JP3814195B2 - 運搬台車の制動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は運搬台車の制動装置に係り、特に運搬台車への取付を容易にすると共に操作力の軽減を図った制動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、特開平9−123917号の運搬車のブレーキ装置では、図14に示すように、ブレーキ基体51と、ブレーキ基体51の下面に設けられたレバー支持片52a、52bと、レバー支持片によって回動自在に支持され、両端部の車輪圧接部および中央部の回動操作部を有するブレーキレバー53と、ブレーキレバー53の回動を係止する回動自在の係止レバー57とを有し、ブレーキレバー53を回動させて両端部の車輪圧接部を運搬車の車輪に当接して制動するとともに、係止レバー57でブレーキレバー53の回動を係止して車輪の制動状態または非制動状態を保持する構成からなっており、前記ブレーキレバー53を、両端部に車輪圧接部54bを有するU字状の圧接部材54と、この圧接部材54に、U字状の湾曲部54aに対して50度の角度をもって固着されたU字状の操作部材55とで構成したものが知られている。尚、図中56はブレーキ解除ペダル、Sはスプリングである。
しかし、上記構成では、操作部材と車輪圧接部とが一体に形成されており、取付位置が限定されてしまい、制動子は角運動しながら制動するので、車輪のトレッド面に対して平行に押圧することができない欠点があった。
また、従来は、キャスタとは離間した位置で、例えばハンドル取付部に一体に装着されているためロールボックスパレットなどのハンドルが無い運搬台車に取り付けるには、運搬台に取付のための加工が新たに必要となり、簡便に後付けすることができないという欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は上記事情に鑑みて創案されたものであって、その主たる課題は、ブレーキシューをキャスタのトレッド面に対して平行に移動させて押圧することができ、梃子の作用で操作力を軽くすることができる運搬台車の制動装置を提供することにある。
この発明の別の課題は、操作ペダルにクッションカバーを設けることにより、操作力を緩和し、障害物に衝突した際の衝撃を緩衝することができる運搬台車の制動装置を提供することにある。
更に、この発明では、キャスタの取付位置を利用して容易に取り付けることができる運搬台車の制動装置を提供することにある。
この発明の別の課題は、板バネ状のブレーキ片を操作片のカム面で押圧してブレーキ片を制動解除位置から制動位置に付勢力に抗して撓ませて制動を行うようにした運搬台車の制動装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を達成するために、請求項1の発明では、
運搬台の底面に設けた車輪を制動する運搬台車の制動装置であって、
車輪を備えたキャスタと運搬台の間に介設されてキャスタと共締めされると共に、キャスタの側面に沿って延びる支持片と、
該支持片でキャスタと反対側の壁面に沿って配置され、前部が支持片に枢着されると共に後方に操作ペダルを設けた操作片と、
上記支持片でキャスタ配置側の壁面に沿って制動乃至制動解除方向となる前後方向に摺動可能に取り付けられると共に制動解除方向に付勢された先端にブレーキシューを備えるブレーキ片と、
前記操作片の枢動と連動して前記ブレーキ片を制動乃至制動解除方向に前後動させるカム機構とからなる、という技術的手段を講じている。
また、請求項2の発明では、
前記カム機構が、操作板に形成されて内周壁にカム面が形成された略円弧状の作動用長孔と、ブレーキ板に固定されると共に先端が前記作動用長孔の内周壁に衝合し、前記操作片の枢動による作動用長孔の変位によりブレーキ板を前後に摺動させる作動軸とからなっている、という技術的手段を講じている。
請求項3の発明では、
前記支持片に操作片の枢軸を通す取付孔と、作動軸の前後動をガイドする長孔からなる第1ガイド孔とが穿設されており、ブレーキ板には枢軸貫通位置で摺動時に枢軸とぶつからないように形成されて枢軸の前後動をガイドする長孔からなる第2ガイド孔が穿設されている、という技術的手段を講じている。
更に、請求項4の発明では、
前記操作ペダルの外端位置に弾性体からなるクッションカバーが装着されており、操作力の緩和と外部からの衝撃に対する緩衝となっている、という技術的手段を講じている。
また、請求項5の発明では、
前記支持片の前方にスプリングの一端を掛止める第1掛止部を設け、ブレーキ片の後方に前記スプリングの他端を掛止める第2掛止部を設けて、上記第1掛止部と第2掛止部の間に拡張したスプリングを掛け渡して、ブレーキ片を制動解除方向に付勢してなる、という技術的手段を講じている。
【0005】
また、請求項6の発明では、運搬台の底面に設けた車輪を制動する運搬台車の制動装置であって、
車輪を備えたキャスタと運搬台の間に介設されてキャスタと共締めされると共に、キャスタの後方に側壁が配置される支持片と、
前部が支持片に枢着されると共に後方に操作ペダルを設けた操作片と、
上記支持片に上部が固定されると共にキャスタと離間し操作片の前部に接する位置に介設される板バネ状からなって先端にブレーキシュー部を備えるブレーキ片と、
該ブレーキ片の中途位置に設けられたクリック用の凹部と、
前記操作片の前部で、操作片の枢動により変位して前記ブレーキ片を制動乃至制動解除方向に前後動させるカム面と、
該カム面に形成されて、前記クリック用の凹部に係脱可能に掛止められる突部とからなる、という技術的手段を講じている。
請求項7の発明では、
前記支持片が、キャスタと共に運搬台に共締めされる支持取付片部と、該支持取付片部に連接して後方に延び操作片を枢着するための一対の軸受用の側壁を有する支持本体片部とからなり、
操作片の制動方向への枢動範囲を規制する規制手段を設けてなる、という技術的手段を講じている。
また、請求項8の発明では、
支持本体片部の側壁が、その後方の下方角部に円弧形状の円弧部を形成しており、操作片に、該操作片が枢動する際に上記円弧部に沿って摺動して操作片の制動方向の枢動を規制するストッパ片を突設してなる、という技術的手段を講じている。
更に、請求項9の発明では、
運搬台の底面に設けた車輪を制動する運搬台車の制動装置であって、
車輪を備えたキャスタと運搬台の間に介設されてキャスタと共締めされると共に、キャスタの後方に側壁が配置される支持片と、
前部が支持片に枢着されると共に後方に操作ペダルを設けた操作片と、
上記支持片に上部が固定されると共にキャスタと離間し操作片の前部に接する位置に介設される略倒立L状の板バネ状からなって先端にブレーキシュー部を備えるブレーキ片と、
前記操作片の前部で、操作片の枢動により変位して前記ブレーキ片を制動乃至制動解除方向に前後動させるカム面とからなっており、
前記支持片が、キャスタの取付板と共に運搬台に共締めされる支持取付片部と、該支持取付片部に連接して後方に延び操作片を枢着するための一対の軸受用の側壁を有する支持本体片部とからなり、
該支持本体片部に枢着された操作片と前記キャスタとは隙間を隔てて対峙しており、該隙間に沿ってブレーキ片の縦片が延び、該縦片に前記操作片のカム面が接するように配置されており、
前記支持本体片部の側壁が、その後方の下方角部に円弧形状の円弧部を形成しており、
操作片に、該操作片が枢動する際に上記円弧部に沿って摺動して操作片の制動方向の枢動を規制するストッパ片を突設してなる、という技術的手段を講じている。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の運搬台車の制動装置の好適実施例について図面を参照して説明する。
この運搬台車1は、運搬台1Aの四隅底面に走行用のキャスタ1Bを設けた構成からなって、上記キャスタ1Bを制動する制動装置2が設けられている。
【0007】
図1から図6に示す制動装置2は、運搬台1Aの底面にキャスタ1Bと共に共締めされてキャスタ1Bの側面に沿って延びる支持片3と、操作ペダル5の基端側で前記支持片3の外壁面に枢軸P1で枢着された操作片4と、支持片3の内壁面に沿って前後に摺動する先端にブレーキシュー7を備えたブレーキ片6と、前記操作片4の動きと連動して前記ブレーキ片6を制動乃至制動解除方向に前後動させるカム機構とからなっている。
【0008】
そして、本実施例では、運搬台1Aの後方の左右両側に取り付けられる一対のキャスタ1Bに、それぞれ中心線に対して対称に制動装置2が配置され共通する1つの操作ペダル5で両方のキャスタ1B、1Bを制動乃至制動解除しうるようになっている。
【0009】
即ち、運搬台1Aは、ハンドルを有するタイプでも、有しないタイプでもよく、図4、5に示すように運搬台1Aの底部にキャスタ1Bをネジ9で止めるネジ孔(図示省略)を設けている。
ここで、キャスタ1Bは、前記ネジ孔と整合する孔を有する取付板B1と、該取付板B1から立設し車輪B2を軸支したヨークB3とを有して直進する公知構成からなっており、前記運搬台1Aのネジ孔にネジ9で螺着されるようになっている。
【0010】
支持片3は、前記運搬台1Aの底面とキャスタ1Bの取付板B1の間に介設されて前記ネジ孔に前記取付板B1と一緒に共締めされる底板部3aと、該底板部3aの端部から直角に立ち上がる支持壁部3bとからなっている。
【0011】
上記支持壁部3bには、同一レベル位置で前方に操作片4の枢軸P1を通す取付孔11が穿設され、後方には作動軸の前後動をガイドする長孔からなる第1ガイド孔12とが穿設されている。
また、図示例の場合、上記取付孔11の上方で支持壁部3bを内方へ切り起こした第1掛止部13が形成されている。
【0012】
次ぎに、操作片4は、略扇形状の片からなっており、前方に枢軸P1が取り付けられており、後方には内周壁にカム面14が形成された略円弧状の長孔からなる作動用長孔15が穿設されている。
この作動用長孔15のカム面14は、前記枢軸P1を支点に回転した際に、その両端位置で想定される枢軸P1の同心円の軌跡の差が、後述のブレーキ片6のストロークの長さと同一に設定されている。
【0013】
また、この操作片4の後方上部にはブラケット16が一体に形成されており、両端が折れ曲がって平面略コ字状に形成された操作ペダル5の折曲部5aの先端をネジなどで固着して操作片4と操作ペダル5とを一体に形成している。
この操作ペダル5の突出部分にはゴムなどの弾性体からなるクッションカバー10が装着されており、操作力の緩和と外部からの衝撃に対する緩衝材となっている。
【0014】
次ぎに、ブレーキ片6は、本体部分6aと、その先端で直角に折り曲げられたブレーキシュー7と、本体部分6aの後端でブレーキシュー7と対向するように折り曲げ上下を後方へ直角に折り曲げられて調整ネジ21が螺着された支承部20とからなっている。
そして、本体部分の前方には枢軸P1を嵌挿すると共に該枢軸P1にガイドされる第2ガイド孔17が穿設され、中途位置にはスプリング8の他端を掛止めるために内方へ切り起こした第2掛止部18が係止され、後方には作動軸P2を通すための調整孔19が形成されている。
【0015】
調整片22は作動軸P2が貫通しており、該作動軸P2の先端は前記調整孔19内に挿入されている。
この調整片22は後方で前記支承部20と対向するように直角に折れ曲がり上下両端が支承部20の上下両端と接するように断面コ字状に形成されたガイド壁部23を有している。
そこで、前記調整ネジ21を螺進させるとガイド壁部23が押されて調整片22がブレーキ片6の本体部分6aに沿って前進し、作動軸P2の取付位置を微調整することができるようになっている。
【0016】
そして、この制動装置を取付けるには、運搬台1Aのキャスタ取付孔に支持片3の底板部3aの取付孔を整合し、更にその上にキャスタ1Bの取付板の取付孔を整合して、ネジ9で支持片3とキャスタ1Bとを運搬台1Aへ共締めする。
この支持片3の内側(キャスタ1B寄り)にはブレーキ片6を配置し、外側には操作片4を配置する。
そして操作片4に軸支した枢軸P1の先端を第2ガイド孔17を介して取付孔11に通して支持片3に操作片4を枢着する。
【0017】
また、ブレーキ片6に設けられた作動軸P2は、調節ネジ21で位置の微調整を行いながらブレーキ片6に固定すると共に、内側を作動用長孔14に通し、外側を第1ガイド孔12に通してそれぞれに摺動自在とする。
また、支持片3の第1掛止部13とブレーキ片6の第2掛止部18との間には拡張したスプリング8の両端をそれぞれに掛止めてブレーキ板6を図中前方の制動解除方向に付勢する。
【0018】
上記構成からなっているので、操作ペダル5を、図2に示す斜め上向きのロック解除位置から図3に示す略水平姿勢まで踏み込むと、操作片4が枢軸P1を支点として図中時計回りに傾動する。
それにともない作動用長孔15が変位しカム面14によって作動軸P2に図中後向きの力が加わり、該作動軸P2は第1ガイド孔12に沿って後方へ押される。
これによってブレーキ片6が後方へ後退し、ブレーキシュー7がキャスタ1Bの車輪に押しつけられ制動が行われる(図3、図5参照)。
前記操作ペダル5を押し続けることで制動状態は継続するが、この制動状態をロック乃至ロック解除するロック装置を適宜付加してもよい。
【0019】
次ぎに、操作ペダル5を解放すると、前記スプリング8の復帰力によりブレーキ片6が図中前進してブレーキシュー7が車輪から離れた基の姿勢に戻り、これに伴い作動軸P2の変位で操作片4を介して操作ペダル5が略水平姿勢から斜め上向き姿勢へと戻る(図2、図4参照)。
【0020】
次に、図7から図9には、ブレーキ片61および支持片33の異なる構造の運搬台車の制動装置32を示す。この制動装置のその他の構成は前記実施例と同様であるので、その説明を省略する。
この制動装置32は、運搬台1Aの底面にキャスタ1Bの取付板B1と共締めされると共に、キャスタ1Bの左右側面に沿って延びる支持片33を有している。
【0021】
支持片33は、頂壁と左右の側壁とを有する断面チャンネル状であって、キャスタ1Bの取付板B1の幅に対応した幅広の支持取付片部34と、キャスタ1Bのホイールの幅にほぼ対応した幅狭の支持本体片部35とからなっている。
そして、支持取付片部34の頂壁はキャスタ1Bの取付板の後半部分に重なってネジ39により運搬台1Aの底面に共締めされている(図9参照)。
【0022】
支持本体片部35の頂壁は支持取付片部34より一段下がって中空位置にあり、図示例では運搬台1Aの底面との間に隙間を生じている。
そして、この支持本体片部35の側壁の後方角部は円弧形状に形成された円弧部36に形成されている。
また、この支持片33の側壁には、後述の操作片41の基端側が枢軸P1で枢着されており、この操作片41と前記キャスタ1Bとは隙間を隔てて対峙している。
【0023】
上記隙間に、略倒立L状の板バネからなるブレーキ片61が配置されている。
このブレーキ片61は、略水平に延びる横片が支持片33の頂壁に固定されており、縦片が操作片41に接してキャスタ1Bとの間に配置されている。
このブレーキ片61は先端側に波形の突部が形成されて、キャスタ1Bの車輪のトラッド面に押圧されるブレーキシュー部62となっている。
【0024】
次に、前記操作片41は、頂壁と左右の側壁とからなる断面チャンネル状のレバーからなっており、上記側壁の基端寄りで上方位置に前記枢軸P1が枢着されている。
そして、その基端縁部には前記ブレーキ片61の中途位置に密接するように直線状に設定された制動解除用カム面42と制動用カム面43とが側面から見て略く字状に形成されている。
また、操作片41の側壁には外側に切り起こしたストッパ片45が形成されており、支持本体片部35の円弧部36に沿って摺動可能となっている。
【0025】
上記のように構成されているので、図7に示す制動解除時には、操作片41がその枢軸P1と操作ペダル5とが略同一高さ位置に保持され、前記制動解除用カム面42がブレーキ片61の裏面に当接している。
また、ストッパ片45は円弧部36に接している。
【0026】
この状態で、操作ペダル5を下に踏み込むと、操作片41が枢軸P1を支点に図中時計方向に回転しはじめ、ストッパ片45が円弧部36を越えて水平な縁部に衝合するまで回転する。
これにより、操作片41は制動用カム面43でブレーキ片61を付勢力に抗してキャスタ1Bの車輪方向に徐々に撓ませ、図8に示すように、制動用カム面43がブレーキ片61に密接する位置まで車輪側に撓ませて、先端のブレーキシュー部62を車輪のトラッド面に押圧して制動する。
【0027】
また、制動解除時には、前記ブレーキ片61の反発付勢力で操作片41を介して操作ペダル5を図中反時計方向に回転させて、制動解除用カム面42がブレーキ片61に密接する制動解除位置まで変位させる(図7参照)。
この場合、ブレーキ片61を撓ませるだけでよく、キャスタ廻りの構造をシンプルにすることができる。
また、カム構造を用いるので制動装置は構造上解除時に静音構造としうる。
【0028】
次に、図10から図13は、ブレーキ片61にクリック用の凹部64を設けた異なる実施例を示す。
この場合、操作片41には制動解除用カム面が上記凹部64に掛止められる突部44に形成されている。
【0029】
なお、この実施例では、支持片33は、キャスタ1Bの取付板全域に重なる頂壁を有しており、後方中央に図12に示すようにアングル状の支持本体片部35が一段下がった状態で連設されている。
その他の構成は前記実施例と同様であるので、同一構成には同一符号を付してその説明を省略する。
【0030】
上記構成からなっているので、前記実施例と同様に、操作ペダル5を下に踏み込むと、操作片41が枢軸P1を支点に図中時計方向に回転しはじめ、ストッパ片45が円弧部36を越えて水平な縁部に衝合するまで回転する。
これにより、操作片41は制動用カム面43でブレーキ片61を付勢力に抗してキャスタ1Bの車輪方向に徐々に撓ませ、図11に示すように、制動用カム面43がブレーキ片61に密接し、同時にその上方の突部44が前記凹部64に係止してクリック感を生じさせる位置まで車輪側に撓ませて、先端のブレーキシュー部62を車輪のトラッド面に押圧して制動する。
【0031】
また、制動解除時には、前記ブレーキ片61の反発付勢力で操作片41を介して操作ペダル5を図中反時計方向に回転させて、突部44が制動解除用カム面となってブレーキ片61に密接する制動解除位置まで変位させる(図10参照)。
この場合、ブレーキ片61を撓ませるだけでよく、キャスタ廻りの構造をシンプルにすることができる。
なお、上記実施例ではブレーキ片61の弾性力によって操作片41を制動解除方向に付勢する構成としたが、操作片41と支持片33との間にバネまたはスプリングを掛け渡し、または枢軸にバネを掛け渡して操作片41を制動解除方向に付勢する構成としてもよい。
【0032】
この発明は、前記実施例に限定されるものではなく、用途に沿って任意に設計変更をすることができる。
キャスタの構成は特に限定されず、また運搬台の形状、構成や用途は如何なるものでもよい。
この発明は、前記実施例に限定されるものではなく、用途に沿って任意に設計変更をすることができる。
【0033】
キャスタの構成は特に限定されず、また運搬台の形状、構成や用途は如何なるものでもよい。
また、本実施例では一対のキャスタにそれぞれ制動装置を設けて1つの操作ペダルで両方の制動装置により一対のキャスタを制動乃至制動解除する構成を示したが、1つのキャスタに対して制動装置を設けて制動乃至制動解除する構成であってもよい
その他要するにこの発明の要旨を変更しない範囲で種々設計変更しうること勿論である。
【0034】
【発明の効果】
この発明は上記構成からなるので、ブレーキシューをキャスタのトレッド面に対して平行に移動させて押圧することができ、梃子の作用で操作力を軽くすることができる。
また、操作ペダルにクッションカバーを設けることにより、操作力を緩和し、障害物に衝突した際の衝撃を緩衝することができる。
更に、この発明では、キャスタの取付位置を利用して制動装置を取り付けることができるので、運搬台にキャスタの取付構造さえ設けてあれば、制動装置を後付けすることもできる。
また、板バネのブレーキ片を用い、これを撓ませる構成とすることにより、キャスタ廻りの構造を簡潔にすることができ、更に、ブレーキ片の作動にカム構造を用いれば、制動乃至制動解除時に音を生じさせることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 制動装置の分解状態を示す側面図である。
【図2】 制動解除時の制動装置を示す側面図である。
【図3】 制動時の制動装置を示す側面図である。
【図4】 制動解除時の制動装置を示す底面図である。
【図5】 制動時の制動装置を示す底面図である。
【図6】 操作ペダルを省略した制動装置の側面図である。
【図7】 別の制動装置の制動解除時の側面図である。
【図8】 図7の実施例の制動時の側面図である。
【図9】 図7の実施例の底面図である。
【図10】 異なる制動装置の制動解除時の側面図である。
【図11】 図10の実施例の制動時の側面図である。
【図12】 図10の実施例の底面図である。
【図13】 図10の実施例の斜視図である。
【図14】 従来の運搬台車の制動装置の斜視図である。
【符号の説明】
1 運搬台車
1A 運搬台
1B キャスタ
2 制動装置
3 支持片
3a 底板部
3b 支持壁部
4 操作片
5 操作ペダル
5a 折曲部
6 ブレーキ片
6a 本体部分
7 ブレーキシュー
8 スプリング
9 ネジ
10 クッションカバー
11 取付孔
12 ガイド孔
13 第1掛止孔
14 カム面
15 作動用長孔
16 ブラケット
17 第2ガイド孔
18 第2掛止部
19 調整孔
20 支承部
21 調整ネジ
22 調整片
23 ガイド壁部
32 制動装置
33 支持片
34 支持取付片部
35 支持本体片部
36 円弧部
39 ネジ
41 操作片
42 制動解除用カム面
43 制動用カム面
44 突部
45 ストッパ片
61 ブレーキ片
62 ブレーキシュー
64 凹部
P1 枢軸
P2 作動軸
Claims (9)
- 運搬台の底面に設けた車輪を制動する運搬台車の制動装置であって、
車輪を備えたキャスタと運搬台の間に介設されてキャスタと共締めされると共に、キャスタの側面に沿って延びる支持片と、
該支持片でキャスタと反対側の壁面に沿って配置され、前部が支持片に枢着されると共に後方に操作ペダルを設けた操作片と、
上記支持片でキャスタ配置側の壁面に沿って制動乃至制動解除方向となる前後方向に摺動可能に取り付けられると共に制動解除方向に付勢された先端にブレーキシューを備えるブレーキ片と、
前記操作片の枢動と連動して前記ブレーキ片を制動乃至制動解除方向に前後動させるカム機構とからなることを特徴とする運搬台車の制動装置。 - カム機構が、操作板に形成されて内周壁にカム面が形成された略円弧状の作動用長孔と、ブレーキ板に固定されると共に先端が前記作動用長孔の内周壁に衝合し、前記操作片の枢動による作動用長孔の変位によりブレーキ板を前後に摺動させる作動軸とからなっていることを特徴とする請求項1に記載の運搬台車の制動装置。
- 支持片に操作片の枢軸を通す取付孔と、作動軸の前後動をガイドする長孔からなる第1ガイド孔とが穿設されており、ブレーキ板には枢軸貫通位置で摺動時に枢軸とぶつからないように形成されて枢軸の前後動をガイドする長孔からなる第2ガイド孔が穿設されていることを特徴とする請求項2に記載の運搬台車の制動装置。
- 操作ペダルの外端位置に弾性体からなるクッションカバーが装着されており、操作力の緩和と外部からの衝撃に対する緩衝となっていることを特徴とする請求項1に記載の運搬台車の制動装置。
- 支持片の前方にスプリングの一端を掛止める第1掛止部を設け、ブレーキ片の後方に前記スプリングの他端を掛止める第2掛止部を設けて、上記第1掛止部と第2掛止部の間に拡張したスプリングを掛け渡して、ブレーキ片を制動解除方向に付勢してなることを特徴とする請求項1に記載の運搬台車の制動装置。
- 運搬台の底面に設けた車輪を制動する運搬台車の制動装置であって、
車輪を備えたキャスタと運搬台の間に介設されてキャスタと共締めされると共に、キャスタの後方に側壁が配置される支持片と、
前部が支持片に枢着されると共に後方に操作ペダルを設けた操作片と、
上記支持片に上部が固定されると共にキャスタと離間し操作片の前部に接する位置に介設される板バネ状からなって先端にブレーキシュー部を備えるブレーキ片と、
該ブレーキ片の中途位置に設けられたクリック用の凹部と、
前記操作片の前部で、操作片の枢動により変位して前記ブレーキ片を制動乃至制動解除方向に前後動させるカム面と、
該カム面に形成されて、前記クリック用の凹部に係脱可能に掛止められる突部とからなることを特徴とする運搬台車の制動装置。 - 支持片が、キャスタの取付板と共に運搬台に共締めされる支持取付片部と、該支持取付片部に連接して後方に延び操作片を枢着するための一対の軸受用の側壁を有する支持本体片部とからなり、
操作片の制動方向への枢動範囲を規制する規制手段を設けてなることを特徴とする請求項6に記載の運搬台車の制動装置。 - 支持本体片部の側壁が、その後方の下方角部に円弧形状の円弧部を形成しており、
操作片に、該操作片が枢動する際に上記円弧部に沿って摺動して操作片の制動方向の枢動を規制するストッパ片を突設してなることを特徴とする請求項7に記載の運搬台車の制動装置。 - 運搬台の底面に設けた車輪を制動する運搬台車の制動装置であって、
車輪を備えたキャスタと運搬台の間に介設されてキャスタと共締めされると共に、キャスタの後方に側壁が配置される支持片と、
前部が支持片に枢着されると共に後方に操作ペダルを設けた操作片と、
上記支持片に上部が固定されると共にキャスタと離間し操作片の前部に接する位置に介設される略倒立L状の板バネ状からなって先端にブレーキシュー部を備えるブレーキ片と、
前記操作片の前部で、操作片の枢動により変位して前記ブレーキ片を制動乃至制動解除方向に前後動させるカム面とからなっており、
前記支持片が、キャスタの取付板と共に運搬台に共締めされる支持取付片部と、該支持取付片部に連接して後方に延び操作片を枢着するための一対の軸受用の側壁を有する支持本体片部とからなり、
該支持本体片部に枢着された操作片と前記キャスタとは隙間を隔てて対峙しており、該隙間に沿ってブレーキ片の縦片が延び、該縦片に前記操作片のカム面が接するように配置されており、
前記支持本体片部の側壁が、その後方の下方角部に円弧形状の円弧部を形成しており、
操作片に、該操作片が枢動する際に上記円弧部に沿って摺動して操作片の制動方向の枢動を規制するストッパ片を突設してなることを特徴とする運搬台車の制動装置。
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