JP3816129B2 - 撮像素子の冷却装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はテレビ・ビデオカメラ等に使用する撮像素子の冷却装置、特に小型化をより一層進めるとともに組み立て性を向上させた撮像素子の冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、テレビ・ビデオカメラは、ますます小型・軽量化され、それにともない撮像素子の冷却装置の小型化が必要となってきている。従来この種の撮像素子の冷却装置は特開平1ー222580号公報に示すような構成が一般的であった。以下、その従来の構成について図3および図4を参照しながら説明する。図3において、符号1と2と3はそれぞれR、G、Bの各チャンネルの撮像素子であり、色分解プリズム4に密着している。5は上記各撮像素子を冷却する冷却素子であり、放熱板6もしくは放熱リング、スプリングからなる伝熱構造体7と密着している。8は放熱フィンであり、シャーシ9に取り付けられている一方、放熱フィン面は上記放熱板6及び伝熱構造体7と密着している。
【0003】
図4は、図3の伝熱構造体7の詳細を示す。図4において、10は冷却素子5を撮像素子1、2、3に密着させ撮像素子で発生した熱を放熱板6側へ伝導するための伝熱構造体7の本体を構成する放熱ピン、11は放熱ピン10と放熱板6との間に介装されて放熱板6に伝熱構造体7を取り付けるための取り付け部材になるとともに撮像素子で発生した熱を放熱板6側へ伝導する放熱ガイド、12は放熱ガイド11を放熱ピン10に取り付ける導熱グリス、13は放熱ガイド11を放熱板6に結合させて伝熱構造体7を取り付けるねじ、14は放熱ピンと放熱板6との間に装着され、放熱板6への伝熱構造体7の取り付け状態を正しく保持するコイルばねである。
【0004】
かかる構成を有する上記従来例の動作について説明する。冷却素子5によって、各撮像素子1、2、3が冷却される。ここで奪われた熱は、伝熱構造体7および放熱板6を介して放熱フィン8に伝わり、放熱しさらにシャーシ9へと伝わり、放熱される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のコイルばねを用いた撮像素子の冷却装置では、放熱板6と伝熱構造体7との間に設けられるばねとしてコイルばね14が用いられているが、この場合、コイルばね14のストロークが大きくなり、冷却装置の小型化が難しいという問題を有していた。また、放熱板6側から放熱ガイド11をネジ止めするので組立性が悪いという問題を有していた。
【0006】
本発明は前記問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、小型化をより一層進めるとともに組み立て性を向上させた撮像素子の冷却装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、冷却素子を取り付けた撮像素子と、伝熱構造体と、伝熱構造体を取り付ける放熱板とから成り、撮像素子と冷却素子の密着に、ストロークの小さい板ばねを用いたことを要旨とする。
【0008】
また、放熱板と放熱ガイドの結合部分において、放熱ガイドを放熱板に当接させ、この放熱ガイドの側から締結部材を装着して前記放熱ガイドを放熱板に取り付け固定したことを要旨とする。
【0009】
さらに、放熱ピンと放熱ガイドとの接続部に導グリスを用いたことを要旨とする。
【0010】
【作用】
したがって、本発明によれば3板式カメラ等のプリズム光学系において、撮像素子の冷却装置を小型化でき、また放熱板と放熱ガイドの位置関係を逆にしたから放熱ガイドが取付易くなり組立性を向上できる。
【0011】
また、放熱ピンと放熱ガイドとの接続部に導グリスを用いたため、伝熱効率が良くなる。
【0012】
【実施例】
図1は本発明の第1の実施例に係る撮像素子の冷却装置の主要部分の構造を示す正面断面図である。図1において、符号21は撮像素子、22は上記撮像素子21を冷却する冷却素子であり、伝熱構造体23と密着している。24は放熱板であり撮像素子21から奪った熱を放射する。25は冷却素子22を撮像素子21に密着させ撮像素子21で発生した熱を放熱板24側へ伝導するための伝熱構造体23の本体を構成する放熱ピン、26は放熱ピン25と放熱板24との間に介装されて放熱板24に伝熱構造体23を取り付けるための取り付け部材になるとともに撮像素子で発生した熱を放熱板24側へ伝導する放熱ガイド、27は放熱ガイド26を放熱ピン22に取り付ける導熱グリス、28は放熱ガイド26を放熱板24に結合させて伝熱構造体23を取り付けるねじ、29は放熱ピンと放熱板24との間に装着され、伝熱構造体23を冷却素子22および撮像素子21側へ付勢してその取り付け状態を正しく保持する板ばねである。
【0013】
このような撮像素子の冷却装置を組み立てるにあたっては、放熱ガイド26に導グリス27と放熱ピン25を挿入し、板ばね29と放熱ガイド26をネジで放熱板24に固定する。この取り付けに当たって、放熱板24と放熱ガイド26の結合部分においては、放熱ガイド26を放熱板24に当接させ、この放熱ガイド26の側から締結部材を装着して前記放熱ガイド26を放熱板24に結合させる。締結部材がねじである場合は、上記放熱板24と放熱ガイド26の結合部分において、放熱板24にはねじ穴を形成する一方放熱ガイドにはねじ通し穴を形成し、放熱ガイド26を放熱板24に当接させ、この放熱ガイド26の側からねじ28を放熱板24側へねじ込んで前記放熱ガイド26を放熱板24に取り付け固定する。
【0014】
放熱ピン25は放熱ガイド26に沿って移動可能である。そして、板ばね29は放熱板24への取付部を固定端として放熱ピン25を弾性的に押圧する構造になっており、放熱ピン25が、冷却素子22を撮像素子21に圧着する。
【0015】
次に、本発明の冷却装置の動作について説明する。冷却素子22によって、撮像素子21が冷却される。ここで奪われた熱は、放熱ピン25と導熱グリス27と放熱ガイド26を経由し放熱板24に伝導し、空中に放熱される。上述したように、伝熱構造体23は板ばね29によって付勢され、この板ばねの弾性押圧力によって、放熱ピン25が冷却素子22を撮像素子21に圧着しており、また、放熱ピン25と放熱ガイド26との接続部に導熱グリス27を用いているから、撮像素子21で発生した熱は冷却素子22から放熱ピン25、導熱グリス27、放熱ガイド26を通して放熱板24へ円滑に伝わり放熱されるから放熱効率が向上する。そして、従来におけるのとは異なり、伝熱構造体23を冷却素子22および撮像素子21方向へ付勢するばねとして板ばね29を使用しているため、ばね装着部分の隙間が小さくて済み、冷却装置の構造を小型化することができる。
【0016】
図2は本発明の第2の実施例に係る撮像素子の冷却装置の主要部分の構造を示す正面断面図である。この第2の実施例は、上記第1の実施例と基本的構成および機能は同じであるので、第1の実施例と同一の部分については同一の符号を付することにより、詳細な説明は省略する。この第2の実施例では、上記第1の実施例で述べた、放熱板24の伝熱構造体23取付部分と放熱ガイド26を一体化してガイドフランジ部30を形成し、放熱板31で示す構造にすることにより、更に簡単な放熱装置を実現している。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明はばね部材として板ばねを設けることによりばねのストロークを小さくし、放熱ガイド26を放熱板24の反対側から取り付ける構造にすることにより、小型かつ組立性に優れ、従来の板ばね式撮像素子の冷却装置と同等の性能を持った撮像素子の冷却装置を実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における、撮像素子の冷却装置の動作説明のための断面図
【図2】本発明の第2の実施例における、撮像素子の冷却装置の動作説明のための断面図
【図3】従来の撮像素子の冷却装置の全体構造図
【図4】従来の撮像素子の冷却装置の伝熱構造体断面図
【符号の説明】
21 撮像素子
22 冷却素子
23 伝熱構造体
24、31 放熱板
25 放熱ピン
26 放熱ガイド
27 導熱グリス
28 ねじ
29 板ばね
30 ガイドフランジ部

Claims (2)

  1. 冷却素子を取り付けた撮像素子と、前記撮像素子からの熱を放射する放熱板と、前記冷却素子の放熱側に密着させた放熱ピンと、前記放熱ピンに導熱グリスを介して移動可能に取り付けられるとともに、前記放熱板に結合され、前記放熱ピンからの熱を前記放熱板に伝達する放熱ガイドと、前記放熱板に前記放熱ガイドとともに固定される板ばねとを備え、前記板ばねは、前記放熱ピンを前記冷却素子側へ付勢することを特徴とする撮像素子の冷却装置。
  2. 前記放熱板と前記放熱ガイドを一体化したことを特徴とする請求項1記載の撮像素子の冷却装置。
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