JP3814755B2 - トルクセンサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動パワーステアリング等に利用可能なトルクセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、図17に示すように、特開2000−146722号公報記載のトルクセンサが知られている。このトルクセンサでは、トーションバー90が軸方向に延在されており、このトーションバー90の上端にはトーションバー90と同軸をなす第1軸としての中空の入力シャフト91がピン96により連結されている。この入力シャフト91の上部には図示しない車両の操舵ハンドルが連結されている。
【0003】
また、トーションバー90の下端にはトーションバー90及び入力シャフト91と同軸をなす第2軸としての一部中空の出力シャフト92がスプライン嵌合及び圧入により連結され、出力シャフト92の下部にはピニオン92aが一体に形成されている。
【0004】
これら入力シャフト91及び出力シャフト92の外周にはベアリング95a、95bを介してアッパーハウジング93及びアンダーハウジング94が設けられており、アンダーハウジング94内には出力シャフト92のピニオン92aと噛合するラック81が保持されている。このラック81には操舵力をアシストする図示しないモータが設けられている。
【0005】
アッパーハウジング93内では、磁性材料からなる第1磁性体としての第1センサリング97が入力シャフト91に固定されている。この第1センサリング97は、図18に示すように、トーションバー90を囲む円周方向に延在する環状をなしており、第1センサリング97の下端面には櫛歯状をなす第1突起として多数の矩形状の歯部97aが形成されている。
【0006】
また、アッパーハウジング93内では、図17に示すように、磁性材料からなる第2磁性体としての第2センサリング98が出力シャフト92に固定されている。この第2センサリング98も、図18に示すように、トーションバー90を囲む円周方向に延在する環状をなしており、第2センサリング98の上端面には櫛歯状をなす第2突起として多数の矩形状の歯部98aが形成されている。各歯部98aは軸方向で間隙を有しつつ各歯部97aと位相のずれを有して対面している。
【0007】
さらに、アッパーハウジング93内には、図17に示すように、第1、2センサリング97、98に外周側から対面するコイル99が固定されている。また、このコイル99を囲包し、第1、2センサリング97、98とともに磁気回路を形成すべく、第3磁性体としてのガイド85及びスペーサ86が固定されている。かかる構成のトルクセンサ本体は、コイル99がインターフェース回路(以下、I/F回路という。)80に接続されてトルクセンサとされる。このトルクセンサはI/F回路80が図示しないマイクロコンピュータ(以下、マイコンという。)に接続される。
【0008】
このトルクセンサでは、車両の操舵ハンドルの操作により、入力シャフト91にトルクが伝わると、トーションバー90がねじれることにより、入力シャフト91と出力シャフト92との間で相対変位を生じる。これにより、第1、2センサリング97、98の歯部97a、98aの対面面積が変化し、コイル99のインダクタンスが変化する。このインダクタンスの変化による出力信号は、I/F回路80を介しトルク信号としてマイコンに入力される。このため、このトルクセンサが採用された電動パワーステアリングにおいては、トルクに応じた操舵力がモータによりラック81にアシストされることとなる。
【0009】
ここで、このトルクセンサでは、第1、2センサリング97、98の各歯部97a、98aの間隙の軸方向の長さl及び対面面積を調整することにより、トーションバー90にねじれが作用しない中立点における出力信号を調整することとしていた。具体的には、例えば、トーションバー90を出力シャフト92にスプライン嵌合及び圧入した後、間隙の軸方向の長さl及び対面面積を監視しながらトーションバー90に対して入力シャフト91を軸方向から組み付ける。そして、間隙の軸方向の長さl及び対面面積が一定になった時点でトーションバー90及び入力シャフト91にピン穴を貫設し、ピン96を植設することとしていた。そして、こうして組み付けたトルクセンサ本体であっても、未だその出力信号にはレンジの5〜10%程度のバラツキが存在するため、図19に示すように、コイル99を個別のI/F回路80に接続した後、I/F回路80上の図示しない可変抵抗器を調整することにより、中立点におけるトルク信号Tを一定に保つこととしていた。
【0010】
すなわち、これらのトルクセンサでは、図20に示すように、横軸にトルク、縦軸にトルク信号Tをとれば、トルク信号Tは付加されたトルクに比例する。ここで、横軸は、中央が中立点Oを表し、右方向が右方向トルク、左方向が左方向トルクを表す。図20において、S1が理想特性を示すトルクセンサのトルク信号直線であり、中立点Oにおいてそのトルク信号TはT1である。また、S2は許容範囲内の特性の上限を示すトルクセンサのトルク信号直線であり、S3は許容範囲内の特性の下限を示すトルクセンサのトルク信号直線であり、中立点Oにおいてそれらのトルク信号Tは各々T2、T3である。さらに、S4とS5とは許容範囲外の特性を示すトルクセンサのトルク信号直線であり、中立点Oにおいてそれらのトルク信号Tは各々T4、T5である。このため、S4、S5のような特性を示すトルクセンサはS2とS3との範囲内のものにするように調整される必要がある。このため、上記のように、I/F回路80を除く部分であるトルクセンサ本体に個別のI/F回路80を接続した後、中立点Oにおけるトルク信号Tを検出し、検出値がT4、T5のような場合は、なるべくT1に近づけるように、そのI/F回路80上の図示しない可変抵抗器が調整されるのである。そして、検出値がT2からT3までの間に入れば調整が終了するのである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このトルクセンサでは、トルクセンサ本体とI/F回路80とが1:1に対応することとなってしまう。
【0012】
このため、生産時において、トルクセンサ本体と個別のI/F回路80とを接続した後、その個別のI/F回路80により中立点Oにおけるトルク信号Tを調整する必要があり、調整工程が複雑となることから、生産コストの高騰化を招いていた。
【0013】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、生産コストの低廉化を実現することができるトルクセンサを提供することを解決すべき課題としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を行った。そして、第3磁性体の磁気抵抗を調整して中立点における出力信号を一定にすることにより、上記課題を解決できることを発見し、本発明を完成するに至った。
【0015】
すなわち、本発明のトルクセンサは、軸方向に延在するトーションバーと、該トーションバーの一端に連結され、該トーションバーと同軸をなす第1軸と、該トーションバーの他端に連結され、該トーションバー及び該第1軸と同軸をなす第2軸と、該第1軸に固定され、第1突起をもつ磁性材料からなる第1磁性体と、該第2軸に固定され、該第1突起と対面する第2突起をもつ磁性材料からなる第2磁性体と、該第1磁性体及び該第2磁性体に対面するコイルと、該コイルを囲包し、該第1磁性体及び該第2磁性体とともに磁気回路を形成する磁性材料からなる第3磁性体とを有し、該コイルは該トーションバーに作用するねじれに基づく該第1突起及び該第2突起の対面面積の変化に対応してインダクタンスが変化し、該インダクタンスに基づく出力信号によりトルクを検出するトルクセンサにおいて、前記トーションバーにねじれが作用しない中立点における前記出力信号を調整すべく、前記第3磁性体の磁気抵抗が調整可能になっていることを特徴とする。
【0016】
本発明のトルクセンサでは、第3磁性体の磁気抵抗が調整可能になっているため、トルクセンサ本体単独で中立点における出力信号を調整可能である。このため、トルクセンサ本体をI/F回路に接続したトルク信号の調整を不要とし得る。また、ディーラ等において、トルクセンサ本体又はI/F回路の一方を交換する必要が生じた場合、トルクセンサ本体又はI/F回路のいずれも単独で互換性を有するため、どちらか片方のみの交換も可能である。
【0017】
したがって、本発明のトルクセンサによれば、生産コストの低廉化を実現できるとともにメンテナンスサービスを容易にすることができる。
【0018】
ここで、第3磁性体は、互いに接合された二以上の部材からなり、一の部材に対する他の部材の接合位置が変更可能であることが望ましい。こうであれば、容易に第3磁性体の磁気抵抗の調整が可能だからである。
【0019】
上記第3磁性体は、筒状をなす筒部と、筒部の一端で内方に突出する第1内フランジ部と、筒部の他端で内方に突出する第2内フランジ部とからなり、第1内フランジ部及び第2内フランジ部の少なくとも一方は、筒部に対して軸方向の位置が変更可能とすることができる。第1内フランジ部又は第2内フランジ部は筒部と比較して小さいため、調整し易いからである。また、第1内フランジ部又は第2内フランジ部を調整しても、コイルの取り付け位置に影響を与えることが小さいためである。
【0020】
上記第3磁性体において、一の部材に対する他の部材の接合位置に応じて、これら部材間の接触面積が変更されるように構成することができる。接合位置だけの変更に比して、接触面積の変更を行うことによりさらに第3磁性体の磁気抵抗の調整が可能であることから、第3磁性体全体としてのきめ細やかな調整が可能になるとともに、その調整が容易になる。
【0021】
また、第3磁性体は、軸方向で対面するように配置された二以上の部材からなり、これら部材間の軸方向距離を変更可能とすることもできる。この手段によっても、第3磁性体全体としての磁気抵抗が調整可能となる。
【0022】
さらに、第3磁性体は、筒状をなす筒部と、筒部の一端で内方に突出する第1内フランジ部と、筒部の他端で内方に突出する第2内フランジ部とからなり、第1内フランジ部及び第2内フランジ部の少なくとも一方は、軸方向に積層された複数の磁性体、又は軸方向に積層された一以上の磁性体及び一以上の非磁性体で構成することもできる。すなわち、第1内フランジ部及び第2内フランジ部の少なくとも一方は、軸方向に積層された複数の磁性体だけで構成してもよく、軸方向に積層された一以上の磁性体及び一以上の非磁性体で構成してもよい。この手段によっても、第3磁性体全体としての磁気抵抗が調整可能となる。
【0023】
また、第3磁性体は、筒状をなす筒部と、筒部の一端で内方に突出する第1内フランジ部と、筒部の他端で内方に突出する第2内フランジ部とからなり、第1内フランジ部及び第2内フランジ部の少なくとも一方は、磁気回路の磁路長を変更可能とすることもできる。この手段によっても、第3磁性体全体としての磁気抵抗が調整可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施形態1〜7を図面を参照しつつ説明する。なお、実施形態1〜7のトルクセンサの主な機械的構成は、図17のものと同様であり、図17に示した従来の機械的構成と同一の構成については同一の符号を用いることとし、その説明を省略する。
【0025】
(実施形態1)
実施形態1のトルクセンサでは、図1に示すように、筒状をなす筒部1cとその下端で内方に突出する第1内フランジ部1dとが一体となってガイド1が構成されている。ガイド1の上端には、筒部1cの内径よりも大きい内径の面1aが内周全体に亘って軸方向に長さl1だけ設けられている。そして、内方に突出する第2内フランジ部としてのスペーサ2が面1a内に圧入により移動可能に設けられており、ガイド1の上端面からスペーサ2までがストロークl2とされている。
【0026】
このトルクセンサの磁気回路を図2に示す。R1はガイド1(1c、1d)の磁気抵抗、Rl2はストロークl2による磁気抵抗R1の減少分、R2はスペーサ2の磁気抵抗、RG2はスペーサ2と第1センサリング97との間の間隙の磁気抵抗、R97は第1センサリング97の磁気抵抗、RG97は歯部97aと歯部98aとの間の間隙の磁気抵抗、R98は第2センサリング98の磁気抵抗、そしてRG1はガイド1と第2センサリング98との間の間隙の磁気抵抗である。
【0027】
このトルクセンサでは、スペーサ2を面1a上において圧入により移動させてストロークl2を変化させることができる。これにより、磁気回路の磁路長が変更される。つまり、磁気抵抗Rl2を変化させることができる。こうして、磁気抵抗が調整可能になっているため、トルクセンサ本体単独で中立点Oにおける出力信号を調整可能である。このため、トルクセンサ本体をI/F回路80に接続したトルク信号Tの調整を不要とし得る。
【0028】
したがって、実施形態1のトルクセンサによれば、生産コストの低廉化を実現できるとともにメンテナンスサービスを容易にすることができる。
【0029】
ここで、スペーサ2の軸方向の位置を調整することにより、図20に示すトルクセンサの特性、言い換えれば、S1〜S5のトルク信号直線の傾きを変化させることなく、中立点Oにおける出力信号を調整できることを説明する。
【0030】
一般に、磁気回路内におかれたコイルのインダクタンスをL、磁気回路の総磁気抵抗をR0、コイルの巻数をNとすると、次の式が成立する。
【0031】
【数1】
L=N2/R0
【0032】
また、真空の透磁率をμ0、比透磁率をμ、磁気回路の磁路長をt、磁気回路の断面積をsとすると、次の式が成立する。
【0033】
【数2】
0=t/μ0*μ*s
【0034】
数2より、磁気回路の総磁気抵抗R0を変化させるには、磁気回路の磁路長t又は磁気回路の断面積sを変化させればよいことがわかる。
【0035】
ここで、図19に示すように、図1に示すトルクセンサのコイル99をI/F回路80に接続した後、中立点Oにおけるトルク信号Tを測定する。このときのストロークl2(mm)と中立点Oにおけるトルク信号T(μs)との関係を図3に示す。S10は、歯部97aと歯部98aとの間隙の軸方向の長さlが0.31mmの場合の関係を示し、S11は、間隙の軸方向の長さlが0.35mmの場合の関係を示す。これにより、ストロークl2と中立点Oにおけるトルク信号Tとはほぼ比例することがわかる。つまり、ストロークl2を変化させることで、中立点Oにおけるトルク信号Tを変化させることが可能である。
【0036】
また、図4は、ストロークl2(mm)と図20に示すトルク信号直線の傾き(μs/Nm)との関係を示したものである。S12は、歯部97aと歯部98aとの間隙の軸方向の長さlが0.31mmの場合の関係を示し、S13は間隙の軸方向の長さlが0.35mmの場合の関係を示す。これにより、ストロークl2とトルク信号直線の傾きとは無関係であることがわかる。つまり、ストロークl2を変化させても、トルク信号直線の傾きには影響を与えない。他方、歯部97aと歯部98aとの間隙の軸方向の長さlを変化させれば、トルク信号直線の傾き、つまりトルクセンサの感度が変化する。また、歯部97aと歯部98aとの対面面積を変化させれば、トーションバー90のねじれ易さ、つまりトルクセンサの温度特性が変化する。
【0037】
このことは、トルク信号直線の傾きが歯部97aと歯部98aとの間隙の変化量ΔRの逆数に比例し、間隙の変化量ΔRが以下のように表されることからも推測され得る。
【0038】
【数3】
ΔR=l/μ0*ΔS
【0039】
ここで、ΔSは歯部97aと歯部98aとの対面面積の変化量である。つまり、トルク信号直線の傾きは、歯部97aと歯部98aとの間隙の長さl及び対面面積の変化量ΔSに影響され、ストロークl2には影響されない。
【0040】
(実施形態2)
実施形態2のトルクセンサでは、図5及び図6に示すように、筒状をなす筒部3cとその下端で内方に突出する第1内フランジ部3dとが一体となってガイド3が構成されている。ガイド3の上端には、筒部3cの内径よりも大きい内径の面3aが長さl3だけ設けられている。また、面3aの内径よりも更に大きい内径の面3bが長さl4にわたって複数凹設されている。そして、内方に突出する第2内フランジ部としてのスペーサ4が面3a内に圧入により移動可能に設けられている。その他の構成は実施形態1と同様である。
【0041】
このトルクセンサでは、スペーサ4を面3a上において圧入により移動させてストロークl4を変化させることにより、ガイド3とスペーサ4との接触面積を変更できるので、磁気回路の磁路長のみならず、磁気回路の断面積も変更可能である。
【0042】
この実施形態2のトルクセンサによっても、実施形態1のトルクセンサと同様の作用、効果が得られる。
【0043】
(実施形態3)
実施形態3のトルクセンサでは、図7に示すように、一の筒状をなす筒部5cとその下端で内方に突出する第1内フランジ部5dとが一体となってガイド5が構成されている。また、他の筒状をなす筒部6cとその上端で内方に突出する第2内フランジ部6eとが一体となってスペーサ6が構成されている。そして、ガイド5の上端面とスペーサ6の下端面とは間隙G3を有して対面している。その他の構成は実施形態1と同様である。
【0044】
このトルクセンサでは、アッパーハウジング93内においてスペーサ6を微動させることにより間隙G3を変化させ、磁気回路の磁気抵抗を変更可能である。
【0045】
この実施形態3のトルクセンサによっても、実施形態1のトルクセンサと同様の作用、効果が得られる。
【0046】
(実施形態4)
実施形態4のトルクセンサでは、図8に示すように、筒状をなす筒部7cとその下端で内方に突出する第1内フランジ部7dとが一体となってガイド7が構成されている。そして、筒部7cの上端で内方に突出する第2内フランジ部としてのスペーサ8が第1センサリング97と間隙G4を有して設けられ、サークリップ9によりアッパーハウジング93に固定されている。スペーサ8としては内径の異なるものが複数種類用意されている。
【0047】
このトルクセンサの磁気回路を図9に示す。R7はガイド7の磁気抵抗、R8はスペーサ8の磁気抵抗、RG4はスペーサ8と第1センサリング97との間の間隙G4の磁気抵抗、R97は第1センサリング97の磁気抵抗、RG97は歯部97aと歯部98aとの間の間隙の磁気抵抗、R98は第2センサリング98の磁気抵抗、そしてRG5はガイド7と第2センサリング98との間の間隙の磁気抵抗である。
【0048】
このトルクセンサでは、内径の異なる、すなわち磁路長の異なる複数種類のスペーサ8のうちから、中立点Oにおける出力信号が規定範囲内となるものを選択することができる。つまり、スペーサ8を取り替えることにより、磁気抵抗RG4を変化させ、磁気回路の磁気抵抗を変更可能である。
【0049】
この実施形態4のトルクセンサによっても、実施形態1のトルクセンサと同様の作用、効果が得られる。
【0050】
なお、スペーサ8の替わりに、内径の異なる複数種類のガイド7から中立点Oにおける出力信号が規定範囲内となるものを選択することもできる。この場合は、磁気抵抗RG5を変化させることになる。また、サークリップ9の磁気抵抗を考慮することもできる。
【0051】
(実施形態5)
実施形態5のトルクセンサでは、図10に示すように、筒状をなす筒部10cとその下端で内方に突出する第1内フランジ部10dとが一体となってガイド10が構成されている。そして、筒部10cの上端には内方に突出する第2内フランジ部としてのスペーサ15が設けられ、サークリップ9によりアッパーハウジング93に固定されている。スペーサ15は、スペーサ本体11とプレート12〜14とからなる。また、プレート12〜14は磁性体又は非磁性体からなり、板状をなしている。
【0052】
このトルクセンサの磁気回路を図11に示す。R10はガイド10の磁気抵抗、R15はスペーサ15の磁気抵抗、RG2はスペーサ15と第1センサリング97との間の間隙の磁気抵抗、R97は第1センサリング97の磁気抵抗、RG97は歯部97aと歯部98aとの間の間隙の磁気抵抗、R98は第2センサリング98の磁気抵抗、そしてRG1はガイド10と第2センサリング98との間の間隙の磁気抵抗である。
【0053】
このトルクセンサでは、中立点Oにおける出力信号が規定範囲内となるように、プレート12〜14のうちの何枚かを磁性体又は非磁性体のものとすることができる。つまり、プレート12〜14により、磁気抵抗R15を変化させ、磁気回路の磁気抵抗を変更可能である。
【0054】
この実施形態5のトルクセンサによっても、実施形態1のトルクセンサと同様の作用、効果が得られる。なお、プレート12〜14の枚数は3枚に限られない。また、サークリップ9の磁気抵抗を考慮することもできる。
【0055】
(実施形態6)
実施形態6のトルクセンサでは、図12及び図13に示すように、筒状をなす筒部16cとその下端で内方に突出する第1内フランジ部16dとが一体となってガイド16が構成されている。そして、筒部16cの上端には内方に突出する第2内フランジ部としてのスペーサ17が設けられ、サークリップ9によりアッパーハウジング93に固定されている。ガイド16の上端面には軸方向で櫛歯状をなす多数の矩形状の歯部16aが形成されている。また、スペーサ17の外周面には径方向で櫛歯状をなす多数の矩形状の歯部17aが形成されている。各歯部16aは各歯部17aと位相のずれを有して接触している。その他の構成は実施形態5と同様である。
【0056】
このトルクセンサでは、中立点Oにおける出力信号が規定範囲内となるように、スペーサ17を回転させ、歯部16aと歯部17aとの接触面積を変えることにより、磁気回路の磁気抵抗を変更可能である。また、サークリップ9の磁気抵抗を考慮することもできる。
【0057】
この実施形態6のトルクセンサによっても、実施形態1のトルクセンサと同様の作用、効果が得られる。
【0058】
(実施形態7)
実施形態7のトルクセンサでは、図14乃至図16に示すように、一の筒状をなす筒部18cとその下端で内方に突出する第1内フランジ部18dとが一体となってガイド18が構成されている。また、他の筒状をなす筒部19cとその上端で内方に突出する第2内フランジ部19eとが一体となってスペーサ19が設けられ、サークリップ9によりアッパーハウジング93に固定されている。ガイド18の上端面には軸方向で櫛歯状をなす多数の矩形状の歯部18aが形成されている。また、スペーサ19の下端面にも軸方向で櫛歯状をなす多数の矩形状の歯部19aが形成されている。各歯部18aは各歯部19aと位相のずれを有して接触している。その他の構成は実施形態5と同様である。
【0059】
このトルクセンサでは、中立点Oにおける出力信号が規定範囲内となるように、スペーサ19を回転させ、歯部18aと歯部19aとの接触面積を変えることにより、磁気回路の磁気抵抗を変更可能である。また、サークリップ9の磁気抵抗を考慮することもできる。
【0060】
この実施形態7のトルクセンサによっても、実施形態1のトルクセンサと同様の作用、効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1のトルクセンサの拡大縦断面図である。
【図2】実施形態1のトルクセンサの磁気回路図である。
【図3】実施形態1のトルクセンサに係り、ストロークとトルク信号との関係を表すグラフである。
【図4】実施形態1のトルクセンサに係り、ストロークとトルク信号直線の傾きとの関係を表すグラフである。
【図5】実施形態2のトルクセンサの拡大縦断面図である。
【図6】実施形態2のトルクセンサに係り、図5のVI−VI矢視断面図である。
【図7】実施形態3のトルクセンサの拡大縦断面図である。
【図8】実施形態4のトルクセンサの拡大縦断面図である。
【図9】実施形態4のトルクセンサの磁気回路図である。
【図10】実施形態5のトルクセンサの拡大縦断面図である。
【図11】実施形態5のトルクセンサの磁気回路図である。
【図12】実施形態6のトルクセンサの拡大縦断面図である。
【図13】実施形態6のトルクセンサに係り、図12のXIII−XIII矢視断面図である。
【図14】実施形態7のトルクセンサの拡大縦断面図である
【図15】実施形態7のトルクセンサに係り、図14のXV−XV矢視断面図である。
【図16】実施形態7のトルクセンサに係り、図14のXVI−XVI矢視断面図である。
【図17】従来のトルクセンサの縦断面図である。
【図18】従来のトルクセンサの拡大縦断面図である。
【図19】トルク信号調整用回路のブロック図である。
【図20】トルクとトルク信号との関係を表すグラフである。
【符号の説明】
90…トーションバー
91…第1軸(入力シャフト)
92…第2軸(出力シャフト)
97…第1磁性体(第1センサリング)
98…第2磁性体(第2センサリング)
99…コイル
1、2、3、4、5、6、7、8、10、15、16、17、18、19…第3磁性体(1c、3c、5c、6c、7c、10c、16c、18c、19c…筒部、1d、3d、5d、7d、10d、16d、18d…第1内フランジ部、2、4、6e、8、15、17、19e…第2内フランジ部)

Claims (7)

  1. 軸方向に延在するトーションバーと、該トーションバーの一端に連結され、該トーションバーと同軸をなす第1軸と、該トーションバーの他端に連結され、該トーションバー及び該第1軸と同軸をなす第2軸と、該第1軸に固定され、第1突起をもつ磁性材料からなる第1磁性体と、該第2軸に固定され、該第1突起と対面する第2突起をもつ磁性材料からなる第2磁性体と、該第1磁性体及び該第2磁性体に対面するコイルと、該コイルを囲包し、該第1磁性体及び該第2磁性体とともに磁気回路を形成する磁性材料からなる第3磁性体とを有し、該コイルは該トーションバーに作用するねじれに基づく該第1突起及び該第2突起の対面面積の変化に対応してインダクタンスが変化し、該インダクタンスに基づく出力信号によりトルクを検出するトルクセンサにおいて、
    前記トーションバーにねじれが作用しない中立点における前記出力信号を調整すべく、前記第3磁性体の磁気抵抗が調整可能になっていることを特徴とするトルクセンサ。
  2. 第3磁性体は、互いに接合された二以上の部材からなり、一の部材に対する他の部材の接合位置が変更可能であることを特徴とする請求項1記載のトルクセンサ。
  3. 第3磁性体は、筒状をなす筒部と、該筒部の一端で内方に突出する第1内フランジ部と、該筒部の他端で内方に突出する第2内フランジ部とからなり、該第1内フランジ部及び該第2内フランジ部の少なくとも一方は、該筒部に対して軸方向の位置が変更可能になっていることを特徴とする請求項2記載のトルクセンサ。
  4. 一の部材に対する他の部材の接合位置に応じて、これら部材間の接触面積が変更されるように構成されていることを特徴とする請求項2記載のトルクセンサ。
  5. 第3磁性体は、軸方向で対面するように配置された二以上の部材からなり、これら部材間の軸方向距離が変更可能であることを特徴とする請求項1記載のトルクセンサ。
  6. 第3磁性体は、筒状をなす筒部と、該筒部の一端で内方に突出する第1内フランジ部と、該筒部の他端で内方に突出する第2内フランジ部とからなり、該第1内フランジ部及び該第2内フランジ部の少なくとも一方は、軸方向に積層された複数の磁性体、又は軸方向に積層された一以上の磁性体及び一以上の非磁性体で構成されていることを特徴とする請求項1記載のトルクセンサ。
  7. 第3磁性体は、筒状をなす筒部と、該筒部の一端で内方に突出する第1内フランジ部と、該筒部の他端で内方に突出する第2内フランジ部とからなり、該第1内フランジ部及び該第2内フランジ部の少なくとも一方は、磁気回路の磁路長が変更可能であることを特徴とする請求項1記載のトルクセンサ。
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