JP3820040B2 - 人工椎弓 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、椎弓を補綴するために用いられる人工椎弓に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、脊柱管狭窄症や後縦靭帯骨化症等の脊椎疾患に対する外科的手術の手技の1つとして骨形成的脊柱管拡大術と呼ばれるものがある。これは椎骨の一部を分割した後、スペーサ等の骨補填材を用いて椎骨を再形成することにより狭窄または変形した脊柱管を拡大する方法である。
【0003】
従来では、例えば図5に示すように、まず棘突起92と椎弓91とを一塊として椎骨90から切断し保存する。この椎弓91に図6に示すようにドリル50により、針およびワイヤ等を挿通できる程度の貫通孔911を設ける。椎骨90の切断端付近にもドリル50により孔903を設ける。
【0004】
次に、図7に示すように、設けた孔903にワイヤ97を通し、セラミックス製のビーズ100が安定するようにワイヤを結紮する。これを椎骨90の左右の切断端について行い(図8)、ビーズ100を各々ずれないように固定する。
この後、保存しておいた棘突起92と椎弓91の貫通孔911にワイヤ97を通し、椎骨90の切断端に位置させる(図9)。棘突起92と椎弓91とを所定の位置に配置した後、ワイヤ97により固定する(図10)。全体の固定が終了した後、先に準備しておいた、いわゆる「骨ミンチ」95をビーズ100の周辺部に充填する。
【0005】
このように、従来使用されているビーズ100等のようなスペーサは、単純形状をなしており、また、それを椎骨の切断端部に介在させ単にワイヤで固定しているだけであるため、脱落したり固定位置がずれ易いものであった。
したがって椎骨に介在させたスペーサが脱落したり固定位置がずれると、脊柱変形や脊柱管の再閉塞による神経根麻痺、後彎変形等を引き起こすという問題があった。
【0006】
また、ワイヤを用いて椎骨等を固定する場合、例えば左右から交互に結紮させる等の処置は熟練を要し、また操作が煩雑で時間がかかり被験者への負担も大きいものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、簡便かつ確実に脊柱管の形成および棘突起の固定を行うことができ、さらに術後の経過が良好に得られる生体親和性に優れた人工椎弓を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(9)の本発明により達成される。
【0009】
(1) 切除された椎弓を補填する人工椎弓において、
脊柱管の少なくとも一部を形成する脊柱管形成部と、
前記人工椎弓を、椎骨のうちの前記椎弓の付け根部分に結合させる一対の結合部と、
棘突起の断面と当接し、該棘突起の断面より面積の大きい固定面と、前記棘突起を固定する固定部材を挿通可能な貫通孔と、前記固定部材を係止する切欠きとを有し、前記棘突起を固定する固定部とを備え、
各前記結合部と前記付け根部分とが当接する面が平面であり、
各前記結合部は、スクリュまたはピンを、その埋入位置および/または埋入角度を調整して挿通可能なスリットを有し、
該スリットに、前記スクリュまたはピンを、その埋入位置および/または埋入角度を調整して挿通することにより、前記両結合部を前記付け根部分に固定するように用いることを特徴とする人工椎弓。
【0018】
(2) 前記固定面には粗面化処理が施されている上記(1)に記載の人工椎弓。
【0019】
(3) 前記脊柱管形成部は円弧面を有する上記(1)または(2)に記載の人工椎弓。
【0020】
(4) セラミックス材料を構成材料としてなる上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の人工椎弓。
【0021】
(5) 前記セラミックス材料はリン酸カルシウム系化合物からなる上記(4)に記載の人工椎弓。
【0022】
(6) 前記リン酸カルシウム系化合物はCa/P比が1.0〜2.0である上記(5)に記載の人工椎弓。
【0023】
(7) 前記リン酸カルシウム系化合物はハイドロキシアパタイトである上記(5)または(6)に記載の人工椎弓。
【0024】
(8) 前記ハイドロキシアパタイトは700〜1000℃で仮焼成されたものである上記(7)に記載の人工椎弓。
【0025】
(9) 前記セラミックスの気孔率が0〜70%である上記(4)ないし(8)のいずれかに記載の人工椎弓。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の人工椎弓を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0027】
図1は本発明の人工椎弓の一実施形態を示す立体斜視図、図2は図1に示す人工椎弓の上面図、図3は図1に示す人工椎弓の側面図、図4は本発明の人工椎弓の使用状態の一例を示す側面図である。
【0028】
本発明の人工椎弓1は、切除された椎弓を補填する際に用いられるものであって、脊柱管の少なくとも一部を形成する脊柱管形成部2と、人工椎弓と椎骨と結合させる結合部とを備えることを特徴とする。
さらに、本発明の人工椎弓1は、脊柱管の少なくとも一部を形成する脊柱管形成部と、前記人工椎弓と椎骨とを結合させる結合部と、棘突起を固定する固定部とを備えることを特徴とする。
以下、これらの各構成要素について順次説明する。
【0029】
本発明の人工椎弓1のその全体形状は、図1に示すようにほぼ凸形状をしており、中央部に円弧面を有する脊柱管形成部2を備える。このような形状とすることにより、生体骨に近似する形状に椎骨を補填することができる。
【0030】
脊柱管形成部2は、切除された脊柱管の少なくとも一部を形成する。円弧面を有することにより、狭窄した脊柱管を拡大して脊髄の除圧を図りつつ本来の脊柱管の形状に近似させることができる。また、脊椎の支持力を維持・向上させ、後方からの圧力に十分耐え得るものとすることができる。
脊柱管形成部2の大きさ、形状は、適用される脊椎に合わせて適宜設定可能であるが、後述する結合面32から10〜15mmの高さの位置に頂点を有する半径10〜15mmの円弧面を有するものが好ましい。
【0031】
脊柱管形成部2の側方には、該脊柱管形成部2を中心としてほぼ対称に結合部3が形成されている。この結合部3により人工椎弓1を椎骨に固定することができる。
結合部3には、人工椎弓1と椎骨90とを結合するために用いられる結合部材を挿通可能な形状としてスリット31が設けられている。このスリット31に、図4に示すように結合部材としてスクリュ8等を挿通し、スクリュ8の頭部をスリット31に係止させ、先端部を椎骨90に埋入させることにより椎骨90と人工椎弓1とを結合する。
【0032】
さらに、このスリット31により、スクリュ8等の結合部材の使用状態を調節することができる。例えば、個々の椎骨の大きさや形状に合わせ、スクリュ8の埋入位置および埋入角度等の調節が可能となる。また、スクリュ8の大きさや長さ、使用本数、他の結合部材との併用等の選択も可能であり、これにより汎用性が向上し、また椎骨90と人工椎弓1との結合を常に確実なものとすることができる。
【0033】
結合部材を挿通可能な形状としては、上記スリット以外に、円形状の孔、長孔形状、矩形の孔形状等が挙げられる。また、長孔形状や、円形状の孔を複数設けた場合には、スリットの場合と同様、スクリュの埋入位置等の調節が可能であり、人工椎弓と椎骨との結合を確実に行うことができる。
【0034】
結合部材としては、上記スクリュ以外にピン等が好ましく挙げられ、これらを組み合わせて使用することも可能である。このような結合部材を用いれば、ワイヤ等により人工椎弓を固定する場合のごとく椎骨側に固定用の孔を形成したりワイヤを結紮する操作が不要となり、作業を簡易なものとすることができる。
【0035】
スクリュ等の結合部材は、例えば頭部等、結合部材の一部にスリットに係止可能な形状および大きさを有するものであることが好ましい。また、結合部材の構成材料としては、例えば金属、セラミックス、ポリ乳酸等の高分子材料等が好ましく挙げられる。
【0036】
脊柱管形成部2の上方には固定部5が形成されている。固定部5には棘突起92の断面921と当接する固定面51と、棘突起92を人工椎弓1に固定する固定手段であるワイヤ7が挿通可能な貫通孔54と、ワイヤ7を係止させる係止部材として切欠き53とが配設されている。
【0037】
固定面51は長方形の平面であって、長辺の長さが10〜25mm、短辺の長さが5〜15mm程度であることが好ましい。また、固定面51の面積は棘突起92の断面921の面積よりも大きいことが好ましい。これにより棘突起92を安定に支持することができ、確実に固定することができる。
固定面51の表面は、平滑であってもよく、粗面化処理が施されていてもよい。粗面化処理を施した場合、断面921との摩擦係数が大きくなり、安定に固定することができる。
【0038】
固定面51の下方には、傾斜面4に開孔を有する貫通孔54が設けられている。貫通孔54は、固定手段が挿通可能な大きさであれば特に限定されないが、固定手段としてワイヤを用いる場合、孔径は1〜2mm程度が好ましい。
また、貫通孔54は、図に示すように固定面51の短辺どうしを結ぶ方向、すなわち結合部3どうしを結ぶ方向に設けられていることが好ましい。これにより、棘突起92を固定するためワイヤ7を掛ける操作をより容易に行うことができる。例えば仮に、貫通孔54が固定面51の長辺を結ぶ方向に設けられている場合、貫通孔54にワイヤを挿脱する方向には、隣接椎骨の棘突起および棘間靭帯等が存在することとなり、ワイヤの扱いが困難になる場合がある。
【0039】
固定面51の短辺には、一対の切欠き53が設けられている。この切欠き53にワイヤ7等の固定部材を係止させることにより、棘突起の固定をより容易かつ確実に行うことができる。さらに、術中および術後においてワイヤ7のずれや緩みを防止し、棘突起92の固定状態の維持を図ることができる。
【0040】
また、切欠き53は固定部5のいかなる位置に設けられていてもよいが、貫通孔54の開孔付近に設けられることが好ましい。貫通孔54の開孔と切欠き53との間の距離を短くすることにより、ワイヤ7の緩みやずれをより効果的に防止することができる。
なお、ワイヤ等の係止部材としては、上記切欠きの他、突起状物や環状物、鉤状物等が挙げられる。
【0041】
貫通孔54の開孔が位置する面は、固定面51から結合部3に向けて側方へ傾斜する傾斜面4であることが好ましい。これにより、人工椎弓1全体として正常な生体骨の形状に近似させることができる。また、傾斜面4とすることにより貫通孔54の開孔を捉え易く、ワイヤ等の固定部材の挿脱が容易になり、棘突起の固定をより迅速に行うことができる。
【0042】
傾斜面4の傾斜角θは特に限定されず、40〜70°程度が好ましい。傾斜面4がこの範囲の傾斜角を有することにより、上記の効果を有効に発揮しつつ全体として強度を維持することができる。なお、両傾斜面は互いに同じ傾斜角を有するものであってもよく、相異なる傾斜角であってもよい。
【0043】
このような人工椎弓1は、セラミックス材料を構成材料としてなることが好ましい。セラミックス材料は加工性に優れているため、ドリル等を用いた切削加工によりその形状、大きさ等を調整することが容易である。例えば、結合面32を切削することにより、脊柱管形成部2の形状の微調整を行うことができる。
【0044】
セラミックス材料としては、各種のセラミックス材料が挙げられるが、特にアルミナ、ジルコニア、リン酸カルシウム系化合物等のバイオセラミックスが好ましい。なかでもリン酸カルシウム系化合物は、優れた生体親和性を備えているため、骨欠損部を補綴する人工椎弓の構成材料として特に好ましい。
【0045】
リン酸カルシウム系化合物としては、例えばハイドロキシアパタイト、フッ素アパタイト、炭酸アパタイト等のアパタイト類、リン酸二カルシウム、リン酸三カルシウム、リン酸四カルシウム、リン酸八カルシウム等が挙げられ、これらを1種または2種以上を混合して用いることができる。また、これらのリン酸カルシウム系化合物のなかでもCa/P比が1.0〜2.0のものが好ましく用いられる。
【0046】
このようなリン酸カルシウム系化合物のうち、ハイドロキシアパタイトがより好ましい。ハイドロキシアパタイトは骨の無機質主成分と同様の構造であるため、優れた生体適合性を有している。また、ハイドロキシアパタイトは、700〜1000℃で仮焼成されたものがより好ましい。かかる温度で仮焼成されたハイドロキシアパタイト粒子は、ある程度活性が抑えられるため、焼結が急激に進行すること等による焼結ムラが抑制され、強度にムラのない焼結体を得ることができる。
【0047】
本発明では、セラミックスの気孔率は0〜70%であることが好ましく、30〜50%がより好ましい。気孔率をこの範囲とすることにより、強度を維持しつつ、良好な生体親和性を発揮し、骨伝導による骨新生を促進することができる。
【0048】
本発明の人工椎弓の構成材料としては、上記セラミックス材料の他、該セラミックス材料とチタン等の生体為害性の小さい金属材料との複合材料等を用いることも可能である。
【0049】
また、人工椎弓の部分毎に、例えば外側と内側とで構成材料の種類、組成を変化させてもよい。例えば、緻密質セラミックスからなる中心部の表面に多孔質ハイドロキシアパタイト層を設けたもの等が挙げられ、かかる表面のハイドロキシアパタイト層は、溶射法、スパッタリング法、含浸法、スプレーコーティング法、焼結接合等により設けることができる。
【0050】
以上、本発明の人工椎弓を図示の各実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、例えば、固定面51の形状は長方形に限られず、台形や矩形等であってもよい。また、結合部、固定部、脊柱管形成部は、各々結合部材や固定部材の形状等に対応させるために、種々の変形が施されていてもよい。さらに、本発明の人工椎弓としては、固定部を備えず固定部に相当する部分に人工の棘突起が予め形成されたものであってもよい。
【0051】
また、上記実施形態では頸椎椎骨に適用した場合について説明したが、本発明の人工椎弓は、胸椎椎骨や腰椎椎骨にも適用可能である。
【0052】
【実施例】
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
【0053】
(実施例)
水酸化カルシウムスラリーとリン酸水溶液から公知の湿式合成法によりハイドロキシアパタイトスラリーとした。これを噴霧熱乾燥法により乾燥した後、大気炉において700℃仮焼成を行うことにより球状粉体を得た。
次に、得られたハイドロキシアパタイトの球状粉体と高分子化合物水溶液とを混合・撹拌した後、この混合物を乾燥させることによりハイドロキシアパタイトのブロック体を得た。
【0054】
この成形体を電気炉に入れ、1200℃で4時間焼結することにより、図1〜図3に示す形状の人工椎弓を作製した。
【0055】
本実施例で作製された人工椎弓は、両端の長さ:50mm、幅:10mmであった。また、脊柱管形成部2は、両端の長さ:30mm、高さ:15mm、R=15mmの半円の円弧面を有していた。固定面51は、長辺:20mm、短辺:10mmの長方形状であり、傾斜面4の傾斜角は60°、人工椎弓の気孔率は40%であった。
【0056】
この人工椎弓1を脊柱管狭窄症の症例において、全再建的脊柱管拡大術に適用した。
まず、棘上靭帯および棘間靭帯等の後方支持要素を付着させた状態で、棘突起92を椎体90から切離し、切離された棘突起92にドリルを用いて固定用孔(φ:1.5mm)922を設けた。
【0057】
次に、図4に示すように椎体90の切断端901に結合面32を係合させ、ポリ乳酸からなるスクリュ8をスリット31(幅:3.4mm、長さ:7.5mm)に各々挿通し、その先端部を椎骨90に埋入させ、頭部をスリット31に係止させることにより人工椎弓1を椎骨90に固定した。
【0058】
さらに、固定面51に棘突起92を固定する。棘突起92の固定は、ワイヤ7を固定部5に設けられた貫通孔54(φ:1.5mm)および固定用孔922に数回通し、緊縛することにより行った。また、ワイヤ7は固定面51に設けられた切欠き53に係止させた。
【0059】
このように本発明の人工椎弓1を適用することにより、狭窄していた脊柱管(図4中点線)は、脊柱管形成部2により正常な脊柱管に近似する形状で良好に拡大され、これにより脊髄への圧迫を除去することができた。
【0060】
また、人工椎弓1をスクリュ8を用いて固定したため、取付けが簡便で手術時間の大幅な短縮を図ることができた。その上、椎骨との結合が確実なものとなり、術後に人工椎弓が緩んだり、固定位置の移動等に起因する合併症の問題もなかった。
【0061】
一方、棘突起92は確実に固定面51に固定されており、術後にワイヤ7がずれたり緩むことはなかった。また、このように棘突起92を形成することにより、脊髄の除圧のみならず神経根や根動脈の除圧が可能となった。
【0062】
さらに、本発明の人工椎弓1を用いることにより、いったん切除した椎弓をもとに戻す術式の場合よりも簡便かつ正確に脊柱管の拡大および棘突起の固定を行うことができた。しかも、術中、術後に再び椎弓が陥没すること等がなく、脊柱管の拡大状態を恒久的に維持することができる。また、ハイドロキシアパタイトからなる人工椎弓1は、棘突起93および椎体90と速やかに骨癒合し、生理的再建が極めて良好に行われ、後方支持組織の侵襲等を生じることはなかった。
【0063】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の人工椎弓によれば、椎孔の拡大形成および棘突起の固定を簡便かつ正確に行うことができる。また、被験者の腸骨を採取する必要がないため出血量を最少量に抑え、さらに手術時間を大幅に短縮することができ、被験者の負担を軽減することができる。
【0064】
また、本発明の人工椎弓は椎骨に確実に固定されるため、長期使用によるストレスの下でも椎骨との結合状態を維持することができる。
さらに、棘突起の固定が確実になされるため、融合不全等による合併症のおそれがなく良好な経過が得られる。
【0065】
人工椎弓の構成材料として生体親和性に優れたリン酸カルシウム系化合物等のセラミックス材料を用いる場合、起炎性等が非常に低く、また高強度であるため脊椎等、一定の強度を必要とする部位における骨補綴物として非常に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の人工椎弓の一実施形態を示す立体斜視図である。
【図2】図1に示す人工椎弓の上面図である。
【図3】図1に示す人工椎弓の側面図である。
【図4】本発明の人工椎弓の使用状態の一例を示す側面図である。
【図5】従来の脊柱管拡大術を示す側面図である。
【図6】従来の脊柱管拡大術を示す側面図である。
【図7】従来の脊柱管拡大術を示す側面図である。
【図8】従来の脊柱管拡大術を示す側面図である。
【図9】従来の脊柱管拡大術を示す側面図である。
【図10】従来の脊柱管拡大術を示す側面図である。
【図11】従来の脊柱管拡大術を示す側面図である。
【符号の説明】
1 人工椎弓
2 脊柱管形成部
3 結合部
31 スリット
32 結合面
4 傾斜面
5 固定部
51 固定面
53 切欠き
54 貫通孔
7 ワイヤ
8 スクリュ
90 椎骨
91 椎弓
911 貫通孔
901 切断端
903 孔
92 棘突起
921 断面
922 固定用孔
93 脊柱管
95 骨ミンチ
97 ワイヤ
50 ドリル
100 ビーズ

Claims (9)

  1. 切除された椎弓を補填する人工椎弓において、
    脊柱管の少なくとも一部を形成する脊柱管形成部と、
    前記人工椎弓を、椎骨のうちの前記椎弓の付け根部分に結合させる一対の結合部と、
    棘突起の断面と当接し、該棘突起の断面より面積の大きい固定面と、前記棘突起を固定する固定部材を挿通可能な貫通孔と、前記固定部材を係止する切欠きとを有し、前記棘突起を固定する固定部とを備え、
    各前記結合部と前記付け根部分とが当接する面が平面であり、
    各前記結合部は、スクリュまたはピンを、その埋入位置および/または埋入角度を調整して挿通可能なスリットを有し、
    該スリットに、前記スクリュまたはピンを、その埋入位置および/または埋入角度を調整して挿通することにより、前記両結合部を前記付け根部分に固定するように用いることを特徴とする人工椎弓。
  2. 前記固定面には粗面化処理が施されている請求項1に記載の人工椎弓。
  3. 前記脊柱管形成部は円弧面を有する請求項1または2に記載の人工椎弓。
  4. セラミックス材料を構成材料としてなる請求項1ないし3のいずれかに記載の人工椎弓。
  5. 前記セラミックス材料はリン酸カルシウム系化合物からなる請求項4に記載の人工椎弓。
  6. 前記リン酸カルシウム系化合物はCa/P比が1.0〜2.0である請求項5に記載の人工椎弓。
  7. 前記リン酸カルシウム系化合物はハイドロキシアパタイトである請求項5または6に記載の人工椎弓。
  8. 前記ハイドロキシアパタイトは700〜1000℃で仮焼成されたものである請求項7に記載の人工椎弓。
  9. 前記セラミックスの気孔率が0〜70%である請求項4ないし8のいずれかに記載の人工椎弓。
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