JP3812797B2 - トンネル壁面に対する吹付け制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、NATM工法、TBM工法などのトンネル掘削において、トンネル長手方向および周方向に位置制御可能な吹付け装置などを用いて掘削壁面に対してコンクリート、モルタルなどを均一面状にまたは等厚に吹付けするための吹付け制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、山岳トンネルでは地山中に挿入したロックボルトと掘削壁面に沿って施工した吹付けコンクリートとを主たる支保部材とするNATM(New Austrian Tunnelling Methed)工法が主流となっている。
【0003】
トンネルの掘削方法には、全断面掘削およびトンネル断面を上下に分割しトンネル上部半断面、下部半断面の順に併進して掘削を行うベンチカット工法等の爆薬によって掘削を行う発破掘削工法、TBM(Tunnel Boring Machine) と呼ばれる全断面掘削機を用いるTBM工法、さらにはブーム先端にカッター部を持ち、このカッターブーム操作によって断面を掘削する自由断面掘削機を用いた機械掘削工法など各種の方法が存在するが、いずれにしても掘削壁面の支保に際しては、鋼アーチ部材を主たる支保材とする在来工法に代えて前述したロックボルトと吹付けコンクリートとを支保材とするNATM工法が盛んに用いられている。
【0004】
従来より、前述の吹付けコンクリート工事は、移動可能なクローラ式、タイヤ式またはレール式等の移動台車等に吹付けノズルを保持するブームを取付け、このブーム操作によって吹付けノズルを操作するようにした吹付けロボットを用いたり、或いはノズルホースを作業員が直接手に持って吹付け作業を行っていた。
【0005】
特に、近年はトンネル施工の自動化、引いては吹付け作業の自動化に向けて吹付けロボットを遠隔操作する試みが行われている。
【0006】
このような状況の中、本願出願人も、先の特願平10−297414号において、トンネル周方向壁面より内側にほぼ一定の離間距離をおいてトンネル周方向に沿って形成された走行レール面を有しかつトンネル長手方向に沿って移動自在とされる周方向レール部材と、この周方向レール部材に搭載され前記走行レール面に沿ってトンネル周方向回りに走行自在とされる吹付け装置を提案した。この吹付け装置によれば、吹付け装置の操縦は前後進方向レールおよび周方向レール部材に沿った移動制御のみで良いため熟練を要することなく誰にでも容易に遠隔操作が可能になる。しかも、吹付け作業を中断させることなく吹付け作業に併行して精度良く吹付け厚測定が行えるようになるなどの効果がもたらされるようになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、吹付け装置により吹付け施工を行う場合、吹付材用ポンプから吹付け装置までの吹付け用ホース長が長いと、吹付け用グラウトポンプの始動から実際に吹付けノズルからコンクリート、モルタル等の吹付材が吐出されるまでのタイムラグが発生する。そのため、吹付け装置の移動開始に遅れて吹付材の吐出が開始されるため、吹付け開始初期に吹付けが行われない不良箇所が生ずることがあった。
【0008】
特に、吹付けに当たって、当初予定していた図17に示される吹付け方法、具体的には所定の吹付け幅Sで周方向に1旋回させた後、吹付け幅S分だけ前進させ、再度反対方向に旋回させる方法で順次吹付けを行おうとした場合には、吹付け装置の前進を行う両側部で旋回終了段階で吹付けた吹付材の上にさらに前進する過程で再度の吹付けを行うこととなり、この部分のみが二層吹きされ吹付け厚が他よりも厚くなってしまうことが知見された。この問題を解決するために、たとえば旋回終了時に一旦吹付けを止め、前進させた後吹付けを開始して旋回を行うようにした場合には、両側部で吹付けの開始と停止とを繰り返すことになりポンプ始動から実際にノズルから吹付材が吹き出されるまでのタイムラグや、吹付材の吐出が安定するまでに時間を要するなどの理由から吹付け厚さが均一にならないなどの問題が生じた。
【0009】
そこで本発明の主たる課題は、吹付け装置を用いた吹付け施工において、吹付け開始時および吹付け停止時における吹付け不良を無くし、対象全範囲に亘って均等厚でまたは円滑な仕上がり面になるように吹付けできるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための本発明に係る吹付け制御方法は、トンネル壁面に対する吹付け装置と、この吹付け装置へ吹付材を供給する吹付材圧送装置とを備える吹付け設備において、
吹付け用ホース長に応じて吹付材圧送開始から吹付材が吐出開始されるまでの時間および/または吹付材供給停止からホース内の吹付材が吐出終了するまでの時間をタイマーセットした吹付材圧送装置用シーケンサと、吹付け装置の移動制御用シーケンサとをデータリンクさせることにより、
吹付け開始時において、前記吹付材用圧送装置を始動させた後、吹付けノズルから吹付材が吐出されるタイミングに合わせて吹付け装置が移動を開始するように制御し、および/または、吹付け停止時において、前記吹付け装置が移動停止するタイミングに合わせて吹付けノズルからの吹付材吐出が終了するように制御することを特徴とするものである。
【0011】
対象とする吹付け装置には、特に限定はないが、好ましくはトンネル長手方向および周方向に位置制御可能な吹付け装置に対し好適に適用される。具体例を挙げれば、トンネル周方向壁面より内側にほぼ一定の離間距離をおいてトンネル周方向に沿って形成された走行レール面を有しかつトンネル長手方向に沿って移動自在とされる周方向レール部材を備え、この周方向レール部材に搭載され前記走行レール面に沿って所定角度範囲内でトンネル周方向回りに走行自在とされる吹付け装置や、トンネル長手方向およびトンネル周方向の位置制御が可能なアーム先端に吹付けノズルを保持したアーム式吹付けロボットなどが対象とされる。
【0012】
本発明によれば、吹付け装置の移動開始と吹付材吐出開始とを一致させることができるとともに、吹付け装置の移動停止と吹付材吐出停止とを一致させることが可能となり、対象全範囲に亘って均等厚で、または円滑な仕上がり面になるように吹付けできるようになる。
【0013】
なお、本発明における「吹付け」には、一般的なモルタルやコンクリート吹付けの他、これらを利用した各種覆工材料の吹付けを含むものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
【0015】
〔装置構成〕
図1は本吹付け装置1をTBMに適用した場合の全体図であり、図2は吹付け装置1の側面図であり、図3はその正面図である。
【0016】
吹付け装置1(以下、単に吹付け装置という。)は、図1に示されるように、地山を掘削するTBM2と、このTBM2の後方に続く後続台車5と、これらTBM2と後続台車5とを接続する接続設備、具体的には後述のズリ等搬送設備11を支持体として設けられ、TBM2の掘進に追従しながら例えば円形に掘削された壁面に対し順次吹付材を吹付けするものである。
【0017】
まず、TBM2は、トンネル長手方向に前胴2Aと、中胴2Bと、後胴2Cとに分かれており、接合点は屈曲可能となっている。前記中胴2Bは前胴2Aから延在される胴体部分と、後胴2Cの前端部から延在される胴体部分との重なり部分となりTBM2が長手方向に伸縮自在となっている。前記前胴2Aの後端部と後胴2Cの前端部との間には複数本のスラストジャッキ36,36…が設けられ、前胴前進時には後胴2Cのメイングリッパ34,34…を拡張しトンネル坑壁に固定した状態で前記スラストジャッキ36,36…を伸長し、後胴前進時にはメイングリッパ34,34…の支持を開放するとともに、前胴2Aのフロントグリッパ35,35…を拡張してトンネル坑壁に固定した状態で前記スラストジャッキ36,36…を収縮させることにより、前胴2Aと後胴2Cとが交互に前進を繰り返すようになっている。所謂、スラスト推進である。
【0018】
一方、前記前胴2Aの前面には複数のカッタを備えるカッタヘッド32が回転自在に設備され、このカッタヘッド32の内部には掘削土砂取り込み用のチャンバ33が形成されている。この土砂取り込み用チャンバ33に接続してベルトコンベアを内蔵するガーダ11Aがトンネル後方側に延長され、掘削された土砂を坑外に搬出するようになっている。前記ガーダ11Aの下面側にはTBM2の後方部位置を吸込み口として後方側に連続する集塵装置11Bが一体的に設けられている。本例では前記ガーダ11Aおよび集塵装置11Bが一体としてズリ等搬送設備11を構成している。
【0019】
一方、吹付け装置1は、図2および図3に示されるように、前記ズリ等搬送設備11の集塵装置11Bの下面に対して、開口を内側に向けて配設された左右一対の溝型レール13A、13Bをトンネル長手方向に沿って固設し、この溝型レール13A、13Bの溝内にローラを嵌合させトンネル長手方向に沿って移動自在とされる走行基体14を設け、この走行基体14の下面側に設けられた垂下ブラケット15によって周方向レール部材3が固定支持され、この周方向レール部材3に対して走行自在に搭載されている。
【0020】
前記周方向レール部材3は、トンネル周方向壁面Hより内側にほぼ一定の離間距離をおいた円軌跡線に沿って走行体たる前記吹付け装置1をトンネル周方向に沿って走行させるためのもので、本例ではリング状に加工されたレール部材が用いられている。なお、本例では掘削断面形状が円形であるTBM2に対する適用例を示したため、周方向レール部材3も円形状としたが、たとえば複合円断面のトンネルの場合には、この複合トンネル断面形状に合わせてその相似縮小形状に加工された周方向レール部材が用いられる。
【0021】
また前記周方向レール部材3は、吹付け作業をトンネル長手方向の所定範囲に亘って連続的に行えるようにトンネル長手方向に沿って移動可能となっている。図2に示されるように、溝型レール13A、13Bの前側端部と後側端部とにそれぞれスプロケット18A、18Bを支持するスプロケットブラケット16A、16Bを配設固定するとともに、走行基体14の前側および後側にそれぞれギヤ固定具17A、17Bを固定し、前記ギヤ固定具17Aに一端を固定したチェーン19を前記スプロケット18A、18Bを回して他方のギア固定具17Bに連結固定し、かつ一方のスプロケットブラケット16Bの下面側にモータ支持台21を固定支持し、これに固定支持された縦行用モータ20の原動スプロケット20aと前記スプロケット18Bとの間に伝動チェーン22を巻回し、縦行用モータ20の原動軸を正逆方向に夫々回転させることによって走行基体14と共に周方向レール部材3をトンネル長手方向に移動可能としている。本例では、前記走行基体14は溝型レール13A、13Bに沿ってTBM2の1サイクル掘進距離(1200mm)の2倍程度の距離、具体的には2500mmの範囲に亘って走行自在となっている。
【0022】
前記周方向レール部材3に搭載される吹付け装置1は、詳細には図4および図5に示されるように、装置本体23の走行部に、周方向レール部材3の内面側に接触する駆動ピニオンギア24と、周方向レール部材3の外面側に接触する押えローラ25A、25Bとを備え、周方向レール部材3を前記駆動ピニオンギア24と押えローラ25A、25Bとによって周方向レール部材3を挟み付けることによって支持されるようになっており、前記駆動ピニオンギア24と周方向レール部材3の内面に形成されたラックギア3aとが歯合し、旋回用モータ26によって前記駆動ピニオンギア24が回転されることによって周方向レール部材3に沿って移動自在となっている。
【0023】
吹付けノズル40を保持するノズルホルダ28は、吹付け角制御用シリンダ27によって後端が支持され、吹付けノズル40の吹付け角度を任意角度に調整できるようになっているとともに、ノズルホルダ28の後方上面には揺動杆29が上方側に突出して設けられており、モータ30によって回転されるギア31の回転運動を前記揺動杆29の直進往復動作に変換することによってノズルホルダ28を連続的に揺動動作させ、吹付け装置1の1ライン走行によって吹付材を所定幅Sで吹付けできるようになっている。前記走行基体14の後側上部位置には前記吹付けノズル40に接続される吹付け材供給ホース39を支持するホース支持フレーム37が配設され、さらに前記走行基体14の上方側でかつ周方向レール部材3の内側には、吹付け材のリバウンドがズリ等搬出設備11に付着するのを防止するために略円筒状の防護カバー38が設けられている。
【0024】
上記吹付け装置1に対しては、レーザー距離測定器6が設けられ、吹付け作業に併行して吹付け厚測定が行えるようになっている。
前記レーザー距離測定器6は、詳細には図6及び図7に示されるように、レーザー発射口42aを開口とする収納函体42内にレーザー測距儀43を収納するとともに、エアシリンダ44によって任意時に前記レーザー発射口42aを蓋体45によって開閉自在としたものである。また、前記収納函体42の後部側にエア流入口42bを設けるとともに、エア供給ホース46aを接続して、少なくとも距離測定中は収納函体42内にエアを供給するようにしている。供給されたエアは、前記レーザー発射口部42aより外部に流出する空気流れとなってリバウンドによって飛散したコンクリート・モルタル粉塵や塵埃が収納函体42の内部に侵入するのを防止するようになっている。これにより、レーザー測距儀43による計測が常に良好な状態で行われるようになる。
【0025】
前記エアシリンダ44およびエア流入口42bに対するエア供給は、エア供給元ホース46を途中で2つに分岐させ、一方のエア供給ホース46aを前記エア流入口42bに接続し、他方のエア供給ホース46bをエアシリンダ44に接続するようにし、それぞれのエア供給路中間に設けた電磁弁47a、47bによりエア供給・エア停止が制御されるようになっている。なお、前記エアシリンダ44は内設されたスプリング44aによってピストン44bが外方に付勢された構造のシリンダであり、エアを供給しスプリング44aを収縮させることにより蓋体45の閉鎖が行われるようになっている。蓋体45の開閉制御としては、たとえば吹付け作業時や水洗い作業時にはエアを供給することにより蓋体45を閉めるようにすれば、リバウンドしたモルタルやコンクリートが収納函体42内部に流入するのを完全に防止できるようになる。
【0026】
実際の吹付け厚測定に当たっては、図8に示されるように、先ず測定断面毎に測定角度ピッチを制御器に入力しておき、吹付け前に掘削完了後の素掘面に対して前記吹付け装置1をトンネル周回りに旋回させて前記測定角度ピッチ位置で停止させてトンネル周回りに沿った素掘面の形状計測を行うか、または旋回移動させながら素掘面の形状計測を行うようにする。旋回移動させながら形状計測を行う場合には、測点間隔を小さく設定する事により実際の断面形状に近似した断面形状データが得られるようになるとともに、多くの計測点を短時間に計測できるようになる。
【0027】
この素掘計測データは、コンピューター50に送られた後、データ処理が行われ、図9に示されるように、コンピューターモニタ50A上に素掘形状線51として描画されるとともに、この素掘形状線51に基づいてその内側に設計吹付け形状線52が描画されるようになっている。また、吹付け装置1の位置も同時にコンピューターモニタ50A上に表示されるようになっている。
【0028】
上記素掘形状計測が完了したならば、次いで吹付け装置1を稼働しコンクリート、モルタル等の吹付け作業を開始する。吹付け開始操作は、後述するように、吹付け用グラウトポンプのシーケンサと、吹付け装置1の移動制御用シーケンサとをデータリンクさせることにより、1つの始動ボタンを押すと、吹付け用グラウトポンプが始動するとともに、吹付けノズル40から吹付材が吐出された時点で吹付け装置1が移動を開始するようになっている。
【0029】
その後、吹付け途中の任意段階または吹付け完了段階で素掘面の計測位置と同角度位置で吹付け面に対する現吹付け厚測定を行う。この形状計測データは前記素掘形状計測と同様にコンピューター50によってデータ処理され、コンピューターモニタ50A上に現吹付け厚形状線53として描画される。
【0030】
操縦者は、コンピューターモニタ50A上に表示された3本の形状線、すなわち素掘形状線51,設計吹付け厚形状線52および現吹付け厚形状線53により現吹付け状況を把握することができるようになる。
【0031】
図9に示されるように、吹付け作業のほぼ完了時点で、設計吹付け厚に対して余掘、剥落などの不連続箇所が存在するため、部分的に吹付け厚が足らないような状況が生じているならば、コンピューターモニタ50A上に描画された設計吹付け厚形状線52と現吹付け厚形状線53とを比較しながら設計吹付け厚に足らないエリア部分を増厚するように吹付け装置1を移動制御して吹付けを行い、トンネル周方向の全周に亘って設計吹付け厚通りにコンクリートまたはモルタル等の吹付け作業を行う。
【0032】
〔吹付け装置1の移動制御等〕
図10は、吹付け装置1を移動制御するために、TBM2の位置情報、具体的にはTBM2のヘッド位置座標およびテール位置座標を測定するとともに、TBM2の掘進速度情報を測定するための機器類の配置概念図である。
【0033】
(TBM位置座標等の測定)
本例では、TBM2の後胴2C内部に、2つの視準ターゲット60A、60Bを配設するとともに、後胴2Cの方位角を計測するためのジャイロコンパス61を配置し、かつスラストジャッキ36,36にストローク計を設置し、ジャッキの伸長長さおよび伸長速度を測定できるようにしている。
【0034】
一方、TBM2の後方側に、前記視準ターゲット60A、60Bまでの距離および視準ターゲット60Aと視準ターゲット60Bとを結ぶ方位角を計測するための光波測距儀63を配置するとともに、前記光波測距儀63のさらに後方の既知座標位置に視準バックターゲット64を設置している。なお、この視準バックターゲット64についても2個配置とするのが望ましい。
【0035】
前記光波測距儀63の位置座標は、座標が既知の図示されない坑道内のベンチマークおよび後方側に設置された前記視準バックターゲット64を視準することにより特定されるようになっている。前記光波測距儀63としてはリアルタイムで計測を続行するように自動追尾式のものを用いるようにするのがよい。なお、62はTBM2の標高を計測するためのレベル計、65はジャイロコンパス用コントロールボックスであり、66はジャイロ用インターフェイス、67は通信用インターフェイス、68は視準ターゲット用インターフェイスである。
【0036】
測量方法としては、幾つかの方法が考えられるが、先ず第1の方法は、図11に示されるように、光波測距儀63からTBM後胴2C内の2つの視準ターゲット60A、60Bを視準し、これら視準ターゲット60A、60B位置の座標を特定することによりヘッド位置座標およびテール位置座標を求める。具体的には、前記視準ターゲット60A、60Bの相対的位置関係は既知であるから、視準ターゲット60A、60Bの座標が測定されればこれより後胴2Cの方位角が求まる。また、後胴2Cの前端部座標(b)および後端部座標cの一方を幾何計算により求め、後胴2Cの寸法と後胴方位角から前端部座標(b)および後端部座標cの他方の座標を求める。なお、後胴2Cの前端部座標(b)および後端部座標cの両方を幾何計算から求めるようにしてもよい。
【0037】
次ぎに、後胴2Cの前端部座標(b)を基準として、スラストジャッキ36,36…のストローク長から前胴2Aの後端部座標bが求まると共に、各々のスラストジャッキ36,36…の差から前胴2Aの方位角が求まる。前胴2Aは剛体であるため、幾何計算から前胴2Aの前端部座標aが求まる。
【0038】
次いで、第2の方法は、図12に示されるように、光波測距儀63からTBM後胴2C内の2つの視準ターゲット60A、60Bの内の一方のみを視準するとともに、ジャイロコンパス61により後胴方位角を得るようにする方法である。TBM内での相対座標が既知の視準ターゲット60A(60B)と方位角が既知となれば後胴2Cの前端部座標(b)および後端部座標cの座標が幾何計算により求まる。後は第1の方法と同様に、スラストジャッキ36,36…のストローク計測および幾何計算から前胴2Aの前端部座標aが求まる。
【0039】
上記第1の方法は2点の視準ターゲット60A、60Bを光波測距儀63により順に視準する必要があり、第2の方法は1回の視準で足りる点で両者は異なる。言わば、第1の方法は相対的に測量に時間が掛かるが2点を視準するため測量精度が向上する点でTBM停止中の測量方法として好適に採用され、他方の第2の方法は1回の視準で測量を終えることが出来るため、予期しない測量誤差原因を取り除くことが出来るようになる点でTBM掘進中の測量方法として好適に採用される。
【0040】
なお、上記方法は基本的にはトンネル断面径が小さく、前胴を直接視準できない条件の下での測量方法を示したものであり、直接的に前胴2A内が視準できる場合には、前胴2A内に視準ターゲットやジャイロコンパスを設置して前胴前端部座標aや前胴方位角を求めるようにしてもよい。
【0041】
上記した計測に基づいて得られたTBM位置情報データおよびスラストストローク計測による掘進速度データは、通信インターフェイスを通じて吹付け装置1の制御部に送られるとともに、坑内制御室に設置された監視モニタ71および中央監視室の管理コンピューター70に送られるようになっている。
【0042】
一方、吹付け装置1の位置座標は、TBM2の土砂取り込み用チャンバ33にズリ等搬送設備11が接続され、かつ吹付け装置1がTBM2の後方にてズリ等搬送設備11に固定されているため、前胴2Aの前端部座標aが既知とされていれば、吹付け装置1の走行範囲内に設定した任意の基準位置座標、例えば吹付け装置1の走行基体14が最後部に位置した際の座標が計算より求まる。
【0043】
また、吹付け装置1においては、走行基体14を溝型レール13A、13Bに沿って移動させる縦行用モータ20に対してロータリーエンコーダを取付け、パルス信号の回数を読み取ることにより縦行距離が計測できるようになっているとともに、吹付け装置1を周方向レール3に沿って移動させる旋回用モータ26に対してロータリーエンコーダを取り付けることにより周方向レール3に沿った旋回距離が計測できるようになっている。したがって、吹付け装置1の位置が座標的に把握できるようになっている。なお、TBM2の位置情報および吹付け装置1の位置情報は、相対座標では相互の関係が不明瞭になるため、絶対座標系にて行うようにする。
【0044】
また、前記各モータ20,26に取り付けたロータリーエンコーダのみでは誤差が累積されるようになるため、所定位置、たとえば走行基体14が溝型レール13A、13Bの最後部に位置した時には自動的にリセットを行うようになっている。
【0045】
(吹付け手順・吹付けパターンおよび吹付け装置1の移動制御)
吹付け装置1の制御器は、前述したTBM2のヘッド位置座標、テール位置座標および掘進速度情報を受け取り、これらのTBM位置情報と自己座標との関係に基づいて吹付け装置1の前後進動作および旋回動作を制御する。
【0046】
以下、具体的に図13を参照しながら吹付け手順・吹付けパターンおよび移動制御について詳述すると、
TBM2の後方側に連行するずり鋼車に連結したリフトタンク(吹付材料運搬車)をTBM後続台車最後部付近で切り離し、坑内に配置しているバッテリーロコにて先頭の後続台車位置まで移動させる。
【0047】
吹付け装置1は、TBM2のスラストジャッキ36,36…の全伸び時(1サイクル掘進の完了時)には溝型レール13A、13Bの最後部位置に待機させておく。この状態が図16(A)である。この状態からTBM2はスラストジャッキ36,36…を収縮させ、すなわち後胴2Cを前進させて次のサイクル掘進の準備に入る。一回のストローク伸縮長さは、本例では1サイクル掘進長に相当する1200mmである。図16(B)に示されるように、後胴2Cが1200mm分だけ前進したならば、この前進長に相当する1200mm長さ範囲に亘って掘削素掘面が露出することになり、この範囲を1回の吹付け対象区間として吹付けが行われる。なお、TBMテール部との間には干渉防止のために、常時300mmのクリアランスが確保されるようになっている。
【0048】
吹付け装置1は、前回の吹付け完了位置を座標として記憶しており、この位置まで自動的に前進するとともに、TBM2からテール部位置情報を受け取ることにより、これから吹付け可能な距離を自動判断するようになっている。また、TBM2の位置情報の取得に基づいて吹付け装置1の自己座標を補正することにより、TBM2の掘進により吹付け装置1に位置変化があっても前回の吹付け終了座標位置から常に吹付けを開始できるようになっている。
【0049】
掘削完了後の素掘面には、掘削による掘削カスやヘドロが付着しているため、吹付けポンプにより吹付材の吹付けを行う前に素掘面の水洗いを行う。掘削面の水洗いを終えた吹付け装置1は、吹付け対象区間(前記1200mm区間)の略中央位置、または複数断面位置にて吹付け装置1を周方向レール3に沿って旋回させ、所定の角度ピッチ間隔でまたは旋回移動させながら素掘面形状の測定を行う。測定断面位置数は、均一断面の場合には測定個所は1断面でもよいが、不連続断面などの場合には複数断面を計測するのが望ましい。
【0050】
この素掘面形状計測のデータは前述したように、コンピューター50によって処理され、モニタ50A上に素掘形状線51として描画されるとともに、設計吹付け厚形状線52がその内側に描画される。
【0051】
なお、素掘面〜吹付け厚計測に当たっては、掘削の蛇行や曲線施工箇所等では余掘が生じて吹付け装置1の回転中心位置がトンネル掘削断面中心から偏心していることがあるため、トンネル横断面内での吹付け装置1の回転中心位置座標OF(図15参照)をTBM2の位置座標から幾何計算によって特定するとともに、素掘形状計測によって得られたデータに基づいてトンネル掘削断面の中心OTを仮想演算により求め両者を比較する。両者の間に偏心が生じているならば、たとえばトンネル高さ方向中心ラインより下半部は余掘がないと仮定して、吹付け装置1の回転中心位置座標OFを通る水平ライン上における左右両側での計測値aR、aLと、回転範囲内における端部位置(斜め下方向視準位置)における左右両側での計測値bR、bLより鉛直方向ズレと水平方向ズレを計算し、それぞれの偏心量をプログラム上で補正するようにしている。なお、硬岩で余掘がない場合は直接、天端までの鉛直距離で補正するようにしてもよい。
【0052】
水洗いおよび素掘面形状計測を終えたならば、前記前回の吹付け完了位置に戻り、この位置からコンクリート、モルタルなどの吹付けを開始する。
【0053】
吹付けは、旋回用モータ26による旋回移動と共に縦行用モータ20による前進移動を同時に行うようにする。具体的には、図13(吹付け面の展開図)に示されるように、吹付け装置1をトンネル周方向に左右交互に移動させるとともに、1旋回毎(トンネル周方向の移動可能範囲における一方側端部から他方側端部までの移動)の前進距離LVが吹付け幅Sのほぼ1/2となるように前記吹付け装置1の前進速度を制御するようにする。このような吹付けパターン(第1吹付けパターン例)を採用することにより、走行過程で部分的に二層吹きされる部分がなくなり、吹付け対象区間の全面に対して均一に吹付けできるようになる。しかも、旋回時に前旋回時に吹付けの完了した平行四辺形状の吹付け完了エリアに対して、丁度、三角形状に1/2面積分の重なりをもって吹付けできるようになるため、1回の旋回移動によって2層吹きが可能となる。
【0054】
上記した例は、比較的に小断面径のトンネル掘削に好適に適用される例であるが、トンネル径が大断面となるような場合には、図14に示されるように、先ず、トンネル長手方向に吹付け対象範囲長Lを設定し、この対象範囲長L内で前進および後進を繰り返すようにするとともに、吹付け装置1の1前後進毎の旋回距離LHがほぼ吹付け幅Sの1/2となるように吹付け装置1の旋回速度を制御する吹付けパターン(第2吹付けパターン例)が好適に採用される。
【0055】
ところで、吹付けに当たっては、吹付け用グラウトポンプ始動から実際に吹付けノズル40からコンクリート、モルタル等の吹付材が吐出されるまでのタイムラグが発生する。そのため、吹付け装置1の移動開始に遅れて吹付けが開始されたため、吹付け開始初期に吹付けが行われない不良箇所が発生することがあった。そこで、吹付け装置1の移動開始と吹付け開始とを一致させるために、吹付けホース長に応じたノズルからの吐出までの時間をタイマーセットした吹付け用グラウトポンプのシーケンサと、吹付け装置1の移動制御用シーケンサとをデータリンクさせることにより、1つの始動ボタンを押すと、吹付け用グラウトポンプが始動するとともに、吹付けノズル40から吹付材が吐出された時点で吹付け装置1が移動を開始するようにしている。
【0056】
また、吹付け装置1の移動停止と吹付け用グラウトポンプの停止を一致している場合には、吹付けホース内部に吹付材が残留し、閉塞の原因となるなどの問題があった。そこで、吹付け用グラウトポンプのシーケンサに吹付材用ポンプ停止から吹付材吐出終了までの時間をタイマーセットし、吹付け装置1の移動制御用シーケンサとデータリンクさせることにより、吹付けホース内に吹付材が残留しないように吹付け装置の移動停止に合わせて吹付材吐出が終了できるようにしている。
【0057】
このような吹付け時の制御を行うことにより、吹付け開始初期であっても未吹付け箇所などの吹付け不良を無くすことができるようになる。また、吹付け終了時にも、同様に吹付け不良箇所を無くすことが可能になるとともに、吹付けホース内の残材料を無くしホース内の閉塞を未然に防止できるようになる。その結果、対象全範囲に亘って均等厚で、または円滑な仕上がり面になるように吹付け施工できるようになる。
【0058】
吹付けは、基本的には吹付吐出量を一定とし一定速度の前進速度および旋回速度の条件の下で吹付けを行うことにするが、余掘、湧水や剥離によって生じた吹付け面の不連続壁面に対しては前記第1パターン例では旋回速度を、上記第2パターン例では前進および後進速度を調整することにより吹付け面が均一になるように吹付けするようにしてもよい。また、トンネル断面各所でのリバウンド率の違いを同時に考慮して、具体的にはたとえば天端は1.4、下半は1.1とし、アーチ部は吹付け方向の鉛直成分で比例配分したリバンウンド率を考慮して、前記旋回速度または前後進速度を調整することもできる。
【0059】
TBM2が次サイクル掘進の準備のために、スラストジャッキ36,36…を収縮させて後胴2Cを前進させている間は前胴2Aの位置は変わらず、前胴2Aに連結されているズリ等搬送設備11の移動、すなわち掘進による吹付け装置1の相対移動がないため、吹付け装置1自身の前進移動と旋回移動のみを制御して吹付けを行えば足りるが、次掘進工程に入り前胴2Aが前進し始めた場合には、吹付け装置1全体が掘進に従って前進することになる。
【0060】
そこで、TBM2側からヘッド部位置情報および掘進速度情報をリアルタイムで受け取ることにより、次サイクル掘削の開始時点から吹付け装置1の相対移動があったとしても、掘進速度と吹付け装置1の前進速度とを加算した速度が当初設定した吹付け面に対する設定速度になるように吹付け装置1の前進速度を制御するようにする。このようにTBM2のヘッド部位置情報および掘進速度情報をリアルタイムで受け取ることにより、TBM2が停止中であろうが掘進中であろうがTBM2の移動に影響されることなく吹付けが行えるようになる。
【0061】
吹付け範囲区間に亘って吹付けを完了したならば、次に素掘面の形状計測と同じ要領により吹付け面に対する形状計測を行う。その結果、設計吹付け厚に足らない箇所や不連続な仕上がり面が発見されたならば、その部位に対して重ねて吹付けを行い、最終的にトンネル全周に亘って設計吹付け厚または円滑な仕上がり面になったことが確認されたならば、吹付けを完了し、一旦吹付け完了位置に戻り、吹付け完了位置を記憶した後、最後部位置まで下がり次回の吹付けに備え待機する。その後、図16(D)に示されるように、1サイクル掘進が完了し前胴2Aの移動を停止し、次サイクル掘進のために後胴2Cを前進させたならば、次の1200mmの吹付け対象区間について同様の手順により吹付けを行うようにする。
【0062】
他方、TBM2の相対的位置関係の問題、具体的にはTBM2のテール部と吹付け装置1とが異常接近または衝突する事態や、吹付け施工速度に比べてTBM2の掘進が進みすぎて、次回の吹付け時に吹付け装置を最後部に移動しても前回の吹付け終了位置に戻れないような事態は、後述の方法によりこれらを防止するようにする。
【0063】
TBM2からリアルタイムで受け取ったテール位置情報と吹付け装置1の位置情報とを絶えず比較し、TBMテール部から300mm以内に吹付け装置1が接近するようになった場合には直ちに吹付けを完了するように吹付け装置1の移動を制御する。
【0064】
また、TBM2の掘進距離が進み過ぎて吹付け装置1による吹付け可能範囲を超えるような事態を回避するために、TBMテール部よりも前回吹付け終了位置がクリアランス(300mm)と吹付け装置1の移動可能距離(2500mm)とを加算した距離(離間距離)以上に、TBM2と吹付け装置1との間が離れようとしている場合には、前記離間距離を超える前にTBM2の掘進を停止するようにTBM2側に指令を発するようにする。
【0065】
以上、本発明吹付け方法を、吹付け装置がTBM掘進に従って移動する条件の下で取り付けられたトンネル掘削例により詳述したが、本吹付け方法はTBMとは別体とされ単独走行可能とされる場合であってもよく、また吹付け装置としては前述した吹付け装置1例以外に、トンネル長手方向およびトンネル周方向の位置制御が可能なアーム先端に吹付けノズルを保持したアーム式吹付けロボットであってもよい。
【0066】
【発明の効果】
以上詳説のとおり本発明によれば、吹付け用グラウトポンプのシーケンサと、吹付け装置の移動制御用シーケンサとをデータリンクさせることにより、吹付け用グラウトポンプ始動と吹付けノズルからの吹付け開始とのタイムラグ、並びに吹付け用グラウトポンプ停止と吹付けノズルからの吐出停止とのタイムラグを解消するようにしている。すなわち、吹付け用グラウトポンプを始動させた後、吹付けノズルから吹付材が吐出されるタイミングに合わせて吹付け装置が移動を開始するようにするとともに、吹付け終了時も同様に、吹付け装置が移動停止するタイミングに合わせて吹付けノズルからの吹付材吐出が終了するように制御している。
【0067】
したがって、吹付け開始初期および停止時において未吹付け箇所などの吹付け不良を無くすことができるようになるとともに、吹付け停止時に吹付けホース内の残材料を無くしホース内の閉塞を未然に防止できるようになる。その結果、対象全範囲に亘って均等厚で、または円滑な仕上がり面になるように吹付け施工できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本吹付け装置1をTBMに適用した場合の全体図である。
【図2】本吹付け装置1の全体側面図である。
【図3】その正面図である。
【図4】吹付け装置1の拡大側面図である。
【図5】吹付け装置1の拡大背面図である。
【図6】レーザー距離測定器6の拡大側面図である。
【図7】レーザー距離測定器6のエア供給系統図である。
【図8】吹付け厚管理フロー図である。
【図9】コンピューターモニタ上への吹付け厚測定結果の描画要領図である。
【図10】TBM情報を取得するための機器類の配置概念図である。
【図11】TBM情報を取得するための第1方法による測量要領図である。
【図12】TBM情報を取得するための第2方法による測量要領図である。
【図13】本発明に係る第1吹付けパターン例である。
【図14】本発明に係る第2吹付けパターン例である。
【図15】吹付け装置1の偏心補正要領図である。
【図16】TBM掘進に併行した吹付け手順および吹付け装置の動作制御段階図である。
【図17】本発明吹付けパターン例との比較のために示した吹付けパターン例である。
【符号の説明】
1…コンクリート吹付け装置、2…TBM、2A…前胴、2B…中胴、2C…後胴、3…周方向レール部材、5…後続台車、6…レーザー距離測定器、11…ズリ等搬送装置(接続設備)、32…カッターヘッド、33…土砂取り込み用チャンバ、34…メイングリッパ、35…フロントグリッパ、36…スラストジャッキ、42…収納函体、42a…レーザー発射口部、42b…エア流入口、45…蓋体、60A・60B…視準ターゲット、61…ジャイロコンパス、63…光波測距儀、64…視準バックターゲット
Claims (3)
- トンネル壁面に対する吹付け装置と、この吹付け装置へ吹付材を供給する吹付材圧送装置とを備える吹付け設備において、
吹付け用ホース長に応じて吹付材圧送開始から吹付材が吐出開始されるまでの時間および/または吹付材供給停止からホース内の吹付材が吐出終了するまでの時間をタイマーセットした吹付材圧送装置用シーケンサと、吹付け装置の移動制御用シーケンサとをデータリンクさせることにより、
吹付け開始時において、前記吹付材用圧送装置を始動させた後、吹付けノズルから吹付材が吐出されるタイミングに合わせて吹付け装置が移動を開始するように制御し、および/または、吹付け停止時において、前記吹付け装置が移動停止するタイミングに合わせて吹付けノズルからの吹付材吐出が終了するように制御することを特徴とするトンネル壁面に対する吹付け制御方法。 - 前記吹付け装置は、トンネル周方向壁面より内側にほぼ一定の離間距離をおいてトンネル周方向に沿って形成された走行レール面を有しかつトンネル長手方向に沿って移動自在とされる周方向レール部材を備え、この周方向レール部材に搭載され前記走行レール面に沿って所定角度範囲内でトンネル周方向回りに走行自在とされる装置である請求項1記載のトンネル壁面に対する吹付け制御方法。
- 前記吹付け装置は、トンネル長手方向およびトンネル周方向の位置制御が可能なアーム先端に吹付けノズルを保持したアーム式吹付けロボットである請求項1記載のトンネル壁面に対する吹付け制御方法。
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