JP3819564B2 - 掘削用バケットの底蓋開閉装置 - Google Patents
掘削用バケットの底蓋開閉装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アースドリル等の掘削機に用いられる掘削用バケットの底蓋開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現場杭を施工するための杭孔内を掘削するアースドリルは、ブームの上部から昇降自在に吊下げられたケリーバの下端に掘削用バケットを設け、ケリーバを回転させるケリーバ駆動装置をブームの下方に配置し、ケリーバ駆動装置によりケリーバを回転させながら掘削用バケットにて掘削作業を行う。この掘削用バケットは、バケット本体底部にヒンジにて開閉可能に設けた底蓋を閉じた状態で掘削を行い、底蓋下面の複数の掘削刃で掻き取られた掘削土を、底蓋に開口する取込み口からバケット本体内へ収容し、掘削土が一杯になったら掘削用バケットを地上へ引き上げて、底蓋を開けて掘削土をダンプカー等の荷台に排出する。
【0003】
このため、底蓋開閉装置として、バケット本体のヒンジと対向する位置に、下端に通称矢じりと呼ばれるラッチを有するラッチバーを縦方向に配設し、底蓋のヒンジと対向する位置に形成した係合孔にラッチを係合して底蓋を閉じ、バケット本体の上面に、ラッチバー上部のハンドルに連結するリターンスプリングを設けて、該リターンスプリングによりラッチを常時閉方向に付勢して底蓋を常時閉状態に保持し、底蓋を開けるために、ラッチバーを開方向に回動して、ラッチと底蓋の係合孔との係合を解除するシリンダをバケット本体の上面に設置しているものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、掘削土は水分を多量に含んだものが多いところから、上述の構成では、バケット本体の上面に設置されたシリンダが、バケットとともに掘削孔の中に入っていくため、掘削土にまみれて確実に作動しない虞がある。また、シリンダに作動流体を給排する配管あるいはシリンダを駆動するための電気配線が掘削土にまみれて、配管や電気配線の切断の虞があるので、配管や電気配線の保護部材を設ける必要がある。
【0005】
そこで本発明は、シリンダ、配管あるいは電気配線等が掘削土にまみれることがなく、シリンダが確実に作動して底蓋を開けることができる掘削用バケットの底蓋開閉装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するため、本発明は、掘削機のブームの上部から昇降自在に吊下げられたケリーバの下端に掘削用バケットを設け、該ケリーバを回転させるケリーバ駆動装置をブームの下方に配置し、前記掘削用バケットのバケット本体底部に底蓋を開閉可能に設け、該バケット本体に前記底蓋に係合して底蓋を閉じるラッチを下端に有するラッチバーを設け、該ラッチバーを開方向に回動して前記ラッチと前記底蓋との係合を解除するシリンダを配設した掘削用バケットの底蓋開閉装置において、前記シリンダに、前記ラッチバーに係合してラッチバーを開方向に回動する係合部材を設けるとともに、該シリンダを、前記掘削用バケットが地上に引き上げられたときに、前記係合部材と前記ラッチバーとが係合する位置にワイヤロープにて吊下げたことを特徴とし、また、前記シリンダを前記掘削用バケットのサイズに合わせて、前記掘削用バケットの径方向に移動可能に設けたことを特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、図面に示す実施形態例に基づいて、さらに詳細に説明する。掘削機のブームの上部から昇降自在に吊下げられた伸縮可能なケリーバ1の下端に設けられた掘削用バケット2は、バケット本体3底部に底蓋4を開閉可能に設け、バケット本体3に、下端にラッチ5を有するラッチバー6を縦方向に配設し、底蓋4の係合孔にラッチ5を係合して底蓋4を閉じ、バケット本体3の上面に、ラッチバー6上部のハンドル7に連結するリターンスプリング8を設け、該リターンスプリング8によりラッチ5を常時閉方向に付勢して底蓋4を常時閉状態に保持している。
【0008】
また、ブームの下方に配置されてケリーバ1を回転させるケリーバ駆動装置9には、ケリーバ1と一体に回転する回転支持台10が設けられ、該回転支持台10にワイヤロープ11にてシリンダ12が吊下げられている。このシリンダ12は、ラッチバー6上部のハンドル7をリターンスプリング8の付勢力に抗して回動してラッチ5と底蓋4の係合孔との係合状態を解除する。
【0009】
シリンダ12は、ケリーバ1の途中に上下方向に移動可能に設けられてケリーバ1と一体に回転する筒体13の下部に固設したブラケット14に設けられており、ブラケット14には、回転支持台10からのワイヤロープ11の下端がボルト15にて取り付けられている。
【0010】
ブラケット14には、シリンダ12の支持具16が掘削用バケット2の径方向に移動可能に設けられ、該支持具16にシリンダ12が取り付けられるとともに、シリンダ12のロッド12a側に、ラッチバー6のハンドル7に係合する係合部材としてのレバー17が設けられている。
【0011】
レバー17は、上端を支持具16に回動可能に軸支され、中間部にシリンダ12のロッド12aが連結される連結孔17aを複数個形成し、下端がラッチバー6のハンドル7に係合し、シリンダ12のロッド12aの伸長によりラッチバー6のハンドル7を開方向に回動して、ラッチ5と底蓋4の係合孔との係合を解除するもので、シリンダ12のロッド12aと連結孔17aの連結位置を変えることにより、レバー17のストロークを変更可能としている。
【0012】
このシリンダ12は、ケリーバ1を縮小して掘削用バケット2が地上に引き上げられたときに、レバー17の下端がラッチバー6のハンドル7に係合する位置にワイヤロープ11にて吊下げられている。尚、18はシリンダ12に作動油を給排するホースである。
【0013】
このように構成することにより、図3に示されるように、ケリーバ1を回転しながらケリーバ1を伸長して掘削用バケット2にて掘削作業を行う際には、シリンダ12及びレバー17は、回転支持台10からのワイヤロープ11に吊下げられて地上に位置し、図4に示されるように、ケリーバ1を縮小して掘削用バケット2を地上に引き上げると、レバー17の下端が掘削用バケット2のラッチバー6のハンドル7に係合する。
【0014】
そして、掘削土を排出するときには、図5に示されるように、底蓋4の開くスペースを確保するためにさらに掘削用バケット2を引き上げて、シリンダ12に作動油を供給し、ロッド12aを伸長してレバー17を回動し、レバー17と係合するラッチバー6のハンドル7を開方向へ回動して、ラッチ5と底蓋4の係合孔との係合を解除し底蓋4を開く。
【0015】
したがって、シリンダ12やホース18が掘削孔内に入らないから掘削土にまみれることがなく、シリンダ12が確実に作動して底蓋4を開けることができ、また、シリンダ12やホース18の耐久性を向上できる。
【0016】
さらに、シリンダ12の支持具16が掘削用バケット2の径方向に移動可能に設けられているから、掘削孔の大きさに対応する掘削用バケット2のサイズに合わせてシリンダ12を移動でき、しかも、シリンダ12のロッド12aと連結孔17aの連結位置を変えることにより、レバー17のストロークを変更可能として、掘削用バケット2のサイズの変更に伴うラッチバー6のハンドル7の回動量の違いに対応できるようにしている。
【0017】
尚、上記実施形態例では、シリンダ12を油圧で作動するもので説明したが、他の流体で作動するシリンダや電動シリンダでも良い。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の掘削用バケットの底蓋開閉装置は、掘削用バケットの底蓋に係合して底蓋を閉じるラッチを下端に有するラッチバーを開方向に回動して、ラッチと底蓋との係合を解除するシリンダに、ラッチバーに係合してラッチバーを開方向に回動する係合部材を設けるとともに、シリンダを、掘削用バケットが地上に引き上げられたときに、係合部材とラッチバーとが係合する位置にワイヤロープにて吊下げたので、掘削作業を行う際には、シリンダ及び係合部材は、ワイヤロープに吊下げられて地上に位置し、ケリーバを縮小して掘削用バケットを地上に引き上げると、係合部材が掘削用バケットのラッチバーに係合し、この状態でシリンダを作動させることにより、ラッチバーを開方向へ回動して、ラッチと底蓋の係合を解除し底蓋を開くから、シリンダやシリンダを駆動する流体の配管、あるいはシリンダを駆動するための電気配線等が掘削土にまみれることがなく、シリンダが確実に作動して底蓋を開けることができ、また、シリンダや配管あるいは電気配線等の耐久性を向上できる。さらに、シリンダを掘削用バケットの径方向に移動可能に設ることにより、シリンダを掘削用バケットのサイズに合わせて移動することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態例を示す掘削用バケットの底蓋開閉装置の斜視図である。
【図2】 ラッチバーの回動状態を示す平面図である。
【図3】 掘削作業時のシリンダの位置を示す概略図である。
【図4】 掘削用バケットを地上に引き上げた状態の概略図である。
【図5】 底蓋を開ける際の概略図である。
【符号の説明】
1…ケリーバ、2…掘削用バケット、3…バケット本体、4…底蓋、5…ラッチ、6…ラッチバー、7…ハンドル、8…リターンスプリング、9…ケリーバ回転駆動装置、10…回転支持台、11…ワイヤロープ、12…シリンダ、17…レバー、18…ホース
Claims (2)
- 掘削機のブームの上部から昇降自在に吊下げられたケリーバの下端に掘削用バケットを設け、該ケリーバを回転させるケリーバ駆動装置をブームの下方に配置し、前記掘削用バケットのバケット本体底部に底蓋を開閉可能に設け、該バケット本体に前記底蓋に係合して底蓋を閉じるラッチを下端に有するラッチバーを設け、該ラッチバーを開方向に回動して前記ラッチと前記底蓋との係合を解除するシリンダを配設した掘削用バケットの底蓋開閉装置において、前記シリンダに、前記ラッチバーに係合してラッチバーを開方向に回動する係合部材を設けるとともに、該シリンダを、前記掘削用バケットが地上に引き上げられたときに、前記係合部材と前記ラッチバーとが係合する位置にワイヤロープにて吊下げたことを特徴とする掘削用バケットの底蓋開閉装置。
- 前記シリンダを前記掘削用バケットのサイズに合わせて、前記掘削用バケットの径方向に移動可能に設けたことを特徴とする請求項1記載の掘削用バケットの底蓋開閉装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28842497A JP3819564B2 (ja) | 1997-10-21 | 1997-10-21 | 掘削用バケットの底蓋開閉装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP28842497A JP3819564B2 (ja) | 1997-10-21 | 1997-10-21 | 掘削用バケットの底蓋開閉装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11125084A JPH11125084A (ja) | 1999-05-11 |
JP3819564B2 true JP3819564B2 (ja) | 2006-09-13 |
Family
ID=17730048
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP28842497A Expired - Fee Related JP3819564B2 (ja) | 1997-10-21 | 1997-10-21 | 掘削用バケットの底蓋開閉装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3819564B2 (ja) |
-
1997
- 1997-10-21 JP JP28842497A patent/JP3819564B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11125084A (ja) | 1999-05-11 |
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