JP2000137587A - 印刷制御装置及び方法 - Google Patents

印刷制御装置及び方法

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JP2000137587A
JP2000137587A JP10312385A JP31238598A JP2000137587A JP 2000137587 A JP2000137587 A JP 2000137587A JP 10312385 A JP10312385 A JP 10312385A JP 31238598 A JP31238598 A JP 31238598A JP 2000137587 A JP2000137587 A JP 2000137587A
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JP10312385A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Yoshinari
敏明 吉成
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多値フルカラーの文書についても可変データ
印刷を高速に実行できる印刷制御装置を提供する。 【解決手段】 印刷制御装置は、クライアント装置から
受け取った印刷指示データを解釈して、複数ページに共
通の固定イメージ100と各ページごとに異なる可変イ
メージ105をそれぞれ生成し、各可変イメージ105
をそれぞれ固定イメージ100と合成して各ページのペ
ージイメージ110を生成する。そして、各ページイメ
ージ110を各々複数のストリップ150に分割し、可
変イメージを含んだ可変ストリップ群125と、それ以
外の固定ストリップ群120とに分離し、メモリに記憶
する。ここで、可変ストリップ群125は各ページごと
に記憶し、固定ストリップ群120はそれら全ページに
共通して1つだけ記憶する。そして、各ページごとに、
記憶した可変ストリップ群と固定ストリップ群のデータ
を再合成してページイメージ130を形成し、印刷装置
に出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷指示データを
印刷装置が処理可能なイメージデータの形式に変換して
印刷装置に供給する印刷制御装置及び方法に関し、特に
ページの一部のみが異なる複数のページのページイメー
ジを印刷装置に供給するための装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】文書印刷においては、帳票印刷やダイレ
クトメール印刷など、ページの構成要素の一部のみが異
なる複数のページを印刷する場合も多い。このような印
刷形態では、印刷指示データを、クライアント装置側で
全ページ共通の固定部分と各ページ個別の可変部分とに
分けて印刷装置に送信し、印刷装置側でそれらを合成し
て印刷することが一般的である。これにより、ページ当
たりのデータ量が低減されるので、クライアント側、印
刷装置側の双方で処理時間の短縮が見込める。このよう
な印刷方式を可変データ印刷と呼ぶことにする。例え
ば、特開平3−197064号公報や特開平3−104
669号公報には、ホスト系システムでの帳票印刷等に
おける可変データ印刷の例が示されている。
【0003】上記各公報に示された例は、白黒2値の画
像からなる文書(例えば写真等を含まないテキストのみ
の文書)についての可変データ印刷の例であったが、近
年ではオンデマンド印刷装置の普及に伴い、PostS
cript(商標)などのページ記述言語で記述された
多値、フルカラーの文書についても可変データ印刷が行
われるようになっている。なお、以下では、ページ記述
言語を「PDL」と表す。PDLは“Page Description
Language”の略である。
【0004】PDLベースの印刷システムは、印刷制御
装置と印刷装置とで構成されることが多い。印刷制御装
置は、PDLで記述された印刷指示データをクライアン
トから受け取り、これを解釈して印刷装置で取扱可能な
ページイメージを生成する装置であり、プリントサーバ
又はDFE(デジタルフロントエンド)と呼ばれること
もある。印刷装置は、印刷制御装置からページイメージ
を受け取り、用紙に印刷する装置であり、プリントエン
ジン又はIOT(イメージアウトプットターミナル)も
呼ばれることもある。
【0005】PDLベースの印刷システムにおける可変
データ印刷では、クライアントが出力した固定部分、可
変部分を別個にPDLで記述した印刷指示データに基づ
き、印刷制御装置上で固定部分と可変部分を合成したペ
ージイメージを生成し、印刷装置に供給する。印刷制御
装置上での固定部分と可変部分の合成方式としては、従
来次に挙げるような各方式が知られている。
【0006】(1)PDLレベルの合成 各ページの可変部分のPDLを固定部分のPDLとそれ
ぞれ合成することにより各ページ全体を表すPDLデー
タを生成するという方式である。合成されたPDLデー
タを解釈すれば、各ページのページイメージが得られ、
これが印刷装置に供給される。この方式は、クライアン
トから印刷制御装置へのデータ転送量が削減できるとと
もに、ソフトウエア処理により特別なハードウエアが無
くても実現できるため既存の可変データ印刷非対応シス
テムへの適用が容易である。
【0007】(2)可変部分の位置情報による合成 この方式では、はじめに固定部分のPDLを解釈し、得
られたイメージを印刷制御装置が有する画像メモリ上に
展開する。そして、各ページごとに、可変部分のPDL
を解釈してそのイメージを得、これを画像メモリ上の固
定部分イメージに上書きする。ここで、可変部分PDL
には可変部分のページ上での位置情報が含まれており、
可変部分イメージはこの位置情報の示す位置に上書きさ
れる。そして、この固定部分に可変部分が合成されたイ
メージを印刷装置に出力する。この方式では、固定部分
のイメージ展開について重複がないので、可変データ印
刷におけるページ当たりのデータ量低減の効果を展開処
理の段階でも得ることができる。また、この方式は、ソ
フトウエアベースの合成処理なので、可変部分の領域変
動や透かし合成、文字部の背景処理など、高度な合成処
理が可能であるというメリットもある。この方式は、特
開平8−115178号に開示されている。
【0008】(3)マスクを利用した合成 まず固定部分のPDLと可変部分のPDLを解釈し、固
定イメージと可変イメージを生成する。固定イメージと
可変イメージはそれぞれ1ページ分のフルサイズのイメ
ージである。次に、画素単位で固定イメージと可変イメ
ージのいずれを選ぶかが示されたマスクデータを生成す
る。そして、固定、可変イメージの画素データを並列的
に読み出し、各画素ごとにマスクデータに示される方の
画素データを選択し、印刷装置に出力する。この方式
は、上記位置情報による合成と同様、展開処理の場面で
もデータ量低減の効果を得ることができるとともに、ハ
ードウエアスイッチングで固定、可変イメージを合成す
るので、ページ当たりの合成処理時間を保証できる(す
なわち各ページともほぼ一定の時間で合成できる)とい
うメリットもある。この方式も、特開平8−11517
8号に開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】多値フルカラーの可変
データ印刷への適用を考えた場合、上記各従来技術には
次のような問題がある。
【0010】(1)PDLレベルの合成方式では、印刷
制御装置では、結局各ページごとに固定・可変部分を含
んだ合成PDLデータを展開する処理が必要となる。す
なわち、せっかくクライアント側で可変部分と固定部分
とを分離してページ当たりのデータ量を減らしたのに、
その効果はクライアント・印刷制御装置間のデータ転送
に留まり、印刷制御装置の展開処理ではその利益が享受
できないことになる。多値フルカラー印刷では1ページ
当たりのデータが大きくPDL展開処理に多大な時間を
要するため、全ページにつきページ全体のデータを展開
する必要があるこの方式は処理時間から見て好ましいも
のではない。
【0011】(2)可変部分の位置情報による合成方式
は、可変部分の展開時間は一般に各ページごとに異なる
ので、1ページ当たりのページイメージの合成時間を保
証できず、各ページの合成時間がまちまちになる可能性
がある。印刷制御装置から出力されるページイメージの
時間間隔がまちまちになると、印刷装置でその差を吸収
すべく各ページごとに印刷速度を調節する必要がでてく
るが、用紙経路上に印刷途上の用紙が複数ページ存在す
る高速印刷装置では、そのような速度調節は極めて困難
であり、もしできたとしても印刷効率の低下をもたら
す。
【0012】(3)マスクを利用した合成方式は、画素
ごとに固定イメージと可変イメージの一方を選ぶことし
かできないので、透かし合成などの高度な合成処理がで
きないと言う問題がある。また、合成処理においては固
定イメージ、可変イメージ、マスクデータの3つのデー
タを並列的に読み出す必要があるので、通常の印刷に比
べて多くのデータバス帯域が必要となる。また、生成し
た固定イメージ、可変イメージ、マスクデータをいった
ん圧縮してバッファリングしておき、順次伸張しつつ固
定・可変イメージを合成して印刷装置に出力するという
構成の印刷制御装置では、固定イメージ、可変イメー
ジ、マスクデータのそれぞれに圧縮・伸張のためのハー
ドウエアが必要となり、コスト高を招く可能性がある。
【0013】このように、上記各従来技術では、フルカ
ラー印刷における可変データ印刷を満足できる品質、コ
ストで実現することができなかった。特に高速の印刷装
置を用いる印刷システムへの適用を考えた場合、従来技
術では高速印刷装置の能力を十分生かし切れないか、生
かそうとしても高価なメモリや圧縮・伸張ハードウエア
の使用により印刷制御装置が非常に高価なものになるか
であった。
【0014】本発明は、このような問題に鑑みなされた
ものであり、多値フルカラーの文書においても、可変デ
ータ印刷ならではの処理量低減の効果により各ページの
イメージを高速に合成することができ、しかも印刷装置
へほぼ均一な速度でページイメージを出力することので
きる印刷制御装置を、比較的低コストで簡易なハードウ
エア構成で実現することを目的とする。しかも、この本
発明では、可変部分のサイズや個数の制限が少なく、透
かし合成などの高度な合成処理にも対応できる印刷制御
装置を目指す。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る印刷制御装置は、同一の固定イメージ
と各ページ固有の可変イメージとを有する複数のページ
のページイメージを印刷装置に供給して印刷させる印刷
制御装置であって、前記各ページのページイメージか
ら、ページの各区画のうち前記可変イメージが存在する
区画のイメージを抽出し、各ページごとに区別可能に記
憶する可変区画記憶部と、前記固定イメージを各区画ご
とに区別可能に記憶する固定区画記憶部と、各ページご
とに、前記可変区画記憶部に記憶された当該ページの各
区画のイメージを読み出し、前記可変区画記憶部に記憶
された区画以外の各区画のイメージを前記固定区画記憶
部から読み出し、これら各区画のイメージから当該ペー
ジのページイメージを再合成して印刷装置に出力するイ
メージ出力部とを有することを特徴とする。
【0016】この構成では、蓄積された各区画のデータ
はイメージ形式なので、それらを組み立ててページイメ
ージを再合成するのに要する時間は、(PDL展開処理
の場合と異なり)ほぼ一定である。したがって、印刷装
置に対して一定の速度でページイメージを供給すること
ができる。また、この構成では、固定区画のイメージは
複数のページで共用できるので、記憶するイメージデー
タの量を削減することができる。さらに、印刷装置に出
力する際には、各区画のイメージをその順番に応じて並
べるだけの簡単な処理でページイメージが再合成できる
ので、再合成のためのイメージ出力部は完全にハードウ
エアで構築することができ、高速処理が可能となる。
【0017】なお、各区画が可変イメージを含むか否か
は、クライアント装置から送られてきた印刷指示データ
から可変イメージを生成する処理の際に求められる可変
イメージの範囲から判定することができる。
【0018】本発明の好適な態様では、固定区画記憶部
及び可変区画記憶部に各区画のイメージの印刷装置への
出力順を記憶しておくと共に、ダミーデータを利用して
イメージの読み出し元の記憶部を切り替えることによ
り、再合成の処理を簡便かつ高速に行うことが可能とな
る。印刷装置への出力順は、例えば、各区画のイメージ
またダミーデータをその出力順に従ったアドレッシング
で記憶したり、各ストリップに次のストリップのアドレ
スを持たせたり、等といった方法で保持することができ
る。
【0019】この態様では、2チャンネルのDMAコン
トローラを利用し、ダミーデータの検出に応じてこれら
2つのチャンネルを選択しながらDMA転送処理を行う
ことにより、ハードウエア処理による高速なイメージ出
力処理が実現できる。ページイメージの再合成はチャン
ネルの切替により実現される。
【0020】また、本発明の好適な態様では、各区画の
イメージを圧縮して記憶することにより、固定区画記憶
部、可変区画記憶部の記憶容量を節約することができ
る。
【0021】また、本発明の好適な態様では、ページ分
割の単位となる区画として、印刷装置の走査線所定数本
分に対応するストリップ(バンドとも呼ばれる)を用い
る。ストリップ単位の分割ならば、印刷装置に出力する
際、メモリから各ストリップを順番に読み出し、読み出
した順に印刷装置に出力して行くだけで、印刷装置で所
望のページイメージを印刷することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下
実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
【0023】[概要]まず、図1を参照して、本発明に
係る印刷制御装置の原理を説明する。
【0024】本実施形態の印刷制御装置における可変デ
ータ印刷処理は、印刷装置に供給するデータを生成し蓄
積する第1のフェーズと、蓄積したデータを印刷装置に
供給して印刷させる第2のフェーズからなる。
【0025】第1のフェーズでは、印刷制御装置は、ク
ライアント装置からPDLの印刷指示データを解釈し、
複数のページ(1〜Nページ)に共通する固定イメージ
100と、それら1〜Nの各ページごとに異なる可変イ
メージ105−1〜105−Nを生成する。そして、各
ページの可変イメージ105−1〜105−Nをそれぞ
れ固定イメージ100とメモリ上でソフトウエア的に合
成する。この結果、1〜Nページの各ページについて、
印刷装置に出力可能なページイメージ110−1〜11
0−Nが生成される。次に、これらページイメージ11
0−1〜110−Nを、それぞれ予め定めた複数の区画
に分割する。ただし、ここでいう分割は、ページイメー
ジを複数の区画に分けて把握するということであり、メ
モリ上に展開したページイメージに対して処理を加える
必要は必ずしも無い。ページイメージの分割単位となる
区画は、ストリップ150である。ストリップ150
は、印刷装置のラスタ走査の走査線の所定数本(例えば
8本)分に対応する画像領域であり、バンドとも呼ばれ
る。そして、ページイメージ110を、可変イメージ1
05を含んでいるストリップ150とそうでないストリ
ップ150とに分離する。可変イメージ105を含んで
いるストリップ(可変ストリップ127)は、可変スト
リップ群125−1〜125−Nとして各ページごとに
まとめてメモリに蓄積し、可変イメージ105を含んで
いないストリップ(固定ストリップ122)は、固定ス
トリップ群120として一つにまとめ、1〜Nの全ペー
ジに共通のデータとしてメモリに蓄積する。
【0026】第2のフェーズでは、第1のフェーズで蓄
積した各ページの可変ストリップ群125−1〜125
−Nを固定ストリップ群120とを組合せ、各ページの
ページイメージ130−1〜130−Nを再合成し、印
刷装置に出力する。
【0027】このように、本実施形態では、まず、印刷
指示データから各ページのイメージデータを作成して印
刷制御装置内にいったん蓄積し、その後蓄積したイメー
ジデータを順次取り出して印刷装置に供給するようにし
た。イメージデータの生成処理はページの内容によって
所要時間が異なるが、蓄積したイメージデータの出力に
要する時間はどのページについてもほぼ一定である。し
たがって、本実施形態では、十分なページ数分のイメー
ジを蓄積したあとで印刷装置へのイメージデータ供給を
開始するようにすれば、印刷装置に対して一定の速度で
各ページのイメージデータを供給することができ、印刷
装置の処理効率を維持することができる。この効果は、
特にゼログラフィー(電子写真)方式の印刷装置にとっ
ては大きな意義を持つ。
【0028】また、本実施形態では、いったん作成した
ページイメージを蓄積するにあたり、ページイメージを
ストリップ単位に分割し、可変イメージを含まないスト
リップ(固定ストリップ群120)については、複数ペ
ージ共通で1セットのデータのみを蓄積するようにし
た。これにより、冗長データを排することができ、蓄積
するページイメージのデータ量を低減することができ
る。ダイレクトメール印刷などを考えれば、一般に可変
イメージの領域はそれほど大きくないと考えられるの
で、この特徴によれば、蓄積データ量を大幅に削減する
ことができると期待される。
【0029】また、蓄積したページイメージを印刷装置
に出力する際には、ストリップを順番に並べて繋ぎ合わ
せるという簡単な処理で元のページイメージを復元でき
るので、ハードウエアによる高速処理が可能である。
【0030】さらには、本実施形態では、時間の掛かる
イメージ生成は、固定イメージを1つと、可変イメージ
を各ページごとに生成するだけなので、可変データ印刷
ならではの処理量低減効果を維持することができる。ま
た、本実施形態は、可変イメージと固定イメージをソフ
トウエア的に合成し、それを分割し、再合成して出力す
る仕組みなので、透かし合成などの高度な合成処理も行
うことができる。
【0031】なお、本実施形態は、図17に示すような
一部のページについてのみ可変データ印刷を行う場合に
も当然適用できる。図17に示す印刷指示データは、全
3ページで、そのうちページ2についてのみ可変データ
印刷を行う文書を示している。ページ2にはN個の可変
イメージが用意されており、ページ2はN種類に変化す
ることになる。したがって、この印刷指示データを処理
すれば、ページ2のみが異なる全3ページの出力結果が
N部得られることになる。以下、この例のページ2のよ
うに内容が変化するページを可変ページと呼ぶ。通常の
ページと可変ページとが混在する場合は、可変ページに
ついて上記手順での処理を行い、通常のページについて
は従来の一般的な処理を行えばよい。以下では可変ペー
ジについての処理を重点的に説明する。
【0032】[装置の全体構成]次に、図2を参照し
て、本発明に係る印刷制御装置の全体構成を説明する。
【0033】図2において、印刷制御装置20は、イメ
ージ生成部21、合成処理部22、区画分離部23、P
RD(Print Ready Data:プリント・レディ・データ)
生成部24、PRD保持部25、印刷装置IF(インタ
フェース)26を有している。
【0034】イメージ生成部21は、パーソナルコンピ
ュータなどのクライアント装置10から受信した印刷指
示データを解釈し、そのデータが示すイメージデータを
生成する。イメージ生成部21は、印刷指示データのP
DLの記述を解釈するインタプリタと、その解釈結果に
基づきイメージを形成するイメージャとから構成され
る。印刷指示データは、可変ページについての固定イメ
ージを記述した固定PDL500と、可変ページを構成
する1〜Nの各ページの可変イメージを記述した可変P
DL505を含んでいる。例えば、図17の例で言え
ば、可変ページであるページ2に対し、それを展開した
場合のN種のページが「可変ページを構成するページ」
である。本実施形態は可変データ印刷を対象としている
ので、以下に出てくる「ページ」は、基本的に可変ペー
ジを構成する「ページ」を指すものとする。
【0035】また、可変PDL505には、可変イメー
ジがページのどこに位置するかを示す可変領域情報が含
まれている。可変領域情報は、例えば、図3に示すよう
に、ページ600の基準位置(左上隅)からの可変イメ
ージの相対位置(X_Off,Y_Off)を含んでい
る。可変イメージ610のX方向、Y方向のサイズ(X
_Size,Y_Size)の情報は、可変PDL50
5に明示的に含まれている場合と、次のイメージ生成部
21で可変PDL505からイメージを生成する際に求
められる場合とがある。このサイズ情報も可変領域情報
の一つである。
【0036】イメージ生成部21は、これら固定PDL
500及び各可変PDL505をそれぞれ解釈し、固定
イメージ510と各ページの可変イメージ515を生成
し、合成処理部22に渡す。ここで、イメージ生成部2
1は、まず固定PDL500から固定イメージ510を
生成して合成処理部22に渡し、その後ページ順に1〜
Nの各ページの可変PDL505を処理して可変イメー
ジを生成し、順次、合成処理部22に渡す。また、イメ
ージ生成部21は、可変イメージ515に対応づけて、
可変PDL505から抽出した、あるいは可変PDL5
05からのイメージ生成処理の過程で得た可変領域情報
を合成処理部22に渡す。なお、可変領域情報は区画分
離部23にも供給される。
【0037】合成処理部22は、イメージ生成部21か
ら受け取った固定イメージ510を及び各可変イメージ
515を合成して、1〜Nの各ページのページイメージ
520を順に生成する。合成処理部22の構成の一例を
図4に示す。
【0038】図4において、合成処理部22は、固定イ
メージバッファ221、可変イメージバッファ223、
合成制御部225、ページバッファ227を含む。固定
イメージバッファ221、可変イメージバッファ223
及びページバッファ227は、イメージデータを記憶す
るための高速読み書き可能なメモリであり、例えば半導
体メモリなどで構成される。固定イメージバッファ22
1には、イメージ生成部21から最初に送られてくる固
定イメージ510が記憶される。可変イメージバッファ
223には、イメージ生成部21から1ページ分ずつ順
次送られてくる可変イメージ515が格納される。ある
ページの可変イメージ515が可変イメージバッファ2
23に格納されると、合成制御部225は、その可変イ
メージ515を固定イメージバッファ221に保持され
ている固定イメージ510と、ページバッファ227上
で合成する。このとき合成制御部225は、固定イメー
ジバッファ221から固定イメージをページバッファ2
27上にコピーし、その可変イメージ515に対応づけ
て送られてきた可変領域情報の示す位置に、その可変イ
メージ515を合成する。この合成処理により、1ペー
ジのページイメージ520がページバッファ227上に
形成される。この合成処理は、イメージ生成部21から
各ページの可変イメージが入力されるごとに繰り返され
る。
【0039】区画分離部23は、合成処理部22で順次
合成された各ページのページイメージ520を、所定の
区画単位、すなわち本実施形態ではストリップ単位、に
分離し、それら各ストリップを固定ストリップ530と
可変ストリップ535とに分類する。そして、固定スト
リップ530と可変ストリップ535のイメージをPR
D生成部24に送る。ここで、可変ストリップ535
は、各ページごとにページイメージ520から抽出さ
れ、PRD生成部24に送られる。一方、固定ストリッ
プ530は、各ページごとではなく全ページに共通して
1つだけ抽出され、PRD生成部24に送られる。この
区画分離部23については、次節「第1フェーズ処理の
詳細」で更に詳しく説明する。
【0040】PRD生成部24は、区画分離部23から
順次入力される可変ストリップ535及び固定ストリッ
プ530のイメージデータを、PRD(プリント・レデ
ィ・データ)に変換してPRD保持部25に格納する。
PRD形式とは、印刷装置に対してほぼそのまま即座に
出力できるデータ形式のことであり、印刷装置に出力す
るまでに長時間の処理を要するPDLのようなデータ形
式との対比でそのように呼ぶ。イメージデータそれ自体
もPRDの一種である。また、イメージデータを所定の
圧縮方式でデータ圧縮したものも、ハードウエアで高速
に伸長して印刷装置に出力できるので、PRDの一種で
ある。どのようなデータ形式をPRDとして採用するか
は、個々の印刷制御装置の設計による。メモリ資源を節
約するためには、イメージデータを圧縮したものをPR
Dとすればよい。本発明はどのようなPRDを用いた場
合にも適用可能である。
【0041】PRD保持部25は、固定ストリップのP
RDを格納する固定区画記憶領域252と可変ストリッ
プのPRDを格納する可変区画記憶領域254との2つ
の記憶領域を有している。固定ストリップPRD540
は固定区画記憶領域252に格納され、可変ストリップ
PRD545は可変区画記憶領域に格納される。PRD
保持部25は、高速読み出し可能であることが望ましい
が、専用のメモリとして構成する必要は必ずしも無く、
印刷制御装置のメインメモリを利用してもよい。
【0042】印刷装置IF26は、PRD保持部25か
ら固定ストリップPRD540及び可変ストリップPR
D545を読み出し、それらをイメージデータに戻して
順番に並べて組み立てることにより各ページのページイ
メージ550を再合成し、印刷装置30に出力する。こ
の印刷装置I/F26については、後の節「第2フェー
ズ処理の詳細」のところで更に詳細に説明する。
【0043】以上、本発明に係る印刷制御装置20の全
体構成について説明した。以上に説明した印刷制御装置
20は、基本的にはコンピュータを用いてソフトウエア
的に構築される。ただし、少なくとも印刷装置IF26
は、高速処理を必要とするためハードウエア化すること
が望ましい。
【0044】次に、第1フェーズ印刷指示データからP
RDを生成してPRD保持部に記憶するまでの処理、第
2フェーズ(PRD保持部に記憶されたPRDを印刷装
置30に出力するまで)の処理をそれぞれ詳細に説明す
る。
【0045】[第1フェーズ処理の詳細]図5は、第1
フェーズ処理におけるデータの流れを示す図である。第
1フェーズでは、まずイメージ生成部21にて印刷指示
データに含まれる固定PDL500と可変ページを構成
する各ページの可変PDL505が固定イメージ510
及び可変イメージ515に展開され、それらが合成処理
部22で合成されてページイメージ520が形成され
る。このページイメージ520が区画分離部23で複数
のストリップ522に区画分割される。この区画分割
は、前述したように、区画分離部23がページイメージ
520を複数のストリップ522に分けて把握するとい
う意味である。そして各ストリップは、可変イメージを
含んだ可変ストリップ535と、可変イメージを含まな
い固定ストリップ530とに分類される。可変ストリッ
プと固定ストリップの分類は、区画分離部23が、イメ
ージ生成部21から受け取った可変領域情報に基づき行
う。そして、これら固定ストリップ530と可変ストリ
ップ535のイメージデータが、PRD生成部24でス
トリップごとにPRD(固定ストリップ(PRD)54
0及び可変ストリップ(PRD)545)に変換され、
PRD保持部25に格納される。
【0046】PRD保持部25の固定区画記憶領域25
2では、各固定ストリップ540は、印刷装置に出力さ
れる順、すなわち印刷処理における走査の順番に並んだ
形で格納される。ここで、可変ストリップの位置には、
イメージ等の実データを持たないダミーストリップ54
2が挿入され、それら固定ストリップ540及びダミー
ストリップ542が印刷装置への出力順に並んで格納さ
れる。なお、この固定ストリップ及びダミーストリップ
の順序づけは、アドレス指定による物理的な順序づけで
も、各ストリップに次のストリップのアドレスデータを
持たせるという論理的な順序づけでもよい。前者の場
合、各ストリップのデータは、上記出力順に、連続した
アドレスで格納されることになる。
【0047】一方、可変ストリップのPRDは、ページ
順に整理してPRD保持部25の可変区画記憶領域25
4に記憶される。同一ページに複数の可変ストリップが
ある場合は、それら各可変ストリップは印刷装置への出
力順に順序づけされる。この場合のページ順及び出力順
に従ったストリップの順序づけも、上記の物理的な方
法、論理的な方法のいずれでもよい。
【0048】図6は、PRD保持部25に保持される各
ストリップデータのデータ構造の一例を示す図である。
この例では、PRDは、区画識別子300、区画サイズ
310及び区画データ320から構成される。区画識別
子300は、その区画(本実施形態ではストリップ)が
実データを有する実ストリップなのか、それとも可変ス
トリップの位置を示すために挿入されたダミーストリッ
プなのかを示す識別子である。区画サイズ310は、ス
トリップの実データのデータ量であり、例えばバイト
(byte)単位で記述される。区画データ320は、
ストリップデータの本体をなす実データ、すなわちその
ストリップのイメージあるいは圧縮イメージなどのデー
タである。実データのデータ形式は、前述のように印刷
制御装置の設計による。なお、ダミーストリップは、図
6に示すデータ構造のうち区画識別子300のみを持て
ばよい。また、図6に示したストリップデータの構造
は、区画サイズ310を有しているが、これは実データ
のサイズが一定でない場合を想定したものである。圧縮
データなどがこの場合に該当する。実データのサイズが
一定である場合(例えばイメージデータそのものを記憶
する場合)には、区画サイズの情報は不要である。
【0049】各ストリップデータは、最終的には図7に
示すような形で、PRD保持部25に記憶されることに
なる。図7の例は、1ページを5ストリップに分割し、
そのうち3番目及び4番目のストリップが可変ストリッ
プになる場合の例(図5に対応)である。固定区画記憶
領域252には、印刷装置への出力順に各ストリップの
データが記憶されている。1、2及び5番目は、実デー
タを伴った固定ストリップ540のデータであり、3及
び4番目は、実データを伴わないダミーストリップ54
2のデータである。一方、可変区画記憶領域254に
は、各ページの可変ストリップ545のデータがページ
順に記憶されている。
【0050】本実施形態は、以上説明したように、いっ
たん合成したページイメージをストリップという区画を
単位として分割し、固定ストリップと可変ストリップと
に分けて記憶することを一つの特徴としている。この区
画分割の処理を行う区画分離部23の構成及び処理の一
例を、図8を参照して説明する。この例では、区画分離
部23は、可変区画格納処理部231、格納済み可変区
画記憶部233、区画種別確定部235、固定区画格納
処理部237、可変区画追加格納処理部239を含んで
いる。この例では、区画分離部23の処理は2段階に分
かれる。
【0051】第1段階は、合成処理部22が順次生成す
る各ページのページイメージから可変ストリップを抽出
する処理である。この処理は、可変区画格納処理部23
1が行う。すなわち、可変区画格納処理部231は、合
成処理部22のページバッファ227に形成されたペー
ジイメージにアクセスし、そのページイメージから可変
ストリップのイメージデータを抽出し、PRD生成部2
4に対して実ストリップのPRDの生成を指示する。こ
こで、どのストリップが可変ストリップかは、イメージ
生成部21から受け取った可変領域情報に基づき判定す
る。抽出された各可変ストリップは、PRD生成部24
でそれぞれPRD形式に変換され、PRD保持部25の
可変区画記憶領域254に記憶される。可変区画格納処
理部231は、どのストリップを可変ストリップとして
抽出したかを格納済み可変区画記憶部233に通知す
る。格納済み可変区画記憶部233は、通知されたスト
リップを、当該ページにおけるPRD保持部25に格納
済みの可変ストリップとして記憶する。格納済み可変区
画記憶部233の記憶データは、例えば図9に示すよう
に、ページ600において可変ストリップ620群のペ
ージ上部(走査の開始線)からみたオフセット量(Of
f)と可変ストリップの数(Num)との組合せであ
る。可変イメージがページ中に一つしか存在しない場合
は、このような表現が簡潔でありデータ量が小さい。可
変イメージがページ中に複数ある場合も想定すると、例
えば各ストリップに予め識別番号を定めておき、可変ス
トリップと判定された各ストリップの識別番号を記憶す
るなどの構成が必要になる。
【0052】第2段階は、区画種別確定部235が、イ
メージ生成部21から最後のページの処理が終わったこ
とを示す文書終了情報を取得したところから開始する。
文書終了情報を受け取ると、区画種別確定部235は、
格納済み可変区画記憶部233の記憶データを参照し
て、ページの各ストリップが固定ストリップであるか可
変ストリップであるかを確定する。いずれかのページで
可変ストリップとして格納されたことのあるストリップ
は、最終的に可変ストリップに確定される。最終的に固
定ストリップに確定されるのは、それ以外、すなわちす
べてのページで固定ストリップであったストリップだけ
である。このように区画種別確定部235で可変ストリ
ップ、固定ストリップを最終確定するのは、可変イメー
ジの位置やサイズ、形状がページごとに異なっている場
合にも対応できるようにするためである。なお、この区
画確定処理により、ページによっては、第1段階の処理
では固定ストリップと扱っていたものが可変ストリップ
と確定される場合もある。この場合、そのページについ
ては可変ストリップが足りないことになる。これに対す
る対処は後述する可変区画追加格納処理部239により
行われる。
【0053】固定ストリップ、可変ストリップの分類が
確定されると、固定区画格納処理部237及び可変区画
追加格納処理部239の処理が開始される。
【0054】固定区画格納処理部237は、区画種別確
定部235で確定された各ストリップの種別を、印刷装
置への出力順に調べる。その結果、ストリップが固定ス
トリップの場合は、そのストリップのイメージデータを
合成処理部22の固定イメージバッファ221から抽出
し、PRD生成部237に対し実ストリップのPRDの
生成を指示する。一方、ストリップが可変ストリップの
場合は、ダミーストリップのPRDの生成を指示する。
PRD生成部24は、これらの指示に応じて実ストリッ
プ又はダミーストリップのPRDを生成し、順番にPR
D保持部25の固定区画記憶領域252に格納する。こ
の処理により、図7に示すような固定区画記憶領域25
2の記憶データが形成される。
【0055】可変区画追加格納処理部239は、各ペー
ジごとに、足りない可変ストリップの追加を行う。この
ため、可変区画追加格納処理部239は、格納済み可変
区画記憶部233を参照し、各ページの格納済みの可変
ストリップを調べる。そして、各ページごとに、区画種
別確定部235で確定された可変ストリップのうちPR
D保持部25に未格納のものを求め、そのストリップの
イメージデータをPRD生成部24に渡し、PRD生成
を指示する。ここで、未格納の可変ストリップは、第1
段階では固定ストリップとして扱っていたのだから、固
定イメージから抽出すればよい。すなわち、可変区画追
加格納処理部239は、固定イメージバッファ221か
ら未格納の可変ストリップのイメージを抽出し、PRD
生成部24に渡す。PRD生成部24は、受け取った可
変ストリップから実ストリップのPRDを生成し、可変
区画記憶領域254に格納する。この格納処理の際、追
加される可変ストリップのPRDは、ページ順、及び印
刷装置への出力順におけるそのストリップの有るべき順
番に順序づけされる。したがって、ストリップデータを
アドレッシングにより物理的に順序づけしている場合
は、ストリップデータの順序入換処理が行われる。この
ような処理を可変ページを構成する全ページについて行
うことにより、図7に示した可変区画記憶領域254の
記憶データが形成される。
【0056】以上、区画分離部23の構成例を説明した
が、区画分離部23の構成はこれに限られるものではな
い。例えば、固定ストリップも、可変ストリップと同様
ページバッファ227のページイメージから抽出する構
成も可能である。この構成では、まず、1ページ目のペ
ージイメージを可変領域情報に従って暫定的に固定スト
リップと可変ストリップとに分離し、それらをそれぞれ
固定区画記憶領域252又は可変区画記憶領域254に
それぞれ格納する。ここで、区画分離部23は、どのス
トリップを暫定的に可変ストリップとみなしたかを記憶
する。各ストリップが可変か固定かを示すフラグを用い
ればこれは実現できる。2ページ目以降では、可変領域
情報から求められる可変ストリップだけでなく、フラグ
が可変ストリップを示しているストリップも、可変スト
リップとして抽出し格納する。そして、それまで固定ス
トリップとみなしていたストリップがあるページで可変
ストリップとして抽出された場合、可変区画記憶領域2
54にそれまでに記憶した各ページのデータに対し、固
定区画記憶領域252から当該ストリップのデータを取
り出して追加する。そして、固定区画記憶領域252に
おけるこのストリップのデータをダミーストリップのデ
ータに置き換え、当該ストリップのフラグを可変ストリ
ップに変更する。
【0057】また、以上の構成は、可変イメージの領域
(位置、サイズ等)が変動する場合を考慮したものであ
ったが、可変イメージの領域が固定である場合(ダイレ
クトメール等の応用ではこのような場合も多いと考えら
れる)は、区画分離部23はもっと簡単な構成でよい。
すなわち、この場合区画分離部23は、1ページ目のペ
ージイメージから固定ストリップと可変ストリップとを
抽出し、2ページ目以降はページイメージから可変スト
リップを抽出するだけでよい。
【0058】以上、印刷指示データをPRD形式に変換
して格納するまでの処理について説明した。このような
処理により可変ページを構成する全ページについての可
変ストリップ、及び固定ストリップのデータの格納が完
了すると、それらを印刷装置に出力する第2フェーズの
処理に移行する。
【0059】[第2フェーズ処理の詳細]第2フェーズ
の処理は印刷装置IF26により実行される。図7に
は、印刷装置IF26の構成の一例が示されている。印
刷装置IF26は、PCIバスなどのバス28を介して
PRD保持部25に接続されている。
【0060】この構成例では、印刷装置IF26は、ス
イッチ261、DMAC(ダイレクトメモリアクセス・
コントローラ)263、バッファ265、デコーダ26
7、及びビデオIF(インタフェース)269を含んで
いる。DMAC263は、PRD保持部25からのDM
Aによるデータ読み出しを制御するコントローラであ
る。本実施形態では、図示のようにA,B2つのDMA
チャンネルを用いる。これらDMAチャンネルのうち一
方(ここでは仮にAとする)は固定区画記憶領域252
に対して論理的に接続され、他方(仮にBとする)は可
変区画記憶領域254に対して論理的に接続されてい
る。本実施形態では、PRD保持部25からこれら2つ
のチャンネルを介して並列的にデータを印刷装置IF2
6に供給する。そして、印刷装置IF26は、スイッチ
261でこれら2チャンネルのうち一つを選び、そのチ
ャンネルのデータのみを受け付ける。バッファ265
は、受け付けたデータを一時的に保持するメモリであ
る。デコーダ267は、バッファ265に入力されたデ
ータを検査し、その結果に応じてスイッチ261の切替
を行う装置である。ビデオIF269は、バッファ26
5から出力されるデータを印刷装置30が処理可能なイ
メージデータの形に変換する装置である。
【0061】この印刷装置IF26による印刷装置への
データ出力処理は、高速化のためDMAにより行われ
る。印刷制御装置20のメイン処理ルーチンは、この出
力処理を開始する際に、固定区画記憶領域252の先頭
アドレス及びサイズをDMAチャンネルAに対応づけ
て、可変区画記憶領域254の先頭アドレス及びサイズ
をもう一方のDMAチャンネルBに対応づけて、それぞ
れDMAC263に設定する。そして、スイッチ261
をチャンネルA(固定区画側)にセットして、DMA処
理を開始する。このように、本実施形態では固定区画側
のチャンネルを、スイッチの基本位置とする。
【0062】DMAが開始されると、固定区画記憶領域
252の記憶データが先頭から、スイッチ261及びD
MAC263を介してバッファ265に入力される。図
7の例でいえば、まず固定区画記憶領域252の先頭の
ストリップデータの区画識別子が、PRD保持部25か
ら入力されてくる。デコーダ267は、この入力データ
を検査し、区画識別子が実ストリップ、ダミーストリッ
プのいずれであるかを判定する。この判定が終わると、
バッファ265内の区画識別子の情報は廃棄される。
【0063】区画識別子が実ストリップを示していた場
合は、デコーダ267はそのあとに続く区画サイズの読
み出しをDMAC263に指示する。DMAC263は
そのストリップの区画サイズの情報をPRD保持部25
からDMAにより読み出し、バッファ265に入力す
る。デコーダ267はこの区画サイズを認識し、DMA
C263に対してそのサイズ分のデータ読み出しを指示
する。なお、区画サイズの情報もバッファ265から廃
棄される。DMAC263は、PRD保持部25から、
区画サイズのあとに続くその区画サイズ分のデータ(実
データ)をDMAにより読み出し、バッファ265に入
力する。実データのバッファ265への蓄積が完了する
と、デコーダ267はビデオIF269に対してデータ
の出力開始を指示する。すると、ビデオIF269は、
バッファ265に蓄積されたストリップの実データを順
に取り出し、印刷装置に対して出力する。なお、ストリ
ップの実データを圧縮データとするシステム構成をとる
場合は、ビデオIF269には、その圧縮データを印刷
装置で処理可能なイメージ形式に伸張する伸張器を設
け、ストリップのデータをイメージ形式(すなわちビデ
オ信号)に変換した上で印刷装置に供給する。例えば、
ゼログラフィー方式の印刷装置は、このビデオ信号に応
じてレーザビームを走査し、ドラム上に潜像を形成して
いく。ストリップは、走査線所定数本分のイメージに対
応しているので、ストリップのイメージデータを受け取
った印刷装置は、それに基づき即座に印刷処理を行うこ
とができる。
【0064】一方、読み取った区画識別子がダミースト
リップを示していた場合は、デコーダ267は、スイッ
チ261の接続先をチャンネルB(可変区画側)に切り
替える。すなわち、ダミーストリップを示す区画識別子
は、スイッチ261を切り替える制御コードとして作用
する。スイッチ261が切り替えられると、可変区画記
憶領域254の未出力の先頭のストリップのデータが前
述と同様の手順で読み出される。可変区画記憶領域25
4内のデータはすべて実ストリップなので、結局可変ス
トリップの実データがビデオIF269を介して印刷装
置へ出力されることになる。このデータ出力が完了する
と、デコーダ267は、スイッチ261の接続先をチャ
ンネルAに戻す。
【0065】その後は、固定区画記憶領域252内の各
ストリップデータについて、以上と同様の処理が順番に
繰り返される。このような処理により、ページを構成す
る各ストリップのイメージデータが印刷処理の順番に印
刷装置に出力される。本実施形態では、このように各ス
トリップのイメージデータを順番に出力することによ
り、各ストリップからのページイメージの再合成が実現
される。全ストリップのデータの出力が完了すると、印
刷装置上で1ページの印刷が完了する。
【0066】1ページのデータの出力が完了すると、印
刷装置IF26は、固定区画側のチャンネルAに対し再
び固定区画記憶領域252の先頭アドレスにセットし、
上記の処理を繰り返す。このような処理の繰り返しによ
り可変データ印刷が実現される。
【0067】本実施形態では、印刷装置IF26がハー
ドウエア処理により、各ストリップのデータを高速に読
み出して印刷装置に出力するので、高速な印刷装置を一
定速度で休ませることなく動作させることができる。
【0068】なお、以上の例では、1ページについての
出力処理が終わると、印刷装置IF26側のハードウエ
ア処理で次のページへの切替を行ったが、このページ切
替はソフトウエア処理により実現することもできる。ソ
フトウエア処理の手順は例えば次のようになる。この手
順では、1ページの出力処理を開始する際に、印刷制御
装置の出力制御プログラムが、固定ストリップ群の先頭
アドレス、そのページに対応する可変ストリップ群の先
頭アドレスを印刷装置IF26に通知し、DMA転送を
開始する。そして、1ページ分のデータ出力が終わる
と、印刷装置IF26から出力制御プログラムに割込を
行い、出力完了を通知する。これを受けた出力制御プロ
グラムは、次のページの可変ストリップの先頭アドレス
を印刷装置IF26に通知し、再び転送処理を開始す
る。このようなソフトウエアによるページ切替は、各ペ
ージの可変ストリップ群のデータがページごとに別ファ
イルとして記憶されている場合に対応できる。
【0069】また、以上の例では、固定区画記憶領域2
52にて可変ストリップの来る位置にダミーストリップ
を挿入したが、可変区画記憶領域254において固定ス
トリップの来る位置にダミーストリップを挿入するとい
う構成も可能である。この場合、スイッチ261の基準
位置は可変区画側のチャンネルになり、ダミーストリッ
プを検出する度にデコーダ267がスイッチ261を固
定区画側に切り替える。
【0070】また、以上では、可変ページの処理のみに
焦点を絞って説明したが、本実施形態が通常ページと可
変ページとが混在した文書の処理にも適用できることは
言うまでもない。この場合、第1フェーズでは、PDL
をページ順に処理していき、可変ページのPDLに行き
当たった場合は上記処理を行えばよい。第2フェーズの
処理は、印刷装置の出力モードがページごとに必要部数
ずつまとめて印刷するアンコレート・モードの場合、先
頭から順に各ページを必要部数ずつ印刷していき、可変
ページにさしかかると上記処理をそのまま実行して1部
ごとに異なるイメージを必要部数分印刷するという処理
になる。一方、1部ずつ印刷するコレート・モードの場
合は、可変ページの出力処理が通常ページの出力処理に
より分断されることになる。しかし、可変ページにだけ
注目すれば、上記処理手順と同じと捉えることができ
る。
【0071】[変形例1]以上説明した実施形態では、
ページをストリップ(バンド)単位に分割した。ストリ
ップは前述のようにページの分割単位の区画として好適
ではあるが、本発明はその他の分割単位を用いることも
可能である。一例として、図10に示すブロック単位の
分割も可能である。この例では、ストリップを走査線方
向について分割したブロック640を、分割単位の区画
として用いている。ページ600のイメージは、固定ブ
ロック群650(可変ブロックに対応するダミーを含
む)と可変ブロック群660とに分割され、PRD保持
部25に格納される。
【0072】この変形例の処理は、分割単位の区画をブ
ロックに変えるだけで、基本的な処理の流れはストリッ
プ単位の実施形態の場合と同じでよい。図2、図4、図
7、図8等に示した装置構成も、分割単位の区画をブロ
ックに変えればそのまま用いることができる。
【0073】第2フェーズ処理(印刷装置への出力)で
は、デコーダ267は、ブロック単位ではなく、ストリ
ップ単位でビデオIF269に対してデータ出力の指示
を行う。すなわち、デコーダ267は、1ストリップ分
の実データ(図10の例では4ブロック分)がバッファ
265に格納されるまで待って、ビデオIF269にデ
ータ出力の開始を指示する。ビデオIF269は、バッ
ファ265に蓄積された1ストリップ分のデータに基づ
きビデオ信号を形成し、印刷装置に供給する。
【0074】この変形例によれば、各ページの可変区画
(ブロック)のサイズが上記実施形態の場合より小さく
できるので、PRD保持部25のデータ記憶量を低減す
るすることができる。図11に示すように、可変イメー
ジ610が、走査線方向に垂直な方向(すなわちラスタ
走査の副走査方向)について細長い形状を有する場合、
ストリップ単位でのページ分割では可変部分のデータの
サイズが大きくなるが、本変形例のようにブロック単位
にすれば可変部分のデータサイズを小さくすることがで
きる。
【0075】[変形例2]上記実施形態では、ページの
各ストリップの種別(固定又は可変)が、可変ページを
構成するすべてのページで同じになるようにしていた。
これに対し、ここでは、各ページごとにストリップの種
別が異なることを許容するシステムの例を説明する。こ
の変形例を実現する装置構成は、基本的に図2に示した
ものでよい。ただし、区画分離部23、PRD保持部2
5及び印刷装置IF26の機能が上記実施形態のものと
少し異なる。以下、上記実施形態の場合と同様、第1フ
ェース(PRDの蓄積まで)と第2フェーズ(蓄積した
PRDの出力)とに分けて、この変形例の処理を説明す
る。
【0076】第1フェーズでは、図12に示すように、
まずイメージ生成部21が固定PDLから固定イメージ
100を生成し、区画分離部23がこの固定イメージ1
00をストリップ152単位に分割し、それらすべての
ストリップのイメージをPRD生成部24に渡してPR
D(プリント・レディ・データ)へ変換させる。これら
固定イメージの各ストリップのPRDは、固定PRD1
50という1つのファイルにまとめられ、PRD保持部
25に記憶される。すなわち、この変形例では、PRD
保持部25として、ファイルシステムを想定している。
なお、PRD保持部25は、固定PRD150の先頭ア
ドレスから各ストリップまでのオフセットと、各ストリ
ップのPRDのサイズを記憶する。また、PRD保持部
25は、記憶した固定PRD150がどの文書中のどの
可変ページに対応しているかを管理する。
【0077】次に、イメージ生成部21が、各ページの
可変PDLから可変イメージ105−1〜105−Nを
順次生成し、合成処理部22がそれら可変イメージ10
5を順次固定イメージと合成してページイメージを生成
する。そして、区画分離部23は、合成処理部22から
ページイメージを受け取るごとに、そこから可変イメー
ジを含んだ可変ストリップを抽出し、そのストリップの
イメージをPRD生成部24に渡してPRDに変換させ
る。このようにして1ページのページイメージから抽出
された各可変ストリップのPRDは、可変PRD155
という1つのファイルにまとめられ、PRD保持部25
に記憶される。このような処理が可変ページを構成する
各ページごとに繰り返される。図12の例では、ページ
1では可変イメージがストリップ3、4に分布している
ので、それら2つのストリップが可変ストリップとな
り、それら2ストリップのPRDが可変PRD155−
1のファイルにまとめて記憶される。また、ページNで
は可変イメージがストリップ2〜4の3ストリップにわ
たっているので、そらら3ストリップのPRDが可変P
RD155−Nのファイルにまとめられる。なお、PR
D保持部25は、記憶した各可変PRD155が、どの
文書中のどの可変ページに対応し、さらにその可変ペー
ジを構成するページのうちのどれに対応しているかを管
理する。
【0078】印刷制御装置は、この可変ストリップの抽
出・記憶の処理に並行して各ページのページ管理情報1
60を生成し、PRD保持部25に記憶する。ページ管
理情報160は、1ページを構成する各ストリップのス
トリップ管理情報162がストリップの順番に従って並
んだものである。ストリップ管理情報162は、図13
に示すように、当該ストリップが固定ストリップ、可変
ストリップのいずれであるかを示す種別フラグ700、
当該ストリップのPRDのオフセット710、及び当該
ストリップのPRDのデータサイズ720を含んでい
る。
【0079】印刷制御装置は、1ページのページイメー
ジから可変ストリップの抽出・記憶を行うごとに、その
ページのページ管理情報162を作成する。このとき、
記憶した各可変ストリップについては、ストリップ管理
情報162の種別フラグを可変を表す値にセットし、そ
の可変ストリップのPRDのオフセット及びデータサイ
ズを登録する。一方、可変ストリップ以外の各ストリッ
プについては、ストリップ管理情報162の種別フラグ
に固定を表す値をセットし、オフセット及びサイズに
は、前に記憶しておいた固定PRD150の各ストリッ
プのオフセット及びサイズの情報から当該ストリップに
対応するものを読み出してセットする。
【0080】図12の例では、ページが5つのストリッ
プ152から構成されているので、各ページのページ管
理情報160はそれら5つのストリップ管理情報162
からなる。そして、例えばページ1のページ管理情報1
60−1では、ストリップ3及び4のストリップ管理情
報162の種別フラグが可変ストリップを表す値とな
る。
【0081】図14は、PRD保持部25の記憶内容を
示す図である。図14は、図12に対応している。固定
PRD150のファイルには、固定イメージの各ストリ
ップから生成したPRD#1〜#5が含まれている。一
方、可変PRD155−1のファイルには、ページ1の
可変ストリップであるストリップ3及び4(図12参
照)のPRD#k、#k+1が含まれ、可変PRD15
5−Nには、ページNの可変ストリップ2〜4のPRD
#m〜#m+2が含まれている。なお、#1、#kなど
は、各PRDの識別のために便宜上つけた番号である。
【0082】また、PRD保持部25には、各ページの
ページ管理情報160が記憶される。例えば、ページ1
のページ管理情報160−1は、ページ1のストリップ
1〜5の管理情報から構成されている。各ストリップの
管理情報は、前述のように、種別フラグ700、オフセ
ット710、データサイズ720のフィールドからなっ
ている。この例では、種別フラグ700が“0”のとき
は固定ストリップ、“1”のときは可変ストリップを示
すものとしている。例えば、ストリップ1の管理情報か
らは、ストリップ1のデータを得るには、固定PRD1
50における「PRD#1のオフセット」に対応するア
ドレスから、「PRD#1のサイズ」分だけデータを読
み出すことにより得られることが分かる。なお、固定P
RD150の先頭であるPRD#1や、可変PRD15
5−1の先頭であるPRD#kなどにもオフセットがあ
るのは、固定PRD150や可変PRD155が各スト
リップのPRD以外にヘッダ情報を含んでいることを想
定しているからである。
【0083】次に第2フェーズの処理を説明する。上記
実施形態では、印刷装置IF26は、2チャンネル対応
のDMACを利用することにより、固定ストリップと可
変ストリップのデータを適切な順序で取り出して印刷装
置に出力していた。これに対し、この変形例では、DM
Aチェイン機能を有するDMACを用いることにより、
同様の目的を達成する。
【0084】DMAチェイン機能とは、メモリ上に分散
した複数のデータブロックを繋ぎ合わせて(チェインさ
せて)転送する機能である。DMAチェイン機能を利用
するには、DMA処理を起動する前に、散在する各デー
タブロックの先頭アドレスやデータサイズなどの情報を
DMACに対して設定しておくか、あるいはDMACが
それらの情報を自動的に取得可能な状態にしておく必要
がある。このため、この変形例では、DMACがアクセ
ス可能なメモリ上に、一続きで転送したい各データブロ
ックの先頭アドレスやデータサイズなどの情報を転送順
序に従って並べたリストを作成する。DMACは、この
リストを先頭から順に参照して各データブロックにアク
セスする。このリストのことを、DMAチェインリスト
と呼ぶ。
【0085】図15は、この変形例における印刷装置I
F26の構成を説明するための図である。図から分かる
ように、印刷装置IF26は、DMAチェイン機能を有
するDMAC263aとビデオIF269を有してい
る。実施形態におけるスイッチ261やデコーダ267
は不要である。DMAC263aとビデオIF269の
間にバッファを設けてもよいが、必須ではない。メモリ
27は、DMAC263aからアクセス可能な高速メモ
リであり、PRD保持部25に記憶されているデータは
このメモリ27に展開され、DMAC263aからアク
セスされる。
【0086】図15の構成による可変ページ出力処理の
手順を説明する。ある可変ページの印刷を開始する場
合、印刷制御装置の出力制御プログラムは、まずPRD
保持部25からその可変ページの固定PRD150を読
み出し、メモリ27上に展開する。この展開処理によ
り、メモリ27のメモリ空間における固定PRD150
の先頭アドレスが確定する。次に、可変ページのうちの
最初のページ、すなわちページ1の可変PRD155−
1を同じくPRD保持部25から読み出し、メモリ27
上に展開する。これにより、可変PRD155−1のメ
モリ27上での先頭アドレスも確定される。
【0087】次に印刷制御装置の出力制御プログラム
は、PRD保持部25からページ1のページ管理情報1
60を読み出し、この情報と、前述の固定PRD150
及び可変PRD155−1の先頭アドレスに基づき、D
MAチェインリスト165−1をメモリ27上で作成す
る。DMAチェインリスト165は、図15に示すよう
にストリップ1〜5についてのチェイン情報が順番に並
んだリストである(なお、この図15は、図12のデー
タに対応している)。個々のストリップのチェイン情報
は、図16に示すように、ソースアドレス900、デー
タサイズ910、チェインフラグ920から構成され
る。ソースアドレス900は、当該ストリップのPRD
のメモリ27上での先頭アドレスであり、データサイズ
910はそのPRDのデータサイズである。そして、チ
ェインフラグ920は、次のストリップにつながってい
るか否かを表すフラグであり、1ページの最後のストリ
ップのみがOFF、1ページのその他のストリップはO
Nになる。
【0088】DMAチェインリスト165−1を作成す
る際、印刷制御装置の出力制御プログラムは、各ストリ
ップごとに次の手順を繰り返す。すなわち、まずページ
管理情報160−1から当該ストリップの種別フラグ、
オフセット、データサイズを読み出す。読み出したデー
タサイズは、当該ストリップのチェイン情報のデータサ
イズ910にセットする。読み出した種別フラグは、当
該ストリップが固定、可変のいずれであるかの判定に用
いる。当該ストリップが固定ストリップと判定された場
合、メモリ27上の固定PRD150の先頭アドレスに
当該ストリップのオフセットを加えることにより、当該
ストリップのメモリ27上での先頭アドレスを求め、こ
れを当該ストリップのチェイン情報のソースアドレス9
00にセットする。一方、当該ストリップが可変ストリ
ップと判定された場合は、メモリ27上の可変PRD1
55−1の先頭アドレスに当該ストリップのオフセット
を加え、その結果をソースアドレス900にセットす
る。そして最後に、そのストリップがページの最後のス
トリップか否かを判定し、最後のストリップでない場合
はチェインフラグ920をONに、最後のストリップで
ある場合はチェインフラグ920をOFFに設定する。
【0089】この手順によりページ1のDMAチェイン
リスト165−1が完成すると、印刷制御装置の出力制
御プログラムは、印刷装置IF26のDMAC263a
に対し、DMAチェインリスト165−1の先頭アドレ
スを渡してDMA転送の開始を指示する。するとDMA
C263aは、DMAチェインリスト165−1のチェ
イン情報を先頭から順に1つずつ読み出し、そこにセッ
トされたソースアドレス900及びデータサイズ910
の情報を用いて、当該ストリップのPRDをメモリ27
からビデオIF269にDMA転送する。ビデオIF2
6は、転送されてきたPRDをイメージ形式に変換して
印刷装置に出力する。そして、DMAC263aはチェ
インフラグ920を調べ、そのフラグがONならばDM
Aチェインリスト165−1から次のストリップのチェ
イン情報を取り出し、同様の処理を繰り返す。そして、
チェインフラグ920がOFFならば、1ページのイメ
ージの出力処理が完了したと言うことなので、DMAC
263aは、印刷制御装置の出力制御プログラムに対し
てDMA転送完了を通知する。
【0090】この完了通知を受けると、印刷制御装置の
出力制御プログラムは、未出力の可変PRD155が残
っているか否かを判定し、残っている場合は、次のペー
ジの可変PRD155をメモリ27上に展開して上記処
理を繰り返す。このようにして可変ページを構成するす
べてのページについて上記処理を繰り返すことにより、
可変データ印刷が実現される。
【0091】以上説明したように、この変形例によれ
ば、ページごとに可変ストリップが異なる場合にも対応
できる。上記実施形態では、可変ストリップ、固定スト
リップの区別を可変ページを構成する全ページで同一の
ものとするため、それら全ページのページイメージを調
べて可変イメージの最大存在範囲を求める必要があった
が、この変形例では、可変ストリップがページごとに異
なることを許容するため、全ページのページイメージの
生成が完了するのを待つ必要がない。したがって、この
変形例では、各ページのPRD生成の処理が完了すれ
ば、そのページの出力処理を行うことができる。
【0092】なお、以上の説明では、ページ管理情報1
60では、ストリップ単位で情報(ストリップ管理情報
162)を管理したが、連続しているストリップ同士の
情報を1つにまとめて管理してもよい。例えば、ページ
1のページ管理情報160−1ではストリップ1及び2
が同じ固定ストリップでありアドレスが連続しているの
で、それらを1つにまとめることができる。なお、DM
Aチェインリスト165は、このようにまとめたものを
単位としてチェイン情報を作成すればよい。
【0093】また、この変形例が、ストリップ単位のペ
ージ分割の場合だけでなく、ブロック単位など他の分割
方式の場合にも適用可能なことは言うまでもない。
【0094】以上、本発明の好適な実施形態及びその変
形例について説明した。なお、以上の例では、PRD保
持部25のデータ容量を低減するために、ページイメー
ジをストリップあるいはブロックの区画単位に分割した
が、大きな容量を持つPRD保持部25が利用できる場
合は、合成処理部22で合成した各ページイメージを分
割せずにそのままPRD化してPRD保持部25にバッ
ファリングする構成も有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る印刷制御装置の処理の原理を説
明するための図である。
【図2】 本発明に係る印刷制御装置の全体構成及びそ
の処理の流れを示した図である。
【図3】 可変領域情報を説明するための図である。
【図4】 合成処理部の詳細構成の一例を示す図であ
る。
【図5】 第1フェーズ処理におけるデータの流れを外
観的に示す図である。
【図6】 ストリップデータの一例を示す図である。
【図7】 PRD保持部及び印刷装置インタフェースの
詳細な構成を説明するための図である。
【図8】 区画分離部の内部構成の一例を示す図であ
る。
【図9】 格納済み可変区画記憶部に記憶される情報の
一例を説明するための図である。
【図10】 ブロック単位のページ分割の処理を説明す
るための図である。
【図11】 ブロック単位のページ分割の効果を説明す
るための図である。
【図12】 変形例2におけるPRD生成までの処理を
説明するための図である。
【図13】 変形例2におけるストリップ管理情報のデ
ータ構造を示す図である。
【図14】 変形例2におけるPRD保持部の記憶内容
の一例を示す図である。
【図15】 変形例2における印刷装置IFの構成を説
明するための図である。
【図16】 変形例2におけるDMAチェインリストの
個々のチェイン情報のデータ構造を示す図である。
【図17】 一部に可変ページを含む文書を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
10 クライアント装置、20 印刷制御装置、21
イメージ生成部、22合成処理部、23 区画分離部、
24 PRD生成部、25 PRD保持部、26 印刷
装置IF(インタフェース)、30 印刷装置、100
固定イメージ、105 可変イメージ、110 ペー
ジイメージ、120 固定ストリップ群、122 固定
ストリップ、125 可変ストリップ群、127 可変
ストリップ、130 ページイメージ、252 固定区
画記憶領域、254 可変区画記憶領域。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C087 AA15 BA03 BA06 BD09 BD40 CA05 5B021 AA01 BB02 CC05 DD08 JJ07 LA03 LG07 5B057 AA11 BA28 CC01 CE08 CH11 5C076 AA01 AA19 BA03 BA06 CA01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一の固定イメージと各ページ固有の可
    変イメージとを有する複数のページのページイメージを
    印刷装置に供給して印刷させる印刷制御装置であって、 前記各ページのページイメージから、ページの各区画の
    うち前記可変イメージが存在する区画のイメージを抽出
    し、各ページごとに区別可能に記憶する可変区画記憶部
    と、 前記固定イメージを各区画ごとに区別可能に記憶する固
    定区画記憶部と、 各ページごとに、前記可変区画記憶部に記憶された当該
    ページの各区画のイメージを読み出し、前記可変区画記
    憶部に記憶された区画以外の各区画のイメージを前記固
    定区画記憶部から読み出し、これら各区画のイメージか
    ら当該ページのページイメージを再合成して印刷装置に
    出力するイメージ出力部と、 を有する印刷制御装置。
  2. 【請求項2】 クライアント装置から受信した印刷指示
    データを解釈して前記固定イメージ及び前記各ページの
    可変イメージを生成するイメージ生成部と、 前記各ページの可変イメージを前記固定イメージとそれ
    ぞれ合成して、各ページのページイメージを生成するペ
    ージ合成部と、 を有し、 前記可変区画記憶部は、前記イメージ生成部での各ペー
    ジの前記可変イメージの生成処理の際に特定される当該
    可変イメージの存在範囲に基づき、当該ページにおいて
    可変イメージが存在する区画を判定することを特徴とす
    る請求項1記載の印刷制御装置。
  3. 【請求項3】 前記複数のページのすべてについて可変
    イメージが存在する区画のイメージ抽出及び記憶処理、
    それらページのうちのいずれかにおいて可変イメージが
    存在したことのある区画を可変区画に確定し、それら可
    変区画以外の区画を固定区画に確定する区画種別確定部
    を有し、 前記固定区画記憶部は、前記固定イメージのうち固定区
    画に確定された各区画のイメージと、可変区画に確定さ
    れた各区画を表すダミーデータとを記憶すると共に、そ
    れら各区画のイメージ又はダミーデータの印刷装置への
    出力順を記憶し、 前記可変区画記憶部は、各ページのページイメージのう
    ちの可変区画に確定された各区画のイメージを記憶する
    と共に、それら各区画のイメージの印刷装置への出力順
    を記憶し、 前記イメージ出力部は、1ページごとに前記固定区画記
    憶部の記憶情報を前記印刷装置への出力順に従って先頭
    から順に読み出し、読み出した情報がイメージの場合は
    そのイメージを印刷装置に出力し、読み出した情報が前
    記ダミーデータの場合は前記可変区画記憶部の未出力の
    区画のイメージのうちアドレス順序で最先のものを読み
    出して印刷装置に出力することを特徴とする請求項1又
    は請求項2記載の印刷制御装置。
  4. 【請求項4】 前記複数のページのすべてについて可変
    イメージが存在する区画のイメージ抽出及び記憶処理、
    それらページのうちのいずれかにおいて可変イメージが
    存在したことのある区画を可変区画に確定し、それら可
    変区画以外の区画を固定区画に確定する区画種別確定部
    を有し、 前記固定区画記憶部は、前記固定イメージのうち固定区
    画に確定された各区画のイメージを記憶すると共に、各
    区画のイメージの印刷装置への出力順を記憶し、 前記可変区画記憶部は、各ページのページイメージのう
    ち可変区画に確定された各区画のイメージと、各ページ
    における固定区画に確定された各区画を表すダミーデー
    タとを記憶すると共に、それら各区画のイメージ又はダ
    ミーデータの印刷装置への出力順を記憶し、 前記イメージ出力部は、前記可変区画記憶部の記憶情報
    を前記印刷装置への出力順に従って先頭から順に読み出
    し、読み出した情報がイメージの場合はそのイメージを
    印刷装置に出力し、読み出した情報が前記ダミーデータ
    の場合は前記固定区画記憶部から当該ダミーデータの位
    置に対応する区画のイメージを読み出して印刷装置に出
    力することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の印
    刷制御装置。
  5. 【請求項5】 前記イメージ出力部は、前記固定区画記
    憶部にアクセスするチャネルと前記可変区画記憶部にア
    クセスするチャネルとを有する2チャネルのDMAコン
    トローラを有し、前記ダミーデータの検出に応じてこれ
    ら2つのチャンネルを選択しながらDMA転送処理を行
    うことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の印刷
    制御装置。
  6. 【請求項6】 前記各ページごとに、当該ページの各区
    画が可変イメージを含むか否かの情報を管理する手段
    と、 前記固定区画記憶部に記憶された各区画のイメージを第
    1のメモリ領域に展開する手段と、 出力すべきページのうち可変イメージを含む各区画のイ
    メージを前記可変区画記憶部から第2のメモリ領域に展
    開する手段と、 前記各メモリ領域における各区画のイメージの先頭アド
    レス及びデータサイズを求める手段と、 前記出力すべきページの各区画にうち、可変イメージを
    含む区画について前記第2のメモリ領域内の当該区画の
    イメージを選択し、可変イメージを含まない区画につい
    ては前記第1のメモリ領域内の当該区画のイメージを選
    択し、選択した各区画のイメージの先頭アドレス及びデ
    ータサイズを、それら各区画の印刷装置への出力順に並
    べた出力チェインリストを作成する手段と、 を有し、 前記イメージ出力部は、前記出力チェインリストを参照
    して、前記第1及び第2のメモリ領域に展開された各区
    画のイメージを順に読み出して印刷装置に出力すること
    を特徴とする請求項1記載の印刷制御装置。
  7. 【請求項7】 各可変区画のイメージ及び各固定区画の
    イメージは、所定の圧縮処理を受けた上で格納され、前
    記イメージ出力部は、圧縮されたイメージを伸張した上
    で印刷装置に出力することを特徴とする請求項1から請
    求項6までのいずれかに記載の印刷制御装置。
  8. 【請求項8】 前記区画は、印刷装置の走査線所定数本
    分に対応するストリップであることを特徴とする請求項
    1から請求項6までのいずれかに記載の印刷制御装置。
  9. 【請求項9】 同一の固定イメージと各ページごとに異
    なる可変イメージとを含む複数のページのページイメー
    ジを印刷装置に供給して印刷させるための印刷制御方法
    であって、 前記各ページのページイメージから、ページの各区画の
    うち前記可変イメージが存在する区画のイメージを抽出
    し、可変区画メモリに各ページごとに区別可能に記憶す
    るステップと、 前記固定イメージを、固定区画メモリに、各区画ごとに
    区別可能に記憶するステップと、 各ページごとに、前記可変区画メモリに記憶された当該
    ページの各区画のイメージを読み出し、前記可変区画メ
    モリに記憶された区画以外の各区画のイメージを前記固
    定区画メモリから読み出し、これら各区画のイメージか
    ら当該ページのページイメージを再合成して印刷装置に
    出力するステップと、 を含む印刷制御方法。
  10. 【請求項10】 前記固定区画メモリ及び可変区画メモ
    リから取り出した各区画のイメージからのページイメー
    ジの再合成は、それら各区画のイメージを印刷装置の印
    刷順序に応じた順序で出力することにより実現すること
    を特徴とする請求項9記載の印刷制御方法。
  11. 【請求項11】 前記各区画のイメージは、所定の圧縮
    処理を施した上で格納されることを特徴とする請求項9
    記載の印刷制御方法。
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