JP3818810B2 - 複数台設置した温水ボイラによる温水循環装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は複数台設置した温水ボイラと熱負荷との間に温水循環路を形成し、熱負荷の状況に応じて温水ボイラの運転台数を制御して加熱した熱媒体を循環させる温水循環装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来よりこの種のものに於いては、ビル、マンション、アパート等の大型の建物では、温水ボイラにて加熱された熱媒体を建物内の各部屋に設置した放熱器や床暖房装置等の熱負荷に循環させて暖房を行うものがあった。
【0003】
そしてこの場合、大型の温水ボイラを1台設置するのではなく、小型の温水ボイラを複数台設置して熱負荷の要求熱量に応じて温水ボイラの運転台数を制御するものがあり、大型の温水ボイラを1台設置するのに比べて各小型の温水ボイラを高効率で運転することができるので省エネルギー効果があり、又熱負荷が小さくとも対応でき、熱負荷の変動に対する応答が優れているものであり、更に熱負荷の大きさに合わせて設置する温水ボイラの台数を増減して設置すればよいので、既存の温水ボイラをそのまま設置できるものであった。
【0004】
そして実際の設置としては例えば図3に示すように、熱媒体と熱交換する熱交換器101と、該熱交換器101を加熱するバーナ102と、熱交換されて加熱された熱媒体を循環させる循環ポンプ103とを内蔵した密閉式温水ボイラ104を複数台設置し、各温水ボイラ104の往き管105を往きヘッダ106に接続して、温水ボイラ104から熱負荷(図示せず)に向かう熱媒体を合流させてから総往き管107にて熱負荷へと送られ、又各温水ボイラ104の戻り管108を戻りヘッダ109に接続して、熱負荷から総戻り管110内を流れて戻りヘッダ109に戻ってきた熱媒体を各温水ボイラ104に分流させて戻すものである。
【0005】
又、各温水ボイラ104の往き口111と往きヘッダ106との間を連通している往き管105及び各温水ボイラ104の戻り口112と戻りヘッダ109との間を連通している戻り管108には、集中制御装置(図示せず)の制御信号により開閉する開閉弁113が設けられ、更に各温水ボイラ104の往き口111と開閉弁113との間には熱媒体の膨張により温水循環路内が所定圧力以上の異常圧力になったとき、熱媒体を温水循環路外に排出して圧力を下げる安全弁114が設けられ、又各温水ボイラ104の戻り口112と開閉弁113との間には循環路内の空気を温水循環路外に排出してエアがみ等の発生を防止する自動空気抜き弁115が設けられているものである。
【0006】
また、総戻り管110には、熱媒体の温度上昇による体積膨張や温度下降による体積収縮による温水循環路内を流れる全熱媒体量の増減を吸収するための膨張タンク116が設けられているものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところでこの従来のものでは、使用する温水ボイラは密閉式の温水ボイラで、半密閉式の温水ボイラは使用できなかった。
それは半密閉式温水ボイラは、戻り口から戻ってきた熱媒体をシスターンタンクに一旦貯めて、それを循環ポンプにより熱交換器に送って熱交換させた後往き口から送り出すもので、このシスターンタンクはタンク内の圧力が所定値より高くなった場合及び所定値より低い負圧になったときに開放する圧力調整弁により密閉されている。
【0008】
そしてこの圧力調整弁は大気開放されたリザーブタンクにオバーフローパイプにより連通され、更に該リザーブタンクは排水パイプにより温水ボイラ本体外と通気しており、シスターンタンク内の圧力が正圧の所定値より高くなった場合、圧力調整弁は閉塞状態から開放状態に動作し、シスターンタンク内の熱媒体をオバーフローパイプを介してリザーブタンクに排水してシスターンタンク内の圧力を低下させ、それによりシスターンタンク内の圧力が正圧の所定値より低くなったら開放状態から再び閉塞状態へと動作するものである。
【0009】
そしてリザーブタンク内の熱媒体が所定量以上になると、排水パイプによりリザーブタンク内の熱媒体が温水ボイラ本体外へ排水されて、リザーブタンク内の熱媒体が所定量以上にならないようになっている。
【0010】
又この圧力調整弁はシスターンタンク内の圧力が負圧の所定値より低い負圧になった場合も閉塞状態から開放状態に動作し、リザーブタンク内の熱媒体をオバーフローパイプを介してシスターンタンクに補給し、それにより圧力を負圧から正圧に上昇させ、シスターンタンク内の圧力が正圧になったら開放状態から再び閉塞状態へと動作するものである。
【0011】
ところでこの温水ボイラを複数台設置して熱負荷の要求熱量に応じて温水ボイラの運転台数を制御するものに半密閉式温水ボイラを使用すると、各温水ボイラの圧力調整弁の動作圧力値に個体差があるため、各温水ボイラの圧力調整弁が全部一斉に開放・閉塞しない。
【0012】
そのため、例えば設置した全温水ボイラにより運転開始して熱媒体が急激に膨張して温水循環路内の圧力が上昇し、その結果全温水ボイラのシスターンタンク内の圧力が上昇していった場合、全温水ボイラの圧力調整弁の中で正圧での動作圧力値の一番小さい圧力調整弁が閉塞状態から開放状態に動作し、温水循環路内で膨張した熱媒体はこの開放状態になった圧力調整弁からオバーフローパイプを介してリザーブタンクに排水される。
【0013】
ここでリザーブタンクの容量はあくまで温水ボイラ単体の温水循環路での熱媒体の膨張量に対応した大きさであるので、温水ボイラを複数台設置するような大きな温水循環路を流れる全熱媒体の膨張量に対応できず、すぐ所定量に達しその後は排水パイプを介して温水ボイラ本体外へ熱媒体がどんどん排水されてしまうという問題があった。
【0014】
又逆に温水ボイラの運転を停止して熱媒体の温度が低くなると、それにより熱媒体が収縮して温水循環路内の圧力が下降し、その結果全温水ボイラのシスターンタンク内の圧力が下降して負圧になった場合、全温水ボイラの圧力調整弁の中で負圧での動作圧力値の一番小さい圧力調整弁が閉塞状態から開放状態に動作し、この開放状態になった圧力調整弁からオバーフローパイプを介してリザーブタンク内の熱媒体がシスターンタンクにどんどん補給され、そのシスターンタンク内の熱媒体が温水循環路へと流れていく。
【0015】
ここでリザーブタンクの容量は温水ボイラ単体の温水循環路での熱媒体の収縮量に対応した大きさでもあるので、温水ボイラを複数台設置するような大きな温水循環路を流れる全熱媒体の収縮量に対応できず、すぐにリザーブタンク内は空になり、その後はシスターンタンクには空気が供給され、シスターンタンク内も空になると温水循環路に空気が流入して循環ポンプのエアがみ等不具合が生ずるという問題があった。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この発明はこの点に着目し上記欠点を解決する為、特にその構成を、熱負荷から戻ってきた熱媒体を貯めるシスターンタンクと、該シスターンタンク内の熱媒体を熱負荷へ送り出す循環ポンプと、該循環ポンプから送り出された熱媒体と熱交換する熱交換器と、該熱交換器を加熱するバーナ部と、前記シスターンタンクの注入口に取り付けられて該シスターンタンクを密閉すると共に、シスターンタンク内の圧力が上限所定値以上及び下限所定値以下の時開放しそれ以外の時は閉塞する圧力調整弁と、前記シスターンタンク内の圧力が上限所定値以上で圧力調整弁が開放した時シスターンタンクからの熱媒体の排水を貯め、シスターンタンク内の圧力が下限所定値以下で圧力調整弁が開放した時シスターンタンクへ熱媒体と給水する大気開放されたリザーブタンクと、一端が該リザーブタンクに設けられ他端がボイラ本体外に突出している排水パイプと、一端が圧力調整弁に設けられ他端がリザーブタンク内に設けられ、圧力調整弁が開放した時熱媒体が通るオーバーフローパイプとを備えた温水ボイラを複数台設置し、該複数台設置された温水ボイラと熱負荷との間に温水循環路を形成して熱負荷の状態に対応して温水ボイラの運転台数を制御する温水循環装置において、前記各温水ボイラの排水パイプを排水パイプ接続管にて接続したものである。
【0017】
また、上記排水パイプはリザーブタンクの下方に設けると共に、該リザーブタンクの底部に凹部を形成し、オーバーフローパイプの一端が該凹部まで達しているようにすれば、圧力調整弁が急激に開放してリザーブタンク内の熱媒体が一気にシスターンタンクに給水される場合でも、リザーブタンク内の熱媒体が全て給水でき、しかもリザーブタンク内の全熱媒体が給水される前に素早く排水パイプ接続管を介して他の温水ボイラのリザーブタンクから熱媒体が給水されるので、その圧力調整弁が開放した温水ボイラのリザーブタンクが空になることがなく、温水循環路に空気が吸入されて循環ポンプのエアがみ等の不具合が発生するのを防止できるものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
各半密閉式温水ボイラ1が暖房運転を開始すると共に、運転開始された各温水ボイラの往き側開閉弁23及び戻り側開閉弁24が閉塞状態から開放状態に切り替えられることにより熱負荷との間に形成した温水循環路内を循環する熱媒体の温度が上昇して体積膨張し、それに伴って運転している半密閉式温水ボイラ1のシスターンタンク5内の圧力が上昇する。
【0019】
そしてシスターンタンク5内の圧力が上限所定値に近づいてくると、各シスターンタンク5に取り付けられている圧力調整弁7の中で、一番正圧での動作圧力値の小さい圧力調整弁7が閉塞状態から開放状態に動作し、温水循環路内で膨張した熱媒体はこの開放状態になった圧力調整弁7からオーバーフローパイプ13を介して大気開放されているリザーブタンク11に排水される。
【0020】
この時、各リザーブタンク11に設けられている排水パイプ15は排水パイプ接続管16にて接続されて各リザーブタンク11内の熱媒体量が同じになるようになっているので、開放状態になった圧力調整弁7からオーバーフローパイプ13を介してシスターンタンク5からリザーブタンク11へ排水された熱媒体は、そのリザーブタンク11の排水パイプ15から排水パイプ接続管16を通って圧力調整弁7が未動作である他の温水ボイラの各リザーブタンク11へと流出する。
【0021】
それにより温水循環路内を循環する全熱媒体が温度上昇により体積膨張してもその膨張分が各温水ボイラのリザーブタンク11に分散するので、温度上昇により体積膨張した熱媒体が一つのリザーブタンク11では間に合わなくてボイラ本体2外にどんどん排水されて全熱媒体量が大幅に減少してしまうのを防止できるものである。
【0022】
又逆に、温水ボイラの運転停止等により熱媒体の温度が下降して体積収縮し、それに伴って運転されていた各半密閉式温水ボイラ1のシスターンタンク5内の圧力が下降し、ついにはシスターンタンク5内の圧力が正圧から負圧状態へと変化する。
【0023】
そしてシスターンタンク5内の圧力が下限所定値の負圧に近づいてくると、各シスターンタンク5に取り付けられている圧力調整弁7の中で、一番負圧での動作圧力値の小さい圧力調整弁7が閉塞状態から開放状態に動作し、リザーブタンク11内の熱媒体がオーバーフローパイプ13を介してシスターンタンク5に給水され、又このシスターンタンク5に給水しているリザーブタンク11には、圧力調整弁7が未動作である他の温水ボイラの各リザーブタンク11から熱媒体が排水パイプ接続管16を通って流入してくる。
【0024】
それにより温水循環路を循環する全熱媒体が温度下降により体積収縮しても、その収縮分を各温水ボイラのリザーブタンク11内の熱媒体にて給水するので、温度下降により熱媒体が体積収縮したことにより、1つのリザーブタンク11及びシスターンタンク5内の熱媒体だけでは足りなくてタンクが空にってしまうことがなく、タンクが空になってついには温水循環路に空気が吸入されて循環ポンプ10のエアがみ等の不具合が発生するのを防止できるものである。
【0025】
【実施例】
次にこの発明に係る触媒燃焼装置を図面に示された一実施例で説明する。
1は複数台設置された半密閉式温水ボイラで、ボイラ本体2に設けた戻り口3から戻ってきた熱媒体を加熱して、ボイラ本体2に設けた往き口4から送り出すもので、リモコン(図示せず)の暖房運転の開始又は停止操作により集中制御装置(図示せず)から制御信号が出力され、それにより始動停止及び運転状態を制御されるものである。
【0026】
5はボイラ本体2内に設けられたシスターンタンクで、該シスターンタンク5上方の注入口6に圧力調整弁7を取り付けることにより密閉され、戻り口3から戻ってきた熱媒体を貯めるものである。
【0027】
8はボイラ本体2内に設けられた熱交換器で、ボイラ本体2内に設けられたバーナ部9の燃焼ガスにより加熱され、通過する熱媒体を熱交換により加熱するものである。
【0028】
10はボイラ本体2内に設けられた循環ポンプで、シスターンタンク5内の熱媒体を熱交換器8に送り出し、該熱交換器8にて所定温度に加熱された熱媒体をボイラ本体2の往き口4から送り出すものでる。
【0029】
11はボイラ本体2内に設けられたリザーブタンクで、タンク上面に形成した通気孔12により大気開放され、一端を圧力調整弁7に取り付けてあるオーバーフローパイプ13の他端が該リザーブタンク11内の底部中央に形成された凹部14に達しており、又該リザーブタンク11の底部付近の側面に一端が該リザーブタンク11内の底部付近に設けられ、他端がボイラ本体2外に突出している排水パイプ15が設けられている。
【0030】
16は排水パイプ接続管で、各半密閉式温水ボイラ1の排水パイプ15が接続され、それにより各半密閉式温水ボイラ1のリザーブタンク11内の熱媒体量が全て同じになるようになっているものである。
【0031】
17は往きヘッダで、往き管18により各半密閉式温水ボイラ1の往き口4と接続され、各半密閉式温水ボイラ1から加熱された熱媒体が往き管18を通って往きヘッダ17で合流された後、総往き管19から放熱器などの熱負荷(図示せず)に送られるものである。
【0032】
20は戻りヘッダで、戻り管21により各半密閉式温水ボイラ1の戻り口3と接続され、熱負荷で放熱して温度の低くなった熱媒体が総戻り管22から戻りヘッダ20に戻ってきた後、該戻りヘッダ20により各戻り管21に分流されて各半密閉式温水ボイラ1へ熱媒体が戻されるものであり、熱媒体が半密閉式温水ボイラ1から往きヘッダ17を介して熱負荷を通過し、戻りヘッダ20を介して半密閉式温水ボイラ1へと戻る温水循環路を構成しているものである。
【0033】
23は往き側開閉弁で、各半密閉式温水ボイラ1の往き口4と往き管18との間に設けられ、集中制御装置から出力される制御信号により開閉するものである。
【0034】
24は戻り側開閉弁で、各半密閉式温水ボイラ1の戻り口3と戻り管21との間に設けられ、集中制御装置から出力される制御信号により開閉するものである。
【0035】
25は空気抜き弁で、各半密閉式温水ボイラ1の戻り口3とシスターンタンク5との間に設けられ、戻り口3を通って戻ってきた熱媒体内の空気をここで分離して排気し、シスターンタンク5内に空気が入らないようにしているものである。
【0036】
前記圧力調整弁7は、図2に示すようにキャップ状でシスターンタンク5に取り付けられており、半密閉式温水ボイラ1の運転が開始されて温水循環路内の熱媒体温度が上昇して膨張し、それによりシスターンタンク5内の圧力が上昇して所定値例えば0.0882MPa(0.9Kgf/cm)以上になると、注入口6を閉塞している排水用弁体26が排水用バネ27を圧縮して上方に押し上げられることにより閉塞していた流出路28が開放され、シスターンタンク5内の熱媒体が接続部29からオーバーフローパイプ13を通ってリザーブタンク11内へ排水されるもので、排水によりシスターンタンク5内の圧力が下降すると排水用バネ27により排水用弁体26が押し下げられて流出路28が再び閉塞されるものである。
【0037】
また、逆に半密閉式温水ボイラ1の運転が停止されて温水循環路内の熱媒体温度が下降して収縮し、それによりシスターンタンク5内の圧力が下降して所定値例えば−0.00294MPa(−0.03Kgf/cm)以下の負圧になると、排水用弁体26の底部中央に設けられている給水用弁体30が引っ張られて給水用バネ31を圧縮して下方に押し下げられることにより、閉塞していた流入路32が開放され、リザーブタンク11内の熱媒体がオーバーフローパイプ13から接続部29そして流入孔33を通ってシスターンタンク5内に給水されるもので、給水によりシスターンタンク5内の圧力が上昇すると給水用バネ31により給水用弁体30が押し上げられて流入路32が再び閉塞されるものである。
【0038】
次にこの一実施例の作動について説明する。
今、リモコン等により暖房運転の開始操作を行うと、要求される熱負荷の大きさに対応して集中制御装置から各半密閉式温水ボイラ1に運転開始信号が出力され、該信号を入力した半密閉式温水ボイラ1はその信号に基づいて暖房運転を開始する。
【0039】
この時、要求される熱負荷がボイラ1台で間に合うくらい小さければ、半密閉式温水ボイラ1を1台だけ運転し、要求される熱負荷が最大熱負荷のように大きければ、設置されている全ての半密閉式温水ボイラ1を運転するものである。
【0040】
又それと同時に、集中制御装置は運転される全ての半密閉式温水ボイラ1の往き側開閉弁23と戻り側開閉弁24とを閉鎖状態から開放状態に動作させるものである。
【0041】
ここで図1のように3台の半密閉式温水ボイラ1が設置されて3台とも暖房運転を開始した場合を例に説明すると、暖房運転が開始され各半密閉式温水ボイラ1にて所定温度まで加熱された熱媒体が各往き管18を通って往きヘッダ17で合流して総往き管22から熱負荷へと流れ、熱負荷で放熱した熱媒体が総戻り管22から戻りヘッダ20に戻ってきた後各戻り管21に分流されて各半密閉式温水ボイラ1へ熱媒体が戻されるというように熱媒体が循環し、温水循環路を流れる熱媒体の温度が上昇していき、それに伴って熱媒体の体積も膨張する。
【0042】
温水循環路を流れる熱媒体の体積が膨張することにより、各半密閉式温水ボイラ1のシスターンタンク5内の熱媒体量が増加し、それに伴ってシスターンタンク5内の圧力が上昇する。
【0043】
ここで暖房運転を行っている各半密閉式温水ボイラ1のシスターンタンク5に取り付けた圧力調整弁7の中で、正圧での動作圧力値の一番小さい圧力調整弁7、つまり排水用バネ27のバネ力が一番弱い圧力調整弁7の排水用弁体26が押し上げられて閉塞していた流出路28が開放される。
【0044】
それにより運転している各半密閉式温水ボイラ1のシスターンタンク5の中で、その圧力調整弁7の流出路28が開放されたシスターンタンク5だけが他の半密閉式温水ボイラ1のシスターンタンク5より内部の圧力が低くなるため、膨張した熱媒体はその内部の圧力が低くなったシスターンタンク5に流れ込む。
【0045】
圧力調整弁7の流出路28が開放されたシスターンタンク5に熱媒体が流れ込んでシスターンタンク5が満杯になると、熱媒体はオーバーフローパイプ13を通ってリザーブタンク11内へ排水されていく。
【0046】
全ての半密閉式温水ボイラ1のリザーブタンク11は、その底部側面に設けた排水パイプ15が排水パイプ接続管16にて各半密閉式温水ボイラ1のリザーブタンク11内の熱媒体量が全て同量になるように接続されているので、シスターンタンク5が満杯になってリザーブタンク11内へ排水されてきた熱媒体は、排水パイプ接続管16を通って圧力調整弁7が動作していない各半密閉式温水ボイラ1のリザーブタンク11内へと流れていく。
【0047】
この場合は全ての半密閉式温水ボイラ1が運転している場合を例に説明したがこれに限らず、例えば1台だけ運転している場合でもその運転している半密閉式温水ボイラ1の圧力調整弁7の流出路28が開放され、そのボイラのシスターンタンク5が満杯になってリザーブタンク11内へ熱媒体が排水された時、各リザーブタンク11は大気開放されているので、運転しているボイラのリザーブタンク11内へ排水されてきた熱媒体は、排水パイプ接続管16を通って運転していない各半密閉式温水ボイラ1のリザーブタンク11内へと流れていくものである。
【0048】
このように温水ボイラを複数台設置して熱負荷の要求熱量に応じて温水ボイラの運転台数を制御するものに半密閉式温水ボイラを使用しても、各ボイラのリザーブタンク11が排水パイプ接続管16により接続されて各リザーブタンク11内の熱媒体量が全て同量になるようになっているので、各温水ボイラの圧力調整弁7が全部一斉に開放・閉塞動作しなくとも温水循環路を流れる全熱媒体の膨張量に対応でき、膨張した熱媒体を各リザーブタンク11に流すのでボイラ本体2外へ熱媒体をどんどん排水してしまうことがなく、既存の半密閉式温水ボイラをそのまま使用して複数台設置できるものである。
【0049】
又逆にリモコン等により暖房運転の停止操作を行うと、今まで暖房運転していたボイラが運転を停止し、熱媒体の温度が低下していき、それに伴って熱媒体の体積も収縮する。
【0050】
温水循環路を流れる熱媒体の体積が収縮することにより、各半密閉式温水ボイラ1のシスターンタンク5内の熱媒体量が減少し、それに伴ってシスターンタンク5内の圧力が下降して正圧から負圧へと変化する。
【0051】
ここで暖房運転を行っていた各半密閉式温水ボイラ1のシスターンタンク5に取り付けた圧力調整弁7の中で、負圧での動作圧力値の一番小さい圧力調整弁7、つまり給水用バネ31のバネ力が一番弱い圧力調整弁7の給水用弁体30が引っ張り下げられて閉塞していた流入路32が開放される。
【0052】
それによりその流入路32が開放されたシスターンタンク5の内圧より大気開放されているリザーブタンク11の内圧の方が圧力が高いため、リザーブタンク11内の熱媒体がオーバーフローパイプ13を通ってシスターンタンク5内へ給水されていく。
【0053】
全ての半密閉式温水ボイラ1のリザーブタンク11は、その底部側面に設けた排水パイプ15が排水パイプ接続管16にて各半密閉式温水ボイラ1のリザーブタンク11内の熱媒体量が全て同量になるように接続されているので、流入路32が開放されたシスターンタンク5に熱媒体を給水しているリザーブタンク11には、圧力調整弁7が動作していない各半密閉式温水ボイラ1のリザーブタンク11内の熱媒体が排水パイプ接続管16を通って流れ込んでいく。
【0054】
この場合も全ての半密閉式温水ボイラ1が運転していて全停止した場合を例に説明したがこれに限らず、例えば運転している台数が減少したり、1台だけ運転していたのが停止して熱媒体の温度が下がって体積収縮した場合でもよく、運転していたいずれかの半密閉式温水ボイラ1の圧力調整弁7の流入路32が開放されてそのボイラのリザーブタンク11内の熱媒体がシスターンタンク5に給水された時、各リザーブタンク11は大気開放されており且つ各リザーブタンク11内の熱媒体量が全て同量になるように排水パイプ接続管16により接続されているので、流入路32が開放されてシスターンタンク5に熱媒体を給水しているリザーブタンク11に他のボイラのリザーブタンク11から熱媒体が流入し、各温水ボイラの圧力調整弁7が全部一斉に開放・閉塞動作しなくとも温水循環路を流れる全熱媒体の収縮量に対応でき、シスターンタンク5に熱媒体を給水しているリザーブタンク11が空になって温水循環路に空気が流入することがなく、既存の半密閉式温水ボイラをそのまま使用して複数台設置できるものである。
【0055】
またリザーブタンク11は該リザーブタンク11内の底部中央に凹部14を形成すると共に、一端を圧力調整弁7に取り付けてあるオーバーフローパイプ13の他端が該凹部14に達しているので、リザーブタンク11内の熱媒体を全部給水することができ、急激にリザーブタンク11内の熱媒体がシスターンタンク5に給水されてもリザーブタンク11内の熱媒体が残っているにもかかわらず空気を吸入してしまうことがなく、温水循環路に空気が流入するのを防止できるものである。
【0056】
更に排水パイプ15がリザーブタンク11の底部付近の側面に設けられているので、リザーブタンク11内の熱媒体が減少するとすぐ他のリザーブタンク11から熱媒体が流入し、急激にリザーブタンク11内の熱媒体がシスターンタンク5に給水されてもリザーブタンク11内の熱媒体がなくなることがなく、したがって温水循環路に空気が流入するのを防止できるものである。
【0057】
尚、本実施例では排水パイプ15がリザーブタンク11の底部付近の側面に設けられていたがこれに限定されず、リザーブタンク11の下方例えばリザーブタンク11の底部に設けても底部中央の凹部14に設けてもよいものである。
【0058】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、各半密閉式温水ボイラの大気開放されたリザーブタンクを排水パイプ接続管にて接続しているので、暖房運転の開始、停止、又運転中の運転台数の増減に伴って熱媒体が膨張・収縮し、運転していた各半密閉式温水ボイラのシスターンタンク内の圧力が上昇したり下降したとき、各半密閉式温水ボイラのシスターンタンクに取り付けてある圧力調整弁の中のどれか一つが動作しても、圧力調整弁が動作した半密閉式温水ボイラのリザーブタンク内の熱媒体が増加すればそのリザーブタンクから他の各半密閉式温水ボイラのリザーブタンクへ熱媒体が流出し、逆に圧力調整弁が動作した半密閉式温水ボイラのリザーブタンク内の熱媒体が減少すれば他の各半密閉式温水ボイラのリザーブタンクからそのリザーブタンクへ熱媒体が流入するものである。
【0059】
それにより温水ボイラを複数台設置して熱負荷の要求熱量に応じて温水ボイラの運転台数を制御する温水循環装置に半密閉式温水ボイラを使用しても1台の半密閉式温水ボイラのリザーブタンクだけが満杯になったり空になったりすることがなく、全熱媒体の膨張量に対応できずにボイラ本体外へ熱媒体がどんどん排水されて全熱媒体量が著しく減少したり、逆に全熱媒体の収縮量に対応できずに温水循環路に空気が吸気されたりすることがなく、既存の半密閉式温水ボイラをそのまま複数台設置して熱負荷の要求熱量に応じて温水ボイラの運転台数を制御する温水循環装置を構成できるものである。
【0060】
更にリザーブタンク内の底部に凹部を形成し、一端をシスターンタンクの圧力調整弁に取り付けてあるオーバーフローパイプの他端が該凹部に達していると共に、排水パイプが該リザーブタンクの下部に設けられているので、リザーブタンク内の熱媒体をシスターンタンクに全部給水することができ、またリザーブタンク内の熱媒体が減少するとすぐ他のリザーブタンクから熱媒体が流入ので、リザーブタンク内の熱媒体が残っているにもかかわらず空気を吸入することがなく、又急激にリザーブタンク内の熱媒体がシスターンタンクに給水されてもリザーブタンク内の熱媒体がなくなることがないので、温水循環路に空気が流入せず、循環ポンプのエアがみ等不具合が生ずるのを防止できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明一実施例を付した温水循環装置の概略図。
【図2】この発明一実施例を付した温水循環装置の圧力調整弁の断面図。
【図3】従来の温水循環装置の概略図。
【符号の説明】
5 シスターンタンク
6 注入口
7 圧力調整弁
8 熱交換器
9 バーナ部
10 循環ポンプ
11 リザーブタンク
13 オーバーフローパイプ
15 排水パイプ
16 排水パイプ接続管

Claims (2)

  1. 熱負荷から戻ってきた熱媒体を貯めるシスターンタンクと、該シスターンタンク内の熱媒体を熱負荷へ送り出す循環ポンプと、該循環ポンプから送り出された熱媒体と熱交換する熱交換器と、該熱交換器を加熱するバーナ部と、前記シスターンタンクの注入口に取り付けられて該シスターンタンクを密閉すると共に、シスターンタンク内の圧力が上限所定値以上及び下限所定値以下の時開放しそれ以外の時は閉塞する圧力調整弁と、前記シスターンタンク内の圧力が上限所定値以上で圧力調整弁が開放した時シスターンタンクからの熱媒体の排水を貯め、シスターンタンク内の圧力が下限所定値以下で圧力調整弁が開放した時シスターンタンクへ熱媒体と給水する大気開放されたリザーブタンクと、一端が該リザーブタンクに設けられ他端がボイラ本体外に突出している排水パイプと、一端が圧力調整弁に設けられ他端がリザーブタンク内に設けられ、圧力調整弁が開放した時熱媒体が通るオーバーフローパイプとを備えた温水ボイラを複数台設置し、該複数台設置された温水ボイラと熱負荷との間に温水循環路を形成して熱負荷の状態に対応して温水ボイラの運転台数を制御する温水循環装置において、前記各温水ボイラの排水パイプを排水パイプ接続管にて接続したことを特徴とする温水循環装置。
  2. 上記排水パイプはリザーブタンクの下方に設けると共に、該リザーブタンクの底部に凹部を形成し、オーバーフローパイプの一端が該凹部まで達していることを特徴とする請求項1記載の温水循環装置。
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