JP3814309B2 - 骨粗鬆症治療剤 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、骨粗鬆症治療剤に関する。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】
日本は嘗てない高齢化社会に突入しつつあり、骨粗鬆症患者の増加が大きな社会問題となっている。骨折が契機となって寝たきりとなる老人の数の増加は、膨大な医療費の増加を余儀なくしている。
日本では骨粗鬆症治療剤としては、ビタミンD製剤、カルシトニン製剤、イプリフラボン製剤等が使用されているが、今のところ、根本的治療法がなく、対症療法に留まっているに過ぎない。骨粗鬆症は、骨形成と骨吸収のバランスが崩れることで発症するので、骨形成を促進させることにより、または骨吸収を阻害することにより、骨粗鬆症を防止することができると考えられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の課題は、骨粗鬆症に対して、効果のある新たな治療薬を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、種々検討の結果、ホップ抽出物に含まれるα酸およびイソα酸誘導体が骨吸収に対し強い阻害作用を有することを見い出し、本発明を完成した。
【0005】
ホップは元来、薬草として知られており、ビールの醸造に長年使用されてきた。イソα酸誘導体はビール製造中(ホップ煮沸工程中)にα酸から異性化して生ずる化合物であり、ビールに苦味成分の本体として含まれている。これらのことから、α酸およびイソα酸誘導体は十分低毒性であるといえる。このα酸には主にフムロン(humulon:式I)コフムロン(cohumulon:式II)およびアドフムロン(adhumulon:式III)が含まれていることが知られている。イソα酸誘導体には主にイソフムロン(isohumulon:式IV)、イソコフムロン(isocohumulon:式V)およびイソアドフムロン(isoadhumulon:式VI)が含まれていることが知られている。
【0006】
【化1】
【0007】
従って、本発明は、フムロン、コフムロン、アドフムロン、イソフムロン、イソコフムロンおよびイソアドフムロンより成る群から選ばれた1種または2種以上の化合物を有効成分として含有する骨粗鬆症治療剤からなる。
【0008】
本発明者らは、以前より骨粗鬆症治療剤の開発を目指し、骨吸収を阻害する物質をスクリーニングしてきた。一方、骨吸収を促進する因子の一つとして、プロスタグランジンE2の存在が従来より知られている〔医学のあゆみ (1993),vol. 165, p.568〕。プロスタグランジンE2は骨形成を担う骨芽細胞で生産され、それが骨吸収細胞に作用して骨吸収を促進すると考えられている。このプロスタグランジンE2の作用を阻害あるいは拮抗する物質を見い出すことができれば、骨粗鬆症治療剤になる。そこで、種々検討の結果、ホップ抽出物に含まれるα酸及びイソα酸誘導体がプロスタグランジンE2と類似構造、すなわち不飽和カルボニル基を持つ6員環または5員環を有することに着目し、α酸およびイソα酸誘導体を精製し、それらの骨吸収阻害活性を吸収窩形成アッセイ法(Pit formation assay)により検定した。その結果、1×10-9Mという低濃度でα酸およびイソα酸誘導体が骨吸収を阻害することを見い出した。
α酸およびイソα酸誘導体が吸収窩形成阻害作用を有することは、未だかつて報告されておらず、本発明において初めて明らかになった作用である。
【0009】
前述のように、イソα酸誘導体はα酸の異性化より生じるので、単離・精製中にα酸からイソα酸誘導体への異性化が常に進行している。一方、α酸およびイソα酸誘導体の共通の呈色試薬として黄緑色に発色するリンモリブデン酸(メルク社より購入)が有効であることを認めたので、この呈色試薬を、α酸およびイソα酸誘導体の同定試薬として用いることとした。
α酸およびイソα酸誘導体は天然原料のホップからの精製により、また知られている化学構造式より有機合成することにより産生できる。
【0010】
臨床における投与量は、投与法にもよるが通常はα酸またはイソα酸誘導体として成人1日当り0.1g〜2g(約1.5mg〜30mg/Kg/日)の範囲である。
投与方法としては、静脈内、筋肉内、経口、直腸内投与が可能であり、静脈内投与の場合は通常の静脈内注射の他点滴静注が可能である。
α酸またはイソα酸誘導体を含有する製剤は、通常の賦形剤、添加剤を用いて通常の方法によって製造される。
【0011】
注射用製剤としては、例えば注射用粉末製剤とすることが出来る。その場合は適当な水溶性賦形剤例えばマンニトール、蔗糖、乳糖、マルトース、ブドウ糖、フルクトース等の一種又は二種以上を加えて水で溶解し、バイアル又はアンプルに分注した後凍結乾燥し密封して製剤とすることができる。
経口用製剤としては、通常の錠剤、カプセル剤、顆粒剤、細粒剤、散剤とする他、腸溶性の製剤とすることができる。
【0012】
腸溶性の製剤とする場合は、マンニトール、蔗糖、乳糖、マルトース、デンプン、無水ケイ酸、リン酸カルシウム等の賦形剤、タルク、ステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ゼラチン、アラビアゴム等の結合剤、カルボキシメチルセルロースカルシウム等の崩解剤等の添加剤を必要に応じて加えて錠剤、顆粒剤、細粒剤等とした上で、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセチルサクシネート、ポリビニルアルコールフタレート、スチレン、無水マレイン酸共重合体、スチレン・マレイン酸共重合体、メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸共重合体、アクリル酸メチル・メタアクリル酸共重合体等の腸溶性基剤の一種又は二種以上および必要に応じ酸化チタンなどの着色剤を加えてコーチングを行って製剤とする他、ここで製造した腸溶性の顆粒剤又は細粒剤をカプセルに充填しカプセル剤とすることができる。
また、通常の方法で製造したカプセル剤を、前記の腸溶性基剤でコーチングを行って腸溶性としたり、また前記の腸溶性基剤単独又はこれにゼラチンを混合して作ったカプセルを用いて腸溶性カプセル剤とすることも可能である。
【0013】
坐剤用としては、カカオ脂や、脂肪酸トリグリセライドに脂肪酸モノグリセライド、脂肪酸ジグリセライドを種々の割合で混合した半合成基剤等の親油性基剤、ポリエチレングリコールやグリセロゼラチン等の親水性基剤を加温溶解したものを加えて均一に混和し型に入れて成形し坐剤とすることができる。
以下に実施例により本発明を詳述する。
【0014】
【実施例】
実施例1
(1) ホップよりα酸の精製
市販のホップ(SKWイーストアジア株式会社より購入)250gにアセトン500mlを加えて、1時間浸析抽出操作を計3回繰り返し、得られたアセトン抽出液を減圧濃縮し、50gの黒色シロップを得た。得られた黒色シロップの一部17.5gを0.5%酢酸/80%メタノール500mlに溶解し、陰イオン交換樹脂:Dowex−1(架橋度×4、粒度200〜400メッシュ、酢酸型、ダウケミカル社)カラム(直径5cm×長さ27.5cm)にて流速3ml/分で展開した。
吸着したホップ抽出物を文献〔Agric. Biol. Chem. (1985), vol.49, p.399-403)に従って酢酸とメタノールの混合液により、段階的に溶出し、溶出液は、フラクションコレクターにて液重量で10gずつ分画した。先ず、0.5%酢酸/80%メタノール1リットルで溶出した後、さらに5%酢酸/80%メタノール2リットルで溶出した。
【0015】
10gずつ分画したフラクションのフラクション番号1〜300から10μlずつサンプリングし、それらをシリカゲル薄層(メルク社製シリカゲルプレートNo.5715)上にスポットし、有機溶媒の混合液(酢酸エチル:メタノール=30:1)で展開した。このシリカゲルプレートにフェノール性水酸基の呈色反応液としてリンモリブデン酸(メルク社より購入)の4%メタノール溶液を噴霧した後、アンモニアガスに接触させ、発色させた。α酸画分は黄緑色に発色した。この呈色反応は以下のα酸画分の同定法として使用した。
Dowex−1カラムクロマトグラフィで溶出したα酸画分を含む画分(フラクション番号232〜240)はさらにゲルろ過クロマトグラフィ:セファデックスLH−20(直径5cm×長さ39cm、ファルマシア社より購入)により精製した。溶離液としてメタノールを用い、フラクションコレクターで5gずつ分画した。その結果、フラクション番号39〜60にα酸が溶出され、減圧濃縮、乾燥により150mgの油状物質を得た。従って、ホップ100g当り、170mgのα酸を得た計算になる。
【0016】
(2) α酸の構造決定
分画、精製したα酸の構造は、呈色反応、プロトンおよびカーボン13核磁気共鳴スペクトル、質量分析スペクトル、紫外部吸収スペクトルにより検討した。その結果、α酸画分は主にフムロンを、更にコフムロン、アドフムロンを含むことを観測した。
【0017】
(3) 塩化第二鉄(FeCl3)を用いたα酸の呈色反応
2%FeCl3(和光純薬工業株式会社より購入)エタノール溶液をシリカゲルプレート上のα酸に噴霧すると、文献(Agric. Biol. Chem. 前述)記載と同様のブルー・ブラックの色調を示した。したがって、本発明のα酸の呈色反応は文献記載のものと一致した。
【0018】
(4) 1H−NMRスペクトル
α酸20mgを重メタノールに溶解し、400MHz(日本電子株式会社製、JEOL JNM-GSX400)の 1H−NMRスペクトルを測定した。その主なピークを以下に示す。TMSを内部標準とした。
1H-NMR δ(CD3OD):0.928(3H, d, J=6.8Hz, CH3), 0.950 (3H, d, J=6.8Hz, CH3), 1.508 (3H, s, CH3), 1.632 (3H, s, CH3×2), 1.704 (3H, s, CH3), 2.048 (1H, m, J=6.8Hz, −CH<), 2.415 (3H, d, J=7.2Hz, −CH2−), 2.632 (1H, d, J=6.0Hz, −CH<), 2.737 (1H, d, J=7.6Hz, −CH<), 2.924 (1H, d, J=6.8Hz, −CH<), 2.991 (1H, d, J=7.6Hz, −CH<), 5.095 (1H, t, J=6.8Hz, −CH=), 5.125 (1H, t, J=7.2Hz, −CH=)
これらの値はフムロンの文献値(Wallestein Lab. commun. (1964), vol.27, p.19-28)と一致した。
【0019】
(5) 13C−NMRスペクトル
α酸20mgを重メタノールに溶解し、400MHz(日本電子株式会社製、JEOL JNM-GSX400)の 13C−NMRスペクトルを測定した。その主なピークを以下に示す。TMSを内部標準とした。
13C-NMR δ(CD3OD):18.063, 18.154, 22.283, 23.315, 23.437, 26.275, 27.702, 36.111, 44.384, 83.819, 104.189, 119.566, 125.971, 130.267, 135.397, 182.574, 193.230, 198.937, 199.544
【0020】
(6) 紫外部吸収スペクトル
α酸のメタノール溶液(10μg/ml)の紫外部吸収スペクトルを測定した。その極大吸収値はE(1%,1cm)236,283,323であり、文献値〔Bull. Soc. Chim. Belg. (1963), vol.72, p.60-68〕と一致した。
【0021】
(7) 質量分析スペクトル
EIMS m/z:362(M+),344,248,234,233,215,191,149,114,69
以上の4〜7の各種スペクトルの測定結果から、α酸画分には、主にフムロンが含まれ、更に母核を共通とし低級アルキル基のみ異なるコフムロン、アドフムロンが観測された。
【0022】
実施例2 α酸の骨吸収阻害活性測定
(1) 細胞の調製
生後10〜11日齢のICRマウス(チャールズリバー社より購入)より、大腿骨および脛骨を摘出し、5%FBS(Irvine Scientific社より購入)、100U/mlペニシリン、100μg/mlストレプトマイシンを含むα−MEM培地(Flow Laboratorties社より購入)中でハサミを用いて細切し、さらにピペッティングにより得られた上清を回収し、培地で洗浄した後、5%FBS、α−MEM培地に懸濁させ破骨細胞を含む骨細胞とした。この骨細胞浮遊液をラット副甲状腺ホルモンを含む培地中で1週間培養した。培養後、細胞を0.05%トリプシンEDTA−PBSを用いて回収し、Pit formation assayに用いた。
【0023】
(2) Pit formation assayによる検定
象牙片を厚さ150μmに精密低速切断機(Buehler社より購入)を用いて切断した後、直径6mmの円状に1穴パンチを用いて切り抜いた。この象牙片を70%エタノールに浸し、5分間、2回超音波処理を行い、滅菌PBSで3回、培地で2回洗浄した。この象牙片を96穴培養プレート(Falcon社より購入)に入れ、種々の濃度の薬物の入った培地100μlを加え、さらに調製した骨細胞1×105を含む培養液100μlを各穴へ入れ、37℃、10%CO2インキュベータ内で2日間培養した。培養後、象牙片上の細胞を除き、吸収窩をクマシーブリリアントブルーで染色した後、顕微鏡下で形成された吸収窩の数を数えた。
その結果、50%阻害濃度(薬物無添加の場合の阻害率を0%として、50%阻害する薬物濃度)を求めたところ、1×10-9Mという低濃度でα酸が骨吸収を阻害することを認めた。結果は表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
実施例3 有機合成フムロンの骨吸収阻害活性測定
文献〔Bull.Chem.Soc.Jpn.,vol.62,p.3034〜3035(1989)〕に従い有機合成フムロンを調製した。得られた有機合成フムロンと実施例1で得られたα酸を用いて実施例2の(2)と同様の方法にて骨吸収阻害活性測定を行った。
その結果、50%阻害濃度(ID50)はそれぞれ、有機合成フムロンが1.3×10-7M、実施例1で得られたα酸は3.5×10-7Mであった。
【0026】
実施例4 α酸より天然フムロンの精製
実施例1で得られたα酸を用い、文献〔Ber.Chem.vol.49,p.780〜794(1916)およびJ.Chem.Soc.p.1906〜1914(1952)〕の方法に従って天然フムロンの精製を行った。得られた天然フムロンの化学データを下記に示す。
1)分子量 362
2)融解温度 63℃
3)〔α〕D −206℃(c=0.38,MeOH)
4)赤外線吸収スペクトル
νmaxcm-1(KBR)3370,1670,1630,1530,1470,1350
5)紫外部吸収スペクトル
λmaxnm(EtOH)(ε)228(15900),326(12500),362(10400)
λmaxnm(acid EtOH)(ε)234(〜11000),286(〜7300),324,360(sd)
6)1H−NMRスペクトル
天然フムロン20mgを重クロロホルム:四塩化炭素混合液(1:4)に溶解し、400MHz(日本電子株式会社製、JEOL JNM-GX400)の 1H−NMRスペクトルを測定した。その結果を以下に示す。TMSを内部標準とした。
δ:0.99,1.03〔each 3H,d,J=7Hz,C9-(CH3)2〕,1.54,1.68,1.70,1.73,〔each 3H,s,C14-(CH3)2,C19-(CH3)2〕2.10-2.20(1H,nonet,C9-H),2.43,2.53,(each 1H,dd,J=8,14Hz,C12 or C17-H2),2.70-2.80(2H,octet,C8-H2),2.99,3.07(each 1H,dd,J=7,14Hz,C12 or C17-H2),5.00,5.11(each 1H,triplet-like,C13 and C18-H)
7)13C−NMRスペクトル
天然フムロン20mgを重クロロホルム:四塩化炭素混合液(1:4)に溶解し、400MHz(日本電子株式会社製、JEOL JNM-GX400)の 13C−NMRスペクトルを測定した。その結果を以下に示す。TMSを内部標準とした。
13C-NMR δ(CDCl3+CCl4):18.0,18.1,21.3,22.9,23.1,26.1,26.3,26.5,43.0,46.4,78.8,106.0,109.6,116.5,121.6,132.0,137.6,167.4,191.0,194.8,199.1
これらの値はフムロンの文献値〔Organic Magnetic Resonance,vol.7,p.415〜417(1975)〕と一致した。
【0027】
実施例5 天然フムロンの骨吸収阻害活性測定
実施例4で得られた天然フムロンと実施例3で得られた有機合成フムロンを用いて実施例2の(2)と同様の方法にて骨吸収阻害活性測定を行った。
50%阻害濃度(ID50)はそれぞれ、天然フムロンが5.9×10-9M、有機合成フムロンは2.6×10-8Mであった。結果は表2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】
【発明の効果】
本発明によって提供されるα酸およびイソα酸誘導体は骨吸収阻害作用を有し、骨粗鬆症治療剤として有用である。
【産業上の利用分野】
本発明は、骨粗鬆症治療剤に関する。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】
日本は嘗てない高齢化社会に突入しつつあり、骨粗鬆症患者の増加が大きな社会問題となっている。骨折が契機となって寝たきりとなる老人の数の増加は、膨大な医療費の増加を余儀なくしている。
日本では骨粗鬆症治療剤としては、ビタミンD製剤、カルシトニン製剤、イプリフラボン製剤等が使用されているが、今のところ、根本的治療法がなく、対症療法に留まっているに過ぎない。骨粗鬆症は、骨形成と骨吸収のバランスが崩れることで発症するので、骨形成を促進させることにより、または骨吸収を阻害することにより、骨粗鬆症を防止することができると考えられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の課題は、骨粗鬆症に対して、効果のある新たな治療薬を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、種々検討の結果、ホップ抽出物に含まれるα酸およびイソα酸誘導体が骨吸収に対し強い阻害作用を有することを見い出し、本発明を完成した。
【0005】
ホップは元来、薬草として知られており、ビールの醸造に長年使用されてきた。イソα酸誘導体はビール製造中(ホップ煮沸工程中)にα酸から異性化して生ずる化合物であり、ビールに苦味成分の本体として含まれている。これらのことから、α酸およびイソα酸誘導体は十分低毒性であるといえる。このα酸には主にフムロン(humulon:式I)コフムロン(cohumulon:式II)およびアドフムロン(adhumulon:式III)が含まれていることが知られている。イソα酸誘導体には主にイソフムロン(isohumulon:式IV)、イソコフムロン(isocohumulon:式V)およびイソアドフムロン(isoadhumulon:式VI)が含まれていることが知られている。
【0006】
【化1】
【0007】
従って、本発明は、フムロン、コフムロン、アドフムロン、イソフムロン、イソコフムロンおよびイソアドフムロンより成る群から選ばれた1種または2種以上の化合物を有効成分として含有する骨粗鬆症治療剤からなる。
【0008】
本発明者らは、以前より骨粗鬆症治療剤の開発を目指し、骨吸収を阻害する物質をスクリーニングしてきた。一方、骨吸収を促進する因子の一つとして、プロスタグランジンE2の存在が従来より知られている〔医学のあゆみ (1993),vol. 165, p.568〕。プロスタグランジンE2は骨形成を担う骨芽細胞で生産され、それが骨吸収細胞に作用して骨吸収を促進すると考えられている。このプロスタグランジンE2の作用を阻害あるいは拮抗する物質を見い出すことができれば、骨粗鬆症治療剤になる。そこで、種々検討の結果、ホップ抽出物に含まれるα酸及びイソα酸誘導体がプロスタグランジンE2と類似構造、すなわち不飽和カルボニル基を持つ6員環または5員環を有することに着目し、α酸およびイソα酸誘導体を精製し、それらの骨吸収阻害活性を吸収窩形成アッセイ法(Pit formation assay)により検定した。その結果、1×10-9Mという低濃度でα酸およびイソα酸誘導体が骨吸収を阻害することを見い出した。
α酸およびイソα酸誘導体が吸収窩形成阻害作用を有することは、未だかつて報告されておらず、本発明において初めて明らかになった作用である。
【0009】
前述のように、イソα酸誘導体はα酸の異性化より生じるので、単離・精製中にα酸からイソα酸誘導体への異性化が常に進行している。一方、α酸およびイソα酸誘導体の共通の呈色試薬として黄緑色に発色するリンモリブデン酸(メルク社より購入)が有効であることを認めたので、この呈色試薬を、α酸およびイソα酸誘導体の同定試薬として用いることとした。
α酸およびイソα酸誘導体は天然原料のホップからの精製により、また知られている化学構造式より有機合成することにより産生できる。
【0010】
臨床における投与量は、投与法にもよるが通常はα酸またはイソα酸誘導体として成人1日当り0.1g〜2g(約1.5mg〜30mg/Kg/日)の範囲である。
投与方法としては、静脈内、筋肉内、経口、直腸内投与が可能であり、静脈内投与の場合は通常の静脈内注射の他点滴静注が可能である。
α酸またはイソα酸誘導体を含有する製剤は、通常の賦形剤、添加剤を用いて通常の方法によって製造される。
【0011】
注射用製剤としては、例えば注射用粉末製剤とすることが出来る。その場合は適当な水溶性賦形剤例えばマンニトール、蔗糖、乳糖、マルトース、ブドウ糖、フルクトース等の一種又は二種以上を加えて水で溶解し、バイアル又はアンプルに分注した後凍結乾燥し密封して製剤とすることができる。
経口用製剤としては、通常の錠剤、カプセル剤、顆粒剤、細粒剤、散剤とする他、腸溶性の製剤とすることができる。
【0012】
腸溶性の製剤とする場合は、マンニトール、蔗糖、乳糖、マルトース、デンプン、無水ケイ酸、リン酸カルシウム等の賦形剤、タルク、ステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ゼラチン、アラビアゴム等の結合剤、カルボキシメチルセルロースカルシウム等の崩解剤等の添加剤を必要に応じて加えて錠剤、顆粒剤、細粒剤等とした上で、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセチルサクシネート、ポリビニルアルコールフタレート、スチレン、無水マレイン酸共重合体、スチレン・マレイン酸共重合体、メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸共重合体、アクリル酸メチル・メタアクリル酸共重合体等の腸溶性基剤の一種又は二種以上および必要に応じ酸化チタンなどの着色剤を加えてコーチングを行って製剤とする他、ここで製造した腸溶性の顆粒剤又は細粒剤をカプセルに充填しカプセル剤とすることができる。
また、通常の方法で製造したカプセル剤を、前記の腸溶性基剤でコーチングを行って腸溶性としたり、また前記の腸溶性基剤単独又はこれにゼラチンを混合して作ったカプセルを用いて腸溶性カプセル剤とすることも可能である。
【0013】
坐剤用としては、カカオ脂や、脂肪酸トリグリセライドに脂肪酸モノグリセライド、脂肪酸ジグリセライドを種々の割合で混合した半合成基剤等の親油性基剤、ポリエチレングリコールやグリセロゼラチン等の親水性基剤を加温溶解したものを加えて均一に混和し型に入れて成形し坐剤とすることができる。
以下に実施例により本発明を詳述する。
【0014】
【実施例】
実施例1
(1) ホップよりα酸の精製
市販のホップ(SKWイーストアジア株式会社より購入)250gにアセトン500mlを加えて、1時間浸析抽出操作を計3回繰り返し、得られたアセトン抽出液を減圧濃縮し、50gの黒色シロップを得た。得られた黒色シロップの一部17.5gを0.5%酢酸/80%メタノール500mlに溶解し、陰イオン交換樹脂:Dowex−1(架橋度×4、粒度200〜400メッシュ、酢酸型、ダウケミカル社)カラム(直径5cm×長さ27.5cm)にて流速3ml/分で展開した。
吸着したホップ抽出物を文献〔Agric. Biol. Chem. (1985), vol.49, p.399-403)に従って酢酸とメタノールの混合液により、段階的に溶出し、溶出液は、フラクションコレクターにて液重量で10gずつ分画した。先ず、0.5%酢酸/80%メタノール1リットルで溶出した後、さらに5%酢酸/80%メタノール2リットルで溶出した。
【0015】
10gずつ分画したフラクションのフラクション番号1〜300から10μlずつサンプリングし、それらをシリカゲル薄層(メルク社製シリカゲルプレートNo.5715)上にスポットし、有機溶媒の混合液(酢酸エチル:メタノール=30:1)で展開した。このシリカゲルプレートにフェノール性水酸基の呈色反応液としてリンモリブデン酸(メルク社より購入)の4%メタノール溶液を噴霧した後、アンモニアガスに接触させ、発色させた。α酸画分は黄緑色に発色した。この呈色反応は以下のα酸画分の同定法として使用した。
Dowex−1カラムクロマトグラフィで溶出したα酸画分を含む画分(フラクション番号232〜240)はさらにゲルろ過クロマトグラフィ:セファデックスLH−20(直径5cm×長さ39cm、ファルマシア社より購入)により精製した。溶離液としてメタノールを用い、フラクションコレクターで5gずつ分画した。その結果、フラクション番号39〜60にα酸が溶出され、減圧濃縮、乾燥により150mgの油状物質を得た。従って、ホップ100g当り、170mgのα酸を得た計算になる。
【0016】
(2) α酸の構造決定
分画、精製したα酸の構造は、呈色反応、プロトンおよびカーボン13核磁気共鳴スペクトル、質量分析スペクトル、紫外部吸収スペクトルにより検討した。その結果、α酸画分は主にフムロンを、更にコフムロン、アドフムロンを含むことを観測した。
【0017】
(3) 塩化第二鉄(FeCl3)を用いたα酸の呈色反応
2%FeCl3(和光純薬工業株式会社より購入)エタノール溶液をシリカゲルプレート上のα酸に噴霧すると、文献(Agric. Biol. Chem. 前述)記載と同様のブルー・ブラックの色調を示した。したがって、本発明のα酸の呈色反応は文献記載のものと一致した。
【0018】
(4) 1H−NMRスペクトル
α酸20mgを重メタノールに溶解し、400MHz(日本電子株式会社製、JEOL JNM-GSX400)の 1H−NMRスペクトルを測定した。その主なピークを以下に示す。TMSを内部標準とした。
1H-NMR δ(CD3OD):0.928(3H, d, J=6.8Hz, CH3), 0.950 (3H, d, J=6.8Hz, CH3), 1.508 (3H, s, CH3), 1.632 (3H, s, CH3×2), 1.704 (3H, s, CH3), 2.048 (1H, m, J=6.8Hz, −CH<), 2.415 (3H, d, J=7.2Hz, −CH2−), 2.632 (1H, d, J=6.0Hz, −CH<), 2.737 (1H, d, J=7.6Hz, −CH<), 2.924 (1H, d, J=6.8Hz, −CH<), 2.991 (1H, d, J=7.6Hz, −CH<), 5.095 (1H, t, J=6.8Hz, −CH=), 5.125 (1H, t, J=7.2Hz, −CH=)
これらの値はフムロンの文献値(Wallestein Lab. commun. (1964), vol.27, p.19-28)と一致した。
【0019】
(5) 13C−NMRスペクトル
α酸20mgを重メタノールに溶解し、400MHz(日本電子株式会社製、JEOL JNM-GSX400)の 13C−NMRスペクトルを測定した。その主なピークを以下に示す。TMSを内部標準とした。
13C-NMR δ(CD3OD):18.063, 18.154, 22.283, 23.315, 23.437, 26.275, 27.702, 36.111, 44.384, 83.819, 104.189, 119.566, 125.971, 130.267, 135.397, 182.574, 193.230, 198.937, 199.544
【0020】
(6) 紫外部吸収スペクトル
α酸のメタノール溶液(10μg/ml)の紫外部吸収スペクトルを測定した。その極大吸収値はE(1%,1cm)236,283,323であり、文献値〔Bull. Soc. Chim. Belg. (1963), vol.72, p.60-68〕と一致した。
【0021】
(7) 質量分析スペクトル
EIMS m/z:362(M+),344,248,234,233,215,191,149,114,69
以上の4〜7の各種スペクトルの測定結果から、α酸画分には、主にフムロンが含まれ、更に母核を共通とし低級アルキル基のみ異なるコフムロン、アドフムロンが観測された。
【0022】
実施例2 α酸の骨吸収阻害活性測定
(1) 細胞の調製
生後10〜11日齢のICRマウス(チャールズリバー社より購入)より、大腿骨および脛骨を摘出し、5%FBS(Irvine Scientific社より購入)、100U/mlペニシリン、100μg/mlストレプトマイシンを含むα−MEM培地(Flow Laboratorties社より購入)中でハサミを用いて細切し、さらにピペッティングにより得られた上清を回収し、培地で洗浄した後、5%FBS、α−MEM培地に懸濁させ破骨細胞を含む骨細胞とした。この骨細胞浮遊液をラット副甲状腺ホルモンを含む培地中で1週間培養した。培養後、細胞を0.05%トリプシンEDTA−PBSを用いて回収し、Pit formation assayに用いた。
【0023】
(2) Pit formation assayによる検定
象牙片を厚さ150μmに精密低速切断機(Buehler社より購入)を用いて切断した後、直径6mmの円状に1穴パンチを用いて切り抜いた。この象牙片を70%エタノールに浸し、5分間、2回超音波処理を行い、滅菌PBSで3回、培地で2回洗浄した。この象牙片を96穴培養プレート(Falcon社より購入)に入れ、種々の濃度の薬物の入った培地100μlを加え、さらに調製した骨細胞1×105を含む培養液100μlを各穴へ入れ、37℃、10%CO2インキュベータ内で2日間培養した。培養後、象牙片上の細胞を除き、吸収窩をクマシーブリリアントブルーで染色した後、顕微鏡下で形成された吸収窩の数を数えた。
その結果、50%阻害濃度(薬物無添加の場合の阻害率を0%として、50%阻害する薬物濃度)を求めたところ、1×10-9Mという低濃度でα酸が骨吸収を阻害することを認めた。結果は表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
実施例3 有機合成フムロンの骨吸収阻害活性測定
文献〔Bull.Chem.Soc.Jpn.,vol.62,p.3034〜3035(1989)〕に従い有機合成フムロンを調製した。得られた有機合成フムロンと実施例1で得られたα酸を用いて実施例2の(2)と同様の方法にて骨吸収阻害活性測定を行った。
その結果、50%阻害濃度(ID50)はそれぞれ、有機合成フムロンが1.3×10-7M、実施例1で得られたα酸は3.5×10-7Mであった。
【0026】
実施例4 α酸より天然フムロンの精製
実施例1で得られたα酸を用い、文献〔Ber.Chem.vol.49,p.780〜794(1916)およびJ.Chem.Soc.p.1906〜1914(1952)〕の方法に従って天然フムロンの精製を行った。得られた天然フムロンの化学データを下記に示す。
1)分子量 362
2)融解温度 63℃
3)〔α〕D −206℃(c=0.38,MeOH)
4)赤外線吸収スペクトル
νmaxcm-1(KBR)3370,1670,1630,1530,1470,1350
5)紫外部吸収スペクトル
λmaxnm(EtOH)(ε)228(15900),326(12500),362(10400)
λmaxnm(acid EtOH)(ε)234(〜11000),286(〜7300),324,360(sd)
6)1H−NMRスペクトル
天然フムロン20mgを重クロロホルム:四塩化炭素混合液(1:4)に溶解し、400MHz(日本電子株式会社製、JEOL JNM-GX400)の 1H−NMRスペクトルを測定した。その結果を以下に示す。TMSを内部標準とした。
δ:0.99,1.03〔each 3H,d,J=7Hz,C9-(CH3)2〕,1.54,1.68,1.70,1.73,〔each 3H,s,C14-(CH3)2,C19-(CH3)2〕2.10-2.20(1H,nonet,C9-H),2.43,2.53,(each 1H,dd,J=8,14Hz,C12 or C17-H2),2.70-2.80(2H,octet,C8-H2),2.99,3.07(each 1H,dd,J=7,14Hz,C12 or C17-H2),5.00,5.11(each 1H,triplet-like,C13 and C18-H)
7)13C−NMRスペクトル
天然フムロン20mgを重クロロホルム:四塩化炭素混合液(1:4)に溶解し、400MHz(日本電子株式会社製、JEOL JNM-GX400)の 13C−NMRスペクトルを測定した。その結果を以下に示す。TMSを内部標準とした。
13C-NMR δ(CDCl3+CCl4):18.0,18.1,21.3,22.9,23.1,26.1,26.3,26.5,43.0,46.4,78.8,106.0,109.6,116.5,121.6,132.0,137.6,167.4,191.0,194.8,199.1
これらの値はフムロンの文献値〔Organic Magnetic Resonance,vol.7,p.415〜417(1975)〕と一致した。
【0027】
実施例5 天然フムロンの骨吸収阻害活性測定
実施例4で得られた天然フムロンと実施例3で得られた有機合成フムロンを用いて実施例2の(2)と同様の方法にて骨吸収阻害活性測定を行った。
50%阻害濃度(ID50)はそれぞれ、天然フムロンが5.9×10-9M、有機合成フムロンは2.6×10-8Mであった。結果は表2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】
【発明の効果】
本発明によって提供されるα酸およびイソα酸誘導体は骨吸収阻害作用を有し、骨粗鬆症治療剤として有用である。
Claims (11)
- フムロン、コフムロン、アドフムロン、イソフムロン、イソコフムロンおよびイソアドフムロンより成る群から選ばれた1種または2種以上の化合物を有効成分として含有する骨粗鬆症治療剤。
- フムロンを有効成分として含有する請求項1の骨粗鬆症治療剤。
- コフムロンを有効成分として含有する請求項1の骨粗鬆症治療剤。
- アドフムロンを有効成分として含有する請求項1の骨粗鬆症治療剤。
- イソフムロンを有効成分として含有する請求項1の骨粗鬆症治療剤。
- イソコフムロンを有効成分として含有する請求項1の骨粗鬆症治療剤。
- イソアドフムロンを有効成分として含有する請求項1の骨粗鬆症治療剤。
- フムロン、コフムロン、アドフムロン、イソフムロン、イソコフムロンおよびイソアドフムロンの混合物を有効成分として含有する請求項1の骨粗鬆症治療剤。
- ホップを抽出して得られたフムロン、コフムロン、アドフムロン、イソフムロン、イソコフムロンおよびイソアドフムロンの混合物を有効成分として含有する請求項1の骨粗鬆症治療剤。
- ホップを抽出して得られたフムロン、コフムロンおよびアドフムロンを有効成分として含有する請求項1の骨粗鬆症治療剤。
- ホップを抽出して得られたイソフムロン、イソコフムロンおよびイソアドフムロンを有効成分として含有する請求項1の骨粗鬆症治療剤。
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