JP3814735B2 - 発泡成形用金型の脱型機構 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、発泡成形用金型の脱型機構に関し、更に詳細には、キャビティに注入した発泡材料が発泡反応して成形された発泡製品を、該キャビティから容易に取出し得るよう構成した発泡成形用金型の脱型機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ウレタン等を材質とする各種発泡製品は、発泡成形用金型の内部に形成したキャビティへ所定量の発泡成形用の材料(以下「発泡材料」という)を注入し、このキャビティ内で発泡・固化させることにより所定形状に成形するようになっている。この発泡成形用金型は、例えば図12に示すように、互いに上下方向に分割される上型61および下型62から基本的に構成されており、これら上型61および下型62を型締めすることにより、内部に所定形状の前記キャビティ63が形成され、また下型62から上型61を開放することにより該キャビティ63を露出するよう構成されている。そして、前記キャビティ63内に注入された発泡材料は、化学反応により白濁してクリーム状となった後に該キャビティ63内全体に充満して固化することで発泡が完了する。なお前述した発泡成形用金型60には、上型61を開放して下型62のキャビティ63内に発泡材料を注入し、次いで上型61と下型62とを型締めして該キャビティ63内で発泡反応を進行させるオープン注入タイプと、上型61と下型62とを予め型締めした状態において該金型の所要位置に形成した注入口(図示せず)に注入装置の注出口を当接させてキャビティ63内へ発泡材料を注入し、該キャビティ63内で発泡反応を進行させるクローズド注入タイプとがある。
【0003】
また前記発泡成形用金型60では、前記キャビティ63内での発泡材料の発泡反応が完了して成形された発泡製品Uを容易に取出すために、前記下型62に脱型機構64が配設されている。この脱型機構64は、図12に示すように、下型62のキャビティ63の底面部に形成された凹部62aに整合すると共に上面部が該キャビティ63の内面の一部を構成する押上部材65と、該下型62の所定位置に固定されて、ロッド66aの先端部を前記押上部材65に連結させた流体圧シリンダ(油圧シリンダまたは空圧シリンダ等)66とから構成されている。すなわち発泡工程においては、前記流体圧シリンダ66をロッド66aが後退するように制御して、前記押上部材65を凹部62aに収容させておき、発泡製品Uの脱型工程においては、該流体圧シリンダ66をロッド66aが前進(延出)するよう制御することで、図13に示すように、前記押上部材65が昇動してキャビティ63内の発泡製品Uを押上げ、該発泡製品Uを容易に取出すことを可能とする。なお前記押上部材65の下部には、該押圧部材65の姿勢を保持して昇降動の案内をなすためのガイドバー67,67が配設されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、大型の発泡製品Uを成形する発泡成形用金型60では、該金型60自体も大型なものとなるので、前記脱型機構64を配設するスペースを容易に確保することができる。しかるに、小型の発泡製品U用の発泡成形用金型60では、該金型60自体が小型であるから、前記脱型機構64を配設するスペースがない場合がある。このため小型の発泡成形用金型60では、前記流体圧シリンダ66を取付け得るスペースを設けるために金型60自体を大きくしなければならず、金型製作費が嵩んで製作コストが高くなる欠点を内在していた。また生産効率の向上を図るために、複数基の発泡成形用金型60をターンテーブルや移動台車等に設置して、各金型60を順次移動させながら発泡成形を行なう場合には、全ての金型60に前記押上部材65を昇降動させる流体圧シリンダ66を配設する必要があり、金型設備に係る設備費が更に嵩んでしまう難点があった。しかも、移動する発泡成形用金型60に装着した前記流体圧シリンダ66に対する作動媒体(油や空気等)の安定的な供給制御が難しく、脱型作業の効率化および合理化等の障害となっていた。
【0005】
【発明の目的】
この発明は、前述した課題を好適に解決するべく新規に提案されたもので、金型に配設した発泡製品の取出し用の脱型装置を、該金型の外部に配設したカム板によるカム作用を利用して作動制御することで、該金型の小型コンパクト化による設備費の低減を図ると共に、発泡製品の簡単かつ確実な取出しを行ない得るよう構成した発泡成形用金型の脱型機構を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を克服し、所期の目的を好適に達成するために、本発明に係る発泡成形用金型の脱型機構は、
所要長に亘って延在するレール上に移動自在に設けた台車と、内部にキャビティを画成した上型および下型を有して前記台車に載置される金型とからなり、この金型を台車と共に前記レール上で移動させる間に前記キャビティ内で発泡材料を発泡させ、前記台車が脱型作業位置に到来したタイミングで前記上型を前記下型から開放すると共に、前記キャビティの底部に収納した押上部材を上昇させて、発泡成形の完了した製品を押上げ脱型させるようにした発泡成形用金型において、
前記押上部材に一端部が連結され、他端部を前記下型から垂下させて前記レールの間に近接的に臨ませた当接部材と、
前記当接部材の下方に配設されて昇降動可能であり、その上昇時に該当接部材を前記下型に向けて押圧的に上昇させる昇降部材と、
前記昇降部材の裏面に配設されて垂下し、下端部に係合部材を設けた支持部材と、
前記脱型作業位置において前記レールの間に固定され、前記係合部材が摺擦しつつ係合するのを許容する傾斜面を前記金型の進行方向に対し上り勾配となるよう形成したカム板とからなり、
前記金型が前記レール上を移動して脱型作業位置に到来するに伴って、前記係合部材と前記傾斜面とのカム作用下に前記昇降部材が次第に上昇し、該昇降部材が前記当接部材を介して前記押上部材を押上げることによって、前記発泡成形の完了した製品を前記キャビティから押出して脱型するよう構成したことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る発泡成形用金型の脱型機構につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。
【0008】
図1は、本発明の好適な一実施例に係る発泡成形用金型を概略的に示す縦断正面図である。本実施例の発泡成形用金型10は、前述した従来の発泡成形用金型60と基本構成が同一で、互いに密着的に型締めが可能な上型11と下型12とからなる上下分割タイプの分割型であって、枢支軸14を中心として上型11を下型12から開放することにより、内部に形成された所定形状のキャビティ13を露出させ得るようになっている。なお実施例の発泡成形用金型10はオープン注入タイプを例示しており、上型11を開放して下型12のキャビティ13内に発泡材料を注入し、次いで上型11と下型12とを型締めして該キャビティ13内で発泡反応を進行させるようになっている。なお前記上型11と下型12とは、図示しないクランプ装置で開放不能にクランプされるようになっている。
【0009】
本実施例の発泡成型用金型10は、図1および図2に示すように、所定間隔で平行に延在する2本のレール17,17上を、適宜の駆動手段(図示せず)により移動する移動台車20上に固定的に搭載され、該移動台車20と共に該レール17,17上を移動するようになっている。この移動台車20は、断面L字形の成形材を水平矩形状に枠組み形成した下枠体21と、この下枠体21の上面隅角部等に立設した複数本の支柱22,22により支えられた板状の金型搭載台23とから構成されており、該下枠体21の両側端部には、前記レール17,17上を転動する2個ずつのローラ24,25が、前後に所定間隔をおいて回転自在に配設されている。そして前記発泡成型用金型10は、下型12が前記金型搭載台23の上面にボルト等で固定され、また上型11が該金型搭載台23の上面端部に立設した支持台26に前記枢支軸14を介して回動可能に枢支されている。なお前記レール17,17は、例えば図6に示すように閉ループ状に延在しており、このレール17,17上に前記発泡成形用金型10を搭載した複数台の移動台車20が等間隔毎に配置されて順次移動し、各移動台車20がレール17,17を一周する間に、発泡材料の注入工程,該発泡材料の発泡工程および発泡製品の脱型工程が完了するようになっている。
【0010】
前記移動台車20には、前記発泡成型用金型10に配設した脱型装置40を作動させるための昇降体30が、前記下枠体21に対して昇・降動可能に配設されている。この昇降体30は、図1,図2および図5に示すように、前記下枠体21の開口部27に略合致する矩形状に成形された昇降板(昇降部材)31と、該昇降板31の下面から垂下状に配設された4対の各支持板32,32の下端部間に回転自在に配設されたローラ(係合部材)33,34を備えており、常には自体の自重で該昇降板31を該開口部27に整合させた高さレベルに姿勢保持されるようになっている。なお前記4個の各ローラ33,34は、図5に示すように、前記移動台車20の移動方向との直交方向へ等間隔毎に配設され、両側のローラ33,33と中央のローラ34,34とが、該台車20の移動方向に対し所定間隔離間して配設されている。
【0011】
前記レール17,17間において、発泡製品Uの脱型作業が行なわれる位置には、図4および図5に示すように、該レール17,17を支持する脚台18,18間に保持板19が架設され、前記昇降体30の各ローラ33,34に対応する4個のカム板35が、この保持板19の上面に配設されている。各カム板35は、全てが同一形状であって、前記金型10の進行方向に対して上り勾配の第1傾斜面36と水平面37および下り勾配の第2傾斜面38とを有する側面台形に成形されており、両端のカム板35,35と中央のカム板35,35とが、前記移動台車20の進行方向に対して前記ローラ33,34の間隔と同一間隔にオフセットして配設されている。そして昇降体30の各ローラ33,34は、前記移動台車20の移動下に、それぞれに対応のカム板35における前記第1傾斜面36,水平面37および第2傾斜面38上を摺接的に転動しながら移動するようになっている。
【0012】
すなわち、前記移動台車20がレール17,17上を移動する際に、図8に示すように該台車20が前記カム板35の上方に到来すると、各ローラ33,34が各カム板35の第1傾斜面36に同時に接触し、次いで該移動台車20の移動のもとに該ローラ33,34が該第1傾斜面36を上方へ転動することにより、昇降体30が次第に上昇するようになっている。そして、各ローラ33,34が各カム板35の前記水平面37に位置している際には、図3および図4に示すように昇降体30は上昇位置に保持されて、発泡成型用金型10に配設した各脱型装置40の当接棒(当接部材)42を押上げるようになっている。また、移動台車20が更に移動して各ローラ33,34が各カム板35の第2傾斜面38に位置した際には、図10に示すように、昇降体30は該移動台車20の移動のもとに次第に下降し、各ローラ33,34が第2傾斜面38から離間すると元の高さレベルに復帰するようになる。
【0013】
本実施例の脱型機構50は、保持板19に固定された前記カム板35と、このカム板35により上昇,下降する昇降体30に配設された昇降板31と、この昇降板31により上昇,下降する2組の脱型装置40,40とから構成される。これら脱型装置40は、図1および図2に示すように、発泡成型用金型10における下型12に形成された凹部12aに整合すると共に上面41aが前記キャビティ13の内面の一部を構成する押上部材41と、この押上部材41の下方に垂下状に配設された当接棒42を有している。この当接棒42は、前記金型搭載台23の下面に固定されたL字形のブラケット43に固定された支持筒44に内嵌され、該支持筒44に対して上下に摺動するようになっている。また前記当接棒42の下端部には、前記昇降板31が当接する当接板45が固着されていると共に、この当接板45と前記支持筒44との間には、コイルスプリング46が該当接棒42に外環されている。このコイルスプリング46は、前記当接板45と支持筒44との間で常に適宜圧縮された状態で装着されており、前記昇降体30により下方から押上げられていない常態においては、前記押上部材41を前記凹部12aに密着的に収容保持するようになっている。
【0014】
また、前記移動台車20が脱型作業位置に到来して、前記ローラ33,34が前記カム板35の水平面37に位置して昇降体30が上昇した際には、図3および図4に示すように、前記各脱型装置40の当接棒42が上方へ移動することに伴い、各押上部材41が凹部12aから突出して前記キャビティ13内で発泡完了した発泡製品Uを押上げるようになっている。なお、前記押上部材41の本体と前記当接棒42とを連結する接続片47が下型12に形成した挿通孔15に摺接されており、押上部材41の上昇,下降時に該部材41の姿勢を保持するようになっている。
【0015】
【実施例の作用】
次に、前述のように構成された本実施例に係る発泡成形用金型の脱型機構の作用につき説明する。
【0016】
本実施例の発泡成形用金型10は、所要長に延在するレール17,17上を適宜の駆動手段により移動する移動台車20上に搭載され、該移動台車20が該レール17,17上を一周する過程において、キャビティ13に対する発泡材料の注入工程、該発泡材料の発泡工程、発泡完了して成形された発泡製品Uの脱型工程が行なわれるように設定されている。
【0017】
すなわち注入工程は、図10に示すように、当該の発泡成形用金型10に対する脱型工程において、キャビティ13から発泡製品Uの取出しが完了した後に行なわれ、注入ノズル51から注出した所定量の発泡材料を露出状態にあるキャビティ13内に注入することにより完了する。なお、移動台車20はカム板35の真上から離間していて、昇降体30と該カム板35とが非接触状態にあり、下型12に配設された各脱型装置40,40では、コイルスプリング46の伸び側への付勢下に、押上部材41は該下型12の凹部12a内に密着的に収容されており、該部材41の上面41aはキャビティ13の内面の一部を構成している。
【0018】
発泡材料の注入工程が完了したら、図11に示すように、移動台車20がカム板35上から所定距離離間した適時に、上型11が下型12に閉成してキャビティ13が気密状態に閉塞され、発泡材料は該キャビティ13内で発泡を開始する。そして、発泡成形用金型10が移動台車10の移動のもとにレール17,17上を略一周する間に、発泡材料がキャビティ13内に充満して発泡製品Uが成形される。なお上型11と下型12とは、図示しないクランプ装置によりクランプされ、キャビティ13内は発泡材料が発泡反応して発生したガスにより適宜圧力に保持される。
【0019】
前記発泡材料の発泡が完了して発泡製品Uが成形され、前記発泡成形用金型10がレール17,17上を略一周して再び脱型作業位置に接近すると、図7に示すように、図示しないクランプ装置によるクランプが解除されて上型11が下型12から開放されて、該発泡製品Uが上方に露出する。そして、発泡成形用金型10がカム板35に近接する(図7において右方向に移動する)と、図8に示すように、移動台車20に配設された昇降体30の各ローラ33,34が、対応のカム板35における第1傾斜面36に当接するようになる。
【0020】
更に、前記移動台車20がカム板35の真上方向(図の右方向)へ移動すると、昇降体30の各ローラ33,34が対応のカム板35の第1傾斜面36を摺接的に転動し、該昇降体30は除々に上昇するようになる。この際に、前記昇降体30の昇降板31が各脱型装置40,40の当接板45に当接すると共に、該当接板45を介して当接棒42を押上げるようになる。これにより、各当接棒42の上端側に連結した押上部材41が、キャビティ13内に突出しながら該キャビティ13内の発泡製品Uを除々に押上げるようになる。
【0021】
そして、移動台車20がカム板35の真上に位置すると、図3,図4および図9に示すように、昇降体30の各ローラ33,34が対応のカム板35における水平面37上に位置するようになり、当接棒42を介して上方へ突出した押上部材41により、発泡製品Uがキャビティ13内から押出される。これにより、発泡製品Uを下型12から容易に取出すことが可能となる。
【0022】
前述したように、本実施例に係る発泡成形用金型の脱型機構では、各金型10に配設した脱型装置40を昇降動させるための作動源を該金型10自体に装着しないから、該金型10自体を小型コンパクトに構成することが可能となる。殊に、作動源用の設置スペースの確保が困難な小型の発泡成形用金型10に対して好適に実施し得るものである。
【0023】
なお本実施例では、脱型作業を行なう位置に配設したカム板35によるカム作用を利用して昇降体30を昇動させ、この昇降体30で脱型装置40を作動させるよう構成したものを例示したが、脱型作業位置の下方に例えば油圧,空圧ダンパや板バネ等を配設し、これらの装置を利用して前記昇降板31を上昇,下降させるようにしてもよい。
【0024】
更に前記実施例では、2基の当接棒42,42を備えた脱型装置40を発泡成形用金型10に配設したものを例示したが、この当接棒42の配設数はこれに限定されるものではなく、発泡製品Uのサイズや形状等によりその配設数が適宜変更されるものである。
【0025】
【発明の効果】
以上に説明した如く、本発明に係る発泡成形用金型の脱型機構によれば、該発泡成形用金型に配設した脱型装置を、該金型の外部に配設したカム板によるカム作用を利用して作動制御するよう構成したので、各発泡成形用金型毎に作動源を個別に配設する必要がなくなり、金型設備費の大幅な低減を実現し得る利点がある。しかも、各発泡成形用金型に作動源を配設する必要がないから、該金型自体を小型コンパクトに構成することができ、殊に小型の発泡成形用金型に対して好適に実施し得る等の有益な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な一実施例に係る発泡成形用金型を、脱型機構の非作動状態で示す縦断正面図である。
【図2】本実施例に係る発泡成形用金型を、脱型機構の非作動状態で示す縦断側面図である。
【図3】本実施例に係る発泡成形用金型を、脱型機構の作動状態で示す縦断正面図である。
【図4】本実施例に係る発泡成形用金型を、脱型機構の作動状態で示す縦断側面図である。
【図5】発泡成形用金型を搭載する移動台車,昇降体,レールに配設されたカム板を概略的に示す平面図である。
【図6】発泡成形用金型が装備される成形ラインの概略構成図である。
【図7】発泡成形用金型の動作説明図であって、キャビティ内の発泡製品が発泡完了して上型を開放する状態を示す。
【図8】発泡成形用金型の動作説明図であって、移動台車が脱型作業位置に接近して昇降体のローラがカム板に当接する状態を示す。
【図9】発泡成形用金型の動作説明図であって、移動台車が脱型作業位置に到来し、昇動した昇降体により脱型装置が作動して発泡製品が押上げられた状態を示す。
【図10】発泡成形用金型の動作説明図であって、移動台車が脱型作業位置から離間し、脱型装置が元の状態に復帰すると共に発泡材料が注入される状態を示す。
【図11】発泡成形用金型の動作説明図であって、移動台車が脱型作業位置から更に離間し、発泡材料の注入が完了すると共に上型を閉成する状態を示す。
【図12】従来の発泡成形用金型の脱型機構を概略的に示す縦断側面図である。
【図13】従来の発泡成形用金型において、脱型機構の作動により発泡製品が押上げられた状態を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
10 発泡成形用金型
11 上型
12 下型
13 キャビティ
17 レール
20 移動台車
31 昇降板(昇降部材)
32 支持部材
33,34 ローラ(係合部材)
35 カム板
36 第1傾斜面
41 押上部材
42 当接棒(当接部材)
U 発泡製品
【発明の属する技術分野】
この発明は、発泡成形用金型の脱型機構に関し、更に詳細には、キャビティに注入した発泡材料が発泡反応して成形された発泡製品を、該キャビティから容易に取出し得るよう構成した発泡成形用金型の脱型機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ウレタン等を材質とする各種発泡製品は、発泡成形用金型の内部に形成したキャビティへ所定量の発泡成形用の材料(以下「発泡材料」という)を注入し、このキャビティ内で発泡・固化させることにより所定形状に成形するようになっている。この発泡成形用金型は、例えば図12に示すように、互いに上下方向に分割される上型61および下型62から基本的に構成されており、これら上型61および下型62を型締めすることにより、内部に所定形状の前記キャビティ63が形成され、また下型62から上型61を開放することにより該キャビティ63を露出するよう構成されている。そして、前記キャビティ63内に注入された発泡材料は、化学反応により白濁してクリーム状となった後に該キャビティ63内全体に充満して固化することで発泡が完了する。なお前述した発泡成形用金型60には、上型61を開放して下型62のキャビティ63内に発泡材料を注入し、次いで上型61と下型62とを型締めして該キャビティ63内で発泡反応を進行させるオープン注入タイプと、上型61と下型62とを予め型締めした状態において該金型の所要位置に形成した注入口(図示せず)に注入装置の注出口を当接させてキャビティ63内へ発泡材料を注入し、該キャビティ63内で発泡反応を進行させるクローズド注入タイプとがある。
【0003】
また前記発泡成形用金型60では、前記キャビティ63内での発泡材料の発泡反応が完了して成形された発泡製品Uを容易に取出すために、前記下型62に脱型機構64が配設されている。この脱型機構64は、図12に示すように、下型62のキャビティ63の底面部に形成された凹部62aに整合すると共に上面部が該キャビティ63の内面の一部を構成する押上部材65と、該下型62の所定位置に固定されて、ロッド66aの先端部を前記押上部材65に連結させた流体圧シリンダ(油圧シリンダまたは空圧シリンダ等)66とから構成されている。すなわち発泡工程においては、前記流体圧シリンダ66をロッド66aが後退するように制御して、前記押上部材65を凹部62aに収容させておき、発泡製品Uの脱型工程においては、該流体圧シリンダ66をロッド66aが前進(延出)するよう制御することで、図13に示すように、前記押上部材65が昇動してキャビティ63内の発泡製品Uを押上げ、該発泡製品Uを容易に取出すことを可能とする。なお前記押上部材65の下部には、該押圧部材65の姿勢を保持して昇降動の案内をなすためのガイドバー67,67が配設されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、大型の発泡製品Uを成形する発泡成形用金型60では、該金型60自体も大型なものとなるので、前記脱型機構64を配設するスペースを容易に確保することができる。しかるに、小型の発泡製品U用の発泡成形用金型60では、該金型60自体が小型であるから、前記脱型機構64を配設するスペースがない場合がある。このため小型の発泡成形用金型60では、前記流体圧シリンダ66を取付け得るスペースを設けるために金型60自体を大きくしなければならず、金型製作費が嵩んで製作コストが高くなる欠点を内在していた。また生産効率の向上を図るために、複数基の発泡成形用金型60をターンテーブルや移動台車等に設置して、各金型60を順次移動させながら発泡成形を行なう場合には、全ての金型60に前記押上部材65を昇降動させる流体圧シリンダ66を配設する必要があり、金型設備に係る設備費が更に嵩んでしまう難点があった。しかも、移動する発泡成形用金型60に装着した前記流体圧シリンダ66に対する作動媒体(油や空気等)の安定的な供給制御が難しく、脱型作業の効率化および合理化等の障害となっていた。
【0005】
【発明の目的】
この発明は、前述した課題を好適に解決するべく新規に提案されたもので、金型に配設した発泡製品の取出し用の脱型装置を、該金型の外部に配設したカム板によるカム作用を利用して作動制御することで、該金型の小型コンパクト化による設備費の低減を図ると共に、発泡製品の簡単かつ確実な取出しを行ない得るよう構成した発泡成形用金型の脱型機構を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を克服し、所期の目的を好適に達成するために、本発明に係る発泡成形用金型の脱型機構は、
所要長に亘って延在するレール上に移動自在に設けた台車と、内部にキャビティを画成した上型および下型を有して前記台車に載置される金型とからなり、この金型を台車と共に前記レール上で移動させる間に前記キャビティ内で発泡材料を発泡させ、前記台車が脱型作業位置に到来したタイミングで前記上型を前記下型から開放すると共に、前記キャビティの底部に収納した押上部材を上昇させて、発泡成形の完了した製品を押上げ脱型させるようにした発泡成形用金型において、
前記押上部材に一端部が連結され、他端部を前記下型から垂下させて前記レールの間に近接的に臨ませた当接部材と、
前記当接部材の下方に配設されて昇降動可能であり、その上昇時に該当接部材を前記下型に向けて押圧的に上昇させる昇降部材と、
前記昇降部材の裏面に配設されて垂下し、下端部に係合部材を設けた支持部材と、
前記脱型作業位置において前記レールの間に固定され、前記係合部材が摺擦しつつ係合するのを許容する傾斜面を前記金型の進行方向に対し上り勾配となるよう形成したカム板とからなり、
前記金型が前記レール上を移動して脱型作業位置に到来するに伴って、前記係合部材と前記傾斜面とのカム作用下に前記昇降部材が次第に上昇し、該昇降部材が前記当接部材を介して前記押上部材を押上げることによって、前記発泡成形の完了した製品を前記キャビティから押出して脱型するよう構成したことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る発泡成形用金型の脱型機構につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。
【0008】
図1は、本発明の好適な一実施例に係る発泡成形用金型を概略的に示す縦断正面図である。本実施例の発泡成形用金型10は、前述した従来の発泡成形用金型60と基本構成が同一で、互いに密着的に型締めが可能な上型11と下型12とからなる上下分割タイプの分割型であって、枢支軸14を中心として上型11を下型12から開放することにより、内部に形成された所定形状のキャビティ13を露出させ得るようになっている。なお実施例の発泡成形用金型10はオープン注入タイプを例示しており、上型11を開放して下型12のキャビティ13内に発泡材料を注入し、次いで上型11と下型12とを型締めして該キャビティ13内で発泡反応を進行させるようになっている。なお前記上型11と下型12とは、図示しないクランプ装置で開放不能にクランプされるようになっている。
【0009】
本実施例の発泡成型用金型10は、図1および図2に示すように、所定間隔で平行に延在する2本のレール17,17上を、適宜の駆動手段(図示せず)により移動する移動台車20上に固定的に搭載され、該移動台車20と共に該レール17,17上を移動するようになっている。この移動台車20は、断面L字形の成形材を水平矩形状に枠組み形成した下枠体21と、この下枠体21の上面隅角部等に立設した複数本の支柱22,22により支えられた板状の金型搭載台23とから構成されており、該下枠体21の両側端部には、前記レール17,17上を転動する2個ずつのローラ24,25が、前後に所定間隔をおいて回転自在に配設されている。そして前記発泡成型用金型10は、下型12が前記金型搭載台23の上面にボルト等で固定され、また上型11が該金型搭載台23の上面端部に立設した支持台26に前記枢支軸14を介して回動可能に枢支されている。なお前記レール17,17は、例えば図6に示すように閉ループ状に延在しており、このレール17,17上に前記発泡成形用金型10を搭載した複数台の移動台車20が等間隔毎に配置されて順次移動し、各移動台車20がレール17,17を一周する間に、発泡材料の注入工程,該発泡材料の発泡工程および発泡製品の脱型工程が完了するようになっている。
【0010】
前記移動台車20には、前記発泡成型用金型10に配設した脱型装置40を作動させるための昇降体30が、前記下枠体21に対して昇・降動可能に配設されている。この昇降体30は、図1,図2および図5に示すように、前記下枠体21の開口部27に略合致する矩形状に成形された昇降板(昇降部材)31と、該昇降板31の下面から垂下状に配設された4対の各支持板32,32の下端部間に回転自在に配設されたローラ(係合部材)33,34を備えており、常には自体の自重で該昇降板31を該開口部27に整合させた高さレベルに姿勢保持されるようになっている。なお前記4個の各ローラ33,34は、図5に示すように、前記移動台車20の移動方向との直交方向へ等間隔毎に配設され、両側のローラ33,33と中央のローラ34,34とが、該台車20の移動方向に対し所定間隔離間して配設されている。
【0011】
前記レール17,17間において、発泡製品Uの脱型作業が行なわれる位置には、図4および図5に示すように、該レール17,17を支持する脚台18,18間に保持板19が架設され、前記昇降体30の各ローラ33,34に対応する4個のカム板35が、この保持板19の上面に配設されている。各カム板35は、全てが同一形状であって、前記金型10の進行方向に対して上り勾配の第1傾斜面36と水平面37および下り勾配の第2傾斜面38とを有する側面台形に成形されており、両端のカム板35,35と中央のカム板35,35とが、前記移動台車20の進行方向に対して前記ローラ33,34の間隔と同一間隔にオフセットして配設されている。そして昇降体30の各ローラ33,34は、前記移動台車20の移動下に、それぞれに対応のカム板35における前記第1傾斜面36,水平面37および第2傾斜面38上を摺接的に転動しながら移動するようになっている。
【0012】
すなわち、前記移動台車20がレール17,17上を移動する際に、図8に示すように該台車20が前記カム板35の上方に到来すると、各ローラ33,34が各カム板35の第1傾斜面36に同時に接触し、次いで該移動台車20の移動のもとに該ローラ33,34が該第1傾斜面36を上方へ転動することにより、昇降体30が次第に上昇するようになっている。そして、各ローラ33,34が各カム板35の前記水平面37に位置している際には、図3および図4に示すように昇降体30は上昇位置に保持されて、発泡成型用金型10に配設した各脱型装置40の当接棒(当接部材)42を押上げるようになっている。また、移動台車20が更に移動して各ローラ33,34が各カム板35の第2傾斜面38に位置した際には、図10に示すように、昇降体30は該移動台車20の移動のもとに次第に下降し、各ローラ33,34が第2傾斜面38から離間すると元の高さレベルに復帰するようになる。
【0013】
本実施例の脱型機構50は、保持板19に固定された前記カム板35と、このカム板35により上昇,下降する昇降体30に配設された昇降板31と、この昇降板31により上昇,下降する2組の脱型装置40,40とから構成される。これら脱型装置40は、図1および図2に示すように、発泡成型用金型10における下型12に形成された凹部12aに整合すると共に上面41aが前記キャビティ13の内面の一部を構成する押上部材41と、この押上部材41の下方に垂下状に配設された当接棒42を有している。この当接棒42は、前記金型搭載台23の下面に固定されたL字形のブラケット43に固定された支持筒44に内嵌され、該支持筒44に対して上下に摺動するようになっている。また前記当接棒42の下端部には、前記昇降板31が当接する当接板45が固着されていると共に、この当接板45と前記支持筒44との間には、コイルスプリング46が該当接棒42に外環されている。このコイルスプリング46は、前記当接板45と支持筒44との間で常に適宜圧縮された状態で装着されており、前記昇降体30により下方から押上げられていない常態においては、前記押上部材41を前記凹部12aに密着的に収容保持するようになっている。
【0014】
また、前記移動台車20が脱型作業位置に到来して、前記ローラ33,34が前記カム板35の水平面37に位置して昇降体30が上昇した際には、図3および図4に示すように、前記各脱型装置40の当接棒42が上方へ移動することに伴い、各押上部材41が凹部12aから突出して前記キャビティ13内で発泡完了した発泡製品Uを押上げるようになっている。なお、前記押上部材41の本体と前記当接棒42とを連結する接続片47が下型12に形成した挿通孔15に摺接されており、押上部材41の上昇,下降時に該部材41の姿勢を保持するようになっている。
【0015】
【実施例の作用】
次に、前述のように構成された本実施例に係る発泡成形用金型の脱型機構の作用につき説明する。
【0016】
本実施例の発泡成形用金型10は、所要長に延在するレール17,17上を適宜の駆動手段により移動する移動台車20上に搭載され、該移動台車20が該レール17,17上を一周する過程において、キャビティ13に対する発泡材料の注入工程、該発泡材料の発泡工程、発泡完了して成形された発泡製品Uの脱型工程が行なわれるように設定されている。
【0017】
すなわち注入工程は、図10に示すように、当該の発泡成形用金型10に対する脱型工程において、キャビティ13から発泡製品Uの取出しが完了した後に行なわれ、注入ノズル51から注出した所定量の発泡材料を露出状態にあるキャビティ13内に注入することにより完了する。なお、移動台車20はカム板35の真上から離間していて、昇降体30と該カム板35とが非接触状態にあり、下型12に配設された各脱型装置40,40では、コイルスプリング46の伸び側への付勢下に、押上部材41は該下型12の凹部12a内に密着的に収容されており、該部材41の上面41aはキャビティ13の内面の一部を構成している。
【0018】
発泡材料の注入工程が完了したら、図11に示すように、移動台車20がカム板35上から所定距離離間した適時に、上型11が下型12に閉成してキャビティ13が気密状態に閉塞され、発泡材料は該キャビティ13内で発泡を開始する。そして、発泡成形用金型10が移動台車10の移動のもとにレール17,17上を略一周する間に、発泡材料がキャビティ13内に充満して発泡製品Uが成形される。なお上型11と下型12とは、図示しないクランプ装置によりクランプされ、キャビティ13内は発泡材料が発泡反応して発生したガスにより適宜圧力に保持される。
【0019】
前記発泡材料の発泡が完了して発泡製品Uが成形され、前記発泡成形用金型10がレール17,17上を略一周して再び脱型作業位置に接近すると、図7に示すように、図示しないクランプ装置によるクランプが解除されて上型11が下型12から開放されて、該発泡製品Uが上方に露出する。そして、発泡成形用金型10がカム板35に近接する(図7において右方向に移動する)と、図8に示すように、移動台車20に配設された昇降体30の各ローラ33,34が、対応のカム板35における第1傾斜面36に当接するようになる。
【0020】
更に、前記移動台車20がカム板35の真上方向(図の右方向)へ移動すると、昇降体30の各ローラ33,34が対応のカム板35の第1傾斜面36を摺接的に転動し、該昇降体30は除々に上昇するようになる。この際に、前記昇降体30の昇降板31が各脱型装置40,40の当接板45に当接すると共に、該当接板45を介して当接棒42を押上げるようになる。これにより、各当接棒42の上端側に連結した押上部材41が、キャビティ13内に突出しながら該キャビティ13内の発泡製品Uを除々に押上げるようになる。
【0021】
そして、移動台車20がカム板35の真上に位置すると、図3,図4および図9に示すように、昇降体30の各ローラ33,34が対応のカム板35における水平面37上に位置するようになり、当接棒42を介して上方へ突出した押上部材41により、発泡製品Uがキャビティ13内から押出される。これにより、発泡製品Uを下型12から容易に取出すことが可能となる。
【0022】
前述したように、本実施例に係る発泡成形用金型の脱型機構では、各金型10に配設した脱型装置40を昇降動させるための作動源を該金型10自体に装着しないから、該金型10自体を小型コンパクトに構成することが可能となる。殊に、作動源用の設置スペースの確保が困難な小型の発泡成形用金型10に対して好適に実施し得るものである。
【0023】
なお本実施例では、脱型作業を行なう位置に配設したカム板35によるカム作用を利用して昇降体30を昇動させ、この昇降体30で脱型装置40を作動させるよう構成したものを例示したが、脱型作業位置の下方に例えば油圧,空圧ダンパや板バネ等を配設し、これらの装置を利用して前記昇降板31を上昇,下降させるようにしてもよい。
【0024】
更に前記実施例では、2基の当接棒42,42を備えた脱型装置40を発泡成形用金型10に配設したものを例示したが、この当接棒42の配設数はこれに限定されるものではなく、発泡製品Uのサイズや形状等によりその配設数が適宜変更されるものである。
【0025】
【発明の効果】
以上に説明した如く、本発明に係る発泡成形用金型の脱型機構によれば、該発泡成形用金型に配設した脱型装置を、該金型の外部に配設したカム板によるカム作用を利用して作動制御するよう構成したので、各発泡成形用金型毎に作動源を個別に配設する必要がなくなり、金型設備費の大幅な低減を実現し得る利点がある。しかも、各発泡成形用金型に作動源を配設する必要がないから、該金型自体を小型コンパクトに構成することができ、殊に小型の発泡成形用金型に対して好適に実施し得る等の有益な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な一実施例に係る発泡成形用金型を、脱型機構の非作動状態で示す縦断正面図である。
【図2】本実施例に係る発泡成形用金型を、脱型機構の非作動状態で示す縦断側面図である。
【図3】本実施例に係る発泡成形用金型を、脱型機構の作動状態で示す縦断正面図である。
【図4】本実施例に係る発泡成形用金型を、脱型機構の作動状態で示す縦断側面図である。
【図5】発泡成形用金型を搭載する移動台車,昇降体,レールに配設されたカム板を概略的に示す平面図である。
【図6】発泡成形用金型が装備される成形ラインの概略構成図である。
【図7】発泡成形用金型の動作説明図であって、キャビティ内の発泡製品が発泡完了して上型を開放する状態を示す。
【図8】発泡成形用金型の動作説明図であって、移動台車が脱型作業位置に接近して昇降体のローラがカム板に当接する状態を示す。
【図9】発泡成形用金型の動作説明図であって、移動台車が脱型作業位置に到来し、昇動した昇降体により脱型装置が作動して発泡製品が押上げられた状態を示す。
【図10】発泡成形用金型の動作説明図であって、移動台車が脱型作業位置から離間し、脱型装置が元の状態に復帰すると共に発泡材料が注入される状態を示す。
【図11】発泡成形用金型の動作説明図であって、移動台車が脱型作業位置から更に離間し、発泡材料の注入が完了すると共に上型を閉成する状態を示す。
【図12】従来の発泡成形用金型の脱型機構を概略的に示す縦断側面図である。
【図13】従来の発泡成形用金型において、脱型機構の作動により発泡製品が押上げられた状態を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
10 発泡成形用金型
11 上型
12 下型
13 キャビティ
17 レール
20 移動台車
31 昇降板(昇降部材)
32 支持部材
33,34 ローラ(係合部材)
35 カム板
36 第1傾斜面
41 押上部材
42 当接棒(当接部材)
U 発泡製品
Claims (2)
- 所要長に亘って延在するレール(17,17)上に移動自在に設けた台車(20)と、内部にキャビティ(13)を画成した上型(11)および下型(12)を有して前記台車(20)に載置される金型(10)とからなり、この金型(10)を台車(20)と共に前記レール(17,17)上で移動させる間に前記キャビティ(13)内で発泡材料を発泡させ、前記台車(20)が脱型作業位置に到来したタイミングで前記上型(11)を前記下型(12)から開放すると共に、前記キャビティ(13)の底部に収納した押上部材(41)を上昇させて、発泡成形の完了した製品(U)を押上げ脱型させるようにした発泡成形用金型において、
前記押上部材(41)に一端部が連結され、他端部を前記下型(12)から垂下させて前記レール(17,17)の間に近接的に臨ませた当接部材(42)と、
前記当接部材(42)の下方に配設されて昇降動可能であり、その上昇時に該当接部材(42)を前記下型(12)に向けて押圧的に上昇させる昇降部材(31)と、
前記昇降部材(31)の裏面に配設されて垂下し、下端部に係合部材(33,34)を設けた支持部材(32)と、
前記脱型作業位置において前記レール(17,17)の間に固定され、前記係合部材(33,34)が摺擦しつつ係合するのを許容する傾斜面(36)を前記金型(10)の進行方向に対し上り勾配となるよう形成したカム板(35)とからなり、
前記金型(10)が前記レール(17,17)上を移動して脱型作業位置に到来するに伴って、前記係合部材(33,34)と前記傾斜面(36)とのカム作用下に前記昇降部材(31)が次第に上昇し、該昇降部材(31)が前記当接部材(42)を介して前記押上部材(41)を押上げることによって、前記発泡成形の完了した製品(U)を前記キャビティ(13)から押出して脱型するよう構成した
ことを特徴とする発泡成形用金型の脱型機構。 - 前記係合部材(33,34)は、前記傾斜面(36)を摺擦的に転動可能なローラである請求項1記載の発泡成形用金型の脱型構造。
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