JP3811153B2 - 冷凍サイクル装置およびその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、冷媒として高圧側で超臨界状態となりうる冷媒を用いた冷凍サイクル装置およびその制御方法に関する。
冷凍サイクル装置において、例えば据え付け工事不良や配管の破損等により、冷媒回路中の冷媒が漏れると、冷媒回路全体の圧力が低下したり、冷媒循環量が不足したりする結果、能力が低下する。さらに、そのままの状態で運転を継続していると、圧縮機が損傷してしまう恐れがある。したがって、このような冷媒漏れによる故障を防止する目的で、冷媒不足を判定する手段が設けられている。例えば、圧縮機の吐出温度と圧縮機の通電電流とから冷媒不足を判定する判定手段が設けられているものがある。(例えば、特許文献1参照)。
一方、従来の冷凍サイクル装置内に封入される冷媒としては、フッ素原子を含有する炭化水素類(フロン類)が用いられてきた。しかし、フロン類はオゾン層を破壊する性質を有していたり、大気中での寿命が長いために温室効果が大きいので地球温暖化に影響を与えたりと、必ずしも満足な冷媒とはいえない。そこでフロン類の代わりに、オゾン破壊係数がゼロであり、また地球温暖化係数もフロン類に比べれば格段に小さい、二酸化炭素やエタンなどを冷媒として用いる冷凍サイクル装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。二酸化炭素やエタンなどの冷媒は、臨界温度が低く、従来の冷凍サイクル装置の高圧側(圧縮機出口〜放熱器〜減圧器入口)では凝縮が生じず、臨界圧力以上で運転される超臨界サイクルとなる。このため、高圧側の圧力は、冷媒の凝縮温度とは無関係に任意に調整でき、通常は冷凍サイクル装置の効率が最良となる圧力に調整される。
特開平4−55671号公報 特公平7−18602号公報
ところが、上記のような臨界圧力以上で運転される冷媒を用いた冷凍サイクル装置において、冷媒漏れなどにより冷媒不足となった場合、吐出温度の上昇度合いが小さいため、特許文献1に示されたような従来技術では、冷媒不足を判定できず信頼性が確保できないといった課題が生じていた。これは、超臨界サイクルでは凝縮温度と無関係に高圧側圧力が調整されることから、冷媒不足により冷媒回路の圧力が低下した場合、特に高圧側圧力の低下が従来の冷媒に対して大きく、吐出温度の上昇が抑制されるといった超臨界サイクルの特性によるものである。
また、超臨界サイクルでは、冷媒不足による吐出温度の上昇が小さいことに加えて、もともと適正な冷媒量での吐出温度が従来の冷媒に対して高いことから、冷媒不足時の吐出温度と適正冷媒量での吐出温度の差が小さく、これらから冷媒不足を判定するのが困難である。特に吸入過熱度や吐出温度を一定とするように、減圧器を制御している場合には、吐出温度の上昇が抑制されるので、冷媒不足を判定するのがさらに困難となる。
従って本発明は、冷媒不足を確実に検知し、信頼性の低下を防止する冷凍サイクル装置およびその制御方法を提供することを目的としている。
請求項1記載の本発明の冷凍サイクル装置は、運転中の高圧側圧力が臨界圧力以上となりうる冷媒を用いて、少なくとも圧縮機,放熱器,減圧器,蒸発器を備えた冷凍サイクル装置において、前記放熱器で前記冷媒と熱交換する流体の循環量を検出する循環量検出手段と、前記流体の放熱器出口温度の目標値を演算する放熱器出口流体目標温度演算手段と、前記流体の放熱器出口温度を検出する放熱器出口流体温度検出手段と、前記目標値と前記放熱器出口流体温度検出手段の検出値との温度差を演算する放熱器出口流体温度差演算手段と、前記放熱器出口流体温度検出手段の検出した流体の前記放熱器出口温度が、前記放熱器出口流体目標温度演算手段の演算した放熱器出口温度の目標値となるように前記放熱器で冷媒と熱交換する流体の前記循環量を制御する循環量演算操作手段と、少なくとも前記循環量の検出値が所定値未満であってかつ前記温度差の演算値が所定値以上であることを判定基準として冷媒不足を判定する冷媒不足判定手段とを設けることを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の冷凍サイクル装置において、前記冷凍サイクル装置の通電電流を検出する電流検出手段を設け、前記冷媒不足判定手段は、前記通電電流の検出値が所定値未満であることを判定基準に加えることを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1または請求項2に記載の冷凍サイクル装置において、前記減圧器の開度方向を判定する減圧器開度方向判定手段を設け、前記冷媒不足判定手段は、前記減圧器の開度が開方向に動作していることを判定基準に加えることを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の冷凍サイクル装置において、前記冷凍サイクル装置が除霜運転中か否かを判定する除霜運転判定手段を設け、前記冷媒不足判定手段は、前記冷凍サイクル装置が除霜運転中でないことを判定基準に加えることを特徴とする。
請求項5記載の本発明の冷凍サイクル装置の制御方法は、少なくとも圧縮機,放熱器,減圧器,蒸発器で形成する冷凍サイクルの高圧側圧力を冷媒の臨界圧力以上にして運転する冷凍サイクル装置の制御方法であって、前記放熱器で前記冷媒と熱交換する流体の循環量と当該流体の放熱器出口温度とを検出し、当該放熱器出口温度の検出値と前記放熱器出口温度の目標値との温度差を演算し、前記放熱器出口流体温度検出手段の検出した流体の前記放熱器出口温度が、前記放熱器出口流体目標温度演算手段の演算した放熱器出口温度の目標値となるように前記放熱器で冷媒と熱交換する流体の前記循環量を制御し、前記循環量の検出値が所定値未満であり、前記温度差の演算値が所定値以上であるときに、冷媒不足と判定することを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、請求項5に記載の冷凍サイクル装置の制御方法において、前記冷凍サイクル装置の通電電流を検出し、前記通電電流の検出値が所定値以下であることを、さらに判定基準に加えることを特徴とする。
請求項7記載の本発明は、請求項5または請求項6に記載の冷凍サイクル装置の制御方法において、前記減圧器の開度が開方向に動作していることを、さらに判定基準に加えることを特徴とする。
請求項8記載の本発明は、請求項5から請求項7のいずれかに記載の冷凍サイクル装置の制御方法において、前記冷凍サイクル装置が除霜運転中でないことを、さらに判定基準に加えることを特徴とする。
本発明の冷凍サイクル装置およびその制御方法は、臨界圧力以上で運転される冷媒を用いた冷凍サイクル装置であっても、高価な圧力センサー等を設けることなく、確実に冷媒漏れなどの冷媒不足を判定できるので、圧縮機を損傷させるといった冷凍サイクル装置の信頼性の低下を防止できる。
本発明の第1の実施の形態による冷凍サイクル装置は、放熱器で冷媒と熱交換する流体の循環量を検出する循環量検出手段と、流体の放熱器出口温度の目標値を演算する放熱器出口流体目標温度演算手段と、流体の放熱器出口温度を検出する放熱器出口流体温度検出手段と、目標値と放熱器出口流体温度検出手段の検出値との温度差を演算する放熱器出口流体温度差演算手段と、放熱器出口流体温度検出手段の検出した流体の放熱器出口温度が、放熱器出口流体目標温度演算手段の演算した放熱器出口温度の目標値となるように放熱器で冷媒と熱交換する流体の循環量を制御する循環量演算操作手段と、少なくとも循環量の検出値が所定値未満であってかつ温度差の演算値が所定値以上であることを判定基準として冷媒不足を判定する冷媒不足判定手段とを設けるものである。本実施の形態によれば、流体の循環量が予め定めた値未満であり、かつ、流体の放熱器出口温度が目標温度に達していない状態であると判定することによって、超臨界サイクルにおける冷媒不足を確実に検知でき、圧縮機を損傷させることがなくなり、冷凍サイクル装置の信頼性の低下を防止することができる。
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による冷凍サイクル装置において、冷凍サイクル装置の通電電流を検出する電流検出手段を設け、冷媒不足判定手段は、通電電流の検出値が所定値未満であることを判定基準に加えるものである。本実施の形態によれば、通電電流の検出値が所定値未満であることを判定基準に加えることにより、低外気温での運転時などに誤判定することがなくなり、冷媒不足を確実に検知できる。
本発明の第3の実施の形態は、第1または第2の実施の形態による冷凍サイクル装置において、減圧器の開度方向を判定する減圧器開度方向判定手段を設け、冷媒不足判定手段は、減圧器の開度が開方向に動作していることを判定基準に加えるものである。本実施の形態によれば、減圧器の開度が開方向に動作していることを判定基準に加えることにより、保護制御時などに誤判定することがなくなり、冷媒不足を確実に検知できる。
本発明の第4の実施の形態は、第1から第3の実施の形態による冷凍サイクル装置において、冷凍サイクル装置が除霜運転中か否かを判定する除霜運転判定手段を設け、冷媒不足判定手段は、冷凍サイクル装置が除霜運転中でないことを判定基準に加えるものである。本実施の形態によれば、冷凍サイクル装置が除霜運転中でないことを判定基準に加えることにより、除霜運転中に誤判定することがなくなり、冷媒不足を確実に検知できる。
本発明の第5の実施の形態による冷凍サイクル装置の制御方法は、放熱器で冷媒と熱交換する流体の循環量と当該流体の放熱器出口温度とを検出し、当該放熱器出口温度の検出値と放熱器出口温度の目標値との温度差を演算し、放熱器出口流体温度検出手段の検出した流体の放熱器出口温度が、放熱器出口流体目標温度演算手段の演算した放熱器出口温度の目標値となるように放熱器で冷媒と熱交換する流体の循環量を制御し、循環量の検出値が所定値未満であり、温度差の演算値が所定値以上であるときに、冷媒不足と判定するものである。本実施の形態によれば、放熱器で冷媒と熱交換する流体の循環量が所定値未満であり、かつ、放熱器出口温度が目標温度に達していない状態であると判定する方法によって、冷凍サイクル装置が冷媒不足の状態であると確実に検知でき、圧縮機を損傷させることがなくなり、冷凍サイクル装置の信頼性の低下を防止することができる。
本発明の第6の実施の形態は、第5の実施の形態による冷凍サイクル装置の制御方法において、冷凍サイクル装置の通電電流を検出し、通電電流の検出値が所定値以下であることを、さらに判定基準に加えるものである。本実施の形態によれば、負荷の検出値が所定値未満であることを判定基準に加えることにより、低外気温での運転時などに誤判定することがなくなり、冷媒不足を確実に検知できる。
本発明の第7の実施の形態は、第5または第6の実施の形態による冷凍サイクル装置の制御方法において、減圧器の開度が開方向に動作していることを、さらに判定基準に加えるものである。本実施の形態によれば、減圧器の開度が開方向に動作していることを判定基準に加えることにより、保護制御時などに誤判定することがなくなり、冷媒不足を確実に検知できる。
本発明の第8の実施の形態は、第5から第7の実施の形態による冷凍サイクル装置の制御方法において、冷凍サイクル装置が除霜運転中でないことを、さらに判定基準に加えるものである。本実施の形態によれば、冷凍サイクル装置が除霜運転中でないことを判定基準に加えることにより、除霜運転中に誤判定することがなくなり、冷媒不足を確実に検知できる。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1の実施例における冷凍サイクル装置を示す構成図である。なお、本実施例の冷凍サイクル装置に関しては、給湯装置を例に取り説明する。即ち、本実施例の給湯装置に本発明が限定されるものではない。
図1の冷凍サイクル装置は、圧縮機11,給湯用熱交換器としての放熱器12の冷媒流路12a,減圧器13,蒸発器14などからなる冷媒回路Aと、循環量が可変である給水ポンプ15,放熱器12の流体流路12b,給湯タンク16などからなる流体回路Bとから構成されている。
そして、流体回路Bは、放熱器12の流体流路12bの出口の流体(例えば、湯)の温度(以下、出湯温度と呼ぶ)を検出する放熱器出口流体温度検出手段21と、外気温度や流体流路12bの入口の流体(例えば、水)の温度(以下、入水温度と呼ぶ)や利用者によるリモコン設定(即ち、使用条件)などから、出湯温度の目標値を演算する放熱器出口流体目標温度演算手段22と、放熱器出口流体温度検出手段21の検出値(以下、出湯温度検出値と呼ぶ)及び放熱器出口流体目標温度演算手段22が演算した目標値(以下、出湯温度目標値と呼ぶ)に応じて、給水ポンプ15の回転数を演算・操作する循環量演算操作手段23と、循環量演算操作手段23の給水ポンプ15への回転数指示値から流体流路12bを流れる循環量を推定する循環量検出手段24と、出湯温度目標値と出湯温度検出値との差を演算する放熱器出口流体温度差演算手段25とを備えている。
一方、冷媒回路Aは、蒸発器14に外気を送風する送風ファン17を備え、圧縮機11を駆動する駆動手段31と、駆動手段31から圧縮機11への通電電流を検出する電流検出手段32とを備える。また、圧縮機11の吐出温度を検出する吐出温度検出手段41と、外気温度や放熱器12の入水温度などから、減圧器13の第1目標減圧器開度を演算する減圧器目標開度演算手段42と、吐出温度検出手段41の検出値に応じて減圧器13の第2目標減圧器開度を演算し、さらに、減圧器目標開度演算手段42が演算した第1目標減圧器開度、あるいは、自らが演算した第2目標減圧器開度のいずれかを選択して減圧器13の開度を操作する減圧器開度演算操作手段43と、第1目標減圧器開度と第2目標減圧器開度(あるいは、第1目標減圧器開度と減圧器開度演算操作手段43が実際に操作した減圧器13の開度)を比較して、減圧器13が開方向に調整されつつあるか、あるいは、閉方向に調整されつつあるかを判定する減圧器開度方向判定手段44とを備える。更に、冷凍サイクル装置が除霜運転中であるか否かを判定する除霜運転判定手段51と、循環量検出手段24,放熱器出口流体温度差演算手段25,電流検出手段32,減圧器開度方向判定手段44,除霜運転判定手段51などからの各信号により、冷媒不足を判定する冷媒不足判定手段61とを備えている。
次に、上述のように構成された冷凍サイクル装置の通常運転時の動作について説明する。
冷媒回路Aでは、冷媒である二酸化炭素(CO2)を、圧縮機11で臨界圧力を越える圧力まで圧縮する。その圧縮された冷媒は、高温高圧状態となり、放熱器12の冷媒流路12aを流れる際に、流体流路12bを流れる水に放熱して冷却される。その後、冷媒は減圧器13で減圧されて低温低圧の気液二相状態となり、蒸発器14に供給される。蒸発器14では、冷媒は送風ファン17によって送り込まれた外気によって加熱され、気液二相またはガス状態となり、再び圧縮機11に吸入される。
一方、流体回路Bでは、給水ポンプ15により給湯タンク16の底部から放熱器12の流体流路12bへ送り込まれた水は、冷媒流路12aを流れる冷媒により加熱され、高温の湯となり、その湯を給湯タンク16の頂部から貯める。このような動作を繰り返すことにより、本実施例の冷凍サイクル装置は給湯装置として利用できる。
ここで、減圧器13は応答性の向上などを目的として以下のように操作される。即ち、起動時などの冷凍サイクルが安定していないときには、減圧器開度演算操作手段43は、外気温度や入水温度などから減圧器目標開度演算手段42が演算した第1目標減圧器開度となるように、減圧器13の開度を調整(フィードフォワード制御)し、冷凍サイクルが安定しているときには、減圧器開度演算操作手段43は、吐出温度検出手段41の検出した吐出温度が予め定めた目標吐出温度となるように、自ら演算した第2目標減圧器開度に減圧器13の開度を調整(フィードバック制御)している。
また、循環量演算操作手段23は、放熱器出口流体温度検出手段21の検出した出湯温度検出値が放熱器出口流体目標温度演算手段22の演算した出湯温度目標値となるように、フィードバック制御により、給水ポンプ15の回転数を調整し、放熱器12の流体流路12bを流れる水の循環量(流量)を調節することで、一定温度の湯が給湯タンク16に貯められるように制御している。
次に、冷媒漏れ等による冷媒不足時の制御動作について説明する。
図2は、図1の冷凍サイクル装置の制御方法を示すフローチャートである。
フローチャートのステップ101では、圧縮機11の運転が開始されて所定時間経過後、経過時間計測値tをリセットし、経過時間の計測を開始する。次のステップ102で、循環量検出手段24により検出した循環量を検知する。尚、本実施例では、循環量を直接検出するのではなく、循環量演算操作手段23が給水ポンプ15に指示した回転数より、循環量を推定している。そして、ステップ103で、検出した循環量Gwと予め定めた循環量Gw0(即ち、所定値)を比較して、循環量の検出値が所定値未満であるか否かを判定する。水の循環量が予め定めた値未満である場合には次のステップ104に進み、予め定めた値以上の場合にはステップ101に戻る。
次に、ステップ104では、放熱器出口流体温度検出手段21(例えば、配管上に設けられて配管の温度を検出する温度センサーや、配管中に設けられて直接水温を検出する温度センサー)により検出した出湯温度を検知する。ステップ105で、検出した出湯温度検出値Twと放熱器出口流体目標温度演算手段22により演算した出湯温度目標値との温度差△Twを、放熱器出口流体温度差演算手段25により演算する。ステップ106で、演算した温度差△Twと予め定めた温度差△Tw0(即ち、所定値)を比較して、温度差の演算値が所定値以上であるか否かを、換言すれば、出湯温度が出湯温度目標値に達しているか否かを判定する。出湯温度が出湯温度目標値に達していない場合には次のステップ107に進み、そうでない場合にはステップ101に戻る。
次に、ステップ107で、経過時間計測値tと予め定めた時間t0を比較して、各々の検出手段の誤検出を防止するために、ステップ103及びステップ106の条件が連続して一定時間、成立しているか否かを判定する。そして、経過時間tが一定時間t0以上経過した場合には次のステップ108に進み、経過していない場合にはステップ102に戻る。なお、この誤検出を防止するためのステップ107を省略しても良い。
ステップ101からステップ107までを実行し、水の循環量が予め定めた値未満であり、かつ、出湯温度が出湯温度目標値に達していない条件が一定時間、成立した場合には、ステップ108で、冷媒不足判定手段61は冷媒不足の状態であると判定する。そして、本実施例では、この判定に基づいて、例えばリモコン等の表示器(図示せず)に異常表示を行うとともに、冷媒不足判定手段61から信号を受けた駆動手段31が圧縮機11を停止し、圧縮機11を損傷させるといった冷凍サイクル装置の信頼性の低下を防止する。
次に、冷媒不足となった場合の冷凍サイクルの動きや、その動きと判定の関係について説明する。
図3は、図1に示す冷凍サイクル装置における冷媒不足時の特性図である。図3において、横軸の冷媒量比は、適正な冷媒量に対する冷媒不足時の冷媒量の比である。また、右側縦軸は、通常時の水の循環量に対する調節時の循環量の比を示し、左側縦軸は、出湯温度の検出値などを示している。
冷媒不足が生じると、圧縮機11が吐出する冷媒の循環量が不足し、放熱器12での加熱能力が低下する。しかしながら、上述のように出湯温度検出値が出湯温度目標値となるように、水の循環量を給水ポンプ15により調節しているので、図3に示すように、ある程度の冷媒不足(図3の場合には、冷媒量比40〜50%程度)までであれば、水の循環量を低下させることで、放熱器12での加熱能力が低下しても、出湯温度を一定に維持することが可能である。
しかし、それ以下の冷媒量となると、給水ポンプ15の回転数が最小となり、水の循環量をそれ以下にすることができなくなる(循環量が最小となる)ために、出湯温度検出値が低下していき、出湯温度目標値との温度差△Twが大きくなる。すなわち、水の循環量が予め定めた値未満であり、かつ、出湯温度が出湯温度目標値に達していない場合には、冷媒不足の状態であると判定できる。
上記のように構成した、あるいは、制御された冷凍サイクル装置の効果について、図4から図7を参照して説明する。
図4は、R410AとCO2の冷媒不足時の高圧側圧力低下度合いを示す比較図である。即ち、放熱器12において、冷媒から水に与えられる熱量が一定となるように制御された状態で、冷媒が不足した場合の高圧側圧力の変化を示している。図5は、CO2の冷凍サイクルを示す圧力・エンタルピ線図であり、図6は、R410Aの冷凍サイクルを示す圧力・エンタルピ線図であり、図7は、R410AとCO2の冷媒不足時の吐出温度上昇度合いを示す比較図である。
図4より、二酸化炭素(CO2)を用いた場合には、従来冷媒であるR410Aを用いた場合に比べて、冷媒不足時の高圧側圧力の低下度合いが大きい。これは、図5及び図6の圧力・エンタルピ線図上に示した適正冷媒量時(実線)から冷媒不足時(破線及び一点鎖線)への冷凍サイクルの動きから説明できる。
図5のように、二酸化炭素(CO2)を用いた場合には、適正冷媒量時(実線)や若干の冷媒不足時(破線)では超臨界サイクルとなる。このため、若干の冷媒不足時(破線)には、放熱器12の冷媒流路12aにおける入口と出口との冷媒温度差が大きく(温度勾配が大きく)、流体流路12bを流れる水との温度差が確保できるので十分な熱交換が行える(加熱能力が確保できる)ために、適正冷媒量時(実線)と比較して、高圧側圧力が低い冷凍サイクルとなる。また、大きく冷媒不足(一点鎖線)となった場合にも、高圧側のエンタルピ変化の大部分は二相域よりもガス域での変化となる。このため、この場合にも放熱器12の冷媒流路12aにおける入口と出口との冷媒温度差が大きく(温度勾配が大きく)、流体流路12bを流れる水との温度差が確保できるので、さらに高圧側圧力が低い冷凍サイクルとなる。
一方、図6のように、従来の冷媒であるR410Aを用いた場合には、高圧側のエンタルピ変化の大部分は二相域での変化となるので、流体流路12bを流れる水との温度差を確保するために比較的高い凝縮温度に応じた高圧側圧力となり、冷媒不足となっても大幅に高圧側圧力が低下することはない。
すなわち、二酸化炭素を用いた場合には、凝縮温度と無関係に高圧側圧力が決まる超臨界サイクルの特性により、冷媒不足時に高圧側圧力が大きく低下する。
さらに、図7では、放熱器12において冷媒から水に与えられる熱量が一定となるように制御された状態(即ち、吸入過熱度や吐出温度が一定となるように制御されていない状態)での、冷媒不足時の吐出温度上昇を、適正冷媒量時(冷媒量比100%)の吐出温度からの差で示している。図7より、二酸化炭素(CO2)を用いた場合には、吸入過熱度や吐出温度が一定となるように制御されていない場合でも、従来冷媒であるR410Aを用いた場合に比べて、冷媒不足時の吐出温度の上昇度合いが小さいことが判る。これは、図4で説明したように、二酸化炭素(CO2)を用いた場合には高圧側圧力の低下が大きいために、それに応じて吐出温度の上昇度合いも小さくなるからである。
なお、吸入過熱度を一定とするように減圧器13を制御している場合や、本実施例のように吐出温度を一定とするように減圧器13を制御している場合には、吐出温度の上昇がさらに抑制される。このように、冷媒に二酸化炭素のように高圧側で超臨界状態となりうる冷媒を用いた場合には、従来のように吐出温度の上昇により冷媒不足を判定するのは困難である
従って、本実施例の冷凍サイクル装置では、水の循環量が予め定めた値未満であり、かつ、出湯温度が出湯温度目標値に達していない場合に、冷媒不足の状態であると判定することにより、超臨界サイクルにおける冷媒不足を確実に検知できるので、圧縮機を損傷させるといった冷凍サイクル装置の信頼性の低下を防止できる。
なお、本実施例のような冷媒不足の検出方法では、高価な圧力センサー等を新たに設ける必要がなく、安価に冷凍サイクル装置を製造できるという副次的なメリットも有する。
また、本実施例では、循環量演算操作手段23の給水ポンプ15への回転数指示値から推定して循環量を間接的に検出する構成や方法としているが、循環量計などを用いて循環量を直接検出する構成や方法にしても良い。また、循環量を推定せず、給水ポンプ15の回転数そのものや循環演算操作手段23の指示値そのものから判定する構成等であっても良い。
また、本実施例の冷凍サイクル装置は、給湯装置の例で説明したので、放熱器12で冷媒と熱交換する流体(即ち、湯)の循環量と流体の放熱器出口温度とを検出し、流体の放熱器出口温度の目標値と流体の放熱器出口温度の検出値との温度差を演算し、循環量の検出値が所定値未満であり、かつ、温度差の演算値が所定値以上であることを判定基準とし、その冷媒不足を間接的に判定する構成及び方法としている。
これに対して、家庭用空調機等の冷凍サイクル装置の場合であれば、放熱器12で冷媒と熱交換する流体(例えば、空気)の循環量(即ち、冷媒と熱交換する流体が空気の場合には風量)と流体の放熱器出口温度とを検出し、当該放熱器出口温度の検出値と放熱器出口温度の目標値との温度差を演算し、風量の検出値が所定値未満であり、かつ、温度差の演算値が所定値以上であることを判定基準として、冷媒不足を直接的に判定する(換言すれば、冷媒不足により生じる放熱器12での加熱能力の低下度合いを検知して判定する)構成及び方法とする。そして、風量の所定値や温度差の所定値は、実験などから予め定めるものであり、放熱器出口温度の目標値は、例えば外気温度や放熱器を冷却する空気の入口温度や冷凍サイクル装置の使用条件などから演算して設定するものである。
本発明の第2の実施例における冷凍サイクル装置について説明する。
本実施例の冷凍サイクル装置の構成は、第1の実施例と同様であるため、その構成及び冷凍サイクルの動作の説明は省略する。そして、第1の実施例とは異なる冷媒漏れ等による冷媒不足時の制御の動作について説明する。図8は、本発明の第2の実施例における冷凍サイクル装置の制御方法を示すフローチャートである。なお、図8の本実施例のフローチャートにおいて、図2の第1の実施例と同様のステップは同じ番号を付し、その説明を省略する。
ステップ101からステップ106までを行った後、水の循環量が予め定めた値未満であり、かつ、出湯温度が出湯温度目標値に達していない場合には、ステップ201で、電流検出手段32(例えば、駆動手段31であるインバータ回路から圧縮機11へ通電される電流を検出する電流センサー)により検出した通電電流を検知する。ステップ202では、検知した通電電流値Iと予め定めた電流値I0との比較を行い、圧縮機11が高負荷の状態であるか否かを判定する。通電電流値Iが所定値I0未満の場合には次のステップ107に進み、所定値I0以上の場合にはステップ101に戻る。
その後、ステップ107で経過時間の判定を行い、水の循環量が予め定めた値未満であり、かつ、出湯温度が出湯温度目標値に達しておらず、かつ、通電電流が予め定めた値未満である条件が一定時間、成立した場合には、ステップ108で、冷媒不足判定手段61が冷媒不足の状態であると判定し、リモコン等の表示器(図示せず)に異常表示を行うとともに、圧縮機11を停止し、圧縮機11を損傷させるといった冷凍サイクル装置の信頼性の低下を防止する。
次に、冷媒不足となった場合の冷凍サイクルの動きなどについて説明する。
冷媒不足が生じると、圧縮機11が吐出する冷媒の循環量が不足し、放熱器12での加熱能力が低下する。また、冷媒循環量の不足により圧縮機11は低負荷となるので、圧縮機11への通電電流は減少する。このため、水の循環量が予め定めた値未満であり、かつ、出湯温度が出湯温度目標値に達しておらず、かつ、電流検出手段32により検出された通電電流が予め定めた値未満である場合には、冷媒不足の状態であると判定できる。
一方、冷媒不足でない場合であっても、例えば、低外気温での運転時などには、水の循環量が予め定めた値未満であり、かつ、出湯温度が出湯温度目標値に達していないことがある。しかし、この場合には圧縮機11は高負荷で運転されているので、通電電流は低減されずにむしろ増大する。即ち、電流検出手段32の検出した電流検出値が予め定めた値以上となるので、冷媒不足判定手段61は冷媒不足を判定せずに、圧縮機11への通電を続行してその運転を継続させる。
従って、本実施例の冷凍サイクル装置では、低外気温での高負荷運転時に誤って冷媒不足であると判定することもなく、冷媒不足をより正確に検出することができる。
なお、本実施例では、冷媒不足によって変動する圧縮機11の負荷を、圧縮機11への通電電流から検出する構成及び方法としているが、トルク計などを用いて圧縮機11の負荷を直接検出する構成及び方法にしても良い。換言すれば、圧縮機の負荷を検出し、当該負荷の検出値が所定値以下であるか否かを判定し、冷媒不足を判定することができる。
また、本実施例では、電流検出手段32は圧縮機11への通電電流を検出するとしているが、圧縮機11への通電電流が冷凍サイクル装置全体への通電電流の大部分を占めるために、送風ファン17や給水ポンプ15などへの通電電流を含む冷凍サイクル装置全体への通電電流を検出する構成及び方法にしても圧縮機11の負荷を検出でき、同様の効果が得られる。また、所定値I0は、圧縮機11の運転周波数に応じた複数の値を設定しても良い。
本発明の第3の実施例における冷凍サイクル装置について説明する。
本実施例の冷凍サイクル装置の構成は、第1の実施例と同様であるため、その構成及び冷凍サイクルの動作の説明は省略する。そして、第1の実施例とは異なる冷媒漏れ等による冷媒不足時の制御の動作について説明する。図9は、本発明の第3の実施例における冷凍サイクル装置の制御方法を示すフローチャートである。なお、本実施例のフローチャートにおいて、第1の実施例と同様のステップは同じ番号を付し、その説明を省略する。
ステップ101からステップ106までを行った後、ステップ301で、減圧器目標開度演算手段42が演算したフィードフォワード制御の目標値(第1目標減圧器開度)PLS1と、自らが演算したフィードバック制御の目標値(第2目標減圧器開度)PLS2との比較を行い、減圧器13が開方向に調整されつつあるか、あるいは閉方向に調整されつつあるかを判定する。そして、PLS2がPLS1以上であり減圧器13の開度が開方向に動作している場合には次のステップ107に進み、PLS2がPLS1未満であり閉方向に動作している場合にはステップ101に戻る。
その後、ステップ107で経過時間の判定を行い、水の循環量が予め定めた値未満であり、かつ、出湯温度が出湯温度目標値に達しておらず、かつ、減圧器13が開方向に調整されつつある条件が一定時間、成立した場合には、ステップ108で、冷媒不足判定手段61が冷媒不足の状態であると判定し、リモコン等の表示器(図示せず)に異常表示を行うとともに、圧縮機11を停止し、圧縮機11を損傷させるといった冷凍サイクル装置の信頼性の低下を防止する。
次に、冷媒不足となった場合の冷凍サイクルの動きなどについて説明する。
冷媒不足が生じると、圧縮機11が吐出する冷媒の循環量が不足し、放熱器12での加熱能力が低下するとともに、吐出温度が上昇する。しかし、冷凍サイクルが安定しているときには、減圧器開度演算操作手段43は、吐出温度検出手段41が検出した圧縮機11の吐出温度が、予め定めた目標吐出温度となるように、自ら演算した第2目標減圧器開度に減圧器13の開度を調整(フィードバック制御)する。即ち、冷媒不足の状態では吐出温度は上昇傾向にあるので、減圧器13を開方向に調整しようとする。ここで、冷媒不足時の冷凍サイクルの状態をもとに演算したフィードバック制御の目標値(第2目標減圧器開度)は、適正冷媒量での冷凍サイクルの状態をもとに演算されているフィードフォワード制御の目標値(第1目標減圧器開度)より大きな値となるために、これらの値を比較することで減圧器13の開度方向が判定できる。したがって、水の循環量が予め定めた値未満であり、かつ、出湯温度が出湯温度目標値に達しておらず、かつ、減圧器13が開方向に調整されつつある場合には、冷媒不足の状態であると判定できる。
一方、例えば、高圧側圧力や吐出温度による保護制御により減圧器13を大きく開方向に調整する場合がある。この場合には、減圧器13を大きく開けることで保護制御が解除されれば、再び吐出温度が一定となるように減圧器開度演算操作手段43によって減圧器13は閉方向に調整される。この結果、冷媒不足でない場合であっても、保護制御などにより減圧器13を大きく開方向に調整されたことにより、水の循環量が予め定めた値未満であり、かつ、出湯温度が出湯温度目標値に達していないことがあるが、この場合には、減圧器13は閉方向に調整されつつあるので、冷媒不足判定手段61は冷媒不足を判定せずに、圧縮機11への通電を続行しその運転を継続させる。
従って、本実施例の冷凍サイクル装置では、保護制御等の実施後のような冷凍サイクルが安定していない場合に誤って冷媒不足であると判定することもなく、冷媒不足をより正確に検出することができる。
なお、本実施例では、フィードフォワード制御の目標値(第1目標減圧器開度)とフィードバック制御の目標値(第2目標減圧器開度)とを比較して、減圧器13の開度方向を判定する構成や方法としているが、例えば、一定時間前の減圧器13の開度と現在の減圧器13の開度とを比較して、減圧器13が開方向に調整されつつあるか、あるいは、閉方向に調整されつつあるかを判定する構成等にしても良い。また、第1目標減圧器開度や第2目標減圧器開度に一定値を加算、乗算するなどの補正を行う構成等であっても良い。
また、減圧器13は吐出温度が一定となるように制御されているとして説明したが、圧縮機11の吸入過熱度や、蒸発器14の出口過熱度が一定になるように制御する場合でも、同様の効果が得られる。
本発明の第4の実施例における冷凍サイクル装置について説明する。
本実施例の冷凍サイクル装置の構成は、第1の実施例と同様であるため、その構成及び冷凍サイクルの動作の説明は省略する。そして、第1の実施例とは異なる冷媒漏れ等による冷媒不足時の制御の動作について説明する。図10は、本発明の第4の実施例における冷凍サイクル装置の制御方法を示すフローチャートである。なお、本実施例のフローチャートにおいて、第2の実施例と同様のステップは同じ番号を付し、その説明を省略する。
ステップ101を行う前に、ステップ401において、冷凍サイクル装置が除霜運転中であるか否を判定する。冷凍サイクル装置が除霜運転中でない場合には次のステップ101に進み、除霜運転中である場合にはステップ401に戻る。その後、ステップ101からステップ106まで、ステップ201、ステップ202及びステップ107を実行する。
そして、除霜運転中でなく、水の循環量が予め定めた値未満であり、かつ、出湯温度が出湯温度目標値に達しておらず、かつ、通電電流が予め定めた値未満である条件が一定時間、成立した場合には、ステップ108で、冷媒不足判定手段61が冷媒不足の状態であると判定し、リモコン等の表示器(図示せず)に異常表示を行うとともに、圧縮機11を停止し、圧縮機11を損傷させるといった冷凍サイクル装置の信頼性の低下を防止する。
また、冷媒不足でない場合であっても、除霜運転中であるために、水の循環量が予め定めた値未満であり、かつ、出湯温度が出湯温度目標値に達していないことがあるが、この場合には、冷媒不足判定手段61は冷媒不足を判定せずに、圧縮機11への通電を続行してその運転を継続させる。
従って、本実施例の冷凍サイクル装置では、除霜運転中である場合に誤って冷媒不足であると判定することもなく、冷媒不足をより正確に検出することができる。
本発明の冷凍サイクル装置及びその制御方法は、冷凍サイクルの高圧側が超臨界状態となりうる冷媒(例えば、R32、二酸化炭素、エタン、エチレン、酸化窒素及びこれらを含む混合冷媒など)を用いた給湯装置(給湯器)、家庭用空調機、車両用空調機(カーエアコン)等に適している。そして、冷媒不足を安価にかつ確実に検知することができ、信頼性を損なうことのない冷凍サイクル装置を提供することができる。
本発明の第1の実施例における冷凍サイクル装置を示す構成図 図1の冷凍サイクル装置の制御方法を示すフローチャート 図1に示す冷凍サイクル装置における冷媒不足時の特性図 R410AとCO2の冷媒不足時の高圧側圧力低下度合いを示す比較図 CO2の冷凍サイクルを示す圧力・エンタルピ線図 R410Aの冷凍サイクルを示す圧力・エンタルピ線図 R410AとCO2の冷媒不足時の吐出温度上昇度合いを示す比較図 本発明の第2の実施例における冷凍サイクル装置の制御方法を示すフローチャート 本発明の第3の実施例における冷凍サイクル装置の制御方法を示すフローチャート 本発明の第4の実施例における冷凍サイクル装置の制御方法を示すフローチャート
符号の説明
11 圧縮機
12 放熱器
13 減圧器
14 蒸発器
15 給水ポンプ
16 給湯タンク
17 送風ファン
21 放熱器出口流体温度検出手段
22 放熱器出口流体目標温度演算手段
23 循環量演算操作手段
24 循環量検出手段
25 放熱器出口流体温度差演算手段
31 駆動手段
32 電流検出手段
41 吐出温度検出手段
42 減圧器目標開度演算手段
43 減圧器開度演算操作手段
44 減圧器開度方向判定手段
51 除霜運転判定手段
61 冷媒不足判定手段

Claims (8)

  1. 運転中の高圧側圧力が臨界圧力以上となりうる冷媒を用いて、少なくとも圧縮機,放熱器,減圧器,蒸発器を備えた冷凍サイクル装置において、
    前記放熱器で前記冷媒と熱交換する流体の循環量を検出する循環量検出手段と、前記流体の放熱器出口温度の目標値を演算する放熱器出口流体目標温度演算手段と、前記流体の放熱器出口温度を検出する放熱器出口流体温度検出手段と、前記目標値と前記放熱器出口流体温度検出手段の検出値との温度差を演算する放熱器出口流体温度差演算手段と、前記放熱器出口流体温度検出手段の検出した流体の前記放熱器出口温度が、前記放熱器出口流体目標温度演算手段の演算した放熱器出口温度の目標値となるように前記放熱器で冷媒と熱交換する流体の前記循環量を制御する循環量演算操作手段と、少なくとも前記循環量の検出値が所定値未満であってかつ前記温度差の演算値が所定値以上であることを判定基準として冷媒不足を判定する冷媒不足判定手段とを設けることを特徴とする冷凍サイクル装置。
  2. 前記冷凍サイクル装置の通電電流を検出する電流検出手段を設け、前記冷媒不足判定手段は、前記通電電流の検出値が所定値未満であることを判定基準に加えることを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  3. 前記減圧器の開度方向を判定する減圧器開度方向判定手段を設け、前記冷媒不足判定手段は、前記減圧器の開度が開方向に動作していることを判定基準に加えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 前記冷凍サイクル装置が除霜運転中か否かを判定する除霜運転判定手段を設け、前記冷媒不足判定手段は、前記冷凍サイクル装置が除霜運転中でないことを判定基準に加えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。
  5. 少なくとも圧縮機,放熱器,減圧器,蒸発器で形成する冷凍サイクルの高圧側圧力を冷媒の臨界圧力以上にして運転する冷凍サイクル装置の制御方法であって、前記放熱器で前記冷媒と熱交換する流体の循環量と当該流体の放熱器出口温度とを検出し、当該放熱器出口温度の検出値と前記放熱器出口温度の目標値との温度差を演算し、前記放熱器出口流体温度検出手段の検出した流体の前記放熱器出口温度が、前記放熱器出口流体目標温度演算手段の演算した放熱器出口温度の目標値となるように前記放熱器で冷媒と熱交換する流体の前記循環量を制御し、前記循環量の検出値が所定値未満であり、前記温度差の演算値が所定値以上であるときに、冷媒不足と判定することを特徴とする冷凍サイクル装置の制御方法。
  6. 前記冷凍サイクル装置の通電電流を検出し、前記通電電流の検出値が所定値以下であることを、さらに判定基準に加えることを特徴とする請求項5に記載の冷凍サイクル装置の制御方法。
  7. 前記減圧器の開度が開方向に動作していることを、さらに判定基準に加えることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の冷凍サイクル装置の制御方法。
  8. 前記冷凍サイクル装置が除霜運転中でないことを、さらに判定基準に加えることを特徴とする請求項5から請求項7のいずれかに記載の冷凍サイクル装置の制御方法。
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