JP3815641B2 - アフターボンド工法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道、自重車、建物などに用いられるプレストレストコンクリート構造物において、コンクリートの打ち込み後、所定の時期にプレストレスを導入した後に、コンクリートとの付着が発揮されるアフターボンド工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、鉄道、自動車、建物などにおけるプレストレストコンクリート構造物において、コンクリートの打ち込み後、所定の時期にプレストレスを導入した後に、PC鋼材とコンクリートとの付着が発揮されるアフターボンド工法は、施工現場におけるシースの配置とセメントグラウトの注入が不要であり、構造物の部材厚さの減少や施工の省力化が図れるので、これまで数多く採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
これまでのアフターボンド工法は、PC鋼材とシースの間に常温硬化型樹脂を充填し、その樹脂の「後硬化性」を生かし、緊張定着後にPC鋼材とコンクリートとの付着を発生させるものであり、樹脂は熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂を主剤として、これに添加する硬化促進剤の添加量により樹脂の硬化期間を設定している。しかしながら、樹脂の硬化期間は、周囲の温度によっても変動するため、アフターボンドPC鋼材の製造には、事前に使用条件の詳細な打合せが必要になるとともに、構築されるコンクリートの硬化熱が高すぎると、本工法が適用出来ない場合がある。また、製品の納入から1カ月以内に緊張作業を行うことが必要となったり、製品はシート等により直射日光を避けて保管を行わなければならないなどの制約を受けるとともに、綿密な施工管理が必要であった。また、これらの樹脂は非常に高価であり、施工管理が容易でかつ安価なアフターボンド工法の開発が求められていた。
【0004】
本発明は上記課題を解決するためのもので、施工管理が容易であり、かつ安価なアフターボンド工法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のアフターボンド工法は、型枠により構成された構造体に、PC鋼材とシース間に凝結遅延剤を添加したセメントグラウトが充填されたアフターボンドケーブルシステムならびに鉄筋を配置してコンクリートを打ち込む段階、コンクリート打ち込み後、所定の材齢においてPC鋼材を緊張してプレストレスを導入する段階からなることを特徴とする。また、本発明は、凝結遅延剤がオキシカルボン酸塩、リグニンスルフォン酸塩又はリン酸カルシウム若しくはそれらの組合わせであることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明で使用するアフターボンドケーブルを説明する図で、図1(a)は断面図、図1(b)は一部裁断した側面図である。
表面を波型にしたシース1内により線からなるPC鋼材2を挿入した後、PC鋼材とシースの間に、オキシカルボン酸塩、リグニンスルフォン酸塩又はリン酸カルシウム若しくはそれらを組合わせた凝結遅延剤を、セメントと水との水和反応が1カ月〜数カ月間程度遅延するように、適宜その添加量を調整して混入したセメントグラウトを充填した後に封印し、シース1とPC鋼材2と凝結遅延剤が多量に添加されたセメントグラウト3よりなるアフターボンドケーブルシステムを構成する。
【0007】
その後、従来のアフターボンド工法の施工と同様に、構造物を作るための型枠により構成された構造体に、鉄筋ならびに本発明のアフターボンドケーブルシステムを配置し、コンクリートを打ち込んだ後、コンクリートが硬化して所要のコンクリート強度が生じた時点で、PC鋼材2を緊張してプレストレス力を導入する。緊張終了後、時間の経過とともにPC鋼材2とシース1との間の凝結遅延剤が添加されたセメントグラウト3が硬化して、構造体のコンクリートとPC鋼材2の間に付着が生じて全体が一体化される。
【0008】
次に、凝結遅延剤をコンクリートに添加した具体例について説明する。
使用材料としてセメント(比重3.16)、細骨材(比重2.55)、粗骨材(比重2.60)を配合したコンクリートに凝結遅延剤(オキシカルボン酸塩)を添加した。練り上がり温度20℃の時の凝結遅延剤の添加率と養生温度との関係として図2に示すような結果が得られた。
図2は養生温度20℃、65℃で、添加率1.0%、1.5%、2.0%としたときの、経過日数に対するコンクリートの圧縮強度の変化を示している。この図から、練り上がり温度20℃、養生温度20℃の標準養生時には、凝結遅延剤の添加率の増加に伴い、コンクリートの硬化遅延日数は顕著に長くなり、また、添加率の増大にともない圧縮強度の発現速度は遅くなっていることが分かる。一方、練り上がり温度20℃、養生温度65℃の場合は、標準養生時ほどの添加率による遅延効果の顕著な差はみられず、強度発現が標準養生に比べると早まっていることが分かる。
【0009】
図3は凝結遅延剤の添加率と練り上がり温度の関係を説明する図であり、ここでは養生温度65℃時の凝結遅延剤の添加率と練り上がり温度20℃、30℃の関係を示している。
練り上がりの温度が高くなると、添加率1.0、1.5%では硬化の開始、および強度の発現速度も遅くなるが、2.0%では逆に硬化の開始が幾分早まっている。また練り上がり温度が高い場合は、添加率にかかわらず圧縮強度の発現性状はほぼ等しくなっている。
【0010】
図4は養生温度と圧縮強度の発現との関係を説明する図で、凝結遅延剤の添加率1.0%時の養生温度別の圧縮強度の関係を示している。
練り上がり温度30℃、添加率1.0%の場合は、養生温度が高くなる程、硬化の開始、強度の発現速度は遅く、養生温度65℃の場合は他に比べて特に顕著である。
【0011】
なお、上記の具体例ではコンクリートに凝結遅延剤を添加するようにしたが、骨材を入れないセメントグラウトに凝結遅延剤を添加した場合、コンクリートの場合と同様に硬化時期を一層延ばすことが可能である。
【0012】
【発明の効果】
以上のように本発明は、凝結遅延剤を多量に添加したセメントグラウトよりなるアフターボンドケーブル工法を提案するものであって、これまでのプレストレストコンクリート構造物におけるPC鋼材とシースとの間の充填材であるセメントグラウトと、コンクリート混和材として一般的に使用される凝結遅延剤とを組み合わせることにより、セメントグラウトの硬化時期を数日間〜数カ月間程度調整可能となる。
また、凝結遅延剤を添加したセメントグラウトに周囲の温度が与える影響は、樹脂より格段に小さいため、構築されるコンクリートの硬化熱による使用上の制限もなくなることや、製品の納入から緊張作業開始までの時期の制約を受けることもないため、施工管理が容易となる。
また、凝結遅延剤は、一般的に使用されるコンクリート用混和剤の一種であるため安価であり、これまでのブレストレストコンクリート構造物におけるPC鋼材とシースとの間の充填材であるセメントグラウトとの組み合わせにより、極めて耐久性が高く、経済的なアフターボンドケーブルシステムが達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明で使用するアフターボンドケーブルを説明する図である。
【図2】 凝結遅延剤の添加率と養生温度との関係を説明する図である。
【図3】 凝結遅延剤の添加率と練り上がり温度の関係を説明する図である。
【図4】 養生温度と圧縮強度の発現との関係を説明する図である。
【符号の説明】
1…シース、2…PC鋼材、3…凝結遅延剤が多量に添加されたセメントグラウト。

Claims (2)

  1. 型枠により構成された構造体に、PC鋼材とシース間に凝結遅延剤を添加したセメントグラウトが充填されたアフターボンドケーブルシステムならびに鉄筋を配置してコンクリートを打ち込む段階、
    コンクリート打ち込み後、所定の材齢においてPC鋼材を緊張してプレストレスを導入する段階、
    からなることを特徴とするアフターボンド工法。
  2. 凝結遅延剤がオキシカルボン酸塩、リグニンスルフォン酸塩又はリン酸カルシウム若しくはそれらの組合わせである請求項1記載のアフターボンド工法。
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