JP3818609B2 - 駆動力伝達装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動源によって回転駆動される駆動プーリと従動プーリとにタイミングベルトを巻き掛け、該タイミングベルトを介して、駆動プーリから従動プーリに動力を伝達する駆動力伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記形式の駆動力伝達装置は、複写機などの画像形成装置を初め、多くの機械装置に採用されている。この種の駆動力伝達装置は、タイミングベルトを用い、その内周面に形成された歯を駆動プーリと従動プーリの外周面に形成された歯溝に噛み合せて動力を伝達するので、その伝動効率を高めることができる。
【0003】
ところが、この形式の駆動力伝達装置においては、そのタイミングベルトの各歯が、駆動プーリ又は従動プーリの歯溝に噛み合い始めるとき、大きな衝撃を生じ、その衝撃による噛み合い音が発生する点に問題があった。特にタイミングベルトの歯が駆動プーリの歯溝に噛み合い始めるときに大きな噛み合い音が発生し、駆動力伝達装置の作動時の騒音が大きくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、簡単な構成によって上記従来の欠点を除去した駆動力伝達装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、全周に亘って一定のピッチの歯が形成された1つの駆動プーリと、同じく全周に亘って一定のピッチの歯が形成された1つの従動プーリと、内周面に一定のピッチの歯が形成されたn本(nは2以上の整数)のタイミングベルトとを有し、該n本のタイミングベルトは、その内周面に形成された歯が前記1つの駆動プーリの歯と、前記1つの従動プーリの歯に噛み合って、該駆動プーリと従動プーリに巻き掛けられていて、各々のタイミングベルトの各歯が前記1つの駆動プーリの歯溝に噛み合い始める位置が、該駆動プーリの周方向に、当該駆動プーリの歯のピッチの1/nずつずれるように、各タイミングベルトの歯が駆動プーリの歯溝に噛み合う位置を設定する駆動プーリ噛み合い位置設定手段を設け、該駆動プーリ噛み合い位置設定手段が、少なくとも1本のタイミングベルトの駆動プーリに対する巻掛け角が減少するように、駆動プーリに巻き付く前の当該タイミングベルト部分の内周面を加圧してこれを案内する内周面加圧部材を有していることを特徴とする駆動力伝達装置を提案する(請求項1)。
【0006】
その際、各々のタイミングベルトの各歯が前記1つの従動プーリの歯溝に噛み合い始める位置が、従動プーリの周方向に、当該従動プーリの歯のピッチの1/nずつずれるように、各タイミングベルトの歯が従動プーリの歯溝に噛み合う位置を設定する従動プーリ噛み合い位置設定手段を設け、該従動プーリ噛み合い位置設定手段が、少なくとも1本のタイミングベルトの従動プーリに対する巻掛け角が減少するように、従動プーリに巻き付く前の当該タイミングベルト部分の内周面を加圧してこれを案内する内周面加圧部材を有していると有利である(請求項2)。
【0007】
また、上記請求項1又は2に記載の駆動力伝達装置において、前記内周面加圧部材が、タイミングベルトの内周面に形成された歯に噛み合うと共に、回転自在に支持されたアイドラプーリであると有利である(請求項3)。
【0008】
さらに、本発明は、上記目的を達成するため、全周に亘って一定のピッチの歯が形成された1つの駆動プーリと、同じく全周に亘って一定のピッチの歯が形成された1つの従動プーリと、内周面に一定のピッチの歯が形成されたn本(nは2以上の整数)のタイミングベルトとを有し、該n本のタイミングベルトは、その内周面に形成された歯が前記1つの駆動プーリの歯と、前記1つの従動プーリの歯に噛み合って、該駆動プーリと従動プーリに巻き掛けられていて、各々のタイミングベルトの各歯が前記1つの駆動プーリの歯溝に噛み合い始める位置が、該駆動プーリの周方向に、当該駆動プーリの歯のピッチの1/nずつずれるように、各タイミングベルトの歯が駆動プーリの歯溝に噛み合う位置を設定する駆動プーリ噛み合い位置設定手段を設け、該駆動プーリ噛み合い位置設定手段が、少なくとも1本のタイミングベルトの駆動プーリに対する巻掛け角が増加するように、駆動プーリに巻き付く前の当該タイミングベルト部分の周面を加圧してこれを案内する周面加圧部材を有していることを特徴とする駆動力伝達装置を提案する(請求項4)。
【0009】
また、上記請求項に記載の駆動力伝達装置において、各々のタイミングベルトの各歯が前記1つの従動プーリの歯溝に噛み合い始める位置が、該従動プーリの周方向に、当該従動プーリの歯のピッチの1/nずつずれるように、各タイミングベルトの歯が従動プーリの歯溝に噛み合う位置を設定する従動プーリ噛み合い位置設定手段を設け、該従動プーリ噛み合い位置設定手段が、少なくとも1本のタイミングベルトの従動プーリに対する巻掛け角が増加するように、従動プーリに巻き付く前の当該タイミングベルト部分の周面を加圧してこれを案内する周面加圧部材を有していると有利である(請求項5)。
【0010】
さらに、上記請求項4又は5に記載の駆動力伝達装置において、前記周面加圧部材が、タイミングベルトの外周面に当接し、かつ回転自在に支持されたローラであると有利である(請求項6)。
【0011】
また、上記請求項2、3、5又は6に記載の駆動力伝達装置において、n本のタイミングベルトの周長が全て等しくなるように、駆動プーリ噛み合い位置設定手段と従動プーリ噛み合い位置設定手段を配置すると有利である(請求項7)。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態例を図面に従って詳細に説明する。
【0015】
図1は、1個の駆動プーリ1と、1個の従動プーリ2と、これらのプーリ1,2に巻き掛けられたタイミングベルト3,4とを有する駆動力伝達装置の一例を示す説明図である。駆動プーリ1と従動プーリ2は、互いに所定距離隔てて、図示していない機枠に回転自在ではあるが、位置不動に支持されている。駆動プーリ1は、図示していないモータなどから成る駆動源によって、その中心軸線のまわりに矢印A方向に回転駆動される。
【0016】
駆動プーリ1と従動プーリ2の外周面には、その全周にわたってそれぞれ一定のピッチの歯(図示せず)が形成されている。また駆動プーリ1と従動プーリ2とに巻き掛けられた可撓性材料より成る無端状のタイミングベルト3,4にも、その内周面5,6に全長に亘って、歯(図示せず)が一定のピッチで形成され、その歯が駆動プーリ1と従動プーリ2の外周面に形成された歯に噛み合っている。駆動プーリ1が上述のように駆動源によって回転駆動されることにより、その回転がタイミングベルト3,4を介して従動プーリ2に伝えられ、当該従動プーリ2がその中心軸線のまわりに矢印Bで示す向きに回転する。
【0017】
このように、図示した駆動力伝達装置は、駆動源によって回転駆動される駆動プーリ1と、従動プーリ2とにタイミングベルト3,4を巻き掛け、該タイミングベルト3,4を介して、駆動プーリ1から従動プーリ2に動力を伝達する。この点は、図2及び図3に示した後述する各実施形態例においても変りはない。
【0018】
ここで、先にも説明したように、従来のこの種の駆動力伝達装置においては、タイミングベルトの各歯が駆動プーリと従動プーリの各歯の間の歯溝に噛み合い始めるときに、大きな噛み合い音が発生し、これが駆動伝達装置の作動時の騒音発生源となっている。
【0019】
そこで、本例の駆動力伝達装置においては、図1に示したように2本のタイミングベルト3,4が設けられ、これらが駆動プーリ1と従動プーリ2に上述したように巻き掛けられている。しかも、一方のタイミングベルト3の内周面5、すなわち歯が形成された側の面には、アイドラプーリ7として構成された内周面加圧部材が設けられている。このアイドラプーリ7も、装置の機枠に回転自在ではあるが位置不動に支持され、駆動プーリ1に巻き付く直前のタイミングベルト3の部分において、その歯に噛み合っている。
【0020】
かかるアイドラプーリ7を設けることによって、駆動プーリ1に巻き付く直前の両タイミングベルト3,4の部分は互いに角度θ(θ>0)をなし、その各々のタイミングベルト3,4の各歯が駆動プーリ1の歯溝に噛み合い始める位置が、図4に符号Wを付して示すように、駆動プーリ1の周方向においてずれる。そして、このずれ量Wは、駆動プーリ1の1つの歯とその隣りの歯との間隔、すなわち歯のピッチの1/2に設定されている。
【0021】
上記構成により、一方のタイミングベルト3の各歯が駆動プーリ1の歯溝に噛み合い始める時は、他方のタイミングベルト4の歯は、駆動プーリ1の歯溝に噛み合い始める状態になく、逆に他方のタイミングベルト4の各歯が駆動プーリ1の歯溝に噛み合い始める時は、一方のタイミングベルト3の歯が駆動プーリ1の歯溝に噛み合い始める状態にはない。すなわち、各タイミングベルト3,4の各歯は、駆動プーリ1の歯のピッチの1/2に相当する時間だけ互いにずれたタイミングで駆動プーリ1の歯溝に噛み合い始め、その各噛み合い開始時に噛み合い音が発生することになる。
【0022】
ところで、一般にプーリの歯数をN枚とし、このプーリの1秒間当りの回転数(r.p.s.)をRとしたとき、タイミングベルトの各歯がこのプーリの歯溝に噛み合い始める時に発生する音の周波数はN×R(Hz)となる。そして、同じ周波数の2つの音が互いに1/2波長ずつずれて発生した場合、逆位相の関係となるため、その和がゼロとなり、音が互いにキャンセルすることになるため、理論上、音は消されることになる。図5は、縦軸に音波の振幅をとり、横軸に時間をとって、互いに逆位相の2つの音波C,Dを示した説明図である。この図から両音波C,Dによって、理論上、消音されることを理解することができる。この原理は、同じ周波数の3つの音が1/3波長ずつ位相がずれて発生した場合も、同様である。
【0023】
従って、図1に示した駆動力伝達装置のように、各タイミングベルト3,4の各歯が駆動プーリ1の歯溝に噛み合い始める位置を、その駆動プーリ1の周方向に、当該駆動プーリ1の歯のピッチの1/2ずつずらすことによって、各歯の噛み合い時に発生する音を効果的に低減できる。
【0024】
このように、駆動プーリ1として、その歯のピッチをずらして形成したような特殊なプーリではなく、通常のプーリを用いても、その駆動プーリ1への各タイミングベルト3,4の各歯の噛み合い開始タイミングをずらし、その各タイミングベルト3,4から発生する噛み合い音の位相をずらすことにより、個々の噛み合い音を逆位相にしてこれをキャンセルし、各タイミングベルト3,4の歯とタイミングベルト3,4の歯との係合時に発生する噛み合い音を大幅に低減できる。しかも複数のタイミングベルトを用いることによっても、騒音の発生を抑えることができる。
【0025】
図1に示した例では、2本のタイミングベルト3,4を用いたが、前述の説明からも理解できるように、そのタイミングベルトの数を3本以上とし、その各々のタイミングベルトの各歯が駆動プーリ1の歯溝に噛み合い始める位置を、当該駆動プーリ1の周方向に、前述した原理に従ってずらすことにより、騒音の発生をより効果的に低減できる。
【0026】
より一般的に示すと、nを2以上の整数としたとき、n本のタイミングベルトを駆動プーリと従動プーリとに巻き掛け、各々のタイミングベルトの各歯が駆動プーリの歯溝に噛み合い始める位置が、駆動プーリの周方向に、当該駆動プーリの歯のピッチの1/nずつずれるように、各タイミングベルトの歯が駆動プーリの歯溝に噛み合う位置を設定する駆動プーリ噛み合い位置設定手段を駆動力伝達装置に設けるのである。図1に示した例では、先の説明からも明らかなように、アイドラプーリ7が、上記駆動プーリ噛み合い位置設定手段を構成している。
【0027】
上述した構成は、従動プーリ2の側にも採用でき、その一例を図2に示す。ここに示した駆動力伝達装置と図1に示した駆動力伝達装置との異なるところは、図2に示した駆動力伝達装置は、図1に示した各構成のほかに、従動プーリ2に巻き付く直前のタイミングベルト4の部分にも、その歯に噛み合うアイドラプーリ8が設けられている点である。このアイドラプーリ8も装置の機枠に回転自在であるが、位置不動に支持されている。かかるアイドラプーリ8によって各々のタイミングベルト3,4の各歯が従動プーリ2の歯溝に噛み合う位置が、その従動プーリ2の周方向に、当該従動プーリ2の歯のピッチの1/2だけずれることになる。これによって、各タイミングベルト3,4の歯が従動プーリ2の歯溝に噛み合い始める時の噛み合い音も効果的に低減することができる。この構成も、タイミングベルトが3本以上であるときも適用できる。
【0028】
図2に示した構成を、より一般的に示すと、前述の構成の駆動力伝達装置において、各々のタイミングベルトの各歯が従動プーリの歯溝に噛み合い始める位置が、従動プーリの周方向に、当該従動プーリの歯のピッチの1/nずつずれるように、各タイミングベルトの歯が従動プーリの歯溝に噛み合う位置を設定する従動プーリ噛み合い位置設定手段が設けられている。この構成は、後述する図3に示す駆動力伝達装置においても採用されている。図2に示した例ではアイドラプーリ8が従動プーリ噛み合い位置設定手段を構成している。
【0029】
この構成によれば、各々のタイミングベルト3,4の各歯が駆動プーリ1の歯溝に噛み合い始めるときに発生する音と、従動プーリ2の歯溝に噛み合い始めるときに発生する音の両者を低減でき、駆動力伝達装置全体の騒音発生を効果的に低減することができる。
【0030】
また図2に示したように、各タイミングベルト3,4にそれぞれ係合するアイドラプーリ7,8を駆動プーリ1の側と従動プーリ2の側にそれぞれ設け、駆動プーリ1と従動プーリ2に対する各アイドラプーリ7,8の相対位置を互いに同じく設定することによって、両タイミングベルト3,4の長さを等しくすることができる。すなわち、両タイミングベルト3,4として同じ長さのタイミングベルトを用いることができ、これによって駆動力伝達装置のコストを低減でき、その生産性を高めることができる。
【0031】
上記構成をより一般的に示せば、n本のタイミングベルトの周長が全て等しくなるように、駆動プーリ噛み合い位置設定手段と従動プーリ噛み合い位置設定手段を配置するのである。この構成は、図3に示す駆動力伝達装置においても採用されている。
【0032】
図1及び図2に示した駆動力伝達装置においては、駆動プーリ噛み合い位置設定手段と従動プーリ噛み合い位置設定手段をそれぞれ構成するアイドラプーリ7,8が、タイミングベルト3,4の駆動プーリ1又は従動プーリ2に対する巻掛け角θ1,θ2が減少するように、各タイミングベルト3,4の内周面、すなわち歯の形成された側の面を加圧して案内している。
【0033】
かかる構成によると、各アイドラプーリ7,8によって、タイミングベルト3,4が、その内周面側の角度が小さくなるように曲げ変形する。これによって、各タイミングベルト3,4の寿命が短かくなる不具合を防止できる。一般に、タイミングベルトはその歯の形成された側の内周面と反対側の外周面の角度が小さくなる向きに曲げ変形されると、その寿命が短かくなるが、図1及び図2に示した例では、このような不具合の発生を防止することができる。また、このようなアイドラプーリ7,8をタイミングベルトに係合させる構成は、全てのタイミングベルト3,4ではなく、その一部のタイミングベルトに対してだけ採用することもできる。
【0034】
より一般的に示せば、駆動プーリ噛み合い位置設定手段が、少なくとも1本のタイミングベルトの駆動プーリに対する巻掛け角が減少するように、駆動プーリに巻き付く前の当該タイミングベルト部分の内周面を加圧してこれを案内する内周面加圧部材を有しているである。
【0035】
同じく、従動プーリ噛み合い位置設定手段が、少なくとも1本のタイミングベルトの従動プーリに対する巻掛け角が減少するように、従動プーリに巻き付く前の当該タイミングベルト部分の内周面を加圧してこれを案内する内周面加圧部材を有している
【0036】
さらに、図1及び図2に示した駆動力伝達装置においては、内周面加圧部材がアイドラプーリ7,8により構成されている。すなわち、内周面加圧部材が、タイミングベルトの内周面に形成された歯に噛み合うと共に、回転自在に支持されたアイドラプーリによって構成されているである。
【0037】
この構成によれば、内周面加圧部材が回転しながらタイミングベルト3,4に噛み合うアイドラプーリ7,8より成るので、タイミングベルト3,4に大きな負荷をかけることはなく、駆動力伝達装置を円滑に作動させることができる。
【0038】
一方、図3に示した例では、駆動プーリ噛み合い位置設定手段と従動プーリ噛み合い位置設定手段が、装置の機枠に回転自在ではあるが位置不動に支持されたローラ9,10より成り、かつ各タイミングベルト3,4の外周面11,12を加圧する外周面加圧部材によって構成されている。各ローラ9,10は、駆動プーリ1と従動プーリ2にそれぞれ巻き付く直前のタイミングベルト3,4の部分の外周面11,12、すなわち歯の形成された側と反対側の面にそれぞれ圧接し、その各タイミングベルト3,4が駆動プーリ1と従動プーリ2に巻き付く巻掛け角θ3,θ4を増加させている。
【0039】
また、これらのローラ9,10によって、図1及び図2に示した実施形態例と全く同じく、各々のタイミングベルト3,4の各歯が駆動プーリ1の歯溝に噛み合うタイミングが、その駆動プーリ1の歯のピッチの1/2に相当するだけずらされ、また各々のタイミングベルト3,4の各歯が従動プーリ2の歯溝に噛み合うタイミングが、その従動プーリ2の歯のピッチの1/2に相当する分だけずらされる。これによって駆動力伝達装置の騒音発生が抑えられる。この構成も複数のタイミングベルトのうちの少なくとも1つに適用できるものである。
【0040】
すなわち、駆動プーリ噛み合い位置設定手段が、少なくとも1本のタイミングベルトの駆動プーリに対する巻掛け角が増加するように、駆動プーリに巻き付く前の当該タイミングベルト部分の外周面を加圧してこれを案内する外周面加圧部材を有しているである。
【0041】
同じく、従動プーリ噛み合い位置設定手段が、少なくとも1本のタイミングベルトの従動プーリに対する巻掛け角が増加するように、従動プーリに巻き付く前の当該タイミングベルト部分の外周面を加圧してこれを案内する外周面加圧部材を有している
【0042】
上述した2つの構成においては、プーリへのタイミングベルトの巻掛け角が大きくなるので、タイミングベルトの歯飛び発生を防止できる利点も得られる。
【0043】
また図3に示す例では、外周面加圧部材が、タイミングベルト3,4の外周面に当接し、かつ回転自在に支持されたローラ9,10として構成されており、かかる構成により、各タイミングベルトに大きな負荷をかけずに、噛み合い音を低減することができる。
【0044】
以上説明した各実施形態例では、従動プーリが1つ設けられているだけであるが、複数の従動プーリを設け、これらの従動プーリと駆動プーリに複数のタイミングベルトを巻き掛けた駆動力伝達装置にも本発明を適用できる。
【0045】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、簡単な構成によって、タイミングベルトと駆動プーリとの噛み合い時に生じる音を低減でき、その駆動力伝達装置の騒音発生を効果的に抑えることができる。しかも、タイミングベルトの寿命低下を防止できる。
【0046】
請求項2に係る発明によれば、簡単な構成によって、タイミングベルトと従動プーリとの噛み合い時に生じる音も低減でき、その駆動力伝達装置の騒音発生をより一層確実に低減することができる。しかも、タイミングベルトの寿命低下を防止できる。
【0047】
請求項3に係る発明によれば、タイミングベルトにかかる負荷増大を防止でき、タイミングベルトを円滑に作動させることができる。
【0048】
請求項4に係る発明によれば、簡単な構成によって、タイミングベルトと駆動プーリとの噛み合い時に生じる音を低減でき、その駆動力伝達装置の騒音発生を効果的に抑えることができる。しかもタイミングベルトの歯飛びの発生を防止することができる。
【0049】
請求項5に係る発明によれば、簡単な構成によって、タイミングベルトと従動プーリとの噛み合い時に生じる音も低減でき、その駆動力伝達装置の騒音発生をより一層確実に低減することができる。しかもタイミングベルトの歯飛びの発生を防止することができる。
【0050】
請求項6に係る発明によれば、タイミングベルトにかかる負荷増大を防止でき、タイミングベルトを円滑に作動させることができる。
【0051】
請求項7に係る発明によれば、複数のタイミングベルトの長さを同一にできるので、駆動力伝達装置のコストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】駆動力伝達装置の一例を示す説明図である。
【図2】駆動力伝達装置の他の例を示す説明図である。
【図3】駆動力伝達装置のさらに他の例を示す説明図である。
【図4】各々のタイミングベルトの各歯が駆動プーリの歯溝に噛み合い始める位置が、駆動プーリの周方向にずれていることを示す説明図である。
【図5】位相の異なる音によって消音効果が得られることを説明する図である。
【符号の説明】
1 駆動プーリ
2 従動プーリ
3 タイミングベルト
4 タイミングベルト
5 内周面
6 内周面
7 アイドラプーリ
8 アイドラプーリ
9 ローラ
10 ローラ
11 外周面
12 外周面
θ1 巻掛け角
θ2 巻掛け角
θ3 巻掛け角
θ4 巻掛け角

Claims (7)

  1. 全周に亘って一定のピッチの歯が形成された1つの駆動プーリと、同じく全周に亘って一定のピッチの歯が形成された1つの従動プーリと、内周面に一定のピッチの歯が形成されたn本(nは2以上の整数)のタイミングベルトとを有し、該n本のタイミングベルトは、その内周面に形成された歯が前記1つの駆動プーリの歯と、前記1つの従動プーリの歯に噛み合って、該駆動プーリと従動プーリに巻き掛けられていて、各々のタイミングベルトの各歯が前記1つの駆動プーリの歯溝に噛み合い始める位置が、該駆動プーリの周方向に、当該駆動プーリの歯のピッチの1/nずつずれるように、各タイミングベルトの歯が駆動プーリの歯溝に噛み合う位置を設定する駆動プーリ噛み合い位置設定手段を設け、該駆動プーリ噛み合い位置設定手段が、少なくとも1本のタイミングベルトの駆動プーリに対する巻掛け角が減少するように、駆動プーリに巻き付く前の当該タイミングベルト部分の内周面を加圧してこれを案内する内周面加圧部材を有していることを特徴とする駆動力伝達装置。
  2. 各々のタイミングベルトの各歯が前記1つの従動プーリの歯溝に噛み合い始める位置が、従動プーリの周方向に、当該従動プーリの歯のピッチの1/nずつずれるように、各タイミングベルトの歯が従動プーリの歯溝に噛み合う位置を設定する従動プーリ噛み合い位置設定手段を設け、該従動プーリ噛み合い位置設定手段が、少なくとも1本のタイミングベルトの従動プーリに対する巻掛け角が減少するように、従動プーリに巻き付く前の当該タイミングベルト部分の内周面を加圧してこれを案内する内周面加圧部材を有している請求項1に記載の駆動力伝達装置。
  3. 前記内周面加圧部材が、タイミングベルトの内周面に形成された歯に噛み合うと共に、回転自在に支持されたアイドラプーリである請求項1又は2に記載の駆動力伝達装置。
  4. 全周に亘って一定のピッチの歯が形成された1つの駆動プーリと、同じく全周に亘って一定のピッチの歯が形成された1つの従動プーリと、内周面に一定のピッチの歯が形成されたn本(nは2以上の整数)のタイミングベルトとを有し、該n本のタイミングベルトは、その内周面に形成された歯が前記1つの駆動プーリの歯と、前記1つの従動プーリの歯に噛み合って、該駆動プーリと従動プーリに巻き掛けられていて、各々のタイミングベルトの各歯が前記1つの駆動プーリの歯溝に噛み合い始める位置が、該駆動プーリの周方向に、当該駆動プーリの歯のピッチの1/nずつずれるように、各タイミングベルトの歯が駆動プーリの歯溝に噛み合う位置を設定する駆動プーリ噛み合い位置設定手段を設け、該駆動プーリ噛み合い位置設定手段が、少なくとも1本のタイミングベルトの駆動プーリに対する巻掛け角が増加するように、駆動プーリに巻き付く前の当該タイミングベルト部分の周面を加圧してこれを案内する周面加圧部材を有していることを特徴とする駆動力伝達装置。
  5. 各々のタイミングベルトの各歯が前記1つの従動プーリの歯溝に噛み合い始める位置が、該従動プーリの周方向に、当該従動プーリの歯のピッチの1/nずつずれるように、各タイミングベルトの歯が従動プーリの歯溝に噛み合う位置を設定する従動プーリ噛み合い位置設定手段を設け、該従動プーリ噛み合い位置設定手段が、少なくとも1本のタイミングベルトの従動プーリに対する巻掛け角が増加するように、従動プーリに巻き付く前の当該タイミングベルト部分の周面を加圧してこれを案内する周面加圧部材を有している請求項4に記載の伝動力伝達装置。
  6. 前記周面加圧部材が、タイミングベルトの外周面に当接し、かつ回転自在に支持されたローラである請求項4又は5に記載の駆動力伝達装置。
  7. n本のタイミングベルトの周長が全て等しくなるように、駆動プーリ噛み合い位置設定手段と従動プーリ噛み合い位置設定手段を配置した請求項2、3、5又は6に記載の駆動力伝達装置。
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