JP3812404B2 - 文書作成装置および文書作成プログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、文書データの一部公開を支援する文書作成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、行政機関の保有する情報の一層の公開を通じて、行政機関に関係する諸活動に対する国民の的確な理解等を促進し、公正な行政の推進に資することを目的として「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」(以下、情報公開法)が施行されている。情報公開法では、行政文書の開示を何人も求められるように規定している一方で、行政機関に、個人に関する情報や国の安全が害されるおそれのある情報等、一定の条件に合致する情報(非開示情報)は開示請求者に対し開示義務を負うことがないよう配慮している。
【0003】
しかし、部分的に非開示情報が含まれる文書については、その部分を容易に区分して除くことができる場合、当該部分を除いて開示しなければならないとも規定されている(いわゆる部分公開)。
【0004】
かかる部分公開を実施するため、行政機関では、開示請求を受け付けた後、次に示すような流れで作業が行われているのが現状である。すなわち、開示情報の行政側担当者がまず内容を調査して非開示情報に該当すると思われる部分(掩蔽候補部分)をペンなどでマークする。
【0005】
次に、このマークした文書を行政の担当上官が一々確認し、実際に掩蔽すべき部分(非開示情報であると認定した部分)を特定する「決裁」を行う。そして担当官が当該決裁の結果に基づき、元の行政文書の決裁該当箇所を墨塗りした公開文書を作成して、この文書が公開に付される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の情報開示の流れでは、(1)掩蔽候補部分を特定する作業が大きな負担となり、迅速な公開を阻害する問題があり、また(2)決裁の結果を見ながら墨塗作業を行うので、この段階でミスがあると、本来非開示とすべき情報が漏洩することとなって好ましくない。従って、掩蔽特定部分を特定する負荷を軽減し、決裁結果を確実に反映した公開文書作成を支援できる支援装置が望まれている。
【0007】
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、掩蔽特定部分を特定する負荷を軽減し、決裁結果を確実に反映した公開文書作成を支援できる公開文書作成支援装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、公開対象となった文書データのうち、公開時に掩蔽すべき部分を特定する処理を支援し、実際の掩蔽部分を決裁する処理に供される文書データの作成を行う文書作成装置であって、前記公開対象となった文書データに対し、事前に定められた条件に基づく文字列検索により掩蔽候補部分を特定する手段と、決裁の際に、掩蔽候補部分を識別可能に表示させる手段と、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明のある態様によれば、公開対象となった文書データのうち、公開時に掩蔽すべき部分を特定する処理を支援し、実際の掩蔽部分を決裁する処理に供される文書データの作成を行う文書作成装置であって、前記公開対象となった文書データに対し、画像領域との関係で決定される条件に基づき掩蔽候補部分を特定する手段と、決裁の際に、掩蔽候補部分を識別可能に表示させる手段と、を含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明のさらに別の態様によると、公開対象となった文書データのうち、公開時に掩蔽すべき部分を特定する処理を支援し、実際の掩蔽部分を決裁する処理に供される文書データの作成を行う文書作成装置であって、前記公開対象となった文書データに対し、画像領域との関係で決定される条件及び事前に定められた文字列検索の条件に基づき掩蔽候補部分を特定する手段と、決裁の際に、掩蔽候補部分を識別可能に表示させる手段と、を含むことを特徴とする。
【0011】
ここで前記掩蔽候補部分を特定するための条件は、条件の種別に応じてカテゴリに分類され、前記掩蔽候補部分を識別可能に表示させる際に、当該カテゴリとの関連で定められた態様で前記掩蔽候補部分を表示させることも好ましい。
【0012】
さらに、上記従来例の問題点を解決するための本発明は、記憶部に格納された公開対象となった文書データのうち、公開時に掩蔽すべき部分を特定する処理を支援し、実際の掩蔽部分を決裁する処理に供される文書データの作成を行う文書作成プログラムであって、コンピュータに、前記記憶部に格納された公開対象となった文書データに対し、ハードディスクに格納された事前に定められた条件に基づく文字列検索により掩蔽候補部分を特定する手順と、決裁の際に掩蔽候補部分が識別可能に表示部に表示される決裁用文書データを生成する手順と、を実行させることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態に係る公開文書の作成を支援するシステムについて図面を参照しながら説明する。本実施の形態に係る公開文書の作成を支援するシステムは、図1に示すように、公開文書作成支援装置1と、決裁支援装置2と、プリンタ3と、台帳データベース4とを含んでおり、これらの各部はネットワークを介して相互に接続されている。また、公開文書作成支援装置1と決裁支援装置2とはいずれも一般的なコンピュータであり、公開文書作成支援装置1は、通信部11と、制御部12と、記憶部13と、ハードディスク14と、表示部15と、操作部16とを含んで構成されている。また、決裁支援装置2は、通信部21と、制御部22と、記憶部23と、ハードディスク24と、表示部25と、操作部26とを含んで構成されている。なお、プリンタ3は、通常のレーザプリンタであり、その一般的な構成は広く知られているのでここでの詳細な説明を省略する。
【0014】
台帳データベース4は、公開内容の履歴情報を管理するものであり、複数の行政機関によって共用されるため、ゲートウエイ(GW)を介してインターネットを通じて通信可能に接続される。この台帳データベース4は、図2に示すように、過去に行われた決裁の内容を履歴情報として格納している。具体的にここでは履歴情報として、検索のキーとなる情報に対し、文書データのファイル名と、文書データの形態(元の文書(原本)が紙媒体であるか、電子情報であるかの別)と、1つ以上の過去の公開請求の記録(公開請求日や公開日、公開した文書データの格納場所を表す参照情報(例えばそのURL;Uniform Resource Locators)などを含む)とを関連づけて格納している。また、台帳データベース4は、公開した文書データ自体を格納していてもよい。
【0015】
決裁担当者等は、この台帳データベース4を参照することにより、各請求ごとにどの部分を掩蔽したかの情報が得られるようになっている。なお、ここで検索のキーとなる情報としては、各文書に付与されている、固有の識別番号等がある。以下、公開文書作成支援装置1及び決裁支援装置2の各部並びにそれらの動作について説明する。
【0016】
[公開文書作成支援装置]
公開文書作成支援装置1の通信部11は、ネットワークを介して到来する種々のデータを受信して制御部12に出力する。また、この通信部11は、制御部12から入力される指示により、指示されたデータをネットワークを介して指示された宛先に送信する。制御部12は、ハードディスク14に格納されているプログラム(オペレーティングシステムや各種のアプリケーションプログラム)を実行する。本実施の形態で特徴的なことは、この制御部12が、ハードディスク14にインストールされた公開文書作成支援プログラムを処理し、公開文書の作成支援処理を実行することである。この処理については後に詳しく述べる。
【0017】
記憶部13は、制御部12のワークメモリとして動作するRAM(Random Access Memory)を含む。ハードディスク14は、制御部12によって処理される種々のプログラムや、制御部12の各種処理に用いられるデータを格納している。本実施の形態では、このハードディスク14は、図3に示すような文字列検索条件テーブルT1と、図4に示すような掩蔽候補画像領域データテーブルT2とを保持している。
【0018】
文字列検索条件テーブルT1は、図3に示すように、非開示情報カテゴリごとに事前に定められた検索対象の文字列を列挙したものである。ここでは非開示情報のカテゴリとして「個人情報」と「国家安全保障情報」等を示し、個人情報のカテゴリに「氏名」、「住所」、「電話番号」などの文字列が関連づけて列挙されている状態を示している。また、具体的な氏名(例えば「田中」や「鈴木」など)を文字列として指定してもよい。さらに、各カテゴリごとに、設定すべき強調表示の態様の指定が含まれている(P)。ここで文字列の検索条件には「任意の一文字に合致する」などの指定を可能にするため、いわゆる正規表現(Regular Expression)が利用できるようにしておくのも好ましい。
【0019】
また掩蔽候補画像領域データテーブルT2は、図4に示すように、原本種別を表す情報(A)に対し、掩蔽候補となる領域の座標指定(B)と、設定すべき強調表示の態様(P)を関連づけたものである。ここで原本種別には、例えば「住民票の写し」や「印鑑証明書」などがある。
【0020】
表示部15は、ディスプレイであり、制御部12から入力される指示に従い、情報を表示する。操作部16は、キーボードやマウスなどであり、利用者の操作内容を制御部12に伝達する。
【0021】
ここで制御部12の動作について説明する。制御部12は、ネットワークを介して処理対象となる文書(公開しようとする元文書)を記憶部13に格納する。そして制御部12は、掩蔽候補部分を特定する処理として文字列検索による処理と、画像領域による処理とを行う。まず、文字列検索による処理について図5を参照しながら説明する。
【0022】
制御部12は、記憶部13に格納した処理対象の文書が画像データであるか否かを判断し(S1)、画像データであれば(Yesならば)当該文書の画像データに対し、光学的文字認識(OCR)処理を実行して(S2)、文書データを生成し、記憶部13に格納する。このOCR処理は広く知られた技術をそのまま利用できる。
【0023】
そしてハードディスク14に格納されている文字列検索条件テーブルT1を参照し、記憶部13に格納された文書データについて、当該文字列検索条件テーブルT1に設定されている文字列の一つを選び出して(S3)、選び出せたか否か(まだ選び出していない文字列があったか)を調べ(S4)、選び出せた場合には(Yesならば)当該文字列を検索する(S5)。そして検索の結果、各文字列に合致する部分があったか否かを調べ(S6)、合致する部分があれば(Yesならば)、その文字列の属するカテゴリについて指定された態様で強調表示するよう設定し(S7)、さらに処理S5に戻って当該文字列の検索を続行する(A)。
【0024】
また、処理S6において合致する部分がなければ(Noならば)、処理S3に戻ってまだ選び出されていない文字列を選び出し、処理を続ける。処理S4において、選び出していない文字列がなくなった場合には(すべての文字列について検索が完了したときには)、処理を終了する。なお、処理S1において、記憶部13に格納した文書が電子的データとして文字列検索可能なものであれば(Noであれば)、当該データを文書データとしてそのまま処理S3に移行して処理を続ける。
【0025】
ここで強調表示の処理については、例えば図6に示すように、文書データに含めるべきデータ要素を複数のレイヤ構造で管理し、最下層に元の文書データを配し、この上のレイヤに当該強調表示用の画像を設定すればよい。この場合、当該画像は最下層の文書データを掩蔽せず、強調表示されている内容を視認できる状態としておく。さらに、この場合の強調表示の態様とは、強調表示用の画像の形状や表示状態(点滅など)、色調等の指定とすることができる。このような文書管理の技術は、例えば特開平8−171561号公報、「文書処理装置」に開示されている。なお、以下の説明では、下層の文書データを視認できる状態で上位のレイヤに設定した強調表示用の画像データを「透明アノテーション」と呼び、下層の文書データが視認できないよう掩蔽した状態で上位のレイヤに設定した画像データを「掩蔽アノテーション」と呼ぶ。
【0026】
また制御部12は、図7に示すように、画像領域による処理を行う。制御部12は、操作部16から入力された指示や罫線の状態などの画像認識、又はOCR処理後の表題文字列の認識により、記憶部13に格納した原本の種別を認識する(S11)。そして制御部12は、ハードディスク14から、当該認識した種別の原本に関連づけられた掩蔽画像領域テーブルT2を参照し、当該種別の文書上の掩蔽候補部分を表す座標指定を読み出す(S12)。
【0027】
そして、当該座標指定された領域を、当該領域について指定された態様で強調表示するよう処理し(S13)、処理を終了する。さらに、本実施の形態においては、例えば「氏名」などの文字列に隣接する部分に非開示情報が記述されている場合が多いことに着目し、文字列検索と画像領域による処理とを組み合わせてもよい。具体的には、制御部12は、事前に定められた文字列(「氏名」など)を検索し、当該検索の結果、当該文字列の見いだされた領域に対し、事前にされた相対的な座標指定(見いだされた領域から用紙のx軸(横)、y軸(縦)方向にどれだけずらした位置を掩蔽するかとして指定された座標の情報)に従って当該座標指定された領域を掩蔽候補部分として強調表示するよう処理する。この処理のためには、ハードディスク14等に事前に対象文字列とその文字列の見いだされた座標からの相対的な座標指定とを関連づけて記憶しておく。この関連づけされた各情報は、文書種別ごとに設定されていてもよい(文書種別により相対的座標指定が異なる場合)。
【0028】
このように、制御部12は、文字列検索による処理と、画像領域を用いた処理とを行うのであるが、この両者を単独で用いてもよいし、これらを組み合わせてもよい。例えば画像領域に基づく処理をまず行い、認識された文書の種別に相当する掩蔽画像領域テーブルT2が設定されていなかった場合に文字列検索による方法を用いるようにしてもよい。
【0029】
さらに、制御部12は、この強調表示の結果を表示部15に表示して、担当者の指示操作に応じ、当該指示された画像領域を強調表示するよう処理してもよい。また、制御部12は、図5,図7に示した処理を行うことなく、担当者の手入力の指示操作により掩蔽候補部分の特定(強調表示すべき部分の指定)を受けてもよい。
【0030】
制御部12は、上記の各処理が完了すると、又は操作部16から担当者の指示を受けると、記憶部13に格納した処理後の文書データ(以下、「決裁用文書データ」と呼ぶ)を電子メールなどを利用してネットワークを介して決裁支援装置2へ送信する。
【0031】
さらに、制御部12は、決裁支援装置2からネットワークを介して決裁後の文書データを受信すると、当該決裁後の文書データをプリンタ3に出力して印刷する。この決裁後文書データでは、決裁用文書データに設定された強調表示(透明アノテーション)のうち、掩蔽すべき部分として決裁されたものが、墨塗り(掩蔽アノテーション)に変換された状態となっている。ここで印刷の際は、正本と、公開提出用の副本2通とを印刷する。そして制御部12は、決裁後文書データを台帳データベース4に格納し、その格納場所の情報(URL)と、文書データの形態と、公開請求日や公開日等の公開請求記録の情報とを当該文書データに固有の識別番号に関連づけて登録する。
【0032】
なお、ここではプリンタ3に出力して印刷することとしているが、決裁後文書データ(レイヤ付きの文書データ)をハードコピーと同様にして通常の画像データに変換し、当該画像データを公開してもよい。このように通常の画像データに変換することで、掩蔽アノテーションが付された部分が墨塗りされ、その下のレイヤの情報は失われた状態となる。
【0033】
[決裁支援装置]
次に、決裁支援装置2の動作について説明する。決裁支援装置2の通信部21は、ネットワークを介して到来する種々のデータを受信して制御部22に出力する。また、この通信部21は、制御部22から入力される指示により、指示されたデータをネットワークを介して指示された宛先に送信する。
【0034】
制御部22は、ハードディスク24に格納されたプログラムに従って動作し、通信部21にて決裁用文書データが受信されると、当該決裁用文書データを記憶部23に格納し、表示部25に決裁用文書データが受信されたことを知らせるメッセージを表示する。また、この制御部22は、決裁用文書データの内容を表示部25に表示し、操作部26から入力される指示により、強調表示された領域を公開対象とするか否かの設定を受け付ける処理と、公開対象として設定された領域を一括して墨塗りする処理とを実行する。これらの制御部22の処理内容については後に述べる。
【0035】
記憶部23は、制御部22のワークメモリとして動作する。ハードディスク24は、制御部22によって実行されるプログラムを格納している。表示部25は、ディスプレイなどであり、制御部22から入力される指示に従い、画像データなどを表示する。操作部26は、キーボードやマウスなどであり、利用者によって行われた操作内容を制御部22に伝達する。
【0036】
ここで制御部22の動作について説明する。制御部22は、利用者の指示により記憶部23に格納した決裁用文書データを表示部25に表示する。このとき、掩蔽候補部分が強調表示され、利用者は、当該強調表示された箇所を参照して実際に墨塗りを行うか否かを決裁して、その結果を操作部26を操作して入力する。
【0037】
具体的には、墨塗りをしない(公開する)と決裁した掩蔽候補部分については、利用者はその強調表示の設定を削除する操作を行う。そして、制御部22は、操作部26から利用者により決裁の完了の指示を受けて、文書データに含まれている各強調表示の設定を一括して墨塗りにする。つまり、文書データが図6に示したようなレイヤ構造である場合に、文書データより上位層に設定された強調表示用の画像データ(透明アノテーション)の色を一括して黒色のような不透明の色に変換することで、透明アノテーションを掩蔽アノテーションへ変換する。
【0038】
こうして生成された決裁後の掩蔽アノテーションを含んだ文書データ(決裁後文書データ)は電子メールなどにより、公開文書作成支援装置1に返信される。
【0039】
さらに、本実施の形態の決裁支援装置2の制御部22は、台帳データベース4にアクセスして、過去に行われた決裁の内容(決裁履歴)を取得して表示する処理を行う。具体的には、決裁用文書データに固有の識別番号をキーとして決裁履歴の情報を台帳データベース4から検索し、当該固有の識別番号に関連づけられた、文書データのファイル名と、その文書データの格納場所を表す参照情報と、文書データの形態と、過去の公開請求の記録と、当該請求の際にどの部分を掩蔽したかの情報とを取得して、表示部25に表示させる。
【0040】
また、本実施の形態の別の態様によれば、この制御部22は、利用者の指示により記憶部23に格納した決裁用文書データを表示部25に表示する際に、決裁用文書データに関する決裁履歴の情報を台帳データベース4から取得し、当該決裁履歴の情報に基づき、強調表示の態様を変更する。つまり、過去に掩蔽されていない部分であって、決裁用文書データ上で強調表示設定されている部分と、過去に掩蔽されていた情報が強調表示設定されていない部分とをそれぞれ他の箇所と区別可能な方法で強調表示する。例えば決裁用文書データに掩蔽候補部分が赤色でマークされている場合に、そのマークのうち、過去に掩蔽されていない部分についてのマークの色を青色に変更する。また、過去に掩蔽されていた部分であって、今回掩蔽候補とされていない部分については、赤枠で表示する。この制御部22の処理は、決裁用文書データや決裁履歴が電子データで保持されている場合には、文字列検索等の方法により、また、これらが画像データとして保持されている場合には、拡大縮小処理により両者のサイズを一致させ、画像データ同士の差分を演算する等の方法によって容易に実装できる。
【0041】
[システム全体の動作フロー]
次に、本実施の形態に係る公開文書作成支援システムの動作フローについて説明する。なお、以下の説明では行政機関において公開請求に対して情報公開を行う場合の動作について説明する。また、ここで当該行政機関においては公開請求の対象となり得る行政文書にそれぞれ一意に識別可能な識別番号等が付与されているものとする。
【0042】
担当者は、公開請求された行政文書が紙文書であれば、これをスキャナにより電子的な画像データへ変換して文書データを作成し、公開文書作成支援装置1に送信する。なお、当該行政文書が電子データであれば、それをそのまま文書データとして、公開文書作成支援装置1に送信する。
【0043】
公開文書作成支援装置1は、掩蔽候補部分を特定するため、文字列検索による処理と画像領域による処理とを行い、掩蔽候補部分に相当する位置に透明アノテーションを設定する。また、この公開文書作成支援装置1は、これらの処理に代えて、又はこれらの処理とともに、担当者からの指示を受けて、当該指示された位置に透明アノテーションを設定する。そして、公開文書作成支援装置1は、当該透明アノテーションが設定された文書データを決裁用文書データとして決裁支援装置2に送信する。
【0044】
決裁支援装置2では、決裁担当者により、当該透明アノテーションが付された位置に記述された情報が検証され、掩蔽すべきでない旨の指示を受けて、当該透明アノテーションを削除する。そして、決裁が完了した旨の指示を受けると、設定されている透明アノテーションを掩蔽アノテーションに変換し、当該変換後の文書データを決裁後文書データとして公開文書作成支援装置1に送信する。
【0045】
公開文書作成支援装置1では、この決裁後文書データを受信して、プリンタ3へ出力して公開用文書データの印刷を行う。このとき、掩蔽アノテーションが付された部分は黒く塗りつぶされた状態となる。さらに、この公開文書作成支援装置1は、決裁後文書データを台帳データベース4に格納し、その格納場所の情報(URL)と、文書データの形態と、公開請求日や公開日等の公開請求記録の情報とを当該文書データに固有の識別番号に関連づけて登録する。ここで登録された情報は、台帳データベース4により決裁支援装置2から閲覧可能に保持され、後に決裁を行う際の参考に供される。
【0046】
なお、ここでは公開文書作成支援装置1が決裁支援装置2から決裁後文書データとしてレイヤ付きの文書データを受信してから、これを印刷したり、単なる画像データへ変換する等の処理により公開用の文書を生成するようにしているが、決裁支援装置2において決裁後文書データを単なる画像データへ変換し、当該変換後の画像データを公開文書作成支援装置1へ送信して、公開文書作成支援装置1でこの画像データを印刷し、または公開用文書データとしてネットワークを介しての公開(Webサーバを用いた公開)に供するようにしてもよい。
【0047】
[非開示情報の変遷]
また、情報公開法などで規定される非開示情報は、法改正や運用の改正により時間とともに変遷する可能性のあるものがあることに配慮して、公開文書作成支援装置1の文字列検索条件テーブルT1と、掩蔽候補画像領域データテーブルT2とに含まれる検索対象の文字列や掩蔽候補となる画像領域の座標指定について、法改正等により将来、非開示情報でなくなる可能性のあるものと、そうでないもの(個人情報等、改正後も非開示情報となると考えられるもの)について、それぞれ異なる態様で強調表示することも好ましい。具体的には、これらに対し、互いに異なる色の透明アノテーションを設定する。これにより、過去の決裁履歴と照らし合わせる際など、決裁の際に有効な情報が提供される。
【0048】
[民間企業での利用]
さらに、ここまでの説明では、公的機関において情報公開法に基づく文書データの公開を行う場合について説明したが、民間企業においても外部に対して資料を提示する場合に、本実施の形態の公開文書の作成を支援するシステムを利用できる。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、公的機関や民間企業において公開される文書のうち、公開時に掩蔽すべき部分を特定する処理を支援する公開文書作成支援装置であって、公開対象となった文書データに対し、画像領域との関係で決定される条件と、事前に定められた文字列検索の条件との少なくとも一方に基づき掩蔽候補部分を特定し、掩蔽候補部分を識別可能に表示するよう設定して、当該掩蔽候補部分を識別可能に表示するよう設定された文書データが当該掩蔽候補部分を実際の掩蔽部分とする決裁処理に供される公開文書作成支援装置としているので、掩蔽特定部分を特定する負荷を軽減し、決裁結果を確実に反映した公開文書作成を支援できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る公開文書作成支援システムの構成ブロック図である。
【図2】 台帳データベース4の内容の一例を表す説明図である。
【図3】 検索条件テーブルT1の内容の一例を表す説明図である。
【図4】 掩蔽画像領域テーブルT2の内容の一例を表す説明図である。
【図5】 公開文書作成支援装置1の動作の一例を表すフローチャート図である。
【図6】 文書データの構造の一例を表す説明図である。
【図7】 決裁支援装置2の動作の一例を表すフローチャート図である。
【符号の説明】
1 公開文書作成支援装置、2 決裁支援装置、3 プリンタ、4 台帳データベース、11,21 通信部、12,22 制御部、13,23 記憶部、14,24 ハードディスク、15,25 表示部、16,26 操作部。
Claims (6)
- 公開対象となった文書データのうち、公開時に掩蔽すべき部分を特定する処理を支援し、実際の掩蔽部分を決裁する処理に供される文書データの作成を行う文書作成装置であって、
前記公開対象となった文書データに対し、事前に定められた条件に基づく文字列検索により掩蔽候補部分を特定する手段と、
決裁の際に、掩蔽候補部分を識別可能に表示させる手段と、
を含むことを特徴とする文書作成装置。 - 公開対象となった文書データのうち、公開時に掩蔽すべき部分を特定する処理を支援し、実際の掩蔽部分を決裁する処理に供される文書データの作成を行う文書作成装置であって、
前記公開対象となった文書データに対し、画像領域との関係で決定される条件に基づき掩蔽候補部分を特定する手段と、
決裁の際に、掩蔽候補部分を識別可能に表示させる手段と、
を含むことを特徴とする文書作成装置。 - 公開対象となった文書データのうち、公開時に掩蔽すべき部分を特定する処理を支援し、実際の掩蔽部分を決裁する処理に供される文書データの作成を行う文書作成装置であって、
前記公開対象となった文書データに対し、画像領域との関係で決定される条件及び事前に定められた文字列検索の条件に基づき掩蔽候補部分を特定する手段と、
決裁の際に、掩蔽候補部分を識別可能に表示させる手段と、
を含むことを特徴とする文書作成装置。 - 請求項1から3のいずれかに記載の文書作成装置において、
前記掩蔽候補部分を特定するための条件は、条件の種別に応じてカテゴリに分類され、
前記掩蔽候補部分を識別可能に表示させる際に、当該カテゴリとの関連で定められた態様で前記掩蔽候補部分を表示させることを特徴とする文書作成装置。 - 記憶部に格納された公開対象となった文書データのうち、公開時に掩蔽すべき部分を特定する処理を支援し、実際の掩蔽部分を決裁する処理に供される文書データの作成を行う文書作成プログラムであって、コンピュータに、
前記記憶部に格納された公開対象となった文書データに対し、ハードディスクに格納された事前に定められた条件に基づく文字列検索により掩蔽候補部分を特定する手順と、
決裁の際に掩蔽候補部分が識別可能に表示部に表示される決裁用文書データを生成する手順と、
を実行させることを特徴とする文書作成プログラム。 - 公開対象となった文書データのうち、公開時に掩蔽すべき部分を特定する処理を支援し、実際の掩蔽部分を決裁する処理に供される文書データの作成を行う文書作成装置であって、
前記公開対象となった文書データに対し、事前に定められた条件に基づく文字列検索により掩蔽候補部分を特定する手段と、
決裁の際に掩蔽候補部分が識別可能に表示される決裁用文書データを生成する手段と、
を含むことを特徴とする文書作成装置。
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