JP3811809B2 - 半導体基板の表面処理方法 - Google Patents

半導体基板の表面処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は半導体基板の表面処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
たとえばSiからなる半導体基板の表面には、大気や水分と接触することにより自然酸化膜が生成しているが、半導体装置を製造するための諸工程の前にこれを除去する必要がある。さらに、自然酸化膜が除去された後の半導体基板の表面が平滑になっている必要があるとともに、半導体基板の表面部に存在する結晶が不整状態となっていてはならない。
【0003】
従来、半導体基板からの自然酸化膜の除去は、▲1▼HClガス雰囲気中で光を照射する方法や、▲2▼HFを用いて湿式処理する方法等によって行われていた。
【0004】
しかしながら、上記▲1▼の方法では、装置が腐食するという問題があった。また、上記▲2▼の方法では、後工程である半導体装置製造のための処理を、自然酸化膜の除去処理とは系の異なる別個に用意した装置により行わなければならないため、これらの処理を連続して行うことができないという問題があった。しかも、上記2つの方法で自然酸化膜を除去した場合、次のような問題もあった。すなわち、自然酸化膜は不均質であるため上記方法でこれを除去した場合、半導体基板に表面荒れが発生する。また、半導体基板の表面の極く近傍には結晶の不整が存在することがあり、その結果半導体装置を製造するための後工程においてたとえばゲート酸化膜を形成した場合に膜特性が低下する。
【0005】
また、半導体基板表面の自然酸化膜に、炭素、窒素もしくはこれらの化合物や、金属等が汚染物質として付着していることがあり、その場合上記▲1▼の従来方法で自然酸化膜を除去してもこれらの汚染物質が残存することがある。その結果、やはり半導体装置を製造するための後工程においてたとえばゲート酸化膜を形成した場合に膜特性が低下する。
【0006】
この発明の目的は、上記問題を解決した半導体基板の表面処理方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明による半導体基板の表面処理方法は、ロードロック機構付き縦型熱処理炉によるものであって、表面に自然酸化膜が生成している半導体基板を、ボートに複数搭載して熱処理炉のプロセスチューブ内にローディングし、プロセスチューブ内をOガスを含有した希ガス雰囲気として600〜800℃の温度範囲に所定時間加熱保持することにより、半導体基板の表面に自然酸化膜とは別新た酸化膜を自然酸化膜との合計の厚さが2〜15Åとなるように形成する工程と、プロセスチューブ内をHガス雰囲気またはHガスを含有した希ガス雰囲気として所定の温度範囲に所定時間加熱保持することにより、半導体基板の表面の酸化膜をすべて除去する工程とを含んでいることを特徴とするものである。
【0008】
上記方法において、O2 ガスを含有した雰囲気、およびH2 ガスを含有した雰囲気をつくるのに用いられるガスとして、希ガスに限定した理由は、不活性であると考えられている窒素ガスの場合、高温中においてはN2 が反応して半導体基板の表面に窒化物が生成するおそれがあるからである。
【0009】
上記方法によれば、表面に自然酸化膜が生成している半導体基板を、O2 ガスを含有した希ガス雰囲気中で加熱し、自然酸化膜とは別に新たに酸化膜を形成しているので、後工程のH2 ガス雰囲気またはH2 ガスを含有した希ガス雰囲気中での加熱により酸化膜をすべて除去した場合、半導体基板の表面に荒れが生じるのが防止されて、平滑な表面が得られる。しかも、表面の極く近傍の不整な結晶も酸化された後除去されるので、半導体基板の表面の極く近傍の結晶に不整が見られなくなる。後工程のH2 ガス雰囲気またはH2 ガスを含有した希ガス雰囲気中での加熱の前に、自然酸化膜とは別に新たに酸化膜を形成していないと次のような問題がある。すなわち、自然酸化膜は、不均質で半導体基板を構成する物質の原子、たとえばSi原子と、O原子との配列が不規則になっているとともに、その厚さが各部で不均一になっており、これを上記雰囲気中の加熱により除去すると、半導体基板の表面に荒れが生じる。また、半導体基板における自然酸化膜との界面の極く近傍において、結晶が不整状態となっているので、自然酸化膜を上記雰囲気中での加熱により除去すると、基板表面の極く近傍の結晶が不整状態のまま残る。さらに、上記方法によれば、O2 ガスを含有した希ガス雰囲気中での加熱、およびH2 ガス雰囲気またはH2 ガスを含有した希ガス雰囲気中での加熱を行うだけであるので、装置の腐食が防止される。さらに、乾式処理となるので、たとえばクラスターツールを用いれば、この発明の方法による表面処理に引き続いて行う半導体装置製造のための一連の処理を、半導体基板を大気に触れさせることなく直ちに行うことができる。
【0010】
上記方法において、H2 ガス雰囲気またはH2 ガスを含有した希ガス雰囲気中での加熱を、真空雰囲気中での加熱と交互に行うことがある。この場合、酸化膜を除去することにより発生したSiOを含むH2 ガス雰囲気またはH2 ガス含有不活性ガスを、一旦排除することになるので、上記SiOが再度半導体基板の表面に付着することによる弊害を防止することができる。
【0011】
上記方法において、O2 ガスを含有した希ガス雰囲気中での加熱温度が、H2 ガス雰囲気またはH2 ガスを含有した希ガス雰囲気中での加熱温度以下であることが好ましい。
【0012】
上記方法において、自然酸化膜と、これとは別に生成させた酸化膜との合計の厚さ2〜15Åとするのは、2Å未満であると元の自然酸化膜の十分な均質化を図ることができず、15Åを越えると後工程における酸化膜の除去が困難になるからである。上記厚さは4〜13Åであるのが、特に好ましい。
【0013】
上記方法において、H2 ガスを含有した希ガス雰囲気におけるH2 ガス濃度が1〜20vol %であることが好ましい。その理由は、H2 ガス濃度が1vol %未満であると酸化膜の完全な除去が困難であり、20vol %を越えると爆発の危険性が大きくなるからである。
【0014】
この発明による他の半導体基板の表面処理方法は、ロードロック機構付き縦型熱処理炉によるものであって、表面に自然酸化膜が生成している半導体基板を、ボートに複数搭載して熱処理炉のプロセスチューブ内にローディングし、プロセスチューブ内をHガス雰囲気またはHガスを含有した希ガス雰囲気として所定の温度範囲に所定時間加熱保持することにより、半導体基板の表面の自然酸化膜およびこれに付着している場合がある汚染物質のうち少なくとも汚染物質を除去する工程と、プロセスチューブ内をOガスを含有した希ガス雰囲気として600〜800℃の温度範囲に所定時間加熱保持することにより、半導体基板の表面に新たに2〜15Åの厚さの酸化膜を形成する工程と、プロセスチューブ内をHガス雰囲気またはHガスを含有した希ガス雰囲気として所定の温度範囲に所定時間加熱保持することにより、半導体基板の表面の酸化膜をすべて除去する工程とを含んでいることを特徴とするものである。
【0015】
上記方法において、O2 ガスを含有した雰囲気、およびH2 ガスを含有した雰囲気をつくるのに用いられるガスとして、希ガスに限定した理由は、上記第1の方法と同様である。
【0016】
上記方法によれば、第1の工程として、表面に自然酸化膜が生成している半導体基板を、H2 ガス雰囲気またはH2 ガスを含有した希ガス雰囲気中で加熱しているので、半導体基板表面の自然酸化膜に、炭素、窒素もしくはこれらの化合物や、金属等が汚染物質として付着していたとしても、この汚染物質を除去することができる場合が少なくない。すなわち、このような加熱によれば、自然酸化膜に付着している汚染物質だけが除去されたり、自然酸化膜の一部が汚染物質とともに除去されたり、あるいはすべての自然酸化膜が汚染物質とともに除去されたりする。したがって、半導体装置を製造するための後工程においてたとえばゲート酸化膜を形成した場合に膜特性が低下するのを防止することができる。
【0017】
また、H2 ガス雰囲気またはH2 ガスを含有した希ガス雰囲気中で加熱した半導体基板を、O2 ガスを含有した希ガス雰囲気中で加熱し、半導体基板の表面に新たに酸化膜を形成した後、H2 ガス雰囲気またはH2 ガスを含有した希ガス雰囲気中で加熱して酸化膜をすべて除去しているので、半導体基板の表面に荒れが生じるのが防止されて、平滑な表面が得られる。しかも、表面の極く近傍の不整な結晶も酸化された後除去されるので、半導体基板の表面の極く近傍の結晶に不整が見られなくなる。後工程のH2 ガス雰囲気またはH2 ガスを含有した希ガス雰囲気中での加熱の前に、全体に酸化膜を形成していないと次のような問題がある。すなわち、自然酸化膜は、不均質で半導体基板を構成する物質の原子、たとえばSi原子と、O原子との配列が不規則になっているとともに、その厚さが各部で不均一になっており、これを上記雰囲気中の加熱により除去すると、半導体基板の表面に荒れが生じる。また、半導体基板における自然酸化膜との界面の極く近傍において、結晶が不整状態となっているので、自然酸化膜を上記雰囲気中での加熱により除去すると、基板表面の極く近傍の結晶が不整状態のまま残る。さらに、上記方法によれば、O2 ガスを含有した希ガス雰囲気中での加熱、およびH2 ガス雰囲気またはH2 ガスを含有した希ガス雰囲気中での加熱を行うだけであるので、装置の腐食が防止される。さらに、乾式処理となるので、たとえばクラスターツールを用いれば、この発明の方法による表面処理に引き続いて行う半導体装置製造のための一連の処理を、半導体基板を大気に触れさせることなく直ちに行うことができる。
【0018】
上記方法において、H2 ガス雰囲気またはH2 ガスを含有した希ガス雰囲気中で加熱して酸化膜を除去することを、真空雰囲気中での加熱と交互に行うことがある。この場合、酸化膜を除去することにより発生したSiOを含むH2 ガス雰囲気またはH2 ガス含有不活性ガスを、一旦排除することになるので、上記SiOが再度半導体基板の表面に付着することによる弊害を防止することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。この実施形態は、シリコンウェハの表面処理方法である。
【0020】
図1は第1の実施形態を工程順に示し、図2は第2の実施形態を工程順に示し、図3はこれらの実施形態に用いられるロードロック機構付きの縦型熱処理炉の概略を示す。
【0021】
実施形態1
予め、カセット保管チャンバ(5) のカセット出入口(10)を密閉手段(11)により閉鎖しておくとともに、仕切壁(4) の開口(12)を密閉手段(13)により閉鎖しておく。また、ボート(8) を下降させておくとともにプロセスチューブ(7) の下端開口をシャッタ(9) により閉鎖しておく。
【0022】
そして、まずカセット出入口(10)を開き、カセット保管チャンバ(5) 内に所要数のシリコンウェハ(W) を搭載したカセット(C) を搬入した後、カセット出入口(10)を密閉手段(11)で閉鎖する(第1工程)。このシリコンウェハ(W) の表面には、図1(a) に示すように、不均質でSi原子とO原子との配列が不規則になっているとともに、その厚さが各部で不均一になっている自然酸化膜(ON ) が生成している。
【0023】
ついで、カセット保管チャンバ(5) およびウェハローディングチャンバ(3) 内をそれぞれ真空雰囲気とした後N2 ガス雰囲気とし、両チャンバ(5)(3)内のO2 濃度が所要の濃度、たとえば1ppm以下になれば、仕切壁(4) の開口(12)を開き、図示しないウェハ移載手段によりカセット(C) に搭載されているシリコンウェハ(W) をボート(8) に移載する(第2工程)。このとき、プロセスチューブ(7) 内は希ガス雰囲気、たとえばArガスとしておくとともに、所定の温度、たとえば600℃に加熱保持しておく。上記において、カセット保管チャンバ(5) およびウェハローディングチャンバ(3) 内をそれぞれN2 ガス雰囲気としておくのは、両チャンバ(5)(3)内への大気、水分、汚染物質等の混入を防止するとともに、後工程においてシリコンウェハ(W) をプロセスチューブ(7) 内にローディングするさいにO2 やH2 Oがプロセスチューブ(7) 内に侵入することによってシリコンウェハ(W) 表面の自然酸化膜(ON ) の制御されない成長を防止するためである。なお、N2 ガスに代えて希ガス、たとえばArガスを用いることも考えられるが、N2 ガスのコストが安いので、N2 ガスを用いることが好ましい。
【0024】
ボート(8) へのシリコンウェハ(W) の移載が終了すれば、仕切壁(4) の開口(12)を密閉手段(13)で閉鎖し、ウェハローディングチャンバ(3) 内のN2 ガスを希ガス、たとえばArガスで置換してチャンバ(3) 内をArガス雰囲気とする(第3工程)。これは、後工程のシリコンウェハ(W) のプロセスチューブ(7) 内へのローディングのさいにN2 ガスがプロセスチューブ(7) 内に侵入し、シリコンウェハ(W) の表面に窒化物が生成するのを防止するためである。
【0025】
ついで、ボート(8) を上昇させることにより、シリコンウェハ(W) をウェハ処理チャンバ(1) の縦型熱処理炉(6) 内に配置されているプロセスチューブ(7) 内にローディングし、所定時間保持する(第4工程)。
【0026】
ついで、プロセスチューブ(7) 内のArガスを、Oガスを含有した希ガス、たとえばArで置換し、プロセスチューブ(7) 内をOガス含有Arガス雰囲気とする(第5工程)。ついで、プロセスチューブ(7) 内の温度600〜800℃の温度範囲に所定時間加熱保持することによりシリコンウェハ(W) を加熱し、図1(b) に示すように、自然酸化膜(O) を均質化するとともに新たに均質な酸化膜(O) を生成させ、全体に均質な厚さ2〜15Åの酸化膜(O) を形成する(第6工程)。このとき、表面の極く近傍の不整な結晶も酸化されるので、シリコンウェハ(W) における酸化膜(O) との界面の極く近傍の結晶に不整は見られなくなる。上記加熱は、600〜800℃の温度範囲のうちの一定温度で行ってもよいし、あるいは上記時間で600℃から800℃まで加熱することにより行ってもよい。
【0027】
ついで、プロセスチューブ(7) 内のO2 ガス含有Arガスを希ガス、たとえばArガスで置換してArガス雰囲気とし、プロセスチューブ(7) 内のO2 ガス濃度およびH2 ガス濃度をそれぞれ2ppm以下にする(第7工程)。これは、後工程において、プロセスチューブ(7) 内にH2 ガスを導入したさいに、H2 Oが生成するのを防止するためである。
【0028】
ついで、プロセスチューブ(7) 内のArガスをH2 ガス、またはH2 ガスを含有した希ガス、たとえばArガスで置換し、プロセスチューブ(7) 内をH2 ガス雰囲気またはH2 ガス含有Arガス雰囲気とする(第8工程)。H2 ガス含有Arガス雰囲気におけるH2 濃度は1〜20vol %としておく。
【0029】
ついで、プロセスチューブ(7) 内の温度を所定の温度範囲に所定時間加熱保持することによりシリコンウェハ(W) を加熱し、図1(c) に示すように、シリコンウェハ(W) 表面の均質な酸化膜(O) を除去する(第9工程)。上記加熱は、所定の温度範囲のうちの一定温度で行ってもよいし、あるいは所定温度範囲内におけるある温度からこれより高い温度まで昇温しながら所定時間加熱することにより行ってもよい。
【0030】
上記において、H2 ガス雰囲気またはH2 ガス含有Arガス雰囲気中で加熱して酸化膜(O) を除去することを、真空雰囲気中での同温度での加熱と交互に複数回繰り返して行うことがある。
【0031】
こうして、シリコンウェハ(W) 表面の自然酸化膜(ON ) が、シリコンウェハ(W) 表面に荒れが生じることなく除去され、自然酸化膜(ON ) に付着していた炭素や窒素もしくはこれらの化合物や、金属等の汚染物質も除去される。しかも、シリコンウェハ(W) の表面の極く近傍の結晶に不整は見られなくなる。
【0032】
次に、この発明の第1の実施形態に対応した具体的な実施例について説明する。
【0033】
上記第2工程において、プロセスチューブ(7) 内に、標準体積7.2リットル/分のArガスと標準体積0.261リットル/分のH2 ガスとの混合ガスを供給することにより、プロセスチューブ(7) 内をH2 含有Arガス雰囲気とした。また、プロセスチューブ(7) 内を600℃に加熱保持しておいた。
【0034】
上記第3工程において、ウェハローディングチャンバ(3) 内をArガス雰囲気として30分間保持した。
【0035】
上記第4工程において、シリコンウェハ(W) をプロセスチューブ(7) 内にローディングして30分間保持した。
【0036】
上記第5工程において、プロセスチューブ(7) 内に、標準体積9.5リットル/分のArガスと標準体積0.5リットル/分のO2 ガスとの混合ガスを供給することにより、プロセスチューブ(7) 内をO2 ガス含有Arガス雰囲気とした。
【0037】
上記第6工程において、プロセスチューブ(7) 内の温度を20分間かけて700℃まで昇温させることによりシリコンウェハ(W) を加熱し、自然酸化膜(ON ) を均質化するとともに新たに均質な酸化膜(OH ) を生成させ、全体に均質な酸化膜(O) を形成した。この酸化膜(O) の厚さを測定したところ、12Åであった。
【0038】
上記第8工程において、プロセスチューブ(7) 内に、標準体積7.2リットル/分のArガスと標準体積0.261リットル/分のH2 ガスとの混合ガスを供給することにより、プロセスチューブ(7) 内をH2 ガス含有Arガス雰囲気とした。
【0039】
上記第9工程において、プロセスチューブ(7) 内の温度を80分間かけて1100℃まで加熱した後、1100℃に20分間保持することにより、シリコンウェハ(W) 表面の酸化膜(O) を除去した。
【0040】
第9工程の後、プロセスチューブ(7) 内の上記H2 ガス含有ArガスをArガスで置換してAr雰囲気とした後、その内部の温度を30分間かけて700℃まで降温させた。
【0041】
ついで、ボート(8) を下降させた後、Arガス雰囲気に保ったままのウェハローディングチャンバ(3) 内において、シリコンウェハ(W) の温度を降温させるために10分間保持し、シリコンウェハ(W) の表面を観察したところ、その表面に酸化膜(O) は存在していなかった。また、シリコンウェハ(W) の表面は平滑で、しかも表面の極く近傍の結晶にも不整は見られなかった。
【0042】
実施形態2
予め、カセット保管チャンバ(5) のカセット出入口(10)を密閉手段(11)により閉鎖しておくとともに、仕切壁(4) の開口(12)を密閉手段(13)により閉鎖しておく。また、ボート(8) を下降させておくとともにプロセスチューブ(7) の下端開口をシャッタ(9) により閉鎖しておく。
【0043】
そして、まずカセット出入口(10)を開き、カセット保管チャンバ(5) 内に所要数のシリコンウェハ(W) を搭載したカセット(C) を搬入した後、カセット出入口(10)を密閉手段(11)で閉鎖する。このシリコンウェハ(W) の表面には、図2(a) に示すように、不均質でSi原子とO原子との配列が不規則になっているとともに、その厚さが各部で不均一になっている自然酸化膜(ON ) が生成している。また、自然酸化膜(ON ) の表面に、炭素、窒素もしくはこれらの化合物や、金属等が汚染物質(Ct)が付着している。
【0044】
ついで、カセット保管チャンバ(5) およびウェハローディングチャンバ(3) 内をそれぞれ真空雰囲気とした後N2 ガス雰囲気とし、両チャンバ(5)(3)内のO2 濃度が所要の濃度、たとえば1ppm以下になれば、仕切壁(4) の開口(12)を開き、ウェハ移載手段によりカセット(C) に搭載されているシリコンウェハ(W) をボート(8) に移載する。このとき、プロセスチューブ(7) 内は希ガス雰囲気、たとえばArガスとしておくとともに、所定の温度、たとえば600℃に加熱保持しておく。
【0045】
ボート(8) へのシリコンウェハ(W) の移載が終了すれば、仕切壁(4) の開口(12)を密閉手段(13)で閉鎖し、ウェハローディングチャンバ(3) 内のN2 ガスを希ガス、たとえばArガスで置換してチャンバ(3) 内をArガス雰囲気とする。
【0046】
ついで、ボート(8) を上昇させてシリコンウェハ(W) をプロセスチューブ(7) 内にローディングし、所定時間保持する。
【0047】
ついで、プロセスチューブ(7) 内のArガスをH2 ガス、またはH2 ガスを含有した希ガス、たとえばArガスで置換し、プロセスチューブ(7) 内をH2 ガス雰囲気、またはH2 ガス含有Arガス雰囲気とする。
【0048】
ついで、プロセスチューブ(7) 内の温度を所定の温度範囲に所定時間加熱保持することによりシリコンウェハ(W) を加熱し、図2(b) に示すように、シリコンウェハ(W) 表面の自然酸化膜(ON ) を除去する。このとき、汚染物質(Ct)も除去される。
【0049】
ついで、プロセスチューブ(7) 内のH2 ガス、またはH2 ガス含有Arガスを希ガス、たとえばArガスで置換し、プロセスチューブ(7) 内をArガス雰囲気とする。
【0050】
ついで、プロセスチューブ(7) 内のArガスを、Oガスを含有した希ガス、たとえばArで置換し、プロセスチューブ(7) 内をOガス含有Arガス雰囲気とする。ついで、プロセスチューブ(7) 内の温度600〜800℃の温度範囲に所定時間加熱保持することによりシリコンウェハ(W) を加熱し、図2(c) に示すように、厚さ2〜15Åの均質な酸化膜(O) を生成させる。このとき、表面の極く近傍の不整な結晶も酸化されるので、シリコンウェハ(W) における酸化膜(O) との界面の極く近傍の結晶には不整は見られなくなる。
【0051】
ついで、プロセスチューブ(7) 内のO2 ガス含有Arガスを希ガス、たとえばArガスで置換し、Arガス雰囲気とする。
【0052】
ついで、プロセスチューブ(7) 内のArガスをH2 ガス、またはH2 ガスを含有した希ガス、たとえばArガスで置換し、プロセスチューブ(7) 内をH2 ガス雰囲気またはH2 ガス含有Arガス雰囲気とする。H2 ガス含有Arガス雰囲気におけるH2 濃度は1〜20vol %としておく。
【0053】
ついで、プロセスチューブ(7) 内の温度を所定の温度範囲に所定時間加熱保持することによりシリコンウェハ(W) を加熱し、図2(d) に示すように、シリコンウェハ(W) 表面の均質な酸化膜(OH ) をすべて除去する。
【0054】
上記において、H2 ガス雰囲気またはH2 ガス含有Arガス雰囲気中で加熱して酸化膜(OH ) を除去することを、真空雰囲気中での同温度での加熱と交互に複数回繰り返して行うことがある。
【0055】
こうして、シリコンウェハ(W) 表面の自然酸化膜(ON ) が、シリコンウェハ(W) 表面に荒れが生じることなく除去され、自然酸化膜(ON ) に付着していた炭素や窒素もしくはこれらの化合物や、金属等の汚染物質(Ct)も除去される。しかも、シリコンウェハ(W) の表面の極く近傍の結晶に不整は見られなくなる。
【0056】
【発明の効果】
請求項1記載の方法によれば、上述のように、半導体基板の表面に荒れが生じるのが防止されて、平滑な表面が得られる。しかも、半導体基板の表面の極く近傍の結晶にも不整は見られなくなる。また、装置の腐食が防止される。さらに、乾式処理となるので、たとえばクラスターツールを用いれば、この発明の方法による表面処理に引き続いて行う半導体装置製造のための一連の処理を、半導体基板を大気に触れさせることなく直ちに行うことができる。
【0057】
請求項記載の方法によれば、特に、自然酸化膜に付着していた炭素、窒素もしくはこれらの化合物や、金属等の汚染物質も除去される場合が少なくない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態を工程順に示す拡大断面図である。
【図2】この発明の第2の実施形態を工程順に示す拡大断面図である。
【図3】この発明の実施形態に用いられる装置を概略的に示す図である。
【符号の説明】
(W) シリコンウェハ(半導体基板)
(O) 酸化膜
(ON ) 自然酸化膜
(OH ) 均質な酸化膜

Claims (5)

  1. ロードロック機構付き縦型熱処理炉による半導体基板の表面処理方法であって、表面に自然酸化膜が生成している半導体基板を、ボートに複数搭載して熱処理炉のプロセスチューブ内にローディングし、プロセスチューブ内をOガスを含有した希ガス雰囲気として600〜800℃の温度範囲に所定時間加熱保持することにより、半導体基板の表面に自然酸化膜とは別新た酸化膜を自然酸化膜との合計の厚さが2〜15Åとなるように形成する工程と、
    プロセスチューブ内をHガス雰囲気またはHガスを含有した希ガス雰囲気として所定の温度範囲に所定時間加熱保持することにより、半導体基板の表面の酸化膜をすべて除去する工程とを含んでいることを特徴とする半導体基板の表面処理方法。
  2. ガス雰囲気またはHガスを含有した希ガス雰囲気中での加熱を、真空雰囲気中での加熱と交互に行う請求項1記載の半導体基板の表面処理方法。
  3. ガスを含有した希ガス雰囲気中での加熱温度が、Hガス雰囲気またはHガスを含有した希ガス雰囲気中での加熱温度以下である請求項1または2記載の半導体基板の表面処理方法。
  4. ガスを含有した希ガス雰囲気におけるHガス濃度が1〜20vol %である請求項1〜のうちのいずれか1つに記載の半導体基板の表面処理方法。
  5. ロードロック機構付き縦型熱処理炉による半導体基板の表面処理方法であって、表面に自然酸化膜が生成している半導体基板を、ボートに複数搭載して熱処理炉のプロセスチューブ内にローディングし、プロセスチューブ内をHガス雰囲気またはHガスを含有した希ガス雰囲気として所定の温度範囲に所定時間加熱保持することにより、半導体基板の表面の自然酸化膜およびこれに付着している場合がある汚染物質のうち少なくとも汚染物質を除去する工程と、プロセスチューブ内をOガスを含有した希ガス雰囲気として600〜800℃の温度範囲に所定時間加熱保持することにより、半導体基板の表面に新たに2〜15Åの厚さの酸化膜を形成する工程と、プロセスチューブ内をHガス雰囲気またはHガスを含有した希ガス雰囲気として所定の温度範囲に所定時間加熱保持することにより、半導体基板の表面の酸化膜をすべて除去する工程とを含んでいることを特徴とする半導体基板の表面処理方法。
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