JP3267578B2 - 吹付け厚測定方法 - Google Patents
吹付け厚測定方法Info
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Description
は地下空間施工などの地盤掘削工事において、掘削後の
壁面に対してモルタル、コンクリートなどの吹付材を吹
付けする際の吹付け厚管理のために採用される吹付け厚
測定方法に関する。
中に打設したロックボルトと、掘削壁面に吹き付けた吹
付材とを主たる支保部材とするNATM(New Austrian
Tunnelling Methed)に代表されるように、掘削壁面に対
する吹付け工事が盛んに行われている。この吹付け工事
は、多くの場合、移動可能なクローラ式、タイヤ式また
はレール式等の移動台車等に位置制御可能なアーム先端
に吹付けノズルを保持する吹付けロボットを用いたり、
或いはノズルホースを作業員が直接手に持って吹付け作
業が行われている。
付けが出来るだけ均一または平滑な仕上がり面となるよ
うに吹付けに併行して、或いは吹付け完了後に吹付厚管
理が行われている。
理方法としては、たとえば掘削壁面に対してピンをトン
ネル坑内側に設計厚さ分だけ突出させた状態で打ち付
け、このピンが吹付材によって隠れれば概ね設計吹付け
厚を満足しているとの判断の下で管理を行う方法などが
あり、後者の吹付け完了後の吹付け厚管理方法として
は、たとえば図14に示されるように、切羽90の後方
に三脚によって設置した光波測距儀91によりトンネル
周方向に沿って壁面形状計測を行い吹付け厚を測定する
方法や、人力または機械削孔により吹付け完了部を貫く
検査孔を形成し目視測定により所定の吹付け厚が確保さ
れているかどうかの確認を行う方法などを挙げることが
できる。
削壁面にピンを打設する方法は、地山が悪い場合は非常
に危険な作業になるとともに、ピン打設のために別途足
場類を設ける必要があり時間と手間の掛かる作業となっ
ていた。また、天井アーチ部などの視認し難い場所に打
設されたピンについては吹付け厚の確認が実質的に困難
であるなどの問題があった。
て断面形状計測を行う方法の場合には、測定個所に対し
てレーザー光が斜角で入射されるため、測定精度が確保
されないとともに、余堀等が存在する場合に断面測定誤
差が大きくなってしまう問題があった。すなわち、図1
5に示されるように、設計計画線S1に対して余堀が生
じて実際の掘削形状が掘削線S2で示される状態である
場合、測定対象断面T.D上の点T1,T2を視準して
得られる計測値がa1,a2であるとすると、計算上の
内空断面は(a1cosθ1+a2cosθ2)となるのに対
して、実際の内空断面は(b1+b2)であり、余堀に
よって測定値に大きな誤差が生じてしまうことがあっ
た。
ーザー光の障害物となるものをすべて待避させて形状計
測を行わなければならず作業効率の低下を招くなどの問
題があり、この問題を回避するために吹付け作業が終わ
ってからトンネル後方側で一定区間をまとめて形状計測
を行うようにした場合には、今度は吹付け厚管理が時間
的に事後管理となってしまい、吹付けへの迅速なフィー
ドバックが出来ないため不良区間が所定の長さ範囲に亘
って存在してしまう虞があるなどの問題が生じることに
なる。
け完了後に切羽後方にて行っていたため、時間的に事後
管理となってしまうため前述したような問題が発生する
とともに、吹付材色と地山色とが近似している場合は、
その境界線の判別が困難なことがあり、さらに測定個所
が検査孔周囲のどの位置かで測定結果が変わるなど測定
精度上の問題もあった。また、労力的にも測定作業は人
力作業となるため作業員の負担が大きいなどの問題があ
った。
ネル施工や地下空間施工などの掘削工事において、掘削
後の壁面に対する吹付材の厚さ管理を簡易かつ精度良く
行えるようにすることで、品質の向上や余吹き量の低減
によるコストダウン等を図ることにある。加えて、吹付
け作業の障害となることなく、吹付けと併行して或いは
吹付けにあまり遅れることなく吹付け厚測定が出来るよ
うにし吹付けに対する迅速なフィードバックを可能とす
ることにある。
に請求項1に係る発明として、掘削断面の内側にほぼ一
定の離間距離をおいて周方向に沿って配置された周方向
レール上に、該周方向レールに沿って移動自在とされる
走行台車を設けるとともに、この走行台車に吹付け装置
を搭載するとともに、前記吹付け装置の隣接位置に掘削
面をほぼ直交的に視準する光波測距儀を配設し、または
少なくとも掘削断面の内側をほぼ一定の離間距離をおい
て周方向に沿って移動制御可能なアーム先端に吹付けノ
ズルを保持するとともに、この吹付けノズルの隣接位置
に掘削面をほぼ直交的に視準する光波測距儀を保持し、
前記吹付け装置または光波測距儀の位置情報を管理する
条件の下で、地盤掘削後の所定断面位置において、前記
光波測距儀により掘削素掘面を断面周方向に沿って走査
することにより掘削後の素掘面形状データを得た後、吹
付け作業中の任意段階または吹付け作業完了段階に前記
所定断面位置で、再度前記光波測距儀により断面周方向
に沿って吹付け面を走査することにより吹付け中または
吹付け完了後の吹付け厚形状データを得るとともに、前
記素掘面形状データと吹付け厚形状データとに基づいて
吹付け厚を求めることを特徴とする吹付け厚測定方法が
提供される。
記吹付け厚測定方法を実際に行うための吹付け厚測定装
置として、たとえば、掘削断面の内側にほぼ一定の離間
距離をおいて周方向に沿って配置された周方向レール上
に搭載され、該周方向レールに沿って移動自在とされる
走行台車上に掘削面をほぼ直交的に視準する光波測距儀
を配設した吹付け厚測定装置や、少なくとも掘削断面の
内側をほぼ一定の離間距離をおいて周方向に沿って移動
制御可能なアーム先端に光波測距儀を保持してなる吹付
け厚測定装置が用いられる。
開閉自在とされる収納函体に収められ、かつ任意時に前
記収納函体内にエア供給することにより前記光波発射口
から外部に流出する空気流れを生起させるようにしたも
のが好適に使用される。後述のように、吹付けノズルに
近接した場所に設置される場合であっても、吹付け中は
蓋を閉鎖することによりリバウンドによって光波測距儀
が汚されるのを防止できるとともに、少なくとも距離測
定を行うために蓋を開とした状態では前記外部側に流れ
る気流によって、コンクリート塵埃やモルタル塵埃など
により光波測距儀が汚されるのを防止できるようにな
る。
えて、好ましくは掘削面をほぼ直交的に視準しながら掘
削断面を周方向に沿って走査可能な光波測距儀により、
吹付け前の素掘面形状データと吹付け途中または完了時
の吹付け厚形状データとに基づいて吹付け厚を求めるよ
うにしている。光波測距儀は距離測定対象面に対して直
交的に視準するようにしているため、余堀の有無等に関
係なく、精度良く吹付け厚の測定が可能になるととも
に、目視等の抽象的な基準に基づくのではなく確実な測
定データに基づいて吹付け厚が測定されるため、この結
果に基づいて吹付けを行うことにより均一かつ平滑な仕
上がりの吹付け施工が実現されるようになる。
光波測距儀の位置情報を管理する条件の下で、吹付け厚
を測定するようにする。したがって、後述のように、例
えばTBMの掘進により吹付け装置に位置変化があって
も前回の吹付け終了座標位置 から常に吹付けを開始でき
るようになるとともに、TBMの掘進により吹付け装置
に位置変化があっても前回の吹付け終了座標位置から常
に吹付けを開始できるようになる。また、吹付け途中の
任意段階または吹付け完了段階で素掘面の計測位置と同
角度位置で吹付け面に対する現吹付け厚測定を行い得る
ようになる。さらに、吹付け作業のほぼ完了時点で、設
計吹付け厚に対して余掘、剥落などの不連続箇所が存在
するため、部分的に吹付け厚が足らないような状況が生
じているならば、コンピューターモニタ上に描画された
設計吹付け厚形状線と現吹付け厚形状線とを比較しなが
ら設計吹付け厚に足らないエリア部分を増厚するように
吹付け装置を移動制御して吹付けを行い得るようにな
る。
状データをコンピューターによってデータ処理しモニタ
上に素掘形状線として描画するとともに、この素掘形状
線に基づいて該素掘形状線の内側に設計吹付け厚形状線
を描画し、その後吹付け厚形状データが得られたなら
ば、この吹付け厚形状データをコンピューターによって
データ処理してモニタ上に吹付け厚形状線として重ねて
描画するようにする請求項1記載の吹付け厚測定方法が
提供される。
データの処理は、単なる差分数値データとして表示する
ことも出来るが、好ましくは一目で判別出来るように、
前記素掘面形状データをコンピューターによってデータ
処理しモニタ上に素掘形状線として描画するとともに、
この素掘形状線に基づいて該素掘形状線の内側に設計吹
付け厚形状線を描画し、その後吹付け厚形状データが得
られたならば、この吹付け厚形状データをコンピュータ
ーによってデータ処理してモニタ上に吹付け厚形状線と
して重ねて描画するようにするのが望ましい。なお、吹
付け厚は直接的には前記素掘面形状データと吹付け厚形
状データと差から求めることができるが、実際の管理は
間接的に設計吹付け厚に対する現吹付け厚の差分値のみ
を表示するようにもできる。しかし、前記設計吹付け厚
が素掘面形状データを基に算出される数値であることを
考えれば、間接的ではあるが素掘面形状データと吹付け
厚形状データとに基づいて吹付け厚を求めている点にお
いて何ら変わりはない。
光波測距儀の視準回転中心座標と、素掘面形状データに
基づいて求めた掘削断面中心座標との比較を行い、およ
び/または掘削面データおよび吹付け面データのトンネ
ル重心位置座標の比較を行い、偏心が生じていると判断
されるならば、プログラム上で前記偏心を自動補正する
ようにしてある請求項1〜2記載いずれかに記載の吹付
け厚測定方法が提供される。
断面の中心に配置することを前提とした方法の場合や、
光波測距儀を任意の位置に置いて後方のトータルステー
ション(別の光波測距儀)によって自らの視準回転中心
座標を求める方法の場合、掘削の蛇行や曲線施工箇所等
では余掘が生じて吹付け厚測定装置の視準回転中心位置
がトンネル掘削断面中心や所定の位置から偏心していた
り、または前記トータルステーションの測定誤差が発生
していたりするために発生する測定誤差を補正するため
前記光波測距儀の視準回転中心座標と、素掘面形状デー
タに基づいて求めた掘削断面中心座標との比較を行い、
さらには同じ測定断面でも掘削断面測定時期と吹付け面
測定時期がずれるなどの理由による測定誤差を補正する
ため掘削面データおよび吹付け面データのトンネル重心
位置座標の比較を行い、相互の座標間に偏心が生じてい
ると判断されるならば、プログラム上で前記偏心を自動
補正するようにするのがよい。
般的なモルタルやコンクリート吹付けの他、これらを利
用した各種覆工材料の吹付けを含むものである。
例について図面を参照しながら詳述する。
長手方向に沿って移動自在とされる吹付け装置が全断面
掘削機(以下、TBMという。)から後方に延長される
ズリ搬送装置などの付帯設備に設けられ、かつこの吹付
け装置に対して光波測距儀が配置された態様例における
吹付け厚測定方法を示すものである。
例について詳述する。
図、図3はその正面図である。吹付け装置1は、図1に
示されるように、地山を掘削するTBM2と、このTB
M2の後方に続く後続台車5とを接続する接続設備、具
体的には後述のズリ等搬送設備11を支持体として設け
られ、TBM2の掘進に追従しながら例えば円形に掘削
された壁面に対し順次吹付材を吹付けするものである。
胴2Aと、中胴2Bと、後胴2Cとに分かれており、接
合点は屈曲可能となっている。前記中胴2Bは前胴2A
から延在される胴体部分と、後胴2Cの前端部から延在
される胴体部分との重なり部分となりTBM2が長手方
向に伸縮自在となっている。前記前胴2Aの後端部と後
胴2Cの前端部との間には複数本のスラストジャッキ3
6,36…が設けられ、前胴前進時には後胴2Cのメイ
ングリッパ34,34…を拡張しトンネル坑壁に固定し
た状態で前記スラストジャッキ36,36…を伸長し、
後胴前進時にはメイングリッパ34,34…の支持を開
放するとともに、前胴2Aのフロントグリッパ35,3
5…を拡張してトンネル坑壁に固定した状態で前記スラ
ストジャッキ36,36…を収縮させることにより、前
胴2Aと後胴2Cとが交互に前進を繰り返すようになっ
ている。所謂、スラスト推進である。
タを備えるカッタヘッド32が回転自在に設備され、こ
のカッタヘッド32の内部には掘削土砂取り込み用のチ
ャンバ33が形成されている。この土砂取り込み用チャ
ンバ33に接続してベルトコンベアを内蔵するガーダ1
1Aがトンネル後方側に延長され、掘削された土砂を坑
外に搬出するようになっている。前記ガーダ11Aの下
面側にはTBM2の後方部位置を吸込み口として後方側
に連続する集塵装置11Bが一体的に設けられている。
本例では前記ガーダ11Aおよび集塵装置11Bが一体
としてズリ等搬送設備11を構成している。
うに、前記ズリ等搬送設備11の集塵装置11Bの下面
に対して、開口を内側に向けて配設された左右一対の溝
型レール13A、13Bをトンネル長手方向に沿って固
設し、この溝型レール13A、13Bの溝内にローラを
嵌合させトンネル長手方向に沿って移動自在とされる走
行基体14を設け、この走行基体14の下面側に設けら
れた垂下ブラケット15によって周方向レール部材3が
固定支持され、この周方向レール部材3に対して走行自
在に搭載されている。
向壁面Hより内側にほぼ一定の離間距離をおいた円軌跡
線に沿って走行体たる前記吹付け装置1をトンネル周方
向に沿って走行させるためのもので、本例ではリング状
に加工されたレール部材が用いられている。なお、本例
では掘削断面形状が円形であるTBM2に対する適用例
を示したため、周方向レール部材3も円形状としたが、
たとえば複合円断面のトンネルの場合には、この複合ト
ンネル断面形状に合わせてその相似縮小形状に加工され
た周方向レール部材が用いられる。
業をトンネル長手方向の所定範囲に亘って連続的に行え
るようにトンネル長手方向に沿って移動可能となってい
る。図2に示されるように、溝型レール13A、13B
の前側端部と後側端部とにそれぞれスプロケット18
A、18Bを支持するスプロケットブラケット16A、
16Bを配設固定するとともに、走行基体14の前側お
よび後側にそれぞれギヤ固定具17A、17Bを固定
し、前記ギヤ固定具17Aに一端を固定したチェーン1
9を前記スプロケット18A、18Bを回して他方のギ
ア固定具17Bに連結固定し、かつ一方のスプロケット
ブラケット16Bの下面側にモータ支持台21を固定支
持し、これに固定支持された縦行用モータ20の原動ス
プロケット20aと前記スプロケット18Bとの間に伝
動チェーン22を巻回し、縦行用モータ20の原動軸を
正逆方向に夫々回転させることによって走行基体14と
共に周方向レール部材3をトンネル長手方向に移動可能
としている。
け装置1は、詳細には図4および図5に示されるよう
に、装置本体23の走行部に、周方向レール部材3の内
面側に接触する駆動ピニオンギア24と、周方向レール
部材3の外面側に接触する押えローラ25A、25Bと
を備え、周方向レール部材3を前記駆動ピニオンギア2
4と押えローラ25A、25Bとによって周方向レール
部材3を挟み付けることによって支持されるようになっ
ており、前記駆動ピニオンギア24と周方向レール部材
3の内面に形成されたラックギア3aとが歯合し、旋回
用モータ26によって前記駆動ピニオンギア24が回転
されることによって周方向レール部材3に沿って移動自
在となっている。
28は、吹付け角制御用シリンダ27によって後端が支
持され、吹付けノズル40の吹付け角度を任意角度に調
整できるようになっているとともに、ノズルホルダ28
の後方上面には揺動杆29が上方側に突出して設けられ
ており、モータ29によって回転されるギア31の回転
運動を前記揺動杆29の直進往復動作に変換することに
よってノズルホルダ28を連続的に揺動動作させ、吹付
け装置1の1ライン走行によって吹付材を所定幅Sで吹
付けできるようになっている。前記走行基体14の後側
上部位置には前記吹付けノズル40に接続される吹付け
材供給ホース39を支持するホース支持フレーム37が
配設され、さらに前記走行基体14の上方側でかつ周方
向レール部材3の内側には、吹付け材のリバウンドがズ
リ等搬出設備11に付着するのを防止するために略円筒
状の防護カバー38が設けられている。
面をほぼ直交的に視準しながら掘削 断面を周方向に沿っ
て走査する光波距離測定器6が設けられ、吹付け作業に
併行して吹付け厚測定が行えるようになっている。前記
光波距離測定器6は、詳細には図6及び図7に示される
ように、レーザー発射口42aを開口とする収納函体4
2内に光波測距儀43を収納するとともに、エアシリン
ダ44によって任意時に前記光波発射口42aを蓋体4
5によって開閉自在としたものである。また、前記収納
函体42の後部側にエア流入口42bを設けるととも
に、エア供給ホース46aを接続して、少なくとも距離
測定中は収納函体42内にエアを供給するようにしてい
る。供給されたエアは、前記光波発射口部42aより外
部に流出する空気流れとなってリバウンドによって飛散
したコンクリート・モルタル粉塵や塵埃が収納函体42
の内部に侵入するのを防止するようになっている。これ
により、光波測距儀43による計測が常に良好な状態で
行われるようになる。
2bに対するエア供給は、エア供給元ホース46を途中
で2つに分岐させ、一方のエア供給ホース46aを前記
エア流入口42bに接続し、他方のエア供給ホース46
bをエアシリンダ44に接続するようにし、それぞれの
エア供給路中間に設けた電磁弁47a、47bによりエ
ア供給・エア停止が制御されるようになっている。な
お、前記エアシリンダ44は内設されたスプリング44
aによってピストン44bが外方に付勢された構造のシ
リンダであり、エアを供給しスプリング44aを収縮さ
せることにより蓋体45の閉鎖が行われるようになって
いる。蓋45の開閉制御としては、たとえば吹付け作業
時や水洗い作業時にはエアを供給することにより蓋45
を閉めるようにすれば、リバウンドしたモルタルやコン
クリートが収納函体42内部に流入するのを完全に防止
できるようになる。
タンク(吹付材料運搬車)をTBM後続台車最後部付近
で切り離し、坑内に配置しているバッテリーロコにて先
頭の後続台車位置まで移動させる。
ッキ36,36…の全伸び時(1サイクル掘進の完了
時)には溝型レール13A、13Bの最後部位置に待機
させておく。この状態からTBM2はスラストジャッキ
36,36…を収縮させ、すなわち後胴2Cを前進させ
て次のサイクル掘進の準備に入る。後胴2Cが前進する
と、1サイクル掘進長に相当する長さ範囲に亘って掘削
素掘面が露出することになり、この範囲を1回の吹付け
対象区間として吹付けが行われる。
位置を座標として記憶しており、この位置まで自動的に
前進するとともに、TBM2からテール部位置情報を受
け取ることにより、これから吹付け可能な距離を自動判
断するようになっている。また、TBM2の位置情報の
取得に基づいて吹付け装置1の自己座標を補正すること
により、TBM2の掘進により吹付け装置1に位置変化
があっても前回の吹付け終了座標位置から常に吹付けを
開始できるようになっている。なお、これらTBM2の
位置情報および吹付け装置1の位置情報は、相対座標で
は相互の関係が不明瞭になるため、絶対座標系にて行う
ようにする。
カスやヘドロが付着しているため、吹付けポンプにより
吹付材の吹付けを行う前に素掘面の水洗いを行う。掘削
面の水洗いを終えた吹付け装置1は、吹付け対象区間の
略中央位置、または複数断面位置にて吹付け装置1を周
方向レール3に沿って旋回させ、図8に示すように、所
定の角度ピッチ位置で停止させるか、または旋回移動さ
せながらトンネル周回りに沿って素掘面の形状計測を行
うようにする。測定断面位置数は、均一断面の場合には
測定個所は1断面でもよいが、不連続断面などの場合に
は複数断面を計測するのが望ましい。旋回移動させなが
ら形状計測を行う場合には、測点間隔を小さく設定する
ことにより実際の断面形状に近似した断面形状データが
得られるようになるとともに、多くの計測点を短時間に
計測できるようになる。
0に送られた後、データ処理が行われ、図9に示される
ように、コンピューターモニタ50A上に素掘形状線5
1として描画されるとともに、この素掘形状線51に基
づいてその内側に設計吹付け形状線52が描画されるよ
うになっている。また、吹付け装置1の位置も同時にコ
ンピューターモニタ50A上に表示されるようになって
いる。
で吹付け装置1を稼働しコンクリート、モルタル等の吹
付け作業を開始する。
し一定速度の前進速度および旋回速度の条件の下で吹付
けを行うことにするが、余掘、湧水や剥離によって生じ
た吹付け面の不連続壁面に対しては移動速度を調整する
ことにより吹付け面が均一になるように吹付けするよう
にしてもよい。また、トンネル断面各所でのリバウンド
率の違いを同時に考慮して、具体的にはたとえば天端は
1.4、下半は1.1とし、アーチ部は吹付け方向の鉛
直成分で比例配分したリバンウンド率を考慮して移動速
度を調整することもできる。
け完了段階で素掘面の計測位置と同角度位置で吹付け面
に対する現吹付け厚測定を行う。この形状計測データは
前記素掘形状計測と同様にコンピューター50によって
データ処理され、コンピューターモニタ50A上に現吹
付け厚形状線53として描画される。
に表示された3本の形状線、すなわち素掘形状線51,
設計吹付け厚形状線52および現吹付け厚形状線53に
より現吹付け状況を一目で把握することができるように
なる。
完了時点で、設計吹付け厚に対して余掘、剥落などの不
連続箇所が存在するため、部分的に吹付け厚が足らない
ような状況が生じているならば、コンピューターモニタ
50A上に描画された設計吹付け厚形状線52と現吹付
け厚形状線53とを比較しながら設計吹付け厚に足らな
いエリア部分を増厚するように吹付け装置1を移動制御
して吹付けを行い、トンネル周方向の全周に亘って設計
吹付け厚通りにコンクリートまたはモルタル等の吹付け
作業を行う。なお、吹付け装置1は、前回の測定位置を
座標として記憶しており、TBM2が掘進によって前進
してもTBM2から位置情報を受け取ることにより、吹
付け前に計測を行った素掘面形状測定位置に移動して吹
付け後の形状計測を行えるようになっている。
一目で現吹付け厚状況が判るように、モニター50A上
に描画させるようにしたが、要は設計吹付け厚を満たし
て吹付けが行われたか否かが判別出来ればよいため、た
とえば図10に示されるように、現吹付け厚および設計
吹付け厚との差を数値表示するようにしてもよい。な
お、吹付け管理は後者の設計吹付け厚との差のみでも可
能であるため、これだけを表示するようにしてもよい。
は、光波測距儀の視準回転中心をトンネル掘削断面の中
心に配置することを前提とした方法の場合や、光波測距
儀を任意の位置に置いて後方のトータルステーション
(別の光波測距儀)によって自らの視準回転中心座標を
求める方法の場合、掘削の蛇行や曲線施工箇所等では余
掘が生じて吹付け厚測定装置の視準回転中心位置がトン
ネル掘削断面中心や所定の位置から偏心していたり、ま
たは前記トータルステーションの測定誤差が発生してい
たりするため、トンネル横断面内での吹付け装置1の回
転中心位置座標OF(図11参照)をTBM2の位置座
標から幾何計算によって特定するとともに、素掘形状計
測によって得られたデータに基づいてトンネル掘削断面
の中心OTを仮想演算により求め両者を比較する。両者
の間に偏心が生じているならば、たとえばトンネル高さ
方向中心ラインより下半部は余掘がないと仮定して、吹
付け装置1の回転中心位置座標OFを通る水平ライン上
における左右両側での計測値aR、aLと、回転範囲内
における端部位置(斜め下方向視準位置)における左右
両側での計測値bR、bLより鉛直方向ズレと水平方向
ズレを計算し、それぞれの偏心量をプログラム上で補正
するようにしている。なお、硬岩で余堀がない場合は直
接、天端までの鉛直距離で補正するようにしてもよい。
時期と吹付け面測定時期がずれるなどの理由による測定
誤差を無くすため、掘削面データおよび吹付け面データ
のトンネル重心位置座標の比較を行い、相互の座標間に
偏心が生じていると判断されるならば、プログラム上で
前記偏心を自動補正するようにするのが望ましい。な
お、この場合の偏心の有無は吹付け形状計測によって得
られたデータを、吹付けしていない下半部などの素掘面
データとの比較により偏心の有無をチェックするように
してもよい。
動式ガントリー)に対してアーム先端に吹付けノズルを
保持する吹付けロボットを設けるとともに、この吹付け
ロボットのアーム先端に前記吹付けノズルと共に光波距
離測定器を備えた例を示すものである。
平面図である。
61の下端部に走行装置62,62を備え自走可能とさ
れる門型架台63と、アーム先端に吹付けノズル63お
よび光波測距儀65を保持する吹付けロボット66とか
ら主に構成される吹付け作業用架台である。
走行装置62を鉛直軸周りに回転制御することにより進
行方向を制御する操舵装置67,67が設けられている
とともに、隣接位置には定位時の安定性を確保するため
にアウトリガー68,68が設けられている。また、前
記門型架台63の上面には、2条の吹付けロボット用レ
ール69、69が敷設され、この吹付けロボット用レー
ル69,69に沿って吹付けロボット66を支持する吹
付けロボット用走行基体70がトンネル長手方向に沿っ
て前後進自在となっている。
ボット用走行基体70に対して鉛直軸周りに回転自在か
つ水平軸周りに伏仰自在に支持された第1アーム71が
連結されるとともに、この第1アーム71の先端側にて
支持された第2アーム72とを備え、この第2アーム7
2の先端に吹付けノズル64及び光波距離測定器65が
保持されている。前記第1アーム71の鉛直軸周りの回
転制御は油圧シリンダ738によって行われ、伏仰方向
の揺動制御は油圧シリンダ74によって行われるように
なっている。また、第2アーム72は第1アーム71の
保持されたままで前後進自在とされ、その進退制御は油
圧シリンダ75によって成されるようになっている。吹
付けノズル64及び光波距離測定器65の直接的な姿勢
制御は、第2アーム72との間に介在された回転ヘッド
装置76によって左右方向の首振りが制御され、かつ前
後方向の首振りは油圧シリンダ77によって制御される
ようになっている。
も前記第1形態例と全く同様の方法により吹付け厚測定
を行うことができる。すなわち、吹付けロボット66の
各油圧シリンダを制御プログラムに従って掘削面をほぼ
直交的に視準しながら掘削断面を周方向に沿って移動可
能としておき、吹付け前の素掘面を走査して素掘面形状
データを得たならばこれをコンピューターに取り込み、
その後吹付け途中の任意段階または吹付け完了段階時
に、同じ要領によって同一走査線に沿って光波距離測定
器を移動させることにより吹付け中または吹付け後の吹
付け厚形状データを得て、前記素掘面形状データと吹付
け厚形状データとに基づいて現吹付け厚を知ることが可
能となる。
ータルステーション(位置特定のために設置した光波測
距儀)により測定して、油圧シリンダのデータにより光
波測距儀65の位置座標を求めてもよいし、或いはアー
ム先端に取り付けられた光波測距儀65の位置を直接的
に後方のトータルステーションでリアルタイムに計測す
るようにしてもよい。
る吹付け厚測定方法は、吹付材の吹付けと併行してまた
は吹付けに遅れることなく吹付け厚測定が可能となり、
不良個所が見つかったならば直ちに吹付け補修が可能と
なっている。
ネル施工や地下空間施工などの掘削工事において、掘削
後の壁面に対する吹付材の厚さ管理を簡易かつ精度良く
行えるようになるため、この計測結果に基づいて吹付け
を行うことにより、品質の向上や余吹き量の低減による
コストダウン等を図ることが可能となる。
まり遅れることなく吹付け厚測定が出来るようになるた
め、吹付けに対して迅速にフィードバックすることによ
り吹付け不良個所を無くした効率的な吹付けが可能とな
る。
面図である。
の描画要領図である。
果の他の表示例図である。
付けロボット66のアーム先端に搭載した移動式吹付け
作業架台の側面図である、
図である。
胴、2C…後胴、3…周方向レール部材、5…後続台
車、6…光波距離測定器、11…ズリ等搬送装置(接続
設備)、32…カッターヘッド、33…土砂取り込み用
チャンバ、34…メイングリッパ、35…フロントグリ
ッパ、36…スラストジャッキ、42…収納函体、42
a…光波発射口部、42b…エア流入口、45…蓋体、
43…光波距離測定器、60…移動式吹付け作業架台、
63…門型架台、64…吹付けノズル、66…吹付けロ
ボット、65…光波距離測定器、71…第1アーム、7
2…第2アーム
Claims (3)
- 【請求項1】掘削断面の内側にほぼ一定の離間距離をお
いて周方向に沿って配置された周方向レール上に、該周
方向レールに沿って移動自在とされる走行台車を設ける
とともに、この走行台車に吹付け装置を搭載するととも
に、前記吹付け装置の隣接位置に掘削面をほぼ直交的に
視準する光波測距儀を配設し、または少なくとも掘削断
面の内側をほぼ一定の離間距離をおいて周方向に沿って
移動制御可能なアーム先端に吹付けノズルを保持すると
ともに、この吹付けノズルの隣接位置に掘削面をほぼ直
交的に視準する光波測距儀を保持し、 前記吹付け装置または光波測距儀の位置情報を管理する
条件の下で、 地盤掘削後の所定断面位置において、前記
光波測距儀により掘削素掘面を断面周方向に沿って走査
することにより掘削後の素掘面形状データを得た後、吹
付け作業中の任意段階または吹付け作業完了段階に前記
所定断面位置で、再度前記光波測距儀により断面周方向
に沿って吹付け面を走査することにより吹付け中または
吹付け完了後の吹付け厚形状データを得るとともに、前
記素掘面形状データと吹付け厚形状データとに基づいて
吹付け厚を求めることを特徴とする吹付け厚測定方法。 - 【請求項2】前記素掘面形状データをコンピューターに
よってデータ処理しモニタ上に素掘形状線として描画す
るとともに、この素掘形状線に基づいて該素掘形状線の
内側に設計吹付け厚形状線を描画し、その後吹付け厚形
状データが得られたならば、この吹付け厚形状データを
コンピューターによってデータ処理してモニタ上に吹付
け厚形状線として重ねて描画するようにする請求項1記
載の吹付け厚測定方法。 - 【請求項3】前記光波測距儀の視準回転中心座標と、素
掘面形状データに基づいて求めた掘削断面中心座標との
比較を行い、および/または掘削面データおよび吹付け
面データのトンネル重心位置座標の比較を行い、偏心が
生じていると判断されるならば、プログラム上で前記偏
心を自動補正するようにしてある請求項1〜2記載いず
れかに記載の吹付け厚測定方法。
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- 1999-03-29 JP JP08628499A patent/JP3267578B2/ja not_active Expired - Fee Related
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