JP3814325B2 - 三次元形状測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被測定物の表面形状の測定を行う三次元形状測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
立体物の表面形状を接触することなく測定する三次元形状測定装置として、三角測量法を用いたものが知られている。この測定装置は、図7に示すように、被測定物Aから所定の距離を隔てて配置され、その被測定物Aに向けてCCD(電荷結合素子)やPSD(position sensitive devise)などからなる受光部Bとレーザ発振器やLEDなどからなる発光部Cとを並設したものである。すなわち、予め測定系にXYZ軸を設定しておき、発光部Bと受光部Cとの間の距離Dを一定とし、発光部Bからビーム径の小さい光を発して被測定物Aの表面に照射させ、その光の照射位置を受光部Cで受光させる。そして、そのときの発光部Bと受光部Cとの間の距離、発光部Bの発光方向、受光部Aの受光方向をそれぞれ計測し、それらの計測値をもとに照射位置の三次元の座標データが算出される。そして、発光部Aの発光方向を順次変えながらその都度被測定物Aの座標データを算出して、その座標データ群により被測定物Aの表面形状を把握しようとするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の三次元形状測定装置にあっては、次のような問題がある。まず第一に、発光部Bと受光部Cを内蔵した形で測定装置の小型化を図ろうとすると、発光部Bと受光部Cの間の距離Dを短くしなければならない。そうなると、前述の座標データにおいて分解能が低下し計測性能が低下することとなる。また、その計測性能の低下を回避しようとすると装置の小型化が非常に困難となる。第二に、設定した座標系に対して測定装置を正確に配置しないと、所望の座標データが得られない。たとえば、測定装置がある軸方向に傾いていると、被測定物Aが正常に設置されていてもその軸方向において傾いて設置されていたように座標データ群が計測されることとなる。このため、測定時において測定装置を正確に配置する必要があり、測定作業に手間がかかることとなる。第三に、測定装置と被測定物Aとの距離は所定の範囲内でなければ、表面形状を計測できない。すなわち、発光部Bからの光の被測定物Aへの照射位置が受光部Cの視準可能な範囲内になければ座標データが得られないため被測定物Aの表面形状が全く計測できない。このため、測定位置と被測定物Aとの距離が異なる場合には、その距離に応じた複数の測定装置が必要となる。
【0004】
そこで本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたものであって、計測性能の低下を回避しつつ小型化が図れ、測定作業性に優れ、異なる距離にある被測定物に対して測定を可能とした三次元形状測定装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、被測定物の表面に照射スポットを形成するための照準光を発光する発光手段と、その被測定物の表面上の照射スポットの散乱光を受光する受光手段と、長尺状の反射面を有しその反射面により照準光を被測定物へ向けて反射させ、かつ、その照準光の反射位置から反射面の長手方向へ隔てた位置において被測定物からの散乱光を受け受光手段側へ反射させる第一ミラーと、発光手段と第一ミラーの間における照準光の導光経路の途上に配設され発光手段から発せられる照準光を第一ミラーへ向けて反射させる第二ミラーと、少なくとも第一ミラーを反射面の長手方向とほぼ平行な軸を中心に回動させると共にその長手方向と直交する軸を中心に回動させる回動手段と、長尺状を呈し、第二ミラーと第一ミラーの間における照準光の導光経路の途上および第一ミラーと受光手段の間の散乱光の導光経路の途上に配設され照準光を第一ミラーへ向けて反射させると共に散乱光を受光手段側へ反射させる第三ミラーと、照準光の照射方向、散乱光の受光方向および発光位置と受光位置との距離に基づいて照射スポットの座標データを算出する座標変換手段とを備えたことを特徴とする。
【0006】
このような発明によれば、発光手段から発せられた照準光が第二ミラーで反射され第一ミラーを通じて被測定物へ向けて照射される。このため、第二ミラーが設けられることにより、長尺状の第一ミラーの長手方向に向けて発光手段を配置可能となる。従って、測定装置の内部空間を効率良く利用できる。
また本発明において、第一ミラーと第三ミラーが被測定物と対向する面の近傍に平行して配置されていることが好ましい。
この場合、被測定物と対向面の近傍に第一ミラーと第三ミラーが配置されることにより、装置内の背後から発せられてくる照準光が第三ミラーでその対向面に沿って導光され第一ミラーで反射されて被測定物へ向けて照射される。また、被測定物から発せられる散乱光が第一ミラーで反射され被測定物との対向面に沿って導光され第三ミラーで受光手段側へ反射される。このため、装置内における照準光および散乱光の導光するための空間が装置内の被測定物の対向面近傍で確保できるから、装置内の空間を有効に利用することが可能となる。
【0009】
また本発明は第三ミラーと受光素子の間における散乱光の導光経路の途上に配設されその散乱光を受光素子へ向けて反射させる第四ミラーとを備えたことを特徴とする。
【0010】
このような発明によれば第三ミラーから導光される散乱光が第四ミラーにより反射され、第一ミラーおよび第三ミラーの長手方向に導光され所定の光学系を経て入射される。このため、その光学系を含み受光手段を第一ミラーおよび第三ミラーの長手方向に沿って配置でき、装置内の空間を有効に利用することが可能となる。
【0011】
また本発明は、前述の第一ミラー、第二ミラー、第三ミラー及び第四ミラーが照準光および散乱光をほぼ全反射させる誘電体多層膜ミラーであることを特徴とする。
【0012】
このような発明によれば、第一ミラー、第二ミラー、第三ミラー又は第四ミラーにおける反射により、照準光および散乱光の減衰が防止でき、周囲の状況によらず安定した測定が可能となる。
【0013】
また本発明は、自己の姿勢状態を検出する傾斜検出器を備え、座標変換手段が傾斜検出器から入力される自己の姿勢状態の信号に応じて座標データを補正する機能を有することを特徴とする。
【0014】
このような発明によれば、測定の際、測定装置の姿勢を正確に設定する必要がなく、被測定物の形状測定が迅速に行える。
【0015】
また本発明は、前述の第四ミラーが第一ミラーの長手方向に直交する向きの軸を中心に傾斜角度が変更可能となっていることを特徴とする。
【0016】
このような発明によれば、測定装置から被測定物までの距離に応じて第四ミラーの傾斜角度を変えることにより、異なる距離の被測定物の測定が可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づき、本発明に係る実施形態の一例について説明する。なお、各図において同一要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0018】
(実施形態1)
図1は三次元形状測定装置1の概要図である。図1において、三次元形状測定装置1は、測定対象である被測定物2の表面形状を測定する装置であって、たとえば、駆動部3、制御部4および座標変換部5により構成されている。駆動部3および制御部4は箱型の筺体6内に配設され、座標変換部5は筺体6外に配設されている。筺体6は、被測定物2に対向して配されるケース部材であって、その被測定物2に対向する前面61に垂直方向へ延びる長窓61aが設けられている。この筺体6内には駆動部3の部材を設置するための枠体62が配設されている。この枠体62の両側部の上側には水平ピン62a、62aが突設され、筺体6の内側面にそれぞれ挿通されている。また、枠体62の後方部(前面61の反対側)には、垂直送り機構31が設けられ、この垂直送り機構31の作動により、枠体62が水平ピン62a、62aを中心として俯仰するようになっている。
【0019】
たとえば、この垂直送り機構31は、図1のように、枠体62の後方位置に垂直方向へ向けて配置したスクリュー軸31bを具備しており、そのスクリュー軸31bは周面に螺旋状の溝を刻設した軸部材であって、上部ナット31cおよび下部支持体31dにより軸受けされている。スクリュー軸31bと上部ナット31cは、その軸受け部分にスクリュー軸31bの溝に沿って複数のボールが配設されボールねじ構造により螺合されており、スクリュー軸31bの回転により上部ナット31cが上下に移動する構造となっている。一方、スクリュー軸31bと下部支持体31dは、スクリュー軸31bの空転許容した状態で下部支持体31dがスクリュー軸31bを支持する構造により接合されている。また、上部ナット31cは前述の水平ピン62aと平行した水平ピンにより枠体62へ軸着されており、その水平軸を中心に回動可能となっている。一方、下部支持体31dは、その側部に前述の水平ピン62aと平行した水平ピン31a、31aが突設されており、その水平ピン31aを介して筺体6に軸着されている。
【0020】
スクリュー軸31bには、プーリ31eが取り付けられ、そのプーリ31eを介して回転力が付与されるようになっている。たとえば、スクリュー軸31bに隣接してスクリュー軸31bと平行した駆動軸を有するモータ32が配置され、そのモータ32が駆動することにより、ベルト32aを介してプーリ31eへ回転力が付与される構造とされる。このように、垂直送り機構31は、モータ32の駆動によりスクリュー軸31bを回転させ、その回転によりスクリュー軸31bに対して上部ナット31cを上昇または下降させて枠体62を水平ピン62aを中心に俯仰させる構造となっている。この垂直送り機構31は、枠体62を俯仰させることで、その枠体62に取り付けられている第一ミラー33の向きを水平軸に対し変える回動手段の一部を成している。なお、この垂直送り機構31は、上述のようなものに限られるものではなく、枠体62を俯仰させるものであればその他の構造のものであってもよい。
【0021】
図1のように、枠体62内の前面61側には、長窓61aの長手方向、すなわち垂直方向に向けて第一ミラー33および第三ミラー34がその前面61に沿って並設されている。第一ミラー33および第三ミラー34は、長尺状の反射面を有しており、それらの反射面により枠体62の後方側から導光される照準光であるレーザビーム37aを長窓61aから射出させ、また、長窓61aから入射してくる光を枠体62の後方側へ導光するための部材である。第一ミラー33は、長窓61aの背後に配置され、長窓61aへ光を反射し、長窓61aからの光を受けられるようになっている。この第一ミラー33は、その中央部分を通る垂直方向の軸を中心に回動自在とされている。たとえば、第一ミラー33は、その上下端面に上方および下方へ突出する垂直ピン33a、33aが設けられ、それらの垂直ピン33aを中心に回動可能とされており、上方側の垂直ピン33aにプーリ33bが取り付けられてベルト33cを介してモータ33dより回転力が付与される構造となっている。つまり、モータ33dの回転を制御することにより、第一ミラー33の向きを任意に可変することが可能となっている。このモータ33dは、第一ミラー33の向きを垂直軸に対し変える回動手段の一部を成している。
【0022】
一方、第三ミラー34は、枠体62に固定されており、反射面を筺体6の斜め後方に向けて配置されている。このように、第一ミラー33および第三ミラー34が筺体6の前面61側に沿って平行した状態で配設されることにより、筺体6の後方側からレーザビーム37aの導光および長窓61aから入射する光を後方側へ導光のための内部空間が狭いもので済み、筺体6内部空間の有効利用が図られることとなる。
【0023】
枠体62内において、第三ミラー34の上部後方側には第二ミラー35が配設され、下部後方側には第四ミラー36が配設されている。第二ミラー35は、その下方から導光されるレーザビーム37aを第三ミラー34側へ反射して導光させるための反射板であり、筺体6の前面61へ向けて斜め下方向きに取り付けられている。この第二ミラー35の下方には、レーザビーム37aの発光手段であるレーザ発振器37が配設されている。また、その第二ミラー35とレーザ発振器37との間には、ビームエキスパンダ37bが配設されている。これらレーザ発振器37およびビームエキスパンダ37bは、第二ミラー35が配設されることにより、第一ミラー33および第三ミラー34の長手方向に沿って配置することが可能となる。
【0024】
また、図1のように、枠体62内において、第三ミラー34の下部後方には、第四ミラー36が配設されている。この第四ミラー36は、光の反射面が筺体6の前面61側へ向け上方へ傾けた状態で配置されており、長窓61aから入射され第一ミラー33および第三ミラー34により導光される光をラインセンサ38側へ反射する機能を有している。そのラインセンサ38は、第四ミラー36の上方後方に配設され、その第四ミラー36とラインセンサ38の間には結像レンズ38aが配設されている。ラインセンサ38は受光手段であって、線状に配列した複数の感光部(画素)を備えており、それらの感光部で受けた光に対応して電気的信号に変換する撮像素子であり、たとえばCCDラインセンサなどが用いられる。また、結像レンズ38aは、第四ミラー36により反射され導光される光を集束してラインセンサ38へ結像するためのレンズである。前述の第四ミラー36が配設されることにより、第三ミラー34から筺体6の後方側へ導光される光が上方へ向けて反射されることとなるから、第一ミラー33または第三ミラー34の後方位置にラインセンサ38を配置することが可能となる。
【0025】
このように、図2または図3に示すように、第一ミラー、第三ミラー34、レーザ発振器37等の発光手段および結像レンズ38a等の受光手段を長手方向へ揃えて配置することにより、筺体6の内部空間を効率良く利用でき、筺体6の小型化の実現が可能となる。
【0026】
また、図1のように、筺体6内には、傾斜センサ39が配設されている。この傾斜センサ39は、水平面に対し自己の筺体6の姿勢状態を検知するためのセンサであって、たとえば、歪みゲージを利用したものなどが用いられる。筺体6の幅方向をX軸、高さ方向をY軸、奥行方向をZ軸とすると、傾斜センサ39により、各X軸、Y軸およびZ軸における自己の傾斜角度の測定が可能となる。
【0027】
一方、図1のように、筺体6内には、複数のプリント基板51が設置され、駆動部3を作動制御するための制御部4を構成している。制御部4は、電子回路よりなり、図4に示すように、駆動部3のレーザ発振器37へ電源電圧を供給し、ラインセンサ38、モータ32、モータ33dへそれぞれ作動信号を出力し、ラインセンサ38、傾斜センサ39からの各検出信号を入力する機能を有している。たとえば、制御部4からモータ32への作動信号はそのモータ32を駆動させて枠体62を約20°回転させるパルス信号とされ、制御部4からモータ33dへの作動信号はそのモータ33dの回転軸を128または256に分割して約10°回転させるパルス信号とされる。このような作動信号をモータ32、モータ33dへ入力することにより、第一ミラー33が約10°回転往復しながら、枠体62が約20°俯仰することとなる。このため、図5に示すように、レーザ発振器37から発せられるレーザビーム37aが被測定物2へ向けて所定の範囲でX軸に沿って水平走査され、Y軸に沿って垂直走査されることとなる。
【0028】
筺体6の外部には、その筺体6にケーブル等で接続された座標変換部5が設置されている。この座標変換部5は、制御部4へモータ32、33dの作動信号を出力させると共に、被測定物2の表面における点群データである三次元の座標データを算出する機能を有しており、たとえば、一般のパソコンなどが用いられる。三次元座標データは、作動信号に応じてモータ32、33dを駆動させ被測定物2上へレーザビーム37aを走査させて、各走査位置における照射スポット21の散乱光22の入射角度のデータ信号を制御部4から入力することにより算出が可能となる。また、座標変換部5には、その入射角度データ信号に加え、筺体6の水平面に対する姿勢状態を示す傾斜信号が傾斜センサ39から入力され、レーザビーム37aを発する筺体6の姿勢状態が水平面に対し傾いていてもそれぞれX軸、Y軸について傾斜信号に基づいて三次元座標データが補正されるようになっている。このため、被測定物2の表面形状を測定する際に、筺体6の姿勢を細かく設定する手間が省け、測定作業の迅速化が図れることとなる。
【0029】
次に、三次元形状測定装置1の作動について説明する。
【0030】
まず、図1のように、被測定物2に長窓61を向けて筺体6をセットする。その際、筺体6の傾き状態を細かく設定することなく、筺体6から発せられるレーザビーム37aが被測定物2に照射されるようにセットすればよい。そのようにセットした状態において、装置1に電源を投入して、制御部4、座標変換部5を通電させ駆動部3の各部材を作動させる。すなわち、レーザ発振器37から照準光であるレーザビーム37aが射出され、ビームエキスパンダ37bにより集束され、第二ミラー35、第三ミラー34、第一ミラー33により順次反射されて長窓61aから被測定物2へ向けて出射される。そのレーザビーム37aの出射と同時に、座標変換部5から制御部4を介してモータ32、モータ33dへそれぞれ作動信号が出力されることにより、モータ32およびモータ33dが駆動する。このモータ33dの駆動により第一ミラー33が垂直軸を中心に回転往復し、また、モータ32の駆動により枠体62と共に第一ミラー33が水平軸を中心に下側へ徐々に向いて行く。このため、レーザビーム37aは、図5に示すように、被測定物2に向けて所定の範囲内を水平方向および垂直方向に走査されることとなる。
【0031】
そのような走査中において、図1のように、レーザビーム37aが照射されることにより被測定物2上に照射スポット21が形成され、その照射スポット21の散乱光22は長窓61aを通じて筺体6内へ入射される。そして、その散乱光22は、順次第一ミラー33、第三ミラー34および第四ミラー36により反射され、結像レンズ38aを通じてラインセンサ38に受光される。このラインセンサ38においては散乱光22の受光位置が電気的信号として出力される。この信号は、筺体6における散乱光22の入射角度に対応する信号であり、制御部4を介して座標変換部5へ入力される。座標変換部5において、散乱光22の入射角度、レーザビーム37aの発射位置と散乱光22の入射位置との距離に基づいて三角測量法により、筺体6から照射スポット21までの距離データが算出され三次元の座標データとして変換されることとなる。
【0032】
そして、レーザビーム37aの走査が終了すると、その走査範囲における各走査位置における三次元座標データが得られる。一方、座標変換部5には、制御部4を介して傾斜センサ39からの筺体6の傾斜データが入力される。そして、この傾斜データに基づき筺体6の傾斜状態を補正した三次元座標データを得ることができる。このため、被測定物2の表面形状を測定する際に、筺体6の姿勢を細かく設定する手間が省け、測定作業の迅速化が図れることとなる。
【0033】
このように、被測定物2の表面における三次元座標データを得ることにより、被測定物2の表面形状が把握することができる。たとえば、座標変換部5をモニタ7に接続して、三次元座標データに基づいて表面形状を表示すれば、被測定物2の表面形状が視覚により容易に把握可能となる。
【0034】
また、このような三次元形状測定装置1は、三次元座標データのソフトウェア処理により多くのものに応用が可能である。たとえば、部品選別、材料選別、組み立て位置検出、物の大きさ計測、立体文字検出、人体計測、立体FAXなど、多種多様な用途に用いることができる。
【0035】
(実施形態2)
前述の三次元形状測定装置1において、第一ミラー33、第二ミラー35、第三ミラー34、第四ミラー36としてレーザビーム37aおよび散乱光22をほぼ全反射させる誘電体多層膜ミラーを用いることが望ましい。すなわち、三次元形状測定装置1にあっては、発光手段であるレーザ発振器37から発せられたレーザビーム37が散乱光22として受光手段であるラインセンサ38に受光されるまでに、多数のミラーにより反射されることとなるので、その反射ごとにおける光強度の損失を回避する必要がある。このため、第一ミラー33、第二ミラー35、第三ミラー34、第四ミラー36に誘電体多層膜ミラーを用い、少なくともレーザビーム37aおよび散乱光22における波長成分を全反射させる反射特性とすれば、測定環境の悪い場所においても測定が確実に行える。
【0036】
(実施形態3)
前述の三次元形状測定装置1において、第四ミラー36の傾斜角度の設定を変更可能としてもよい。すなわち、第四ミラー36が第一ミラー33の長手方向に直交する向きの軸(水平軸)を中心に傾斜可能とすることにより、図6に示すように、筺体6から被測定物2までの距離が大きく異なっていても、その距離に応じて第四ミラー36の傾斜角度を変えて散乱光22がラインセンサ38へ反射されるようにしておけば、異なる距離にある被測定物2に対しそれぞれその表面形状測定が可能となる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、次のような効果を得ることができる。
【0038】
すなわち、発光手段からの照準光を反射する第二ミラーが設けられたことにより、長尺状の第一ミラーの長手方向に向けて発光手段を配置することが可能である。また、被測定物上の照射スポットの散乱光を受光手段へ反射する第四ミラーが設けられたことにより、長尺状の第一ミラーの長手方向に向けて受光手段を配置することが可能である。このため、測定装置の内部空間を効率良く利用でき、測定装置の小型化を図ることができる。
【0039】
また、照準光または散乱光を反射する各ミラーが誘電体多層膜ミラーとされることにより、各ミラーの反射時における光損失が防止できる。このため、測定装置の周囲の状況によらず安定した測定が可能となる。
【0040】
また、測定装置の姿勢状態を検出する傾斜検出器を備えることにより、被測定物の形状測定の際、測定装置の設置姿勢を細かく正確に設定する必要がない。このため、測定作業が迅速に行える。
【0041】
更に、第四ミラーが第一ミラーの長手方向に直交する向きの軸を中心に傾斜可能とされていることにより、測定装置から異なる距離にある被測定物をそれぞれ測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】三次元形状測定装置の概要図である。
【図2】三次元形状測定装置における筺体の断面図である。
【図3】図2のIII−IIIにおける断面図である。
【図4】三次元形状測定装置のブロック図である。
【図5】三次元形状測定装置における測定の説明図である。
【図6】実施形態3における三次元形状測定装置の説明図である。
【図7】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1…三次元形状測定装置、2…被測定物、21…照射スポット、22…散乱光、3…駆動部、33…第一ミラー、34…第三ミラー、35…第二ミラー、
36…第四ミラー、37…レーザ発振器(発光手段)、37a…レーザビーム(照準光)、5…座標変換部、6…筺体、62…枠体、

Claims (6)

  1. 被測定物の表面に照射スポットを形成するための照準光を発光する発光手段と、
    その被測定物の表面上の前記照射スポットの散乱光を受光する受光手段と、
    長尺状の反射面を有し、その反射面により前記照準光を前記被測定物へ向けて反射させ、かつ、その照準光の反射位置から前記反射面の長手方向へ隔てた位置において前記被測定物からの前記散乱光を受け前記受光手段側へ反射させる第一ミラーと、
    前記発光手段と前記第一ミラーの間における前記照準光の導光経路の途上に配設され、前記発光手段から発せられる前記照準光を前記第一ミラーへ向けて反射させる第二ミラーと、
    少なくとも前記第一ミラーを前記反射面の長手方向とほぼ平行な軸を中心に回動させると共に、その長手方向と直交する軸を中心に回動させる回動手段と、
    長尺状を呈し、前記第二ミラーと前記第一ミラーの間における前記照準光の導光経路の途上および前記第一ミラーと前記受光手段の間の前記散乱光の導光経路の途上に配設され、前記照準光を前記第一ミラーへ向けて反射させると共に、前記散乱光を前記受光手段側へ反射させる第三ミラーと、
    前記被測定物への照準光の照射方向、前記散乱光の受光方向および発光位置と受光位置との距離に基づいて、前記照射スポットの座標データを算出する座標変換手段と、
    を備えた三次元形状測定装置。
  2. 前記第一ミラーと前記第三ミラーが前記被測定物と対向する面の近傍に平行して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の三次元形状測定装置。
  3. 前記第三ミラーと前記受光素子の間における前記散乱光の導光経路の途上に配設され、その散乱光を前記受光素子へ向けて反射させる第四ミラーを備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の三次元形状測定装置。
  4. 前記第一ミラー、前記第二ミラー、前記第三ミラー及び前記第四ミラーは、前記照準光および前記散乱光をほぼ全反射させる誘電体多層膜ミラーであることを特徴とする請求項3に記載の三次元形状測定装置。
  5. 自己の姿勢状態を検出する傾斜検出器を備え、前記座標変換手段は、その傾斜検出器から入力される自己の姿勢状態の信号に応じて前記座標データを補正する機能を有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の三次元形状測定装置。
  6. 前記第四ミラーは、前記第一ミラーの長手方向に直交する向きの軸を中心に傾斜角度が変更可能となっていることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の三次元形状測定装置。
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