JP3812987B2 - ダクト連結具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一対の第1側壁部材を有する第1ダクト本体と第1蓋部材とを有する第1ダクト、および、一対の第2側壁部材を有する第2ダクト本体と第2蓋部材とを有する第2ダクトを連結するために、前記第1側壁部材に設けた第1孔部に対応する第1取付孔部と、前記第2側壁部材に設けた第2孔部に対応する第2取付孔部とを有する連結具本体と、前記第1蓋部材と前記第2蓋部材とに亘って取付ける連結蓋部材とを有し、前記第1取付孔部と前記第1孔部とに亘り、及び、前記第2取付孔部と前記第2孔部とに亘って、雄ねじ部材を貫通させることで前記第1側壁部材と前記第2側壁部材とを連結可能にするダクト連結具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、建築物の屋上等に設置した空調設備から空調用の配管を各階に配設する場合等に、特に屋上部分に於いては、配管用のダクトを用いて敷設することがある。
この場合には、多数の定尺ダクトを順次接続して配管用のダクトを構成する。
例えば、第1ダクトと第2ダクトとを互いに連結するには、第1ダクトに係る第1側壁部材と第2ダクトに係る第2側壁部材とに亘って連結具本体を配設し、当該連結具本体と第1側壁部材とを、及び、当該連結具本体と第2側壁部材とを雄ねじ部材により締結した後、第1ダクトの第1蓋部材と第2ダクトの第2蓋部材とに連結蓋部材を架け渡す手法が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のダクト連結具を用いてダクトを連結する場合には、次のような問題があった。
つまり、所定の距離に亘って配管用のダクトを設置する場合には、屋上の構造や他の設置物との関係上、設置経路上の特定の箇所において曲線状のダクトを用いて所謂立ち上り部や立ち下り部、あるいは、コーナー部を形成しなければならない場合がある。
通常、個々のダクトは定尺に形成されているから、上記のごとく位置が限定された立ち上り部等に対して連結するダクトは、切断する等して所定の距離に加工する必要がある。このため、配管作業が非常に手間のかかるものとなる場合があった。
しかも、ダクトの内部に敷設する配管によっては、日光や雨水によって劣化され易いものもあるため、ダクトの内部を前記日光等から確実に遮断するためには、このような連結部の加工を特に慎重に行う必要があった。
【0004】
本発明の目的は、このような従来技術の欠点を解消し、ダクトどうしを間隔調節自在に連結し得ると共に、ダクトの内部を外部から遮蔽し得るダクト連結具を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための本発明の特徴構成を、図1に示した例を参考に説明する。
【0006】
(構成1)
本発明のダクト連結具は、請求項1に記載したごとく、前記第1取付孔部(14B)及び前記第2取付孔部(15B)のうち、少なくとも何れか一方を長孔状に形成すると共に、前記長孔状に形成した取付孔部から、前記第1ダクト(D1)の内部あるいは前記第2ダクト(D2)の内部が見えないように、前記第1側壁部材(2A)あるいは前記第2側壁部材(2B)に対して前記連結具本体(12)とは反対側に裏当板(13)を配置しつつ、前記第1ダクト(D1)と前記第2ダクト(D2)とを間隔調節自在に連結できるよう構成した点に特徴を有する。
(作用・効果)
本構成のダクト連結具によれば、第1取付孔部及び第2取付孔部のうち、少なくとも何れか一方を長孔状に形成するから、第1側壁部材等を貫通して取付けた雄ねじ部材と前記第1取付孔部等とは互いに位置変更自在となる。よって、第1ダクトと第2ダクトとを相互の間隔を調節自在に連結することができ、例えば、ダクトの配設経路中に立ち上がり部等が存在する場合でも、当該立ち上がり部等に連結する両側の定尺ダクトを切断等することなく連結することができて、ダクトの配設作業を効率化することができる。
しかも、連結具本体の裏側には裏当板を配置するから、上記のごとく第1取付孔部等を長孔状に形成した場合にも、当該孔部からダクトの内部が見えることはない。よって、当該孔部から日光や雨水がダクトの内部に浸入するのを防止することができ、ダクト内部に敷設した各種配管の劣化を防止することができる。
【0007】
(構成2)
本発明のダクト連結具は、請求項2に記載したごとく、前記第1取付孔部(14B)及び前記第2取付孔部(15B)の双方を長孔状に形成すると共に、前記裏当板(13)を、第1裏当板(13A)と第2裏当板(13B)とで構成し、前記第1取付孔部(14B)に対向する位置に前記第1裏当板(13A)を配置し、前記第2取付孔部(15B)に対向する位置に前記第2裏当板(13B)を配置することで、前記第1取付孔部(14B)および前記第2取付孔部(15B)から、前記第1ダクト(D1)の内部あるいは前記第2ダクト(D2)の内部が見えないように構成することができる。
(作用・効果)
本構成のごとく、第1取付孔部及び第2取付孔部の双方を長孔状に形成すると共に、第1裏当板と第2裏当板とを別個に構成した場合でも、上記構成1の場合と同様に、第1ダクトと第2ダクトとを相互の間隔を調節自在に連結することができ、ダクトの内部に日光や雨水が浸入するのを防止することができる。
さらに、本構成であれば、第1側壁部材の端部を連結具本体と第1裏当板とで挟持し、第2側壁部材の端部を連結具本体と第2裏当板とで挟持することとなるから、第1側壁部材の端部および第2側壁部材の端部が共に補強されることとなって、連結部を強固なものに構成することができる。
【0008】
(構成3)
本発明のダクト連結具は、請求項3に記載したごとく、前記裏当板(13)とは別個に形成し、前記雄ねじ部材(N)を螺合させるための雌ねじ部材(n)を、前記裏当板(13)に固設して構成することができる。
(作用・効果)
本構成であれば、雄ねじ部材を取付ける際に雌ねじ部材を保持しておく必要がないから、雄ねじ部材の取付け作業を容易にすることができる。
また、単に雌ねじ部材を取付けるだけの簡単な構成であるから、前記裏当板を容易に作製することができる。
【0009】
尚、上記課題を解決するための手段の説明中、図面を参照し、図面との対照を便利にするために符号を記すが、当該記入により本発明が添付図面の構成に限定されるものではない。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0011】
本発明に係るダクト連結具は、各種の配管Pを施す場合に配管方向Xに連結するダクトDどうしを、双方の間隔を調節自在に連結するためのものである。
図1には、当該ダクト連結具を用いて二つのダクトDどうしを連結する部位の分解斜視図を示す。
ここでは、直線状のダクトDどうしを連結する場合を示す。ただし、当該ダクト連結具は、直線状のダクトDどうしを連結するのみならず、上方あるいは下方に屈曲する所謂ダクトDの立上り部分や立下り部分に用いることもできる。
【0012】
連結すべきダクトDは以下の構成を有する。即ち、当該ダクトDは、底縁部1を有し、且つ、配管方向Xに沿って設けた側壁部材2どうしを複数の受け部材3で連結してあるダクト本体4と、当該ダクト本体4に対して着脱自在に取け可能な底部材5、および、前記ダクト本体4に対して着脱自在に取付け可能な蓋部材6とから構成される。
側壁部材2は、上縁部7および底縁部1を折り曲げて形成してある。上縁部7は蓋部材6の取り付け部として用い、底縁部1は底部材5の取り付け部として用いる。また、このように折り曲げて構成することにより、側壁部材2を補強することができる。
【0013】
一対の前記側壁部材2は、複数の受け部材3によって連結される。これによりダクト本体4が構成される。前記受け部材3は、ダクトDの内部に敷設される各種配管を載置する機能も有する。側壁部材2と受け部材3とは、雄ねじ部材Nによって着脱自在に固定する。
【0014】
ダクト本体4の内側からは、底部材5を取付ける。当該底部材5は、配管方向Xに隣接する受け部材3どうしの間隔に対応させた寸法に構成してあり、夫々の底部材5は、受け部材3どうしの間の開口を塞ぐように個々に取付ける。
当該底部材5は、配管方向Xに沿った両側に、一対の前記底縁部1に対して内方から接当可能な接当辺部8を有している。また、配管方向Xにおける両端の辺部には、前記受け部材3の縁部に載置するための段部9を形成してある。
接当辺部8と側壁部材2の底縁部1とには孔部10A、10Bを設けてあり、これら接当辺部8と底縁部1とに対してダクト本体4の外方から雄ねじ部材Nを貫通させ、ダクト本体4の内側に設けた雌ねじ部材nに螺合させて固定する。
【0015】
蓋部材6を前記上縁部7に取付けるには、図1に示すごとく、蓋部材6に設けた孔部11Aおよび上縁部7に設けた孔部11Bに対して上方から雄ねじ部材Nを挿通させると共に、上縁部7の孔部11Bの裏側に設けた雌ねじ部材nに雄ねじ部材Nを螺合させて行う。当該雌ねじ部材nは、例えば上縁部7の孔部11Bに対して直に雌ねじを形成してもよいし、別途形成したナット部材を溶接等によって取り付けるものであってもよい。
【0016】
次に、第1ダクトと第2ダクトとを連結する例を示す。
第1ダクトD1と第2ダクトD2とは、例えば図1から図3に示すごとくダクト連結具を用いて連結する。ここで、図2はダクト連結部の縦断面図を示し、図3はダクト連結部の一部横断平面図を示す。
ダクト連結具は、第1ダクトD1と第2ダクトD2とを互いの間隔調節自在に連結するものであり、主に、配管方向Xに隣接する第1側壁部材2Aと第2側壁部材2Bとを夫々を連結する連結具本体12と、第1側壁部材2Aあるいは第2側壁部材2Bを挟んで連結具本体12と反対側に配置する裏当板13とで構成する。
連結具本体12は、第1側壁部材2Aに設けた第1孔部14Aに対応する第1取付孔部14Bと、第2側壁部材2Bに設けた第2孔部15Aに対応する第2取付孔部15Bとを有する。つまり、第1取付孔部14Bと第1孔部14Aとに亘り、及び、第2取付孔部15Bと第2孔部15Aとに亘って、雄ねじ部材Nを貫通させることで、第1側壁部材2Aと第2側壁部材2Bとを連結する。
【0017】
連結具本体12は、第1側壁部材2Aと第2側壁部材2Bとを、その間隔を調節自在に連結すべく、第1取付孔部14B及び第2取付孔部15Bのうち少なくとも何れか一方を長孔状に形成してある。例えば、図1に示すごとく、第1取付孔部14Bは通常の孔部として構成し、第2取付孔部15Bを長孔状に構成する。本構成の場合には、第2取付孔部15Bの長さの範囲において第1側壁部材2Aと第2側壁部材2Bとの間隔を任意に調節することができる。
一方、前記裏当板13は、長孔状に構成した第2取付孔部15Bからダクト本体4の内部が見えないようにするためのものである。裏当板13は、例えば、図1、図3に示すごとく、第2孔部15Aに対して取付ける。裏当板13には、通常の円形の孔部15Cを設ける。当該裏当板13は、連結具本体12と第2側壁部材2Bとを貫通させて取付けた雄ねじ部材Nを用いて取付ける。よって、裏当板13と第2側壁部材2Bとは相対移動不可能に固定される。裏当板13の自由側端部は、第2側壁部材2Bの端部から突出するよう構成しておく。例えば、裏当板13の孔部15Cから当該裏当板13の自由側端部までの長さを、第2取付孔部15Bの長さよりも長く構成しておけば、第1側壁部材2Aと第2側壁部材2Bとを最も離間させて固定した場合でも、第2取付孔部15Bの内面側には、必ず裏当板13が位置することとなって、ダクト本体4の内部が見えることはない。
さらに、当該裏当板13は、ダクト本体4の内部側に向けて段状に構成しておくと、第1取付孔部14Bと第1孔部14Aとを貫通させた雄ねじ部材Nの端部をかわすことができるから都合がよい。
尚、連結具本体12の周辺部のうち前記配管方向Xの両端部に位置する両辺部の裏面には、例えば、雨水がダクトDの内部に浸入するのを防止するためにシール部材16を設けておく。当該シール部材16は例えば、一般のゴム部材(CR)やスポンジ状の各種樹脂、あるいは、フェルトその他の繊維などで構成することができる。
この他、連結具本体12の周辺部のうち、第1ダクトD1の第1蓋部材6Aあるいは第2ダクトD2の第2蓋部材側6Bの辺部には、以下に述べる蓋裏当板19を支持するための蓋裏当板受け部17を設けてある。蓋裏当板受け部17については、以下で説明する。
【0018】
前記第1ダクトD1と前記第2ダクトD2との連結部分には、図1および図4に示すごとく、連結具本体12の他に連結蓋部材18を取付ける。
連結蓋部材18を取付けるには、さらに蓋裏当板19を用いる。連結蓋部材18と蓋裏当板19とで、第1ダクトの第1蓋部材と、前記第2ダクトの第2蓋部材とを挟持するのである。
当該蓋裏当板19は、左右の連結具本体12に夫々設けた蓋裏当板受け部17に対して仮止めすることができる。蓋裏当板受け部17は、図1に示すように溝部21を有する鈎状に構成してある。一方、蓋裏当板19の裏面には、連結蓋部材18と蓋裏当板19とを締結する際に用いる雄ねじ部材Nを螺合させるための雌ねじ部材nを取付けてある。つまり、蓋裏当板19を蓋裏当板受け部17の上面に載置しつつ、雌ねじ部材nを蓋裏当板受け部17の溝部21にうまくはめ込むことで、連結蓋部材18を被せた場合に蓋裏当板19が逃げないように構成してある。
特に、ダクトDを垂直方向に敷設する場合には、蓋裏当板受け部17の溝部21が上方に開口するよう、連結具本体12を取り付けておくとよい。この場合には、蓋裏当板19の雌ねじ部材nが溝部に係止されるから、連結蓋部材18を被せる場合に、蓋裏当板19が落下することがなく、連結蓋部材18を効率よく取付けることができる。
連結蓋部材18は、前記第1蓋部材6Aの上面と前記第2蓋部材6Bの上面とに亘って載置する。連結蓋部材18の平面中央近傍を通り、配管方向Xに垂直な方向の直線上には、連結蓋部材18と蓋裏当板19とを連結するための取付孔部22Aが散点的に設けてある。蓋裏当板19にも同様の位置に取付孔部22Bを設けてあり、こららの取付孔部22A、22Bに雄ねじ部材Nを貫通させ、蓋裏当板19の内側に設けた雌ねじ部材nと螺合させることで、連結蓋部材18と蓋裏当板19とを引き付け、第1蓋部材6Aと第2蓋部材6Bとを挟持するのである。この場合に、雄ねじ部材Nは、第1ダクトD1と第2ダクトD2との隙間に位置するから、雄ねじ部材Nを取付ける際に支障となるものはない。
また、連結蓋部材18の取付孔部22Aには、図5に示すごとく座ぐり部23を設けておくと共に、雄ねじ部材N1として頭部が皿状のものを用いてもよい。本構成によれば、雄ねじ部材Nの頭部を連結蓋部材18の表面から突出させない状態にすることができる。
【0019】
尚、連結蓋部材18の周辺部のうち、配管方向Xに沿った両側の辺部であって、当該辺部の配管方向Xの両端部には、第1蓋部材6Aを第1側壁部材2Aに取り付ける雄ねじ部材Nの頭部、および、第2蓋部材6Bを第2側壁部材2Bに取り付ける雄ねじ部材Nの頭部をかわすための切欠き部24Aを形成してある。当該切欠き部24Aにより、連結蓋部材18は、第1蓋部材6Aおよび第2蓋部材6Bの表面から浮き上がることなくこれらの部材6A、6Bに取付けることができる。これと同様に、蓋裏当板19についても切欠き部24Bを設ける。
これらの切欠き部24A,24Bを設けることは、第1ダクトD1と第2ダクトD2との間隔調節を自在にすることにもなる。
【0020】
また、連結蓋部材18の周辺部のうち、配管方向Xとは直角な方向に沿った二つの辺部の裏側には、図1に示すごとく、雨水がダクトDの内部に浸入しないように夫々シール部材25を設けてある。当該シール部材25は、連結具本体12に設けたものと同じ材料で構成することができる。
【0021】
前記第1ダクトD1と前記第2ダクトD2との連結部分には、図1に示すごとく、さらに連結底部材20を設ける。
当該連結底部材20の周辺部のうち、配管方向Xと平行な二つの周辺部の夫々には、底部材取付け用の長孔部26を、配管方向Xに沿った両端部近傍に一つずつ形成する。当該長孔部26は、第1ダクトD1と第2ダクトD2とを間隔調節自在に連結することを許容するものである。よって、当該長孔部26による調節可能なストロークは、長孔状に形成した連結具本体12の第2取付孔部15Bの長さと等しく設定しておくのが望ましい。
一方、連結底部材20の周辺部のうち配管方向Xと直角な二つの周辺部は、ダクトDとは反対側に折り曲げて補強部27を形成してある。
当該連結底部材20は、第1ダクトD1の底縁部1Aと第2ダクトD2の底縁部1Bとに亘って夫々のダクトD1、D2の外方側から当接させ、第1ダクトD1の第1底部材5Aあるいは第2ダクトD2の第2底部材5Bを固定している雄ねじ部材Nを、連結底部材20を取付けるための長孔部26に貫通させて取り付ける。
【0022】
以上のごとく、本発明のダクト連結具を用いれば、第1ダクトD1と第2ダクトD2とを互いの間隔を調節自在に連結することができ、しかも、連結部分においてダクトDの内部を見えなくすることができるから、ダクトDの敷設作業の効率を向上させることができると共に、内部に敷設した配管を日光や雨水から遮断して長期にわたり確実に保護することができるようになった。
【0023】
〔別実施形態〕
上記実施形態においては、連結具本体12に設けた第1取付孔部14Bおよび第2取付孔部15Bのうち第2取付孔部15Bのみを長孔に形成した。しかし、当該構成に限られるものではなく、図6に示すごとく第1取付孔部14Bと第2取付孔部15Bとの双方を長孔に形成してもよい。
この場合には、例えば、裏当板13を第1裏当板13Aと第2裏当板13Bとで構成する。
第1裏当板13Aと第2裏当板13Bとには、夫々、第1孔部14Aあるいは第2孔部15Aに対応する位置に孔部14C,15Cを形成しておく。つまり、本別実施形態では、第1取付孔部14Bおよび第1孔部14A、第1裏当板13Aの孔部14Cに亘って雄ねじ部材Nを貫通させて、連結具本体12および第1側壁部材2A、第1裏当板13Aを連結する。尚、第1裏当板13Aの両面のうち、ダクトDの内方側を向く面には、前記雄ねじ部材Nを螺合させる雌ねじ部材nを溶接等によって固設してある。
第2裏当板13Bの取り付けもこれと同様に行う。
本別実施形態の場合には、第1取付孔部14Bあるいは第2取付孔部15BからダクトDの内部が見えないようにするために、第1取付孔部14Bと第2取付孔部15Bとの長さ、および、第1裏当板13Aのサイズと第2裏当板13Bのサイズとを以下のように設定してある。
つまり、第1裏当板13Aの周縁部のうち第2裏当板13Bの側の縁部と第1孔部14Aとの間の長さが、第1取付孔部14Bの長手方向の長さよりも長く、第2裏当板13Bの周縁部のうち第1裏当板13Aの側の縁部と第2孔部15Aとの間の長さが、第2取付孔部15Bの長手方向の長さよりも長くなるように構成してある。本構成であれば、第1側壁部材2Aと第2側壁部材2Bとを最も離間させた状態で連結した場合でも、第1取付孔部14B等からダクトDの内部が見えることはない。
尚、第1取付孔部14Bおよび第2取付孔部15Bを、その全長に亘って有効に利用するためには、第1側壁部材2Aと第2側壁部材2Bとを最も近接させた場合にも、第1裏当板13Aと第2裏当板13Bとが衝突しないことが必要である。このためには、例えば、第1裏当板13Aの周縁部のうち第2裏当板13Bの側の縁部と、第1裏当板13Aの孔部14Cとの最短距離、および、第2裏当板13Bの周縁部のうち第1裏当板13Aの側の縁部と、第2裏当板13Bの孔部15Cとの最短距離を、何れも、第1取付孔部14Bと第2取付孔部15Bとの最短距離のおよそ半分以下に設定しておけばよい。
本構成であれば、上記実施形態の場合と同様に、第1ダクトD1と第2ダクトD2とを相互の間隔を調節自在に連結することができ、ダクトDの内部に日光や雨水が浸入するのを防止することができる。
さらに、本構成であれば、第1側壁部材2Aの端部を連結具本体12と第1裏当板13Aとで挟持し、第2側壁部材2Bの端部を連結具本体12と第2裏当板13Bとで挟持することとなるから、第1側壁部材2Aの端部および第2側壁部材2Bの端部が共に補強されることとなって、連結部を強固なものに構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のダクト連結具を用いたダクト連結部を示す分解斜視図
【図2】ダクト連結部の縦断面図
【図3】ダクト連結部の一部横断平面図
【図4】ダクト連結部の分解縦断面図
【図5】連結蓋部材の取付け部の縦断面図
【図6】別実施形態に係るダクト連結具を示す分解斜視図
【符号の説明】
D1 第1ダクト
D2 第2ダクト
2A 第1側壁部材
2B 第2側壁部材
4A 第1ダクト本体
4B 第2ダクト本体
6A 第1蓋部材
6B 第2蓋部材
12 連結具本体
13 裏当板
13A 第1裏当板
13B 第2裏当板
14A 第1孔部
14B 第1取付孔部
15A 第2孔部
15B 第2取付孔部
18 連結蓋部材
N 雄ねじ部材
n 雌ねじ部材

Claims (3)

  1. 一対の第1側壁部材を有する第1ダクト本体と
    第1蓋部材とを有する第1ダクト、および、一対の第2側壁部材を有する第2ダクト本体と第2蓋部材とを有する第2ダクトを連結するために、
    前記第1側壁部材に設けた第1孔部に対応する第1取付孔部と、前記第2側壁部材に設けた第2孔部に対応する第2取付孔部とを有する連結具本体と、
    前記第1蓋部材と前記第2蓋部材とに亘って取付ける連結蓋部材とを有し、
    前記第1取付孔部と前記第1孔部とに亘り、及び、前記第2取付孔部と前記第2孔部とに亘って、雄ねじ部材を貫通させることで前記第1側壁部材と前記第2側壁部材とを連結可能にするダクト連結具であって、
    前記第1取付孔部及び前記第2取付孔部のうち、少なくとも何れか一方を長孔状に形成すると共に、
    前記長孔状に形成した取付孔部から、前記第1ダクトの内部あるいは前記第2ダクトの内部が見えないように、前記第1側壁部材あるいは前記第2側壁部材に対して前記連結具本体とは反対側に裏当板を配置しつつ、前記第1ダクトと前記第2ダクトとを間隔調節自在に連結するダクト連結具。
  2. 前記第1取付孔部及び前記第2取付孔部の双方を長孔状に形成すると共に、
    前記裏当板を、第1裏当板と第2裏当板とで構成し、
    前記第1取付孔部に対向する位置に前記第1裏当板を配置し、
    前記第2取付孔部に対向する位置に前記第2裏当板を配置することで、前記第1取付孔部および前記第2取付孔部から、前記第1ダクトの内部あるいは前記第2ダクトの内部が見えないように構成してある請求項1に記載のダクト連結具。
  3. 前記雄ねじ部材が螺合可能であって、前記裏当板とは別個に形成した雌ねじ部材を、前記裏当板に固設してある請求項1または請求項2に記載のダクト連結具。
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