JP3810587B2 - 触媒燃焼加熱装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体または気体の被加熱流体を加熱する加熱装置、特に燃料ガスを触媒によって酸化反応させ、その酸化反応熱によって被加熱流体を加熱する触媒付熱交換器を備えた触媒燃焼加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
可燃ガス(燃料ガス)を触媒を用いて酸化反応させ、発生する熱を利用して、被加熱流体を加熱するいわゆる触媒燃焼加熱装置は既に知られており、家庭用や自動車用など、各種の用途への使用が考えられている(例えば、特開平5−223201号公報等)。触媒燃焼加熱装置は、可燃ガスの流路内に、液体または気体の被加熱流体が流れるチューブを配設し、その外周に多数の触媒担持フィンを一体的に接合してなる触媒付熱交換器を備えており、上記多数のフィンには、例えば白金やパラジウムのような酸化触媒が担持してある。この触媒担持フィンを活性温度以上に加熱し、可燃ガスを接触させると、フィン表面において酸化反応が起こる。その際に発生する酸化反応熱がフィンからチューブ内に伝えられて、チューブ内を流通する被加熱流体を加熱するようになっている。
【0003】
可燃ガスは、これを酸化させるための支燃ガス(通常、空気)と混合した後、燃料ガスとして触媒付熱交換器内に供給される。触媒による酸化反応は、非常に広い可燃ガス濃度範囲で起こるため、上流側で反応しなかった未燃ガスを下流側の触媒によって燃焼させることが可能で、熱交換器全体で燃焼を行うことができる。このため、それまで一般的であったバーナー式の加熱装置に比較して、小型で処理能力の高い加熱装置が得られる。
【0004】
一方、触媒付熱交換器内における可燃ガスの流れの方向と被加熱流体の流れの方向が対向するように設けたものがあり、この場合、可燃ガスの濃度勾配と被加熱流体の温度勾配とが一致するため、熱交換効率を高くできることが注目されている。すなわち、燃料ガス流路の出口付近に被加熱流体の導入口を設けており、排出される直前の燃焼排気ガスを、より低温の被加熱流体が流れるチューブに接触させることで、排気ガスの熱を被加熱流体中に効率よく回収することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、支燃ガスの供給量は、通常、酸化に必要な量の1〜5倍程度の範囲とされ、熱交換効率を向上させるには、供給量をできるだけ少なくしてガス流速を低くし、発生した熱が未反応で比較的低温の可燃ガスや支燃ガスに伝達されないようにすることが好ましい。しかしながら、一方で、燃焼排気ガスには、酸化反応で生じた大量の水蒸気が含まれるため、燃焼排気ガス温度が低下すると、この水蒸気が凝縮して水滴となるおそれがある。特に、可燃ガスの流れの方向と被加熱流体の流れの方向が対向する構成においては、上述したように、燃焼排気ガスの出口付近に低温の被加熱流体が供給されるため、低温のチューブ表面やこれと一体のフィンの表面で水蒸気が凝縮して、酸化触媒の表面を濡らしてしまうおそれがある。この場合、酸化触媒が不活性となって酸化反応が妨げられ、未燃ガスが排出されてしまうといった問題があった。
【0006】
また、支燃ガスの供給量が少ないと触媒温度が上昇しやすく、燃料ガスの不均一分布により、濃度の高い可燃ガスが供給される部位や被加熱流体の流れがスムーズになされない部位などで触媒温度が燃料の発火点(水素燃料で570℃)を越え、火炎が発生するおそれがある。火炎が発生すると、触媒が熱劣化を起こすことが懸念され(通常、700℃以上で劣化)、触媒性能が低下する。ところが、上述したように、触媒反応は熱交換器全体で行われるため、火炎の発生場所が特定しがたく、火炎の検出が難しいという問題があった。
【0007】
しかして、本発明は、水蒸気の凝縮により酸化触媒の活性が低下したり、火炎の発生により触媒が劣化したりすることを防止して、触媒性能を十分に発揮することが可能であり、熱交換効率に優れるとともに、安全で信頼性の高い触媒燃焼加熱装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明請求項1の触媒燃焼加熱装置は、容器内に、可燃ガスと支燃ガスを含む燃料ガスが流れる燃料ガス流路と被加熱流体が流れる被加熱流体流路とを接触させて設け、上記燃料ガス流路内に燃料ガスと接触して酸化反応を生起する酸化触媒層を設けた触媒付熱交換器を備え、上記燃料ガスの酸化反応熱により上記被加熱流体を加熱するようになしてある。そして、上記燃料ガス流路内の燃焼排気ガスが露点温度であるか否かを検出する手段と、上記燃料ガス流路に供給される上記支燃ガスもしくは上記可燃ガスの供給量を制御する制御手段を設け、上記制御手段は、上記露点温度であるか否かを検出する手段の検出結果が、供給される燃料ガスの組成によって決まる露点温度以下である時に、その温度を露点温度以上に上昇させるべく、上記燃料ガス流路の下流側への上記可燃ガスの供給量を増大させる制御を行うことを特徴とするものである。
【0009】
燃焼排気ガス中に含まれる水蒸気の割合およびその水蒸気が凝縮する温度(露点温度)は、供給される燃料ガスの組成によって決まり、熱交換器内の触媒の表面温度が燃料ガスを燃焼させた時の露点温度以上であれば、触媒表面に水蒸気が凝縮することを防止できる
【0010】
また、可燃ガスの供給量を増大させると、酸化反応が促進されて触媒表面で発生する熱が増大し、熱交換器内の温度を上昇させる。よって、上記燃料ガス流路内の燃焼排気ガスが露点温度であるか否かを検出し、その温度が露点温度以下となった時に、上記制御手段により、上記燃料ガス流路の下流側への可燃ガスの供給量を増大させることによって触媒の表面温度を露点温度以上に上昇させて、水蒸気の凝縮を防止し、触媒活性の低下や未燃ガスの排出を防止する効果が得られる。かくして、触媒性能を十分に発揮させることができ、高い熱交換効率と信頼性とを両立させることができる。
【0011】
請求項2の構成では、上記可燃ガスを上記燃料ガス流路の上流側および下流側に分配供給するための複数の可燃ガス供給口を有する可燃ガス供給部を設け、上記可燃ガス供給部内に、上記燃料ガス流路の下流側へ供給される上記可燃ガスの流量を調節するための弁部材を設ける。そして、この弁部材の弁開度を上記制御手段で調節し、燃焼排気ガスの温度が露点温度以下となった時に、弁開度を大きくして、下流側の可燃ガス供給口から上記燃料ガス流路の下流側へ供給される上記可燃ガスの量を増大させることができる。
【0012】
請求項3の構成では、上記露点温度であるか否かを検出する手段は、上記燃焼排気ガスの温度を検出する手段もしくは上記酸化触媒層の温度を検出する手段とする。このように、具体的には、燃焼排気ガスの温度あるいは酸化触媒層の温度を検出することで露点温度であるか否かを知り、触媒の表面温度を露点温度以上に制御することができる。
【0013】
請求項4の構成では、上記露点温度であるか否かを検出する手段を、上記燃料ガス流路の出口近傍に設ける。熱交換器内の触媒の表面温度は、上記燃料ガス流路の出口近傍で最も低くなるので、この部分における温度を検出することで、熱交換器内の触媒全体が露点温度に達しているかどうかを検出することができ、好ましい。
【0014】
請求項5のように、具体的には、上記燃料ガス流路内に内部を上記被加熱流体流路とするチューブを配設して、これらチューブの外表面に上記酸化触媒層を設けた構成とすることができる。あるいは、多数の仕切板を平行配設して隣接する2枚の仕切板間に上記燃料ガス流路と上記被加熱流体流路を交互に形成した積層型の構成として、上記燃料ガス流路の内表面に上記酸化触媒層を設けることもできる。
【0015】
請求項6の構成のように、上記制御手段は、上記露点温度であるか否かを検出する手段の検出結果が、供給される燃料ガス組成によって決まる露点温度以下である時に、その温度を露点温度以上に上昇させるべく上記支燃ガスの供給量を増大させる制御を行うこともできる。支燃ガスの供給量を増大させると、酸化反応によって発生した熱の一部が、流速の高まった燃料ガスおよび燃焼排気ガスを媒体として下流側に運ばれ、熱交換器内の温度を上昇させることができる。よって、上記燃料ガス流路内の燃焼排気ガスが露点温度であるか否かを検出し、その温度が露点温度以下となった時に、上記制御手段によって支燃ガスの供給量を増大させて、燃焼排気ガスの温度、すなわち触媒の表面温度が露点温度以上になるようにすれば、水蒸気の凝縮を防止し、触媒活性の低下や未燃ガスの排出を防止できる。具体的には、上記検出結果を上記制御手段に随時入力し、燃焼排気ガスの温度が露点温度以下となったら、速やかに支燃ガス供給量を増加させることで上述した効果が容易に得られる。
【0016】
請求項7の構成では、上記燃料ガスの流れの方向と上記被加熱流体の流れの方向とが対向している。水蒸気の凝縮を防止する効果は、特に、燃焼排気ガスの出口に低温の被加熱流体が導入される、上記構成において効果的に発揮される。
【0017】
請求項8の構成では、上記支燃ガスを空気とする。可燃ガスを酸化させるための支燃ガスとしては空気が最も一般的で経済的である。
【0018】
本発明の課題を解決するための他の構成として、請求項9の触媒燃焼加熱装置は、容器内に、可燃ガスと支燃ガスを含む燃料ガスが流れる燃料ガス流路と被加熱流体が流れる被加熱流体流路とを接触させて設け、上記燃料ガス流路内に燃料ガスと接触して酸化反応を生起する酸化触媒層を設けた触媒付熱交換器を備えており、さらに、上記燃料ガス流路内の燃焼排気ガスに含まれる窒素酸化物成分を検知する手段を設けるとともに、この窒素酸化物成分を検知する手段の検知結果に基づいて火炎の発生を検出した時に、上記燃料ガス流路に供給される可燃ガスおよび支燃ガスの供給量を制御する制御手段を設け、上記制御手段にて、上記窒素酸化物成分を検知する手段により検知される窒素酸化物濃度がゼロとなるように制御することを特徴とする。
【0019】
触媒燃焼器内で火炎が発生すると、正常な触媒燃焼時には発生しない窒素酸化物が発生する。一方、触媒による酸化反応は、火炎を生じる燃焼よりも低温で成り立ち、火炎が生じないような希釈燃料ガスにおいても酸化反応が可能である。つまり、窒素酸化物成分を検知する手段を用いて、燃焼排気ガス中の窒素酸化物を検知することによって、火炎が生じたことを検知することが可能であり、その際、燃料ガス中の可燃ガスの供給量を低減し、または支燃ガスの供給量を増大するような制御を行うことで火炎が生じないようにすることができる。よって、触媒の劣化を防止して、触媒性能を十分に発揮させ、高い熱交換効率と信頼性とを両立させることができる。
【0020】
本発明の課題を解決するための他の構成として、請求項10の触媒燃焼加熱装置は、容器内に、可燃ガスと支燃ガスを含む燃料ガスが流れる燃料ガス流路と被加熱流体が流れる被加熱流体流路とを接触させて設け、上記燃料ガス流路内に燃料ガスと接触して酸化反応を生起する酸化触媒層を設けた触媒付熱交換器を備えており、さらに、上記燃料ガス流路内の燃焼排気ガスに含まれる窒素酸化物成分を検知する手段を上記燃料ガス流路の出口近傍に設けるとともに、この窒素酸化物成分を検知する手段の検知結果に基づいて火炎の発生を検出した時に、上記燃料ガス流路に供給される可燃ガスおよび支燃ガスの供給量を制御する制御手段を設けることを特徴とする。
請求項10の構成では、上記窒素酸化物成分を検知する手段を、上記燃料ガス流路の出口近傍に設けることにより、触媒燃焼器内における火炎の発生を確実に検出することができ、その際に、燃料ガス中の可燃ガスまたは支燃ガスの供給量を制御することで火炎が生じないようにすることができる。よって、触媒の劣化を防止して、触媒性能を十分に発揮させ、高い熱交換効率と信頼性とを両立させることができる。
【0021】
請求項11の構成において、具体的には、上記請求項9または10における上記制御手段は、上記窒素酸化物成分を検知する手段によって窒素酸化物成分が検知された時に、上記燃料ガス中の可燃ガスの供給量を減少または支燃ガスの供給量を増大する制御を行う。支燃ガスの供給量を増大して燃料ガスを希釈し、さらに燃料である可燃ガスの供給量を減少あるいは停止すれば、火炎燃焼が継続できなくなり、新たな火炎の発生も防止できる。
【0022】
本発明の課題を解決するためのさらに他の構成として、請求項12の触媒燃焼加熱装置は、容器内に、可燃ガスと支燃ガスを含む燃料ガスが流れる燃料ガス流路と被加熱流体が流れる被加熱流体流路とを接触させて設け、上記燃料ガス流路内に燃料ガスと接触して酸化反応を生起する酸化触媒層を設けた触媒付熱交換器を備え、上記可燃ガスを上記燃料ガス流路の上流側および下流側に分配供給するための、流路抵抗の異なる複数の可燃ガス供給路を有している。上記複数の可燃ガス供給路の流路抵抗は、上記燃料ガス流路の下流側における発熱量が、装置の最小出力時に、上記燃料ガス流路内の燃焼排気ガスの温度を燃料ガスの組成によって決まる露点温度以上とするに十分な量となるように設定してある。
【0023】
複数の可燃ガス供給路を設けて、上記可燃ガスの一部を上記燃料ガス流路の下流側に直接供給することで、下流側における酸化反応を促進し、触媒表面で発生する熱を増大させることができる。従って、上記複数の可燃ガス供給路の流路抵抗を調整し、装置の最小出力時に、下流側の上記可燃ガス供給路を通じて所定量以上の可燃ガスが供給されるようにすれば、触媒の表面温度を燃焼排気ガスの露点温度以上に上昇させて、水蒸気の凝縮を防止することができる。また、燃焼排気ガスが露点温度であるか否かを検出する手段や、可燃ガスまたは支燃ガスの供給量を制御する手段が不要であるので、より簡単な構成で、触媒活性の低下や未燃ガスの排出を防止することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明の触媒燃焼加熱装置の一実施の形態を説明する。図1において、触媒付熱交換器は、両端開口の筒状容器1内を燃料ガス流路11となしており、左端部の燃料ガス供給口12より右端部の排気ガス口13へ向けて(図に矢印で示す方向)、燃料ガスが流れるようになしてある。上記燃料ガス供給口12には、燃料ガス供給部2を構成する左端閉鎖の筒状体が連結してあり、燃料ガス供給部2は下部壁に、燃料供給装置3に連通する燃料供給路31と、支燃ガス供給装置4に連通する支燃ガス供給路41が接続されている。しかして、燃料供給装置3から燃料となる可燃ガスが、支燃ガス供給装置4から支燃ガスが供給されて、上記燃料ガス供給部2内で混合され、燃料ガスとして、上記燃料ガス供給口12より燃料ガス流路11内に供給される。
【0025】
ここで、燃料としては、例えば、水素、メタノール等の可燃ガスが、支燃ガスとしては、通常、空気が用いられ、これら可燃ガスおよび支燃ガスの供給量は、制御手段たる制御装置6にて制御される。燃料ガス中の支燃ガスの供給量は、可燃ガスをすべて酸化させるのに必要な理論空気量に対し、1〜5倍程度の範囲とされ、通常の燃焼時には、発生する熱を効率よく回収するため、触媒の耐熱温度を越えない範囲でできるだけ少量となるようにするのがよい。ただし、燃焼排気ガス中の水蒸気が凝縮するおそれがある場合には、後述するように支燃ガスを増大させる制御を行う。
【0026】
触媒付熱交換器の燃料ガス流路11内には、図2のように、内部を被加熱流体が流れる多数のチューブ5が、燃料ガスの流れ方向に層状に配置されており、各チューブ5の外周には、多数のリング状のフィン51が、ロー付け等の方法で一体的に接合してある。これらフィン51の表面には、白金、パラジウムといった酸化触媒が担持されて酸化触媒層を形成しており、この表面に燃料ガスが接触して酸化反応を起こすようになしてある。酸化反応により発生した熱は、フィン51からチューブ5に伝達され、その内部を流れる被加熱流体を加熱する。
【0027】
上記多数のチューブ5の両端は、図1において、容器1の上部および下部に設けた管寄せ52、53にそれぞれ連結されている。これら管寄せ52、53は、途中複数箇所に隔壁521、531が形成されて、複数の部分に区画されており、また、下方の管寄せ53の右端部には被加熱流体の導入管54が、上方の管寄せ52の左端部には被加熱流体の導出管55が連結されている。これにより、図に矢印で示すように、燃料ガス流路11の下流側より上流側へ向かう被加熱流体の流路が形成され、被加熱流体は、被加熱流体供給装置7によって導入管54より導入され、チューブ5および管寄せ52、53内を流れながら高温に加熱され、導出管55より外部へ導出される。被加熱流体としては、例えば水が使用され、その供給量は、上記制御装置6によって制御される。
【0028】
ここで、チューブ5の外周に設けられるフィン51の外径や数は、接合されるチューブ5内の被加熱流体に必要な熱量に応じて適宜設定され、本実施の形態では、燃料ガス流路11の最上流側に位置するチューブ5の層において、上記フィン51の外径を小さくしてある(図2)。燃料ガス流路11の上流側では、チューブ5内の被加熱流体が高温となっているので、フィン51の表面積を小さくして発熱を抑制し、フィン51やチューブ5が必要以上に加熱されないようにする。また、各層におけるチューブ5の数は、上流側において多くなるようにするのがよい。これは、液体の被加熱流体が加熱されて気体に変わる時に膨張するため、総断面積を大きくしないと圧力損失が大きくなってしまうからである。また、各チューブ5は隣合う層のチューブ5間に位置するように互い違いに配置すると、燃料ガス流路11の実質長が長くなり、熱交換効率が向上する。
【0029】
上記燃料ガス流路11の排気ガス口13の管壁には、燃焼排気ガスが露点温度であるか否かを検出する手段としての温度検出装置8が設置されて、燃料ガス流路の出口近傍における燃焼排気ガスの温度を検出するようになしてある。温度検出装置8としては公知の温度センサが使用でき、また、排気ガス口13の管壁に設置する代わりに、上記燃料ガス流路11の最下流位置にあるフィン51表面に設置して、フィン51表面の酸化触媒層の温度を検出するようにしてもよい。本実施の形態では、この検出結果を基に、上記制御装置6にて支燃ガスの供給量を制御するものであり、以下、その制御方法について説明する。
【0030】
上記構成では、被加熱流体の進行方向が燃料ガスの流れ方向と対向する方向となっており、被加熱流体は、燃料ガス流路11の下流側、つまり排気ガス口13に近いほど低温となる。この場合、燃焼排気ガスをより低温の被加熱流体が流れるチューブ5に接触させるので、排気ガス中の熱を効率よく回収でき、高い熱交換効率が得られるが、その反面、上流部において可燃ガスが酸化反応することにより生じた多量の水蒸気が、低温の被加熱流体が供給され続ける排気ガス口13付近で凝縮して触媒表面を覆い、可燃ガスと触媒の接触を阻害することが懸念される。そこで、本実施の形態では、図3に示すように、温度検出装置8で検出される燃焼排気ガス温度が、露点温度より低くなった時に(図3(a)点)、支燃ガスの供給量を増大して排気ガス温度を上昇させる。
【0031】
具体的には、図4のフローチャートに示すように、温度検出装置8によって燃焼排気ガス温度を検出し(ステップ1)、その温度Tが、燃料ガス組成によって決まる露点温度Ta(可燃ガスの燃焼によって生じる水蒸気量を基に算出される露点温度)より低いかどうかを判定する(ステップ2)。T<Taとなったら、支燃ガスの供給量を所定量増加させるように、支燃ガス供給装置4に制御信号を出力する(ステップ3)。これによりガス流速が増大し、フィン51表面で発生した熱が、燃料ガスや燃焼排気ガスに伝達されやすくなる。よって、この操作を繰り返すことで、燃料ガス流路11の下流側のガス温度を露点温度Ta(例えば水素であれば73℃)以上に上昇させることができる。T≧Taとなったら、支燃ガスの供給量を保持するように支燃ガス供給装置4に制御信号を出力する(ステップ4、5)。なお、燃焼排気ガスの温度を必要以上に高めると、熱交換効率が低下するので、温度検出装置8で検出する温度Tが露点温度Taよりやや高い温度となるように、支燃ガスの供給量を制御する。
【0032】
以上、本実施の形態によれば、被加熱流体の進行方向が燃料ガスの流れ方向と対向する構成であっても、燃焼排気ガスの温度が低下して、水蒸気が凝縮することを防止できる。よって、触媒が不活性となって未燃ガスが排出されるのを防止でき、信頼性を向上させるとともに、高い熱交換効率を実現できる。
【0033】
図5は、本発明の第2の実施の形態を示すものである。本実施の形態の基本構成は上記第1の実施の形態と同様であり、以下、相違点を中心に説明する。本実施の形態では被加熱流体と燃料ガスの流れ方向とを同じ向きとしてあり、熱交換器の右端部に燃料ガス供給部2を設けて、燃料ガス流路11内を、燃料ガスが、図の右方より左方へ流れるようにしてある。上流側(図の右方)でチューブ5で、フィン51の枚数を多くしてあるのは、本実施の形態では、被加熱流体と燃料ガスの流れ方向が同じであるので、燃料の濃いガスで多量の熱が発生しても、温度の低い被加熱流体によって熱を吸収することで、効率よく被加熱流体を加熱できるようにするためである。
【0034】
このような構成では、排気ガス口13に近いほど被加熱流体は高温となるので、燃焼排気ガス中の水蒸気の凝縮による触媒活性の低下のおそれは小さいが、燃料ガス中の可燃ガス濃度が部分的に高くなるなどにより、熱交換器内で火炎が発生しても検知されにくい構造となっている。そこで、本実施の形態では、燃料ガス流路11の排気ガス口13の管壁に、燃焼排気ガス中の窒素酸化物(NOx)を検知する手段たるNOx検知装置9を設置し、その結果を基に、制御手段6にて、これらガスの供給量を制御する。熱交換器内で火炎が発生すると、正常な触媒燃焼では発生しないNOxが生成することから、これを利用して火炎の発生を検知することができる。NOx検知装置9としては、公知のNOxセンサ43が使用される。以下、その制御方法について説明する。
【0035】
図6に示すように、燃料供給装置3からの可燃ガス(燃料)供給量および支燃ガス供給装置4からの支燃ガス供給量は、燃料の種類や熱交換器形状等によって、予め、決められた量となっている。制御手段6は、図7のフローチャートに示すように、NOx検知装置9からの信号を基に、NOx濃度>0かどうかを判定し(ステップ1、2)、NOxが検知されると、まず、支燃ガスの供給量を増大(ここでは最大量とする)して燃焼ガスを希釈する(ステップ3、図6(b))。火炎燃焼は、希釈ガス中では継続しにくいため、これによりNOx濃度が低下する。次に、再度、NOx濃度の検出を行い(ステップ4)、NOx濃度>0である場合には、燃料供給量を減少させる(ステップ5、図6(c))。次いで、引き続きNOx濃度の検出を行い(ステップ6)、NOx濃度が0となるまでこれを繰り返す。
【0036】
以上、本実施の形態によれば、NOxを検知することで、火炎の発生を速やかに検出し、これに基づいて支燃ガスまたは可燃ガスの供給量を制御することで、異常燃焼を抑制することができる。よって、安定した触媒燃焼を行うことができ、高温で触媒が劣化するのを防止して、信頼性を向上させることができる。なお、可燃ガスおよび支燃ガス供給量の制御方法は、上記図6に示したものに限らず、NOxを検知したら、直ちに可燃ガスを減少または供給停止するようにしてもよい。
【0037】
上記第2の実施の形態におけるNOx検知装置9を用いた制御は、被加熱流体と燃料ガスの流れ方向が対向する構成の触媒燃焼加熱装置に適用することもできる。この場合、高濃度ガスが供給される燃料ガス流路11の上流側において、高温の被加熱流体が流れるので、フィン51やチューブ5が高温となりやすく、火炎が発生しやすいため、NOx検知装置9を設けることで異常燃焼の防止がより効果的になされる。また、第1の実施の形態の構成と、第2の実施の形態の構成とを組み合わせても、もちろんよく、この場合、水蒸気の凝縮防止と、火炎燃焼の防止が同時になされ、触媒性能をさらに向上させることができる。
【0038】
図8(a)、(b)は本発明の第3の実施の形態を示すものである。その基本構成は上記第1の実施の形態と同様であり、以下、相違点を中心に説明する。本実施の形態では、可燃ガスと支燃ガスを混合する燃料ガス供給部2を設けておらず、燃料ガス流路11の左端部には、図略の支燃ガス供給装置に接続される支燃ガス供給口14が形成してある。可燃ガスは、図1(b)に示すように、容器1の側部に設けた可燃ガス供給部15から、複数の可燃ガス供給口16を通じて燃料ガス流路11内に分配供給され、支燃ガスと混合しつつ排気口13へ向かう。このように、本実施の形態では、燃料ガスは、燃料ガス流路11内を被加熱流体と対向する方向に(図の左方から右方へ)流れる。
【0039】
燃料ガス流路11内には、3層のチューブ5の層5A〜5Cが形成してあり、複数の可燃ガス供給口16は、最上流のチューブ層5Aの上流側と、最下流のチューブ層5Cの上流側に、それぞれ所定数形成されている(図1(a))。可燃ガス供給部15の左端部には、図略の燃料供給装置が接続してあり、また、可燃ガス供給部15内には、弁部材たる絞り弁17が配設されて、その弁開度を変更することで、下流側の可燃ガス供給口16を通じて最下流のチューブ層5Cに供給される可燃ガスの流量を調整できるようになしてある。絞り弁17の弁開度は、排気口13内に設けた温度検出装置8で検出した燃焼排気ガスの温度を基に、制御装置6にて制御される。
【0040】
次に、本実施の形態における可燃ガス流量の制御方法について説明する。温度検出装置8で検出される燃焼排気ガス温度が、露点温度より低くなった時(図9(a)点)、上記第1の実施の形態では、支燃ガスの供給量を増大することによって排気ガス温度を上昇させたが、本実施の形態では、燃料ガス流路11の下流側に供給される可燃ガスの量を増大して排気ガス温度を上昇させる。
【0041】
具体的には、図10のフローチャートに示すように、温度検出装置8によって燃焼排気ガス温度を検出し(ステップ1)、その温度Tが、燃料ガス組成によって決まる露点温度Ta(可燃ガスの燃焼によって生じる水蒸気量を基に算出される露点温度)より低いかどうかを判定する(ステップ2)。T<Taとなったら、最下流のチューブ層5Cへの可燃ガスの供給量を所定量増加させるように、絞り弁17に制御信号を出力して、弁開度を大きくする(ステップ3)。これにより、最下流のチューブ層5Cにおける酸化反応が活発化し、フィン51表面で発生する熱量が増大する。よって、この操作を繰り返すことで、燃料ガス流路11の下流側のフィン51表面の温度を、燃料ガスの燃焼時の露点温度Ta(例えば水素であれば73℃)以上に上昇させることができる。T≧Taとなったら、可燃ガスの供給量を保持するように絞り弁17に制御信号を出力する(ステップ4、5)。なお、下流側のフィン51表面の温度を必要以上に高めると、触媒表面温度と燃料ガスの温度差を増大させて、燃焼排気ガスの温度を高める結果となり、全体の熱交換効率が低下するので、制御装置6は、温度検出装置8で検出する温度Tが露点温度Ta付近となるように、可燃ガスの供給量を制御する。
【0042】
以上、本実施の形態によれば、被加熱流体の進行方向が燃料ガスの流れ方向と対向する場合に生じる、燃焼排気ガスの温度低下の問題を、燃料ガスの流路11の下流側へ供給される可燃ガスの供給量を制御することで、解決することができる。よって、水蒸気の凝縮により触媒が不活性となって、未燃ガスが排出されるのを防止でき、信頼性の向上と高い熱交換効率を実現できる。
【0043】
なお、本実施の形態では、最上流の層5Aの上流側と、最下流の層5Cの上流側に、それぞれ3個の可燃ガス供給口16を形成したが、可燃ガス供給口16の数や設置位置は必ずしもこれに限らず、各層に必要な量の可燃ガスが分離供給可能なように、必要に応じて適宜決定することができる。
【0044】
図11(a)、(b)は本発明の第4の実施の形態を示すもので、その基本構成は上記第3の実施の形態と同様であり、以下、相違点を中心に説明する。本実施の形態では、可燃ガス供給部15内に絞り弁17を設けず、燃料ガス流路11の上流側への可燃ガス供給路となる可燃ガス供給口16aと、下流側への可燃ガス供給路となる可燃ガス供給口16bの流路抵抗を変更して、それぞれに必要な量の可燃ガスが供給されるようにする。具体的には、上流側の可燃ガス供給口16aの大きさを下流側の可燃ガス供給口16bよりも大きくして、上流側に十分な量の可燃ガスが供給されるように、かつ下流側の可燃ガス供給口16bの総断面積が、装置の使用最小出力において、最下流のチューブ層5Cのフィン51表面が濡れないために必要な可燃ガスが吹き出すに十分な大きさとなるように調整される。本実施の形態では、温度検出装置8および制御装置6は設置しない。
【0045】
上記構成によれば、触媒燃焼装置の使用最小出力において、可燃ガス供給口16bを通じて最下流のチューブ層5Cに所定量以上の可燃ガスが供給されるように調整してあるので、酸化反応で発生する熱によりフィン51表面を露点温度以上に保持して、水蒸気が凝縮するのを防止できる。高出力時には、可燃ガス供給部15内の流速が高くなり、より多くの燃料が上流側の可燃ガス供給口16aから最上流のチューブ層5Aに供給される。そして、上流側でチューブ5内に吸収されなかった熱が燃焼ガスに奪われて下流側のチューブ5へ伝達され、最下流のチューブ層5Cの温度を上昇させるので、触媒表面が濡れるのを防止できる。このように、本実施の形態では、温度の検出や可燃ガスの供給量の調整を行うことなく、下流側のチューブ5表面の温度を露点温度以上に保持することができる。よって、部品点数を削減するとともに、制御を簡素化し、安価で効率の高い触媒燃焼加熱装置を実現することができる。
【0046】
図12、13に本発明の第5の実施の形態を示す。本実施の形態では、触媒燃焼加熱装置の触媒付熱交換器が、積層型の基本構成を有している点で、上記各実施の形態と異なっている。また、上記第3の実施の形態と同様、可燃ガスを燃料ガス流路11内に分配供給する可燃ガス供給部15を有している。図12(a)、(b)において、矩形断面の容器1内は、隔壁21によって、熱交換部とその上下の管寄せ52、53に区画されている。熱交換部は、図12(b)の左右方向に平行配設された多数の仕切板61を有し、隣接する2枚の仕切板61間に燃料ガス流路11と被加熱流体流路22とを交互に形成してなる。
【0047】
各燃料ガス流路11は、図12(a)のように、その内部に仕切用のスペーサ74、75を配設することにより、上下方向に3分割されている(11A〜11C)。そして、図の上方から下方へ向けてジグザクに燃料ガスが流れるように、上流部11Aの左端部に支燃ガス供給口14を、下流部11Cの右端部に排気口13を配設し、中間部11Bの右端部と上流部11Aを、左端部と下流部11Cをそれぞれ流路71、72で連結してある。
【0048】
一方、図12(b)のように、各被加熱流体流路22の上下端は、隔壁21を貫通してそれぞれ管寄せ52、53に連通している。そして、図12(a)のように、下方の管寄せ53に被加熱流体の導入管54を、上方の管寄せ52に導出管55を連結することで、図の下方から上方へ、すなわち燃料ガス流路11の下流側より上流側へ向けて被加熱流体が流れるようになしてある。本実施の形態では、被加熱流体流路22内を、燃料ガス流路11の各部11A〜11Cに対応する3つの層22A〜22Cに分けており、例えば、燃料ガス流路11の下流部11Cに対応する第3層22Cで被加熱流体が液体状態、中間部11Bに対応する第2層22Bで沸騰状態、上流部11Aに対応する第1層22Aでガス状態となるように流量、発熱量等が制御される。
【0049】
ここで、各燃料ガス流路11の各部11A〜11Cには、矩形断面の波板状のフィン73が挿通配設してある。フィン73は、流路壁となる2枚の仕切板61間に挟持されて、中間部11B、下流部11C内をさらに多数の流路に区画しており、これらフィン73および仕切板61の表面には、アルミナ等の多孔質体を担体として白金、パラジウム等の酸化触媒を担持した酸化触媒層が形成してある。
【0050】
本実施の形態では、燃料ガス流路11の中間部11Bにおいて、フィン73を構成する波板の対向面間の間隔を、上流部11A、下流部11Cよりも小さくする(図12(a)、(b))。これにより、内部を流れる被加熱流体が沸騰状態である第2層22Bに対応する発熱面積を大きくして、発熱量をさらに大きくすることができる。また、フィン73を矩形断面形状としたことで仕切板61との接触面積が大きくなり、伝熱性能が向上する。
【0051】
図13(a)、(b)のように、各被加熱流体流路22内にも、矩形断面の波板状のフィン23が挿通配設されて、さらに多数の流路に区画されている。この時、被加熱流体流路22のフィン23と燃料ガス流路11のフィン73とは、流路方向が互いに直交するように配され、平板状の仕切板61を挟んで、これらフィン23とフィン73とを交互に積層することで熱交換部が構成される。
【0052】
図12(b)、図13(a)に示すように、容器1の側部に、複数の可燃ガス供給口16を有する可燃ガスの供給部15を設けている。可燃ガス供給口16は、図12(a)のように、燃料ガス流路11の上流部11Aおよび下流部11Cの可燃ガスを分配供給するためのもので、その上流の支燃ガス供給口12および流路72に連通させてそれぞれ1つ形成している。可燃ガス供給口16の数を変更することももちろんできる。また、可燃ガスの供給部15内には、弁部材たる絞り弁17が配設されて、その弁開度を変更することで、燃料ガス流路11の下流部11Cに供給される可燃ガスの流量を調整可能としている。絞り弁17の弁開度は、上記第3の実施の形態と同様の制御装置6(ここでは図示を略す)により制御される。
【0053】
本実施の形態では、燃焼排気ガスの温度を検出する温度検出装置8を設ける代わりに、排気口13内に近い、燃料ガス流路11の下流部11C内のフィン73に、酸化触媒層の温度を検出する手段としての温度検出装置8´を設けている。そして、この温度検出装置8´で検出した酸化触媒層の温度を基に、制御装置6にて絞り弁17の弁開度を制御する。
【0054】
この制御装置6による可燃ガス流量の制御方法は、上記第3の実施の形態と同様であり、信頼性の向上と高い熱交換効率を実現する同様の効果が得られる。また、上記積層型の触媒付熱交換器は、体積当たりの比表面積を大きくできるので、小型化が容易である。さらに、積層型の触媒付熱交換器は、プレス成形した各構成部材を積層して一体ロー付けすることにより容易に製作できるため、コストの低減が可能である。なお、上記積層型の触媒付熱交換器に、検出手段として上記第2の実施の形態のNOx検知装置9を設け、これを基に支燃ガスまたは可燃ガスの供給量を制御する構成としてももちろんよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1の実施の形態を示す触媒燃焼加熱装置の全体断面図である。
【図2】図2は図1のA−A線断面図である。
【図3】図3は第1の実施の形態における支燃ガス流量と燃焼排気ガス温度の関係を示す図である。
【図4】図4は第1の実施の形態における支燃ガスの供給量の制御方法を示すフローチャートである。
【図5】図5は本発明の第2の実施の形態を示す触媒燃焼加熱装置の全体断面図である。
【図6】図6は第2の実施の形態における支燃ガスおよび燃料供給量の制御方法を説明するための図である。
【図7】図7は第2の実施の形態における支燃ガスおよび燃料供給量の制御方法を示すフローチャートである。
【図8】図8(a)は本発明の第3の実施の形態を示す触媒燃焼加熱装置の全体断面図、図8(b)は図8(a)のB−B線断面図である。
【図9】図9は第3の実施の形態における可燃ガス流量と燃焼排気ガス温度の関係を示す図である。
【図10】図10は第3の実施の形態における可燃ガスの供給量の制御方法を示すフローチャートである。
【図11】図11(a)は本発明の第4の実施の形態を示す触媒燃焼加熱装置の全体断面図、図11(b)は図11(a)のC−C線断面図である。
【図12】本発明の第5の実施の形態を示し、図12(a)は触媒燃焼加熱装置の触媒付熱交換器の断面図で、図12(b)の XIIa− XIIa線断面図、図12(b)は触媒付熱交換器の断面図である。
【図13】図13(a)は図12(a)のXIIIa−XIIIa線断面図、図13(b)は図12(b)のXIIIb−XIIIb線断面図である。
【符号の説明】
1 容器
11 燃料ガス流路
12 燃料ガス供給口
13 排気ガス口(出口)
14 支燃ガス供給口
15 可燃ガス供給部
16 可燃ガス供給口
16a、16b 可燃ガス供給口(可燃ガス供給路)
17 絞り弁(弁部材)
2 燃料ガス供給部
3 燃料供給装置
31 燃料供給路
4 支燃ガス供給装置
41 支燃ガス供給路
5 チューブ
51 フィン
52、53 管寄せ
54 被加熱流体導入路
55 被加熱流体導出路
6 制御装置(制御手段)
7 被加熱流体供給装置
8 温度検出装置(露点温度であるか否かを検出する手段)
9 NOx検知装置(窒素酸化物成分を検出する手段)

Claims (12)

  1. 容器内に、可燃ガスと支燃ガスを含む燃料ガスが流れる燃料ガス流路と被加熱流体が流れる被加熱流体流路とを接触させて設け、上記燃料ガス流路内に燃料ガスと接触して酸化反応を生起する酸化触媒層を設けた触媒付熱交換器を備え、上記燃料ガスの酸化反応熱により上記被加熱流体を加熱する触媒燃焼加熱装置において、上記燃料ガス流路内の燃焼排気ガスが露点温度であるか否かを検出する手段と、上記燃料ガス流路に供給される上記支燃ガスもしくは上記可燃ガスの供給量を制御する制御手段を設け、上記制御手段は、上記露点温度であるか否かを検出する手段の検出結果が、供給される燃料ガスの組成によって決まる露点温度以下である時に、その温度を露点温度以上に上昇させるべく、上記燃料ガス流路の下流側への上記可燃ガスの供給量を増大させる制御を行うことを特徴とする触媒燃焼加熱装置。
  2. 上記可燃ガスを上記燃料ガス流路の上流側および下流側に分配供給するための複数の可燃ガス供給口を有する可燃ガス供給部を設け、上記可燃ガス供給部内に、上記燃料ガス流路の下流側へ供給される上記可燃ガスの流量を調節するための弁部材を設けて、該弁部材の弁開度を上記制御手段で調節するようになした請求項1記載の触媒燃焼加熱装置。
  3. 上記露点温度であるか否かを検出する手段は、上記燃焼排気ガスの温度を検出する手段もしくは上記酸化触媒層の温度を検出する手段である請求項1ないし2のいずれか記載の触媒燃焼加熱装置。
  4. 上記露点温度であるか否かを検出する手段を、上記燃料ガス流路の出口近傍に設けた請求項1ないし3のいずれか記載の触媒燃焼加熱装置。
  5. 上記燃料ガス流路内に内部を上記被加熱流体流路とするチューブを配設してこれらチューブの外表面に上記酸化触媒層を設けるか、あるいは、多数の仕切板を平行配設して隣接する2枚の仕切板間に上記燃料ガス流路と上記被加熱流体流路を交互に形成し、上記燃料ガス流路の内表面に上記酸化触媒層を設けた請求項1ないし4のいずれか記載の触媒燃焼加熱装置。
  6. 上記制御手段は、上記露点温度であるか否かを検出する手段の検出結果が、供給される燃料ガスの組成によって決まる露点温度以下である時に、その温度を露点温度以上に上昇させるべく上記支燃ガスの供給量を増大させる制御を行う請求項1ないし5のいずれか記載の触媒燃焼加熱装置。
  7. 上記燃料ガスの流れの方向と上記被加熱流体の流れの方向が対向している請求項1ないし6のいずれか記載の触媒燃焼加熱装置。
  8. 上記支燃ガスが空気である請求項1ないし7のいずれか記載の触媒燃焼加熱装置。
  9. 容器内に、可燃ガスと支燃ガスを含む燃料ガスが流れる燃料ガス流路と被加熱流体が流れる被加熱流体流路とを接触させて設け、上記燃料ガス流路内に燃料ガスと接触して酸化反応を生起する酸化触媒層を設けた触媒付熱交換器を備え、上記燃料ガスの酸化反応熱により上記被加熱流体を加熱する触媒燃焼加熱装置において、上記燃料ガス流路内の燃焼排気ガスに含まれる窒素酸化物成分を検知する手段を設けるとともに、この窒素酸化物成分を検知する手段の検知結果に基づいて火炎の発生を検出した時に、上記燃料ガス流路に供給される上記可燃ガスおよび上記支燃ガスの供給量を制御する制御手段を設け、上記制御手段は、上記窒素酸化物成分を検知する手段により検知される窒素酸化物濃度がゼロとなるように制御することを特徴とする触媒燃焼加熱装置。
  10. 容器内に、可燃ガスと支燃ガスを含む燃料ガスが流れる燃料ガス流路と被加熱流体が流れる被加熱流体流路とを接触させて設け、上記燃料ガス流路内に燃料ガスと接触して酸化反応を生起する酸化触媒層を設けた触媒付熱交換器を備え、上記燃料ガスの酸化反応熱により上記被加熱流体を加熱する触媒燃焼加熱装置において、上記燃料ガス流路内の燃焼排気ガスに含まれる窒素酸化物成分を検知する手段を上記燃料ガス流路の出口近傍に設けるとともに、この窒素酸化物成分を検知する手段の検知結果に基づいて火炎の発生を検出した時に、上記燃料ガス流路に供給される上記可燃ガスおよび上記支燃 ガスの供給量を制御する制御手段を設けたことを特徴とする触媒燃焼加熱装置。
  11. 上記制御手段は、上記窒素酸化物成分を検知する手段によって窒素酸化物成分が検知された時に、上記可燃ガスの供給量を減少あるいは上記支燃ガスの供給量を増大させる制御を行う請求項9または10記載の触媒燃焼加熱装置。
  12. 容器内に、可燃ガスと支燃ガスを含む燃料ガスが流れる燃料ガス流路と被加熱流体が流れる被加熱流体流路とを接触させて設け、上記燃料ガス流路内に燃料ガスと接触して酸化反応を生起する酸化触媒層を設けた触媒付熱交換器を備え、上記燃料ガスの酸化反応熱により上記被加熱流体を加熱する触媒燃焼加熱装置において、上記可燃ガスを上記燃料ガス流路の上流側および下流側に分配供給するための、流路抵抗の異なる複数の可燃ガス供給路を設けるとともに、上記燃料ガス流路の下流側における発熱量が、装置の最小出力時に、上記燃料ガス流路内の燃焼排気ガスの温度を燃料ガスの組成によって決まる露点温度以上とするに十分な量となるように、上記複数の可燃ガス供給路の流路抵抗を設定したことを特徴とする触媒燃焼加熱装置。
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