JP3812486B2 - ディスクチェンジャー装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、装置内に複数枚のディスクを収納し、その中から選択されたディスクを搬送してディスクの記録再生を行うディスクチェンジャー装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ディスクチェンジャー装置としては、例えば特開平7ー282520号に記載されたものが知られている。この従来構成においては、ディスクを載置するサブトレイと、このサブトレイを移動可能に保持するメイントレイとが、上下に複数積層された状態で配置されている。また、上下に移動することで、指定されたメイントレイ及びサブトレイを選択して移動させるトレイ移動機構を有する。このトレイ移動機構により、メイントレイは、サブトレイを伴って装置外に突出してディスクの交換を行う交換位置と、装置内にディスクを収納する待機位置との間を移動し、またサブトレイは、メイントレイとの係合の断続によりメイントレイ上を、待機位置と、装置内に設けられた再生機構によってディスクを記録再生する再生位置との間を移動するよう構成されている。なお、再生機構は、選択されたディスクの上下位置に合わせ上下に移動できるようになっている。そして指令を出すことにより、ディスクの交換は、選択されたメイントレイをトレイ移動機構によって交換位置に移動させて行い、その後メイントレイを装置内の待機位置に戻しディスクが収納される。このとき、ユーザーが交換位置にあるメイントレイを手で押すことで、メイントレイの待機位置への移動が開始されるようにもなっている。次にディスクの記録再生は、再生機構を上下に移動させて選択されたディスクの上下位置に合わせると共に、選択されたサブトレイを、トレイ移動機構によってディスクを伴って待機位置から再生位置に移動させることで行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このようなディスクチェンジャー装置においては、ピニオン回動モータ及び各ギアからなるトレイ移動機構によって、メイントレイを移動させる駆動力や速度が最適になるよう決定されており、ディスクの交換をするべくトレイ移動機構によって交換位置に移動させたメイントレイを、ディスクを交換した後、メイントレイの待機位置への移動を開始させるべく手で押した場合に、そのメイントレイを押すために必要な力が、ピニオン回動モータ及び各ギアからなるトレイ移動機構によって制約されてしまい、軽くすることができないという問題があった。
【0004】
本発明は、交換位置にあるメイントレイを、ピニオン回動モータ及び各ギアからなるトレイ移動機構によって制約されることなく、軽い力で押しても、メイントレイの待機位置への移動を開始させることができるディスクチェンジャー装置を提供することを目的としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明の請求項1記載のディスクチェンジャー装置は、複数枚のディスクを収納し、その中から選択されたディスクを搬送してディスクの記録再生を行う装置であって、ディスクを各々1枚ずつ載置し、ディスクの主面と平行な略水平方向に移動可能で、ディスクの主面に対し直角である略垂直方向に複数枚積層されたトレイと、ディスクをターンテーブル上に保持して記録または再生するディスク記録再生部と、装置内にディスクを収納する待機位置を中にして、トレイを装置外に突出させてディスクの着脱を行う着脱位置との間、ならびにディスクを記録再生する記録再生位置との間に亘って、トレイを往復搬送するトレイ移送手段と、ディスク記録再生部を略垂直方向に移動させて選択されたディスクの高さに合わせる昇降手段と、同じく略垂直方向に移動して指定されたディスクを載置しているトレイを選択するトレイ選択手段と、トレイ移送手段と昇降手段とトレイ選択手段を駆動する駆動機構部を有し、駆動機構部に、トレイ移送手段を駆動するメインギアと、メインギアの回転に伴って動作するアシストばねとを設け、トレイが着脱位置及びその近傍にあるときに、メインギアとアシストばねとが係合するように構成したことを特徴としたものである。したがって請求項1の発明によると、トレイを着脱位置に移動させる場合に、トレイ移送手段に駆動されてトレイが着脱位置の近傍にくると、そのトレイ移送手段を駆動するメインギアがアシストばねと係合し、その回転に伴ってアシストばねを作動させた(押した)状態で着脱位置に至ることになり、トレイが着脱位置にあるときはアシストばねの反力によってメインギアを押し返す状態になる。よって、トレイ移送手段を介してメインギアと連動しているトレイも、待機位置から着脱位置に移動する方向とは逆の方向に、アシストばねの反力の分だけ押し返された状態となる。したがって、このアシストばねの反力を調整することにより、水平移動モータ及び各ギアからなるトレイ移送手段及び駆動機構部によって制約されることなく、着脱位置にあるトレイを軽い力で押すだけで、トレイの待機位置への移動を開始させることができることになる。
【0006】
また本発明の請求項2記載のディスクチェンジャー装置は、上記した請求項1記載の構成において、ディスクを記録または再生していない状態において、トレイを着脱位置及びその近傍に移動させた場合には、メインギアとアシストばねの一端とが係合すると共に、任意のトレイ上のディスクをターンテーブル上に保持して記録または再生している状態において、その記録または再生中であるディスク及びトレイを除いた残りのトレイを、着脱位置及びその近傍に移動させた場合には、メインギアと同一アシストばねの他端とが係合するように構成したことを特徴としたものである。したがって請求項2の発明によると、着脱位置にあるトレイを軽い力で押して待機位置への移動を開始させることを、ディスクを記録または再生していない状態でトレイを着脱位置及びその近傍に移動させた場合でも、またディスクの記録中または再生中に、それ以外の残りのトレイを着脱位置及びその近傍に移動させた場合でも、同一の1個のアシストばねで実現することができることになる。
【0007】
さらに本発明の請求項3記載のディスクチェンジャー装置は、上記した請求項1記載の構成において、アシストばねは、トレイが着脱位置及びその近傍以外の位置に移動されて、メインギアと係合しない場合には、作動していない自由状態となるように構成したことを特徴としたものである。したがって請求項3の発明によると、メインギアとアシストばねの係合の状態が、メインギアに対してアシストばねの荷重がゼロから徐々に加わり大きくなるか、もしくはアシストばねの荷重が徐々に小さくなりゼロになってメインギアとの係合が外れることになって荷重変化が滑らかになるので、トレイの待機位置と着脱位置との移動途中に衝撃や振動が発生することなく、揺れのない安定したトレイの移動を行うことができることになる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。まず、図1〜図3を用いて、全体の構成を説明する。図1は本発明の実施の形態におけるディスクチェンジャー装置の上面図、図2は図1の左側面図、図3は図1のP−P断面図を示している。図1〜図3において、1はトレイで、その上面側には大径段部1a及び小径段部1bを有しており、以て外形の異なるディスク2a,2bを載置可能としている。このトレイ1には、その裏面の両側部分にそれぞれ溝1cが形成され、左側面にラック1dが形成され、左後部の裏面に前記ラック1dと平行でかつ同じモジュールのラック1eが形成され、裏面の左中間部分に突起リブ1fが形成されている。そしてラック1dの下段にはスイッチカム1gが設けられ、またラック1dと兼用されて凹部1hが形成されている。
【0009】
前記トレイ1は、前記ディスク2a,2bの主面に対し直角である略垂直方向(上下方向)に5枚(複数枚)が積層された状態で、平行に離間配置されている。またトレイ1群は、図1に示すように、メカベース3の左右両側面の内側に設けられたガイドリブ3a、及び左トレイガイド4と右トレイガイド5によって、前記ディスク2a,2bの主面と平行な略水平方向(前後方向)に移動可能に支持されている。その際に移動は、左側に設けられたトレイ移送手段50によって、着脱位置Xと待機位置Yと記録再生位置Zとの間で行われるようになっている。なお図1〜図3は、トレイ1群のうち、最上段の1枚のトレイ1が着脱位置Xにある状態を示している。
【0010】
6は本装置を搭載した製品の外枠体で、待機位置Yにあるトレイ1群の前面側には、下部に位置される支点7aを中心に回動可能な扉7が設けられている。この扉7は、通常は扉ばね8による付勢によって、図2、図3の仮想線に示すように閉じられているが、トレイ1が待機位置Yから着脱位置Xに移動すると、図2、図3の実線に示すように、トレイ1に押されて開かれるようになっている。
【0011】
待機位置Yにあるトレイ1群の後部にはディスク記録再生部60が設けられている。このディスク記録再生部60は、メカベース3側に形成された左ガイドリブ3b及び右ガイドリブ3cで支持されており、後記する昇降手段70によって垂直方向(上下方向)に移動可能に構成されている。また、待機位置Yにあるトレイ1群の下部には、各部分を駆動するモータ、ギア列、検出スイッチ等からなる駆動機構部100が設けられている。
【0012】
図2に示すメカベース3の左側面の外側には、指定されたトレイ1を選択するトレイ選択手段80と、トレイ選択手段80及びトレイ移送手段50でもある、トレイ駆動ユニット90とトレイギアユニット40が設けられている。また、メカベース3の上面にはトップカバー9が取り付けられており、埃対策と剛性の確保を実現している。
【0013】
図4はトレイ移送手段50の詳細を示す上面図、図5はトレイギアユニット40とトレイ駆動ユニット90の分解斜視図、図6は図4のQ−Q断面図、図7はトレイギアユニット40とトレイ駆動ユニット90の位置関係を示す詳細上面図、図8はトレイギアユニット40とトレイ駆動ユニット90の関係を説明するための詳細断面図である。
【0014】
図4〜図8において、待機位置Yにあるトレイ1群の左手前に設けられているトレイギアユニット40は、左トレイガイド4に、5個(複数個)のトレイギア41を同一軸に回転可能に取り付け、ギアホルダー42でトレイギア41を保持したものである。ここで左トレイガイド4は、メカベース3のガイドリブ3aと共にトレイ1の溝1cと係合してトレイ1を水平方向(前後方向)に移動可能に支持するガイドリブ4aを有する。
【0015】
各トレイギア41には、円筒部41aの外周に歯車41bが、内径部に円周を6等分した6個のカム41cが形成されており、積層されてトレイ1と対になっていると共に、互いに離間されているので独立した回転が可能になっている。なお、カム41cは上端と下端に3方向の面取り部41dが、左右方向(回転方向)に凸形状部41eが形成されている。また、歯車41bがトレイ1の左側面に形成されたラック1dと噛み合っているので、トレイギア41を回転させることでトレイ1の移動が行われる。
【0016】
そして、トレイ1が待機位置Yから後部へ移動すると、トレイギア41の歯車41bとトレイ1のラック1dとの噛み合いが外れると同時に、トレイ1の左後部の裏面に形成されたラック1eが、昇降用ベース10に回転可能に取り付けられたロードギア43の歯車43aと噛み合うようになり、この位置からのトレイ1の移動は、ロードギア43を回転させることで行われる。なお、ロードギア43の歯車43aは、トレイギア41の歯車41bと歯数、モジュールとも同じである。
【0017】
さらにトレイ1が後方に移動して、載置しているディスク2a,2bの中心がディスク記録再生部60のターンテーブル66aの中心近くまでくると、トレイ1の裏面に形成された突起リブ1fが、トレイ切換レバー44の駆動カム44bと係合する。ここでトレイ切換レバー44は、昇降用ベース10の軸10aに穴44aを介して回動可能に取り付けられており、以てトレイ1の後方への移動力によってトレイ切換レバー44を矢印A方向に回動させることになる。すると、トレイ切換レバー44の他端のピン44cによってL字カム61aが駆動されるので、左スライド板61が前方向に移動し、小ラック61bがロードギア43の歯車43bと噛み合い始めるようになっている。
【0018】
この間に、トレイ1の記録再生位置Zへの移動は完了し、トレイ1のラック1eとロードギア43の歯車43aの噛み合いが外れると共に、前方向に移動した左スライド板61のL字カム61aとピン44cの係合によってトレイ切換レバー44は回動しないよう保持されているので、突起リブ1fがトレイ切換レバー44の駆動カム44bと係合しているトレイ1も、前後方向に移動しないよう保持されている。
【0019】
トレイ駆動ユニット90は、駆動パイプ91の外周の下端にトレイ駆動ギア92を固設し、その上に、4個の戻しばね93と3個の第3トレイ駆動カム94とを交互に取り付けた後、1個の第2トレイ駆動カム95を挿入し、そして上端に第1トレイ駆動カム96を固設することで構成されている。なお、戻しばね93、第3トレイ駆動カム94群、第2トレイ駆動カム95は、駆動パイプ91に対して各別に回転可能になっている。
【0020】
トレイ駆動ギア92には、下端に歯車92aが、その上に溝92bが、中央には回転中心から外側に向かって2個の駆動カム92cが上面から見て一直線上に並んで形成されており、そして上端には、上面から見て幅が角度60度の突起92dが形成されている。
【0021】
第3トレイ駆動カム94群にも、中央に回転中心から外側に向かって2個の駆動カム94aが、上面から見て一直線上に並んで形成されており、上端と下端には、上面から見て同じ位置に、幅が角度60度の突起94bが形成されている。また、第2トレイ駆動カム95にも、中央に回転中心から外側に向かって2個の駆動カム95aが上面から見て一直線上に並んで形成されており、下端には、上面から見て幅が角度60度の突起95bが形成されている。
【0022】
そして、それぞれの間に取り付けられた戻しばね93によって、上面から見て各部品が時計方向に回転するよう付勢されるので、隣接する突起92d、94b、95bが互いに当接した図7(a)の状態で停止している。
【0023】
第1トレイ駆動カム96にも、中央に回転中心から外側に向かって2個の駆動カム96aが上面から見て一直線上に並んで形成されており、この駆動カム96aとトレイ駆動ギア92の駆動カム92cが、上面から見て同じ位置になるように固設されている。なお、駆動カム92c、94a、95a、96aには、それぞれ上端と下端に2方向の面取り部92e、94c、95c、96bが、左右方向(回転方向)に凹形状部92f、94d、95d、96cが形成されている。
【0024】
そして、このトレイ駆動ユニット90は、メカベース3の座3dと左トレイガイド4の穴4bとに亘って固設された軸97に、その駆動パイプ91の内径穴91cを介して回転及び上下摺動可能に取り付けられると共に、トレイギアユニット40における各トレイギア41の円筒部41aに上下摺動可能に挿通されている。
【0025】
このとき、駆動カム92c、94a、95a、96aの上面から見た位置は、図7(b)に示すように、トレイギア41の6個のカム41cと互いに揃って隙間があるので通過できるようになっている。仮に少し位置がずれた場合でも、互いの面取り部41dと、92e、94c、95c、96bとによって、誘い合い補正ができるようになっている。
【0026】
また駆動カム92c、94a、95a、96aは、トレイギア41の6個のカム41cと係合して駆動力を伝えるようになっているので、後記する駆動機構部100によってトレイ駆動ギア92の歯車92aを回転させることで、トレイ1の移動を行うことができる。このとき、仮にトレイギア41の6個のカム41cと駆動カム92c、94a、95a、96aの上下位置が少しずれた場合でも、互いの凸形状部41eと凹形状部92f、94d、95d、96cとによって、誘い合い補正ができるようになっている。さらに、トレイ駆動カム94、95、96群を上下に移動させることで、係合するトレイギア41の6個のカム41cを選ぶことができ、以て移動させるトレイ1を選択することができる。
【0027】
45はオープンスイッチレバーで、その軸部45aがメカベース3の軸受け穴3eに回動可能に取り付けられており、そして5個のカム45bは、それぞれ5枚のトレイ1のラック1dの下段に設けられたスイッチカム1gと係合して、矢印C−D方向に回動するようになっている。なおオープンスイッチレバー45の下端には、メカベース3に設けられたオープンスイッチ46と係合して、トレイ1の前後方向への移動の位置を検出するためのレバー部45cが形成されている。
【0028】
図9はトレイ選択手段80の詳細を示す左側面図、図10は図9の要部の左側内面図、図11は図9の要部の上面図を示す。図8及び図9において、81はメカベース3に形成されたT字リブ3fに上下方向に摺動可能に取り付けられたセレクトガイドで、その前端には、トレイ駆動ギア92の溝92bと係合して、このトレイ駆動ギア92を回転可能に支持するフック81aが形成されており、また後端にはピン81bが形成されている。
【0029】
82はメカベース3のガイドリブ3gに前後方向に移動可能に取り付けられたセレクトラックで、前端に設けられた階段状カム82aはセレクトガイド81のピン81bと係合している。これにより、セレクトラック82の前後方向への移動によってセレクトガイド81が上下に移動することになり、以て係合しているトレイ駆動ギア92、すなわちトレイ駆動ユニット90が上下して、移動させるトレイ1を選択することができる。
【0030】
セレクトラック82の下端には、メカベース3に設けられたフォトセンサー83と係合して前後方向の位置を検出するためのセンサーリブ82bと、メカベース3に設けられたボトムスイッチ84と係合して前後方向の原点位置を検出するためのリブ82cとが形成されている。また、セレクトラック82の下部の裏面にはラック82dが形成されており、後記する駆動機構部100によって前後方向に移動するよう駆動される。
【0031】
85はトレイロックレバーで、メカベース3の軸3hに穴85aを介して回動可能に取り付けられている。このトレイロックレバー85は、上下方向に5個積層され、以てそれぞれトレイ1と対になっている。トレイロックレバー85の前端にはロックカム85bが設けられ、このロックカム85bは、矢印E方向に回動することでトレイ1に形成された凹部1hと係合し、以てトレイ1の前後方向への移動を阻止している。また同時に、先端に形成された面取り部85cで誘うことで、トレイ1の前後方向の停止位置ずれを補正している。
【0032】
ロックカム85bの背面にはロック用突起85dが設けられ、セレクトラック82の裏面に平行に5列形成されたカム82e−1〜82e−5と係合して、トレイロックレバー85が矢印E方向に回動するようになっている。トレイロックレバー85の後端に設けられた解除用突起85eは、同様にセレクトラック82の裏面に平行に5列形成されたカム82f−1〜82f−5と係合して、トレイロックレバー85を矢印F方向に回動させ、以て前端のロックカム85bとトレイ1の凹部1hとの係合が解除するようになっている。
【0033】
図12はディスク記録再生部60と昇降手段70との位置関係を示す上面図、図13は ディスク記録再生部60の上昇状態における 詳細を示す上面図、図14は図12または 図13の左側面図、図15は図12の左側面図、図16は図12の右側面図を示す。
【0034】
図12〜図16において、左スライド板61と右スライド板62とは、それぞれ昇降用ベース10上に前後方向に移動可能に取り付けられている。そして、左スライド板61の後端に形成されたピン61cが、昇降用ベース10の軸10bに穴63aを介して回動可能に取り付けられた連結レバー63の左端に形成されたカム穴63bに係合すると共に、右スライド板62の後端に形成されたピン62aが、連結レバー63の右端に形成された長穴63cと係合することで、左スライド板61と右スライド板62とは、連結レバー63を介して連動して動くようになっている。
【0035】
但し、左スライド板61がある程度以上に前方向に移動してくると、左スライド板61のピン61cはカム穴63bの長穴部63dに係合が移るので、連結レバー63の回動は停止してその状態で保持され、以て左スライド板61のみがさらに前方向に移動するようになっている。
【0036】
また、通常左スライド板61は、クリックばね61dが昇降用ベース10に形成された第1傾斜カム10cと係合する所の、後ろ方向に寄った状態で保持されている。このときは、左スライド板61の小ラック61bとロードギア43の歯車43bには隙間があり噛み合っていないが、前記したようにトレイ1の待機位置Yから記録再生位置Zへの移動に伴って噛み合い始め、ロードギア43の回転によって左スライド板61が移動するようになっている。
【0037】
そして、さらに左スライド板61が前方向に移動すると、左スライド板61とロードギア43の噛み合いは、小ラック61bと歯車43bとの噛み合いから大ラック61eと歯車43aとの噛み合いに乗り移る。その後、大ラック61eと歯車43aの噛み合いが外れて、クリックばね61dが昇降用ベース10に形成された第2傾斜カム10dと係合する所の、前方向に寄った状態で左スライド板61が保持されるので、大ラック61eと歯車43a間の隙間が確保できるようになっている。なおロードギア43は、その下部歯車43cが後記する駆動機構部100によって駆動されるようになっている。
【0038】
64は中央部切離しレバーで、後記する駆動機構部100の大ピッチプレート101に形成された軸101aに、穴64aを介して回動可能に取り付けられている。そして中央部切離しレバー64の右端に設けられたピン64bは、同じく後記する駆動機構部100のメインギア102の切離しカム102aと係合している。一方、中央部切離しレバー64の左端に設けられたカム64cは、端部切離しレバー65の内端に設けられたピン65bと係合しており、ここで端部切離しレバー65は、昇降用ベース10の軸10eに穴65aを介して回動可能に取り付けられている。
【0039】
また、端部切離しレバー65の外端に形成されたカム65cは、左スライド板61が前方向に移動してきたときに、その裏面に形成された角ピン61fと係合するようになっており、したがってメインギア102による、左スライド板61の前後方向への移動のコントロールが可能になっている。なお、端部切離しレバー65のピン65bは、後記する昇降手段70によって上下方向に移動しても中央部切離しレバー64のカム64cとの係合が保てるよう、上下方向に長く形成されている。
【0040】
66は記録再生ユニットで、そのターンテーブル66a上にディスク2a,2bを保持して、記録または再生するように構成されている。この記録再生ユニット66は、左右側面に設けられたピン66b,66cが、昇降用ベース10のガイドリブ10f,10gに係合することで、上下方向に移動可能に取り付けられている。また、左側の単数のピン66bは左スライド板61の昇降カム61gと係合すると共に、右側の複数のピン66cは右スライド板62の昇降カム62bと係合しており、以て記録再生ユニット66は、左スライド板61及び右スライド板62の前後方向への移動で、上下方向に移動するようになっている。
【0041】
67はクランパーで、昇降用ベース10のクランプ板部10hに穴10iを介して回転可能に取り付けられている。このクランパー67は、磁力によって、記録再生ユニット66のターンテーブル66aとの間でディスク2a,2bを保持し、そして記録再生ユニット66が上方向に移動したときには、穴10iとの間に隙間を確保して回転できるようになっている。
【0042】
68はクランプガイドで、昇降用ベース10のクランプ板部10hに前後方向に移動可能に取り付けられている。このクランプガイド68は、前端の傾斜カム68aがクランパー67と係合するようになっており、その際に、クランプガイド68が前方向に移動するとクランパー67が上方向に持ち上がり、クランプガイド68が後方向に移動するとクランパー67との係合が外れて、クランパー67はフリー状態となり下方向に寄るようになっている。またクランプガイド68は、後端のカム穴68bが連結レバー63のピン63eと係合しており、連結レバー63の回動に伴ってクランプガイド68が前後方向に移動するようになっている。
【0043】
図13と図15と図16において、71は左昇降用ラックで、メカベース3の溝3iに前後方向に移動可能に取り付けられ、また73は右昇降用ラックで、メカベース3の溝3jに前後方向に移動可能に取り付けられている。これら昇降用ラック71,73間には昇降用連結レバー72が配設され、この昇降用連結レバー72は、後記する駆動機構部100の大ピッチプレート101に形成された軸101bに、穴72aを介して回動可能に取り付けられている。
【0044】
そして、左昇降用ラック71の前端に形成されたピン71aが、昇降用連結レバー72の左端に形成されたカム穴72bに係合すると共に、右昇降用ラック73の前端に形成されたピン73aが昇降用連結レバー72の右端に形成された長穴72cに係合することで、両昇降用ラック71,73が連動して動くようになっている。但し、左昇降用ラック71がある程度以上前方向に移動してくると、この左昇降用ラック71のピン71aはカム穴72bの長穴部72dに係合が移るので、昇降用連結レバー72の回動は停止してその状態で保持され、以て左昇降用ラック71のみがさらに前方向に移動するようになっている。
【0045】
ディスク記録再生部60は、昇降用ベース10の左右側面に設けられたピン10j,10kがメカベース3の左右のガイドリブ3b,3cに係合して、上下方向に移動可能に取り付けられている。その際に、ピン10jは左昇降用ラック71の階段状カム71bと、ピン10kは右昇降用ラック73の階段状カム73bと係合しているので、これら左昇降用ラック71及び右昇降用ラック73の前後方向への移動で、昇降用ベース10は上下方向に移動するようになっている。また、左昇降用ラック71の下部にはラック71cが設けられており、以て後記する駆動機構部100によって駆動されるようになっている。
【0046】
図17は駆動機構部100の詳細を示す上面図、図18は図17の要部の詳細を示す上面図、図19は図18のR−R断面図、図20は切換ギア128とゼネバギア131との関係を示す斜視図、図21は図20の上面図、図22はメインギア下面部の分解斜視図を示す。図17〜図21において、103は水平駆動モータで、モータプーリ104、ベルト105、プーリギア106、第1減速ギア107、第2減速ギア108からなる減速機構を介して、駆動ギア109を駆動するように構成されている。そして駆動ギア109を駆動することによって、その下部全周に設けられた歯車102bが駆動ギア109と常時噛み合っているメインギア102が駆動される。
【0047】
メインギア102の上面外周に部分的に設けられた歯車102cまたは102dは、増速ギア110の小歯車110aと間欠的に噛み合うようになっている。同様に、歯車102cまたは102dよりも内周に部分的に設けられた歯車102eは、反転ギア111の小歯車111aと間欠的に噛み合うようになっている。なお、歯車102eと反転ギア111の小歯車111aが噛み合っているときは、歯車102cまたは102dと増速ギア110の小歯車110aは噛み合わない位置関係にある。
【0048】
また、増速ギア110の小歯車110aと反転ギア111の大歯車111bは常時噛み合っており、増速ギア110は小歯車110aが歯車102cまたは102dによって駆動された場合と、小歯車110aが反転ギア111の大歯車111bと、反転ギア111の小歯車110aが歯車102eと噛み合うことによって駆動された場合とは、回転方向が違うだけで減速比は同じになるように構成されている。
【0049】
そして、増速ギア110は大歯車110bが第1中継ギア112、第2中継ギア113、前部クラウンギア114の大歯車114a、トレイ中継ギア115からなる中継機構を介して、このトレイ中継ギア115が常時噛み合っている所の、トレイ駆動ユニット90におけるトレイ駆動ギア92の歯車92aを駆動し、回転させるようになっている。なお、トレイ中継ギア115は、トレイ駆動ギア92が上下方向に移動しても噛み合いが保てるよう、上下方向に長く形成されている。
【0050】
また、前部クラウンギア114のクラウン歯車114bは、タイミングギア116、後部クラウンギア117のクラウン歯車117a及び大歯車117b、ロード中継ギア118からなる中継機構を介して、このロード中継ギア118が常時噛み合っている所の、ディスク記録再生部60におけるロードギア43の下部歯車43cを駆動し、回転させるようになっている。なお、ロード中継ギア118は、ロードギア43が上下方向に移動しても噛み合いが保てるよう、上下方向に長く形成されている。
【0051】
この構成により、前記した歯数とモジュールが同じであるトレイギア41の歯車41bとロードギア43の歯車43aとは、連動して同じ速度で回転するようになっている。
【0052】
119は増速ロックレバーで、大ピッチプレート101の軸101cに穴119aを介して回動可能に取り付けられている。この増速ロックレバー119における一端のカム119bは、増速ギア110のロックカム110cと係合して増速ギア110の停止位置を規定するようになっている。また、増速ロックレバー119における他端のピン119cは、メインギア102に設けられたロックカム102f及び102gと係合しており、メインギア102によって増速ギア110の停止位置規定の断続をコントロールするようになっている。そして、ばね部119dが大ピッチプレート101のリブ101dと当接しており、以て増速ロックレバー119は矢印G方向に回動するよう付勢されている。
【0053】
120は昇降駆動モータで、モータプーリ121、ベルト122、プーリギア123、第3減速ギア124、第4減速ギア125からなる減速機構を介して、分岐ギア126を駆動するように構成されている。これにより、分岐ギア126の小歯車126aが噛み合っているセレクト駆動ギア127が駆動され、このセレクト駆動ギア127が常時噛み合っているトレイ選択手段80におけるセレクトラック82のラック82dが駆動されて、セレクトラック82が前後方向に移動するようになっている。
【0054】
一方、分岐ギア126の大歯車126bは、切換ギア128の小歯車128aと噛み合って、切換ギア128を駆動し回転させる。ここで切換ギア128は図19に示すように、メカベース3とピッチプレート101との間に固設された軸129に、回転及び上下方向への移動が可能に取り付けられている。そして、切換ギア128に形成された溝部128bには、メカベース3の軸受け3kに軸部130aを介して回動可能に取り付けられた切換レバー130のガイド部130bが係合している。
【0055】
また切換レバー130の他端に設けられたピン130cは、メインギア102に設けられた駆動カム102hと係合しており、メインギア102の回転によって駆動カム102hが上下に移動することで、切換レバー130が軸部130aを中心に矢印I−J方向に回動し、以て切換ギア128を上下方向に移動させるようになっている。なお、小歯車128aは、切換ギア128が上下方向に移動しても分岐ギア126の大歯車126bとの噛み合いが保てるよう、上下方向に長く形成されている。
【0056】
図19(a)、図20に示すように、切換ギア128が下に下がっているときは、切換ギア128の2個の駆動ピン128cが、ゼネバギア131に形成された4個のカム溝131aと係合してゼネバギア131を駆動し、このゼネバギア131を間欠的に回転させるようになっている。一方、図19(b)、 図21に示すように、切換ギア128が上に上がっているときは、切換ギア128の駆動ピン128cとゼネバギア131のカム溝131aは上下に隙間があるので係合せず、切換ギア128が回転してもゼネバギア131は回転せず停止したままとなる。
【0057】
またゼネバギア131には、カム溝131aの間に円弧カム131bが形成されており、この円弧カム131bが切換ギア128の円筒部128dと係合することで、必要時以外は回転しないようロックされている。なお、この円弧カム131bは図21に示すように、両端部が円弧より若干広がるよう形成されており、切換ギア128が上下に移動する際に、切換ギア128の回転停止位置が若干ずれた状態であっても、後記する切換ギア128の凹部128eとこの円弧カム131bの両端部が干渉しないようになっている。
【0058】
そして前記したように、ゼネバギア131を回転させる図19(a)、図20の場合には、切換ギア128の駆動ピン128cの内側に、ゼネバギア131のカム溝131aの先端部131cが進入できるよう、円筒部128dの一部を欠き取って凹部128eを設けることで干渉をなくし、ゼネバギア131の回転を可能にしている。このとき、ゼネバギア131のカム溝131a及び先端部131cは、切換ギア128の駆動ピン128cと欠き取られた残りの円筒部上面128fとの間に挟まれているので、仮に大きな負荷が加わったとしても、切換ギア128の駆動ピン128cとゼネバギア131のカム溝131aの係合が外れることはない。なお図19(b)の場合には、ゼネバギア131は切換ギア128の円筒部128dと係合するので、回転せずにロックされている。
【0059】
また、ゼネバギア131のカム溝131aは、先端部131cになるほど幅が広くなるよう面取り131dが設けられている。この構成により面取り131dがない場合に比べて、係合する切換ギア128の駆動ピン128cの回転中心からの半径を小さくしても、カム溝131aに進入することができるようになっている。
【0060】
ゼネバギア131の歯車131eは、昇降用駆動ギア132と噛み合って、この昇降用駆動ギア132を駆動するので、昇降用駆動ギア132と常時噛み合っている昇降手段70の左昇降用ラック71のラック71cが駆動されて、左昇降用ラック71が前後方向に移動するようになっている。
【0061】
以上の切換ギア128やゼネバギア131などにより、前記昇降駆動モータ120から昇降手段70への伝達経路中に設けられた所の、伝達を接断する接断手段140の一例を構成する。そして、前記水平駆動モータ103に連動したメインギア102の回転に伴って動作する切換レバー130によって、前記接断手段140を駆動するように構成している。
【0062】
図18及び図22に示すように、メインギア102の裏面下方でメカベース3の部分には、ストックスイッチ133とプレイスイッチ134とが配置されている。そして、これらストックスイッチ133とプレイスイッチ134とが、メインギア102の裏面に形成されたストックカム102i、プレイカム102jと係合することで、メインギア102の回転位置を検出するようになっている。
【0063】
また、メインギア102の裏面とメカベース3の間にはアシストばね137が配置されており、アシストばね137はコイル部137cがメカベース3のリング3lに挿入されていると共に、第1アーム137aと第2アーム137bがメカベース3のリブ左3mとリブ右3nの間に位置するように取り付けられている。このとき、第1アーム137aとリブ右3nとの間、第2アーム137bとリブ左3mとの間には隙間が設けられており、アシストばね137は作動していない自由状態となっている。そして、アシストばね137の第1アーム137aはメインギア102の第1カム102lと、第2アーム137bはメインギア102の第2カム102mとそれぞれ係合することで、作動するようになっている。
【0064】
なお、駆動機構部100の各部品は、メカベース3、大ピッチプレート101、小ピッチプレート135に取り付けられ保持されている。また、水平駆動モータ103、昇降駆動モータ120、オープンスイッチ46、フォトセンサー83、ボトムスイッチ84、ストックスイッチ133、プレイスイッチ134は、プリント基板136に取り付けられ、結線及び保持されている。
【0065】
以上のように構成されたディスクチェンジャー装置について、以下その動作を説明する。なお、図23、図24 はメインギア102の状態を説明するための詳細図、図25 はフルオープン状態での斜視図、図26 は全体のタイミングチャート、図27 はディスクの動作を説明するための概略左側面図である。
【0066】
まず、図27 (a)のRESETに示すように、トレイ1が5枚共すべて収納されて揃っている待機位置Yにあって、トレイ選択手段80のセレクトラック82が最後端である原点位置、すなわち図26 (a)のT、及び図26 (b)のTにある場合に、最上段のトレイ1にディスク2a,2bを載置するべく、最上段のトレイ1を着脱位置に移動させる指令を出す。
【0067】
すると、駆動機構部100の昇降駆動モータ120がCCW方向に回転し、減速機構を介して分岐ギア126を駆動するので、分岐ギア126の小歯車126aと噛み合っているセレクト駆動ギア127が駆動され、このセレクト駆動ギア127と常時噛み合っている所の、トレイ選択手段80におけるセレクトラック82のラック82dが駆動されて、セレクトラック82が前方向に移動する。
【0068】
このセレクトラック82の移動によって、リブ82cとボトムスイッチ84の係合が外れてボトムスイッチ84はOFFになる。そして、さらに前方向に移動すると、セレクトラック82の階段状カム82aによってピン81bが駆動されて、セレクトガイド81が上方向に移動することになり、以てセレクトガイド81のフック81aに対して、トレイ駆動ギア92の溝92bを介して係合しているトレイ駆動ユニット90も上方向に移動する。
【0069】
そして、フォトセンサー83でセンサーリブ82bを検出して、図8(a)に示すように、トレイギアユニット40における最上段のトレイギア41のカム41cと、トレイ駆動ユニット90における第1トレイ駆動カム96の駆動カム96aの高さが揃った位置、すなわち図26 (a)のUで停止する。
【0070】
このとき同時状に、分岐ギア126の大歯車126bと小歯車128aが噛み合っている切換ギア128が駆動されるが、トレイ1が待機位置Yにあるときは、メインギア102は図23 (a)の状態にあり、駆動カム102hが上方向に位置している箇所と切換レバー130のピン130cが係合するので、切換レバー130は軸部130aを中心に矢印I方向に回動した状態となる。したがって切換ギア128は図19(a)、図20に示すように下方向に下がり、切換ギア128の駆動ピン128cがゼネバギア131のカム溝131aと係合し、以てゼネバギア131を駆動して間欠的に回転させる。
【0071】
すると、ゼネバギア131と噛み合っている昇降用駆動ギア132が駆動されるので、昇降用駆動ギア132と常時噛み合っている昇降手段70における左昇降用ラック71のラック71cが駆動されて、左昇降用ラック71が前方向に移動し、同時に昇降用連結レバー72を介して連動している右昇降用ラック73が後方向に移動する。そして、左昇降用ラック71の階段状カム71b及び右昇降用ラック73の階段状カム73bによって、昇降用ベース10のピン10j,10kが駆動されるので、ディスク記録再生部60も上方向に移動し、最上段のトレイ1の高さに合った所で停止する。
【0072】
このとき、最上段以外のトレイロックレバー85は、そのロック用突起85dがセレクトラック82のカム82e−2〜82e−5と係合して、矢印E方向に回動するので、ロックカム85bがトレイ1の凹部1hと係合し、トレイ1の前後方向への移動を阻止している。また最上段のトレイロックレバー85は、解除用突起85eがセレクトラック82のカム82f−1と係合して、矢印F方向に回動するので、ロックカム85bとトレイ1の凹部1hは係合せず、トレイ1は前後方向に移動可能な状態になっている。
【0073】
続いて、駆動機構部100の水平駆動モータ103がCW方向に回転し、減速機構を介して駆動ギア109を駆動するので、この駆動ギア109と常時噛み合っているメインギア102が駆動される。メインギア102は、トレイ1が待機位置Yにあるときは図23 (a)の状態にあるが、駆動されて矢印K方向に回転すると、まずロックカム102fがピン119cを押し、増速ロックレバー119をばね部119dの付勢力に逆らって矢印H方向に回動させるので、カム119bと増速ギア110のロックカム110cとの係合が解除され、増速ギア110は回転可能な状態になる。
【0074】
そして、増速ギア110の小歯車110aにメインギア102の歯車102dが噛み合い始め、この増速ギア110が回転することによって、中継機構を介してトレイ駆動ユニット90のトレイ駆動ギア92を回転させる。すると、トレイ駆動ギア92と共に駆動パイプ91に固設されている第1トレイ駆動カム96も同時に回転し、駆動カム96aがトレイギア41のカム41cを駆動してトレイギア41を回転させることになって、最上段のトレイ1が前方向に移動する。
【0075】
このとき、メインギア102の回転に伴って駆動カム102hが上方向から下方向に移るので、ピン130cが係合している切換レバー130は、軸部130aを中心に矢印J方向に回動し、切換ギア128は図19(b)、図21 に示すように上方向に上がった状態となり、切換ギア128の駆動ピン128cとゼネバギア131のカム溝131aは上下に隙間ができるので係合が外れるが、切換ギア128の円筒部128dとゼネバギア131の円弧カム131bは係合を保ったままの状態となる。
【0076】
そして、トレイ1が着脱位置Xの近傍に位置にくると、メインギア102の第2カム102mがアシストばね137の第2アーム137bと係合して、アシストばね137の作動が開始される。このとき、アシストばね137は荷重がゼロ(自由状態)から徐々に加わり大きくなっていくので、衝撃や振動が発生することなく、トレイ1の移動に対して揺れなどの悪影響を及ぼすことはない。なお、アシストばね137の第1アーム137aはメカベース3のリブ右3nと当接して停止している。
【0077】
さらに、トレイ1が前方向に移動してトレイ1のスイッチカム1gがカム45bと係合してオープンスイッチレバー45を矢印C方向に回動させ、レバー部45cがオープンスイッチ46を押してONさせると、移動は停止し、以て図1〜図3や図27 (b)のOPEN5(b−5)に示すように、最上段のトレイ1は着脱位置Xとなる。このとき、メインギア102は図23 (b)の状態になり、アシストばね137は第2アーム137bが角度αだけ回転しているので、メインギア102を逆(矢印L)方向に回転させるよう付勢力が働いている。しかし、停止している水平駆動モータ103及び駆動機構部100の各ギア列の抵抗よりも小さな荷重設定にしているので、逆転することはない。また、メインギア102と係合しているストックスイッチ133とプレイスイッチ134は、図26 (b)のUの状態になる。
【0078】
なお、図8(a)に示すように、第1トレイ駆動カム96の駆動カム96a以外のカム、すなわちトレイ駆動ギア92の駆動カム92c、第3トレイ駆動カム94の駆動カム94a、第2トレイ駆動カム95の駆動カム95aは、5個いずれのトレイギア41のカム41cとも係合しない位置関係にあり、干渉することはない。
【0079】
また昇降手段70は、左昇降用ラック71が昇降用駆動ギア132を介して係合しているゼネバギア131の円弧カム131bと切換ギア128の円筒部128dとの係合により、外部から振動や衝撃が加わっても動かないようロックされており、したがって同様にディスク記録再生部60の高さがずれることもない。
【0080】
次に、着脱位置Xとなった最上段のトレイ1の段部1a(1b)にディスク2a(2b)を載置した後、そのディスク2a(2b)を記録再生させる指令を出すと、駆動機構部100の水平駆動モータ103が、トレイ1を待機位置Yから着脱位置Xに移動させる場合とは逆方向、すなわちCCW方向に回転するので、減速機構及び駆動ギア109を介してメインギア102は矢印L方向に回転して、トレイ1は後方向に移動し、以て図27 (a)のRESETに示すように、待機位置Yまで戻り停止する。
【0081】
そして、増速ロックレバー119やメインギア102も図23 (a)の状態に戻り、切換ギア128及び切換レバー130も図19(a)、図20に示す状態に戻って、一旦メインギア102と増速ギア110の噛み合いが外れるが、水平駆動モータ103はCCW方向に回り続けるので、メインギア102はさらに矢印L方向に回転する。すると、再びロックカム102fがピン119cを押し、増速ロックレバー119をばね部119dの付勢力に逆らって矢印H方向に回動させるので、カム119bと増速ギア110のロックカム110cと係合が解除され、増速ギア110は回転可能な状態になる。
【0082】
そして、増速ギア110の小歯車110aにメインギア102の歯車102cが噛み合い始め、これにより増速ギア110が、トレイ1を待機位置Yから着脱位置Xに移動させる場合とは逆方向に回転することになって、中継機構を介してトレイ駆動ユニット90のトレイ駆動ギア92、第1トレイ駆動カム96、さらにトレイギア41も逆方向に回転し、以て最上段のトレイ1は後方向に移動を開始する。
【0083】
このときも前記と同様に、メインギア102の回転に伴って駆動カム102hが上方向から下方向に移るので、ピン130cが係合している切換レバー130は、軸部130aを中心に矢印J方向に回動し、切換ギア128は図19(b)、図21 に示すように上方向に上がった状態となり、切換ギア128の駆動ピン128cとゼネバギア131のカム溝131aは上下に隙間ができるので係合が外れるが、切換ギア128の円筒部128dとゼネバギア131の円弧カム131bは係合を保ったままの状態となる。
【0084】
そして、トレイ1が待機位置Yから後ろへ移動すると、トレイギア41の歯車41bとトレイ1のラック1dとの噛み合いが外れると同時に、トレイ1の左後部裏面のラック1eがロードギア43の歯車43aと噛み合うようになる。このときロードギア43は、下部歯車43cが中継機構を介して常時増速ギア110と噛み合って、トレイギア41と同期して回転しているので、トレイ1は続けて後方向に移動する。この後もトレイギア41は回転し続けるが、歯車41bとトレイ1のラック1dとの係合が外れているので、干渉することはない。
【0085】
さらにトレイ1が後方に移動して、載置しているディスク2a(2b)の中心がディスク記録再生部60のターンテーブル66aの中心近くまでくると、トレイ1の裏面の突起リブ1fがトレイ切換レバー44の駆動カム44bと係合し、トレイ切換レバー44を矢印A方向に回動させる。すると、係合しているトレイ切換レバー44のピン44cによってL字カム61aが駆動されるので、左スライド板61が前方向に移動し、小ラック61bがロードギア43の歯車43bと噛み合い始める。
【0086】
この間に、トレイ1の記録再生位置Zへの移動は完了し、トレイ1のラック1eとロードギア43の歯車43aの噛み合いが外れると共に、前方向に移動した左スライド板61のL字カム61aとピン44cの係合によって、トレイ切換レバー44は回動しないよう保持されているので、突起リブ1fがトレイ切換レバー44の駆動カム44bと係合しているトレイ1も、前後方向に移動しないよう保持されている。
【0087】
そして、さらに左スライド板61が前方向に移動すると、連結レバー63を介して連動している右スライド板62が後方向に移動して、左スライド板61の昇降カム61gと右スライド板62の昇降カム62bが記録再生ユニット66のピン66b,66cを駆動するので、記録再生ユニット66は上方向に移動する。これにより、トレイ1の段部1a(1b)に載置されているディスク2a(2b)をクランパー67と共にターンテーブル66a上に保持し、以てディスク2a(2b)が回転可能な図14(b)に示す状態になる。
【0088】
このとき同時状に、連結レバー63の回動に伴い、ピン63eがカム穴68bを駆動するのでクランプガイド68が後方向に移動し、クランパー67との係合が外れてクランパー67はフリー状態となっている。
【0089】
その後、左スライド板61のピン61cの係合が、連結レバー63のカム穴63bの長穴部63dに移ると、連結レバー63の回動及び右スライド板62の移動は停止してその状態で保持され、左スライド板61のみがさらに前方向に移動する。
【0090】
そして、左スライド板61とロードギア43の噛み合いが、小ラック61bと歯車43bから大ラック61eと歯車43aに乗り移った位置にくると、裏面の角ピン61fが端部切離しレバー65のカム65cを駆動して、この端部切離しレバー65を矢印K方向に回動させると同時に、メインギア102の切離しカム102aが中央部切離しレバー64を矢印M方向に回動させるので、係合している端部切離しレバー65はさらに矢印K方向に回動してカム65cが角ピン61fを挟み込む状態となり、以て左スライド板61はさらに前方向に移動する。
【0091】
すると、大ラック61eと歯車43aの噛み合いが外れて、クリックばね61dが昇降用ベース10の第2傾斜カム10dと係合する所の、前方向に寄った状態で左スライド板61が保持されるので、大ラック61eと歯車43a間の隙間が確保できるようになる。
【0092】
そして、図24 (a )に示すように、増速ギア110の小歯車110aとメインギア102の歯車102cとの噛み合いが外れ、ロードギア43の回転が止まると共に、メインギア102のロックカム102gがピン119cを押し、増速ロックレバー119を矢印G方向に回動させるので、カム119bと増速ギア110のロックカム110cが係合して、増速ギア110は停止位置を規定された状態になる
そして、メインギア102のストックカム102iがストックスイッチ133を押してONさせると移動が停止し、以て図25(c)のDISC5(c−5)に示すように、最上段のトレイ1が記録再生位置Zとなって、ディスク2a(2b)の記録再生が開始される。
【0093】
このとき、メインギア102は図24(c)の状態に、メインギア102と係合しているストックスイッチ133とプレイスイッチ134は、図26(b)のVの状態になる。また、切換ギア128は図19(b)、図21に示すように上方向に上がった状態で、切換ギア128の駆動ピン128cとゼネバギア131のカム溝131aは上下に隙間ができるので係合が外れているが、切換ギア128の円筒部128dとゼネバギア131の円弧カム131bは係合を保ったままの状態を維持している。したがって、左昇降用ラック71が昇降用駆動ギア132を介してゼネバギア131と係合している昇降手段70は、外部から振動や衝撃が加わっても動かないようロックされており、よって同様にディスク記録再生部60の高さがずれることもない。
【0094】
次に、別のトレイ1にディスク2a(2b)を載置するべく、例えば最下段のトレイ1を着脱位置Xに移動させる指令を出すと、駆動機構部100の水平駆動モータ103がCW方向に回転するので、減速機構及び駆動ギア109を介してメインギア102は矢印K方向に回転する。すると、ロックカム102gがピン119cを押し、増速ロックレバー119をばね部119dの付勢力に逆らって矢印H方向に回動させるので、カム119bと増速ギア110のロックカム110cと係合が解除され、増速ギア110は回転可能な状態になる。
【0095】
そして、増速ギア110の小歯車110aにメインギア102の歯車102cが噛み合い始め、増速ギア110は前記(トレイ1を待機位置Yから記録再生位置Zに移動させる場合)とは逆方向に回転するので、中継機構を介してロードギア43及びトレイ駆動ユニット90のトレイ駆動ギア92、第1トレイ駆動カム96、さらにトレイギア41も逆方向に回転する。
【0096】
そして、さらにメインギア102が矢印K方向に回転すると、メインギア102の切離しカム102aが中央部切離しレバー64を矢印N方向に回動させるので、係合している端部切離しレバー65が矢印L方向に回動し、カム65cが角ピン61fを駆動することになって左スライド板61は後方向に移動し、大ラック61eがロードギア43の歯車43aと噛み合い始める。
【0097】
その後、ロードギア43の回転により左スライド板61は後方向に移動し、噛み合いが、大ラック61eと歯車43aから小ラック61bと歯車43bに乗り移った位置にくると、左スライド板61のピン61cが連結レバー63のカム穴63bを駆動し、これにより連結レバー63を介して連動している右スライド板62が前方向に移動するので、記録再生ユニット66は前記(トレイ1を待機位置Yから記録再生位置Zに移動させる場合)とは逆の下方向に移動する。
【0098】
そして、トレイ1の段部1a(1b)にディスク2a(2b)が戻されると同時に、連結レバー63の回動に伴い、ピン63eがカム穴68bを駆動するのでクランプガイド68が前方向に移動し、前端の傾斜カム68aがクランパー67と係合してクランパー67は上方向に持ち上がった状態となる。
【0099】
そして、さらに左スライド板61が後方向に移動すると、L字カム61aが係合しているトレイ切換レバー44のピン44cを駆動するので、トレイ切換レバー44は矢印B方向に回動し、駆動カム44bが係合しているトレイ1の裏面の突起リブ1fを駆動するので、トレイ1は前方向に移動を開始する。すると、トレイ1の左後部裏面のラック1eがロードギア43の歯車43aと噛み合うようになり、トレイ1はさらに前方向に移動する。
【0100】
このとき、左スライド板61は小ラック61bとロードギア43の歯車43bとの噛み合いが外れると共に、クリックばね61dと昇降用ベース10の第1傾斜カム10cとの係合によって後ろ方向に寄り、小ラック61bとロードギア43の歯車43bの隙間が確保された状態となって停止し、L字カム61aとトレイ切換レバー44のピン44cの係合によってトレイ切換レバー44は回動しないよう保持されている。
【0101】
その後、トレイ1がさらに前方向に移動すると、ロードギア43の歯車43aとトレイ1の左後部裏面のラック1eとの噛み合いが外れると同時に、トレイ1のラック1dがトレイギア41の歯車41bと噛み合うようになって前方向に移動し、トレイ1は図27 (a)のRESETに示すように待機位置Yまで戻り停止する。そして、増速ロックレバー119とメインギア102も図23 (a)の状態に戻り、切換ギア128及び切換レバー130も図19(a)、図20に示す状態に戻って、メインギア102と増速ギア110の噛み合いが外れるので、ロードギア43及びトレイ駆動ユニット90のトレイ駆動ギア92、第1トレイ駆動カム96、さらにトレイギア41の回転も停止する。
【0102】
そして次に、駆動機構部100の昇降駆動モータ120が前記とは逆のCW方向に回転し、減速機構を介して分岐ギア126を駆動するので、この分岐ギア126の小歯車126aと噛み合っているセレクト駆動ギア127が駆動され、このセレクト駆動ギア127と常時噛み合っている所の、トレイ選択手段80におけるセレクトラック82のラック82dが駆動されて、セレクトラック82が後方向に移動する。
【0103】
そして、さらに後方向に移動すると、セレクトラック82の階段状カム82aによってピン81bが駆動され、セレクトガイド81が下方向に移動するので、フック81aとトレイ駆動ギア92の溝92bが係合しているトレイ駆動ユニット90も下方向に移動する。そして、フォトセンサー83でセンサーリブ82bを検出して、図8(b)に示すように、トレイギアユニット40における最下段のトレイギア41のカム41cと、トレイ駆動ユニット90における第1トレイ駆動カム96の駆動カム96aの高さが揃った位置、すなわち図24(a)のVで停止する。
【0104】
このとき同時状に、分岐ギア126の大歯車126bと小歯車128aが噛み合っている切換ギア128が駆動されるが、前記同様切換ギア128は図19(a)に示すように下に下がっているので、切換ギア128の駆動ピン128cが、ゼネバギア131のカム溝131aと係合してゼネバギア131を駆動し、間欠的に回転させる。
【0105】
すると、ゼネバギア131と噛み合っている昇降用駆動ギア132が駆動されるので、この昇降用駆動ギア132と常時噛み合っている所の、昇降手段70における左昇降用ラック71のラック71cが駆動されて、左昇降用ラック71が後方向に移動し、同時に昇降用連結レバー72を介して連動している右昇降用ラック73が前方向に移動する。そして、左昇降用ラック71の階段状カム71b及び右昇降用ラック73の階段状カム73bによって、昇降用ベース10のピン10j,10kが駆動されるので、ディスク記録再生部60も下方向に移動し、最下段のトレイ1の高さに合った所で停止する。
【0106】
このとき、最下段以外のトレイロックレバー85は、ロック用突起85dがセレクトラック82のカム82e−1〜82e−4と係合して、トレイロックレバー85を矢印E方向に回動させるので、ロックカム85bがトレイ1の凹部1hと係合して、トレイ1の前後方向への移動を阻止しているが、最下段のトレイロックレバー85は解除用突起85eがセレクトラック82のカム82f−5と係合して、トレイロックレバー85を矢印F方向に回動させるので、ロックカム85bとトレイ1の凹部1hは係合せず、トレイ1は前後方向に移動可能な状態になっている。
【0107】
続いて、駆動機構部100の水平駆動モータ103がCW方向に回転し、前記と同様に、図27 (b)のOPEN1(b−1)に示すように、最下段のトレイ1を着脱位置Xに移動させて停止するので、最下段のトレイ1の段部1a(1b)にディスク2a(2b)を載置することができる。
【0108】
以後、同様の操作で、図27 (b)のOPEN1(b−1)〜OPEN5(b−5)に示すように、他のすべての番地のトレイ1を、番地ごとに着脱位置Xに移動させることで、ディスク2a(2b)を載置、または取り出しすることができる。
【0109】
また、着脱位置Xとなったトレイ1を、キー操作による指令ではなく手で押してクローズさせることもできるようになっている。例えば、着脱位置Xとなったトレイ1にディスク2a(2b)を載置した後、トレイ1を手で押してクローズさせ、そのディスク2a(2b)を記録再生させたい場合にトレイ1を手で押すと、トレイ1のラックdと係合しているトレイギア41が回転するので、トレイ移送手段50及び駆動機構部100を介して水平駆動モータ103が回転させられ、トレイ1は後方向に移動する。
【0110】
このとき、トレイ1を後方向に移動させるためには、停止している水平駆動モータ103、駆動機構部100及びトレイ移送手段50の各ギア列の抵抗より大きな力が必要だが、図23(b)に示すように、アシストばね137によってメインギア102が矢印L方向に回転するよう付勢されており、その付勢力の分、トレイ1は後方向に移動するよう付勢されるので、小さな力でトレイ1を後方向に移動させることができる。
【0111】
そして、トレイ1のスイッチカム1gとオープンスイッチレバー45のカム45bとの係合が外れて、オープンスイッチレバー45は矢印D方向に回動し、レバー部45cが離れてオープンスイッチ46がOFFになると、水平駆動モータ103がCCW方向に回転し始めるので、トレイ1は続けて後方向に移動し、前記同様の動作で記録再生位置Zとなって、ディスク2a(2b)の記録再生が開始される。
【0112】
この間、トレイ1が着脱位置Xの近傍から離れた位置にくると、メインギア102の第2カム102mとアシストばね137の第2アーム137bとの係合が外れ、アシストばね137は自由状態となる。このとき、アシストばね137は荷重が徐々に小さくなってゼロ(自由状態)になっていくので、衝撃や振動が発生することなく、トレイ1の移動に対して揺れなどの悪影響を及ぼすことはない。
【0113】
次に、記録再生しているディスク2a(2b)を別のディスク2a(2b)に交換する場合は、例えば図27 (c)のDISC5(c−5)に示すように、前記最上段のトレイ1上のディスク2a(2b)が記録再生にある状態から、3段目のトレイ1上のディスク2a(2b)を記録再生する指令を出すと、駆動機構部100の水平駆動モータ103がCW方向に回転し前記同様の動作で、トレイ1を待機位置Yに戻して停止する。そして、増速ロックレバー119とメインギア102も図23 (a)の状態に戻り、切換ギア128及び切換レバー130も図19(a)、図20に示す状態に戻る。
【0114】
そして次に、駆動機構部100の昇降駆動モータ120がCW方向に回転し、前記と同様の動作で図8(c)に示すように、トレイギアユニット40における3段目のトレイギア41のカム41cと、トレイ駆動ユニット90における第1トレイ駆動カム96の駆動カム96aとの高さが揃った位置、すなわち図26 (a)のWで停止する。
【0115】
このとき同時状に、前記同様分岐ギア126によって切換ギア128が駆動されるが、切換ギア128は図19(a)に示すように下に下がっているので、切換ギア128の駆動ピン128cが、ゼネバギア131のカム溝131aと係合してゼネバギア131を駆動し、間欠的に回転させるので、前記と同様の動作でディスク記録再生部60も下方向に移動し、3段目のトレイ1の高さに合った所で停止する。
【0116】
さらにこのとき、3段目以外のトレイロックレバー85は、ロック用突起85dがセレクトラック82のカム82e−1〜82e−2及び82e−4〜82e−5と係合して、トレイロックレバー85を矢印E方向に回動させるので、ロックカム85bがトレイ1の凹部1hと係合して、トレイ1の前後方向への移動を阻止しているが、3段目のトレイロックレバー85は解除用突起85eがセレクトラック82のカム82f−3と係合して、トレイロックレバー85を矢印F方向に回動させるので、ロックカム85bとトレイ1の凹部1hは係合せず、トレイ1は前後方向に移動可能な状態になっている。
【0117】
続いて、駆動機構部100の水平駆動モータ103がCCW方向に回転し、前記と同様にして、図27 (c)のDISC3(c−3)に示すように、トレイ1を記録再生位置Zに移動させて停止し、3段目のトレイ1上のディスク2a(2b)の記録再生が開始される。
【0118】
以後、同様の操作で、図27 (c)のDISC1(c−1)〜DISC5(c−5)に示すように、他のすべての番地のトレイ1上のディスク2a(2b)を、番地ごとに交換し、記録再生することができる。
【0119】
次に、ディスク2a(2b)の記録再生中に、それを中断することなく、記録再生中のトレイ1上のディスク2a(2b)を除いて、残りのすべての番地のトレイ1上のディスク2a(2b)を、番地ごとに着脱位置Xに移動させて、ディスク2a(2b)を載置、または取り出しする場合は、例えば図27(c)のDISC1(c−1)に示すように、最下段のトレイ1上のディスク2a(2b)が記録再生中である状態から、最上段のトレイ1を着脱位置Xに移動させる指令を出すと、駆動機構部100の昇降駆動モータ120がCCW方向に回転し、減速機構を介して分岐ギア126を駆動するので、この分岐ギア126の小歯車126aと噛み合っているセレクト駆動ギア127が駆動され、このセレクト駆動ギア127と常時噛み合っている所の、トレイ選択手段80におけるセレクトラック82のラック82dが駆動されて、セレクトラック82が前方向に移動する。
【0120】
そして、さらに前方向に移動すると、セレクトラック82の階段状カム82aによってピン81bが駆動され、セレクトガイド81が上方向に移動するので、フック81aとトレイ駆動ギア92の溝92bが係合しているトレイ駆動ユニット90も上方向に移動する。そして、フォトセンサー83でセンサーリブ82bを検出して、図8(a)に示すように、トレイギアユニット40における最上段のトレイギア41のカム41cと、トレイ駆動ユニット90における第1トレイ駆動カム96の駆動カム96aの高さが揃った位置、すなわち図26(a)のUで停止する。
【0121】
このとき同時状に、分岐ギア126の大歯車126bと小歯車128aが噛み合っている切換ギア128が駆動されるが、切換ギア128は図19(b)に示す上方向に上がった状態であり、切換ギア128の駆動ピン128cとゼネバギア131のカム溝131aは上下に隙間ができて係合が外れているので、切換ギア128が回転してもゼネバギア131は回転せず停止したままである。したがって、ゼネバギア131と噛み合っている昇降用駆動ギア132及びそれと噛み合っている所の、昇降手段70における左昇降用ラック71のラック71cも停止したままとなって昇降手段70は動かず、よってディスク記録再生部60は最下段のトレイ1の高さのままで保持され、ディスク2a(2b)の記録再生が維持されている。
【0122】
なお、このとき切換ギア128の円筒部128dとゼネバギア131の円弧カム131bは係合を保ったままの状態を維持しているので、左昇降用ラック71が昇降用駆動ギア132を介してゼネバギア131と係合している昇降手段70は、外部から振動や衝撃が加わっても動かないようロックされており、よって同様にディスク記録再生部60の高さがずれることもない。
【0123】
またこのとき、最上段以外のトレイロックレバー85は、ロック用突起85dがセレクトラック82のカム82e−2〜82e−5と係合して、トレイロックレバー85を矢印E方向に回動させるので、ロックカム85bがトレイ1の凹部1hと係合して、トレイ1の前後方向への移動を阻止しているが、最上段のトレイロックレバー85は解除用突起85eがセレクトラック82のカム82f−1と係合して、トレイロックレバー85を矢印F方向に回動させるので、ロックカム85bとトレイ1の凹部1hは係合せず、トレイ1は前後方向に移動可能な状態になっている。
【0124】
続いて、駆動機構部100の水平駆動モータ103がCCW方向に回転するので、減速機構及び駆動ギア109を介してメインギア102は図23 (c)の状態から矢印L方向に回転する。すると、ロックカム102gがピン119cを押し、増速ロックレバー119をばね部119dの付勢力に逆らって矢印H方向に回動させるので、カム119bと増速ギア110のロックカム110cと係合が解除され、増速ギア110は回転可能な状態になる。
【0125】
そして、増速ギア110の小歯車110aと大歯車111bが常時噛み合っている反転ギア111の小歯車111aに、メインギア102の歯車102eが噛み合い始め、反転ギア111及び増速ギア110が回転するので、中継機構を介してトレイ駆動ユニット90のトレイ駆動ギア92、第1トレイ駆動カム96、さらにトレイギア41も回転し、よって最上段のトレイ1が前方向に移動する。なお、ロードギア43も同時に回転するが、記録再生位置Zにある最下段のトレイ1との係合は外れているので、干渉することはない。
【0126】
このとき、増速ギア110は反転ギア111を介してメインギア102から駆動されているので、メインギア102が矢印L方向に回転しているにもかかわらず、トレイ1は前方向に移動することとなる。
【0127】
またこのとき、メインギア102の駆動カム102hは下方向のまま変化しないので、切換ギア128は図19(b)に示すように上方向に上がった状態であり、切換ギア128の駆動ピン128cとゼネバギア131のカム溝131aは係合しないが、切換ギア128の円筒部128dとゼネバギア131の円弧カム131bは係合を保ったままの状態である。
【0128】
そして、トレイ1が着脱位置Xの近傍に位置にくると、メインギア102の第1カム102lがアシストばね137の第1アーム137aと係合して、アシストばね137の作動が開始される。このとき、アシストばね137は荷重がゼロ(自由状態)から徐々に加わり大きくなっていくので、衝撃や振動が発生することなく、トレイ1の移動に対して揺れなどの悪影響を及ぼすことはない。なお、アシストばね137の第2アーム137bはメカベース3のリブ左3mと当接して停止している。
【0129】
さらに、トレイ1が前方向に移動してトレイ1のスイッチカム1gがカム45bと係合してオープンスイッチレバー45を矢印C方向に回動させ、レバー部45cがオープンスイッチ46を押してONさせると、移動は停止し、以て図3や図27(d)のOPEN5(d−5)に示すように、最上段のトレイ1が着脱位置Xとなる。このとき、メインギア102は図24(b)の状態になり、アシストばね137は第1アーム137aが角度βだけ回転しているので、メインギア102を逆(矢印K)方向に回転させるよう付勢力が働いている。しかし、停止している水平駆動モータ103及び駆動機構部100の各ギア列の抵抗よりも小さな荷重設定にしているので、逆転することはない。また、メインギア102と係合しているストックスイッチ133とプレイスイッチ134は、図26(b)のWの状態になる。そして、最上段のトレイ1の段部1a(1b)にディスク2a(2b)を載置、または取り出しすることができる。
【0130】
次に、前記ディスク2a(2b)の記録再生を維持したまま、別のトレイ1にディスク2a(2b)を載置、または取り出しするべく、例えば3段目のトレイ1を着脱位置Xに移動させる指令を出すと、駆動機構部100の水平駆動モータ103がCW方向に回転するので、減速機構及び駆動ギア109を介してメインギア102は矢印K方向に回転する。したがって、反転ギア111及び増速ギア110も前記とは逆方向に回転するので、中継機構を介してトレイ駆動ユニット90のトレイ駆動ギア92、第1トレイ駆動カム96、さらにトレイギア41も逆方向に回転し、よって最上段のトレイ1が後方向に移動して、待機位置Yまで戻り停止する。そして、増速ロックレバー119やメインギア102も図24(a)の状態に戻り、メインギア102と反転ギア111の噛み合いも外れる。
【0131】
続いて、駆動機構部100の昇降駆動モータ120がCW方向に回転し、前記と逆方向だが同様の動作でセレクトラック82が後方向に移動し、図8(c)に示すように、トレイギアユニット40における3段目のトレイギア41のカム41cと、トレイ駆動ユニット90における第1トレイ駆動カム96の駆動カム96aの高さが揃った位置、すなわち図26(a)のWで停止する。
【0132】
このとき、3段目以外のトレイロックレバー85は、ロック用突起85dがセレクトラック82のカム82e−1〜82e−2及び82e−4〜82e−5と係合して、トレイロックレバー85を矢印E方向に回動させるので、ロックカム85bがトレイ1の凹部1hと係合して、トレイ1の前後方向への移動を阻止しているが、3段目のトレイロックレバー85は解除用突起85eがセレクトラック82のカム82f−3と係合して、トレイロックレバー85を矢印F方向に回動させるので、ロックカム85bとトレイ1の凹部1hは係合せず、3段目のトレイ1は前後方向に移動可能な状態になっている。
【0133】
そして、駆動機構部100の水平駆動モータ103がCCW方向に回転するので、前記と同様の動作で3段目のトレイ1は前方向に移動し、図27(d)のOPEN3(d−3)に示すように、3段目のトレイ1が着脱位置Xとなる。なお、この間切換ギア128は、前記同様図19(b)に示す上方向に上がった状態のままである。そして、3段目のトレイ1の段部1a(1b)にディスク2a(2b)を載置、または取り出しすることができる。
【0134】
以後、同様の操作で、図27(d)のOPEN2(d−2)〜OPEN5(d−5)に示すように、記録再生中の番地のトレイ1上のディスク2a(2b)を除いて、残りの他のすべての番地のトレイ1を、番地ごとに着脱位置Xに移動させて、ディスク2a(2b)を載置、または取り出しすることができる。
【0135】
また、着脱位置Xとなったトレイ1を、キー操作による指令ではなく手で押してクローズさせることもできるようになっている。例えば、着脱位置Xとなったトレイ1にディスク2a(2b)を載置した後、トレイ1を手で押してクローズさせ待機位置Yに戻したい場合に、トレイ1を手で押すと、トレイ1のラックdと係合しているトレイギア41が回転するので、トレイ移送手段50及び駆動機構部100を介して水平駆動モータ103が回転させられ、トレイ1は後方向に移動する。
【0136】
このとき、トレイ1を後方向に移動させるためには、停止している水平駆動モータ103、駆動機構部100及びトレイ移送手段50の各ギア列の抵抗より大きな力が必要だが、図24(b)に示すように、アシストばね137によってメインギア102が矢印K方向に回転するよう付勢されており、その付勢力の分、トレイ1は後方向に移動するよう付勢されるので、小さな力でトレイ1を後方向に移動させることができる。
【0137】
そして、トレイ1のスイッチカム1gとオープンスイッチレバー45のカム45bとの係合が外れて、オープンスイッチレバー45は矢印D方向に回動し、レバー部45cが離れてオープンスイッチ46がOFFになると、水平駆動モータ103がCW方向に回転し始めるので、トレイ1は続けて後方向に移動し、前記同様の動作で待機位置Yに戻る。
【0138】
この間、トレイ1が着脱位置Xの近傍から離れた位置にくると、メインギア102の第1カム102lとアシストばね137の第1アーム137aとの係合が外れ、アシストばね137は自由状態となる。このとき、アシストばね137は荷重が徐々に小さくなってゼロ(自由状態)になっていくので、衝撃や振動が発生することなく、トレイ1の移動に対して揺れなどの悪影響を及ぼすことはない。
【0139】
次に、どのトレイ1にディスク2a(2b)が装填されているか、またどのトレイ1に何のディスク2a(2b)が装填されているかを目視で直接に確認する場合には、例えば図27(a)のRESETに示すように、トレイ1及びディスク2a(2b)が5枚共すべて収納されて揃っている待機位置Yにあって、トレイ選択手段80のセレクトラック82が最後端である原点位置、すなわち図26(a)のT、及び図26(b)のTにある状態から、オールオープンの指令を出す。
【0140】
すると、駆動機構部100の昇降駆動モータ120がCCW方向に回転し、減速機構を介して分岐ギア126を駆動するので、分岐ギア126の小歯車126aと噛み合っているセレクト駆動ギア127が駆動され、このセレクト駆動ギア127と常時噛み合っている所の、トレイ選択手段80におけるセレクトラック82のラック82dが駆動されて、セレクトラック82が前方向に移動する。
【0141】
このセレクトラック82の移動によって、リブ82cとボトムスイッチ84の係合が外れてボトムスイッチ84はOFFになる。そして、さらに前方向に移動すると、セレクトラック82の階段状カム82aによってピン81bが駆動されて、セレクトガイド81が上方向に移動することになり、以てセレクトガイド81のフック81aに対して、トレイ駆動ギア92の溝92bを介して係合しているトレイ駆動ユニット90も上方向に移動する。
【0142】
そして、フォトセンサー83でセンサーリブ82bを検出して、図6に示すように、トレイギアユニット40における全ての段のトレイギア41のカム41cと、トレイ駆動ユニット90において対応するトレイ駆動ギア92の駆動カム92c及びトレイ駆動カム94,95の駆動カム94a,95aとの高さが揃った位置、すなわち、図26 (a)の Aで停止する。その際に、第1トレイ駆動カム96は上方の非作用位置となる。
【0143】
このとき同時状に、分岐ギア126の大歯車126bと小歯車128aが噛み合っている切換ギア128が駆動されるが、トレイ1が待機位置Yにあるときは、メインギア102は図23(a)の状態にあり、駆動カム102hが上方向に位置している箇所と切換レバー130のピン130cが係合するので、切換レバー130は軸部130aを中心に矢印I方向に回動した状態となる。したがって切換ギア128は図19(a)、図20に示すように下方向に下がり、切換ギア128の駆動ピン128cがゼネバギア131のカム溝131aと係合し、以てゼネバギア131を駆動して間欠的に回転させる。
【0144】
すると、ゼネバギア131と噛み合っている昇降用駆動ギア132が駆動されるので、昇降用駆動ギア132と常時噛み合っている昇降手段70における左昇降用ラック71のラック71cが駆動されて、左昇降用ラック71が前方向に移動し、同時に昇降用連結レバー72を介して連動している右昇降用ラック73が後方向に移動する。
【0145】
そして、左昇降用ラック71の階段状カム71b及び右昇降用ラック73の階段状カム73bによって、昇降用ベース10のピン10j,10kが駆動されるので、ディスク記録再生部60も上方向に移動し、最上段のトレイ1の高さに合った所で、昇降用連結レバー72及び右昇降用ラック73の移動は終了するが、セレクトラック82が図26 (a)の Uから図26 (a)の Aに移動する量に対応して、左昇降用ラック71のみがさらに前方向に移動し、セレクトラック82と左昇降用ラック71が各ギア列で連結されていても干渉しないようになっている。なお、この間の左昇降用ラック71の階段状カム71bは平坦部であるので、ディスク記録再生部60の高さが変わることはない。
【0146】
このとき、各段のトレイロックレバー85は、解除用突起85e−1〜85e−5がセレクトラック82のカム82f−1〜82f−5と係合して、矢印F方向に回動するので、ロックカム85bとトレイ1の凹部1hは係合せず、以て全てのトレイ1は前後方向に移動可能な状態になっている。
【0147】
続いて、駆動機構部100の水平駆動モータ103がCW方向に回転し、減速機構を介して駆動ギア109を駆動するので、この駆動ギア109と常時噛み合っているメインギア102が駆動される。メインギア102は、トレイ1が待機位置Yにあるときは図23 (a)の状態にあるが、駆動されて矢印K方向に回転すると、まずロックカム102fがピン119cを押し、増速ロックレバー119をばね部119dの付勢力に逆らって矢印H方向に回動させるので、カム119bと増速ギア110のロックカム110cとの係合が解除され、増速ギア110は回転可能な状態になる。
【0148】
そして、増速ギア110の小歯車110aにメインギア102の歯車102dが噛み合い始め、この増速ギア110が回転することによって、中継機構を介してトレイ駆動ユニット90のトレイ駆動ギア92を回転させる。すると、まずトレイ駆動ギア92に形成されている駆動カム92cに対してカム41cを介して係合している1段目(最下段)のトレイギア41のみが回転し、このトレイギア41の歯車41bとラック1dを介して係合している1段目(最下段)のトレイ1のみが、待機位置Yから着脱位置Xの方向へ移動を開始する。
【0149】
このときメインギア102の回転に伴って駆動カム102hが上方向から下方向に移るので、ピン130cが係合している切換レバー130は、軸部130aを中心に矢印J方向に回動し、切換ギア128は図19(b)、図21 に示すように上方向に上がった状態となり、切換ギア128の駆動ピン128cとゼネバギア131のカム溝131aは上下に隙間ができるので係合が外れるが、切換ギア128の円筒部128dとゼネバギア131の円弧カム131bは係合を保ったままの状態となる。
【0150】
そして、トレイ駆動ギア92、すなわち1段目(最下段)の駆動カム92cが240度(360度−60度× 2)回転すると、このトレイ駆動ギア92の互いに接する面の一部に設けられた突起92dが、隣接する第3トレイ駆動カム94の突起94bを駆動するので、次に2段目の第3トレイ駆動カム94が回転する。
【0151】
すると、第3トレイ駆動カム94に形成されている駆動カム94aに対してカム41cを介して係合している2段目のトレイギア41が回転し、このトレイギア41の歯車41bとラック1dを介して係合している2段目のトレイ1も、待機位置Yから着脱位置Xの方向へ移動を開始する。続いて2段目の第3トレイ駆動カム94が240度(360度−60度× 2)回転すると、同様に3段目の第3トレイ駆動カム94及び3段目のトレイギア41が回転し、3段目のトレイ1も待機位置Yから着脱位置Xの方向への移動を開始する。以下、同様にしてすべてのトレイ1が着脱位置Xの方向へ移動される。
【0152】
そして、1段目(最下段)のトレイ1のスイッチカム1gがカム45bと係合してオープンスイッチレバー45を矢印C方向に回動させ、レバー部45cがオープンスイッチ46を押してONさせることで、移動は停止する。このとき、2段目のトレイ1は1段目(最下段)のトレイ1より遅れて移動を開始し、また3段目のトレイ1は2段目のトレイ1より遅れて移動を開始するので、トレイ1群は、図25 や図27 (e)のALL OPENに示すように、それぞれの位置がずれて階段状になっている。
【0153】
したがって、全てのトレイ1を待機位置Yから着脱位置Xの方向への移動させた状態では、すべてのディスク2a(2b)における主面の一部が露出することになり、以てどのトレイ1にディスク2a(2b)が装填されているか、またどのトレイ1に何のディスク2a(2b)が装填されているかを、目視で直接に確認できることになる。
【0154】
その後に、階段状のトレイ1を元[ 図27 (a)のRESET] に戻す指令を出すと、駆動機構部100の水平駆動モータ103が、トレイ1を待機位置Yから着脱位置Xに移動させる場合とは逆方向、すなわちCCW方向に回転するので、減速機構及び駆動ギア109を介してメインギア102が矢印L方向に回転することによって、中継機構を介してトレイ駆動ユニット90のトレイ駆動ギア92を逆回転させる。
【0155】
すると、まずトレイ駆動ギア92に係合している1段目(最下段)のトレイギア41のみが逆回転し、このトレイギア41に係合している1段目(最下段)のトレイ1のみが、着脱位置Xから待機位置Yの方向へ移動を開始する。そして、トレイ駆動ギア92が240度(360度−60度× 2)回転すると、このトレイ駆動ギア92の互いに接する面の一部に設けられた突起92dが、隣接する第3トレイ駆動カム94の突起94bを駆動するので、次に2段目の第3トレイ駆動カム94が逆回転する。
【0156】
すると、第3トレイ駆動カム94に係合している2段目のトレイギア41が一体状に逆回転し、このトレイギア41に係合している2段目のトレイ1も、着脱位置Xから待機位置Yの方向へ移動を開始する。続いて2段目の第3トレイ駆動カム94が240度(360度−60度× 2)回転すると、同様に3段目の第3トレイ駆動カム94及び3段目のトレイギア41が逆回転し、3段目のトレイ1も着脱位置Xから待機位置Yの方向への移動を開始する。以下、同様にしてすべてのトレイ1が待機位置Yの方向へ移動され、以て図27 (a)のRESETに示すように、待機位置Yまで戻り停止する。
【0157】
そして、増速ロックレバー119やメインギア102も図23(a)の状態に戻り、切換ギア128及び切換レバー130も図19(a)、図20に示す状態に戻る。
【0158】
続けて、駆動機構部100の昇降駆動モータ120が前記とは逆のCW方向に回転し、前記と逆方向だが同様の動作で、セレクトラック82は後方向に、トレイ駆動ユニット90及びディスク記録再生部60は下方向に移動して、図26(a)のT、図26(b)のT及び図27(a)のRESETに示す状態に戻る。
【0159】
次に、ディスク2a(2b)の記録再生中に、それを中断することなく、記録再生中のトレイ1上のディスク2a(2b)を除いて、残りのどのトレイ1にディスク2a(2b)が装填されているか、またどのトレイ1に何のディスク2a(2b)が装填されているかを目視で直接に確認する場合には、例えば図27(c)のDISC3(c−3)に示すように、3段目のトレイ1上のディスク2a(2b)が記録再生中である状態から、オールオープンの指令を出す。
【0160】
すると、駆動機構部100の昇降駆動モータ120がCCW方向に回転し、減速機構を介して分岐ギア126を駆動するので、この分岐ギア126の小歯車126aと噛み合っているセレクト駆動ギア127が駆動され、このセレクト駆動ギア127と常時噛み合っている所の、トレイ選択手段80におけるセレクトラック82のラック82dが駆動されて、セレクトラック82が前方向に移動する。
【0161】
そして、さらに前方向に移動すると、セレクトラック82の階段状カム82aによってピン81bが駆動され、セレクトガイド81が上方向に移動するので、フック81aとトレイ駆動ギア92の溝92bが係合しているトレイ駆動ユニット90も上方向に移動する。そして、フォトセンサー83でセンサーリブ82bを検出して、図6に示すように、トレイギアユニット40における全ての段のトレイギア41のカム41cと、トレイ駆動ユニット90において対応するトレイ駆動ギア92の駆動カム92c及びトレイ駆動カム94,95の駆動カム94a,95aとの高さが揃った位置、すなわち、図26(a)のAで停止する。その際に、第1トレイ駆動カム96は上方の非作用位置となる。
【0162】
このとき同時状に、分岐ギア126の大歯車126bと小歯車128aが噛み合っている切換ギア128が駆動されるが、切換ギア128は図19(b)に示す上方向に上がった状態であり、切換ギア128の駆動ピン128cとゼネバギア131のカム溝131aは上下に隙間ができて係合が外れているので、切換ギア128が回転してもゼネバギア131は回転せず停止したままである。したがって、ゼネバギア131と噛み合っている昇降用駆動ギア132及びそれと噛み合っている所の、昇降手段70における左昇降用ラック71のラック71cも停止したままとなって昇降手段70は動かず、よってディスク記録再生部60は3段目のトレイ1の高さのままで保持され、ディスク2a(2b)の記録再生が維持されている。
【0163】
なお、このとき切換ギア128の円筒部128dとゼネバギア131の円弧カム131bは係合を保ったままの状態を維持しているので、左昇降用ラック71が昇降用駆動ギア132を介してゼネバギア131と係合している昇降手段70は、外部から振動や衝撃が加わっても動かないようロックされており、よって同様にディスク記録再生部60の高さがずれることもない。
【0164】
またこのとき、各段のトレイロックレバー85は、解除用突起85e−1〜85e−5がセレクトラック82のカム82f−1〜82f−5と係合して、矢印F方向に回動するので、ロックカム85bとトレイ1の凹部1hは係合せず、以て全てのトレイ1は前後方向に移動可能な状態になっている。
【0165】
続いて、駆動機構部100の水平駆動モータ103がCCW方向に回転するので、減速機構及び駆動ギア109を介してメインギア102は図24 (c)の状態から矢印L方向に回転する。すると、ロックカム102gがピン119cを押し、増速ロックレバー119をばね部119dの付勢力に逆らって矢印H方向に回動させるので、カム119bと増速ギア110のロックカム110cと係合が解除され、増速ギア110は回転可能な状態になる。
【0166】
そして、増速ギア110の小歯車110aと大歯車111bが常時噛み合っている反転ギア111の小歯車111aに、メインギア102の歯車102eが噛み合い始め、反転ギア111及び増速ギア110が回転するので、中継機構を介してトレイ駆動ユニット90のトレイ駆動ギア92を回転させる。すると、まずトレイ駆動ギア92に形成されている駆動カム92cに対してカム41cを介して係合している1段目(最下段)のトレイギア41のみが回転し、このトレイギア41の歯車41bとラック1dを介して係合している1段目(最下段)のトレイ1のみが、待機位置Yから着脱位置Xの方向へ移動を開始する。なお、ロードギア43も同時に回転するが、記録再生位置Zにある3段目のトレイ1との係合は外れているので、干渉することはない。
【0167】
このとき、増速ギア110は反転ギア111を介してメインギア102から駆動されているので、メインギア102が矢印L方向に回転しているにもかかわらず、トレイ1は前方向に移動することとなる。
【0168】
またこのとき、メインギア102の駆動カム102hは下方向のまま変化しないので、切換ギア128は図19(b)に示すように上方向に上がった状態であり、切換ギア128の駆動ピン128cとゼネバギア131のカム溝131aは係合しないが、切換ギア128の円筒部128dとゼネバギア131の円弧カム131bは係合を保ったままの状態である。
【0169】
そして、トレイ駆動ギア92、すなわち1段目(最下段)の駆動カム92cが240度(360度−60度× 2)回転すると、このトレイ駆動ギア92の互いに接する面の一部に設けられた突起92dが、隣接する第3トレイ駆動カム94の突起94bを駆動するので、次に2段目の第3トレイ駆動カム94が回転する。
【0170】
すると、第3トレイ駆動カム94に形成されている駆動カム94aに対してカム41cを介して係合している2段目のトレイギア41が回転し、このトレイギア41の歯車41bとラック1dを介して係合している2段目のトレイ1も、待機位置Yから着脱位置Xの方向へ移動を開始する。続いて2段目の第3トレイ駆動カム94が240度(360度−60度×2)回転すると、同様に3段目の第3トレイ駆動カム94及び3段目のトレイギア41が回転する。
【0171】
しかし、3段目のトレイ1は記録再生位置Zにあるのでトレイギア41との係合が外れており、移動はしない。続いて3段目の第3トレイ駆動カム94が240度(360度−60度×2)回転すると、同様に4段目の第3トレイ駆動カム94及び4段目のトレイギア41が回転し、4段目のトレイ1も待機位置Yから着脱位置Xの方向への移動を開始する。以下、同様にしてすべてのトレイ1が着脱位置Xの方向へ移動される。
【0172】
そして、メインギア102のストックカム102iがストックスイッチ133を押してONさせると、移動は停止する[ 図26 (b)のWの状態] 。このとき、2段目のトレイ1は1段目(最下段)のトレイ1より遅れて移動を開始し、また4段目のトレイ1は2段目のトレイ1より遅れて移動を開始するので、トレイ1群は、図27 (f)のALL OPEN3(f−3)のオールオープンに示すように、それぞれの位置がずれて階段状になっている。
【0173】
したがって、記録再生中のトレイ1上のディスク2a(2b)を除いて、残りの全てのトレイ1を待機位置Yから着脱位置Xの方向への移動させた状態では、記録再生中であるディスク2a(2b)を除いて、すべてのディスク2a(2b)における主面の一部が露出することになり、以てどのトレイ1にディスク2a(2b)が装填されているか、またどのトレイ1に何のディスク2a(2b)が装填されているかを、目視で直接に確認できることになる。
【0174】
その後に、階段状のトレイ1を元[ 図27 (c)のDISC3(c−3)]に戻す指令を出すと、駆動機構部100の水平駆動モータ103が、トレイ1を待機位置Yから着脱位置Xに移動させる場合とは逆方向、すなわちCCW方向に回転するので、減速機構及び駆動ギア109を介してメインギア102が矢印L方向に回転することによって、中継機構を介してトレイ駆動ユニット90のトレイ駆動ギア92を逆回転させる。
【0175】
すると、まずトレイ駆動ギア92に係合している1段目(最下段)のトレイギア41のみが逆回転し、このトレイギア41に係合している1段目(最下段)のトレイ1のみが、着脱位置Xから待機位置Yの方向へ移動を開始する。そして、トレイ駆動ギア92が240度(360度−60度× 2)回転すると、このトレイ駆動ギア92の互いに接する面の一部に設けられた突起92dが、隣接する第3トレイ駆動カム94の突起94bを駆動するので、次に2段目の第3トレイ駆動カム94が逆回転する。
【0176】
すると、第3トレイ駆動カム94に係合している2段目のトレイギア41が一体状に逆回転し、このトレイギア41に係合している2段目のトレイ1も、着脱位置Xから待機位置Yの方向へ移動を開始する。続いて2段目の第3トレイ駆動カム94が240度(360度−60度×2)回転すると、同様に3段目の第3トレイ駆動カム94及び3段目のトレイギア41が逆回転する。しかし、3段目のトレイ1は記録再生位置Zにあるのでトレイギア41との係合が外れており、移動はしない。続いて3段目の第3トレイ駆動カム94が240度(360度−60度×2)回転すると、同様に4段目の第3トレイ駆動カム94及び4段目のトレイギア41が逆回転し、4段目のトレイ1も着脱位置Xから待機位置Yの方向への移動を開始する。以下、同様にしてすべてのトレイ1が待機位置Yの方向へ移動され、以て図27(c)のDISC3(c−3)に示すように、待機位置Yまで戻り停止する。
【0177】
そして、増速ロックレバー119やメインギア102も図24(a)の状態に戻り、メインギア102と反転ギア111の噛み合いも外れる。
【0178】
続けて、駆動機構部100の昇降駆動モータ120が前記とは逆のCW方向に回転し、前記と逆方向だが同様の動作で、セレクトラック82は後方向に、トレイ駆動ユニット90は下方向に移動して、図27(c)のDISC3(c−3)に示す状態に戻る。
【0179】
以上のように本実施例によれば、請求項1に記載した発明に関し、ディスク2aまたは2bを各々1枚ずつ載置し、ディスク2a,2bの主面と平行な前後方向に移動可能で、ディスク2a,2bの主面に対し直角である上下方向に5枚積層されたトレイ1と、ディスク2a,2bをターンテーブル66a上に保持して記録または再生するディスク記録再生部60と、装置内にディスク2a,2bを収納する待機位置Yを中にして、ディスク2a,2bをターンテーブル66a上に保持して記録または再生するディスク記録再生位置Zとの間、トレイ1を装置外に突出させてディスク2a,2bの着脱を行う着脱位置Xとの間に亘って、トレイ1を往復搬送するトレイ移送手段50と、ディスク記録再生部60を上下方向に移動させて選択されたディスク2a,2bの高さに合わせる昇降手段70と、同じく上下方向に移動して指定されたディスク2a,2bを載置しているトレイ1を選択するトレイ選択手段80と、トレイ移送手段50と昇降手段70とトレイ選択手段80を駆動する駆動機構部100を有し、駆動機構部100に、トレイ移送手段50を駆動するメインギア102と、メインギア102の回転に伴って動作するアシストばね137とを設け、トレイ1が着脱位置X及びその近傍にあるときに、メインギア102とアシストばね137とが係合するように構成したことにより、トレイ1を着脱位置Xに移動させる場合に、トレイ移送手段50に駆動されてトレイ1が着脱位置Xの近傍にくると、そのトレイ移送手段50を駆動するメインギア102がアシストばね137と係合し、その回転に伴ってアシストばね137を作動させた(押した)状態で着脱位置Xに至ることになり、トレイ1が着脱位置Xにあるときはアシストばね137の反力によってメインギア102を押し返す状態になる。よって、トレイ移送手段50を介してメインギア102と連動しているトレイ1も、待機位置Yから着脱位置Xに移動する方向とは逆の方向に、アシストばね137の反力の分だけ押し返された状態となる。したがって、このアシストばね137の反力を調整することにより、水平移動モータ103及び各ギアからなるトレイ移送手段50及び駆動機構部100によって制約されることなく、着脱位置Xにあるトレイ1を軽い力で押すだけで、トレイ1の待機位置Yへの移動を開始させることができる。
【0180】
また、請求項2に記載した発明に関し、ディスク2a,2bを記録または再生していない状態において、トレイ1を着脱位置X及びその近傍に移動させた場合には、メインギア102とアシストばね137の第2アーム137bとが係合すると共に、任意のトレイ1上のディスク2a,2bをターンテーブル66a上に保持して記録または再生している状態において、その記録または再生中であるディスク2a,2b及びトレイ1を除いた残りのトレイ1を、着脱位置X及びその近傍に移動させた場合には、メインギア102と同一アシストばね137の第1アーム137aとが係合するように構成したことにより、着脱位置Xにあるトレイ1を軽い力で押して待機位置Yへの移動を開始させることを、ディスク2a,2bを記録または再生していない状態でトレイ1を着脱位置X及びその近傍に移動させた場合でも、またディスク2a,2bの記録中または再生中に、それ以外の残りのトレイ1を着脱位置X及びその近傍に移動させた場合でも、同一の1個のアシストばね137で実現することができる。
【0181】
また、請求項3に記載した発明に関し、アシストばね137は、トレイ1が着脱位置X及びその近傍以外の位置に移動されて、メインギア102と係合しない場合には、作動していない自由状態となるように構成したことにより、メインギア102とアシストばね137の係合の状態が、メインギア102に対してアシストばね137の荷重がゼロから徐々に加わり大きくなるか、もしくはアシストばね137の荷重が徐々に小さくなりゼロになってメインギア102との係合が外れることになって荷重変化が滑らかになるので、トレイ1の待機位置Yと着脱位置Xとの移動途中に衝撃や振動が発生することなく、揺れのない安定したトレイ1の移動を行うことができる。
【0182】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、請求項1に記載した発明の効果として、ディスクを各々1枚ずつ載置し、ディスクの主面と平行な略水平方向に移動可能で、ディスクの主面に対し直角である略垂直方向に複数枚積層されたトレイと、ディスクをターンテーブル上に保持して記録または再生するディスク記録再生部と、装置内にディスクを収納する待機位置を中にして、トレイを装置外に突出させてディスクの着脱を行う着脱位置との間、ならびにディスクを記録再生する記録再生位置との間に亘って、トレイを往復搬送するトレイ移送手段と、ディスク記録再生部を略垂直方向に移動させて選択されたディスクの高さに合わせる昇降手段と、同じく略垂直方向に移動して指定されたディスクを載置しているトレイを選択するトレイ選択手段と、トレイ移送手段と昇降手段とトレイ選択手段を駆動する駆動機構部を有し、駆動機構部に、トレイ移送手段を駆動するメインギアと、メインギアの回転に伴って動作するアシストばねとを設け、トレイが着脱位置及びその近傍にあるときに、メインギアとアシストばねとが係合するように構成したことにより、トレイを着脱位置に移動させる場合に、トレイ移送手段に駆動されてトレイが着脱位置の近傍にくると、そのトレイ移送手段を駆動するメインギアがアシストばねと係合し、その回転に伴ってアシストばねを作動させた(押した)状態で着脱位置に至ることになり、トレイが着脱位置にあるときはアシストばねの反力によってメインギアを押し返す状態になる。よって、トレイ移送手段を介してメインギアと連動しているトレイも、待機位置から着脱位置に移動する方向とは逆の方向に、アシストばねの反力の分だけ押し返された状態となる。したがって、このアシストばねの反力を調整することにより、水平移動モータ及び各ギアからなるトレイ移送手段及び駆動機構部によって制約されることなく、着脱位置にあるトレイを軽い力で押すだけで、トレイの待機位置への移動を開始させることができるという有利な効果が得られる。
【0183】
また、請求項2に記載した発明の効果として、ディスクを記録または再生していない状態において、トレイを着脱位置及びその近傍に移動させた場合には、メインギアとアシストばねの一端とが係合すると共に、任意のトレイ上のディスクをターンテーブル上に保持して記録または再生している状態において、その記録または再生中であるディスク及びトレイを除いた残りのトレイを、着脱位置及びその近傍に移動させた場合には、メインギアと同一アシストばねの他端とが係合するように構成したことにより、着脱位置にあるトレイを軽い力で押して待機位置への移動を開始させることを、ディスクを記録または再生していない状態でトレイを着脱位置及びその近傍に移動させた場合でも、またディスクの記録中または再生中に、それ以外の残りのトレイを着脱位置及びその近傍に移動させた場合でも、同一の1個のアシストばねで実現することができるという有利な効果が得られる。
【0184】
また、請求項3に記載した発明の効果として、アシストばねは、トレイが着脱位置及びその近傍以外の位置に移動されて、メインギアと係合しない場合には、作動していない自由状態となるように構成したことにより、メインギアとアシストばねの係合の状態が、メインギアに対してアシストばねの荷重がゼロから徐々に加わり大きくなるか、もしくはアシストばねの荷重が徐々に小さくなりゼロになってメインギアとの係合が外れることになって荷重変化が滑らかになるので、トレイの待機位置と着脱位置との移動途中に衝撃や振動が発生することなく、揺れのない安定したトレイの移動を行うことができるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるディスクチェンジャー装置の上面図
【図2】同図1の左側面図
【図3】同図1のP−P断面図
【図4】同トレイ移送手段の詳細を示す上面図
【図5】同トレイギアユニットとトレイ駆動ユニットの分解斜視図
【図6】同図4のQ−Q断面図
【図7】同トレイギアユニットとトレイ駆動ユニットの位置関係を示す詳細上面図
【図8】同トレイギアユニットとトレイ駆動ユニットの関係を説明するための詳細断面図
【図9】同トレイ選択手段80の詳細を示す左側面図
【図10】同図9の要部の左側内面図
【図11】同図9の要部の上面図
【図12】同ディスク記録再生部と昇降手段との位置関係を示す上面図
【図13】同ディスク記録再生部の上昇状態における 詳細を示す上面図
【図14】同図13の左側面図
【図15】同図12の左側面図
【図16】同図12の右側面図
【図17】同駆動機構部の詳細を示す上面図
【図18】同図17の要部の詳細を示す上面図
【図19】同図18のR−R断面図
【図20】同切換ギアとゼネバギアとの関係を示す斜視図
【図21】同図20の上面図
【図22】同メインギア下面部の分解斜視図
【図23】同メインギアの状態を説明するための詳細図
【図24】同メインギアの状態を説明するための詳細図
【図25】同オールオープン状態での斜視図
【図26】同全体のタイミングチャート
【図27】同ディスクの動作を説明するための概略左側面図
【符号の説明】
1 トレイ
1d ラック
1e ラック
2a ディスク
2b ディスク
3 メカベース
3l リング
3m リブ左
3n リブ右
4 左トレイガイド
5 右トレイガイド
6 製品の外枠体
7 扉
10 昇降用ベース
40 トレイギアユニット
41 トレイギア
41a 円筒部
41b 歯車
41c カム
41d 面取り部
41e 凸形状部
42 ギアホルダー
43 ロードギア
44 トレイ切換レバー
45 オープンスイッチレバー
50 トレイ移送手段
60 ディスク記録再生部
61 左スライド板
62 右スライド板
63 連結レバー
64 中央部切離しレバー
65 端部切離しレバー
66 記録再生ユニット
66a ターンテーブル
67 クランパー
68 クランプガイド
70 昇降手段
71 左昇降用ラック
72 昇降用連結レバー
73 右昇降用ラック
80 トレイ選択手段
81 セレクトガイド
82 セレクトラック
85 トレイロックレバー
90 トレイ駆動ユニット
91 駆動パイプ
91c 内径穴
92 トレイ駆動ギア
92a 歯車
92c 駆動カム
92d 突起
92e 面取り部
92f 凹形状部
93 戻しばね
94 第3トレイ駆動カム
94a 駆動カム
94b 突起
94c 面取り部
94d 凹形状部
95 第2トレイ駆動カム
95a 駆動カム
95b 突起
95c 面取り部
95d 凹形状部
96 第1トレイ駆動カム
96a 駆動カム
96b 面取り部
96c 凹形状部
97 軸
100 駆動機構部
101 大ピッチプレート
102 メインギア
102l 第1カム
102m 第2カム
103 水平駆動モータ
107 第1減速ギア
108 第2減速ギア
109 駆動ギア
110 増速ギア
111 反転ギア
112 第1中継ギア
113 第2中継ギア
114 前部クラウンギア
115 トレイ中継ギア
116 タイミングギア
117 後部クラウンギア
118 ロード中継ギア
119 増速ロックレバー
120 昇降駆動モータ
124 第3減速ギア
125 第4減速ギア
126 分岐ギア
127 セレクト駆動ギア
128 切換ギア
129 軸
130 切換レバー
131 ゼネバギア
132 昇降用駆動ギア
135 小ピッチプレート
136 プリント基板
137 アシストばね
137a 第1アーム
137b 第2アーム
140 接断手段
X 着脱位置
Y 待機位置
Z 記録再生位置

Claims (3)

  1. 複数枚のディスクを収納し、その中から選択された前記ディスクを搬送してディスクの記録再生を行う装置であって、前記ディスクを各々1枚ずつ載置し、前記ディスクの主面と平行な略水平方向に移動可能で、前記ディスクの主面に対し直角である略垂直方向に複数枚積層されたトレイと、前記ディスクをターンテーブル上に保持して記録または再生するディスク記録再生部と、装置内に前記ディスクを収納する待機位置を中にして、前記トレイを装置外に突出させて前記ディスクの着脱を行う着脱位置との間、ならびに前記ディスクを記録再生する記録再生位置との間に亘って、前記トレイを往復搬送するトレイ移送手段と、前記ディスク記録再生部を略垂直方向に移動させて選択された前記ディスクの高さに合わせる昇降手段と、同じく略垂直方向に移動して指定された前記ディスクを載置している前記トレイを選択するトレイ選択手段と、前記トレイ移送手段と前記昇降手段と前記トレイ選択手段を駆動する駆動機構部を有し、前記駆動機構部に、前記トレイ移送手段を駆動するメインギアと、前記メインギアの回転に伴って動作するアシストばねとを設け、前記トレイが前記着脱位置及びその近傍にあるときに、前記メインギアと前記アシストばねとが係合するように構成したことを特徴とするディスクチェンジャー装置。
  2. ディスクを記録または再生していない状態において、トレイを着脱位置及びその近傍に移動させた場合には、メインギアとアシストばねの一端とが係合すると共に、任意の前記トレイ上の前記ディスクをターンテーブル上に保持して記録または再生している状態において、その記録または再生中である前記ディスク及び前記トレイを除いた残りの前記トレイを、前記着脱位置及びその近傍に移動させた場合には、前記メインギアと前記アシストばねの他端とが係合するように構成したことを特徴とする請求項1記載のディスクチェンジャー装置。
  3. アシストばねは、トレイが着脱位置及びその近傍以外の位置に移動されて、メインギアと係合しない場合には、作動していない自由状態となるように構成したことを特徴とする請求項1記載のディスクチェンジャー装置。
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