JP3815320B2 - 立体不織布の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、型上に半溶融状態の繊維を紡出して立体不織布を形成する立体不織布の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
これに関連する従来の技術として特開昭49−100374号公報に記載された立体不織布の製造方法があり、図8にその方法の実施に使用される製造装置の側面図等が示されている。
立体不織布の製造装置90は、チェーンコンベヤ91を備えており、そのコンベヤ91上に製品形状の型94が進行方向に複数個並べられた状態で取付けられている。チェーンコンベヤ91の上方には半溶融状態の繊維Fを紡出する紡糸ノズル96が設置されており、その紡糸ノズル96の下流側に結合材等のスプレーガン97及び乾燥用の加熱炉98が設置されている。
【0003】
チェーンコンベヤ91が定速駆動された状態で、紡糸ノズル96から一定量の繊維Fが紡出されると、型94の成形面94fにはほぼ一定の厚みで繊維Fが積層される。さらに、積層された繊維Fに結合材がスプレーされ、その繊維Fが結合材と共に加熱炉98で乾燥されることにより、積層された繊維Fが互いに結合して製品形状の立体不織布FCとなる。立体不織布FCは型94の成形面94fから取外され、不要部分が切除されて製品となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した方法では、型94の成形面94fを覆っている立体不織布FCをその成形面94fから剥がすように取外さなければならないため、立体不織布FCの取外しが面倒という問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、型の成形面から立体不織布を取外し易くすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記した課題は、各請求項の発明によって解決される。
請求項1の発明は、型の成形面上に半溶融状態の繊維を紡出して立体不織布を形成する立体不織布の製造方法であって、立体不織布を形成した後、その立体不織布と前記型の成形面との間に空間が形成されるように、その型を変形させ、前記型から前記立体不織布を取外すことを特徴とする。
【0006】
本発明によると、立体不織布と型の成形面との間に空間が形成されるように、その型を変形させるため、型の成形面に対する立体不織布の張り付きが部分的に解除され、立体不織布が型から外れ易くなる。このため、立体不織布を容易に型から取外せるようになる。
【0007】
また、請求項2に示すように、複数の型片を部分的に重ね合わせて型を形成し、前記型片を相対スライドさせて、立体不織布と前記型の成形面との間に空間が形成されるようにその型を変形させる構成にすれば、型の構造が簡単になる。
【0008】
また、請求項3に示すように、外力が加わることで一定形状に保持される可変部材により型を形成し、前記外力を除去して立体不織布と前記型の成形面との間に空間が形成されるようにその型を変形させる構造にすれば、立体不織布の取外しがさらに容易になる。この場合、請求項4のように、流体の圧力で可変部材を一定形状に保持して型を形成しても良いし、請求項5のように、支持治具の支持力で可変部材を一定形状に保持して型を形成しても良い。
【0009】
また、請求項6に示すように、立体不織布と型の成形面との間に空間が形成されるように、その型の成形面の一部を突出させても良いし、請求項7に示すように、立体不織布と型の成形面との間に空間が形成されるように、その型の成形面に設けられた凸部を引っ込めても良い。
【0010】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
以下、図1、図2に基づいて本発明の実施形態1に係る立体不織布の製造方法について説明する。本実施形態は立体不織布の一例としてフィルタを製造する方法に関するものであり、図1はそのフィルタの製造方法に使用される型の斜視図である。また、図2はフィルタの製造設備を表す模式斜視図(A図)及び縦断面図(B図)である。ここで、前記製造設備の幅方向をX方向、前後方向をY方向、高さ方向をZ方向として以下の説明を行う。
図2に示すように、フィルタの製造設備1は水平なコンベヤ2を備えており、そのコンベヤ2上に複数のフィルタ成形用の型10(図2には一台のみ表している)が順番に並べられた状態で載置されている。
【0011】
また、コンベヤ2の上方には、所定位置に紡糸ノズル4が設置されている。紡糸ノズル4は、例えばメルトブロー法を利用したノズルであり、図示されていない押出機から射出された繊維状樹脂F(以下、繊維Fという)を型10の濾過部成形面14,17及び周縁部成形面13,16に対して紡出する。紡糸ノズル4から紡出された繊維Fは半溶融状態であり、その繊維Fが濾過部成形面14,17及び周縁部成形面13,16等の上に積層されることで接触部分が互いに融着して不織布となる。
【0012】
フィルタ成形用の型10は、図1(B)に示すように、右型片12と左型片15とが重ね合わされることにより形成される。右型片12は、一定幅の角形枠部13を備えており、その角形枠部13の内側に右型本体部14が形成されている。右型本体部14は、側面略三角形の山を連続させた形状のジャバラ部14wと、そのジャバラ部14wの右端面を塞ぐ三角形状の側板部14sとから構成されている。なお、ジャバラ部14wの左端面14cは開放された状態に保持されている。
【0013】
左型片15は、一定幅で平面コ字形に形成された縁部16を備えており、その縁部16の内側に左型本体部17が形成されている。左型本体部17は、同じく側面略三角形の山を連続させた形状のジャバラ部17wと、そのジャバラ部17wの左端面を塞ぐ三角形状の側板部17sとから構成されており、ジャバラ部17wの右端面17cは開放されている。
左右の型片12,15におけるジャバラ部14w,17wの縦断面寸法は、左右の型片12,15を互いに重ね合わせることが可能なように、等しい値に設定されている。
【0014】
フィルタ成形用の型10は、右型片12の右型本体部14、角形枠部13に対し左型片15の左型本体部17、縁部16がそれぞれ重ね合わされることにより、フィルタ(図示されていない)と等しい形状に成形される。即ち、左型片15の左型本体部17と右型片12の右型本体部14とがフィルタの濾過部を形成する濾過部成形面として機能するとともに、左型片15の縁部16と右型片12の角形枠部13とがフィルタの周縁部を形成する周縁部成形面として機能する。したがって、左型片15の左型本体部17と右型片12の右型本体部14とを、以後、濾過部成形面14,17と呼び、左型片15の縁部16と右型片12の角形枠部13とを、以後、周縁部成形面12,16と呼ぶ。
【0015】
右型片12に左型片15を重ねた状態で、両型片12,15は幅方向(X方向)に相対スライド可能に構成されている。このため、図1(A)に示すように、右型片12と左型片15との重複部分の面積を大きくすることにより、型10の成形面13,14,16,17の幅を狭くすることができる。また、図1(C)に示すように、右型片12と左型片15との重複部分の面積を小さくすることにより、型10の成形面13,14,16,17の幅を広くすることができる。型10が形成されると、右型片12の角形枠部13と左型片15の縁部16とはクリップ等(図示されていない)により止められ、位置ずれしないように保持される。
【0016】
型10は、通気性のある例えば金網や樹脂網等により形成される。ここで、型10を樹脂網等で形成する場合には、繊維Fと型10との接着を防止するため、型10に離型剤が塗布される。
なお、図1では図面の簡略化のため、四個の山を有するジャバラ部14w,17wを例示しているが、実際の山の数は任意の値に設定可能である。
【0017】
次に、フィルタの製造方法について説明する。
先ず、所定幅寸法に設定された複数の型10がコンベヤ2上にセットされる。次に、紡糸ノズル4からほぼ一定量の繊維Fが紡出され、コンベヤ2が一定速度で駆動される。これによって、型10が紡糸ノズル4の下を一定速度で移動し、図2(B)に示すように、型10の濾過部成形面14,17及び周縁部成形面13,16にはY方向における先端側(図において左端)から順番に半溶融状態の繊維Fがほぼ一定の厚みで積層される。
【0018】
型10の濾過部成形面14,17上に積層された繊維F及び周縁部成形面13,16上に積層された繊維Fは接触部分が互いに融着することで不織布となる。そして、濾過部成形面14,17上に積層された繊維Fからなる不織布がフィルタの濾過部を構成する。また、周縁部成形面13,16上に積層された繊維Fからなる不織布がフィルタの周縁部となる。
【0019】
このようにしてフィルタが形成されると、型10のクリップ等が外され、右型片12が左型片15に対して型10の幅を狭める方向に動かされる。これによって、フィルタの内壁面と右型片12の側板部14sとの間に空間(図示されていない)が形成される。この状態で、フィルタが型10から取外される。型10から取外されたフィルタは不要部分が切除されて完成する。
【0020】
本実施形態に係るフィルタの製造方法によると、フィルタを形成した後、そのフィルタと型10の成形面(側板部14s)との間に空間が形成されるように、その型10を変形させるため、型10の成形面14,17等に対するフィルタの内壁面の張り付きが部分的に解除され、フィルタが型10から外れ易くなる。このため、フィルタを型10から容易に取外せるようになる。
また、左右の型片12,15を重ね合わせて型10を形成し、それらの型片12,15をスライドさせて型を変形させる構造のため、型10の構造が簡単でコスト的に有利である。
【0021】
なお、本実施形態では、型10を一対の型片12,15から構成する例を示したが、図3に示すように二対の型片12a,12b,15a,15bあるいはそれ以上の型片から構成しても良い。
また、型片12,15のジャバラ部14w,17wを断面三角形状に形成する例を示したが、断面半円形あるいは多角形に形成しても良い。
【0022】
(実施形態2)
以下、図4に基づいて本発明の実施形態2に係る立体不織布の製造方法について説明する。本実施形態は、実施形態1で使用した型10と異なる構造の型を使用して、立体不織布の取外し方法を変更したものである。
本実施形態で使用される型20は、図4(B)(D)に示すように、上部開放形の圧力容器22を備えている。圧力容器22は、開口22mの周縁にフランジ部22eが形成されており、その開口22m及びフランジ部22eに一定厚みの例えばゴム板26が被せられている。さらに、そのゴム板26の上に平板状の形状固定枠28が重ねられている。
【0023】
形状固定枠28の端縁は、図示されていないクランプ部材によって圧力容器22のフランジ部22eに固定される。これによって、ゴム板26の端縁は、形状固定枠28の端縁と圧力容器22のフランジ部22eとの間に挟まれて、そのフランジ部22eの位置に固定される。
形状固定枠28には予め決められた位置に、例えば、円形の貫通孔28kが複数個形成されている。また、圧力容器22には加圧ポンプ24が接続されている。なお、加圧ポンプ24は空気ポンプであっても良いし、油圧ポンプであっても良い。
【0024】
型20を使用する場合には、加圧ポンプ24で圧力容器22の内部空間を加圧する。これによって、ゴム板26が圧力で弾性変形し、図4(C)に示すように、ゴム板26の一部が形状固定枠28の貫通孔28kから半球状に突出する。即ち、型20の表面には予め決められた位置に半球状の突起26hが複数形成される。ここで、突起26hの高さ寸法は、圧力容器22内の圧力を調節することで調整可能である。
【0025】
上記した型20の表面を成形面28fとし、その成形面28f上に紡糸ノズル4から紡出された半溶融状態の繊維Fを積層することにより、半球状の突起を備える立体不織布を形成することができる。
立体不織布を型20の成形面28fから取外す場合には、圧力容器22内の圧力を大気圧に等しくする。これによって、ゴム板26が平板状に復元して突起26hがなくなり、立体不織布の内壁面と型20の成形面28fとの間には複数の半球状の空間が形成される。この結果、立体不織布が型20の成形面28fから外れ易くなる。
【0026】
ここで、本実施形態では、圧力容器22内を加圧ポンプ24で加圧する例を示したが、形状固定枠28とゴム板26とを入れ替えて圧力容器22内を減圧ポンプで減圧することも可能である。圧力容器22内を減圧することにより、ゴム板26の一部が形状固定枠28の貫通孔28kの位置で半球状に凹み、複数の凹部を備える成形面が形成される。したがって、この型を使用することにより、半球状の突起を備える立体不織布を形成することが可能になる。
立体不織布を型の成形面から取外す場合には、圧力容器22内の圧力を大気圧に等しくする。これによって、ゴム板26が復元する力で立体不織布を型の成形面から押し離すことができる。
【0027】
なお、本実施形態では、ゴム板26を弾性変形させることにより、成形面28fに突起26hや凹部を形成する例を示したが、ゴム板26の代わりに突起26h等になる袋を備えるシートを使用することも可能である。即ち、シートの袋の位置と形状固定枠28の貫通孔28kの位置とを一致させるようにすれば、圧力容器22内を加圧あるいは減圧することで、成形面28fに突起26hや凹部を形成することができる。なお、シートは弾性体であっても良いし、弾性体でなくても良い。
即ち、ゴム板26及び前記シートが本発明の可変部材に相当する。
【0028】
(実施形態3)
以下、図5に基づいて本発明の実施形態3に係る立体不織布の製造方法について説明する。本実施形態は、実施形態2で使用した型20と異なる構造の型を使用して、立体不織布の取外し方法を変更したものである。
本実施形態で使用される型30は、図5(A)に示すように、形状固定枠32とゴム板34及び支持治具36とから構成されている。
【0029】
形状固定枠32は、ほぼ一定幅で角形に形成された枠部32wと、その枠部32wの幅方向(X方向)に等間隔で渡された複数の横桟32bとから梯子状に形成されている。
また、ゴム板34は、形状固定枠32とほぼ同じ大きさに形成されており、そのゴム板34の端縁が形状固定枠32の枠部32wにクランプ等(図示されていない)で固定されている。
【0030】
支持治具36は、図5(B)に示すように、ゴム板34を形状固定枠32の横桟32b間から押出す治具であり、基板36pと複数の押圧棒36mとから構成されている。基板36pは形状固定枠32とほぼ同じ大きさに形成されており、その基板36p上に門形の押圧棒36mが立設されている。基板36p上の押圧棒36mの配置は、その基板36pの端縁が形状固定枠32の枠部32wに重ねられた状態で、各々の押圧棒36mが横桟32b間の中央に配置されるように設定される。
【0031】
型30を形成する場合には、ゴム板34及び形状固定枠32を支持治具36に被せ、そのゴム板34の端縁及び形状固定枠32の枠部32wを支持治具36の基板36pの端縁に接近させる。これによって、支持治具36の各々の押圧棒36mがゴム板34を押圧し、そのゴム板34の端縁以外の部分が形状固定枠32の横桟32b間から押出される(図5(B)参照)。即ち、ゴム板34は上から横桟32bに押えられた状態で、押圧棒36mによって押上げられるため、ジャバラ状に変形する。
【0032】
そして、形状固定枠32の枠部32wがゴム板34を介して支持治具36の基板36pの端縁に重ねられた状態で、その形状固定枠32の枠部32wがクランプ部材(図示されていない)によって基板36pの端縁に固定される。これによって、図5(C)に示すように、型30が形成され、形状固定枠32の枠部32w及びゴム板34のジャバラ部が成形面34fとなる。
【0033】
上記型30を使用して形成された立体不織布をその型30の成形面34fから取外す場合には、前記クランプ部材を外して支持治具36を型30から取外す。これによって、ゴム板34がジャバラ形状から平板形状にまで復元するため、立体不織布の内壁面と型30の成形面34fとの間には略三角柱状の空間が形成される。この結果、立体不織布が型30の成形面34fから外れ易くなる。
【0034】
本実施形態では、ゴム板34を弾性変形させることにより、ジャバラ形状の成形面34fを形成する例を示したが、ゴム板34の代わりにシートを使用することも可能である。即ち、シートを支持治具36の押圧棒36mによって下から押圧することにより、ジャバラ形状の成形面34fを形成することが可能である。なお、シートは弾性体であっても良いし、弾性体でなくても良い。
即ち、ゴム板34及び前記シートが本発明の可変部材に相当する。
【0035】
(実施形態4)
以下、図6、図7に基づいて本発明の実施形態4に係る立体不織布の製造方法について説明する。本実施形態は、実施形態3で使用した型30と異なる構造の型を使用して、立体不織布の取外し方法を変更したものである。
本実施形態で使用される型40は、図6(A)に示すように、型本体43と押出し治具45とから構成されている。
【0036】
型本体43は、平板状の基板43bと、その基板43bの表面所定位置に形成された複数の円錐台形の凸部43tとから構成されている。基板43bには、凸部43tの中心に相当する位置に貫通孔43fが形成されており、さらに凸部43tの上面には貫通孔43fと同位置に上部貫通孔43hが形成されている。
押出し治具45は、型本体43の基板43bと等しい形状のベース45bを備えており、そのベース45bの上面に押出しピン45pが立設されている。
【0037】
押出しピン45pは、型本体43の基板43bの貫通孔43f及び凸部43tの上部貫通孔43hと対応する位置に位置決めされており、その貫通孔43f及び上部貫通孔43hに挿通される。また、押出しピン45pの長さは、押出し治具45のベース45bが型本体43の基板43bに当接した状態で(図6(C)参照)、その押出しピン45pの先端部分が所定寸法だけ凸部43tの上部貫通孔43hから突出するように形成されている。
【0038】
型本体43と押出し治具45との間には、型本体43の基板43bと押出し治具45のベース45bとを一定寸法だけ離すスペーサ(図示されていない)が装着されている。この状態で、押出しピン45pの先端が、図6(B)に示すように、凸部43tの上面と等しい高さに保持されて、型40が形成される。即ち、押出しピン45pの先端が凸部43tの上面と等しい高さに保持された状態で、型本体43の上面が型40の成形面となる。
即ち、押出しピン45pの先端が本発明の型の成形面の一部に相当する。
【0039】
上記型40により形成された立体不織布FCをその型40の成形面から取外す場合には、図6(C)に示すように、前記スペーサを外して押出し治具45のベース45bを型本体43の基板43bに当接させる。これによって、押出しピン45pの先端部分が所定寸法だけ凸部43tの上部貫通孔43hから突出し、立体不織布FCが型40の成形面から突き離される。この結果、立体不織布FCが型40の成形面から外れ易くなる。
【0040】
また、図7に示すように、複数の貫通孔52hが所定位置に形成された上平板52と、それらの貫通孔52hに対応する位置に凸部54tが形成された下平板54とを重ねることで、図7(B)に示すように、上平板52の上面52uから凸部54tが突出した型50を形成しても良い。この型50により形成された立体不織布FCをその型40の成形面から取外す場合には、図7(C)に示すように、上平板52から下平板54を離し、上平板52の上面52uから凸部54tを引っ込める。これによって、立体不織布FCの内壁面から凸部54tが離れ、立体不織布FCが型50の成形面から外れ易くなる。
【0041】
実施形態1〜実施形態4では、立体不織布の一例としてフィルタについて説明を行ったが、フィルタ以外にも例えば緩衝材、吸音材として立体不織布を使用することが可能である。
【0042】
なお、実施形態1から実施形態4に記載された発明のうちで特許請求の範囲には記載されていない発明を以下に列記する。
(1) 請求項3記載の立体不織布の製造方法であって、
可変部材として弾性体を使用することを特徴とする立体不織布の製造方法。
(2) 請求項3記載の立体不織布の製造方法であって、
可変部材としてシートを使用することを特徴とする立体不織布の製造方法。
(3) 請求項7記載の立体不織布の製造方法であって、
複数の貫通孔が所定位置に形成された上平板と、それらの貫通孔に対応する位置に凸部が形成された下平板とを重ねることで、上平板の上面から凸部が突出した型を形成する工程と、
立体不織布を形成した後、下平板を外して、上平板の上面から凸部を引っ込める工程と、
を有することを特徴とする立体不織布の製造方法。
【0043】
【発明の効果】
本発明によると、型の成形面に対する立体不織布の張り付きが部分的に解除されるため、立体不織布が型から外れ易くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る立体不織布(フィルタ)の製造方法に使用される型の全体斜視図(A図)、分解斜視図(B図)及び拡開した状態の全体斜視図(C図)である。
【図2】フィルタの製造設備を表す模式斜視図(A図)及び要部縦断面図(B図)である。
【図3】型の変更例を表す分解斜視図(A図)及び全体斜視図(B図)である。
【図4】本発明の実施形態2に係る不織布の製造方法に使用される型の待機状態を表す斜視図(A図)、側面図(B図)、使用状態の斜視図(C図)及び横断面図(D図)である。
【図5】本発明の実施形態3に係る不織布の製造方法に使用される型の分解斜視図(A図)、縦断面図(B図)及び全体斜視図(C図)である。
【図6】本発明の実施形態4に係る不織布の製造方法に使用される型の分解斜視図(A図)、要部縦断面図(B図,C図)である。
【図7】型の変更例を表す分解斜視図(A図)、全体斜視図(B図)及び要部縦断面図(C図)である。
【図8】従来のフィルタの製造方法を表す側面図である。
【符号の説明】
4 紡糸ノズル
10 型
12 右型片
15 左型片
20 型
26 ゴム板(可変部材)
30 型
34 ゴム板(可変部材)
36 支持治具
40 型
45p 押出しピン
50 型
54t 凸部
Claims (7)
- 型の成形面上に半溶融状態の繊維を紡出して立体不織布を形成する立体不織布の製造方法であって、
立体不織布を形成した後、その立体不織布と前記型の成形面との間に空間が形成されるように、その型を変形させ、前記型から前記立体不織布を取外すことを特徴とする立体不織布の製造方法。 - 請求項1記載の立体不織布の製造方法であって、
複数の型片を部分的に重ね合わせて型を形成し、前記型片を相対スライドさせることにより、立体不織布と前記型の成形面との間に空間が形成されるようにその型を変形させることを特徴とする立体不織布の製造方法。 - 請求項1記載の立体不織布の製造方法であって、
外力が加わることで一定形状に保持される可変部材により型を形成し、前記外力を除去して立体不織布と前記型の成形面との間に空間が形成されるようにその型を変形させることを特徴とする立体不織布の製造方法。 - 請求項3記載の立体不織布の製造方法であって、
流体の圧力で可変部材を一定形状に保持し、型を形成することを特徴とする立体不織布の製造方法。 - 請求項3記載の立体不織布の製造方法であって、
支持治具の支持力で可変部材を一定形状に保持し、型を形成することを特徴とする立体不織布の製造方法。 - 請求項1記載の立体不織布の製造方法であって、
立体不織布と型の成形面との間に空間が形成されるように、その型の成形面の一部を突出させることを特徴とする立体不織布の製造方法。 - 請求項1記載の立体不織布の製造方法であって、
立体不織布と型の成形面との間に空間が形成されるように、その型の成形面に設けられた凸部を引っ込めることを特徴とする立体不織布の製造方法。
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