JP3820250B2 - レーザ発振器および光増幅器 - Google Patents

レーザ発振器および光増幅器 Download PDF

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Description

技術分野
この発明は、レーザ発振器および光増幅器の構成に関し、特に、多重パス励起方式を用いたレーザ発振器の構成および多重パス方式を用いた光増幅器の構成に関するものである。
背景技術
光励起面発光レーザや、マイクロチップ固体レーザや、端面励起固体レーザなどにおいて、レーザ媒質の励起には、励起光をレーザ媒質端面からレーザ媒質に導入し、励起を行う方法がある。このようなレーザは端面励起レーザと呼ばれ、励起光がレーザ媒質で吸収されることによって、レーザ媒質は利得を生じ、光増幅器として動作する。また、レーザ媒質を挟んで共振器を構成することで、レーザ発振が可能となる。この方法では、励起光をレーザ媒質に照射し、高効率にレーザ媒質に吸収させることで、高効率にレーザ発振やレーザ増幅を行うことができる。
第13図は、D.Vakhshoori,et.al,presented at OFC2001,TuJ1(従来技術)に示された光励起面発光レーザの構成図である。同図において、励起光101は共振鏡116を透過し、半導体組成のヒートシンク115が取り付けられたレーザ媒質113に照射される。励起光101はレーザ媒質113で一部吸収され、吸収されなかった残りの励起光101は、出力鏡114で反射された後、再びレーザ媒質113へ向かう。この復路においてもレーザ媒質113で励起光101の一部が吸収される。連続的に入射される励起光101がレーザ媒質113にエネルギーを与えるとき、レーザ媒質113を挟んで共振鏡116と出力鏡114とで共振器が構成され、レーザ出力光102が出力される。なお、入射された励起光101は、共振鏡116と出力鏡114とを1往復した後、光励起面発光レーザ130の外に向かう。したがって、この1往復の間だけ励起に寄与するが、それ以後励起に寄与することはない。
一般に、励起光がレーザ媒質を1回通過するときに吸収される割合をA、レーザ媒質の励起光の光軸方向の長をL、レーザ媒質の吸収係数をαとすると以下の関係式が成り立つ。
A=1−Exp(−α・L) ・・・・・ (式1)
式1から、励起光を高効率にレーザ媒質に吸収させるためには、吸収係数αを大きくするか、レーザ媒質長Lを長くすることが有効であることがわかる。
一方、高出力なレーザ出力を得るためには、より多くの励起光をレーザ媒質に吸収させる必要がある。第11図に示した従来技術の面発光レーザでは、レーザ媒質113に半導体量子井戸を用いているため、吸収係数およびレーザ媒質113の光軸方向の長さは半導体量子井戸の設計により制限される。したがって、吸収係数を大きくすることや、レーザ媒質113をレーザ光軸方向に長くすることが困難であり、吸収量を多くするには、励起光のパワーそのものを大きくする以外に手段がなく、レーザ発振の効率が低いという問題点が存在していた。
特に、レーザ媒質に半導体を用いている場合、レーザ媒質の温度が上昇すると、利得の低下が生じ、レーザ発振効率の低下が起こることがある。その一方で、レーザ媒質の励起光が吸収される部分や、レーザ共振が行われる部分では、量子効率や各種損失により熱の発生があるため、レーザ媒質の温度は上昇する。このため、高出力、高効率レーザ発振のためには、レーザ媒質で発生した熱を速やかに周囲に逃がし、レーザ媒質の温度上昇を最小限に抑えることが必要となる。
第13図に示す従来技術の面発光レーザでは、レーザ媒質113の励起光が吸収される部分や、レーザ共振が行われる部分で生じた熱は、主にレーザ光軸から外周部分に伝導した後、ヒートシンク115に伝導し、さらに図示外のヒートシンクに伝導する構成である。このように外周部分に向けて横方向に伝導冷却させる場合では、熱が発生する部分の中心であるレーザ光軸の中心部が、最も温度が高く、外周部分になるに従い温度が低くなる。
レーザ媒質の温度が変わると屈折率も変化するため、温度分布が生じたレーザ媒質には屈折率分布が生じ、この結果、レンズ作用を生じることとなる。このようにして生じたレンズを一般に熱レンズと呼んでいる。導波路などのように、レーザ共振部分を高屈折率材料、外周部分を低屈折率材料で構成するなどして光の閉じこめを行っている場合を除き、第13図の従来技術のように、レーザ光軸に対し垂直な面内で一様な構成の場合、レーザ発振モードおよびレーザ発振安定領域は、出力鏡114と共振鏡116の曲率およびレーザ媒質113で構成される熱レンズにより決定される。
一般に、レーザ発振は、レーザビーム形状がガウシアン型のシングルモードであることが望ましく、また、この形状になるように共振鏡の曲率が調整されている。しかし、発振しきい値近傍では熱の発生が小さく、高出力動作時には熱の発生が大きくなることから、熱レンズもレーザの高出力動作に伴いレンズ作用が大きくなる。このような熱レンズの変化によって、レーザ発振モードはシングルモードからマルチモードに変化することがある。レーザ発振がマルチモードになった場合、レーザ出力のシングルモードファイバへの結合効率が低下し、その結果、光の利用効率が低下することとなる。また、熱レンズのレンズ作用が非常に強くなった場合、レーザの安定動作領域から外れ、レーザ発振出力が低下し、さらにはレーザ発振がおこなわれなくなる場合もある。
また、熱の発生量が同じ場合でも、熱の発生する領域が小さい場合には局所的に高温度になり、強い熱レンズ作用とレーザ媒質の利得低下とにより、レーザ発振効率の低下を招くこととなる。このため、発生熱の効果的な低減のためには、レーザ媒質で励起光を吸収する部分や、レーザ発振領域のレーザ媒質面内での径を大きく取ることが必要である。
第13図の従来技術の場合、レーザ光軸に対し中心部分から外周部分に向けて廃熱する構成であり、熱が発生する部分のレーザ光軸方向の厚さは非常に薄いため、廃熱が行われる断面積は小さい。このため、レーザ発振のシングルモード径、および、励起ビーム径を大きくして熱が発生する領域の径を大きくした場合でも、熱レンズや利得の低下を抑制する効果が小さいなどの問題点があった。
以上のように、従来技術の端面励起レーザでは、第1に、半導体量子井戸構造の制約に起因して励起光の利用効率を高くできないこと、第2に、レーザの高出力動作による熱レンズ作用の変化によってレーザ発振モードが変化し、レーザ出力のシングルモードファイバへの結合効率が低下すること、第3に、レーザ媒質の温度上昇に起因する利得の低下によって、レーザ出力効率が低下すること、などの課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、多重パス励起方式を用いたレーザ発振器および多重パス方式を用いた光増幅器において、励起光の利用効率の高い、レーザ媒質の利得低下を抑制した出力効率の高い、かつ、安定したシングルモードレーザを出力する、レーザ発振器および光増幅器を得ることを目的とする。
発明の開示
この発明にかかるレーザ発振器は、レーザ媒質と、このレーザ媒質を挟むように配置され共振器を構成する出力鏡及び反射鏡とを備え、励起光のエネルギーを前記レーザ媒質に吸収させることにより得られる増幅利得を利用してレーザ発振出力を得るレーザ発振器において、前記出力鏡の外側に配置され、入射される励起光を反射するコーナーキューブと、前記コーナーキューブと前記出力鏡との光路上に配置され、前記コーナーキューブによって反射された前記励起光を前記レーザ媒質中に集光する集光手段とを備え、前記励起光が前記コーナーキューブと前記反射鏡との間を繰り返し往復するように前記コーナーキューブと前記集光手段を配置することを特徴とする。
この発明によれば、レーザ媒質と、このレーザ媒質を挟むように配置され共振器を構成する出力鏡及び反射鏡とを備え、励起光のエネルギーを前記レーザ媒質に吸収させることにより得られる増幅利得を利用してレーザ発振出力を得るレーザ発振器において、出力鏡の外側に配置されたコーナーキューブが、入射される励起光を出力鏡側に反射し、コーナーキューブと出力鏡との光路上に配置された集光手段が、コーナーキューブによって反射された励起光を出力鏡を通じてレーザ媒質中に集光し、励起光のエネルギーがレーザ媒質に吸収される。吸収されなかった励起光の一部は、レーザ媒質を挟んだ反射鏡で反射され再びレーザ媒質に吸収された後、吸収されなかった励起光の一部が出力鏡、集光手段を通じてコーナーキューブに戻り、コーナーキューブは再び励起光を集光手段に向かって反射する。このように、励起光が、コーナーキューブと反射鏡との間を繰り返し往復するように配置されたコーナーキューブと集光手段とによって、励起光のエネルギーを繰り返しレーザ媒質に吸収させることができる。
つぎの発明にかかるレーザ発振器は、上記の発明において、前記コーナーキューブの中心軸が、前記集光手段の中心軸と平行でかつ前記励起光のビーム半径以上離れて配置されることを特徴とする。
この発明によれば、コーナーキューブの中心軸が、集光手段の中心軸と平行でかつ励起光のビーム半径以上離れて配置されることで、コーナーキューブの出入射面で入射ビーム間あるいは出射ビーム間のビームの重なりが生じないように励起光を周回させることができる。
つぎの発明にかかるレーザ発振器は、上記の発明において、前記反射鏡は前記レーザ媒質に接触して配置されるものであり、この反射鏡の前記レーザ媒質との接触面と反対側の面に、接着手段を介して、前記レーザ媒質での発生熱を放熱するヒートシンクを接着させることを特徴とする。
この発明によれば、レーザ媒質に接触して配置された反射鏡と反対側のレーザ媒質との接触面に、接着手段を介して接着されたヒートシンクによって、レーザ媒質での発生熱を放熱することができる。
つぎの発明にかかるレーザ発振器は、上記の発明において、前記接着手段が半田であることを特徴とする。
この発明によれば、レーザ媒質に接触して配置された反射鏡と反対側のレーザ媒質との接触面に、半田を介して接着されたヒートシンクによって、レーザ媒質での発生熱を放熱することができる。
つぎの発明にかかるレーザ発振器は、上記の発明において、前記集光手段が、レンズであることを特徴とする。
この発明によれば、コーナーキューブと出力鏡との光路上に配置されたレンズが、コーナーキューブによって反射された励起光をレーザ媒質中に集光することができる。
つぎの発明にかかるレーザ発振器は、上記の発明において、前記集光手段の直径が、前記コーナーキューブの直径より前記励起光のビーム半径以上小さいことを特徴とする。
この発明によれば、集光手段の直径が、コーナーキューブの直径より励起光のビーム半径以上小さいことにより、効率的にコーナーキューブの出入射面で励起光の入射ビーム間あるいは出射ビーム間のビームの重なりが生じないようにすることができる。
つぎの発明にかかるレーザ発振器は、上記の発明において、前記励起光の光軸が前記集光手段の中心軸と平行になるように、前記励起光を前記コーナーキューブに入射することを特徴とする。
この発明によれば、励起光の光軸が集光手段の中心軸と平行になるように、励起光をコーナーキューブに入射することで、レーザ媒質にエネルギーを吸収させる励起光の通過回数を効率的に増加させることができる。
つぎの発明にかかるレーザ発振器は、上記の発明において、前記コーナーキューブの直径が、前記集光手段の直径より前記励起光のビーム半径以上小さいことを特徴とする。
この発明によれば、コーナーキューブの直径が、集光手段の直径より励起光のビーム半径以上小さいことにより、効率的にコーナーキューブの出入射面で励起光の入射ビーム間あるいは出射ビーム間のビームの重なりが生じないようにすることができる。
つぎの発明にかかるレーザ発振器は、上記の発明において、前記励起光の光軸が前記集光手段の中心軸と平行になるように、前記励起光を前記集光手段に入射することを特徴とする。
この発明によれば、励起光の光軸が集光手段の中心軸と平行になるように、励起光を集光手段に入射することで、レーザ媒質にエネルギーを吸収させる励起光の通過回数を効率的に増加させることができる。
つぎの発明にかかるレーザ発振器は、上記の発明において、前記集光手段が、反射型集光手段であることを特徴とする。
この発明によれば、コーナーキューブと出力鏡との光路上に配置された反射型集光手段が、コーナーキューブによって反射された励起光をレーザ媒質中に集光することができる。
つぎの発明にかかるレーザ発振器は、上記の発明において、前記コーナーキューブのそれぞれ直交する3つの面の接点である頭頂部の一部が、前記コーナーキューブの出入射面と略平行に切断されており、切断面からレーザ出力を得ることを特徴とする。
この発明によれば、それぞれ直交する3つの面の接点である頭頂部の一部が切断されたコーナーキューブの切断面から、レーザ出力を得ることができる。
つぎの発明にかかるレーザ発振器は、上記の発明において、前記コーナーキューブの中心軸が、前記集光手段の中心軸に対して傾斜し、前記コーナーキューブの出入射面で前記集光手段の中心軸に対して前記励起光のビーム半径以上離れ、前記コーナーキューブのそれぞれ直交する3つの面の接点である頭頂部が前記集光手段の中心軸と一致するように、コーナーキューブを配置することを特徴とする。
この発明によれば、コーナーキューブの中心軸が、集光手段の中心軸に対して傾斜し、コーナーキューブの出入射面で集光手段の中心軸に対して励起光のビーム半径以上離れ、コーナーキューブのそれぞれ直交する3つの面の接点である頭頂部が集光手段の中心軸と一致するように配置されたコーナーキューブの頭頂面の中心からレーザ出力光を得ることができる。
つぎの発明にかかる光増幅器は、励起光をレーザ媒質に吸収させることにより得られる増幅利得によって信号光を増幅する光増幅器において、前記励起光を反射するコーナーキューブと、前記コーナーキューブと前記レーザ媒質との光路上に配置され、前記コーナーキューブによって反射された前記励起光を前記レーザ媒質の位置に集光する集光手段と、前記レーザ媒質を挟んで前記集光手段の反対側に位置し、前記レーザ媒質で吸収されずに残った励起光の一部を前記集光手段に向かって反射する反射鏡とを備え、前記励起光が前記コーナーキューブと前記レーザ媒質との間を繰り返し往復するように前記コーナーキューブと前記集光手段とを配置したことを特徴とする。
この発明によれば、励起光をレーザ媒質に吸収させることにより得られる増幅利得によって信号光を増幅する光増幅器において、コーナーキューブが、入射された励起光を反射し、コーナーキューブとレーザ媒質との光路上に配置された集光手段が、コーナーキューブによって反射された励起光をレーザ媒質の位置に集光し、レーザ媒質を挟んで集光手段の反対側に位置する反射鏡が、レーザ媒質で吸収されずに残った励起光の一部を集光手段に向かって反射し、励起光がコーナーキューブとレーザ媒質との間を繰り返し往復するように配置されたコーナーキューブと集光手段とによって、励起光のエネルギーを繰り返しレーザ媒質に吸収させることができる。
つぎの発明にかかる光増幅器は、上記の発明において、前記コーナーキューブの中心軸が、前記集光手段の中心軸と平行でかつ前記励起光のビーム半径以上離れて配置されることを特徴とする。
この発明によれば、コーナーキューブの中心軸が、集光手段の中心軸と平行でかつ励起光のビーム半径以上離れて配置されることで、コーナーキューブの出入射面で励起光の入射ビーム間あるいは出射ビーム間のビームの重なりが生じないように励起光を周回させることができる。
つぎの発明にかかる光増幅器は、上記の発明において、前記励起光の光軸が前記集光手段の中心軸と平行になるように、前記励起光を前記コーナーキューブまたは前記集光手段へ入射し、前記コーナーキューブのそれぞれ直交する3つの面の接点である頭頂部の一部を前記コーナーキューブの出入射面と略平行に切断した切断面から信号光を入射し、この切断面から増幅出力を得ることを特徴とする。
この発明によれば、励起光の光軸が集光手段の中心軸と平行になるように、励起光をコーナーキューブに入射することで、レーザ媒質にエネルギーを吸収させる励起光の通過回数を効率的に増加させることができ、レーザ媒質にエネルギーを吸収させる励起光の通過回数を効率的に増加させることができ、それぞれ直交する3つの面の接点である頭頂部の一部が切断されたコーナーキューブの切断面から信号光を入射し、この切断面から増幅出力を得ることができる。
つぎの発明にかかる光増幅器は、励起光を前記レーザ媒質に吸収させることにより得られる増幅利得によって信号光を増幅する光増幅器において、前記信号光を反射し、それぞれ直交する3つの面の接点である頭頂部の一部が切断されたコーナーキューブと、前記コーナーキューブと前記レーザ媒質との光路上に配置され、前記コーナーキューブによって反射された前記信号光を前記レーザ媒質の位置に集光する集光手段と、前記レーザ媒質を挟んで前記集光手段の反対側に位置し、前記レーザ媒質で吸収されずに残った励起光の一部および前記レーザ媒質で得られた増幅利得を得た信号光を前記コーナーキューブに向かって反射する反射鏡とを備え、前記励起光を前記コーナーキューブの切断面から入射し、前記信号光をこの信号光の光軸が前記集光手段の中心軸と平行になるように前記コーナーキューブまたは前記集光手段へ入射し、前記信号光が前記コーナーキューブと前記レーザ媒質との間を繰り返し往復するように前記コーナーキューブと前記集光手段とを配置し、前記コーナーキューブまたは前記集光手段から増幅出力を得ることを特徴とする。
この発明によれば、励起光をレーザ媒質に吸収させることにより得られる増幅利得によって信号光を増幅する光増幅器において、それぞれ直交する3つの面の接点である頭頂部の一部が切断されたコーナーキューブが、この切断部分から入射された励起信号を通過させ、また、信号光の光軸が集光手段の中心軸と平行になるようにコーナーキューブまたは集光手段へ入射された信号光を反射し、このコーナーキューブとレーザ媒質との光路上に配置された集光手段が、コーナーキューブによって反射された信号光とコーナーキューブを通過した励起光をレーザ媒質の位置に集光し、レーザ媒質を挟んで集光手段の反対側に位置する反射鏡が、レーザ媒質で吸収されずに残った励起光の一部およびレーザ媒質で得られた増幅利得を得た信号光をコーナーキューブに向かって反射し、この反射された信号光がコーナーキューブとレーザ媒質との間を繰り返し往復するように配置されたコーナーキューブと集光手段とによって、励起光のエネルギーが吸収されたレーザ媒質から信号光の増幅出力を得ることができる。
つぎの発明にかかる光増幅器は、上記の発明において、前記コーナーキューブの中心軸が、前記集光手段の中心軸と平行でかつ前記信号光のビーム半径以上離れて配置されることを特徴とする。
この発明によれば、コーナーキューブの中心軸が、集光手段の中心軸と平行でかつ信号光のビーム半径以上離れて配置されることで、コーナーキューブの出入射面で信号光の入射ビーム間あるいは出射ビーム間のビームの重なりが生じないように信号光を周回させることができる。
つぎの発明にかかる光増幅器は、上記の発明において、前記レーザ媒質に希土類の元素を添加し、前記励起光の吸収係数を増加させたことを特徴とする。
この発明によれば、希土類の元素を添加したレーザ媒質によって、励起光の吸収係数を増加させることができる。
つぎの発明にかかる光増幅器は、励起光を前記レーザ媒質に吸収させることにより得られる増幅利得によって信号光を増幅する光増幅器において、前記信号光および前記励起光を反射するコーナーキューブと、前記コーナーキューブと前記レーザ媒質との光路上に位置し、前記励起光および前記信号光を前記レーザ媒質の位置に集光する集光手段と、前記レーザ媒質を挟んで前記集光手段の反対側に位置し、前記レーザ媒質で吸収されずに残った励起光の一部および前記レーザ媒質で得られた増幅利得を得た信号光を前記コーナーキューブに向かって反射する反射鏡とを備え、前記励起光の光軸および前記信号光の光軸が前記集光手段の中心軸と平行になるように前記コーナーキューブまたは前記集光手段へ入射された前記励起光および前記信号光が、前記コーナーキューブと前記レーザ媒質との間を繰り返し往復するように前記コーナーキューブと前記集光手段とを配置し、前記コーナーキューブまたは前記集光手段から増幅出力を得ることを特徴とする。
この発明によれば、励起光をレーザ媒質に吸収させることにより得られる増幅利得によって信号光を増幅する光増幅器において、コーナーキューブが、信号光および励起光を反射し、コーナーキューブとレーザ媒質との光路上に位置する集光手段が、励起光および信号光をレーザ媒質の位置に集光し、励起光および信号光が、励起光の光軸および信号光の光軸が集光手段の中心軸と平行になるようにコーナーキューブまたは集光手段へ入射され、レーザ媒質を挟んで集光手段の反対側に位置する反射鏡が、レーザ媒質で吸収されずに残った励起光の一部およびレーザ媒質で得られた増幅利得を得た信号光をコーナーキューブに向かって反射し、この反射された励起光および信号光がコーナーキューブとレーザ媒質との間を繰り返し往復するように配置されたコーナーキューブと集光手段とによって、励起光のエネルギーが吸収されたレーザ媒質から増幅出力を得ることができる。
つぎの発明にかかる光増幅器は、上記の発明において、前記コーナーキューブの中心軸が、前記集光手段の中心軸と平行でかつ前記励起光および前記信号光のビーム半径以上離れて配置されることを特徴とする。
この発明によれば、コーナーキューブの中心軸が、集光手段の中心軸と平行でかつ励起光および信号光のビーム半径以上離れて配置されることで、コーナーキューブの出入射面で励起光の入射ビーム間あるいは出射ビーム間および信号光の入射ビーム間あるいは出射ビーム間のビームの重なりが生じないように励起光および信号光を周回させることができる。
発明を実施するための最良の形態
以下、添付図面を参照して、この発明にかかるレーザ発振器および光増幅器の好適な実施の形態を詳細に説明する。
実施の形態1.
第1図は、この発明の実施の形態1であるレーザ発振器の構成を示す説明図である。同図に示すレーザ発振器は光励起面発光レーザであり、この光励起面発光レーザ30は、入射された励起光1を反射させるコーナーキューブ11と、この反射された励起光1を出力鏡16に集光させる集光手段12と、この集光された励起光1の一部を吸収するレーザ媒質13と、このレーザ媒質13を挟みレーザ出力光2を発振出力させるための出力鏡16および反射鏡14と、レーザ媒質13に生じた熱を放熱させるヒートシンク15と、このヒートシンク15とレーザ媒質13を接触させる接着手段18とから構成される。
レーザ媒質13は、集光手段12と反射鏡14の間に配置される。反射鏡14は、集光手段12の焦点位置で、かつ、集光手段12の中心軸に対して垂直に配置される。反射鏡14はレーザ媒質13に接触しているが、それぞれ接触されていればよく、反射鏡14とレーザ媒質13の間に他の材料が配置されていてもよい。また、反射鏡14は、励起光1およびレーザ出力光2の光の波長を全反射する特性を有する。例えば、高屈折材料と低屈折材料をそれぞれ交互に積層した反射膜であってもよい。高屈折材料や低屈折材料は、誘電体や半導体であってもよい。さらに、金属の単層の反射膜であってもよい。このように構成した反射膜は広い波長領域で高反射率を得ることが可能であり、励起光1およびレーザ出力光2の光の波長を全反射することができる。
励起光1はレーザ媒質13によって吸収され得る波長を持ったレーザ光であり、略コリメートされた平行光である。例えば半導体レーザ出力であってもよい。半導体レーザ出力はレーザ光の広がり角が大きいため、凸レンズなどでコリメートすることで平行光とすることができる。
コーナーキューブ11は、固体コーナーキューブや中空コーナーキューブなどのコーナーキューブとすることができる。固体コーナーキューブは3つの平面がそれぞれ直交しており、固体コーナーキューブ内部の3点で全反射する。固体コーナーキューブへ入射した光は、入射光に対し平行で、かつ、固体コーナーキューブの中心軸に対し上下左右とも反転して出射されるものである。また、中空コーナーキューブは3枚の平面鏡をそれぞれ直交に配置したものであり、光路が中空にあるため偏光回転がない。固体コーナーキューブと同じく、中空コーナーキューブへ入射した光は、入射光に対し平行で、かつ、中空コーナーキューブの中心軸に対し上下左右とも反転して出射される。
コーナーキューブ11はそれぞれ直交している3つの面の接点である頭頂部の一部が切断されていることが望ましい。コーナーキューブ11が固体コーナーキューブである場合には、コーナーキューブ11のそれぞれ直交している3つの面の接点である頭頂部の切断面は光学面であり、固体コーナーキューブの出入射面と略平行であることが望ましい。
集光手段12は凸レンズであってもよく、特に広角であることが望ましい。また、回折限界レンズであることが望ましく、レンズ形状が非球面、またはレンズ材料が屈折率分布などを用いて収差補正を行った凸レンズであってもよい。さらに、複数枚のレンズを用いて、収差補正を行ったレンズ群であってもよい。
コーナーキューブ11と集光手段12は、コーナーキューブ11の中心軸と集光手段12の中心軸が略平行で、これらの中心軸間の距離がD離れて配置されている。また、集光手段12はコーナーキューブ11の出入射側に配置される。いま、励起光1のビーム半径をrとすれば、入射ビーム間あるいは出射ビーム間でビームの重なりが生じないように、距離Dとビーム半径rとの間で、D≧rの関係が成り立つことが望ましい。
第2図は、第1図に示した実施の形態1のレーザ発振器において励起光の動きを示した説明図であり、第3図は、集光手段からコーナーキューブ側を見たときの出入射面での励起光の動きを示した説明図である。また、第2図および第3図は、特に、励起光1、レーザ出力光2、コーナーキューブ11、集光手段12の位置関係についての模式図であり、光励起面発光レーザ30の全ての構成部品を示した図面ではない。
第2図において、励起光1はコーナーキューブ11の中心軸11−1と略平行で、集光手段12に接触しないように、コーナーキューブ11に向けて進むように配置される。このため、励起光1は、初めにコーナーキューブ11に入射する。この最初に入射された励起光を第1の入射光1−11とする。コーナーキューブ11に入射した励起光の第1の入射光1−11は、コーナーキューブのそれぞれ直交した3面で全反射し、入射光と平行で、かつ、コーナーキューブ11の中心軸11−1に対し対象の位置から出射する。この最初に出射された励起光を第1の出射光1−12とする。コーナーキューブ11に入射した光は、コーナーキューブの中心軸11−1に対して対象の位置から出射するため、コーナーキューブ11の中心軸11−1から励起光の第1の入射光1−11までの距離と、コーナーキューブ11の中心軸11−1から励起光の第1の出射光1−12までの距離は等しい。また、反射鏡14は集光手段12の中心軸12−1に対して垂直に配置されているため、集光手段12の中心軸12−1から励起光の第1の出射光1−12までの距離と、集光手段の中心軸12−1から励起光の第2の入射光1−21までの距離は等しい。なお、この等しい距離を有する部分について第2図に示した。
第3図では、コーナーキューブ11に入射する励起光(図中×印を含んだ○)と出射する励起光(図中・印を含んだ○)を示している。例えば、励起光1−12はコーナーキューブ11の中心軸11−1に関し励起光1−11と対称な位置にあり、励起光1−21は集光手段の中心軸12−1に関し励起光1−12と対称な位置にある。同様に、1−(n−1)2はコーナーキューブ11の中心軸11−1に関し励起光1−(n−1)1と対称な位置にあり、励起光1−(n−1)2は集光手段の中心軸12−1に関し励起光1−n1と対称な位置にある。
また、コーナーキューブ11の中心軸11−1と集光手段の中心軸12−1は、平行で、かつ、それらの中心軸間の距離がD離れているため、励起光の第1の入射光1−11から励起光の第2の入射光1−21までの距離や、励起光の第2の入射光1−21から励起光の第3の入射光1−31までの距離は2Dである。さらに、nを整数とすると、励起光の第(n−1)の入射光1−(n−1)1から励起光の第nの入射光1−n1までは、全て2Dの距離がある。同様に、励起光の第1の出射光1−12から励起光の第2の出射光1−22までの距離や、励起光の第2の出射光1−22から励起光の第3の出射光1−32までの距離は2Dであり、励起光の第(n−1)の出射光1−(n−1)2から励起光の第nの出射光1−n2までは、全て2Dの距離がある。
このように、コーナーキューブ11の中心軸と集光手段12の中心軸がずれるようにコーナーキューブ11と集光手段12とが配置されているため、励起光の第1の入射光1−11を集光手段12に接触させないで、励起光の第1の出射光1−12を集光手段12に入射することができる。なお、集光手段12を通過した励起光の第1の出射光1−12は集光手段12で集光され、焦点位置でビーム径が最小となる。
この集光手段12で集光された励起光の第1の出射光1−12は、レーザ媒質に入射し、レーザ媒質で一部が吸収される。吸収されなかった残りの励起光1は、反射鏡14で反射されて、再びレーザ媒質13へ向かう。この復路においてもレーザ媒質13で励起光1の一部が吸収され、さらに吸収されなかった残りの励起光1は、集光手段12へ向かう。
集光手段12で集光された励起光の第1の出射光1−12は、反射鏡14により焦点位置で反射されるため、反射された励起光1は集光された光とは逆に、同じ角度で広がっていく。このとき、広がっていく励起光1は集光手段12でコリメートされ、再び平行光となる。集光手段12を通過した平行光である励起光1は再びコーナーキューブ11に入射する。この入射光が第2図および第3図で示した励起光の第2の入射光1−21である。反射鏡14は、集光手段12の中心軸に対して垂直に配置されているため、集光手段12の中心軸と励起光の第1の出射光1−12の距離に対して、集光手段12の中心軸と励起光の第2の入射光1−21の距離は等しい。コーナーキューブ11に入射した励起光の第2の入射光1−21は、入射光に対し平行で、かつ、コーナーキューブ11の中心軸に対し対象の位置から出射される。この出射光が第2図および第3図で示した励起光の第2の出射光1−22である。励起光1は1周回当たり、コーナーキューブ11の中心軸11−1を基準に集光手段12−1の中心軸が距離D離れている方向に、距離2D移動しながら、コーナーキューブ11と反射鏡14の間を周回する。例えば、コーナーキューブ11および集光手段12の直径が20D程度であれば、最大10回の周回が可能となる。励起光1は1周回当たりレーザ媒質13を2回通過するので、励起光1は最大でレーザ媒質13を20回通過することができる。
いま、集光手段12の直径とコーナーキューブ11の直径を等しくした場合、励起光の第1の入射光1−11を集光手段12に接触させずにコーナーキューブ11に入射させるためには、ビーム半径をrとするとき、ビーム半径の2倍以上の入射路を設けなければならないため、必然的に集光手段の中心軸12−1とコーナーキューブ11の中心軸11−1の距離を2r以上にしなければならない。すなわち、励起光1は、1周回当たり距離2D=4r以上移動しながら、コーナーキューブ11と反射鏡1の間を周回することとなる。例えば、コーナーキューブ11および集光手段12の直径が20r程度であれば、最大5回の周回が可能となる。励起光1は1周回当たりレーザ媒質13を2回通過するので、励起光1は最大でレーザ媒質13を10回通過することができる。
また、集光手段12の直径をコーナーキューブ11の直径よりr程度小さくした場合には、集光手段の中心軸12−1とコーナーキューブ11の中心軸11−1の距離をr以上にすれば、励起光の第1の入射光1−11を集光手段12に接触させずにコーナーキューブ11に入射させることができる。このとき、励起光1は、1周回当たり距離2D=2r以上移動しながら、コーナーキューブ11と反射鏡14の間を周回することとなる。例えば、コーナーキューブ11および集光手段12の直径が20r程度であれば、最大10回の周回が可能となる。励起光1は1周回当たりレーザ媒質13を2回通過するので、励起光1は最大でレーザ媒質13を20回通過することができる。このように、集光手段12の直径をコーナーキューブ11の直径より小さくした場合には、より周回数を多くできるなどの効果がある。この結果、励起光を高効率にレーザ媒質に吸収させることができるため、高出力レーザを高効率に得ることができるなどの特徴がある。
第4図は、レーザ媒質13を通過するパス数に対するレーザ媒質13で吸収される励起光の割合を吸収効率として計算した結果を示したグラフである。ここで、レーザ媒質での1回通過による吸収率を6.4%、励起光の1パス(1/2周回)あたりの損失を5%とした。2パス(1周回)では、励起光1の12.1%がレーザ媒質で吸収されるが、20パス(10周回)では54.5%の吸収が得られることがわかる。このように、レーザ媒質での1パス当たりの吸収率が低い場合でも、周回数を大きくとることで、励起光の吸収効率を大きくすることが可能となる。
第1図または第2図にも示したように、反射鏡14は、レーザ媒質13と接着手段18の間で、それぞれに接触して配置されている。反射鏡14は、レーザ媒質13に施された反射膜であってもよいし、レーザ媒質13と反射鏡14の間に他の材料を配置してもよいが、それぞれ接触して配置されることが必要である。
一方、反射鏡14と接着手段18の間は、他の材料を配置してもよいが、それぞれ接触して配置されることが必要である。接着手段18は、反射鏡14とヒートシンク15の間で、それぞれに接触して配置されることが必要である。接着手段18はレーザ媒質13で生じた熱を廃熱するため、半田のような熱伝導率の高い材料であることが望ましい。また、接着手段18は、導電性接着剤や、シリコーンなどであってもよい。
従来技術では、レーザ光軸に対しレーザ媒質の中心部分から外周部分に向けて廃熱する構成であったため、十分な廃熱がおこなわれなかった。しかしながら、実施の形態1によるレーザ媒質13、反射鏡14および接着手段18の構成では、レーザ媒質で発生した熱は、面に対し鉛直方向にも熱伝導することができる構成である。このため、レーザ媒質13で発生した熱は速やかに熱伝導により廃熱され、ヒートシンク15とレーザ媒質13の温度差が小さくなる。また、ヒートシンク15の温度はペルチェ素子などで一定に保つことが可能であるので、高出力励起を行って高出力レーザ動作を行った場合でも、レーザ媒質13の温度上昇は小さくなる。したがって、レーザ媒質13の温度上昇による利得低下を抑えることができるので、レーザ共振器を構成し、レーザ発振させた場合、高出力励起時にレーザ出力が飽和および低下することはなく、高出力かつ高効率なレーザ発振を同時に実現でき、その結果、高出力なレーザ光を高効率に得ることができる。
特に、熱抵抗の小さい材料で反射鏡14を構成した場合、レーザ媒質13で発生した熱は、レーザ光軸の径方向への熱伝導よりも、面に対して鉛直方向への熱伝導が主となるため、径方向の温度差が小さくなる。このため、熱レンズも小さくできるので、高出力動作時のレーザ発振条件の変化が小さくなる。したがって、特にシングルモードレーザの場合、シングルモードからマルチモードへの変化がなく、高出力なシングルモードレーザ出力を得ることが可能である。また、レーザ発振条件の変化が小さいため、レーザ発振が安定動作領域から外れることがないため、安定したレーザ出力を得ることが可能である。
実施の形態1の光励起面発光レーザの場合には、集光手段12とレーザ媒質13の間に出力鏡16を配置しているが、この出力鏡16は、レーザ出力光2の光軸上であれば、任意の場所に配置することができる。出力鏡16のレーザ媒質側の面をA面、集光手段12側の面をB面とすると、A面およびB面は、それぞれ、平面および球面のいずれであってもよい。また、出力鏡16のA面と反射鏡14の間でレーザ共振して、レーザ発振がおこなわれるが、出力鏡16のA面は、レーザ出力光2の波長に対しては部分反射し、励起光1の波長に対しては無反射となることが望ましい。一方、出力鏡16のB面は、レーザ出力光2と励起光1の両方の波長に対して無反射であることが望ましい。なお、レーザ発振をシングルモードとするためには出力鏡16のA面を曲面とするのが望ましい。
また、シングルモードのビーム径は、出力鏡16のA面の曲率と、出力鏡16のA面と反射鏡14の間の距離を適切に保つことで任意に設定することができる。例えば、出力鏡16のA面の曲率半径Rが正である場合、出力鏡16のA面の曲率半径Rが小さい程、シングルモードビーム径は小さくなり、さらに、出力鏡16のA面と反射鏡14の距離が0.5×Rよりも小さい場合には、出力鏡16のA面と反射鏡14の距離が小さくなるほどシングルモードビーム径も小さくなる。このように、距離と曲率の2つのパラメータによってシングルモードビーム径を調整可能であるので、シングルモードビーム径を任意のサイズにすることが可能である。
コーナーキューブ11の頭頂部がコーナーキューブ11の出入射面に略平行に切断されていることは、上述したとおりである。すでに第1図〜第3図に示したように、励起光1の出入射をコーナーキューブ11の頭頂部の切断面を避けるようにして周回させ、その一方で、切断部分からレーザ出力光2を出力している。この原理はつぎのとおりである。
コーナーキューブ11の出入射面内において、コーナーキューブ11の中心軸11−1と集光手段の中心軸12−1とを含む面に対し、この面に直交する方向にずらした位置から励起光の第1の入射光1−11を入射させることで、レーザ出力光2の光軸と励起光1の全ての光軸とを夫々重ならないように、空間的に分離することができる。したがって、コーナーキューブ11のそれぞれ垂直な3つの面の接点である頭頂部を一部切断しても、励起光1がコーナーキューブ11内で3回反射することに影響はなく、レーザ出力光2をコーナーキューブ11の頭頂部の切断面から出力することができる。なお、コーナーキューブ11が固体コーナーキューブの場合であっても、頭頂部の切断面はレーザ出力光2に対して略垂直な面であるので、全反射を起こさずに、レーザ出力光を透過させることができる。また、固体コーナーキューブの頭頂部の切断面をレーザ出力光2の波長に対して無反射コートを施すことで、固体コーナーキューブの屈折率に依存するフレネル反射を抑制できるので、高出力のレーザ出力光2を得ることができる。
繰り返しになるが、反射鏡14と出力鏡16のA面の間で構成され共振器によって、レーザ発振がおこなわれ、出力鏡16からレーザ出力光2を取り出すことができる。いま、取り出したレーザ光がシングルモード光であっても、波長とビーム径に依存した広がり角で出力される。この広がり角は、出力ビーム径が小さいほど大きく、波長が長いほど大きい。ところで、集光手段12はレーザ出力光に対しても焦点位置に配置されているため、広がったレーザ出力光2は集光手段12でコリメートされ、平行光として、コーナーキューブ11の頭頂部の切断面から取り出すことができる。このようにレーザ出力を平行光として得ることができるので、例えばシングルモードファイバへの結合を行う場合、コーナーキューブ11の頭頂部の切断面から取り出したレーザ出力光2を一つの集光レンズで集光するだけでよい。したがって、半導体レーザなどのように一度コリメートレンズで平行化した後、集光レンズでファイバ結合させるなど、複数個のレンズを用いることがなく、構成部品を簡略化できるなどの特徴がある。
集光手段12が回折限界レンズである場合、集光手段12の中心軸と平行に入射した平行光は、全て一つの焦点に集まる。このため、コーナーキューブ11、集光手段12、反射鏡14を用いて、励起光1の複数回の周回パスを行った場合でも、焦点は一つである。また、焦点の形状は励起光1のビームを円形にすることで、略円形にすることができる。さらに、光励起面発光レーザ30のレーザ発振では、出力鏡16や反射鏡13の曲率や、共振器長によりモードの制御を行っているため、レーザ出力光2のビーム形状は円形で得ることができる。
例えば、半導体レーザの場合、レーザ媒質を高屈折率とすることで光の閉じこめを行っており、出射端でのレーザ媒質の縦横比が異なることから出力されるレーザビームの縦横比は異なるため、円形でのレーザ出力を得ることは困難である。このような楕円形のレーザ光を円形であるシングルモードファイバに結合するために球面レンズで集光した場合、ファイバ結合効率が低下するなどの欠点がある。また、2枚のシリンドリカルレンズを用いて、円形に補正した後、球面レンズで集光する場合、高効率にファイバ結合することが可能であるが、構成部品が増えるなどの欠点がある。このように、レーザ出力をファイバ結合することを考えた場合、レーザ出力は円形であることが望ましい。実施の形態1の光励起面発光レーザ30は、何ら円形補正用光学部品を用いることなく円形のレーザ出力光2を得ることができるので、光学部品を最小限にした上で、ファイバ結合効率を最大にすることが可能である。
以上のように実施の形態1によれば、励起光がコーナーキューブと反射鏡との間を繰り返し往復するように配置されたコーナーキューブと集光手段とによって、励起光のエネルギーを繰り返しレーザ媒質に吸収させることができるので、周回数を大きくとることで、励起光の吸収効率を大きくすることができ、高出力なレーザ出力光を得ることができる。
また、レーザ媒質、反射鏡および接着手段をレーザ媒質で発生した熱が、面に対し鉛直方向にも熱伝導することができる構成としたため、レーザ媒質で発生した熱を速やかに廃熱することができ、その結果、レーザ媒質の温度上昇は小さくなり、レーザ媒質の温度上昇による利得低下を抑制し、高出力かつ高効率なレーザ発振を同時に実現することができる。
さらに、面に対して鉛直方向への熱伝導を主とする構成により、熱レンズを小さくできるので、高出力動作時のレーザ発振条件の変化が小さくなり、安定したシングルモードレーザ出力を得ることが可能である。
そして、励起光をレーザ媒質の焦点位置になるように配置した集光手段が、同時にレーザ出力光に対してもレーザ媒質の焦点位置となるため、広がったレーザ出力光が集光手段でコリメートされ、平行光として、コーナーキューブの頭頂部の切断面から取り出すことができる。したがって、シングルモードファイバへの結合をおこなう場合、コーナーキューブ11の頭頂部の切断面から取り出したレーザ出力光2を一つの集光レンズで集光するだけでよく、半導体レーザなどのように一度コリメートレンズで平行化した後、集光レンズでファイバ結合させるなど、複数個のレンズを用いる必要がないので、構成部品を簡略化することができる。
また、出力鏡や反射鏡の曲率、共振器長によりモードの制御をおこなっているため、何ら円形補正用光学部品を用いることなく円形ビームのレーザ出力光を得ることができるので、光学部品を最小限にした上でかつファイバ結合効率を最大にすることが可能である。
実施の形態2.
第5図は、この発明の実施の形態2であるレーザ発振器の構成を示す説明図である。第1図に示す実施の形態1によるレーザ発振器と比較して、励起光を集光手段に向かって入射させている点と、コーナーキューブ11の直径よりも集光手段12の直径の方が大きい点とが相違点である。その他の構成については実施の形態1と同様であり、同一部分には同一の符合を付して示している。
第5図において、励起光1は集光手段12の中心軸と平行で、コーナーキューブ11に接触しないように、集光手段12に向けて進むように配置される。励起光1は、初めに集光手段12に入射する。反射鏡14は集光手段12の焦点で、かつ、集光手段12の中心軸に対し垂直に配置されているため、励起光1の反射鏡14への入射角度と、励起光1が反射鏡14で反射された光の出射角度は、反射鏡の鉛直方向に対して等しい。また、集光手段12の中心軸とコーナーキューブ11の中心軸は平行で、かつ、距離D離れている。このため、実施の形態1で説明したように、励起光1はコーナーキューブ11から反射鏡14の間を1周回当たり、集光手段12の中心軸に対してコーナーキューブ11の中心軸が距離D離れている方向に、距離2D移動しながら周回する。例えば、コーナーキューブ11および集光手段12の直径が20D程度であれば、最大10回の周回が可能となる。励起光1は1周回当たりレーザ媒質13を2回通過するので、このとき、励起光1は最大でレーザ媒質13を20回通過することができる。
集光手段12の直径とコーナーキューブ11の直径を等しくした場合、初めに集光手段12に入射する励起光1をコーナーキューブ11に接触させずに集光手段12に入射させるためには、集光手段12の中心軸とコーナーキューブ11の中心軸の距離を2r以上にしなければならない。したがって、励起光1は、1周回当たり距離2D=4r以上移動しながら、コーナーキューブ11と反射鏡14の間を周回することとなる。例えば、コーナーキューブ11および集光手段12の直径が20r程度であれば、最大5回の周回が可能となる。励起光1は1周回当たりレーザ媒質13を2回通過するので、このとき、励起光1は最大でレーザ媒質13を10回通過することができる。一方、コーナーキューブ11の直径を集光手段12の直径よりr程度小さくした場合では、集光手段12の中心軸とコーナーキューブ11の中心軸の距離をr以上にすることで、初めに集光手段12に入射する励起光1をコーナーキューブ11に接触させずに集光手段12に入射させることができる。したがって、励起光1は、1周回当たり距離2D=2r以上移動しながら、コーナーキューブ11と反射鏡14の間を周回することとなる。このため、例えば、コーナーキューブ11および集光手段12の直径が20r程度であれば、最大10回の周回が可能となる。励起光1は1周回当たりレーザ媒質13を2回通過するので、このとき、励起光1は最大でレーザ媒質13を20回通過することができる。このように、コーナーキューブ11の直径を集光手段12の直径より小さくした場合には、より周回数を多くできるなどの効果がある。この結果、励起光を高効率にレーザ媒質に吸収させることができるため、高出力レーザを高効率に得ることができるなどの特徴がある。
以上のように実施の形態2によれば、コーナーキューブの直径が、集光手段の直径より励起光のビーム半径以上小さくなるように構成し、励起光の光軸が集光手段の中心軸と平行になるように、励起光を集光手段に入射することで、効率的にコーナーキューブの出入射面で励起光の入射ビーム間あるいは出射ビーム間のビームの重なりが生じないようにすることができ、レーザ媒質にエネルギーを吸収させる励起光の通過回数を効率的に増加させることができるので、レーザ出力光を高出力、高効率でかつ安定したシングルモードレーザ出力光を得ることができる。
実施の形態3.
第6図は、この発明の実施の形態3であるレーザ発振器の構成を示す説明図である。第1図に示す実施の形態1によるレーザ発振器と比較して、レンズ型の集光手段12に変えて反射型集光手段17を用いている点と、この反射型集光手段17の反射方向に沿って、レーザ媒質13、反射鏡14等を配置している点とが相違点である。その他の構成については実施の形態1と同様であり、同一部分には同一の符合を付して示している。
第6図において、反射型集光手段17は軸外放物面鏡であってもよいし、非球面反射鏡であってもよい。軸外放物面鏡は球面収差を補正し、焦点位置が、軸外放物面鏡へ入射する平行光と重なることがないので、励起光1の光軸を妨げることなく、焦点位置にレーザ媒質13や反射鏡14を配置することが可能である。
励起光1はコーナーキューブ11の中心軸11−1と平行で、反射型集光手段17に接触しないように、コーナーキューブ11に向けて進むように入射される。反射鏡14は反射型集光手段17の焦点で、かつ、反射型集光手段17の中心軸17−1に沿って反射型集光手段17に入射した光の反射点から集光点までの光軸に対して垂直に配置される。また、反射型集光手段17の中心軸17−1とコーナーキューブ11の中心軸11−1は平行で、かつ、距離D離れている。このため、コーナーキューブ11に入射した励起光1は、コーナーキューブ11の中心軸11−1に対して対象な位置から出射し、反射型集光手段17に向かう。反射型集光手段17の中心軸17−1と平行に進む励起光1は、反射型集光手段17で反射され、焦点位置に集光する。焦点位置には反射鏡14が配置されているため、励起光は再び反射型集光手段17に向かってビーム径を広げながら進み、反射型集光手段17で反射される際、再び平行光となる。平行光となった励起光1は再びコーナーキューブ11に入射する。このようにして、コーナーキューブ11に2度目に入射した励起光は、初めにコーナーキューブ11に入射した励起光1に比べ、平行であり、コーナーキューブ11の中心軸11−1に比べ反射型集光手段17の中心軸17−1が距離Dずれている方向に、距離2D移動して、コーナーキューブ11と反射鏡14との間を周回する。したがって、例えば、コーナーキューブ11および反射型集光手段17の直径が20D程度であれば、最大10回の周回が可能となる。励起光1は1周回当たりレーザ媒質13を2回通過するので、励起光1は最大でレーザ媒質13を20回通過することができる。
反射型集光手段17の直径とコーナーキューブ11の直径を等しくした場合、初めにコーナーキューブ11に入射する励起光1を反射型集光手段17に接触させずに反射型集光手段17に入射させるためには、反射型集光手段17の中心軸17−1とコーナーキューブ11の中心軸11−1の距離を2r以上にしなければならない。したがって、励起光1は、1周回当たり距離2D=4r以上移動しながら、コーナーキューブ11と反射鏡14の間を周回することとなる。このため、例えば、コーナーキューブ11および集光手段12の直径が20r程度であれば、最大5回の周回が可能となる。励起光1は1周回当たりレーザ媒質13を2回通過するので、このとき、励起光1は最大でレーザ媒質13を10回通過することができる。一方、反射型集光手段17の直径をコーナーキューブ11の直径に比較しr程度小さくした場合、反射型集光手段17の中心軸17−1とコーナーキューブ11の中心軸11−1の距離をr以上にすることで、初めコーナーキューブ11に入射する励起光1を反射型集光手段17に接触させずにコーナーキューブ11に入射させることができる。したがって、励起光1は、1周回当たり距離2D=2r以上移動しながら、コーナーキューブ11と反射鏡14の間を周回することとなる。例えば、コーナーキューブ11および反射型集光手段17の直径が20r程度であれば、最大10回の周回が可能となる。励起光1は1周回当たりレーザ媒質13を2回通過するので、励起光1は最大でレーザ媒質13を20回通過することができる。このように、反射型集光手段17の直径をコーナーキューブ11の直径より小さくした場合、より周回数を多くできるなどの効果がある。この結果、励起光を高効率にレーザ媒質に吸収させることができるため、高出力レーザを高効率に得ることができるなどの特徴がある。
以上のように実施の形態3によれば、集光手段を反射型集光手段とし、この反射型集光手段の直径が、コーナーキューブの直径より励起光のビーム半径以上小さくなるように構成し、励起光の光軸が集光手段の中心軸と平行になるように、励起光をコーナーキューブに入射することで、効率的にコーナーキューブの出入射面で励起光の入射ビーム間あるいは出射ビーム間のビームの重なりが生じないようにすることができ、レーザ媒質にエネルギーを吸収させる励起光の通過回数を効率的に増加させることができるので、レーザ出力光を高出力、高効率でかつ安定したシングルモードレーザ出力光を得ることができる。
実施の形態4.
第7図は、この発明の実施の形態4であるレーザ発振器の構成を示す説明図である。第6図に示す実施の形態3による光励起面発光レーザと比較して、励起光を反射型集光手段17に向かって入射させている点と、コーナーキューブ11の直径よりも反射型集光手段17の直径の方が大きい点とが相違点である。その他の構成については実施の形態1と同様であり、同一部分には同一の符合を付して示している。
第7図において、励起光1は反射型集光手段17の中心軸17−1と平行で、コーナーキューブ11に接触しないように、反射型集光手段17に向けて進むように配置される。励起光1は、初めに反射型集光手段17に入射する。反射鏡14は反射型集光手段17の焦点で、かつ、反射型集光手段17の中心軸17−1に沿って反射型集光手段17に入射した光の反射点から集光点までの光軸に対して垂直に配置されている。また、反射型集光手段17の中心軸17−1とコーナーキューブ11の中心軸11−1は平行で、かつ、距離D離れている。このため、反射型集光手段17に入射した励起光1は、焦点位置に集光する。焦点位置には反射鏡14が配置されているため、励起光は再び反射型集光手段17へビーム径を広げながら進み、反射型集光手段17で反射される際、再び平行光となる。平行光となった励起光1はコーナーキューブ11に入射する。コーナーキューブ11に入射した励起光1はコーナーキューブ11の中心軸11−1に対して対象な位置から出射し、再び反射型集光手段17へと向かう。
このようにして、反射型集光手段17に2度目に入射した平行光である励起光1は、初めに反射型集光手段17に入射した平行光である励起光1に比べ、平行であり、反射型集光手段17の中心軸17−1に比べコーナーキューブ11の中心軸11−1が距離Dずれている方向に、距離2D移動して、コーナーキューブ11と反射鏡14との間を周回する。したがって、例えば、コーナーキューブ11および反射型集光手段17の直径が20D程度であれば、最大10回の周回が可能となる。励起光1は1周回当たりレーザ媒質13を2回通過するので、励起光1は最大でレーザ媒質13を20回通過することができる。
反射型集光手段17の直径とコーナーキューブ11の直径を等しくした場合、初めに反射型集光手段17に入射する励起光1をコーナーキューブ11に接触させずに反射型集光手段17に入射させるためには、反射型集光手段17の中心軸17−1とコーナーキューブ11の中心軸11−1の距離を2r以上にしなければならない。したがって、励起光1は、1周回当たり距離2D=4r以上移動しながら、コーナーキューブ11と反射鏡14の間を周回することとなる。このため、例えば、コーナーキューブ11および集光手段12の直径が20r程度であれば、最大5回の周回が可能となる。励起光1は1周回当たりレーザ媒質13を2回通過するので、このとき、励起光1は最大でレーザ媒質13を10回通過することができる。一方、コーナーキューブ11の直径を反射型集光手段17の直径よりr程度小さくした場合、反射型集光手段17の中心軸17−1とコーナーキューブ11の中心軸11−1の距離をr以上にすることで、初め反射型集光手段17に入射する励起光1をコーナーキューブ11に接触させずに反射型集光手段17に入射させることができる。したがって、励起光1は、1周回当たり距離2D=2r以上移動しながら、コーナーキューブ11と反射鏡14の間を周回することとなる。このため、例えば、コーナーキューブ11および反射型集光手段17の直径が20r程度であれば、最大10回の周回が可能となる。励起光1は1周回当たりレーザ媒質13を2回通過するので、このとき、励起光1は最大でレーザ媒質13を20回通過することができる。このように、反射型集光手段17の直径をコーナーキューブ11の直径より小さくした場合、より周回数を多くできるなどの効果がある。この結果、励起光を高効率にレーザ媒質に吸収させることができるため、高出力レーザを高効率に得ることができるなどの特徴がある。
以上のように実施の形態4によれば、集光手段を反射型集光手段とし、コーナーキューブの直径が、励起光が入射される反射型集光手段の直径より励起光のビーム半径以上小さくなるように構成し、励起光の光軸が集光手段の中心軸と平行になるように、励起光を反射型集光手段に入射することで、効率的にコーナーキューブの出入射面で励起光の入射ビーム間あるいは出射ビーム間のビームの重なりが生じないようにすることができ、レーザ媒質にエネルギーを吸収させる励起光の通過回数を効率的に増加させることができるので、レーザ出力光を高出力、高効率でかつ安定したシングルモードレーザ出力光を得ることができる。
実施の形態5.
第8図は、この発明の実施の形態5であるレーザ発振器の構成を示す説明図である。第1図に示す実施の形態1によるレーザ発振器と比較して、集光手段12の中心軸に対してコーナーキューブ11の中心軸が傾斜するようにコーナーキューブ11を配置しているところが相違する。その他の構成については実施の形態1と同様であり、同一部分には同一の符合を付して示している。なお、第1図等に示したような励起光がコーナーキューブ11と反射鏡14との間を周回する動きは省略している。
第8図において、集光手段の中心軸に対してコーナーキューブ11の中心軸11−1が傾斜しており、コーナーキューブ11の入出力面内でコーナーキューブ11の中心は、集光手段の中心軸12−1に対して距離D離れている。また、コーナーキューブ11内の全反射する3面の接点である頭頂部が、集光手段の中心軸12−1と一致している。このようにコーナーキューブ11を傾斜させた場合でも、コーナーキューブ11内で3回反射することは変わらず、コーナーキューブ11への入射光とコーナーキューブ11から出射光の平行度は常に平行に保たれる。したがって、実施の形態1同様に、励起光1はコーナーキューブ11と反射鏡14との間を周回させることができる。
一方、実施の形態1では距離Dが大きい場合、コーナーキューブ11の全反射する3面の接点である頭頂部からレーザ出力光2を取り出すために、コーナーキューブ11の全反射する3面の接点である頭頂部を大きく切断する必要があった。しかし、第8図に示すようにコーナーキューブ11の全反射する3面の接点である頭頂部が、レーザ出力光2の光軸である集光手段の中心軸12−1と一致するようにコーナーキューブ11を傾斜させたので、切断した頭頂部の三角形の中心からレーザ出力光2を取り出すことができる。この結果、距離Dが大きい場合でもコーナーキューブ11の全反射する3面の接点である頭頂部の切断量を小さくすることが可能である。したがって、距離Dの設定が任意かつ容易であり、励起光1の周回数を任意に設定することも可能となる。また、励起光1のビーム径が大きい場合でも、容易に複数周回の励起が可能となる。さらに、集光手段12の曲率や外形が一定であって励起光1のビーム径が大きい場合には、集光ビーム径を小さくすることができるので、励起光1が低出力であってもレーザ媒質13の微少領域のみを励起することができるので、高いレーザ利得を得ることが可能である。したがって、励起光1が低出力であっても、高効率にレーザ出力光2を得ることができるなどの特徴がある。
以上のように実施の形態5によれば、集光手段の中心軸に対してコーナーキューブの中心軸を傾斜させ、コーナーキューブの頭頂部の接点と、集光手段の中心軸とを一致させることにより、コーナーキューブの頭頂部の切断量を小さくすることができるので、レーザ媒質にエネルギーを吸収させる励起光の通過回数を増加させることを可能とし、レーザ出力光を高出力、高効率でかつ安定したシングルモードレーザ出力光を得ることができる。
また、集光手段の中心軸とコーナーキューブの中心軸との距離、集光手段の曲率や外形等に依存しない励起光の周回数の設定や、励起光の出力に応じた励起光のビーム径、集光手段の集光ビーム径等の設計の容易性、任意性を確保することができる。
なお、この集光手段の中心軸に対してコーナーキューブの中心軸を傾斜させ、コーナーキューブの頭頂部の接点と集光手段の中心軸とを一致させる実施の形態5の構成を、実施の形態2、実施の形態3あるいは実施の形態4に適用することも可能であり、実施の形態5と同様の作用および効果を有する。
実施の形態6.
第9図は、この発明の実施の形態6である光増幅器の構成を示す説明図である。第1図に示す実施の形態1によるレーザ発振器と比較し、レーザ光を発振出力させるための出力鏡16が不要であり、その一方で、増幅される信号光3が頭頂部から入射され、増幅出力4が出力される。その他の構成については実施の形態1と同様であり、同一部分には同一の符合を付して示している。また、第1図等に示したような励起光がコーナーキューブ11と反射鏡14との間を周回する動きは省略している。
第9図において、励起光1がコーナーキューブ11から反射鏡14の間を複数回周回することで、レーザ媒質は励起され、利得を生じる。平行光である信号光3は、コーナーキューブ11の全反射する3面の接点である頭頂部の切断された面からレーザ媒質13に向けて進むように配置される。信号光3はレーザ媒質13で増幅可能な波長の光であるため、レーザ媒質13に入射した信号光3は増幅される。反射鏡14は、励起光1の波長、および、信号光3の波長に対して全反射するように構成されているので、レーザ媒質13を通過し増幅された信号光3は、反射鏡14で反射されて、再びレーザ媒質13へと進む。この復路でも、信号光3の光出力は増幅され、増幅出力4として出力される。このように、励起光がコーナーキューブとレーザ媒質との間を繰り返し往復するように配置されたコーナーキューブと集光手段とによって、励起光のエネルギーを繰り返しレーザ媒質に吸収させることで、安定かつ高出力な増幅出力を得ることができる。
なお、信号光3の光軸が、集光手段の中心軸12−1とは僅かに傾斜している場合には、信号光3と増幅出力4は空間的に分離しているため、容易に増幅出力4を取り出すことが可能である。また、信号光3の光軸と増幅出力4の光軸が一致している場合でも、信号光が直線偏光であれば、1/4波長板および偏光子、または、ファラデーローテータおよび偏光子などの光学部品の組合せで、信号光3の光軸と増幅出力4の光軸上に配置することで、増幅出力4を分離することが可能である。
ところで、レーザ媒質13は励起光1によって励起されることで、利得を生じさせる部分に熱を発生させる。しかし、レーザ媒質13、反射鏡14、ヒートシンク15を接触させ、一体としたことから、発生した熱はレーザ媒質13から鉛直方向(集光手段の中心軸12−1と平行な方向)にヒートシンク15へ伝導させることが可能である。このため、レーザ媒質上での径方向(レーザ媒質面内で集光手段の中心軸12−1に対し垂直な方向)への温度差は小さくなるため、熱レンズを小さくすることができる。また、光出力を増大させながら通過する信号光3は、熱レンズの影響が小さく、増幅出力4は略平行光として取り出すことが可能である。熱レンズが非常に強い場合には、増幅出力4が伝搬中に熱レンズにより焦点を結ぶことがあり、焦点の強いパワー密度のために、各種光学部品を破壊する危険性があるが、実施の形態6は熱レンズを小さくする構成であるため、この危険性を低下させることが可能であり、安全な光増幅器を提供することができる。
以上のように実施の形態6によれば、コーナーキューブが、励起光がコーナーキューブとレーザ媒質との間を繰り返し往復するように配置されたコーナーキューブと集光手段とによって、励起光のエネルギーを繰り返しレーザ媒質に吸収させることができるので、安定かつ高出力な増幅出力を得ることができる。
また、光増幅器の出力強度に応じて、熱レンズのサイズを小さくすることができるので、各種光学部品を破壊する危険性を低下させることができ、安全な光増幅器を提供することができる。
なお、第9図には、励起光1は初めにコーナーキューブ11に入射するように図示したが、実施の形態2のように、励起光1は初めに集光手段12に入射するように配置してもよい。このとき、コーナーキューブ11の直径に対して集光手段の直径は同等サイズか、もしくは、D以上小さくてもよい。
また、第9図には、コーナーキューブ11を出射した励起光1は集光手段12で集光するように図示したが、実施の形態3のように、コーナーキューブ11を出射した励起光1を反射型集光手段17で反射させて集光させるように配置してもよい。このとき、レーザ媒質13、反射鏡14、ヒートシンク15はそれぞれ、反射型集光手段17の中心軸17−1に沿って反射型集光手段17に入射した光の反射点から集光点までの光軸に対して垂直に配置されている。
さらに、第9図には、励起光1は初めにコーナーキューブ11に入射するように図示したが、実施の形態4のように、励起光1は初めに反射型集光手段17に入射するように配置してもよい。このとき、コーナーキューブ11の直径に対して集光手段の直径は同等サイズか、もしくは、D以上小さくてもよい。
また、第9図には、コーナーキューブ11の中心軸11−1を集光手段の中心軸12−1と平行になるように図示したが、実施の形態5のように、コーナーキューブ11を傾斜させて配置してもよい。このように配置することで、特に、信号光3の光軸と増幅出力4の光軸を集光手段の中心軸12−1に対して最も傾斜させることができるため、信号光3と増幅出力4の空間的な分離が容易になるなどの特徴がある。また、コーナーキューブ11内の反射する3面の接点である頭頂部の切断部分を最も小さくすることができる。
実施の形態7.
第10図は、この発明の実施の形態7である光増幅器の構成を示す説明図である。第9図に示す実施の形態6による光増幅器と比較して、励起光1と信号光3の入射位置を逆にしている。すなわち、励起光1をコーナーキューブ11の頭頂部から入射させ、また、信号光3をコーナーキューブ11に向けて入射させている。その他の構成については実施の形態6と同様であり、同一部分には同一の符合を付して示している。
いま、レーザ媒質の吸収量を大きくしたい場合には、励起光の光軸方向のレーザ媒質の長さを長くすればよい。もし、レーザ媒質の励起光の光軸方向の長さが長くできない場合でも、レーザ媒質に希土類の元素を添加した固体レーザ媒質において、希土類の添加量を増加させることで、励起光の吸収係数を増加させることが可能である。このようにすれば、励起光をレーザ媒質で高効率に吸収させることが可能であり、例えば、励起光をレーザ媒質に2回通過させるだけでも高効率に吸収させることができる。
ところで、レーザ媒質を高出力励起して、高い利得を得た場合であっても、信号光の出力が小さい場合には、信号光がレーザ媒質で増幅されて抽出されるエネルギーの割合が小さい。逆に、信号光が十分に大きい場合には、利得をもったレーザ媒質の大部分のエネルギーを抽出することが可能である。つまり、レーザ媒質を高出力励起し、高い利得を得た場合でも、レーザ媒質から高効率でエネルギーを抽出するためには、信号光の光出力を十分に大きくする必要がある。
上述したような希土類の元素を添加したレーザ媒質13は、励起光1の吸収率が比較的高く、レーザ媒質を2回程度通過することで高効率に、励起光1を吸収することができる。一方、レーザ媒質13の吸収率が小さい場合でも、励起光1を直線偏光として、1/2波長板、1/4波長板、偏光子、全反射鏡、ファラデーローテータなどの光学部品を任意に組み合わせることで、16パス程度の複数回励起も可能であり、高効率に吸収させることができる。
第10図において、略平行光である励起光1は、コーナーキューブ11内の反射する3面の接点である頭頂部を切断した面から入射し、コーナーキューブ11を通過して、集光手段12を通過する。集光手段12によって集光された励起光1は、一部をレーザ媒質13に吸収されながらレーザ媒質13を通過する。レーザ媒質13を通過した励起光1は、反射鏡14で反射され、復路においてもレーザ媒質13を通過する際、一部をレーザ媒質13に吸収されながら通過し、再び集光手段12へと進む。レーザ媒質13を1回通過毎の励起光1の吸収率が高い場合には、反射鏡14で反射され、レーザ媒質13を再び通過して集光手段へと進む励起光1の光出力は小さくなり、レーザ媒質13での励起光吸収効率は高くなる。
レーザ媒質13上での利得を大きくするには、レーザ媒質13の利得を生じさせる領域を小さく、つまり、レーザ媒質上での励起光1のビーム径を小さくすればよく、集光手段12の焦点距離を小さくすることで実現される。また、集光手段12の焦点距離が一定の場合でも、集光手段12に入射する前の励起光1のビーム径を大きくすることで、レーザ媒質13上での励起光1のビーム径を小さくすることができるため、高い利得を得ることができる。逆に、利得が高すぎる場合、寄生発振などでレーザ媒質13の蓄積したエネルギーが失われることがある。この場合、集光手段12の焦点距離を長くしたり、集光手段12に入射する前の励起光1のビーム径を小さくすることで、レーザ媒質13上での励起領域を大きくすることができるので、高すぎる利得の大きさを低く抑えることもできる。このようにして、集光手段12の焦点距離と集光手段12に入射する前の略平行光である励起光1のビーム径を調整することで、利得の大きさを任意に調整できるなどの特徴がある。
また、信号光3は、集光手段の中心軸12−1と略平行の略平行光であり、集光手段12に接触しないように、コーナーキューブ11に向けて入射される。したがって、コーナーキューブ11に初めに入射した信号光3は、コーナーキューブ11の中心軸に対して対象な位置から出射し、集光手段12へと進む。集光手段12を通過した信号光3は、集光手段12の焦点位置で焦点を結ぶ。集光されていく信号光3は、励起光1を吸収して利得をもったレーザ媒質13を通過するときに、光出力が増幅されて、反射鏡14の位置で集光して、反射される。反射された信号光3は復路でもレーザ媒質を通過することで光出力が増幅されて、集光されたときと同じ角度で広がりながら集光手段12へと進む。この増幅された信号光3は、集光手段12でコリメートされ、再び平行光となり、再びコーナーキューブ11へと進む。この平行光である増幅された信号光は、はじめにコーナーキューブ11に入射した信号光と平行であり、コーナーキューブ11の中心軸11−1に対して集光手段の中心軸12−1が距離Dずれている方向に距離2D移動してコーナーキューブ11に入射する。このようにして、信号光はコーナーキューブ11から反射鏡14の間を距離2D移動しながら周回する。1周回ごとに信号光3は、利得をもったレーザ媒質13を2回通過するので、光出力が増幅される。したがって、例えば、コーナーキューブ11および反射型集光手段17の直径が20D程度であれば、最大10回の周回が可能となる。信号光3は1周回当たりレーザ媒質13を2回通過するので、このとき、信号光3は最大でレーザ媒質13を20回通過することができる。このように、信号光はレーザ媒質の利得をもった部分を複数回通過することができるので、信号光の光出力が小さい場合でも、レーザ媒質を通過する毎に光出力を増大させることが可能であり、利得をもったレーザ媒質の抽出効率を高めることができる。また、コーナーキューブ11から反射鏡14の間を複数回周回した信号光3を、高出力な増幅出力4として取り出すことができる。
以上のように実施の形態7によれば、励起光をコーナーキューブから入射させ、信号光がコーナーキューブとレーザ媒質との間を繰り返し往復するように配置されたコーナーキューブと集光手段とによって、励起光のエネルギーをレーザ媒質に吸収させることができるので、安定かつ高出力な増幅出力を得ることができる。
また、希土類の元素を添加したレーザ媒質によって、励起光の吸収係数を増加させることができるので、信号光の光出力が小さい場合でも、レーザ媒質を通過する毎に光出力を増大させることが可能であり、利得をもったレーザ媒質の抽出効率を高めることができる。
なお、第10図には、信号光3は初めにコーナーキューブ11に入射するように図示したが、実施の形態2のように、信号光3は初めに集光手段12に入射するように配置してもよい。このとき、コーナーキューブ11の直径に対して集光手段の直径は同等サイズか、もしくは、D以上小さくてもよい。
また、第10図には、コーナーキューブ11を出射した信号光3は集光手段12で集光するように図示したが、実施の形態3のように、コーナーキューブ11を出射した信号光3を反射型集光手段17で反射させて集光させるように配置してもよい。このとき、レーザ媒質13、反射鏡14、ヒートシンク15はそれぞれ、反射型集光手段17の中心軸17−1に沿って反射型集光手段17に入射した光の反射点から集光点までの光軸に対して垂直に配置されている。
さらに、第10図には、信号光3は初めにコーナーキューブ11に入射するように図示したが、実施の形態4のように、信号光3は初めに反射型集光手段17に入射するように配置してもよい。このとき、コーナーキューブ11の直径に対して集光手段の直径は同等サイズか、もしくは、D以上小さくてもよい。
実施の形態8.
第11図は、この発明の実施の形態8である光増幅器の構成を示す説明図である。第10図に示す実施の形態7による光増幅器と比較して、励起光1の入射をコーナーキューブ11の頭頂部からではなく、信号光3と同様にコーナーキューブ11へ向けて入射させている点が異なる。したがって、コーナーキューブ11の頭頂部を切断していない。その他の構成については実施の形態6と同様であり、同一部分には同一の符合を付して示している。
第12図は、第11図に示した実施の形態1の光増幅器において集光手段からコーナーキューブ側を見たときの出入射面での励起光の動きを示した説明図である。なお、第12図は、特に、励起光1、信号光3、増幅出力4、コーナーキューブ11、集光手段12の位置関係についての模式図であり、光増幅器40の全ての構成部品を示した図面ではない。
第11図において、信号光3は実施の形態7と同様に、集光手段の中心軸12−1と略平行の略平行光であり、集光手段12に接触しないように、コーナーキューブ11に向けて入射される。また、励起光1も、集光手段の中心軸12−1と略平行の略平行光であり、集光手段12に接触しないように、コーナーキューブ11に向けて入射される。いま、信号光3のビーム半径をrOSとし、励起光のビーム半径をrOPとするとき、コーナーキューブ11の中心軸11−1と集光手段の中心軸12−1の距離Dが、D≧rOS、D≧rOPの2つの式を満たすように、コーナーキューブ11と集光手段12とを配置する。
コーナーキューブ11の出入射面内において、コーナーキューブ11の中心軸11−1と集光手段の中心軸12−1とを含む面に対し、この面に直交する方向に、励起光1と信号光3の入射位置をずらして、コーナーキューブ11へ入射させることで、増幅出力4の光軸とレーザ媒質13で吸収されずに伝搬してきた励起光1の光軸とを夫々重ならないように空間的に分離することができるため、増幅出力4のみを容易に取り出すことができる。
励起光1の光軸と信号光3の光軸が一致している場合には、励起光1の波長と信号光3の波長が異なることから、増幅出力4の波長とレーザ媒質13で吸収されずに伝搬してきた励起光1の波長も異なるため、波長分離フィルタで増幅出力のみを取り出す構成としてもよい。また、励起光1と信号光3を共に直線偏光として、かつ、励起光1の直線偏光方向と信号光3の直線偏光方向を90度回転して配置することで、増幅出力4とレーザ媒質13で吸収されずに伝搬してきた励起光1を偏光子などで偏光分離して、増幅出力4のみを取り出す構成としてもよい。
このように、励起光1および信号光3を共にコーナーキューブ11から反射鏡の間を複数回周回させる構成としたので、レーザ媒質13の励起光1の1回通過あたりの吸収率が小さい場合でも、高効率に励起光を吸収させることが可能であり、また、信号光3の光出力が小さい場合でも、レーザ媒質13の抽出効率が高く、高出力な増幅出力4を得ることができる。
以上のように、実施の形態8によれば、コーナーキューブが、信号光および励起光を反射し、この反射された励起光および信号光がコーナーキューブとレーザ媒質との間を繰り返し往復するように配置されたコーナーキューブと集光手段とによって、励起光のエネルギーを繰り返しレーザ媒質に吸収させることができるので、安定かつ高出力な増幅出力を得ることができる。
また、光増幅器の出力強度に応じて、熱レンズのサイズを小さくすることができるので、各種光学部品を破壊する危険性を低下させることができ、安全な光増幅器を提供することができる。
なお、第11図には、励起光1および信号光3は初めにコーナーキューブ11に入射するように図示したが、実施の形態2のように、励起光1および信号光3は初めに集光手段12に入射するように配置してもよい。このとき、コーナーキューブ11の直径に対して集光手段の直径は同等サイズか、もしくは、D以上小さくてもよい。
また、第11図には、コーナーキューブ11を出射した励起光1および信号光3は集光手段12で集光するように図示したが、実施の形態3のように、コーナーキューブ11を出射した励起光1および信号光3を反射型集光手段17で反射させて集光させるように配置してもよい。このとき、レーザ媒質13、反射鏡14、ヒートシンク15はそれぞれ、反射型集光手段17の中心軸17−1に沿って反射型集光手段17に入射した光の反射点から集光点までの光軸に対して垂直に配置されている。
さらに、第11図には、励起光1および信号光3は初めにコーナーキューブ11に入射するように図示したが、実施の形態4のように、励起光1および信号光3は初めに反射型集光手段17に入射するように配置してもよい。このとき、コーナーキューブ11の直径に対して集光手段の直径は同等サイズか、もしくは、D以上小さくてもよい。
以上説明したように、この発明によれば、励起光が、コーナーキューブと反射鏡との間を繰り返し往復するように配置されたコーナーキューブと集光手段とによって、励起光のエネルギーを繰り返しレーザ媒質に吸収させることができるので、高出力なレーザ出力光を得ることができるという効果を奏する。
つぎの発明によれば、コーナーキューブの中心軸が、集光手段の中心軸と平行でかつ励起光のビーム半径以上離れて配置されることで、コーナーキューブの出入射面で励起光の入射ビーム間あるいは出射ビーム間のビームの重なりが生じないように励起光を周回させることができるので、高効率かつ高出力なレーザ出力光を得ることができるという効果を奏する。
つぎの発明によれば、レーザ媒質に接触して配置された反射鏡と反対側のレーザ媒質との接触面に、接着手段を介して接着されたヒートシンクによって、レーザ媒質での発生熱を放熱することができるので、レーザ媒質の温度上昇による利得低下を抑制し、高出力かつ高効率なレーザ発振を同時に実現するとともに、高出力動作時のレーザ発振条件の変化が小さくなり、安定したシングルモードレーザ出力を得ることができるという効果を奏する。
つぎの発明によれば、レーザ媒質に接触して配置された反射鏡と反対側のレーザ媒質との接触面に、半田を介して接着されたヒートシンクによって、レーザ媒質での発生熱を放熱することができるので、レーザ媒質の温度上昇による利得低下を抑制し、高出力かつ高効率なレーザ発振を同時に実現するとともに、高出力動作時のレーザ発振条件の変化が小さくなり、安定したシングルモードレーザ出力を得ることができるという効果を奏する。
つぎの発明によれば、コーナーキューブと出力鏡との光路上に配置されたレンズが、コーナーキューブによって反射された励起光をレーザ媒質中に効率的に集光することができるので、高出力なレーザ出力光を得ることができるとともに、レーザ出力光を取り出す際に、すでにコリメートされた平行光として取り出すことができるので、別の集光レンズでファイバ結合させるなどの必要がなく、構成部品を簡略化することができるという効果を奏する。
つぎの発明によれば、集光手段の直径が、コーナーキューブの直径より励起光のビーム半径以上小さいことにより、効率的にコーナーキューブの出入射面で励起光の入射ビーム間あるいは出射ビーム間のビームの重なりが生じないようにすることができるので、レーザ媒質にエネルギーを吸収させる励起光の通過回数をさらに増加させることができ、高効率かつ高出力なレーザ出力光を得ることができるという効果を奏する。
つぎの発明によれば、励起光の光軸が集光手段の中心軸と平行になるように、励起光をコーナーキューブに入射することで、レーザ媒質にエネルギーを吸収させる励起光の通過回数を効率的に増加させることができるので、高効率かつ高出力なレーザ出力光を得ることができるという効果を奏する。
つぎの発明によれば、コーナーキューブの直径が、集光手段の直径より励起光のビーム半径以上小さいことにより、効率的にコーナーキューブの出入射面で励起光の入射ビーム間あるいは出射ビーム間のビームの重なりが生じないようにすることができるので、高効率かつ高出力なレーザ出力光を得ることができるという効果を奏する。
つぎの発明によれば、励起光の光軸が集光手段の中心軸と平行になるように、励起光を集光手段に入射することで、レーザ媒質にエネルギーを吸収させる励起光の通過回数を効率的に増加させることができるので、高効率かつ高出力なレーザ出力光を得ることができるという効果を奏する。
つぎの発明によれば、コーナーキューブと出力鏡との光路上に配置された反射型集光手段が、コーナーキューブによって反射された励起光をレーザ媒質中に集光することができるので、高効率かつ高出力なレーザ出力光を得ることができるという効果を奏する。
つぎの発明によれば、それぞれ直交する3つの面の接点である頭頂部の一部が切断されたコーナーキューブの切断面から、すでにコリメートされた平行光としてレーザ出力光を取り出すことができるので、別の集光レンズでファイバ結合させるなどの必要がなく、構成部品を簡略化することができるという効果を奏する。
つぎの発明によれば、コーナーキューブの中心軸が、集光手段の中心軸に対して傾斜し、コーナーキューブの出入射面で集光手段の中心軸に対して励起光のビーム半径以上離れ、コーナーキューブのそれぞれ直交する3つの面の接点である頭頂部が集光手段の中心軸と一致するように配置されたコーナーキューブの頭頂面の中心からレーザ出力光を得ることができるので、コーナーキューブの頭頂部の切断量を小さくでき、レーザ媒質にエネルギーを吸収させる励起光の通過回数をさらに増加させることができるとともに、レーザ出力光を高出力、高効率でかつ安定したレーザ出力光を得ることができるという効果を奏する。
つぎの発明によれば、コーナーキューブが、入射された励起光を反射し、コーナーキューブとレーザ媒質との光路上に配置された集光手段が、コーナーキューブによって反射された励起光をレーザ媒質の位置に集光し、レーザ媒質を挟んで集光手段の反対側に位置する反射鏡が、レーザ媒質で吸収されずに残った励起光の一部を集光手段に向かって反射し、励起光がコーナーキューブとレーザ媒質との間を繰り返し往復するように配置されたコーナーキューブと集光手段とによって、励起光のエネルギーを繰り返しレーザ媒質に吸収させることができるので、安定かつ高出力な増幅出力を得ることができ、また、光増幅器の出力強度に応じた熱レンズのサイズを小さくすることにより、各種光学部品を破壊する危険性を低下させることができるという効果を奏する。
つぎの発明によれば、コーナーキューブの中心軸が、集光手段の中心軸と平行でかつ励起光のビーム半径以上離れて配置されることで、コーナーキューブの出入射面で励起光の入射ビーム間あるいは出射ビーム間のビームの重なりが生じないように励起光を周回させることができるので、高効率、高出力かつ安定な増幅出力を得ることができるという効果を奏する。
つぎの発明によれば、励起光の光軸が集光手段の中心軸と平行になるように、励起光をコーナーキューブに入射することで、レーザ媒質にエネルギーを吸収させる励起光の通過回数を効率的に増加させることができ、それぞれ直交する3つの面の接点である頭頂部の一部が切断されたコーナーキューブの切断面から信号光を入射し、この切断面から増幅出力を得ることができるので、高効率、高出力かつ安定な増幅出力を得ることができるという効果を奏する。
つぎの発明によれば、それぞれ直交する3つの面の接点である頭頂部の一部が切断されたコーナーキューブが、この切断部分から入射された励起信号を通過させ、また、信号光の光軸が集光手段の中心軸と平行になるようにコーナーキューブまたは集光手段へ入射された信号光を反射し、このコーナーキューブとレーザ媒質との光路上に配置された集光手段が、コーナーキューブによって反射された信号光とコーナーキューブを通過した励起光をレーザ媒質の位置に集光し、レーザ媒質を挟んで集光手段の反対側に位置する反射鏡が、レーザ媒質で吸収されずに残った励起光の一部およびレーザ媒質で得られた増幅利得を得た信号光をコーナーキューブに向かって反射し、この反射された信号光がコーナーキューブとレーザ媒質との間を繰り返し往復するように配置されたコーナーキューブと集光手段とによって、励起光のエネルギーが吸収されたレーザ媒質から信号光の増幅出力を得ることができるので、安定かつ高出力な増幅出力を得ることができるという効果を奏する。
つぎの発明によれば、コーナーキューブの中心軸が、集光手段の中心軸と平行でかつ信号光のビーム半径以上離れて配置されることで、コーナーキューブの出入射面で信号光の入射ビーム間あるいは出射ビーム間のビームの重なりが生じないように信号光を周回させることができるので、安定かつ高効率な増幅出力を得ることができるという効果を奏する。
つぎの発明によれば、希土類の元素を添加したレーザ媒質によって、励起光の吸収係数を増加させることができるので、信号光の光出力が小さい場合でも、レーザ媒質を通過する毎に光出力を増大させることが可能であり、利得をもったレーザ媒質の抽出効率を高めることができるという効果を奏する。
つぎの発明によれば、コーナーキューブが、信号光および励起光を反射し、コーナーキューブとレーザ媒質との光路上に位置する集光手段が、励起光および信号光をレーザ媒質の位置に集光し、励起光および信号光が、励起光の光軸および信号光の光軸が集光手段の中心軸と平行になるようにコーナーキューブまたは集光手段へ入射され、レーザ媒質を挟んで集光手段の反対側に位置する反射鏡が、レーザ媒質で吸収されずに残った励起光の一部およびレーザ媒質で得られた増幅利得を得た信号光をコーナーキューブに向かって反射し、この反射された励起光および信号光がコーナーキューブとレーザ媒質との間を繰り返し往復するように配置されたコーナーキューブと集光手段とによって、励起光のエネルギーが吸収されたレーザ媒質から増幅出力を得ることができるので、安定かつ高効率な増幅出力を得ることができるという効果を奏する。
つぎの発明によれば、コーナーキューブの中心軸が、集光手段の中心軸と平行でかつ励起光および信号光のビーム半径以上離れて配置されることで、コーナーキューブの出入射面で励起光の入射ビーム間あるいは出射ビーム間および信号光の入射ビーム間あるいは出射ビーム間のビームの重なりが生じないように励起光および信号光を周回させることができるので、高効率、高出力かつ安定な増幅出力を得ることができるという効果を奏する。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明にかかるレーザ発振器および光増幅器は、高出力なレーザ発振器を必要とするレーザ加工の分野、あるいは高出力なレーザ発振器および光増幅器を必要とする長距離光通信の分野に適している。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の実施の形態1であるレーザ発振器の構成を示す説明図であり、第2図は、第1図に示した実施の形態1のレーザ発振器において励起光の動きを示した説明図であり、第3図は、集光手段からコーナーキューブ側を見たときの出入射面での励起光の動きを示した説明図であり、第4図は、レーザ媒質を通過するパス数に対するレーザ媒質で吸収される励起光の割合を吸収効率として計算した結果を示したグラフであり、第5図は、この発明の実施の形態2であるレーザ発振器の構成を示す説明図であり、第6図は、この発明の実施の形態3であるレーザ発振器の構成を示す説明図であり、第7図は、この発明の実施の形態4であるレーザ発振器の構成を示す説明図であり、第8図は、この発明の実施の形態5であるレーザ発振器の構成を示す説明図であり、第9図は、この発明の実施の形態6である光増幅器の構成を示す説明図であり、第10図は、この発明の実施の形態7である光増幅器の構成を示す説明図であり、第11図は、この発明の実施の形態8である光増幅器の構成を示す説明図であり、第12図は、第11図に示した実施の形態1の光増幅器において集光手段からコーナーキューブ側を見たときの出入射面での励起光の動きを示した説明図であり、第13図は、D.Vakhshoori,et.al,presented at OFC2001,TuJ1(従来技術)に示された光励起面発光レーザの構成図である。

Claims (20)

  1. レーザ媒質と、このレーザ媒質を挟むように配置され共振器を構成する出力鏡及び反射鏡とを備え、励起光のエネルギーを前記レーザ媒質に吸収させることにより得られる増幅利得を利用してレーザ発振出力を得るレーザ発振器において、
    前記出力鏡の外側に配置され、入射される励起光を反射するコーナーキューブと、
    前記コーナーキューブと前記出力鏡との光路上に配置され、前記コーナーキューブによって反射された前記励起光を前記レーザ媒質中に集光する集光手段と、
    を備え、
    前記励起光が前記コーナーキューブと前記反射鏡との間を繰り返し往復するように前記コーナーキューブと前記集光手段を配置することを特徴とするレーザ発振器。
  2. 前記コーナーキューブの中心軸が、前記集光手段の中心軸と平行でかつ前記励起光のビーム半径以上離れて配置されることを特徴とする請求の範囲第1項に記載のレーザ発振器。
  3. 前記反射鏡は前記レーザ媒質に接触して配置されるものであり、
    この反射鏡の前記レーザ媒質との接触面と反対側の面に、接着手段を介して、前記レーザ媒質での発生熱を放熱するヒートシンクを接着させることを特徴とする請求の範囲第1項に記載のレーザ発振器。
  4. 前記接着手段が半田であることを特徴とする請求の範囲第3項に記載のレーザ発振器。
  5. 前記集光手段が、レンズであることを特徴とする請求の範囲第1項に記載のレーザ発振器。
  6. 前記集光手段の直径が、前記コーナーキューブの直径より前記励起光のビーム半径以上小さいことを特徴とする請求の範囲第1項に記載のレーザ発振器。
  7. 前記励起光の光軸が前記集光手段の中心軸と平行になるように、前記励起光を前記コーナーキューブに入射することを特徴とする請求の範囲第6項に記載のレーザ発振器。
  8. 前記コーナーキューブの直径が、前記集光手段の直径より前記励起光のビーム半径以上小さいことを特徴とする請求の範囲第1項に記載のレーザ発振器。
  9. 前記励起光の光軸が前記集光手段の中心軸と平行になるように、前記励起光を前記集光手段に入射することを特徴とする請求の範囲第8項に記載のレーザ発振器。
  10. 前記集光手段が、反射型集光手段であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載のレーザ発振器。
  11. 前記コーナーキューブのそれぞれ直交する3つの面の接点である頭頂部の一部が、前記コーナーキューブの出入射面と略平行に切断されており、切断面からレーザ出力を得ることを特徴とする請求の範囲第1項に記載のレーザ発振器。
  12. 前記コーナーキューブの中心軸が、前記集光手段の中心軸に対して傾斜し、前記コーナーキューブの出入射面で前記集光手段の中心軸に対して前記励起光のビーム半径以上離れ、前記コーナーキューブのそれぞれ直交する3つの面の接点である頭頂部が前記集光手段の中心軸と一致するように、コーナーキューブを配置することを特徴とする請求の範囲第1項に記載のレーザ発振器。
  13. 励起光をレーザ媒質に吸収させることにより得られる増幅利得によって信号光を増幅する光増幅器において、
    前記励起光を反射するコーナーキューブと、
    前記コーナーキューブと前記レーザ媒質との光路上に配置され、前記コーナーキューブによって反射された前記励起光を前記レーザ媒質の位置に集光する集光手段と、
    前記レーザ媒質を挟んで前記集光手段の反対側に位置し、前記レーザ媒質で吸収されずに残った励起光の一部を前記集光手段に向かって反射する反射鏡と、
    を備え、
    前記励起光が前記コーナーキューブと前記レーザ媒質との間を繰り返し往復するように前記コーナーキューブと前記集光手段とを配置したことを特徴とする光増幅器。
  14. 前記コーナーキューブの中心軸が、前記集光手段の中心軸と平行でかつ前記励起光のビーム半径以上離れて配置されることを特徴とする請求の範囲第13項に記載の光増幅器。
  15. 前記励起光の光軸が前記集光手段の中心軸と平行になるように、前記励起光を前記コーナーキューブまたは前記集光手段へ入射し、前記コーナーキューブのそれぞれ直交する3つの面の接点である頭頂部の一部を前記コーナーキューブの出入射面と略平行に切断した切断面から信号光を入射し、この切断面から増幅出力を得ることを特徴とする請求の範囲第13項に記載の光増幅器。
  16. 励起光を前記レーザ媒質に吸収させることにより得られる増幅利得によって信号光を増幅する光増幅器において、
    前記信号光を反射し、それぞれ直交する3つの面の接点である頭頂部の一部が切断されたコーナーキューブと、
    前記コーナーキューブと前記レーザ媒質との光路上に配置され、前記コーナーキューブによって反射された前記信号光を前記レーザ媒質の位置に集光する集光手段と、
    前記レーザ媒質を挟んで前記集光手段の反対側に位置し、前記レーザ媒質で吸収されずに残った励起光の一部および前記レーザ媒質で得られた増幅利得を得た信号光を前記コーナーキューブに向かって反射する反射鏡と、
    を備え、
    前記励起光を前記コーナーキューブの切断面から入射し、
    前記信号光をこの信号光の光軸が前記集光手段の中心軸と平行になるように前記コーナーキューブまたは前記集光手段へ入射し、
    前記信号光が前記コーナーキューブと前記レーザ媒質との間を繰り返し往復するように前記コーナーキューブと前記集光手段とを配置し、
    前記コーナーキューブまたは前記集光手段から増幅出力を得ることを特徴とする光増幅器。
  17. 前記コーナーキューブの中心軸が、前記集光手段の中心軸と平行でかつ前記信号光のビーム半径以上離れて配置されることを特徴とする請求の範囲第16項に記載の光増幅器。
  18. 前記レーザ媒質に希土類の元素を添加し、前記励起光の吸収係数を増加させたことを特徴とする請求の範囲第16項に記載の光増幅器。
  19. 励起光を前記レーザ媒質に吸収させることにより得られる増幅利得によって信号光を増幅する光増幅器において、
    前記信号光および前記励起光を反射するコーナーキューブと、
    前記コーナーキューブと前記レーザ媒質との光路上に位置し、前記励起光および前記信号光を前記レーザ媒質の位置に集光する集光手段と、
    前記レーザ媒質を挟んで前記集光手段の反対側に位置し、前記レーザ媒質で吸収されずに残った励起光の一部および前記レーザ媒質で得られた増幅利得を得た信号光を前記コーナーキューブに向かって反射する反射鏡と、
    を備え、
    前記励起光の光軸および前記信号光の光軸が前記集光手段の中心軸と平行になるように前記コーナーキューブまたは前記集光手段へ入射された前記励起光および前記信号光が、前記コーナーキューブと前記レーザ媒質との間を繰り返し往復するように前記コーナーキューブと前記集光手段とを配置し、
    前記コーナーキューブまたは前記集光手段から増幅出力を得ることを特徴とする光増幅器。
  20. 前記コーナーキューブの中心軸が、前記集光手段の中心軸と平行でかつ前記励起光および信号光のビーム半径以上離れて配置されることを特徴とする請求の範囲第19項に記載の光増幅器。
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