JP4208387B2 - 貯湯式の給湯熱源装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、上部に給湯路が接続されかつ下部に給水路が接続されている貯湯タンクと、その貯湯タンクの底部から取り出した湯水を加熱手段にて加熱したのち、その湯水を前記貯湯タンクの上部に供給する形態で湯水を循環させる湯水循環手段と、前記給湯路を通して供給される前記貯湯タンクからの湯に水を混合して、給湯目標温度の湯水を給湯する混合給湯手段と、前記加熱手段の運転を制御する運転制御手段とが設けられ、
前記運転制御手段が、貯湯条件が満たされると、前記湯水循環手段にて循環される湯水を前記加熱手段にて貯湯設定温度の湯に加熱して、温度成層を形成する状態で前記貯湯タンク内に貯湯し、その貯湯された湯を前記加熱手段の非加熱作動状態にて給湯するように構成されている貯湯式の給湯熱源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のような給湯熱源装置は、加熱手段として、例えば、特開昭63−127049号公報に示されているように、ヒートポンプ装置の冷媒を利用して加熱するものや、排熱やバーナの燃焼により加熱するものなど、各種の加熱手段が適応され、貯湯タンクに予め貯湯設定温度の湯を目標貯湯量貯湯するための時刻になるなどして貯湯条件が満たされると、貯湯タンクの底部から湯水を取り出し、その湯水を加熱手段にて貯湯設定温度の湯に加熱して、温度成層を形成する状態で貯湯タンク内に貯湯して、その貯湯された湯を加熱手段の非加熱作動状態で給湯するものであり、通常、貯湯タンクからの湯に混合給湯手段にて水を混合して給湯目標温度の湯水にして台所や風呂場などに給湯するものである。
【0003】
上記のような給湯熱源装置においては、貯湯タンク内に貯湯されている湯が給湯に使用されることとなるが、給湯の途中で貯湯タンク内に貯湯されている湯のすべてが使用されてから加熱手段を加熱作動させても、加熱手段にて貯湯設定温度の湯に加熱するまでに多少の時間がかかるなどの理由から、通常、給湯の途中で貯湯タンク内に貯湯されている湯のすべてが使用される前に加熱手段を加熱作動させるための条件が設定されており、その条件が満たされると加熱手段を加熱作動させて、給湯の途中で給湯目標温度よりも低い温度の湯水が給湯されるのを防止している。
そして、従来、給湯中における加熱手段を加熱作動させるための条件が、貯湯設定温度の湯が最低確保量未満になることとなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の貯湯式の給湯熱源装置では、給湯中における加熱手段を加熱作動させるための条件が、貯湯設定温度の湯が最低確保量未満になることとなっているために、給湯目標温度の湯水を給湯可能な温度の湯水が貯湯タンク内にあるにもかかわらず、加熱手段を加熱作動させてしまい、加熱手段を加熱作動させるためのエネルギー消費量が増加して装置の効率が低下する虞があった。
【0005】
説明を加えると、貯湯タンク内の温度成層の形成状態は、通常、図4の(a)に示すように、貯湯タンク1の上部から、貯湯設定温度Tcに相当する高温部分、その高温部分よりも低くかつ低温部分よりも高い温度の温度遷移域部分、低温部分の順に温度成層が形成されることとなるが、例えば、貯湯設定温度Tcが60℃で、給湯目標温度が40℃に設定されているときなどのように、貯湯設定温度Tcが給湯目標温度よりも十分に高い温度に設定されているときには、温度遷移域部分の形成範囲内に、給湯目標温度よりも高く加熱手段の非加熱作動状態にて混合給湯手段にて水と混合して給湯目標温度にすることが可能な温度の湯水が存在することとなる。
【0006】
そして、給湯されることにより、高温部分の形成範囲の湯水が使用されると、高温部分の形態範囲の下端位置が上方に移動して、図4の(a)から(b)に移行することとなるが、上述の如く、加熱手段を加熱作動させるための条件が貯湯設定温度の湯が最低確保量未満になることとなっているものでは、高温部分の形成範囲の下端位置が最低確保量に相当する位置Qhよりも上方になると、すなわち、最上部サーミスタS1にて貯湯設定温度Tc未満の温度が検出されると、加熱手段を加熱作動させることとなって、温度遷移域部分の形成範囲内に存在する給湯可能な湯水を給湯することなく、加熱手段を加熱作動させてしまうこととなる。
【0007】
また、温度成層における温度遷移域部分の形成範囲は時間経過ととともに拡大するものとなっており、その温度遷移域部分の形成範囲が大きくなるほど、貯湯タンク内における温度遷移域部分の割合が大きくなり、貯湯設定温度に相当する高温部分の形成可能な範囲、すなわち給湯に使用する湯を貯湯タンクに貯湯できる貯湯可能容量が小さくなるので、貯湯可能容量を給湯に必要な量だけ確保するために、貯湯タンクの容量を大きなものにする必要などが生じることとなる。
【0008】
そして、上述の如く、給湯中における加熱手段を加熱作動させるための条件が、貯湯設定温度の湯が最低確保量未満になることとなっているものでは、給湯されることにより、温度成層における高温部分が上昇していき、温度遷移域部分の形成範囲の下端位置が最低確保量に相当する位置Qhよりも上方になると、加熱手段を加熱作動させることとなって、温度成層における温度遷移域部分の湯水を貯湯タンクから排出することができず、時間経過に伴う温度遷移域部分の形成範囲の拡大を抑制することができないものとなっている。
【0009】
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、その目的は、温度遷移域の形成範囲の縮小を図るとともに、装置の効率を向上することが可能となる貯湯式の給湯熱源装置を提供する点にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1に記載の発明によれば、上部に給湯路が接続されかつ下部に給水路が接続されている貯湯タンクと、その貯湯タンクの底部から取り出した湯水を加熱手段にて加熱したのち、その湯水を前記貯湯タンクの上部に供給する形態で湯水を循環させる湯水循環手段と、前記給湯路を通して供給される前記貯湯タンクからの湯に水を混合して、給湯目標温度の湯水を給湯する混合給湯手段と、前記加熱手段の運転を制御する運転制御手段とが設けられ、
前記運転制御手段が、貯湯条件が満たされると、前記湯水循環手段にて循環される湯水を前記加熱手段にて貯湯設定温度の湯に加熱して、温度成層を形成する状態で前記貯湯タンク内に貯湯し、その貯湯された湯を前記加熱手段の非加熱作動状態にて給湯するように構成されている貯湯式の給湯熱源装置において、
前記運転制御手段が、前記貯湯タンク内に貯湯設定温度の湯が最低確保量以上に貯湯されているときに、前記加熱手段の非加熱作動状態で給湯されることにより、前記貯湯タンク内の湯が前記給湯目標温度を基準として定められる加熱開始用温度未満でかつ前記最低確保量未満となって加熱条件が満たされると、前記加熱手段を加熱作動させて前記貯湯タンク内に貯湯するように構成され、
前記運転制御手段が、前記加熱手段の加熱作動状態で給湯しているときに、その給湯が停止されるに伴って、前記加熱手段の加熱作動を停止するように構成されている。
【0011】
すなわち、貯湯タンク内に貯湯設定温度の湯が最低確保量以上に貯湯されているときに、加熱手段の非加熱作動状態で給湯されることにより、貯湯設定温度に相当する高温部分の湯を使用してしまい、さらに、温度遷移域部分の湯水を使用して、最低確保量に相当する位置の貯湯タンク内の湯が加熱開始用温度未満になると、加熱手段を加熱作動させることが可能となって、温度遷移域部分に存在する加熱手段を非加熱作動状態にしたまま給湯しても、給湯目標温度の湯水を給湯することが可能な湯水を給湯に使用することが可能となるとともに、温度遷移域部分の湯水を貯湯タンクから排出することが可能となる。
【0012】
説明を加えると、給湯されることにより、温度成層の形成状態が、図4の(a)から(b)に移行しても、加熱手段を加熱作動させずに、さらに、給湯されて図4の(c)となり加熱開始用温度Tk未満になってはじめて加熱手段を加熱作動させることが可能となって、温度遷移域部分の湯水を給湯に使用することが可能となる。
したがって、貯湯タンク内の温度成層における温度遷移域部分の湯水を貯湯タンクから排出しながら、加熱手段を極力加熱作動させることなく給湯することができることとなって、温度遷移域の形成範囲の縮小を図るとともに、装置の効率を向上することが可能となる貯湯式の給湯熱源装置を提供することができるに到った。
【0013】
又、請求項1に記載の発明によれば、例えば、給湯が停止しても、貯湯設定温度の湯が最低確保量以上貯湯されるまでは、加熱手段の加熱作動を継続するものでは、給湯が停止されているので、その余剰に貯湯された湯を無駄にする虞があり、加熱手段を加熱作動させるためのエネルギー消費量が増加するなど、装置の効率が悪化する虞があるが、給湯されることにより、加熱条件が満たされて、加熱手段を加熱作動させながら給湯しているときに、その給湯が停止されるに伴なって、加熱手段の加熱作動を停止させることができることとなって、極力無駄な貯湯を回避することができ、装置の効率を向上することが可能となる。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、前記給湯路において前記混合給湯手段にて水が混合されるよりも上流側の上流側流路部分に接続されて、その接続箇所よりも上流側の共用流路部分を通して前記加熱手段にて加熱された湯水を前記貯湯タンク内の上部に供給する貯湯用流路と、
その貯湯用流路を通流する湯量を調整自在な貯湯量調整手段とが設けられ、
前記運転制御手段が、前記加熱条件が満たされるに伴って、前記加熱手段を加熱作動させるときに、前記貯湯タンク内の湯が前記給湯目標温度を基準として前記加熱開始用温度よりも低く定められる給湯能力抑制用温度以上でかつ前記加熱開始用温度未満の給湯能力抑制用温度範囲内であると、前記加熱手段にて加熱された湯と前記貯湯タンク内の上部の湯水とを混合して給湯させるべく、前記貯湯用流路を通流する湯量が給湯必要量よりも少ない量になるように前記貯湯量調整手段を制御するように構成されている。
【0015】
すなわち、加熱手段にて加熱された湯と混合して給湯しても、給湯目標温度の湯水の給湯が可能となる給湯能力抑制用温度範囲内の湯水が貯湯タンクに存在するときには、その貯湯タンク内の湯水を加熱手段にて加熱された湯と混合して給湯させるべく、貯湯用流路を通流する湯量が給湯必要量よりも少ない量になるように貯湯量調整手段を制御することができることとなって、加熱手段にて加熱された湯と、貯湯タンク内の上部まで上昇している温度成層における温度遷移域部分の形成範囲の湯水とを混合して給湯目標温度の湯水を給湯させることが可能となる。
したがって、請求項1との協働作動により、温度成層における温度遷移域部分の湯水のうち、加熱開始用温度以上の湯水だけでなく、給湯能力抑制用温度範囲内の温度の湯水をも貯湯タンクから排出することが可能となり、温度成層における温度遷移域部分の形成範囲をより一層縮小することが可能となる。
【0016】
請求項3に記載の発明によれば、前記運転制御手段が、前記加熱条件が満たされるに伴って、前記加熱手段を加熱作動させるときに、前記貯湯タンク内の湯が前記給湯能力抑制用温度未満であると、前記加熱手段にて加熱された湯のみを給湯させるべく、前記貯湯用流路を通流する湯量が前記給湯必要量になるように前記貯湯量調整手段を制御するように構成されている。
【0017】
すなわち、貯湯タンク内の湯が、加熱手段にて加熱された湯と混合して給湯しても、給湯目標温度の湯水の給湯ができない給湯能力抑制用温度未満まで低下していると、加熱手段にて加熱された湯を貯湯タンク内の上部の湯水と混合することなく、加熱手段にて加熱された湯のみを給湯させるべく、貯湯用流路を通流する湯量が前記給湯必要量になるように前記貯湯量調整手段を制御することができるので、貯湯タンク内の湯水を多量に使用しても、給湯必要量の湯を給湯することができることとなって、湯切れすることなく給湯目標温度の湯水を給湯することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明にかかる貯湯式の給湯熱源装置をエンジンヒートポンプ式冷暖房給湯システムに適応した例を図面に基づいて説明する。
このエンジンヒートポンプ式冷暖房給湯システムは、図1および2に示すように、貯湯タンク1内に温度成層を形成しながら貯湯したり、貯湯タンク1内に貯湯された湯水を給湯する貯湯ユニットAと、空調対象空間の空調運転と貯湯タンク1内の湯水を加熱するためのエンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bとから構成されている。
【0019】
前記貯湯ユニットAは、この貯湯ユニットAの運転を制御する貯湯ユニット制御部C、貯湯タンク1、貯湯タンク1内の湯水を循環するための循環路3、循環路3を通流する湯水を加熱する加熱手段としての加熱部4などから構成され、循環ポンプP1を作動させて貯湯タンク1内の湯水を循環路3にて循環しながら、加熱部4にて貯湯設定温度の湯に加熱して、温度成層を形成する状態で貯湯タンク1内に貯湯し、その貯湯された湯を加熱部4の非加熱作動状態にて給湯するように構成されている。
【0020】
前記貯湯タンク1内には、貯湯設定温度の湯の貯湯量が最低確保量以上であるかを、その湯温を検出することにより検出する最上部サーミスタS1、その貯湯量が少以上であるかを、その湯温を検出することにより検出する上部サーミスタS2、その貯湯量が中以上であるかを、その湯温を検出することにより検出する中部サーミスタS3、その貯湯量が満以上であるかを、その湯温を検出することにより検出する底部サーミスタS4が設けられている。
複数のサーミスタの設置位置は、貯湯タンク1の上位から、最上部サーミスタS1、上部サーミスタS2、中部サーミスタS3、底部サーミスタS4の順になっている。
そして、使用者の必要に応じて貯湯リモコンR2などにより、貯湯タンク1内の目標貯湯量を、「少」、「中」、「満」の3つの貯湯量からひとつを選択できるようにしている。
【0021】
前記貯湯タンク1には、その底部から貯湯タンク1に水道水圧を用いて給水する給水路5が接続され、その上部から風呂場や台所などに給湯するための給湯路6が接続され、風呂場や台所などで使用された量だけの水を給水路5から貯湯タンク1に給水するように構成されている。
前記給湯路6には、給水路5から分岐された混合用給水路7が接続され、その接続箇所に給湯路6からの湯水と混合用給水路7からの水との混合比を調整自在なミキシングバルブ8が設けられている。
前記給水路5と混合用給水路7との分岐箇所には、給水温度を検出する給水サーミスタ9が設けられ、給水路5および混合用給水路7の夫々には、逆止弁10が設けられている。
ちなみに、給湯路6には、オーバーフロー路11が接続され、そのオーバーフロー路11にエアー抜き弁12が設けられている。
【0022】
また、給湯路6におけるミキシングバルブ8よりも上流側には、貯湯タンク1の上部から給湯路6に給湯された湯水の温度を検出する貯湯出口サーミスタ13が設けられ、給湯路6におけるミキシングバルブ8よりも下流側には、ミキシングバルブ8にて混合された湯水の温度を検出するミキシングサーミスタ14、給湯路6の湯水の流量を調整する給湯用水比例バルブ15、給湯路6を通流する湯水の流量を検出する給湯流量センサ20が設けられている。
【0023】
前記給湯路6を通して風呂場や台所に給湯するときには、給湯目標温度としての給湯設定温度、貯湯出口サーミスタ13および給水サーミスタ9の検出情報に基づいて、給湯する湯水の温度が給湯設定温度になるようにミキシングバルブ8の開度を調整するとともに、ミキシングサーミスタ14の検出情報に基づいて、その検出温度と給湯設定温度との偏差に基づいてミキシングバルブ8の開度を微調整することにより、給湯設定温度の湯水を給湯するように構成され、ミキシングバルブ8、給水サーミスタ9、貯湯出口サーミスタ13などが給湯操作手段Gとして構成され、この給湯操作手段Gと貯湯ユニット制御部Cにて混合給湯手段Qが構成されている。
【0024】
前記循環路3と貯湯タンク1とが、循環路3を通流する湯水を貯湯タンク1内に戻す、または、貯湯タンク1内の湯水を循環路3に取り出すために、貯湯タンク1の上部1箇所と底部2箇所の合計3箇所で連通接続されている。
具体的に説明すると、貯湯タンク1の上部には、給湯路6において水が混合されるミキシングバルブ8よりも上流側の上流側流路部分6aに接続されて、その接続箇所よりも上流側の共用流路部分6bを通して加熱部4にて加熱された湯を貯湯タンク1の上部に供給する貯湯用流路としての上部接続路25が連通接続され、貯湯タンク1の底部には、循環路3を通流する湯水を給水路5の下流側を介して貯湯タンク1内の底部に戻す戻し路26と、貯湯タンク1内の底部の湯水を循環路3に取り出す取り出し路27とが連通接続されている。
【0025】
そして、上部接続路25には、上部開閉弁28が設けられ、戻し路26には、戻し開閉弁29が設けられ、上部開閉弁28を開弁させることによって、循環路3を通流する湯水を貯湯タンク1内の上部に供給したり、貯湯タンク1内の上部の湯水を循環路3に取り出したりするようにし、戻し開閉弁29を開弁させることによって、循環路3を通流する湯水を貯湯タンク1内の底部に戻すことができるようにしている。
ちなみに、取り出し路27には、貯湯タンク1内の湯水を排水するための排水路30が接続され、その排水路30の途中部には、安全弁31と手動バルブ32とが並列に接続されている。
【0026】
前記加熱部4は、エンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bによる冷媒を供給して湯水を加熱するヒートポンプ式加熱部33と、バーナ36の燃焼により湯水を加熱する補助加熱部35とから構成され、ヒートポンプ式加熱部33を補助加熱部35よりも優先させて加熱作動させる主加熱装置とし、補助加熱部35をヒートポンプ式加熱部33のみでは加熱負荷を賄えないときに加熱作動させる補助加熱装置として構成している。
そして、循環路3の湯水の循環方向において上流側から、ヒートポンプ式加熱部33、補助加熱部35の順に設けられている。
【0027】
前記補助加熱部35は、ガス燃焼式のバーナ36およびこのバーナ36に燃焼用空気を供給するファン37などが設けられ、バーナ36の燃焼により循環路3を通流する湯水を加熱するように構成されている。
前記バーナ36に燃料ガスを供給する燃料供給路38には、上流側から、ガスセフティ弁39、ガス比例弁40、ガスメイン弁41の順に設けられ、また、補助加熱部35には、補助加熱部35に通流する湯水の流量を検出する水量センサ64が設けられている。
そして、補助加熱部35は、水量センサ64にて設定量以上の水量が検出されると、バーナ36の燃焼を開始し、入り温度サーミスタ61および水量センサ64の検出情報に基づいて、ファン37の回転速度およびガス比例弁40の開度を調整して、補助加熱部35にて加熱した湯水の温度を調整するように構成されている。
【0028】
前記循環路3には、ヒートポンプ式加熱部33と補助加熱部35との間に、補助加熱部35に通流する湯水の温度を検出する入り温度サーミスタ61、循環路3を通流する湯水の循環流量を検出する循環流量センサ62、循環ポンプP1、補助加熱部35への湯水の通流を断続する補助用断続開閉弁63が設けられている。
また、循環路3における補助加熱部35と上部接続路25との接続箇所との間には、上部接続路25を通流する湯量を調整自在な貯湯量調整手段としての貯湯量調整バルブ65、加熱部4にて加熱された後の循環路3の湯水の温度を検出する貯湯サーミスタ66が設けられている。
【0029】
そして、循環流量センサ62の検出情報に基づいて、貯湯量調整バルブ65の開度を調整することにより循環路3における循環流量を調整するように構成され、貯湯サーミスタ66の検出情報に基づいて、循環路3における循環流量や補助加熱部35における加熱量などを調整することにより加熱部4にて加熱された後の循環路3を通流する湯水の温度を調整自在に構成され、循環調整手段Fが、循環流量センサ62、貯湯量調整バルブ65、貯湯サーミスタ66などにより構成されている。
【0030】
また、補助加熱部35を迂回させて湯水を循環させるための補助用バイパス路68が、循環路3において、循環ポンプP1と補助用断続開閉弁63との間と補助加熱部35と貯湯量調整バルブ65との間をバイパスするように接続され、この補助用バイパス路68には、補助バイパス開閉弁70が設けられている。
【0031】
このようにして、上部開閉弁28、戻し開閉弁29、補助用断続開閉弁63、補助バイパス開閉弁70などの夫々の開閉弁を開閉制御することにより、貯湯タンク1の底部から取り出した湯水をヒートポンプ式加熱部33にて加熱したのち、その温水を貯湯タンク1の上部に戻したり、貯湯タンク1の底部から取り出した湯水を補助加熱部35にて加熱したのち、その温水を貯湯タンク1の上部に戻すように構成されている。
湯水循環手段Eが、循環路3、循環ポンプP1、および、上部開閉弁28、戻し開閉弁29などの複数の開閉弁により構成されている。
【0032】
前記エンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bは、図2に示すように、複数の室内機71、室外機72、室内機71および室外機72の運転を制御するヒートポンプ運転制御部Dとから構成され、複数の空調対象空間(例えば、各部屋)を空調することができるように構成されている。
また、室内機71と室外機72と貯湯ユニットAにおけるヒートポンプ式加熱部33とは、冷媒配管73で接続され、エンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bにおける冷媒をヒートポンプ式加熱部33に供給できるように構成されている。
【0033】
前記複数の室内機71の夫々には、電子膨張弁74、室内熱交換器75、その室内熱交換器75で温調した空気を空調対象空間へ送出する室内空調用送風機76が備えられ、室内熱交換器75にて凝縮された冷媒の温度を検出する冷媒サーミスタ89の検出情報に基づいて、電子膨張弁74の開度を調整するようにしている。
前記室外機72には、ガスエンジン77、圧縮機78、アキュムレータ79、四方弁80、室外熱交換器81、その室外熱交換器に対し外気を通風する室外空調用送風機82が備えられ、ガスエンジン77の排熱を外部に放熱するためのラジエーター83、および、ラジエーター用送風機84も備えられ、ガスエンジン77の冷却用の冷却水をラジエーター83との間で循環させる冷却水路85が設けられ、この冷却水路85にラジエーター用ポンプP4が設けられている。
ヒートポンプ運転手段Kが、電子膨張弁74、室内空調用送風機76、ガスエンジン77、圧縮機78、四方弁80、室外空調用送風機82などにより構成されている。
【0034】
そして、エンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bは、空調リモコンR1の指令に基づいてヒートポンプ運転制御部Dにて運転が制御され、ガスエンジン77により圧縮機78を作動させて、四方弁80の切換え操作により空調冷房運転と空調暖房運転とを選択切換え自在に構成され、室内機71の電子膨張弁74の開閉制御により、空調要求のある部屋の空調を行うように構成されている。
また、ヒートポンプ式加熱部33にて循環路3の湯水を加熱するときには、空調暖房運転させるとともに、加熱用電子膨張弁74aを制御して、ヒートポンプ式加熱部33に冷媒を供給するように構成されている。
【0035】
前記空調冷房運転においては、図2の実線矢印に示すように、圧縮機78から吐出される高圧乾き蒸気冷媒を、四方弁80を介して室外熱交換器81に供給し、この室外熱交換器81において外気との熱交換により凝縮される。
そして、室外熱交換器81から送出される凝縮工程通過冷媒を、電子膨張弁74を介して室内熱交換器75に供給し、この室内熱交換器75において冷却対象空気との熱交換により蒸発される。
その後、室内熱交換器75から送出される低圧乾き蒸気冷媒を、四方弁80およびアキュムレータ79を介して圧縮機78の吸入口に戻す。
【0036】
前記空調暖房運転においては、図2の点線矢印に示すように、圧縮機78から吐出される高圧乾き蒸気冷媒を、四方弁80を介して室内熱交換器75およびヒートポンプ式加熱部33に供給し、室内熱交換器75においては加熱対象空気との熱交換により凝縮され、ヒートポンプ式加熱部33においては循環路3の湯水との熱交換により凝縮される。
そして、室内熱交換器75およびヒートポンプ式加熱部33から送出される凝縮工程通過冷媒を、電子膨張弁74を介して室外熱交換器81に供給し、この室外熱交換器81において外気との熱交換により蒸発される。
その後、室外熱交換器81から送出される低圧乾き蒸気冷媒を四方弁80およびアキュムレータ79を介して圧縮機78の吸入口に戻す。
【0037】
前記貯湯ユニット制御部Cとヒートポンプ運転制御部Dとは、エンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bが空調運転中であることや、エンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bへの駆動要求などの制御信号を送受信可能に構成にされ、貯湯ユニット制御部Cとヒートポンプ運転制御部Dとにより運転制御手段Uが構成されている。
そして、貯湯ユニット制御部Cとヒートポンプ運転制御部Dは、図3に示すように、空調対象空間としての各部屋に設置されている空調リモコンR1や貯湯リモコンR2の指令に基づいて、空調対象空間への空調冷房運転や空調暖房運転などの空調運転、湯水循環手段Eにて循環される湯水を加熱部4にて貯湯設定温度の湯に加熱して、温度成層を形成する状態で貯湯タンク1内に貯湯する貯湯運転、加熱部4を加熱作動させて給湯する加熱給湯運転の夫々の運転を実行するように構成されている。
【0038】
前記エンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bの運転について説明すると、空調リモコンR1から空調冷房要求や空調暖房要求などの空調要求があると、ヒートポンプ運転制御部Dがヒートポンプ運転手段Kの運転を制御し、空調リモコンR1による空調要求に基づいて、ガスエンジン77により圧縮機78を作動させて、四方弁80の切換え操作により空調冷房運転と空調暖房運転とを選択切換え、室内機71の電子膨張弁74の開閉制御により、各空調対象空間への空調を切り換えて、ヒートポンプ運転手段Kを制御するように構成されている。
【0039】
前記貯湯ユニットAの運転について説明すると、貯湯リモコンR2の要求指令などに基づいて、貯湯ユニット制御部Cが、湯水循環手段E、循環調整手段F、給湯操作手段G、補助熱交換部35の夫々の運転を制御して、貯湯運転、加熱給湯運転を実行するように構成されている。
【0040】
以下、貯湯運転、加熱給湯運転について説明するが、湯水循環手段Eにおける、上部開閉弁28、戻し開閉弁29、補助用断続開閉弁63、および、補助バイパス開閉弁70の開閉状態について、開弁させる開閉弁のみを記載し、記載していない開閉弁については閉弁させるものとする。
【0041】
前記貯湯運転は、設定時刻に貯湯設定温度の湯を目標貯湯量貯湯したり、使用者にて貯湯タンク1内の目標貯湯量を予約しているときに、貯湯タンク1に貯湯設定温度の湯を目標貯湯量貯湯するための時刻になるなどして貯湯条件が満たされると、湯水循環手段Eにて循環される湯水を加熱部4にて貯湯設定温度の湯に加熱して、温度成層を形成する状態で貯湯タンク内に貯湯して、貯湯タンク1内に貯湯設定温度の湯を貯湯目標量貯湯するように構成されている。
【0042】
具体的に説明すると、貯湯条件が満たされると、加熱用電子膨張弁74aを開状態に制御してエンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bを空調暖房運転させて、ヒートポンプ式加熱部33に冷媒を供給させるとともに、貯湯サーミスタ66による検出温度が貯湯許容温度未満であると、図1中の点線矢印に示すように、湯水循環手段Eを初期貯湯循環状態にて運転させ、かつ、貯湯サーミスタ66による検出温度が貯湯許容温度以上であると、図1中の実線矢印に示すように、貯湯タンク1の上部に供給する加熱温水の温度を貯湯設定温度に維持するように湯水の循環量を増減制御して湯水循環手段Eを貯湯循環状態にて運転させるように構成されている。
ちなみに、貯湯許容温度は、例えば、貯湯設定温度よりも20℃低い温度として設定され、循環流量を調整することによりヒートポンプ式加熱部33にて加熱された湯水の温度を貯湯設定温度にすることができるような温度に設定されている。
【0043】
すなわち、貯湯サーミスタ66による検出温度が貯湯許容温度未満であると、補助バイパス開閉弁70および戻し開閉弁29を開弁させて、循環ポンプP1を作動させ、貯湯タンク1の底部から取り出した湯水をヒートポンプ式加熱部33にて加熱したのち、その湯水を貯湯タンク1の底部に戻す形態で貯湯タンク1内の湯水を加熱するようにしている。
【0044】
また、貯湯サーミスタ66による検出温度が貯湯許容温度以上であると、補助バイパス開閉弁70および上部開閉弁28を開弁させて、循環ポンプP1を作動させ、貯湯タンク1内に湯水が温度成層を形成して貯湯されるように、貯湯タンク1の底部から取り出した湯水をヒートポンプ式加熱部33にて加熱したのち、その湯水を貯湯タンク1の上部に戻す形態で貯湯タンク1内の湯水を加熱するとともに、貯湯サーミスタ66による検出温度に基づいて、貯湯タンク1の上部に供給される湯水の温度が貯湯設定温度になるように貯湯量調整バルブ65の開度を調整するようにしている。
【0045】
前記加熱給湯運転は、貯湯タンク1内に貯湯設定温度の湯が最低確保量以上に貯湯されているときに、加熱部4の非加熱作動状態で給湯されることにより、貯湯タンク1内の湯が給湯設定温度を基準として定められる加熱開始用温度未満でかつ最低確保量未満となって加熱条件が満たされると、加熱部4を加熱作動させて貯湯タンク1内に貯湯して、その給湯が停止されるに伴なって、加熱部4の加熱作動を停止するように構成されている。
ちなみに、加熱開始用温度は、給湯設定温度を基準として給湯設定温度よりも少し高い温度に設定されており、例えば、給湯設定温度が40℃のときには、42℃に設定されている。
【0046】
なお、この加熱給湯運転において、給湯設定温度、貯湯出口サーミスタ13および給水サーミスタ9の検出情報に基づいて、給湯する湯水の温度が給湯設定温度になるようにミキシングバルブ8の開度を調整するとともに、ミキシングサーミスタ14の検出情報に基づいて、その検出温度と給湯設定温度との偏差に基づいてミキシングバルブ8の開度を微調整することにより、給湯設定温度の湯水を給湯するように構成されている。
【0047】
具体的に説明すると、図4の(a)示す温度成層状態において、加熱部4の非加熱作動状態で貯湯タンク1内に貯湯されている湯が給湯されることにより、図4の(b)を経て、図4の(c)に示すように、最上部サーミスタS1にて検出される検出湯温が貯湯設定温度Tcよりも低い加熱開始用温度Tk未満になると、貯湯タンク1の底部から取り出した湯水を補助加熱部35にて加熱された湯水が貯湯設定温度になるように湯水循環手段Eおよび補助加熱部35の運転を制御するようにしている。
なお、加熱条件が満たされたときに、空調運転中ではないなど、ヒートポンプ式加熱部33での加熱が可能であれば、ヒートポンプ式加熱部33においても加熱するように構成してもよい。
【0048】
ちなみに、図4は、貯湯タンク内の温度成層の形成状態を示す図、および、貯湯タンク内の湯水の温度と貯湯タンクにおける温度成層の形成位置の関係を示すグラフであり、貯湯設定温度をTcで示し、加熱開始用温度をTkで示し、最低確保量に相当する位置をQhで示している。
【0049】
すなわち、補助用断続開閉弁63および上部開閉弁28を開弁させて、循環ポンプP1を作動させ、貯湯タンク1の底部から取り出した湯水を補助加熱部35にて加熱したのち、その湯を上部接続路25から給湯路6に供給して給湯するとともに、上部接続路25を通流する湯の温度が貯湯設定温度になるように、補助加熱部35におけるファン37の回転速度およびガス比例弁40の開度を調整するようにしている。
【0050】
そして、加熱部4を加熱作動させて給湯しているときに、給湯流量センサ20の検出流量が給湯設定量未満になるなど、給湯が停止されたことを検出すると、加熱部4の加熱作動を停止するようにしている。
【0051】
また、上述の如く、加熱条件が満たされると、加熱部4を加熱作動させて給湯させる加熱給湯運転を実行することになるが、加熱条件が満たされるに伴って、加熱部4を加熱作動させるときに、貯湯タンク内の湯の温度によって給湯能力抑制処理と給湯能力非抑制処理のどちらかの処理を実行する。
すなわち、貯湯タンク1の湯が給湯設定温度を基準として加熱開始用温度よりも低く定められている給湯能力抑制用温度以上でかつ加熱開始用温度未満の給湯能力抑制用温度範囲内であると、図5中実線矢印で示すように、加熱部4にて加熱された湯と貯湯タンク1内の上部の湯水とを混合して給湯させるべく、上部接続路25を通流する湯量が給湯必要量よりも少ない量になるように貯湯量調整バルブ65を制御する給湯能力抑制処理を実行するようにしている。
そして、貯湯タンク1の湯が給湯能力抑制用温度未満であると、図5中点線矢印で示すように、加熱部4にて加熱された湯のみを給湯させるべく、上部接続路25を通流する湯量が給湯必要量になるように貯湯量調整バルブ65を制御する給湯能力非抑制処理を実行するようにしている。
【0052】
ちなみに、給湯能力抑制用温度は、給湯設定温度を基準として給湯設定温度よりも低くかつ加熱開始用温度よりも低い温度に設定され、例えば、給湯設定温度が40℃で加熱開始用温度が42℃のときには、35℃に設定され、この場合、給湯能力抑制用温度範囲は、35℃から42℃の間の温度となっている。
【0053】
前記給湯能力抑制処理について具体的に説明すると、加熱部4の非加熱作動状態で貯湯タンク1内に貯湯されている湯が給湯されることにより、最上部サーミスタS1にて検出される検出湯温が給湯能力抑制用温度範囲内であると、上部接続路25を通流する湯量が実際に給湯する給湯必要量よりも少ない量になるように貯湯量調整バルブ65にて調整して、給湯路6における上部接続路25との接続箇所において、貯湯タンク1内の上部の湯水と加熱部4にて加熱された湯とを混合して給湯路6を通して給湯するようにしている。
【0054】
前記給湯能力非抑制処理について具体的に説明すると、加熱部4の非加熱作動状態で貯湯タンク1内に貯湯されている湯が給湯されることにより、最上部サーミスタS1にて検出される検出湯温が給湯能力抑制用温度未満であると、上部接続路25を通流する湯量が実際に給湯する給湯必要量となるように貯湯量調整バルブ65にて調整して、加熱部4にて加熱された湯のみを給湯路6を通して給湯するようにしている。
【0055】
このようにして、温度成層における温度遷移域部分の加熱開始用温度以上の湯水を給湯に使用して、貯湯タンク1から排出することが可能となり、さらに、給湯能力抑制用範囲内の湯水をも給湯に使用して、貯湯タンク1から排出することが可能となるので、温度遷移域部分に加熱部4の非加熱作動状態にて給湯可能な湯水が存在する限り、その湯水を使用して加熱手段の無駄な加熱作動を回避しながら、温度遷移域部分の縮小を図ることができることとなる。
【0056】
前記加熱給湯運転の制御動作について、図6のフローチャートに基づいて説明すると、加熱部4の非加熱作動状態で貯湯タンク1内に貯湯されている湯が給湯されることにより、最上部サーミスタS1にて検出される検出湯温が貯湯設定温度よりも低い加熱開始用温度未満になって加熱条件が満たされている状態で(ステップ1)、最上部サーミスタS1にて検出される検出湯温が給湯能力抑制用温度範囲内であると、給湯能力抑制処理を実行し(ステップ2,3)、最上部サーミスタS1にて検出される検出湯温が給湯能力抑制用温度未満であると、給湯能力非抑制処理を実行する(ステップ4)。
【0057】
そして、給湯能力抑制処理および給湯能力非抑制処理のいずれかは、給湯が停止されるまで継続され、給湯が停止されると、加熱部4の加熱作動を停止させる加熱停止処理を実行する(ステップ5,6)。
具体的には、ガスセフティ弁39、ガス比例弁40、ガスメイン弁41を閉弁させて補助加熱部35におけるバーナ36の燃焼を停止させて、その後ファン37の作動を停止させるとともに、循環ポンプP1の作動を停止させて開弁している開閉弁を閉じるようにしている。
なお、給湯流量センサ20による検出流量が設定量未満になることにより、給湯の停止を検出するようにしている。
【0058】
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、加熱条件が満たされると、そのときの貯湯タンク1の湯の温度によって、給湯能力抑制処理と給湯能力非抑制処理のどちらかを実行するようにしているが、加熱条件が満たされると、常に給湯能力非抑制処理を実行するようにして実施することも可能である。
【0060】
(2)上記実施形態では、主加熱装置としてヒートポンプ装置を適応し、補助加熱装置としてバーナ36の燃焼を利用して加熱する例を示しているが、これに代えて、例えば、ガスエンジンにて発電機を駆動させるコジェネレーションシステムにおける排熱を利用して加熱するものや、燃料電池における排熱を利用して加熱するものを主加熱装置として適応し、電気ヒータを補助加熱装置として適応したり、補助加熱装置のみで構成するなど、加熱部4の構成については各種の加熱装置を適応して実施することが可能である。
【0061】
(3)上記実施形態では、貯湯ユニットAに給湯操作手段Gを備えるようにしているが、貯湯ユニットAとは別に給湯操作手段Gを設けるようにして実施することも可能である。
【0062】
(4)上記実施形態では、本発明にかかる貯湯式の給湯熱源装置をエンジンヒートポンプ式冷暖房給湯システムに適応した例を示したが、貯湯タンク1の湯水を加熱する加熱手段を備えたものであればよく、その他の貯湯式の給湯熱源装置にも適応することができる。
また、ヒートポンプ装置についても電気式のものでもよく、各種のヒートポンプ装置が適応可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】貯湯運転における貯湯ユニットの概略構成図
【図2】エンジンヒートポンプ式冷暖房装置の概略構成図
【図3】エンジンヒートポンプ式冷暖房給湯システムの制御ブロック図
【図4】貯湯タンクの温度成層の形成状態を示す図
【図5】加熱給湯運転における貯湯ユニットの概略構成図
【図6】加熱給湯運転における制御動作を示すフローチャート
【符号の説明】
1 貯湯タンク
4 加熱手段
5 給水路
6 給湯路
6a 給湯路における上流側流路部分
6b 給湯路における共用流路部分
25 貯湯用流路
65 貯湯量調整手段
E 湯水循環手段
Q 混合給湯手段
U 運転制御手段
Claims (3)
- 上部に給湯路が接続されかつ下部に給水路が接続されている貯湯タンクと、
その貯湯タンクの底部から取り出した湯水を加熱手段にて加熱したのち、その湯水を前記貯湯タンクの上部に供給する形態で湯水を循環させる湯水循環手段と、
前記給湯路を通して供給される前記貯湯タンクからの湯に水を混合して、給湯目標温度の湯水を給湯する混合給湯手段と、
前記加熱手段の運転を制御する運転制御手段とが設けられ、
前記運転制御手段が、貯湯条件が満たされると、前記湯水循環手段にて循環される湯水を前記加熱手段にて貯湯設定温度の湯に加熱して、温度成層を形成する状態で前記貯湯タンク内に貯湯し、その貯湯された湯を前記加熱手段の非加熱作動状態にて給湯するように構成されている貯湯式の給湯熱源装置であって、
前記運転制御手段が、前記貯湯タンク内に貯湯設定温度の湯が最低確保量以上に貯湯されているときに、前記加熱手段の非加熱作動状態で給湯されることにより、前記貯湯タンク内の湯が前記給湯目標温度を基準として定められる加熱開始用温度未満でかつ前記最低確保量未満となって加熱条件が満たされると、前記加熱手段を加熱作動させて前記貯湯タンク内に貯湯するように構成され、
前記運転制御手段が、前記加熱手段の加熱作動状態で給湯しているときに、その給湯が停止されるに伴って、前記加熱手段の加熱作動を停止するように構成されている貯湯式の給湯熱源装置。 - 前記給湯路において前記混合給湯手段にて水が混合されるよりも上流側の上流側流路部分に接続されて、その接続箇所よりも上流側の共用流路部分を通して前記加熱手段にて加熱された湯水を前記貯湯タンク内の上部に供給する貯湯用流路と、
その貯湯用流路を通流する湯量を調整自在な貯湯量調整手段とが設けられ、
前記運転制御手段が、前記加熱条件が満たされるに伴って、前記加熱手段を加熱作動させるときに、前記貯湯タンク内の湯が前記給湯目標温度を基準として前記加熱開始用温度よりも低く定められる給湯能力抑制用温度以上でかつ前記加熱開始用温度未満の給湯能力抑制用温度範囲内であると、前記加熱手段にて加熱された湯と前記貯湯タンク内の上部の湯水とを混合して給湯させるべく、前記貯湯用流路を通流する湯量が給湯必要量よりも少ない量になるように前記貯湯量調整手段を制御するように構成されている請求項1に記載の貯湯式の給湯熱源装置。 - 前記運転制御手段が、前記加熱条件が満たされるに伴って、前記加熱手段を加熱作動させるときに、前記貯湯タンク内の湯が前記給湯能力抑制用温度未満であると、前記加熱手段にて加熱された湯のみを給湯させるべく、前記貯湯用流路を通流する湯量が前記給湯必要量になるように前記貯湯量調整手段を制御するように構成されている請求項2に記載の貯湯式の給湯熱源装置。
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