JP3814526B2 - 処理方法及び処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、処理方法及び処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造においては、被処理体例えば半導体ウエハに各種の処理を施す工程があり、これらの工程を実行するために各種の処理装置が用いられている。この処理装置は、図6に示すように、被処理体を収容する処理容器に各種のガスを供給する複数のガス供給配管91,92,93を備え、各ガス供給配管91,92,93には流量を制御する流量制御器(マスフローコントローラ)81,82,83が設けられている。
【0003】
ガス供給配管の一つ(91)は不活性ガスを供給して処理容器3内に残存する他のガスをパージ(掃気)するパージラインとされ、他のガス供給配管92,93は各種の処理ガスを供給する処理ガスラインとされている。処理ガス供給配管92,93にも不活性ガスを供給して管内に残存するガスをパージするために、パージライン91の流量制御器81の上流側が分岐され、その分岐管17a,17bが処理ガス供給配管92,93の流量制御器82,83の上流側に接続されている。
【0004】
ところで、前記処理装置においては、ある程度使用すると、経年変化により流量制御器81,82,83の流量センサ部がドリフトしたり、あるいは、流量制御器82,83に処理ガスの副生成物が付着したり異物をかみ込んだりする場合があり、流量制御の精度および信頼性が低下する。このため、流量制御器82,83の上流に流量測定器(マスフローメータ)302,303を設け、パージ時に流量制御器82,83の出力値と流量測定器302,303の出力値とを比較して前記流量制御器82,83が正常か否かを定期的ないし所定期間使用毎に監視している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記処理装置ないし処理方法においては、流量制御器内部の熱式流量センサ自身の経年変化や劣化によるドリフトを根本的に監視することができないだけでなく、流量制御器と流量測定器とは共に同じセンサを採用しており、流量測定器のセンサは不活性ガス雰囲気にあって環境は良いが、どちらがドリフトしているかは不明であり、そもそもドリフトし易い同じ方式のセンサ同士の比較では信頼性が低いという問題があった。また、処理ガスライン毎に流量測定器を設けなければならないため、設置スペース及びコストの増大を余儀なくされる問題があった。
【0006】
本発明は、前記事情を考慮してなされたもので、信頼性の向上が図れる処理方法及び処理装置を提供することを目的とする。また、他の目的は、設置スペース及びコストの低減が図れる処理方法及び処理装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のうち、請求項1に係る発明は、各種のガスを所定流量で供給する流量制御器を有する複数のガス供給配管と、所定の圧力に真空引き可能な排気配管とが接続された処理容器に被処理体を収容して所定の処理を施す処理方法において、前記ガス供給配管の流量制御器の上流側に圧力計及び開閉弁を順に設け、ガス供給配管に処理容器をバイパスして前記排気配管と連通するバイパス配管を設け、校正された流量制御器の取付後にバイパス配管を真空引きし、ガス供給配管から固定された流量のガスを導入した状態で前記開閉弁を閉じてから前記圧力計により圧力降下と推移時間を各ガス供給配管毎に測定して初期値として記憶し、所定期間使用後に測定した測定値と前記初期値とを比較して流量制御器が正常か否かを監視することを特徴とする。
【0011】
請求項2に係る発明は、各種のガスを所定流量で供給する流量制御器を有する複数のガス供給配管と、所定の圧力に真空引き可能な排気配管とが接続された処理容器に被処理体を収容して所定の処理を施す処理装置において、前記ガス供給配管の流量制御器の上流側に圧力計及び開閉弁を順に設け、ガス供給配管に処理容器をバイパスして前記排気配管と連通するバイパス配管を設け、校正された流量制御器の取付後にバイパス配管を真空引きし、ガス供給配管から固定された流量のガスを導入した状態で前記開閉弁を閉じてから前記圧力計により圧力降下と推移時間を各ガス供給配管毎に測定して初期値として記憶し、所定期間使用後に測定した測定値と前記初期値とを比較して流量制御器が正常か否かを監視するための制御ユニットを設けたことを特徴とする。
【0012】
請求項3に係る発明は、請求項2記載の処理装置において、ガスの体積変化の要因となる温度変化による測定精度の低下を防止するために、前記流量制御器から上流側の開閉弁までの範囲をヒータ及び温度調整器により一定の温度に保つように構成されているか、または、前記圧力計に温度センサを併設して測定温度に基いて測定圧力に補正をかけるように構成されていることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を添付図面に基いて詳述する。図1は本発明の実施の形態を示す処理装置の構成図、図2は同処理装置の流量制御器を検査する場合の測定圧力の時間変化を示すグラフ、図3は流量制御器の一例を示す断面図である。
【0014】
図1において、1は処理装置として例示した縦型熱処理装置で、被処理体例えば半導体ウエハwを収容して所定の処理例えばCVD処理を施すための処理容器例えば石英製の反応管3を備えている。反応管3は、図示しないベースプレートに保持されていると共に、炉口として開放した下端開口部が蓋体4で気密に閉塞されるようになっている。
【0015】
この蓋体4上には、多数枚例えば25〜150枚程度のウエハwを水平状態で上下方向に間隔をおいて多段に支持する保持具である石英製のボート5が保温筒6を介して載置されている。蓋体4は、図示しない昇降機構により、反応管3内へのボート5のロード(搬入)並びにアンロード(搬出)及び炉口の開閉を行うように構成されている。反応管3の周囲には、反応管3内を所定の温度例えば300〜1200℃に加熱制御可能なヒータ7が設けられている。
【0016】
反応管3の下側部には、反応管3内に各種のガスG1,G2,G3を所定流量で供給する流量制御器(マスフローコントローラ)81,82,83を有する複数のガス供給配管91,92,93と、反応管3内を所定の圧力に真空引き可能な真空ポンプ10及び圧力制御弁11を有する排気配管12とが接続されている。圧力制御弁11の上流側には反応管3内の圧力を検知する図示しない圧力計(圧力センサ)が設けられ、圧力制御弁11と真空ポンプ10との間には、排気中に含まれる反応副生成物やパーティクルを除去するトラップ13が設けられている。
【0017】
前記流量制御器81,82,83は、図3に示すように、入口から流入したガスを流量センサ部14と層流素子バイパス部15とに分流し、流量センサ部14で質量流量に比例した温度変化をとらえて電気信号に変換し、外部からの設定信号と流量センサ部14からの流量信号とを比較してその差信号がゼロになる方向に流量制御バルブ16を駆動するように構成されている。
【0018】
ガス供給配管の一つ(91)は不活性ガス例えば窒素ガスG1を供給して処理容器内に残存する他のガスをパージ(掃気)するパージラインとされ、他のガス供給配管92,93は各種の処理ガスを供給する処理ガスラインとされている。処理ガスライン92,93にも不活性ガスG1を供給して管内に残存するガスをパージするために、パージライン91の流量制御器81の上流側が分岐され、その分岐管17a,17bが処理ガス供給配管92,93の流量制御器82,83の上流側に接続されている。
【0019】
各ガス供給配管81,82,83の流量制御器91,92,93の上流側には、開閉弁V1,V2,V3、図示しないフィルタ、レギュレータ(圧力調整器)及び手動式開閉弁がそれぞれ設けられている。また、分岐管17a,17bにも、開閉弁V4,V5及び逆止弁18a,18bが設けられている。
【0020】
前記ガス供給配管91,92,93には、反応管3をバイパスして前記排気配管12と連通するバイパス配管19が設けられ、このバイパス配管19の下流側にバイパス配管19内の圧力を検知する圧力計(圧力センサ)20及び封止弁21が順に設けられている。バイパス配管19の上流側は、ガス供給配管91,92,93に対応して複数に分岐され、各分岐管22a,22b,22cが対応するガス供給配管91,92,93の下流側に接続されている。すなわち、バイパス配管19は複数のガス供給配管91,92,93に対して共通の一本のバイパス配管とされている。
【0021】
ガス供給配管91,92,93と分岐管22a,22b,22cとには、これらの接続部の下流近傍に切替弁としての開閉弁V6〜V11がそれぞれ設けられている。バイパス配管19の下流端は排気配管12の真空ポンプ10の上流側に接続されており、バイパス配管19の下流側において封止弁21の上流側に圧力計20が設けられている。処理装置1は、所定の処理を実行すべく予め設定された処理プログラム及び入力されたデータ並びに圧力や温度等の入力信号に基き、ガス供給配管91,92,93の開閉弁V1,V2,V3、排気配管12の圧力制御弁11やヒータ7等の処理装置全体を制御するための制御ユニット23を備えている。
【0022】
ところで、前記流量制御器81,82,83は、ある程度使用すると例えば処理ガスの副生成物が付着したり異物をかみ込んだりする場合があり、流量制御81,82,83の精度および信頼性が低下することがある。そこで、流量制御器81,82,83が正常か否かを監視するために、校正された流量制御器81,82,83の取付後にバイパス配管19を真空引きし、封止弁21を閉じて封止した後、ガス供給配管91,92,93から固定された流量のガスを導入しながら前記圧力計20により圧力上昇値ΔPと推移時間ΔTを各ガス供給配管91,92,93毎に測定して初期値として記憶し、所定期間使用後(所定期間経過後)に測定した測定値と前記初期値とを比較して流量制御器81,82,83が正常か否かを定期的に例えばプロセス終了毎に監視する。
【0023】
この監視方法は、各ガス供給配管91,92,93とバイパス配管19とからなるバイパスラインの容積を利用し、各流量制御器81,82,83を通過する実流量を圧力として直接測定し、測定圧力の時間的変化により流量制御器81,82,83の流量センサ部14が正常か否かを監視するものである。具体的には、例えば図1の左から2番目のガス供給配管92の流量制御器82を監視する場合には、校正された流量制御器82の取付後に開閉弁V9及び封止弁21を開に、他の開閉弁V1,V2,V3,V4,V5,V6,V7,V8,V10,V11及び圧力制御弁11を閉にし、当該バイパスラインを真空ポンプ10により真空引きする。この時の圧力計20で測定した値を基準圧力として図2にP0で示す。
【0024】
次に、封止弁21を閉じ、流量制御器92に所定の流量例えば10cc/分を流すように信号を与えると共に開閉弁V2を開にし、ガス供給配管92から固定された流量のガスをバイパス配管19に導入しながら前記圧力計20を用いて圧力上昇値ΔPと推移時間ΔTを測定し、その測定値を初期値として記憶する。図2において、T0はガス導入開始時、T1は一定流量安定後の測定開始時、T2は測定終了時、T3は封止弁を開にし次のラインの計測に切換える時点を示す。また、P1は一定流量に安定後の測定開始時の測定圧力、P2は測定終了時の測定圧力を示す。
【0025】
P2−P1=ΔP(圧力上昇値)とT2−T1=ΔT(推移時間)を校正後の初期値として記憶する。このようにして各ラインについて測定した測定値を初期値として記憶しておく。この作業が終了したなら、反応管3に処理ガスを導入してプロセスを開始する。
【0026】
そして、所定期間経過後に、前記と同じ動作すなわちバイパス配管19を真空引きして封止した後、ガス供給配管91,92,93から固定された流量のガスを導入しながら圧力計20を用いて圧力上昇値と推移時間を各ガス供給配管91,92,93毎に測定し、この測定値と前記初期値とを比較して流量制御器81,82,83が正常か否かを判別する。例えば、推移時間ΔTを同じくして測定した測定値ΔP’と初期値ΔPとを比較するか、圧力上昇値ΔPを同じくして測定した測定値ΔT’と初期値ΔTとを比較する。測定値と初期値が同じであれば、流量制御器81,82,83が正常であると判断し、測定値と初期値が異なれば、流量制御器81,82,83が異常であると判断する。
【0027】
以上のようにして流量制御器81,82,83が正常か否かを定期的に監視する。このような監視を自動的に行うために前記制御ユニット23が用いられており、制御ユニット23には、前記監視を行うプログラムが設定されている。この場合、制御ユニット23は、測定値と初期値とを比較して流量制御器81,82,83が正常か否かを判別(判断)し、その判別結果をディスプレイ装置等に出力表示するようになっている。
【0028】
以上の構成からなる処理方法ないし処理装置によれば、各種のガスG1,G2,G3を所定流量で供給する流量制御器81,82,83を有する複数のガス供給配管91,92,93と、所定の圧力に真空引き可能な排気配管12とが接続された処理容器3に被処理体wを収容して所定の処理を施す処理方法ないし処理装置において、前記ガス供給配管91,92,93に処理容器3をバイパスして前記排気配管12と連通するバイパス配管19を設け、該バイパス配管19の下流側に圧力計20及び封止弁21を順に設け、校正された流量制御器81,82,83の取付後にバイパス配管19を真空引きして封止弁21を閉じて封止した後、ガス供給配管91,92,93から固定された流量のガスを導入しながら前記圧力計20により圧力上昇値と推移時間を各ガス供給配管91,92,93毎に測定して初期値として記憶し、所定期間使用後に測定した測定値と前記初期値とを比較して流量制御器81,82,83が正常か否かを監視するようにしたので、信頼性の向上が図れると共に、設置スペース及びコストの低減が図れる。
【0029】
すなわち、バイパスラインの容積を利用して流量制御器81,82,83を通過する実ガスの実流量を圧力として直接測定するようにし、流量制御器81,82,83のセンサとは異なる圧力センサ(圧力計)20を使用するため、同じ方式のセンサ同士を比較して流量制御器の異常を監視する従来の処理方法ないし処理装置と比べて信頼性の向上が図れる。また、共通のバイパス配管19に圧力計20を1つ設けるだけで良いため、設置スペース及びコストの低減が図れる。また、処理容器3を介さずにバイパスラインを使用するため、反応管3の蓋体4開放時やウエハ移載時などに平行して監視を行うことができ、処理装置のサイクルタイムに影響しない。更に、プロセス間に監視を毎回行うことも可能であり、プロセスの再現性や信頼性の向上が図れる。
【0030】
なお、ガスの体積変化(熱膨張収縮)の要因となる温度変化による測定精度の低下を防止するために、測定系である前記流量制御器81,82,83から圧力系20までの範囲を図示しないヒータ(加熱手段)及び温度調整器(温度制御手段)により一定の温度に保つように構成されているか、または、前記圧力計20に図示しない温度センサを併設して測定温度に基いて測定圧力に補正をかけるように構成されていることが好ましい。測定系を一定の温度に保つ場合は、測定系にヒータを巻き付ける等により設け、このヒータの温度を温度調整器により一定の温度に制御する。本実施の形態の場合、測定容積範囲が広いので、流量制御器81,82,83から圧力計20までの範囲をヒータと温度調整器により一定温度に維持するように構成することが好ましい。この場合、各ガス供給管91,92,93は室温よりも若干高い温度例えば40℃程度に、または、蒸気圧の低いガスのガス供給管は気体状態を維持できる温度に、ヒータと温度調整器により一定に保つ。バイパス管91,92,93はガス供給管81,82,83の中で一番高い温度と同じ温度に設定するようにしても良い。このように測定系を略一定の温度に保つことにより、ガスの体積変化を抑制ないし防止することができ、測定精度の向上が図れる。
【0031】
前記実施例では、不活性ガスを含む全てのガス供給管91,92,93の流量制御器81,82,83を監視するようにしたが、不活性ガスの流量制御器81は副生成物の付着がなく流量制御の精度が低下する可能性が他の流量制御器82,83と比べて低いため、不活性ガスの流量制御器81の監視は行わず、処理ガスの流量制御器82,83のみを監視するようにしても良い。
【0032】
図4は本発明の他の実施の形態を示す処理装置の構成図、図5は同処理装置の流量制御器を検査する場合の測定圧力の時間変化を示すグラフである。図4の本実施の形態において、図1の実施の形態と同一部分は同一符号を付して説明を省略し、異なる部分について説明を加える。本実施の形態では、ガス供給配管91,92,93の流量制御器81,82,83の上流側に圧力計(圧力センサ)251,252,253及び開閉弁V1,V2,V3が順に設けられ、ガス供給配管91,92,93に処理容器3をバイパスして排気配管12と連通するバイパス配管19が設けられている。
【0033】
各ガス供給配管91,92,93に流量制御器81,82,83及び開閉弁V1,V2,V3が設けられている場合には、これら流量制御器81,82,83と開閉弁V1,V2,V3との間に圧力計251,252,253を設ければ良い。図示例では、バイパス配管19の下流側に圧力計20及び封止弁21が設けられているが、その圧力計20は今回は使用しないため、無くても良い。
【0034】
前記流量制御器81,82,83が正常か否かを監視するために、校正された流量制御器81,82,83の取付後にバイパス配管19を真空引きし、ガス供給配管91,92,93から固定された流量のガスを導入した状態で前記開閉弁V1,V2,V3を閉じてから前記圧力計251,252,253により圧力降下ΔPと推移時間ΔTを各ガス供給配管91,92,93毎に測定して初期値として記憶し、所定期間使用後(所定期間経過後)に測定した測定値と前記初期値とを比較して流量制御器81,82,83が正常か否かを定期的に例えばプロセス終了毎に監視する。
【0035】
この監視方法は、各ガス供給配管91,92,93における流量制御器81,82,83と開閉弁V1,V2,V3との間の容積を利用し、各流量制御器81,82,83を通過する実流量を圧力として直接測定し、測定圧力の時間的変化により流量制御器81,82,83の流量センサ部14のドリフトを監視するものである。具体的には、例えば図4の左から2番目のガス供給配管92の流量制御器82を監視する場合には、校正された流量制御器82の取付後に開閉弁V2,V9及び封止弁21を開に、他の開閉弁V1,V3,V4,V5,V6,V7,V8,V10,V11及び圧力制御弁11を閉にし、当該ガス供給配管92とバイパス配管19とからなるバイパスラインを真空ポンプ10により真空引きする。また、当該ガス供給配管92の流量制御器82に所定の流量例えば10cc/分を流すように信号を与える。この一定流量で流れている時の前記圧力計252で測定した基準圧力を図5にP0で示す。
【0036】
次に、当該ガス供給配管92の上流の開閉弁V2を閉にし、前記圧力計252を用いて圧力降下値ΔPと推移時間ΔTを測定し、その測定値を初期値として記憶する。図5において、T0は開閉弁を閉にした時点、T1は流量安定後の測定開始時、T2は測定終了時、T3は開閉弁を開にし次のラインの計測に切換える時点を示す。また、P1は流量安定後の測定開始時の測定圧力、P2は測定終了時の測定圧力を示す。
【0037】
P2−P1=ΔP(圧力降下値)とT2−T1=ΔT(推移時間)を校正後の初期値として記憶する。このようにして各ラインについて測定した測定値を初期値として記憶しておく。この作業が終了したなら、反応管3に処理ガスを導入してプロセスを開始する。
【0038】
そして、所定期間経過後に、前記と同じ動作すなわちバイパス配管19を真空引きし、ガス供給配管91,92,93から固定された流量のガスを導入した状態で前記開閉弁V1,V2,V3を閉じてから前記圧力計251,252,253により圧力降下値と推移時間を各ガス供給配管91,92,93毎に測定し、この測定値と前記初期値とを比較して流量制御器81,82,83が正常か否かを判別する。例えば、推移時間ΔTを同じくして測定した測定値ΔP’と初期値ΔPとを比較するか、圧力降下値ΔPを同じくして測定した測定値ΔT’と初期値ΔTとを比較する。測定値と初期値が同じであれば、当該流量制御器81,82,83が正常であると判断し、測定値と初期値が異なれば、当該流量制御器81,82,83が異常であると判断する。
【0039】
以上のようにして流量制御器81,82,83が正常か否かを定期的に監視する。このような監視を自動的に行うために制御ユニット23が用いられており、制御ユニット23には、前記監視を行うプログラムが設定されている。この場合、制御ユニット23は、測定値と初期値とを比較して流量制御器81,82,83が正常か否かを判別(判断)し、その判別結果をディスプレイ装置等に出力表示するようになっている。
【0040】
以上の構成からなる処理方法ないし処理装置によれば、各種のガスG1,G2,G3を所定流量で供給する流量制御器81,82,83を有する複数のガス供給配管91,92,93と、所定の圧力に真空引き可能な排気配管12とが接続された処理容器3に被処理体wを収容して所定の処理を施す処理方法ないし処理装置において、前記ガス供給配管91,92,93の流量制御器81,82,83の上流側に圧力計251,252,253及び開閉弁V1,V2,V3を順に設け、ガス供給配管91,92,93に処理容器3をバイパスして前記排気配管12と連通するバイパス配管19を設け、校正された流量制御器81,82,83の取付後にバイパス配管19を真空引きし、ガス供給配管91,92,93から固定された流量のガスを導入した状態で前記開閉弁V1,V2,V3を閉じてから前記圧力計251,252,253により圧力降下値ΔPと推移時間ΔTを各ガス供給配管91,92,93毎に測定して初期値として記憶し、所定期間使用後に測定した測定値と前記初期値とを比較して流量制御器81,82,83が正常か否かを監視するようにしたので、信頼性の向上が図れる。
【0041】
すなわち、流量制御器81,82,83と開閉弁V1,V2,V3との間の容積を利用して流量制御器81,82,83を通過する実ガスの実流量を圧力として直接測定するようにし、流量制御器81,82,83のセンサとは異なる圧力センサ(圧力計)251,252,253を使用するため、同じ方式のセンサ同士を比較して流量制御器の異常を監視する従来の処理方法ないし処理装置と比べて信頼性の向上が図れる。また、処理容器3を介さずにバイパスラインを使用するため、反応管3の蓋体4開放時やウエハ移載時などに平行して監視を行うことができ、処理装置のサイクルタイムに影響しない。更に、プロセス間に監視を毎回行うことも可能であり、プロセスの再現性や信頼性の向上が図れる。
【0042】
本実施の形態においては、ガスの体積変化の要因となる温度変化による測定精度の低下を防止するために、測定系である前記流量制御器81,82,83から上流側の開閉弁V1,V2,V3までの範囲をヒータ及び温度調整器により一定の温度に保つように構成されているか、または、前記圧力センサ251,252,253に温度センサを併設して測定温度に基いて測定圧力に補正をかけるように構成されていることが好ましい(図示省略)。このように測定系を一定の温度に保つことによりガスの体積変化を抑制ないし防止することができ、測定精度の向上が図れる。また、測定系を一定の温度にしない場合には、温度センサによる測定温度に基いて測定圧力に補正をかけることにより、測定精度の向上が図れる。
【0043】
前記実施例では、不活性ガスを含む全てのガス供給管91,92,93の全ての流量制御器81,82,83を監視するようにしたが、不活性ガスの流量制御器81は副生成物の付着がなく流量制御の精度が低下する可能性が他の流量制御器82,83と比べて低いため、不活性ガスの流量制御器81の監視は行わず(従って、圧力計系251は設けなくても良い。)、処理ガスの流量制御器82,83のみを監視するようにしても良い。
【0044】
以上、本発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の設計変更等が可能である。例えば、本発明は、縦型処理装置に限定されず、横形処理装置であっても良く、また、被処理体を1枚ずつ処理容器に収容して所定の処理を施す枚葉式であっても良い。
【0045】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
【0047】
(1)請求項1または2に係る発明によれば、各種のガスを所定流量で供給する流量制御器を有する複数のガス供給配管と、所定の圧力に真空引き可能な排気配管とが接続された処理容器に被処理体を収容して所定の処理を施す処理方法ないし処理装置において、前記ガス供給配管の流量制御器の上流側に圧力計及び開閉弁を順に設け、ガス供給配管に処理容器をバイパスして前記排気配管と連通するバイパス配管を設け、校正された流量制御器の取付後にバイパス配管を真空引きし、ガス供給配管から固定された流量のガスを導入した状態で前記開閉弁を閉じてから前記圧力計により圧力降下と推移時間を各ガス供給配管毎に測定して初期値として記憶し、所定期間使用後に測定した測定値と前記初期値とを比較して流量制御器が正常か否かを監視するようにしたので、信頼性の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す処理装置の構成図である。
【図2】同処理装置の流量制御器を検査する場合の測定圧力の時間変化を示すグラフである。
【図3】流量制御器の一例を示す断面図である。
【図4】本発明の他の実施の形態を示す処理装置の構成図である。
【図5】同処理装置の流量制御器を検査する場合の測定圧力の時間変化を示すグラフである。
【図6】従来の処理装置の一例を示す要部構成図である。
【符号の説明】
1 処理装置
w 被処理体
3 処理容器
81,82,83 流量制御器
91,92,93 ガス供給配管
12 排気配管
V1,V2,V3 開閉弁
19 バイパス配管
20 圧力計
21 封止弁
23 制御弁
251,252,253 圧力計
Claims (3)
- 各種のガスを所定流量で供給する流量制御器を有する複数のガス供給配管と、所定の圧力に真空引き可能な排気配管とが接続された処理容器に被処理体を収容して所定の処理を施す処理方法において、前記ガス供給配管の流量制御器の上流側に圧力計及び開閉弁を順に設け、ガス供給配管に処理容器をバイパスして前記排気配管と連通するバイパス配管を設け、校正された流量制御器の取付後にバイパス配管を真空引きし、ガス供給配管から固定された流量のガスを導入した状態で前記開閉弁を閉じてから前記圧力計により圧力降下と推移時間を各ガス供給配管毎に測定して初期値として記憶し、所定期間使用後に測定した測定値と前記初期値とを比較して流量制御器が正常か否かを監視することを特徴とする処理方法。
- 各種のガスを所定流量で供給する流量制御器を有する複数のガス供給配管と、所定の圧力に真空引き可能な排気配管とが接続された処理容器に被処理体を収容して所定の処理を施す処理装置において、前記ガス供給配管の流量制御器の上流側に圧力計及び開閉弁を順に設け、ガス供給配管に処理容器をバイパスして前記排気配管と連通するバイパス配管を設け、校正された流量制御器の取付後にバイパス配管を真空引きし、ガス供給配管から固定された流量のガスを導入した状態で前記開閉弁を閉じてから前記圧力計により圧力降下と推移時間を各ガス供給配管毎に測定して初期値として記憶し、所定期間使用後に測定した測定値と前記初期値とを比較して流量制御器が正常か否かを監視するための制御ユニットを設けたことを特徴とする処理装置。
- ガスの体積変化の要因となる温度変化による測定精度の低下を防止するために、前記流量制御器から上流側の開閉弁までの範囲をヒータ及び温度調整器により一定の温度に保つように構成されているか、または、前記圧力計に温度センサを併設して測定温度に基いて測定圧力に補正をかけるように構成されていることを特徴とする請求項2記載の処理装置。
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