JP3818633B2 - 塗布膜形成装置及びその方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば半導体ウエハ、LCD基板等の基板上に樹脂等を溶剤に溶かした液体、例えばポリイミド液を塗布し、液膜(塗布膜)を形成する装置及びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造工程の一つとして、半導体デバイスの保護膜や層間絶縁膜を形成するために、ポリイミドを半導体ウエハ(以下ウエハという)などの基板上に塗布する処理がある。係る処理では従来から塗布膜の厚さが表面全体に亘って均一であることが求められているが、近年では回路等の微細化に伴い、より精度の高い均一性が要求されている。
【0003】
このような状況下、塗布処理の方法の一つとして、ポリイミドを溶剤に溶かした薬液を塗布前に溶剤で更に薄めてこれを塗布液とし、例えば図9に示すようにウエハWを回転させておいて塗布ノズルNをウエハWの径方向に徐々に移動させながら前記塗布液をウエハW表面に線状に吐出し、一筆書きの要領で螺旋状に塗布していく方法が検討されている。具体的には、例えば塗布ノズルNにおけるウエハWへの塗布液の吐出流量を一定とすると共に、ウエハW上で径方向に隣り合う塗布液の線同士を均等な間隔、例えば隙間なく密着するように配列していくことで、全体に亘って均一性の高い液膜(塗布膜)を形成することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上述したような螺旋状塗布により形成する塗布膜において、膜厚の面内均一性を高めるためには、例えば100μmといった細径の吐出口を備えた塗布ノズルを用いる必要がある。しかし、このような細径のノズルを用いたのでは塗布液のなす線の総延長が長くなるため、結果として塗布膜の形成に要する時間が長くなり、スループット低下の要因となってしまう。このため、例えばウエハ回転数を高くし、ノズル直下におけるウエハの周速度を上げることで塗布時間の短縮化を図る手法が考えられたが、ウエハ回転数を一定以上とすると塗布液がウエハに当たるときの衝撃が大きくなり、ウエハ表面で塗布液の線が横に広がってしまったり、或いは塗布液中に気泡が発生するといった問題が生じるため、該回転数には一定の制限があった。
【0005】
また、他の手法としては吐出流量を高めることも考えられるが、塗布液の線幅が太くなると塗布面を単位面積あたり均一に塗布することが難しく、更には外縁形状を厳密な円に近づけることが難しいため、塗布膜の面内応力が不均一となり、その結果、例えば塗布処理の後工程として行われる減圧乾燥工程において乾燥程度にばらつきが生じ、膜厚が不均一となってしまうことがあった。
【0006】
一方、塗布膜形成に要する時間が長くなると以下のような問題も生じる。即ち、塗布液に含まれる溶剤はウエハ表面に塗布されるのと同時に揮発し始めるため、塗布に要する時間が長ければ長いほど、塗布液の最初に塗布された部分と最後に塗布された部分とで生じる溶剤の揮発量の差が大きくなってしまうという点である。このような溶剤の揮発量の差は、ウエハを乾燥処理した後、塗布膜の膜厚に反映されるため、塗布膜の面内均一性を高めるにはなるべく塗布液の供給時間を短くする必要があった。
【0007】
このため、塗布処理に要する時間を短縮すべく、例えばウエハの回転数を高くすることでノズル直下におけるウエハの周速度を上げる手法が考えられるが、前記回転数を一定以上とすると塗布液が基板表面に当たるときの衝撃が大きくなり、ウエハ表面で塗布液の線が横に広がってしまったり、或いは塗布液中に気泡が発生するといった問題が生じるため限界があった。
【0008】
本発明はこのような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、基板表面に塗布膜を形成するにあたり、膜厚の面内均一性を高めることができ、またスループットの向上を図ることのできる技術を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る塗布膜形成装置は、基板を水平に保持する基板保持部と、
前記基板と対向し、複数の同心リングに沿って形成された塗布液の吐出口と、
各吐出口ごとに設けられ、夫々の吐出口からの塗布液の給断を行うための開閉手段と、
前記吐出口における塗布液の吐出が、共通する同心リングに沿うものごとに行われるように前記開閉手段の給断を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、塗布液を点状に吐出させるように前記開閉手段を制御し、点状の塗布液は、前記基板の表面にて隣接するもの同士で連結されてリング状に形成されることを特徴とする。
【0010】
このような構成によれば、塗布液は同心リングに沿う吐出口において同時に供給されるため、いずれの同心リングに沿う吐出口においても塗布液の供給に要する時間は一瞬であり、塗布時間が周の長さに比例する螺旋状塗布よりも大幅に所要時間を短縮することができる。具体的には、例えば各同心リングに沿う吐出口は、リング状に形成される多数の吐出孔の集合であってもよく、開閉手段については、各吐出口に対応して同数個設けるようにしてもよいし、共通する同心リングに沿う複数の吐出口ごとに設けるようにしてもよい。また開閉手段は、例えば圧電素子で構成してもよい。また前記基板保持部に、例えば超音波振動子を設けた構成であってもよい。
【0011】
更に塗布液の供給は、塗布液が基板の中心部側のリングに沿った吐出口から外縁部側のリングに沿った吐出口に向けて順次供給されていくように前記開閉手段を制御してもよいし、塗布液が基板の外縁部側のリングに沿った吐出口から中心部側のリングに沿った吐出口に向けて順次供給されていくように前記開閉手段を制御してもよい。更に吐出口の上流に流量調節手段を設け、吐出口における塗布液の吐出流量を調節するように構成してもよい。
【0012】
本発明に係る塗布膜形成方法は、基板を水平に保持する工程と、
この基板表面と対向し、同心リング状に設けられる複数の吐出口から、前記基板表面に向けて点状に塗布液を供給し、前記塗布液を基板表面で連結させ塗布液のリングを形成する工程と、
基板表面に形成された塗布液のリング同士が互いに隣り合うように、同心リングに沿う複数の吐出口毎に順次塗布液を吐出させる工程と、を有することを特徴とする。この塗布膜形成方法において、順次塗布液を吐出する工程とは、基板の外端部側から中心部側に切り替えて吐出すること、あるいは、基板の中心側から外端部側に切り替えて吐出することである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係る塗布膜形成装置の実施の形態について、半導体デバイスの製造においてポリイミド膜よりなる保護膜を形成する場合を例に説明を行う。図1は本発明に係る塗布膜形成装置の第1の実施の形態を示す概略斜視図であり、図示するように基板であるウエハWは、その表面が概ね水平になるように中央裏面側を基板保持部であるチャック部11により吸着保持されており、その上方には、該ウエハWと対向し、該ウエハW表面に塗布液の供給を行うための塗布部2が設けられている。この塗布部2はウエハW上の目的とする円形状の被塗布領域12に対応する面部21を有し、後述する塗布液供給管3から送られる塗布液を、面部21に形成され、特許請求の範囲における吐出口に相当する多数の吐出孔22を介してウエハWの被塗布領域12の全面に亘って吐出するように構成されている。
【0014】
この面部21における吐出孔22の配置について説明すると、各吐出孔22は例えば図2の平面図に示すように例えば該面部21の中心23を中心とする同心円に沿うように、且つウエハWの被塗布領域12の全体に満遍なく塗布液を供給すると共に該塗布液(塗布膜)を乾燥した後に均一な膜厚が得られるように設定される。
【0015】
次に図3及び図4を参照しながら塗布部2における塗布液供給系について説明を行う。ここでは説明の便宜上、面部21には中心23から等間隔で設けられる4つの同心円に沿って吐出孔22が形成されているものとし、詳細は後述するが、共通する同心円に沿う吐出孔22は一括して開閉状態の制御が行われるため、共通の制御が行われる吐出孔22ごとに番号を付すものとし、中心23側から順に吐出孔22a、22b、22c、22dと呼ぶこととする。吐出孔22(22a,22b,22c,22d)の夫々には、例えば塗布液供給管3から塗布部2内部にて分岐する分岐管31が開閉手段4(4a,4b,4c,4d)を介して接続されている。
【0016】
塗布液供給管3における分岐管31の上流側には、例えばバルブ32及び流量調節手段であるポンプ33を介して塗布液供給源34が接続されており、この塗布液供給源34には例えば塗布膜の成分であるポリイミド成分を例えばNMP(N−メチルピロリドン)等の溶剤に溶解させたポリイミド溶液が貯留されている。またポンプ33は、図示しないコントローラを介して制御部5と接続されており、各吐出孔22(22a,22b,22c,22d)における塗布液の吐出流量は、制御部5からポンプ33を制御することで調節できるように構成されている。
【0017】
このような構成において、ポンプ33には例えばベローズ型ポンプが用いられる。ベローズ型ポンプとは、ベローズの伸縮により液の吸入及び吐出のタイミングを切り替えるポンプであり、その伸縮動作は例えばステッピングモータにより行われる。従って例えば制御部5によりステッピングモータの駆動制御を行うことでベローズの伸縮幅を変化させ、これに伴うポリイミド溶液の吐出流量を調節する仕組みとなっている。なお本実施の形態ではベローズやステッピングモータといったポンプ33における吐出流量の調節部位について図示を省略している。
【0018】
更に制御部5には、例えばリレースイッチ等からなる切り替え手段51を介して上述した開閉手段4(4a,4b,4c,4d)が接続されており、夫々の開閉制御を行える構成とされている。即ち、例えば制御部5は切り替え手段51の接点を切り替えることにより、いずれかの開閉手段4(4a,4b,4c,4d)のみを開くことが可能であり、これにより例えば中心から任意の径の同心円に沿う吐出孔22のみを開き、該吐出孔22直下に塗布液をリング状に供給することができるようになっている。
【0019】
ここで吐出孔22(22a,22b,22c,22d)及び開閉手段4(4a,4b,4c,4d)周辺の構造について図4(a)に示す縦断面図と、図4(b)に示す横断面図とを参照しながら説明する。分岐管31は角形路であり、その先端をなす吐出孔22に接する部分は前記角形路よりも幅広となる半球状に形成されている。この分岐路31における角形部分には開閉手段4(4a,4b,4c,4d)が介設されており、夫々が分岐管31における塗布液の通流部分を左右から挟むようにして該通流を遮る一対の圧電素子41により構成されている。図4(b)は、分岐路31の角形部分を下方側から臨んだ場合において圧電素子41が分岐路31の通流を遮断した状態を示すものであるが、この状態で各々の圧電素子41に電圧をかけることで歪みが生じ、上流側から分岐路31へと送られてくる塗布液が吐出孔22側へと流れる構成とされている。なお図4(a)は、開閉手段4aのみ開いて、残りは閉じている状態を示したものである。
【0020】
次に上述実施の形態の作用について説明する。ウエハWは図示しない搬送手段によりチャック部11上方の所定位置まで搬入され、その後チャック部11により裏面側を吸着されて概ね水平に保持される。そして塗布液供給源34から塗布部2に向けて塗布液である既述のポリイミド溶液の送液が開始され、ウエハW表面への塗布液の供給が行われる。ここで制御部5による吐出孔22(22a,22b,22c,22d)の吐出制御について、図5を参照しながら説明すると、制御部5は先ず開閉手段4aのみを開き(図5(a))、次いで開閉手段4aを閉じると共に隣接する開閉手段4bを開き(図5(b))、以下図5(c)及び図5(d)に示すように、順次開閉手段4c、4dと塗布液を吐出する部位を中心部から外縁部に向けて切り替えていく。
【0021】
ここで共通する同心円に配列される個々の吐出孔22(22a,22b,22c,22d)に着目すると、各々から吐出される塗布液の量は同一量となるように調節されている。この吐出量の調節について詳細すると、例えば該調節はポンプ33にて流量調節を行うことで行われる。即ち、同心円の周長は外縁に向かうほど長くなり、一周に配列される吐出孔22の数も多くなるため、例えば吐出孔22の数が倍であれば、同時に吐出する塗布液の量も倍になるため、塗布液の吐出を行う部位が外縁側に移るにつれてポンプ33にて塗布液の流量を上げる必要があるからである。従ってこのようにすることで、同心円の径の大きさに拘わらず各吐出孔22ごとの吐出流量が一定に保たれる。
【0022】
これに加え、各吐出孔22はいずれも接近して配置されている。このため、共通する同心円に沿う吐出孔22から同時に吐出される点状の塗布液は、ウエハW表面にて隣接するもの同士で連結し、例えば線幅100μm程度の塗布液のリングを一瞬にして形成する。従って、開制御を行う開閉手段を4a〜4dと上記のようにして順次切り替えていくと、塗布液のリングは中心部から外縁部に向けて、いわば円形の液膜が全方向に亘って均等に広がるかの如く、短時間の間に順次配列されていくこととなる。
【0023】
また、最内周のリングをなす吐出孔22aから吐出される塗布液については、ウエハW上で内周に隙間が生じないか、或いは隙間が生じるとしてもごく僅かとなるように予め吐出孔22aの位置及び当該位置における吐出流量の設定が最適化されており、更に、隣り合う塗布液のリング同士についてもウエハW上で互いが接するか、或いは隙間が生じてもごく僅かとなるように各吐出孔22(22a,22b,22c,22d)及び塗布液の吐出流量の設定が最適化されているため、結果としてリングをなす塗布液の線αは例えば図6に示すように、ウエハW(塗布領域12)の中心から外側に向けて隙間なく密着して配列され、一体的な液膜を形成し、上述したように各リングの高さも概ね同一であるため、その表面は全体に亘って概ねフラットとなる。
【0024】
一方、塗布膜の外縁に着目すると、塗布部2における吐出孔22の配置は、既述のようにウエハW表面の被塗布領域12と対応するように設定されており、これに加え、最外周をなす同心円に配置される吐出孔22dでは、ウエハWへ吐出された塗布液の外縁形状が被塗布領域12の外縁をなす円形に近づくように設定されており、結果として塗布膜の外縁は被塗布領域12に概ね一致する円形に形成される。
【0025】
こうして被塗布領域12全体に塗布膜が形成されると、制御部5はバルブ33を閉じて塗布液の通流を遮断し、ウエハWはチャック部11から図示しない搬送手段に受け渡され、搬入時と逆の経路で搬出され、例えば後工程である減圧乾燥装置へと搬送される。
【0026】
このように本実施の形態によれば、ウエハWにおける被塗布領域12に対し満遍なく塗布液が供給できるように多数の吐出孔22を設け、且つその配列を複数の同心円に沿ったものとすると共に、塗布液供給時には各同心円に沿う吐出孔22ごとに同時に塗布液の吐出を行うようにしているため、ウエハW上に塗布液のリングが一つ形成される時間は一瞬であり、従来発明に係る螺旋状塗布にて塗布液の線が一周する時間に比して大幅な時間の短縮化を図ることができる。
【0027】
そして、前記リングは隣接するものが順次中央部から外縁部に向けて配列されていくが、各リングの形成に要する時間はいずれも一の吐出孔22における吐出時間であるため、リング一つ当たりに要する塗布時間が中央部と外縁部との間で変わらない。このため全面の塗布に要する時間を大幅に短縮でき、スループットが向上すると共に、従来のように一周当たりの塗布面積が大きな部位ほど時間が多く掛かり、その間に既に塗布した部位から溶剤が揮発し、塗布膜内の溶剤の揮発程度に差が生じてしまう可能性が軽減する。また、上述のように本実施の形態は従来発明に比べて塗布面積の大きな部位ほど所要時間が短縮されるため、ウエハWが大型であるほど効果的であるといえる。
【0028】
一方、仮に塗布液を全面に一度に供給すると、塗布膜の端部は表面積が大きく、他の部位に比べて溶剤揮発の進行が速くなるため、揮発の程度に差が生じ、結果として例えば端部のみ厚膜となってしまうおそれがあるが、本実施の形態では端部に対する塗布液の供給を最後としているため、端部とそれ以外の部位とで相対的な揮発差を小さくすることができるという利点もある。
【0029】
更にまた前記リングは、各々が例えば線幅100μm程度となるように吐出孔22の孔径と塗布液の吐出流量との調節がなされており、加えて隣接するリング同士の間に隙間が生じぬように、或いは生じたとしてもごく僅かとなるように同様の調節が行われており、且つ各吐出孔22から吐出される塗布液の量も一定であるため、結果として隙間なく、一体的で且つ膜厚の面内均一性の高い塗布膜を形成することができる。
【0030】
なお、上述実施の形態における開閉手段4は、各吐出孔22ごとに設けるものに限られず、例えば開閉手段4を共通する同心円に沿う吐出孔22ごとに一つずつ設けるようにしてもよいし、また吐出孔22についても、共通する同心円に沿って多数設けたものに限られず例えば、これらを連結してリング状の吐出口であるスリットとしてもよい。図7はこれらを組み合わせた場合の一例を示す第2の実施の形態の概略図であり、本実施の形態では塗布部2の面部21に形成される吐出口を同心円に沿って配列される複数のスリット61(61a,61b,61c,61d)とすると共に、各スリット61ごとに開閉手段7(7a,7b,7c,7d)を介設し、第1の実施の形態と同様に塗布液供給管3から供給される塗布液の給断を各同心円ごとに行えるように構成している。
【0031】
従って、本実施の形態においても塗布処理時には各吐出口61(61a,61b,61c,61d)直下に塗布液が一瞬でリング状に形成され、吐出を行う部位を順次切り替えていくことで塗布膜を外方に広がるように、且つ一体的に形成することができるため、第1の実施の形態と同様に、従来に比して塗布処理に要する時間を短縮でき、スループットを向上することができると共に塗布液中の溶剤の揮発程度に差が生じることを抑えることができる。
【0032】
また、第1及び第2の実施の形態では、塗布液を吐出する部位を塗布部2の中央部から外縁側に順次切り替えていくようにしたが、吐出を行う部位の切り替え順序はこれに限定されるものではなく、例えば逆に外縁側から中央部側に切り替えていくようにしてもよい。更に、チャック部11にはスピンチャックを用い、例えばウエハWに塗布液を供給した後に、或いは塗布液供給と同時に回転させるようにしてもよいし、また例えばチャック部11に超音波振動子を設けて、塗布膜の形成後にウエハWに印加するようにしてもよい。これらの手法を併用すると、ウエハW表面に凹凸が生じた場合であっても該表面を馴らすことができるという利点がある。
【0033】
なお、特許請求の範囲における「同心リング」は同心円に限定されるものではなく、例えば共通の中心を取り囲む多角形のリング等も含まれる意味の語句である。
【0034】
次に上述の塗布膜形成装置を塗布ユニットに組み込んだ基板処理装置について図8を参照しながら簡単に説明する。図中81はカセットステーションであり、例えば25枚のウエハWを収納したカセットCを載置するカセット載置部82と、載置されたカセットCとの間でウエハWの受け渡しを行うための受け渡しアーム83とが設けられている。この受け渡しアーム83の奥側には筐体84にて周囲を囲まれる処理部S1が接続されている。処理部S1の中央には主搬送手段85が設けられており、これを取り囲むように例えば奥を見て右側には複数の塗布ユニット86が、左側、手前側、奥側には加熱・冷却系のユニット等を多段に積み重ねた棚ユニットU1,U2,U3が夫々配置されている。
【0035】
棚ユニットU1,U2,U3は、塗布ユニット86の前処理及び後処理を行うためのユニットなどを各種組み合わせて構成されるものであり、例えば塗布ユニット86にて塗布液が塗られたウエハWを減圧雰囲気下で乾燥し、該塗布液中に含まれる溶剤を揮発する減圧乾燥ユニット、ウエハWを加熱(ベーク)する加熱ユニット、ウエハWを冷却する冷却ユニット等が含まれる。なお棚ユニットU3については、ウエハWを受け渡すための受け渡し台を備えた受け渡しユニット87も組み込まれる。また、上述した主搬送手段85は例えば昇降及び前後に移動自在で且つ鉛直軸周りに回転自在に構成されており、塗布ユニット86及び棚ユニットU1,U2,U3を構成する各ユニット間でウエハWの受け渡しを行うことが可能となっている。
【0036】
【発明の効果】
以上のように本発明に係る塗布膜形成装置及びその方法によれば、基板表面に塗布膜を形成するにあたり、膜厚の面内均一性を高めることができ、またスループットの向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る塗布膜形成装置の第1の実施の形態を示す概略斜視図である。
【図2】前記第1の実施の形態における吐出孔の配置を示す平面図である。
【図3】前記第1の実施の形態における塗布液供給系を示す説明図である。
【図4】吐出孔及びその周辺部を示す縦断面図及び横断面図である。
【図5】第1の実施の形態における作用を示す作用説明図である。
【図6】第1の実施の形態における作用を示す作用説明図である。
【図7】本発明に係る塗布膜形成装置の第2の実施の形態を示す概略斜視図である。
【図8】前記塗布膜形成装置を組み込んだ基板処理装置の一例を示す平面図である。
【図9】従来発明に係る塗布膜形成装置を説明するための概略斜視図である。
【符号の説明】
W 半導体ウエハ
11 チャック部
12 被塗布領域
2 塗布部
21 面部
22(22a,22b,22c,22d)吐出孔
3 塗布液供給管
31 分岐管
33 ポンプ
34 塗布液供給源
4(4a,4b,4c,4d)開閉手段
5 制御部
51 切り替え手段
Claims (10)
- 基板を水平に保持する基板保持部と、
前記基板と対向し、複数の同心リングに沿って形成された塗布液の吐出口と、
各吐出口ごとに設けられ、夫々の吐出口からの塗布液の給断を行うための開閉手段と、
前記吐出口における塗布液の吐出が、共通する同心リングに沿うものごとに行われるように前記開閉手段の給断を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、塗布液を点状に吐出させるように前記開閉手段を制御し、点状の塗布液は、前記基板の表面にて隣接するもの同士で連結されてリング状に形成されることを特徴とする塗布膜形成装置。 - 各吐出口は、各同心リングに沿って形成される多数の吐出孔の集合であり、開閉手段は、共通する同心リングに沿う多数の吐出孔ごとに設けられることを特徴とする請求項1記載の塗布膜形成装置。
- 制御部は、塗布液が基板の中心部側のリングに沿った吐出口から外縁部側のリングに沿った吐出口に向けて順次供給されていくように前記開閉手段を制御するものであることを特徴とする請求項1または2に記載の塗布膜形成装置。
- 制御部は、塗布液が基板の外縁部側のリングに沿った吐出口から中心部側のリングに沿った吐出口に向けて順次供給されていくように前記開閉手段を制御するものであることを特徴とする請求項1または2に記載の塗布膜形成装置。
- 吐出口の上流には流量調整手段が設けられており、制御部は前記流量調節手段を制御し、同心リングの位置に応じて塗布液の吐出流量を調節するものであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一に記載の塗布膜形成装置。
- 前記開閉手段は、圧電素子で構成されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一に記載の塗布膜形成装置。
- 前記基板保持部には、超音波振動子が設けられていることを特徴とする請求項1記載の塗布膜形成装置。
- 基板を水平に保持する工程と、
この基板表面と対向し、同心リング状に設けられる複数の吐出口から、前記基板表面に向けて点状に塗布液を供給し、前記塗布液を基板表面で連結させ塗布液のリングを形成する工程と、
基板表面に形成された塗布液のリング同士が互いに隣り合うように、同心リングに沿う複数の吐出口毎に順次塗布液を吐出させる工程と、を有することを特徴とする塗布膜形成方法。 - 順次塗布液を吐出する工程は、基板の外端部側から中心部側に切り替えて吐出することを特徴とする請求項8記載の塗布膜形成方法。
- 順次塗布液を吐出する工程は、基板の中心側から外端部側に切り替えて吐出することを特徴とする請求項8記載の塗布膜形成方法。
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