圧縮処理や展開処理が施されることなくこれらの感光ドラム115-Y、115-Mに与えられる。
すなわち、従来例において圧縮部112-Y、112-Mが圧縮処理に所要していた時間と伸長部114-Y、114-Mが展開処理に同様にして所要していた時間とは、印刷の速度の如何にかかわらず無くなるので、回路規模およびコストの削減がはかられ、その印刷速度の上限にかかわる制約が大幅に緩和される。
【0063】
図6は、請求項2〜5、7〜10、12〜16に記載の発明に対応した実施形態を示す図である。
図において、図5に示すものと構成が同じものについては、同じ符号を付与して示し、ここではその説明を省略する。
本実施形態と図5に示す実施形態との構成の相違点は、ビットマップメモリ113a-Mに代えて適応圧縮処理部80-Mが備えられ、圧縮部112-C、ビットマップメモリ113-Cおよび伸長部114-Cに代えて適応圧縮処理部80-Cが備えられた点にある。
【0064】
適応圧縮処理部80-Mは、初段に備えられたデマルチプレクサ81-Mと、最終段に備えられたセレクタ82-Mと、これらのデマルチプレクサ81-Mとセレクタ82-Mとの選択入力に接続された制御部83-Mと、デマルチプレクサ81-Mの一方の出力とセレクタ82-Mの一方の入力との間に縦属接続された圧縮部112S-M、ビットマップメモリ113S-Mおよび伸長部114S-Mと、デマルチプレクサ81-Mの他方の出力とセレクタ82-Mの他方の入力との間に接続されたビットマップメモリ113N-Mとから構成される。
【0065】
なお、適応圧縮処理部80-Cの構成については、図6に示すように上述した適応圧縮処理部80-Mの構成と同じであるから、以下では、対応する構成要素に添え文字を「C」とする同じ符号を付与して示し、ここではその説明を省略する。また、本実施形態と図2に示すブロック図との対応関係については、感光ドラム115-Y、115-M、115-C、115-Kは感光ドラム11-1〜11-Nに対応し、色データ分割処理部111は分離手段12に対応し、制御部83-M、83-C、デマルチプレクサ81-M、81-C、圧縮部112S-M、112S-C、112-Kおよびビットマップメモリ113a-Y、113S-M、113N-M、113S-C、113N-C、113-Kは圧縮処理手段21-1〜21-Nに対応し、制御部83-M、83-C、伸長部114S-M、114S-C、114-Kおよびセレクタ82-M、82-C、は展開処理手段22-1〜22-Nに対応する。
【0066】
以下、請求項2、12に記載の発明に対応した本実施形態の動作を説明する。色データ分割処理部111によって出力された4つの原色情報の内、黄に対応した原色情報は、何ら圧縮処理や展開処理が施されることなくビットメモリ113a-Yを介して感光ドラム115-Yに直接与えられる。
また、上述した4つの原色情報の内、黒に対応した原色情報は、その全てが圧縮部112-Kによって圧縮処理が施された後にビットマップメモリ113-Kに蓄積され、さらに、伸長部114-Kによって展開処理が施されて感光ドラム115-Kに与えられる。
【0067】
さらに、適応圧縮処理部80-Mでは、制御部83-Mは、搬送路に対する用紙の搬送との同期をとりつつ単位ページ毎に、マゼンダに対応した原色情報(色データ分割処理部111によって与えられる。)の予め設定された割合(以下では、「比率M」という。)(例えば、「1/3」)を占め、かつ先行して与えられる圧縮処理の対象(以下、「圧縮対象M」という。)と、その圧縮対象Mに後続する「非圧縮情報M」とを時系列の順に示す入力選択信号Mを出力する。
【0068】
デマルチプレクサ81-Mは、色データ分割処理部111によって与えられた原色情報を取り込み、上述した入力選択信号Mが圧縮対象Mを示す期間にはその原色情報を圧縮部112S-Mに与え、反対に非圧縮情報Mを示す場合にはビットマップメモリ113N-Mに格納する。
なお、圧縮部112S-M、ビットマップメモリ113S-Mおよび伸長部114S-Mは、このようにして与えられた圧縮対象Mのみに圧縮処理(以下、この圧縮処理によって生成される情報を「圧縮情報M」という。)を施し、さらに、展開処理を施す。しかし、これらの処理の過程における各部の連係動作については、その処理の対象が圧縮対象Mのみに限定される点を除いて、従来例において圧縮部112-C、ビットマップメモリ113-Cおよび伸長部114-Cによって行われていた連係動作と同様であるから、ここではその説明を省略する。
【0069】
さらに、ビットマップメモリ113N-Mは、上述した非圧縮情報Mを蓄積してセレクタ82-Mに与えるが、その非圧縮情報Mには何ら圧縮処理や展開処理が施されない。
また、制御部83-Mは、搬送路に送り込まれた用紙が感光ドラム115-Mの位置に移動するために所要する時間(以下、「給紙所要時間M」という。)に等しい遅延を上述した入力選択信号Mに与えることによって、出力選択信号Mを生成する。
【0070】
セレクタ82-Mは、その出力選択信号Mが圧縮対象Mを示す期間には、伸長部114-Mが圧縮対象Mを展開して生成した情報を感光ドラム115-Mに与えるが、反対に非圧縮情報Mを示す期間には、ビットマップメモリ113N-Mに蓄積された非圧縮情報Mを感光ドラム115-Mに与える。
また、適応圧縮処理部80-Cでは、制御部83-Cは、搬送路に対する用紙の搬送との同期をとりつつ単位ページ毎に、シアンに対応した原色情報(色データ分割処理部111によって与えられる。)の予め設定された割合(以下では、「比率C」という。)(例えば、「2/3」)を占め、かつ先行して与えられる圧縮処理の対象(以下、「圧縮対象C」という。)と、その圧縮対象Cに後続する「非圧縮情報C」とを時系列の順に示す入力選択信号Cを出力する。
【0071】
デマルチプレクサ81-Cは、色データ分割処理部111によって与えられた原色情報を取り込み、上述した入力選択信号Cが圧縮対象Cを示す期間にはその原色情報を圧縮部112S-Cに与え、反対に非圧縮情報Cを示す場合にはビットマップメモリ113N-Cに格納する。
なお、圧縮部112S-C、ビットマップメモリ113S-Cおよび伸長部114S-Cは、このようにして与えられた圧縮対象Cのみに圧縮処理(以下、この圧縮処理によって生成される情報を「圧縮情報C」という。)を施し、さらに、展開処理を施す。しかし、これらの処理の過程における各部の連係動作については、その処理の対象が圧縮対象Cのみに限定される点を除いて、従来例において圧縮部112-C、ビットマップメモリ113-Cおよび伸長部114-Cによって行われていた連係動作に同様であるから、ここではその説明を省略する。
【0072】
さらに、ビットマップメモリ113N-Cは、上述した非圧縮情報Cを蓄積してセレクタ82-Cに与えるが、その非圧縮情報Cには何ら圧縮処理や展開処理が施されない。
また、制御部83-Cは、搬送路に送り込まれた用紙が感光ドラム115-Cの位置に移動するために所要する時間(以下、「給紙所要時間C」という。)に等しい遅延を上述した入力選択信号Cに与えることによって、出力選択信号Cを生成する。
【0073】
セレクタ82-Cは、その出力選択信号Cが圧縮対象Cを示す期間には、伸長部114-Cが圧縮対象Cを展開して生成した情報を選択して感光ドラム115-Cに与えるが、反対に非圧縮情報Cを示す期間には、ビットマップメモリ113N-Cに蓄積された非圧縮情報Cを感光ドラム115-Cに与える。
【0074】
このように本実施形態によれば、搬送路に沿って配置された感光ドラム115-Y、115-M、115-C、115-Kによって個別にトナー像の形成と転写とが行われるべき単位ページの原色情報毎に、異なる割合を占める部分が圧縮処理と展開処理との対象となるので、ビットマップメモリ113S-M、113N-M、113S-C、113N-Cの記憶容量の総和は、これらの感光ドラム115-Y、115-M、115-C、115-Kの配置と印刷速度とに適応した小さな値に抑えられる。
【0075】
特に、ビットマップメモリ113S-M、113N-Mの記憶容量の総和については、「前段で行われる圧縮処理と後段で行われる展開処理との所要時間と、実際に得られる圧縮比とがほぼ一定であると見なし得る場合には、その所要時間と、これらの圧縮処理および展開処理の過程でビットマップメモリ113S-Mの書き込みと読み出しとに所要する時間の積算値との総和」が既述の給紙所要時間Mに等しい場合に極小値をとり、その極小値は圧縮部112S-Mおよび伸長部114S-Mの処理速度が速く、かつビットマップメモリ113S-Mのアクセス時間が短いほど小さな値となる。
【0076】
なお、ビットマップメモリ113S-C、113N-Cの記憶容量の総和については、ビットマップメモリ113S-Mに代わるビットマップメモリ113S-Cについて書き込みと読み出しとの所要時間の積算値が適用され、かつ給紙処理時間Mに代えて給紙所要時間Cが適用される場合に同様にして極小値をとり、その極小値は圧縮部112S-Cおよび伸長部114S-Cの処理速度が速く、かつビットマップメモリ113S-Cのアクセス時間が短いほど小さな値となる。
【0077】
また、本実施形態では、黄に対応した原色情報の全てについて圧縮処理と展開処理とが省略され、かつ反対に黒に対応した原色情報は全てについて圧縮処理と展開処理とが施されているが、このような構成に限定されず、例えば、感光ドラム115-Yに対する給紙所要時間Yが「0」でない場合には、黄の原色情報に対応した適応圧縮処理部が備えられてもよい。
【0078】
さらに、「単位ページ分の黒に対応した原色情報に対して施される圧縮処理と展開処理との所要時間の和と、これらの処理の過程でビットマップメモリ113-Kに対して行われる書き込みと読み出しとに要するアクセス時間の積算値との総和」が感光ドラム115-Kに対する給紙所要時間K以上である場合には、黒の原色情報についても対応する適応圧縮処理部が備えられてもよい。
【0079】
以下、請求項3、13に記載の発明に対応した実施形態について説明する。
本実施形態と請求項2、12に記載の発明に対応した実施形態との構成の相違点は、図6に破線で示すように、制御部83-M、83-C、圧縮部112-Kおよび伸長部114-Kの制御端子に色データ分割処理部111の制御出力が接続された点にある。
【0080】
なお、本実施形態と図2に示すブロック図との対応関係については、色データ分割処理部111は印刷速度取得手段31に対応する点を除いて、請求項2、12に記載の発明に対応した実施形態における対応関係と同じである。
以下、図6を参照して請求項3、13に記載の発明に対応した本実施形態の動作を説明する。
【0081】
色データ分割処理部111は、パーソナルコンピュータ110から与えられた制御情報あるいは図示されない操作部を介して設定された印刷のモードに基づいて印刷速度を識別し、その印刷速度と予め決められた閾値との大小関係を示す2値情報を出力する。
制御部83-M、83-C、圧縮部112-Kおよび伸長部114-Kは、この2値情報に応じて「印刷速度が閾値を下回ること」を認識した場合には、請求項2、12に記載の発明に対応した実施形態と同様に作動する。
【0082】
しかし、反対に「印刷速度が閾値を上回ること」を認識した場合には、制御部83-M(83-C)は、デマルチプレクサ81-M(81-C)とセレクタ82-M(82-C)とにビットマップメモリ113N-M(113N-C)のみを選択すべき旨を指示する。
すなわち、圧縮処理と展開処理とが追従できない程度に印刷速度が大きい場合には、個々の原色情報についてこれらの圧縮処理と展開処理とが自動的にかつ確実に省略されるので、印刷の対象となる情報や所望の印刷モードに対する柔軟な適応が可能となる。
【0083】
以下、図6を参照して請求項3、13に記載の発明に対応した他の実施形態の動作を説明する。
なお、本実施形態の構成は、請求項3、13、16に記載の発明に対応した実施形態の構成と同じである。
色データ分割処理部111は、パーソナルコンピュータ110から与えられた制御情報あるいは図示されない操作部を介して設定された印刷のモードに基づいて印刷速度を識別する。
【0084】
制御部83-M、83-Cは、それぞれこのようにして識別された印刷速度に反比例する値に比率M、比率Cを設定する。
すなわち、マゼンダとシアンとにそれぞれ対応した原色情報については、圧縮処理と展開処理との対象となるべき情報の割合は、印刷速度が大きいほど小さな値に動的に設定される。
【0085】
したがって、本実施形態によれば、圧縮処理や展開処理によって無用に印刷速度が低下することなく、その印刷速度に動的に適応しつつ印刷が行われる。
以下、請求項4、5、14、15に記載の発明に対応した実施形態について説明する。
本実施形態と請求項3、13に記載の発明に対応した実施形態との構成の相違点は、ビットマップメモリ113S-M、113N-M、113S-C、113N-Cが単一のメモリ(図示されない。)から構成され、かつ図6に点線で示すように、色データ分割処理部111によって識別された印刷速度が与えられる点にある。
【0086】
以下、図6を参照して請求項4、5、14〜16に記載の発明に対応した本実施形態の動作を説明する。
制御部83-M、83-Cは、請求項3、13に記載の発明に対応した実施形態と同様にして、それぞれ比率Mおよび比率Cを印刷速度に反比例した値に動的に設定する。
【0087】
また、ビットマップメモリ113S-M、113N-M、113S-C、113N-Cは、それぞれ上述した単一のメモリの記憶領域を印刷速度に適応したサイズに亘って占有することによって、圧縮情報M、非圧縮情報M、圧縮情報Cおよび非圧縮情報Cの格納に供する。
このように本実施形態によれば、ビットマップメモリ113S-M、113N-M、113S-C、113N-Cは、印刷速度に適応した領域管理の下で記憶領域が動的に割り付けられ、かつ単一のメモリとして構成される。
【0088】
したがって、これらのビットマップメモリ113S-M、113N-M、113S-C、113N-Cが個別のメモリによって構成された場合に比べて、アクセスされることがない無用の記憶領域が削減される。
なお、本実施形態では、請求項3に記載の発明に対応した実施形態に請求項4、5に記載の発明が適用されているが、請求項4、5に記載の発明は請求項2に記載の発明にも同様に適用可能である。
【0089】
また、上述した各実施形態では、圧縮対象Mや圧縮対象Cがページ毎の原色情報の先頭から連続する部分となっているが、印刷速度が低下しない範囲において展開処理が確実に完了するならば、例えば、色データ分割処理部111が単独で行う制御あるいはその色データ分割処理部11と制御部83-M、83-Cとの連係によって、原色単位にイメージ情報以外の情報が圧縮対象Mや圧縮対象Cとして選択されてもよい。
【0090】
以下、請求項6〜10に記載の発明に対応した実施形態について説明する。
本実施形態と請求項1〜5に記載の発明に対応した各実施形態との構成の相違点は、図5および図6にハンチングを施して示される圧縮部112S-M、112-C、112S-C、112-Kが備えらない点にある。
なお、本実施形態と図3および図4に示すブロック図との対応関係については、パーソナルコンピュータ110は情報処理装置50に対応し、感光ドラム115-Y、115-M、115-C、115-Kは感光ドラム51-1〜51-Nに対応し、色データ分割処理部111は分離手段53、61に対応し、ビットマップメモリ113a-Y、113a-Mは緩衝記憶手段54-1〜54-nに対応し、ビットマップメモリ113-C、113-Kおよび伸長部114-C、114-Kは展開処理手段55-1〜55-(N-n)に対応し、制御部83-M、83-C、デマルチプレクサ81-M、81-C、ビットマップメモリ113a-Y、113S-M、113N-M、113S-C、113N-C、113-K、伸長部114S-M、114S-C、114-Kおよびセレクタ82-M、82-Cは展開処理手段62-1〜62-Nに対応し、色データ分割処理部111は印刷速度取得手段71および領域管理手段72に対応し、ビットマップメモリ113a-Y、113S-M、113N-M、113S-C、113N-Cおよび113-Kはメモリ73に対応する。
【0091】
図7は、本実施形態におけるパーソナルコンピュータの動作フローチャートである。
以下、図5〜図7を参照して請求項6〜10に記載の発明に対応した実施形態の動作を説明する。
パーソナルコンピュータ110は、印刷の対象となる情報に含まれたマゼンダ、シアンおよび黒(圧縮部112-M、112-C、112-Kに対応する。)の原色情報に、圧縮部112-M、112-C、112-Kに代わって圧縮処理を施す(図7(1))。
【0092】
さらに、パーソナルコンピュータ110は、その圧縮処理の結果を原色単位に分離可能であって黄の原色情報を含む形式の情報を生成する(図7(2))と共に、その情報を印刷装置に与える(図7(3))。
一方、印刷装置では、色データ分割処理部111がこれらの情報を原色情報毎に分離し、その色データ分割処理部111の後段の各部が既述の実施形態と同様の動作を行うことによって、印刷が行われる。
【0093】
このように本実施形態によれば、パーソナルコンピュータ110と印刷装置との間で転送されるべき情報の情報量が大幅に削減されて印刷の効率が高められ、かつ印刷装置はハードウエアの規模が小さくなると共に、低廉化がはかられる。なお、上述した各実施形態では、減法3原色と黒とに対応した感光ドラムが備えられているが、本願発明は、タンデムドラム方式が適用されるならば、例えば、これらの4色の一部に対応した感光ドラムが備えられなかったり、所望の中間色に対応した感光ドラムが備えられた印刷装置についても適用可能である。
【0094】
【発明の効果】
上述したように請求項1、2、6、7、11、12に記載の発明では、印刷されるべきカラー画像を示す画像情報について、圧縮処理と展開処理とに所要する時間の短縮の限界に起因する印刷速度の制約が緩和され、かつハードウエアの規模の縮小がはかられる。
【0095】
また、請求項3、8、13に記載の発明では、印刷されるべきカラー画像の構成や適用されるフォントに応じて決定される印刷速度に対して柔軟な適応が可能となる。
さらに、請求項4、9、14に記載の発明では、個々の感光ドラムに与えられるべき色画像情報の蓄積に供されるべき記憶領域のサイズが小さくなる。
【0096】
また、請求項5、10、15に記載の発明では、圧縮処理の効率が高めれられ、かつその圧縮処理の所要時間の分布が圧縮されると共に、既述の記憶領域はサイズの設定が確度高く行われて効率的に利用される。
【0097】
さらに、請求項6〜10に記載の発明では、印刷装置は構成が簡略化されて応答性が向上し、かつ印刷の対象となるカラー画像の構成に対する圧縮処理と展開処理との柔軟性が高められる。
また、請求項16に記載の発明では、請求項6ないし請求項10の何れか1項に記載の情報処理装置は、コンピュータによって確実に構成される。
したがって、これらの発明が適用された情報処理システムでは、信頼性と印刷速度との向上がはかられ、かつランニングコストが削減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1、11に記載の発明の原理ブロック図である。
【図2】請求項2〜5、12〜15に記載の発明の原理ブロック図である。
【図3】請求項6、16に記載の発明の原理ブロック図である。
【図4】請求項7〜10、16に記載の発明の原理ブロック図である。
【図5】請求項1、6、11、16に記載の発明に対応した実施形態を示す図である。
【図6】請求項2〜5、7〜10、12〜16に記載の発明に対応した実施形態を示す図である。
【図7】本実施形態におけるパーソナルコンピュータの動作フローチャートである。
【図8】4ドラム方式が適用された従来の印刷装置の構成例を示す図である。
【符号の説明】
11,51,115 感光ドラム
12,53,61 分離手段
13,54 緩衝記憶手段
14,21 圧縮処理手段
15,22,55,62 展開処理手段
31,71 印刷速度取得手段
41,72 領域管理手段
42,73 メモリ
50 情報処理装置
52 印刷装置
80 適応圧縮処理部
81 デマルチプレクサ
82 セレクタ
83 制御部
110 パーソナルコンピュータ
111 色データ分割処理部
112 圧縮部
113,113a,113S、113N ビットマップメモリ
114 伸長部
【発明の属する技術分野】
本発明は、タンデムドラム方式に基づいてカラー印刷を行う印刷装置、その印刷装置が周辺装置として備えられた情報処理系、印刷対象の情報に印刷の条件に適応した処理を施す印刷制御方法およびその情報処理系をコンピュータを利用して実現するプログラムが格納された記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、ワードプロセッサ等の情報処理装置の多くにはカラー化された表示装置が適用され、これらの情報処理装置に接続されるべき印刷装置としてもカラー印刷が可能であるものが広く適用されつつある。
【0003】
特に、OAの業務には、その業務の過程で生成される文書によって表現されるべき重要な事項を色分けする強調印刷、色分けによる図表の分かりやすさや訴求力の向上を高速かつ確実に実現するために、低廉化と小型化とに適応した1ドラム方式の印刷装置と共に、4ドラム方式(タンデムドラム方式)が適用された印刷装置が次第に多く適用されつつある。
【0004】
また、4ドラム方式の印刷装置は、給紙路が直線的に形成されて印刷の品質と速度とが高く、かつ印刷可能な用紙の選択にかかわる制約が大幅に軽減されるために、顧客等に配布されるべき印刷物の印刷に多く適用されている。
図8は、4ドラム方式が適用された従来の印刷装置の構成例を示す図である。
【0005】
図において、印刷装置は、一点鎖線枠内に示すように、パーソナルコンピュータ110に標準のインタフェース(ここでは、簡単のため、セントロニクス規格に準拠すると仮定する。)を介して接続された色データ分割処理部111と、その色データ分割処理部111が有する4つの出力に個別に接続された圧縮部112-Y、112-M、112-C、112-Kと、圧縮部112-Y、112-M、112-C、112-Kの後段に個別に配置されたビットマップメモリ113-Y、113-M、113-C、113-Kと、さらに、これらのビットマップメモリ113-Y、113-M、113-C、113-Kの後段に個別に配置された伸長部114-Y、114-M、114-C、114-Kとに併せて、これらの伸長部114-Y、114-M、114-C、114-Kの出力に個別に接続された感光ドラム115-Y、115-M、115-C、115-Kとから構成される。
【0006】
なお、上述した圧縮部112-Y、112-M、112-C、112-K、ビットマップメモリ113-Y、113-M、113-C、113-K、伸長部114-Y、114-M、114-C、114-Kおよび感光ドラム115-Y、115-M、115-C、115-Kの符号に付加された添え文字「Y」、「M」、「C」、「K」は、それぞれ黄、マゼンダ、シアンの各原色と黒色と(以下では、これらを一括して単に「4原色」という。)にそれぞれ対応することを示す。
【0007】
また、以下では、上述した感光ドラム115-Y、115-M、115-C、115-Kには、個別に帯電器、現像機、転写ユニット、クリーナその他の画像形成に必要な機構が含まれるが、これらの機構については、本願発明に関係がないので、図示および説明を省略する。
このような構成の印刷装置では、色データ分割処理部111は、パーソナルコンピュータ110から印刷の対象として所定の形式の情報(ここでは、簡単のため、多色で描かれた図表および文字を示すと仮定する。)が与えられると、その情報を既述の4原色に個別に対応した成分の情報(以下、「原色情報」という。)に分割する。
【0008】
圧縮部112-Y、112-M、112-C、112-Kは、これらの4つの原色情報に並行して圧縮処理を施すことによって個々の原色に対応した圧縮原色情報を生成し、かつこれらの圧縮原色情報をそれぞれビットマップメモリ113-Y、113-M、113-C、113-Kに格納する。
一方、印刷されるべき用紙は、感光ドラム115-Yから感光ドラム115-M、115-Cを介して感光ドラム115-Kに至る搬送路に、図示されない給紙機構によって搬送される。
【0009】
伸長部114-Y、114-M、114-C、114-Kは、先行してビットマップメモリ113-Y、113-M、113-C、113-Kに個別に格納された圧縮原色情報に、それぞれ既述の圧縮処理と反対の処理である展開処理を施し、搬送される用紙が感光ドラム115-Y、115-M、115-C、115-Kに個別に到達する時点に先行してその展開処理を完了することによって、原色情報を再生する。さらに、伸長部114-Y、114-M、114-C、114-Kは、それぞれ再生された原色情報を感光ドラム115-Y、115-M、115-C、115-Kに与える。
【0010】
感光ドラム115-Y、115-M、115-C、115-Kは、上述したように原色情報が与えられると、対応する原色のトナー像を形成し、かつ給紙路に沿って搬送される紙に対してそのトナー像を順次転写することによってカラー印刷を実現する。
このように従来例では、パーソナルコンピュータ110から印刷の対象として与えられた情報は、4原色に個別に対応した原色情報に分解されて並行して圧縮処理が施されることによって情報量の低減がはかられると共に蓄積され、さらに、給紙のタイミングに同期して展開処理が施されることによって、ビットマップメモリ113-Y、113-M、113-C、113-Kの記憶容量が削減され、かつ確実にカラー印刷される。
【0011】
したがって、上述した印刷装置に搭載されるディジタル回路の内、価格および実装スペースを大きな比率で占めるビットマップメモリ113-Y、113-M、113-C、113-Kのハードウエアの規模は、印刷について要求される速度や品質に制約が課されることなく確実に縮小される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来例では、圧縮原色情報が蓄積される時間は、感光ドラム115-Y、115-M、115-C、115-Kの内、搬送路の上流側に配置された感光ドラムに対応するビットマップメモリほど短い。
【0013】
したがって、例えば、圧縮部112-Yが圧縮処理に要する時間と伸長部114-Yが展開処理に要する時間とは、印刷速度が高いほど無視できない程度に長いものとなって、無用にコストを要し、かつ印刷速度の上限に制約が生じる主要因となっていた。
本発明は、低廉化をはかりつつ印刷速度の向上をはかる印刷装置、情報処理系、印刷制御方式および記憶媒体を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
図1は、請求項1、11に記載の発明の原理ブロック図である。
請求項1に記載の発明は、印刷が施されるべき媒体の搬送路に沿って配置され、個別に異なる色に対応した色画像情報で示されるトナー像を形成すると共に、その媒体の印刷面にこのトナー像を転写する複数の感光ドラム11-1〜11-Nと、印刷の対象となるカラー画像を示す画像情報を複数の感光ドラム11-1〜11-Nに個別に対応した色の成分に分離する分離手段12と、搬送路に対する媒体の搬送に同期しつつその搬送路の上流に隣接して配置されたn(<N)個の感光ドラム11-1〜11-nに、分離手段12によって分離された色の成分の内、これらの感光ドラム11-1〜11-nに対応した色の色画像情報を個別に与えるn個の緩衝記憶手段13-1〜13-nと、分離手段12によって分離された色の成分の内、n個の感光ドラム11-1〜11-nより搬送路の下流に配置された(N-n) 個の感光ドラム11-(n-1)〜11-Nに対応した個々の色の成分を圧縮し、個別に圧縮色情報として蓄積する(N-n)個の圧縮処理手段14-1〜14-(N-n) と、搬送路に対する媒体の搬送に同期しつつ(N-n)個の感光ドラム11-(n-1)〜11-Nに、(N-n)個の圧縮処理手段14-1〜14-(N-n)に個別に蓄積された圧縮色情報を展開して与える(N-n)個の展開処理手段15-1〜15-(N-n)とを備えたことを特徴とする。
【0015】
図2は、請求項2〜5、12〜15に記載の発明の原理ブロック図である。
請求項2に記載の発明は、印刷が施されるべき媒体の搬送路に沿って配置され、個別に異なる色に対応した色画像情報で示されるトナー像を形成すると共に、その媒体の印刷面にこのトナー像を転写する複数の感光ドラム11-1〜11-Nと、印刷の対象となるカラー画像を示す画像情報を複数の感光ドラム11-1〜11-Nに個別に対応した色の成分に分離する分離手段12と、分離手段12によって分離された個々の色の成分について、複数の感光ドラム11-1〜11-Nの内、その色に対応した感光ドラムが配置された搬送路における上流からの順位が高いほど小さな比率を占める部分に圧縮処理を施して圧縮色情報を生成し、この圧縮色情報と残余の成分とを分離可能な形式で蓄積するN個の圧縮処理手段21-1〜21-Nと、N個の圧縮処理手段21-1〜21-Nによって個別に蓄積された圧縮色情報と残余の成分と読み出し、かつ前者に展開処理を施しつつ後者と共に、搬送路に対する媒体の搬送に同期してN個の感光ドラム11-1〜11-Nに、それぞれ色画像情報として与えるN個の展開処理手段22-1〜22-Nとを備えたことを特徴とする。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の印刷装置において、印刷が行われるべき速度を取得する印刷速度取得手段31を備え、N個の圧縮処理手段21-1〜21-Nは、印刷速度取得手段31によって取得された速度が大きいほど比率の値を小さな値に設定する手段を有することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の印刷装置において、印刷速度取得手段31によって取得された速度に応じて圧縮処理手段21-1〜21-Nが個別に圧縮処理を行って生成でき、かつN個の展開処理手段22-1〜22-Nが個別に展開処理を完結できる最大の圧縮色情報と残余の成分との情報量の和以上のサイズを求め、これらのサイズの記憶領域を圧縮処理手段21-1〜21-Nに個別に割り付ける領域管理を行う領域管理手段41を備え、N個の圧縮処理手段21-1〜21-Nの全てまたは一部は、領域管理手段41によって行われた領域管理の下で記憶領域が割り付けられるメモリ42を共有し、そのメモリ42を個別に圧縮色情報と残余の成分との蓄積に共用することを特徴とする。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項2ないし請求項4の何れか1項に記載の印刷装置において、カラー画像を示す画像情報は、そのカラー画像を構成するイメージ情報とそのイメージ情報以外の情報との識別が可能な形式で与えられ、分離手段12は、画像情報を識別が可能な形式を保ちつつ各色の成分に分離し、N個の圧縮処理手段21-1〜21-Nは、分離手段12によって分離された色の成分の内、形式でイメージ情報を示す成分を圧縮処理の対象から除外する手段を有することを特徴とする。
【0018】
図3は、請求項6、16に記載の発明の原理ブロック図である。
請求項6に記載の発明は、印刷の対象となるカラー画像を示す画像情報を送出する情報処理装置50と、画像情報で示されるカラー画像が印刷されるべき媒体の搬送路に沿って配置され、かつ個別に異なる色に対応した色画像情報で示されるトナー像を形成してその媒体の印刷面に転写する複数の感光ドラム51-1〜51-Nを有し、これらの感光ドラム51-1〜51-Nを介してタンデムドラム方式に基づいてそのカラー画像の印刷を行う印刷装置52とを備え、情報処理装置50は、画像情報の内、搬送路の下流に隣接して配置された(N-n) 個の感光ドラム51-(n-1)〜51-Nに対応した個々の色を示す成分を圧縮して圧縮色情報を生成し、これらの圧縮色情報を識別可能な形式でその画像情報に盛り込み、印刷装置52は、画像情報をN個の感光ドラム51-1〜51-Nに個別に対応した色の成分に分離する分離手段53と、搬送路に対する媒体の搬送に同期しつつその搬送路の上流に隣接して配置されたn(<N)個の感光ドラム51-1〜51-nに、分離手段53によって分離された色の成分の内、これらの感光ドラム51-1〜51-nに対応した色の色画像情報を個別に与えるn個の緩衝記憶手段54-1〜54-nと、搬送路に対する媒体の搬送に同期しつつ(N-n)個の感光ドラム51-(n-1)〜51-Nに、分離手段53によって分離された色の成分の内、情報処理装置50によって生成された圧縮色情報を展開して与える(N-n)個の展開処理手段55-1〜55-(N-n) とを備えたことを特徴とする。
【0019】
図4は、請求項7〜10、16に記載の発明の原理ブロック図である。
請求項7に記載の発明は、印刷の対象となるカラー画像を示す画像情報を送出する情報処理装置50と、画像情報で示されるカラー画像が印刷されるべき媒体の搬送路に沿って配置され、かつ個別に異なる色に対応した色画像情報で示されるトナー像を形成してその媒体の印刷面に転写する複数の感光ドラム51-1〜51-Nを有し、これらの感光ドラム51-1〜51-Nを介してタンデムドラム方式に基づいてそのカラー画像の印刷を行う印刷装置52とを備え、情報処理装置50は、画像情報の内、N個の感光ドラム51-1〜51-Nに個別に対応した色の成分について、これらの感光ドラム51-1〜51-Nが配置された搬送路における上流からの順位が高いほど小さな比率を占める部分に圧縮処理を施して圧縮色情報を生成し、この圧縮色情報と残余の部分とを識別可能な形式でその画像情報に盛り込み、印刷装置52は、画像情報をN個の感光ドラム51-1〜51-Nに個別に対応した色の成分に分離する分離手段61と、分離手段61によって分離された色の成分を情報処理装置50によって生成された色圧縮情報と残余の成分とに分離し、かつ前者に展開処理を施しつつ後者と共に、搬送路に対する媒体の搬送に同期してN個の感光ドラム51-1〜51-Nにそれぞれ色画像情報として与えるN個の展開処理手段62-1〜62-Nとを備えたことを特徴とする。
【0020】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の情報処理系において、情報処理装置50は、印刷が行われるべき速度が大きいほど比率の値を小さな値に設定することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の情報処理系において、印刷装置52は、印刷が行われるべき速度を取得する印刷速度取得手段71と、印刷速度取得手段71によって取得された速度に応じてページ毎に展開処理が完結する最大の圧縮色情報と残余の成分との情報量の和以上のサイズを求め、これらのサイズの記憶領域をN個の展開処理手段62-1〜62-Nに個別に割り付ける領域管理を行う領域管理手段72とを備え、N個の展開処理手段62-1〜62-Nの全てまたは一部は、領域管理手段72によって行われた領域管理の下で記憶領域が割り付けられたメモリ73を有し、そのメモリ73を個別に圧縮色情報と残余の成分との蓄積に共用することを特徴とする。
【0021】
請求項10に記載の発明は、請求項7ないし請求項9の何れか1項に記載の情報処理系において、情報処理装置50は、カラー画像に含まれるイメージ情報を圧縮処理の対象から除外し、かつそのイメージ情報に該当するか否かの識別が可能な形式で画像情報を送出し、分離手段61は、画像情報を識別が可能な形式を保ちつつ各色の成分に分離し、N個の展開処理手段62-1〜62-Nは、分離手段61によって分離された色の成分の内、形式でイメージ情報を示す成分を展開処理の対象から除外する手段を有することを特徴とする。
【0022】
請求項11に記載の発明は、印刷が施されるべき媒体の搬送路に沿って配置され、個別に異なる色に対応した色画像情報で示されるトナー像を形成すると共に、その媒体の印刷面にこのトナー像を転写する複数の感光ドラム11-1〜11-Nに個別に対応した色の成分に、この印刷の対象となるカラー画像を示す画像情報を分離し、搬送路に対する媒体の搬送に同期しつつその搬送路の上流に隣接して配置されたn(<N)個の感光ドラム11-1〜11-nに、分離された色の成分の内、これらの感光ドラム11-1〜11-nに対応した色の色画像情報を個別に与え、分離された色の成分の内、n個の感光ドラム11-1〜11-nより搬送路の下流に配置された(N-n) 個の感光ドラム11-(n-1)〜11-Nに対応する個々の色の成分を圧縮することによって、個別に圧縮色情報として蓄積し、蓄積された圧縮色情報を搬送路に対する媒体の搬送に同期しつつ(N-n) 個の感光ドラム11-(n-1)〜11-Nに展開して与えることを特徴とする。
【0023】
請求項12に記載の発明は、印刷が施されるべき媒体の搬送路に沿って配置され、個別に異なる色に対応した色画像情報で示されるトナー像を形成すると共に、その媒体の印刷面にこのトナー像を転写する複数の感光ドラム11-1〜11-Nに個別に対応した色の成分に、この印刷の対象となるカラー画像を示す画像情報を分離し、分離された個々の色の成分について、複数の感光ドラム11-1〜11-Nの内、その色に対応した感光ドラムが配置された搬送路における上流からの順位が高いほど小さな比率を占める部分に圧縮処理を施して圧縮色情報を生成すると共に、この圧縮色情報と残余の成分とを分離可能な形式で蓄積し、搬送路に対する媒体の搬送に同期して蓄積された圧縮色情報と残余の成分と読み出し、かつ前者に展開処理を施しつつ後者と共に、N個の個々の感光ドラム11-1〜11-Nにそれぞれ色画像情報として与えることを特徴とする。
【0024】
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の印刷制御方法において、印刷が行われるべき速度が大きいほど比率の値が小さな値に設定されることを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の印刷制御方法において、速度に応じてN個の感光ドラム11-1〜11-Nに個別に対応した色の成分毎に、圧縮処理を行って生成でき、かつ展開処理を完結できる最大の圧縮色情報と残余の成分との情報量の和以上のサイズを求めると共に、これらのサイズの記憶領域が割り付けられ、N個の感光ドラム11-1〜11-Nの全てまたは一部に個別に対応した色の成分の圧縮色情報と残余の成分との蓄積に、割り付けられた記憶領域が共用されることを特徴とする。
【0025】
請求項15に記載の発明は、請求項12ないし請求項14の何れか1項に記載の印刷制御方法において、カラー画像を示す画像情報は、そのカラー画像を構成するイメージ情報とそのイメージ情報以外の情報との識別が可能な形式で与えられ、N個の感光ドラム11-1〜11-Nに個別に対応した色の成分に画像情報を分離する処理は、識別が可能な形式を保ちつつ行われ、分離された色の成分の内、形式に基づいてイメージ情報を示す成分は、圧縮処理の対象から除外されることを特徴とする。
【0026】
請求項16に記載の発明は、コンピュータを請求項6ないし請求項10の何れか1項の情報処理系を構成する情報処理装置50として機能させるプログラムが格納され、かつコンピュータ読み取りが可能である。
請求項1に記載の発明にかかわる印刷装置では、分離手段12は、印刷の対象となるカラー画像を示す画像情報を複数の感光ドラム11-1〜11-Nに個別に対応した色の成分に分離する。n個の緩衝記憶手段13-1〜13-nは、上述した印刷が施されるべき媒体の搬送路に対するその媒体の搬送に同期しつつこの搬送路の上流に隣接して配置されたn(<N)個の感光ドラム11-1〜11-nに、分離手段12によって分離された色の成分の内、これらの感光ドラム11-1〜11-nに対応した色の色画像情報を個別に与える。
【0027】
また、(N-n) 個の圧縮処理手段14-1〜14-(N-n)は、分離手段12によって分離された色の成分の内、上述したn個の感光ドラム11-1〜11-nより搬送路の下流に配置された(N-n) 個の感光ドラム11-(n-1)〜11-Nに対応する個々の成分を圧縮し、個別に圧縮色情報として蓄積する。さらに、(N-n) 個の展開処理手段15-1〜15-(N-n)は、この搬送路に対する媒体の搬送に同期しつつ上述した(N-n)個の感光ドラム11-(n-1)〜11-Nに、先行して(N-n)個の圧縮処理手段14-1〜14-(N-n)に個別に蓄積された圧縮色情報を展開して色画像情報として与える。
【0028】
N個の感光ドラム11-1〜11-Nは、このようにしてn個の緩衝記憶手段13-1〜13-nと(N-n)個の展開処理手段15-1〜15-(N-n) とによって与えられ、かつ異なる色に対応した色画像情報で示されるトナー像を形成すると共に、媒体の印刷面にこのトナー像を転写する。
すなわち、搬送路の上流側に配置された感光ドラムによって上述したトナー像の形成と転写とが行われるべき色画像情報は、圧縮処理と展開処理とが施されないので、このような圧縮処理と展開処理との所要時間の短縮の限界に起因する印刷速度の制約が緩和され、かつハードウエアの規模が縮小される。
【0029】
請求項2に記載の発明にかかわる印刷装置では、分離手段12は、印刷の対象となるカラー画像を示す画像情報を複数の感光ドラム11-1〜11-Nに個別に対応した色の成分に分離する。N個の圧縮処理手段21-1〜21-Nは、分離手段12によって分離された個々の色の成分について、上述したN個の感光ドラム11-1〜11-Nの内、その色に対応した感光ドラムが配置された前記搬送路における上流からの順位が高いほど小さな比率を占める部分に、圧縮処理を施して圧縮色情報を生成し、この圧縮色情報と残余の成分とを分離可能な形式で蓄積する。さらに、N個の展開処理手段22-1〜22-Nは、搬送路に対する媒体の搬送に同期しつつ圧縮処理手段21-1〜21-Nによって個別に蓄積された圧縮色情報と残余の成分と読み出し、かつ前者に展開処理を施しつつ後者と共に色画像情報として感光ドラム11-1〜11-Nに与える。
これらの感光ドラム11-1〜11-Nは、このようにして個別に与えられ、かつ異なる色に対応した色画像情報で示されるトナー像を形成すると共に、上述した搬送路を介して供給された媒体の印刷面にこのトナー像を転写する。
【0030】
すなわち、搬送路に沿って配置された感光ドラム11-1〜11-Nに与えられるべき色画像情報の内、上述した圧縮処理と展開処理とが施される比率は、その搬送路の上流側に配置された感光ドラムほど小さな値に設定されるので、このような圧縮処理と展開処理との所要時間の短縮の限界に起因する印刷速度の制約が緩和され、かつハードウエアの規模が縮小される。
【0031】
請求項3に記載の発明にかかわる印刷装置では、請求項2に記載の印刷装置において、印刷速度取得手段31は印刷が行われるべき速度を取得し、圧縮処理手段21-1〜21-Nはその取得された速度が大きいほど比率の値を小さな値に設定する。
すなわち、圧縮処理および展開処理が施されるべき色画像情報の比率はこれらの処理の所要時間が印刷速度の低下の要因とならない方向に可変されるので、印刷の対象となるカラー画像の構成や適用されるフォントに応じて決定される印刷速度に対して柔軟な適応が可能となる。
【0032】
請求項4に記載の発明にかかわる印刷装置では、請求項3に記載の印刷装置において、領域管理手段41は、印刷速度取得手段31によって取得された速度に応じて圧縮処理手段21-1〜21-Nが個別に圧縮処理を行うことによって生成でき、かつ展開処理手段22-1〜22-Nが展開処理を完結できる最大の圧縮色情報と残余の成分との情報量の和以上のサイズを求め、そのサイズの記憶領域をこれらの展開処理手段22-1〜22-Nに割り付ける領域管理を行う。また、圧縮処理手段21-1〜21-Nの全てまたは一部は、その領域管理の下で個別に記憶領域が割り付けられたメモリ42を圧縮色情報と残余の成分との蓄積に共用する。
【0033】
したがって、圧縮処理手段21-1〜21-Nが「個別に蓄積し得る圧縮処理の結果の最大のサイズ以上の記憶領域」を有する場合に比べて、これらの圧縮処理手段21-1〜21-Nによってアクセスされるべき記憶領域のサイズは小さくなる。請求項5に記載の発明にかかわる印刷装置では、請求項2ないし請求項4の何れか1項に記載された印刷装置において、カラー画像を示す画像情報は、そのカラー画像を構成するイメージ情報とそのイメージ情報以外の情報との識別が可能な形式で与えられる。分離手段12はこのような画像情報を上述した識別が可能な形式を保ちつつ各色の成分に分離し、圧縮処理手段21-1〜21-Nはこれらの分離された色の成分の内、上述した形式に基づいてイメージ情報を示す成分を圧縮処理の対象から除外する。
【0034】
すなわち、冗長度の分布が広く、かつ圧縮処理の効率や所要時間の予測が困難であるイメージ情報については、分離手段12によって色の成分毎に分解された後に圧縮処理が施されることなく対応する感光ドラムに与えられるので、これらの効率や所要時間が確度高く設定され、かつ圧縮色情報と残余の成分との蓄積に供される記憶領域は効率的に利用される。
【0035】
請求項6に記載の発明にかかわる情報処理系では、情報処理装置50は、印刷の対象となるカラー画像を示す画像情報の内、その印刷が行われるべき媒体の搬送路の下流に隣接して配置された(N-n) 個の感光ドラム51-(n-1)〜51-Nに個別に対応した色画像情報を圧縮して圧縮色情報を生成し、これらの圧縮色情報を識別可能な形式でその画像情報に盛り込みつつ送出する。
【0036】
一方、印刷装置52では、分離手段53は、上述した画像情報をN個の感光ドラム51-1〜51-Nに個別に対応した色の成分に分離する。また、n個の緩衝記憶手段54-1〜54-nは、上述した搬送路に対する媒体の搬送に同期しつつその搬送路の上流に隣接して配置されたn(<N)個の感光ドラム51-1〜51-nに対して、分離手段53によって分離された色の成分の内、これらの感光ドラム51-1〜51-nに個別に対応した色の色画像情報を個別に与える。さらに、(N-n) 個の展開処理手段55-1〜55-(N-n)は、同様に搬送路に対する前記媒体の搬送に同期しつつ上述した(N-n) 個の感光ドラム51-(n-1)〜51-Nに対して、分離手段53によって分離された色の成分の内、情報処理装置50によって生成された圧縮色情報を展開しつつ与える。N個の感光ドラム51-1〜51-Nは、このようにして緩衝記憶手段54-1〜54-nと展開処理手段55-1〜55-(N-n)とによって与えられた色画像情報で個別に示されるトナー像を形成し、かつそのトナー像を媒体の印刷面に転写する。
【0037】
すなわち、搬送路の上流側に配置された感光ドラムによってトナー像の形成とその媒体の印刷面に対する転写とが行われるべき色画像情報は、圧縮処理と展開処理とが施されないので、これらの圧縮処理と展開処理との所要時間に起因する印刷速度の制約が緩和され、かつハードウエアの規模の縮小がはかられる。
さらに、上述した圧縮処理が情報処理装置50によって行われ、かつ展開処理が印刷装置52において行われることによってその印刷装置52の負荷が情報処理装置50に分散されるので、印刷装置52はその構成が簡略化されると共に応答性が向上し、かつ印刷の対象となるカラー画像の構成に対する圧縮処理と展開処理との柔軟性が高められる。
【0038】
請求項7に記載の発明にかかわる情報処理系では、情報処理装置50は、印刷の対象となるカラー画像を示す画像情報の内、感光ドラム51-1〜51-Nに個別に対応した成分について、これらの感光ドラム51-1〜51-Nが配置された搬送路における上流からの順位が高いほど小さな比率を占める部分に圧縮処理を施して圧縮色情報を生成し、この圧縮色情報と残余の部分とを識別可能な形式でその画像情報に盛り込んで送出する。
【0039】
一方、印刷装置52では、分離手段61は、上述した画像情報を感光ドラム51-1〜51-Nに個別に対応した色の成分に分離する。また、展開処理手段62-1〜62-Nは、上述した搬送路に対する媒体の搬送に同期しつつ分離手段61によって分離された色の成分を色圧縮情報と残余の成分とに分離して読み出し、かつ前者に展開処理を施しつつ後者と共に色画像情報として感光ドラム51-1〜51-Nに与える。さらに、感光ドラム51-1〜51-Nは、このようにして展開処理手段62-1〜62-Nによって与えられた個々の色画像情報で示されるトナー像を形成し、かつそのトナー像を媒体の印刷面に転写する。
【0040】
すなわち、搬送路に沿って配置された感光ドラム11-1〜11-Nに与えられるべき色画像情報の内、上述した圧縮処理と展開処理とが施される比率は、その搬送路の上流側に配置された感光ドラムほど小さな値に設定されるので、このような圧縮処理と展開処理との所要時間の短縮の限界に起因する印刷速度の制約が緩和され、かつハードウエアの規模の縮小がはかられる。
【0041】
さらに、上述した圧縮処理が情報処理装置50によって行われ、かつ展開処理が印刷装置52において行われることによってその印刷装置52の負荷が情報処理装置50に分散されるので、印刷装置52はその構成が簡略化されると共に応答性が向上し、かつ印刷の対象となるカラー画像の構成に対する圧縮処理と展開処理との柔軟性が高められる。
【0042】
請求項8に記載の発明にかかわる情報処理系では、請求項7に記載の情報処理系において、情報処理装置50は、印刷が行われるべき速度が大きいほど比率の値を小さな値に設定する。
すなわち、圧縮処理および展開処理が施されるべき色画像情報の比率はこれらの処理の所要時間が印刷速度の低下の要因とならない方向に可変されるので、印刷の対象となるカラー画像の構成や適用されるフォントに応じて決定される印刷速度に対して柔軟な適応が可能となる。
【0043】
請求項9に記載の発明にかかわる情報処理系では、請求項8に記載の情報処理系において、印刷速度取得手段71は、印刷が行われるべき速度を取得する。また、領域管理手段72は、このようにして取得された速度に応じて展開処理手段62-1〜62-Nがページ毎に展開処理を完結できる最大の圧縮色情報と、残余の成分との情報量の和以上のサイズを求め、そのサイズの記憶領域を割り付ける領域管理を行う。さらに、展開処理手段62-1〜62-Nの全てまたは一部は、その領域管理の下で個別に記憶領域が割り付けられたメモリを圧縮色情報と残余の成分との蓄積に共用する。
【0044】
したがって、「展開処理の対象となる圧縮色情報の最大のサイズ以上の記憶領域を有するメモリが展開処理手段62-1〜62-Nに個別に備えられた場合」に比べて、その記憶領域のサイズの総和は確実に小さくなる。
請求項10に記載の発明にかかわる情報処理系では、請求項7ないし請求項9の何れか1項に記載の情報処理系において、情報処理装置50は、カラー画像に含まれるイメージ情報を圧縮処理の対象から除外し、かつそのイメージ情報以外の情報との識別が可能な形式で画像情報を送出する。
【0045】
一方、印刷装置52では、分離手段61は、カラー画像を示す画像情報を上述した識別が可能な形式を保ちつつ各色の成分に分離する。また、展開処理手段62-1〜62-Nは、このようにして分離された色の成分の内、上述した形式でイメージ情報を示す成分を展開処理の対象から除外する。
すなわち、冗長度の分布が広く、かつ圧縮処理の効率や所要時間の予測が困難であるイメージ情報については、分離手段61によって色の成分毎に分解された後に圧縮処理が施されることなく対応する感光ドラムに与えられるので、これらの効率や所要時間が確度高く設定され、かつ圧縮色情報と残余の成分との蓄積に供される記憶領域は効率的に利用される。
【0046】
請求項11に記載の発明にかかわる印刷制御方法では、印刷が施されるべき媒体の搬送路に沿って配置された複数の感光ドラム11-1〜11-Nに個別に対応した色の成分に、その印刷の対象となるカラー画像を示す画像情報は分離される。さらに、このようにして分離された色の成分の内、上述した搬送路の上流に隣接して配置されたn(<N)個の感光ドラム11-1〜11-nに対応した色の成分は、その搬送路に対する媒体の搬送に同期しつつこれらの感光ドラム11-1〜11-nに個別に与えられる。
【0047】
また、同様にして分離された色の成分の内、上述したn個の感光ドラム11-1〜11-nより搬送路の下流に配置された(N-n)個の感光ドラム11-(n-1)〜11-Nに対応した個々の色の成分は、圧縮されて個別に圧縮色情報として蓄積される。これらの蓄積された圧縮色情報は、展開されつつ搬送路に対する媒体の搬送に同期して上述した(N-n) 個の感光ドラム11-(n-1)〜11-Nに与えられる。
【0048】
すなわち、搬送路の上流側に配置された感光ドラムによってトナー像の形成とその媒体の印刷面に対する転写とが行われるべき色画像情報は、圧縮処理と展開処理とが施されないので、このような圧縮処理と展開処理との所要時間の短縮の限界に起因する印刷速度の制約は緩和され、かつハードウエアの規模が縮小される。
【0049】
請求項12に記載の発明にかかわる印刷制御方法では、印刷が施されるべき媒体の搬送路に沿って配置された複数の感光ドラム11-1〜11-Nに個別に対応した色の成分に、その印刷の対象となるカラー画像を示す画像情報は分離される。さらに、このようにして分離された個々の色の成分は、その色に対応して配置された感光ドラムが上述した搬送路の上流から位置する順位が高いほど、小さな比率を占める部分に圧縮処理が施されることによって圧縮色情報に変換され、この圧縮色情報と残余の成分との組み合わせとして分離可能な形式で蓄積される。
【0050】
また、これらの蓄積された圧縮色情報と残余の成分とは、上述した搬送路に対する媒体の搬送に同期して前者が展開処理が施され、かつ後者がその展開処理が施されることなく読み出されることによって、感光ドラム11-1〜11-Nに個別に色画像情報として与えられる。
すなわち、搬送路に沿って配置された感光ドラム11-1〜11-Nに与えられるべき色画像情報の内、上述した圧縮処理と展開処理とが施される比率は、その搬送路の上流側に配置された感光ドラムに対応した成分ほど小さな値に設定されるので、このような圧縮処理と展開処理との所要時間の短縮の限界に起因する印刷速度の制約が緩和され、かつハードウエアの規模が小さくなる。
【0051】
請求項13に記載の発明にかかわる印刷制御方法では、請求項12に記載の印刷制御方式において、印刷が行われるべき速度が大きいほど比率の値が小さな値に設定される。
すなわち、圧縮処理および展開処理が施されるべき色画像情報の比率はこれらの処理の所要時間が印刷速度の低下の要因とならない方向に可変されるので、印刷の対象となるカラー画像の構成や適用されるフォントに応じて決定される印刷速度に対して柔軟な適応が可能となる。
【0052】
請求項14に記載の発明にかかわる印刷制御方法では、請求項13に記載の印刷制御方式において、感光ドラム11-1〜11-Nの全てまたは一部に個別に対応した色の圧縮色情報と残余の成分との蓄積に共通のメモリが共用され、そのメモリの記憶領域は、これらの感光ドラム11-1〜11-Nに個別に対応した色の成分毎に、印刷の速度の下で圧縮処理によって生成され、かつ展開処理が完結できる最大の圧縮色情報と残余の成分との情報量の和以上のサイズで割り付けられる。
【0053】
したがって、圧縮処理の結果が感光ドラム11-1〜11-Nに個別に対応した色の成分毎に異なるメモリに蓄積される場合に比べて、「実際にはその圧縮処理の結果が蓄積されない記憶領域のサイズ」は確実に小さくなる。
請求項15に記載の発明にかかわる印刷制御方法では、請求項12ないし請求項14の何れか1項に記載の印刷制御方式において、カラー画像を示す画像情報は、そのカラー画像を構成するイメージ情報とそのイメージ情報以外の情報との識別が可能な形式で与えられる。
【0054】
さらに、感光ドラム11-1〜11-Nに個別に対応した色の成分に画像情報を分離する処理は上述した識別が可能な形式を保ちつつ行われ、かつ分離された色の成分の内、その形式に基づいてイメージ情報を示す成分は圧縮処理の対象から除外される。
すなわち、冗長度の分布が広く、かつ圧縮処理の効率や所要時間の予測が困難であるイメージ情報については、圧縮処理が施されることなく対応する感光ドラムに与えられるので、これらの効率や所要時間が確度高く設定され、かつ圧縮色情報と残余の成分との蓄積に供される記憶領域は効率的に利用される。
【0055】
請求項16に記載の発明にかかわる記憶媒体は、コンピュータ読み取りが可能であり、かつ請求項6ないし請求項10の何れか1項に記載の情報処理系を構成する情報処理装置50として、コンピュータを機能させるプログラムが格納される。
上述したプログラムは、請求項6ないし請求項10の何れか1項に記載の情報処理系では、印刷装置52が印刷を行うために情報処理装置50によって実行されるべきドライバ、BIOSその他の基本ソフトウエアとして構成可能であり、かつその印刷装置52とは別体の着脱可能な記憶媒体に記録されることによって流通し得る。
【0056】
したがって、本発明にかかわる記憶媒体からこのようなプログラムを読みとって実行するコンピュータは、上述した情報処理装置50として請求項6ないし請求項10の何れか1項に記載の情報処理系の構成要素となる。
【0057】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について詳細に説明する。
図5は、請求項1、6、11、16に記載の発明に対応した実施形態を示す図である。
図において、図8に示すものと機能および構成が同じものについては、同じ符号を付与して示し、ここではその説明を省略する。
【0058】
本実施形態と図8に示す従来例との構成の相違点は、ビットマップメモリ113-Y、113-Mに代えてそれぞれビットマップメモリ113a-Y、113a-Mが備えられ、これらのビットマップメモリ113a-Y、113a-Mについては、入力が圧縮部112-Y、112-Mを介することなく色データ分割処理部111の対応する出力にそれぞれ接続され、かつ出力が伸長部114-Y、114-Mを介することなく感光ドラム115-Y、115-Mの入力にそれぞれ接続された点にある。
【0059】
なお、本実施形態と図1に示すブロック図との対応関係については、感光ドラム115-Y、115-M、115-C、115-Kは感光ドラム11-1〜11-Nに対応し、色データ分割処理部111は分離手段12に対応し、ビットマップメモリ113a-Y、113a-Mは緩衝記憶手段13-1〜13-nに対応し、圧縮部112-C、112-Kおよびビットマップメモリ113-C、113-Kは圧縮処理手段14-1〜14-(N-n)に対応し、伸長部114-C、114-Kは展開処理手段15-1〜15-(N-n)に対応する。
【0060】
以下、請求項1、11に記載の発明に対応した本実施形態の動作を説明する。色データ分割処理部111によって出力された4つの原色情報の内、シアンと黒とに対応した2つの原色情報は、それぞれ圧縮部112-C、112-K、ビットマップメモリ113-C、113-Kおよび伸長部114-C、114-Kの連係の下で、図8に示す従来例と同様の処理が施された後に、感光ドラム115-C、115-Kに個別に与えられる。
【0061】
しかし、色データ分割処理部111は、黄とマゼンダとに対応した残りの原色情報については、それぞれビットマップメモリ113a-Y、113a-Mに直接格納する。
さらに、これらのビットマップメモリ113a-Y、113a-Mにそれぞれ格納された原色情報は、感光ドラム115-Y、115-Mに直接与えられる。
【0062】
このように本実施形態によれば、搬送路の上流に配置された感光ドラム115-Y、115-Mを介して用紙に転写されるべきトナー像を示す原色情報は、圧縮処理や展開処理が施されることなくこれらの感光ドラム115-Y、115-Mに与えられる。
すなわち、従来例において圧縮部112-Y、112-Mが圧縮処理に所要していた時間と伸長部114-Y、114-Mが展開処理に同様にして所要していた時間とは、印刷の速度の如何にかかわらず無くなるので、回路規模およびコストの削減がはかられ、その印刷速度の上限にかかわる制約が大幅に緩和される。
【0063】
図6は、請求項2〜5、7〜10、12〜16に記載の発明に対応した実施形態を示す図である。
図において、図5に示すものと構成が同じものについては、同じ符号を付与して示し、ここではその説明を省略する。
本実施形態と図5に示す実施形態との構成の相違点は、ビットマップメモリ113a-Mに代えて適応圧縮処理部80-Mが備えられ、圧縮部112-C、ビットマップメモリ113-Cおよび伸長部114-Cに代えて適応圧縮処理部80-Cが備えられた点にある。
【0064】
適応圧縮処理部80-Mは、初段に備えられたデマルチプレクサ81-Mと、最終段に備えられたセレクタ82-Mと、これらのデマルチプレクサ81-Mとセレクタ82-Mとの選択入力に接続された制御部83-Mと、デマルチプレクサ81-Mの一方の出力とセレクタ82-Mの一方の入力との間に縦属接続された圧縮部112S-M、ビットマップメモリ113S-Mおよび伸長部114S-Mと、デマルチプレクサ81-Mの他方の出力とセレクタ82-Mの他方の入力との間に接続されたビットマップメモリ113N-Mとから構成される。
【0065】
なお、適応圧縮処理部80-Cの構成については、図6に示すように上述した適応圧縮処理部80-Mの構成と同じであるから、以下では、対応する構成要素に添え文字を「C」とする同じ符号を付与して示し、ここではその説明を省略する。また、本実施形態と図2に示すブロック図との対応関係については、感光ドラム115-Y、115-M、115-C、115-Kは感光ドラム11-1〜11-Nに対応し、色データ分割処理部111は分離手段12に対応し、制御部83-M、83-C、デマルチプレクサ81-M、81-C、圧縮部112S-M、112S-C、112-Kおよびビットマップメモリ113a-Y、113S-M、113N-M、113S-C、113N-C、113-Kは圧縮処理手段21-1〜21-Nに対応し、制御部83-M、83-C、伸長部114S-M、114S-C、114-Kおよびセレクタ82-M、82-C、は展開処理手段22-1〜22-Nに対応する。
【0066】
以下、請求項2、12に記載の発明に対応した本実施形態の動作を説明する。色データ分割処理部111によって出力された4つの原色情報の内、黄に対応した原色情報は、何ら圧縮処理や展開処理が施されることなくビットメモリ113a-Yを介して感光ドラム115-Yに直接与えられる。
また、上述した4つの原色情報の内、黒に対応した原色情報は、その全てが圧縮部112-Kによって圧縮処理が施された後にビットマップメモリ113-Kに蓄積され、さらに、伸長部114-Kによって展開処理が施されて感光ドラム115-Kに与えられる。
【0067】
さらに、適応圧縮処理部80-Mでは、制御部83-Mは、搬送路に対する用紙の搬送との同期をとりつつ単位ページ毎に、マゼンダに対応した原色情報(色データ分割処理部111によって与えられる。)の予め設定された割合(以下では、「比率M」という。)(例えば、「1/3」)を占め、かつ先行して与えられる圧縮処理の対象(以下、「圧縮対象M」という。)と、その圧縮対象Mに後続する「非圧縮情報M」とを時系列の順に示す入力選択信号Mを出力する。
【0068】
デマルチプレクサ81-Mは、色データ分割処理部111によって与えられた原色情報を取り込み、上述した入力選択信号Mが圧縮対象Mを示す期間にはその原色情報を圧縮部112S-Mに与え、反対に非圧縮情報Mを示す場合にはビットマップメモリ113N-Mに格納する。
なお、圧縮部112S-M、ビットマップメモリ113S-Mおよび伸長部114S-Mは、このようにして与えられた圧縮対象Mのみに圧縮処理(以下、この圧縮処理によって生成される情報を「圧縮情報M」という。)を施し、さらに、展開処理を施す。しかし、これらの処理の過程における各部の連係動作については、その処理の対象が圧縮対象Mのみに限定される点を除いて、従来例において圧縮部112-C、ビットマップメモリ113-Cおよび伸長部114-Cによって行われていた連係動作と同様であるから、ここではその説明を省略する。
【0069】
さらに、ビットマップメモリ113N-Mは、上述した非圧縮情報Mを蓄積してセレクタ82-Mに与えるが、その非圧縮情報Mには何ら圧縮処理や展開処理が施されない。
また、制御部83-Mは、搬送路に送り込まれた用紙が感光ドラム115-Mの位置に移動するために所要する時間(以下、「給紙所要時間M」という。)に等しい遅延を上述した入力選択信号Mに与えることによって、出力選択信号Mを生成する。
【0070】
セレクタ82-Mは、その出力選択信号Mが圧縮対象Mを示す期間には、伸長部114-Mが圧縮対象Mを展開して生成した情報を感光ドラム115-Mに与えるが、反対に非圧縮情報Mを示す期間には、ビットマップメモリ113N-Mに蓄積された非圧縮情報Mを感光ドラム115-Mに与える。
また、適応圧縮処理部80-Cでは、制御部83-Cは、搬送路に対する用紙の搬送との同期をとりつつ単位ページ毎に、シアンに対応した原色情報(色データ分割処理部111によって与えられる。)の予め設定された割合(以下では、「比率C」という。)(例えば、「2/3」)を占め、かつ先行して与えられる圧縮処理の対象(以下、「圧縮対象C」という。)と、その圧縮対象Cに後続する「非圧縮情報C」とを時系列の順に示す入力選択信号Cを出力する。
【0071】
デマルチプレクサ81-Cは、色データ分割処理部111によって与えられた原色情報を取り込み、上述した入力選択信号Cが圧縮対象Cを示す期間にはその原色情報を圧縮部112S-Cに与え、反対に非圧縮情報Cを示す場合にはビットマップメモリ113N-Cに格納する。
なお、圧縮部112S-C、ビットマップメモリ113S-Cおよび伸長部114S-Cは、このようにして与えられた圧縮対象Cのみに圧縮処理(以下、この圧縮処理によって生成される情報を「圧縮情報C」という。)を施し、さらに、展開処理を施す。しかし、これらの処理の過程における各部の連係動作については、その処理の対象が圧縮対象Cのみに限定される点を除いて、従来例において圧縮部112-C、ビットマップメモリ113-Cおよび伸長部114-Cによって行われていた連係動作に同様であるから、ここではその説明を省略する。
【0072】
さらに、ビットマップメモリ113N-Cは、上述した非圧縮情報Cを蓄積してセレクタ82-Cに与えるが、その非圧縮情報Cには何ら圧縮処理や展開処理が施されない。
また、制御部83-Cは、搬送路に送り込まれた用紙が感光ドラム115-Cの位置に移動するために所要する時間(以下、「給紙所要時間C」という。)に等しい遅延を上述した入力選択信号Cに与えることによって、出力選択信号Cを生成する。
【0073】
セレクタ82-Cは、その出力選択信号Cが圧縮対象Cを示す期間には、伸長部114-Cが圧縮対象Cを展開して生成した情報を選択して感光ドラム115-Cに与えるが、反対に非圧縮情報Cを示す期間には、ビットマップメモリ113N-Cに蓄積された非圧縮情報Cを感光ドラム115-Cに与える。
【0074】
このように本実施形態によれば、搬送路に沿って配置された感光ドラム115-Y、115-M、115-C、115-Kによって個別にトナー像の形成と転写とが行われるべき単位ページの原色情報毎に、異なる割合を占める部分が圧縮処理と展開処理との対象となるので、ビットマップメモリ113S-M、113N-M、113S-C、113N-Cの記憶容量の総和は、これらの感光ドラム115-Y、115-M、115-C、115-Kの配置と印刷速度とに適応した小さな値に抑えられる。
【0075】
特に、ビットマップメモリ113S-M、113N-Mの記憶容量の総和については、「前段で行われる圧縮処理と後段で行われる展開処理との所要時間と、実際に得られる圧縮比とがほぼ一定であると見なし得る場合には、その所要時間と、これらの圧縮処理および展開処理の過程でビットマップメモリ113S-Mの書き込みと読み出しとに所要する時間の積算値との総和」が既述の給紙所要時間Mに等しい場合に極小値をとり、その極小値は圧縮部112S-Mおよび伸長部114S-Mの処理速度が速く、かつビットマップメモリ113S-Mのアクセス時間が短いほど小さな値となる。
【0076】
なお、ビットマップメモリ113S-C、113N-Cの記憶容量の総和については、ビットマップメモリ113S-Mに代わるビットマップメモリ113S-Cについて書き込みと読み出しとの所要時間の積算値が適用され、かつ給紙処理時間Mに代えて給紙所要時間Cが適用される場合に同様にして極小値をとり、その極小値は圧縮部112S-Cおよび伸長部114S-Cの処理速度が速く、かつビットマップメモリ113S-Cのアクセス時間が短いほど小さな値となる。
【0077】
また、本実施形態では、黄に対応した原色情報の全てについて圧縮処理と展開処理とが省略され、かつ反対に黒に対応した原色情報は全てについて圧縮処理と展開処理とが施されているが、このような構成に限定されず、例えば、感光ドラム115-Yに対する給紙所要時間Yが「0」でない場合には、黄の原色情報に対応した適応圧縮処理部が備えられてもよい。
【0078】
さらに、「単位ページ分の黒に対応した原色情報に対して施される圧縮処理と展開処理との所要時間の和と、これらの処理の過程でビットマップメモリ113-Kに対して行われる書き込みと読み出しとに要するアクセス時間の積算値との総和」が感光ドラム115-Kに対する給紙所要時間K以上である場合には、黒の原色情報についても対応する適応圧縮処理部が備えられてもよい。
【0079】
以下、請求項3、13に記載の発明に対応した実施形態について説明する。
本実施形態と請求項2、12に記載の発明に対応した実施形態との構成の相違点は、図6に破線で示すように、制御部83-M、83-C、圧縮部112-Kおよび伸長部114-Kの制御端子に色データ分割処理部111の制御出力が接続された点にある。
【0080】
なお、本実施形態と図2に示すブロック図との対応関係については、色データ分割処理部111は印刷速度取得手段31に対応する点を除いて、請求項2、12に記載の発明に対応した実施形態における対応関係と同じである。
以下、図6を参照して請求項3、13に記載の発明に対応した本実施形態の動作を説明する。
【0081】
色データ分割処理部111は、パーソナルコンピュータ110から与えられた制御情報あるいは図示されない操作部を介して設定された印刷のモードに基づいて印刷速度を識別し、その印刷速度と予め決められた閾値との大小関係を示す2値情報を出力する。
制御部83-M、83-C、圧縮部112-Kおよび伸長部114-Kは、この2値情報に応じて「印刷速度が閾値を下回ること」を認識した場合には、請求項2、12に記載の発明に対応した実施形態と同様に作動する。
【0082】
しかし、反対に「印刷速度が閾値を上回ること」を認識した場合には、制御部83-M(83-C)は、デマルチプレクサ81-M(81-C)とセレクタ82-M(82-C)とにビットマップメモリ113N-M(113N-C)のみを選択すべき旨を指示する。
すなわち、圧縮処理と展開処理とが追従できない程度に印刷速度が大きい場合には、個々の原色情報についてこれらの圧縮処理と展開処理とが自動的にかつ確実に省略されるので、印刷の対象となる情報や所望の印刷モードに対する柔軟な適応が可能となる。
【0083】
以下、図6を参照して請求項3、13に記載の発明に対応した他の実施形態の動作を説明する。
なお、本実施形態の構成は、請求項3、13、16に記載の発明に対応した実施形態の構成と同じである。
色データ分割処理部111は、パーソナルコンピュータ110から与えられた制御情報あるいは図示されない操作部を介して設定された印刷のモードに基づいて印刷速度を識別する。
【0084】
制御部83-M、83-Cは、それぞれこのようにして識別された印刷速度に反比例する値に比率M、比率Cを設定する。
すなわち、マゼンダとシアンとにそれぞれ対応した原色情報については、圧縮処理と展開処理との対象となるべき情報の割合は、印刷速度が大きいほど小さな値に動的に設定される。
【0085】
したがって、本実施形態によれば、圧縮処理や展開処理によって無用に印刷速度が低下することなく、その印刷速度に動的に適応しつつ印刷が行われる。
以下、請求項4、5、14、15に記載の発明に対応した実施形態について説明する。
本実施形態と請求項3、13に記載の発明に対応した実施形態との構成の相違点は、ビットマップメモリ113S-M、113N-M、113S-C、113N-Cが単一のメモリ(図示されない。)から構成され、かつ図6に点線で示すように、色データ分割処理部111によって識別された印刷速度が与えられる点にある。
【0086】
以下、図6を参照して請求項4、5、14〜16に記載の発明に対応した本実施形態の動作を説明する。
制御部83-M、83-Cは、請求項3、13に記載の発明に対応した実施形態と同様にして、それぞれ比率Mおよび比率Cを印刷速度に反比例した値に動的に設定する。
【0087】
また、ビットマップメモリ113S-M、113N-M、113S-C、113N-Cは、それぞれ上述した単一のメモリの記憶領域を印刷速度に適応したサイズに亘って占有することによって、圧縮情報M、非圧縮情報M、圧縮情報Cおよび非圧縮情報Cの格納に供する。
このように本実施形態によれば、ビットマップメモリ113S-M、113N-M、113S-C、113N-Cは、印刷速度に適応した領域管理の下で記憶領域が動的に割り付けられ、かつ単一のメモリとして構成される。
【0088】
したがって、これらのビットマップメモリ113S-M、113N-M、113S-C、113N-Cが個別のメモリによって構成された場合に比べて、アクセスされることがない無用の記憶領域が削減される。
なお、本実施形態では、請求項3に記載の発明に対応した実施形態に請求項4、5に記載の発明が適用されているが、請求項4、5に記載の発明は請求項2に記載の発明にも同様に適用可能である。
【0089】
また、上述した各実施形態では、圧縮対象Mや圧縮対象Cがページ毎の原色情報の先頭から連続する部分となっているが、印刷速度が低下しない範囲において展開処理が確実に完了するならば、例えば、色データ分割処理部111が単独で行う制御あるいはその色データ分割処理部11と制御部83-M、83-Cとの連係によって、原色単位にイメージ情報以外の情報が圧縮対象Mや圧縮対象Cとして選択されてもよい。
【0090】
以下、請求項6〜10に記載の発明に対応した実施形態について説明する。
本実施形態と請求項1〜5に記載の発明に対応した各実施形態との構成の相違点は、図5および図6にハンチングを施して示される圧縮部112S-M、112-C、112S-C、112-Kが備えらない点にある。
なお、本実施形態と図3および図4に示すブロック図との対応関係については、パーソナルコンピュータ110は情報処理装置50に対応し、感光ドラム115-Y、115-M、115-C、115-Kは感光ドラム51-1〜51-Nに対応し、色データ分割処理部111は分離手段53、61に対応し、ビットマップメモリ113a-Y、113a-Mは緩衝記憶手段54-1〜54-nに対応し、ビットマップメモリ113-C、113-Kおよび伸長部114-C、114-Kは展開処理手段55-1〜55-(N-n)に対応し、制御部83-M、83-C、デマルチプレクサ81-M、81-C、ビットマップメモリ113a-Y、113S-M、113N-M、113S-C、113N-C、113-K、伸長部114S-M、114S-C、114-Kおよびセレクタ82-M、82-Cは展開処理手段62-1〜62-Nに対応し、色データ分割処理部111は印刷速度取得手段71および領域管理手段72に対応し、ビットマップメモリ113a-Y、113S-M、113N-M、113S-C、113N-Cおよび113-Kはメモリ73に対応する。
【0091】
図7は、本実施形態におけるパーソナルコンピュータの動作フローチャートである。
以下、図5〜図7を参照して請求項6〜10に記載の発明に対応した実施形態の動作を説明する。
パーソナルコンピュータ110は、印刷の対象となる情報に含まれたマゼンダ、シアンおよび黒(圧縮部112-M、112-C、112-Kに対応する。)の原色情報に、圧縮部112-M、112-C、112-Kに代わって圧縮処理を施す(図7(1))。
【0092】
さらに、パーソナルコンピュータ110は、その圧縮処理の結果を原色単位に分離可能であって黄の原色情報を含む形式の情報を生成する(図7(2))と共に、その情報を印刷装置に与える(図7(3))。
一方、印刷装置では、色データ分割処理部111がこれらの情報を原色情報毎に分離し、その色データ分割処理部111の後段の各部が既述の実施形態と同様の動作を行うことによって、印刷が行われる。
【0093】
このように本実施形態によれば、パーソナルコンピュータ110と印刷装置との間で転送されるべき情報の情報量が大幅に削減されて印刷の効率が高められ、かつ印刷装置はハードウエアの規模が小さくなると共に、低廉化がはかられる。なお、上述した各実施形態では、減法3原色と黒とに対応した感光ドラムが備えられているが、本願発明は、タンデムドラム方式が適用されるならば、例えば、これらの4色の一部に対応した感光ドラムが備えられなかったり、所望の中間色に対応した感光ドラムが備えられた印刷装置についても適用可能である。
【0094】
【発明の効果】
上述したように請求項1、2、6、7、11、12に記載の発明では、印刷されるべきカラー画像を示す画像情報について、圧縮処理と展開処理とに所要する時間の短縮の限界に起因する印刷速度の制約が緩和され、かつハードウエアの規模の縮小がはかられる。
【0095】
また、請求項3、8、13に記載の発明では、印刷されるべきカラー画像の構成や適用されるフォントに応じて決定される印刷速度に対して柔軟な適応が可能となる。
さらに、請求項4、9、14に記載の発明では、個々の感光ドラムに与えられるべき色画像情報の蓄積に供されるべき記憶領域のサイズが小さくなる。
【0096】
また、請求項5、10、15に記載の発明では、圧縮処理の効率が高めれられ、かつその圧縮処理の所要時間の分布が圧縮されると共に、既述の記憶領域はサイズの設定が確度高く行われて効率的に利用される。
【0097】
さらに、請求項6〜10に記載の発明では、印刷装置は構成が簡略化されて応答性が向上し、かつ印刷の対象となるカラー画像の構成に対する圧縮処理と展開処理との柔軟性が高められる。
また、請求項16に記載の発明では、請求項6ないし請求項10の何れか1項に記載の情報処理装置は、コンピュータによって確実に構成される。
したがって、これらの発明が適用された情報処理システムでは、信頼性と印刷速度との向上がはかられ、かつランニングコストが削減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1、11に記載の発明の原理ブロック図である。
【図2】請求項2〜5、12〜15に記載の発明の原理ブロック図である。
【図3】請求項6、16に記載の発明の原理ブロック図である。
【図4】請求項7〜10、16に記載の発明の原理ブロック図である。
【図5】請求項1、6、11、16に記載の発明に対応した実施形態を示す図である。
【図6】請求項2〜5、7〜10、12〜16に記載の発明に対応した実施形態を示す図である。
【図7】本実施形態におけるパーソナルコンピュータの動作フローチャートである。
【図8】4ドラム方式が適用された従来の印刷装置の構成例を示す図である。
【符号の説明】
11,51,115 感光ドラム
12,53,61 分離手段
13,54 緩衝記憶手段
14,21 圧縮処理手段
15,22,55,62 展開処理手段
31,71 印刷速度取得手段
41,72 領域管理手段
42,73 メモリ
50 情報処理装置
52 印刷装置
80 適応圧縮処理部
81 デマルチプレクサ
82 セレクタ
83 制御部
110 パーソナルコンピュータ
111 色データ分割処理部
112 圧縮部
113,113a,113S、113N ビットマップメモリ
114 伸長部
Claims (16)
- 印刷が施されるべき媒体の搬送路に沿って配置され、個別に異なる色に対応した色画像情報で示されるトナー像を形成すると共に、その媒体の印刷面にこのトナー像を転写する複数の感光ドラムと、
前記印刷の対象となるカラー画像を示す画像情報を前記複数の感光ドラムに個別に対応した色の成分に分離する分離手段と、
前記搬送路に対する前記媒体の搬送に同期しつつその搬送路の上流に隣接して配置されたn(<N)個の感光ドラムに、前記分離手段によって分離された色の成分の内、これらの感光ドラムに対応した色の色画像情報を個別に与えるn個の緩衝記憶手段と、
前記分離手段によって分離された色の成分の内、前記n個の感光ドラムより前記搬送路の下流に配置された(N-n) 個の感光ドラムに対応した個々の色の成分を圧縮し、個別に圧縮色情報として蓄積する(N-n)個の圧縮処理手段と、
前記搬送路に対する前記媒体の搬送に同期しつつ前記(N-n) 個の感光ドラムに、前記(N-n)個の圧縮処理手段に個別に蓄積された圧縮色情報を展開して与える(N-n)個の展開処理手段と
を備えたことを特徴とする印刷装置。 - 印刷が施されるべき媒体の搬送路に沿って配置され、個別に異なる色に対応した色画像情報で示されるトナー像を形成すると共に、その媒体の印刷面にこのトナー像を転写する複数の感光ドラムと、
前記印刷の対象となるカラー画像を示す画像情報を前記複数の感光ドラムに個別に対応した色の成分に分離する分離手段と、
前記分離手段によって分離された個々の色の成分について、前記複数の感光ドラムの内、その色に対応した感光ドラムが配置された前記搬送路における上流からの順位が高いほど小さな比率を占める部分に圧縮処理を施して圧縮色情報を生成し、この圧縮色情報と残余の成分とを分離可能な形式で蓄積するN個の圧縮処理手段と、
前記N個の圧縮処理手段によって個別に蓄積された圧縮色情報と残余の成分と読み出し、かつ前者に展開処理を施しつつ後者と共に、前記搬送路に対する前記媒体の搬送に同期して前記N個の感光ドラムに、それぞれ色画像情報として与えるN個の展開処理手段と
を備えたことを特徴とする印刷装置。 - 請求項2に記載の印刷装置において、
印刷が行われるべき速度を取得する印刷速度取得手段を備え、
N個の圧縮処理手段は、
前記印刷速度取得手段によって取得された速度が大きいほど比率の値を小さな値に設定する手段を有する
ことを特徴とする印刷装置。 - 請求項3に記載の印刷装置において、
印刷速度取得手段によって取得された速度に応じて圧縮処理手段が個別に圧縮処理を行って生成でき、かつN個の展開処理手段が個別に展開処理を完結できる最大の圧縮色情報と残余の成分との情報量の和以上のサイズを求め、これらのサイズの記憶領域を圧縮処理手段に個別に割り付ける領域管理を行う領域管理手段を備え、
前記N個の圧縮処理手段の全てまたは一部は、
前記領域管理手段によって行われた領域管理の下で記憶領域が割り付けられるメモリを共有し、そのメモリを個別に圧縮色情報と残余の成分との蓄積に共用する
ことを特徴とする印刷装置。 - 請求項2ないし請求項4の何れか1項に記載の印刷装置において、
カラー画像を示す画像情報は、
そのカラー画像を構成するイメージ情報とそのイメージ情報以外の情報との識別が可能な形式で与えられ、
分離手段は、
前記画像情報を前記識別が可能な形式を保ちつつ各色の成分に分離し、
N個の圧縮処理手段は、
前記分離手段によって分離された色の成分の内、前記形式で前記イメージ情報を示す成分を圧縮処理の対象から除外する手段を有する
ことを特徴とする印刷装置。 - 印刷の対象となるカラー画像を示す画像情報を送出する情報処理装置と、
前記画像情報で示されるカラー画像が印刷されるべき媒体の搬送路に沿って配置され、かつ個別に異なる色に対応した色画像情報で示されるトナー像を形成してその媒体の印刷面に転写する複数の感光ドラムを有し、これらの感光ドラムを介してタンデムドラム方式に基づいてそのカラー画像の印刷を行う印刷装置とを備え、
前記情報処理装置は、
前記画像情報の内、前記搬送路の下流に隣接して配置された(N-n) 個の感光ドラムに対応した個々の色を示す成分を圧縮して圧縮色情報を生成し、これらの圧縮色情報を識別可能な形式でその画像情報に盛り込み、
前記印刷装置は、
前記画像情報を前記N個の感光ドラムに個別に対応した色の成分に分離する分離手段と、
前記搬送路に対する前記媒体の搬送に同期しつつその搬送路の上流に隣接して配置されたn(<N)個の感光ドラムに、前記分離手段によって分離された色の成分の内、これらの感光ドラムに対応した色の色画像情報を個別に与えるn個の緩衝記憶手段と、
前記搬送路に対する前記媒体の搬送に同期しつつ前記(N-n) 個の感光ドラムに、前記分離手段によって分離された色の成分の内、前記情報処理装置によって生成された圧縮色情報を展開して与える(N-n) 個の展開処理手段と
を備えたことを特徴とする情報処理系。 - 印刷の対象となるカラー画像を示す画像情報を送出する情報処理装置と、
前記画像情報で示されるカラー画像が印刷されるべき媒体の搬送路に沿って配置され、かつ個別に異なる色に対応した色画像情報で示されるトナー像を形成してその媒体の印刷面に転写する複数の感光ドラムを有し、これらの感光ドラムを介してタンデムドラム方式に基づいてそのカラー画像の印刷を行う印刷装置とを備え、
前記情報処理装置は、
前記画像情報の内、前記N個の感光ドラムに個別に対応した色の成分について、これらの感光ドラムが配置された前記搬送路における上流からの順位が高いほど小さな比率を占める部分に圧縮処理を施して圧縮色情報を生成し、この圧縮色情報と残余の部分とを識別可能な形式でその画像情報に盛り込み、
前記印刷装置は、
前記画像情報を前記N個の感光ドラムに個別に対応した色の成分に分離する分離手段と、
前記分離手段によって分離された色の成分を前記情報処理装置によって生成された色圧縮情報と残余の成分とに分離し、かつ前者に展開処理を施しつつ後者と共に、前記搬送路に対する前記媒体の搬送に同期して前記N個の感光ドラムにそれぞれ色画像情報として与えるN個の展開処理手段と
を備えたことを特徴とする情報処理系。 - 請求項7に記載の情報処理系において、
情報処理装置は、
印刷が行われるべき速度が大きいほど比率の値を小さな値に設定する
ことを特徴とする情報処理系。 - 請求項8に記載の情報処理系において、
印刷装置は、
印刷が行われるべき速度を取得する印刷速度取得手段と、
前記印刷速度取得手段によって取得された速度に応じてページ毎に展開処理が完結する最大の圧縮色情報と残余の成分との情報量の和以上のサイズを求め、これらのサイズの記憶領域をN個の展開処理手段に個別に割り付ける領域管理を行う領域管理手段とを備え、
前記N個の展開処理手段の全てまたは一部は、
前記領域管理手段によって行われた領域管理の下で記憶領域が割り付けられたメモリを有し、そのメモリを個別に圧縮色情報と残余の成分との蓄積に共用する
ことを特徴とする情報処理系。 - 請求項7ないし請求項9の何れか1項に記載の情報処理系において、
情報処理装置は、
カラー画像に含まれるイメージ情報を圧縮処理の対象から除外し、かつそのイメージ情報に該当するか否かの識別が可能な形式で画像情報を送出し、
分離手段は、
前記画像情報を前記識別が可能な形式を保ちつつ各色の成分に分離し、
N個の展開処理手段は、
前記分離手段によって分離された色の成分の内、前記形式で前記イメージ情報を示す成分を展開処理の対象から除外する手段を有する
ことを特徴とする情報処理系。 - 印刷が施されるべき媒体の搬送路に沿って配置され、個別に異なる色に対応した色画像情報で示されるトナー像を形成すると共に、その媒体の印刷面にこのトナー像を転写する複数の感光ドラムに個別に対応した色の成分に、この印刷の対象となるカラー画像を示す画像情報を分離し、
前記搬送路に対する前記媒体の搬送に同期しつつその搬送路の上流に隣接して配置されたn(<N)個の感光ドラムに、前記分離された色の成分の内、これらの感光ドラムに対応した色の色画像情報を個別に与え、
前記分離された色の成分の内、前記n個の感光ドラムより前記搬送路の下流に配置された(N-n) 個の感光ドラムに対応する個々の色の成分を圧縮することによって、個別に圧縮色情報として蓄積し、
前記蓄積された圧縮色情報を前記搬送路に対する前記媒体の搬送に同期しつつ前記(N-n)個の感光ドラムに展開して与える
ことを特徴とする印刷制御方法。 - 印刷が施されるべき媒体の搬送路に沿って配置され、個別に異なる色に対応した色画像情報で示されるトナー像を形成すると共に、その媒体の印刷面にこのトナー像を転写する複数の感光ドラムに個別に対応した色の成分に、この印刷の対象となるカラー画像を示す画像情報を分離し、
前記分離された個々の色の成分について、前記複数の感光ドラムの内、その色に対応した感光ドラムが配置された前記搬送路における上流からの順位が高いほど小さな比率を占める部分に圧縮処理を施して圧縮色情報を生成すると共に、この圧縮色情報と残余の成分とを分離可能な形式で蓄積し、
前記搬送路に対する前記媒体の搬送に同期して前記蓄積された圧縮色情報と残余の成分と読み出し、かつ前者に展開処理を施しつつ後者と共に、前記N個の個々の感光ドラムにそれぞれ色画像情報として与える
ことを特徴とする印刷制御方法。 - 請求項12に記載の印刷制御方法において、
印刷が行われるべき速度が大きいほど比率の値が小さな値に設定される
ことを特徴とする印刷制御方法。 - 請求項13に記載の印刷制御方法において、
速度に応じてN個の感光ドラムに個別に対応した色の成分毎に、圧縮処理を行って生成でき、かつ展開処理を完結できる最大の圧縮色情報と残余の成分との情報量の和以上のサイズを求めると共に、これらのサイズの記憶領域が割り付けられ、
前記N個の感光ドラムの全てまたは一部に個別に対応した色の成分の圧縮色情報と残余の成分との蓄積に、前記割り付けられた記憶領域が共用される
ことを特徴とする印刷制御方法。 - 請求項12ないし請求項14の何れか1項に記載の印刷制御方法において、
カラー画像を示す画像情報は、
そのカラー画像を構成するイメージ情報とそのイメージ情報以外の情報との識別が可能な形式で与えられ、
N個の感光ドラムに個別に対応した色の成分に前記画像情報を分離する処理は、
前記識別が可能な形式を保ちつつ行われ、
前記分離された色の成分の内、前記形式に基づいて前記イメージ情報を示す成分は、
圧縮処理の対象から除外される
ことを特徴とする印刷制御方法。 - コンピュータを請求項6ないし請求項10の何れか1項の情報処理系を構成する情報処理装置として機能させるプログラムが格納され、かつコンピュータ読み取りが可能である記憶媒体。
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