JP2001021111A - 触媒付加熱装置 - Google Patents

触媒付加熱装置

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JP2001021111A
JP2001021111A JP11190003A JP19000399A JP2001021111A JP 2001021111 A JP2001021111 A JP 2001021111A JP 11190003 A JP11190003 A JP 11190003A JP 19000399 A JP19000399 A JP 19000399A JP 2001021111 A JP2001021111 A JP 2001021111A
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Japan
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gas
catalyst
heated
fluid
flow path
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JP11190003A
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Tomoji Yamada
知司 山田
Shoji Hirose
祥司 廣瀬
Yasushi Araki
康 荒木
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Toyota Motor Corp
Soken Inc
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Nippon Soken Inc
Toyota Motor Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 触媒付熱交換器の各チューブの層に内部を流
れる被加熱流体の状態に応じた必要な熱量を確保し、チ
ューブおよびフィンの異常昇温を防止して、安全で小型
かつ熱交換効率の高い触媒付加熱装置とする。 【解決手段】 触媒付熱交換器の筒状容器1内にガス流
路11を形成し、流体タンク3、4にて連結される複数
のチューブ2の層2A〜2Dを形成する。チューブ2の
層2A〜2D内は、ガス流れの下流側から上流側へ向か
う被加熱流体の流路としてあり、高温の被加熱流体が流
れる上流側のチューブ2の層2A、2Bには酸化触媒を
担持せずに、ガス流路11の上流側端部に配設したバー
ナ5の燃焼熱で加熱し、チューブ2やフィン21の異常
昇温を防止する。バーナ5の燃焼ガス温度が急激に低下
する下流側のチューブ2の層2C、2Dにはフィン21
に酸化触媒を担持して、可燃ガス供給ダクト6から可燃
ガス供給口61を経て可燃ガスをそれぞれ供給し、可燃
ガスを触媒燃焼させることで不足する熱量を補う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家庭用あるいは自
動車用の熱源等に用いられ、燃料ガスの触媒による酸化
反応熱を利用して被加熱流体を加熱する触媒付加熱装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】可燃ガスを酸化触媒を用いて燃焼させ、
その際に発生する熱で被加熱流体を加熱する、いわゆる
触媒付加熱装置が知られており、家庭用、自動車用など
様々な用途への使用が可能である。かかる触媒付加熱装
置は、例えば、容器内に、可燃ガスと支燃ガス(通常、
空気)を含む燃料ガスが導入されるガス流路に設けて、
該ガス流路に、内部を被加熱流体流路とする複数のチュ
ーブを配設し、各チューブの外周に多数のフィンを一体
的に接合した触媒付熱交換器を備えている。フィンの表
面には、例えば白金やパラジウム等の酸化触媒を担持し
てあり、これら触媒担持フィンに燃料ガスが接触する
と、フィン表面で酸化反応が生起する。これにより発生
する酸化反応熱がフィンからチューブ内に伝えられ、チ
ューブ内を流通する被加熱流体を加熱するようになって
いる。
【0003】触媒による酸化反応は、広い可燃ガス濃度
範囲で起こり、上流側で反応しなかった未燃ガスを下流
側の触媒によって燃焼させることが可能である。つま
り、熱交換器全体で燃焼を行うことができ、一般的なバ
ーナー式の加熱装置に比較して、小型で処理能力が高
い。さらに、触媒付熱交換器内の被加熱流体の流路を、
ガス流れの下流側から上流側へ向けて被加熱流体が流れ
るように構成すると、ガス流路の出口側において、排気
ガスが低温の被加熱流体が流れるチューブに接触するた
め、排気ガスの熱をより低温の被加熱流体に伝達するこ
とが可能で、熱交換効率を高めることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、近年、このよ
うな触媒付加熱装置を、天然ガスを改質した水素を燃料
とする天然ガス改質式の燃料電池において、天然ガスの
改質装置に供給する高温の水蒸気を得るために利用する
ことが検討されている。この場合、可燃ガスとして、改
質装置で生成した余剰の水素を利用すると効率的である
が、被加熱流体(水)を、可燃ガス(水素)の発火温度
(570℃)以上、通常、600〜700℃程度の高温
ガスにまで加熱する必要がある。このため、燃料ガスが
火炎燃焼して、フィンやチューブが異常昇温し、装置の
性能に悪影響を及ぼすおそれがあって、実用化には至っ
ていない。
【0005】一方、高温の水蒸気を得るために一般的な
バーナー式の加熱装置を用いた場合には、熱交換器を構
成する材料の耐熱温度を考慮して、燃焼ガス温度が80
0℃程度となるように可燃ガス量を調整したり、空気過
剰率を高くして希釈する必要がある。このような構成で
は、燃焼ガス温度が低下するガス流路の出口側のいくつ
かのチューブの層において、チューブ内を流れる被加熱
流体に必要な熱量が確保できず、熱量を増大するために
装置が大型化する問題があった。また、支燃ガスを供給
するためのポンプの体格が大きくなり、消費動力もしく
は電力が増大するといった問題がある。
【0006】本発明は、上記実情に鑑みなされたもの
で、触媒付熱交換器内に設けた被加熱流体流路の各部位
に、内部を流れる被加熱流体の状態に応じて必要な熱量
を供給可能であり、被加熱流体を可燃ガスの発火温度以
上に加熱する場合においても、チューブおよびフィン等
の部材の異常昇温を防止することができ、安全で小型か
つ熱交換効率の高い触媒付加熱装置を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の触媒付加熱装置は、容器内に、可燃ガス
および支燃ガスを含む燃料ガスが流れるガス流路と被加
熱流体が流れる被加熱流体流路を接触させて配し、上記
ガス流路内に燃料ガスと接触して発熱反応を生起する酸
化触媒層を設けた触媒付熱交換器を備えている。上記ガ
ス流路の上流側端部にはバーナを配設し、該バーナに燃
料ガスとなる可燃ガスと支燃ガスを供給する燃料ガス供
給手段を設ける一方、上記ガス流路内の、上記燃料ガス
の燃焼ガス温度が奪熱により急激に低下する部位に可燃
ガスを供給する可燃ガス供給手段を設け、上記部位より
下流側にのみ上記酸化触媒層を設けている。
【0008】上記構成では、上記被加熱流体が高温とな
る上記触媒付熱交換器の上流側をバーナ燃焼部として、
上記酸化触媒層を設けず、上記バーナによる燃焼ガスの
熱で上記被加熱流体を加熱するようにしたので、燃料ガ
スが火炎燃焼してフィンやチューブ等の部材が異常昇温
するのを防止できる。上記バーナの燃焼ガスは、例え
ば、上記被加熱流体が沸騰状態にある上記被加熱流体流
路と接触した後で、急激に温度が低下するため、この部
位より下流側を上記酸化触媒層を形成した触媒燃焼部と
して、上記可燃ガス供給手段によって可燃ガスを供給す
る。上記バーナの燃焼ガス温度は、可燃ガスの発火点よ
りも十分低くなっているので、この低温の燃焼ガスに可
燃ガスを混合することで、酸化触媒による酸化反応熱を
生じさせ、必要な熱量を確保することができる。よっ
て、安全で、しかも上記被加熱流体流路の各部位に必要
な熱量を効率よく得ることができ、小型かつ熱交換効率
の高い触媒付加熱装置が実現できる。
【0009】請求項2の構成では、上記触媒付熱交換器
が、液体の上記被加熱流体を高温の蒸気に加熱するもの
とする。例えば、数百℃程度の高温の水蒸気を生成する
場合には、上記被加熱流体の流路の出口近傍において、
上記酸化触媒層表面の温度が上記可燃ガスの発火点を越
えるおそれがある。本発明は、このような場合に特に有
効で、安全性を大きく向上させることができる。
【0010】請求項3の構成では、上記可燃ガス供給手
段が、上記燃料ガスの燃焼ガス温度が急激に低下する部
位より下流側に位置する上記酸化触媒層に、内部を流れ
る被加熱流体の状態に応じた量の可燃ガスを分配供給す
るための可燃ガス分配手段を備えている。
【0011】上記可燃ガス分配手段を設けることによ
り、上記被加熱流体流路の各層ごとに異なる必要熱量に
応じた可燃ガスを分配供給することができる。従って、
低温の被加熱流体が流れる最下流の層において、酸化触
媒表面で上記燃焼ガス中に含まれる水が凝縮したり、逆
に排気ガス温度が必要以上に高温となって熱交換効率が
低下することを防止して、より効率よく熱交換を行うこ
とができる。
【0012】請求項4の構成のように、具体的には、上
記ガス流路内に内部を上記被加熱流体流路とするチュー
ブを配設した構成とすることができる。この場合には、
上記燃料ガスの燃焼ガス温度が急激に低下する部位より
下流側において、上記チューブの外表面に上記酸化触媒
層を設ける。
【0013】あるいは、請求項5の構成のように、多数
の仕切板を平行配設して隣接する2枚の仕切板間に上記
ガス流路と上記被加熱流体流路とを交互に形成した構成
とすることもできる。この場合には、上記燃料ガスの燃
焼ガス温度が急激に低下する部位より下流側において、
上記ガス流路の内表面に上記酸化触媒層を設ける。
【0014】請求項6の構成では、上記被加熱流体流路
を、内部を流れる被加熱流体の状態に応じた複数の層に
分割し、これら複数の層のうち、被加熱流体が液体から
気体に変化する沸騰部となる層を複数設ける。そして、
そのガス流れの上流側から第一層目直後の部位を、上記
燃料ガスの燃焼ガス温度が急激に低下する部位とする。
【0015】被加熱流体を加熱して高温の蒸気とする場
合、必要となる熱量の大半は、被加熱流体が液体から気
体になるための蒸発潜熱であり、さらに上記被加熱流体
が沸騰状態にある時の流路内壁面から被加熱流体への熱
伝達率は、例えば、ガス化した被加熱流体を加熱する時
に比べて格段に高い。このため、上記バーナで生成した
燃焼ガスは、上記ガス流路の最上流の蒸気過熱部を通過
した後も極端に温度低下することはなく、熱交換器中で
最も熱量が必要で、かつ最も熱が被加熱流体に伝わりや
すい部位、つまり被加熱流体流路において被加熱流体が
沸騰状態にある層に達する。燃焼ガスの熱はこの沸騰部
の第一層目を通過したところで急激に低下するため、液
沸騰部を複数層とすると第二層目以降で熱量が不足する
が、ここに上記可燃ガス供給手段によって可燃ガスを供
給して触媒燃焼させることで、上記第二層目以降にも十
分な熱量を与えることができる。
【0016】請求項7の構成では、上記触媒付熱交換器
内における上記被加熱流体と上記燃料ガスの進行方向を
逆方向とする。上記被加熱流体が上記燃料ガスと対向す
る方向に流れる時、火炎燃焼や上記ガス流路の下流側で
の発熱量の低下といった問題が生じやすいため、本発明
の構成とすることによる効果が高い。また、熱交換効率
を高めることができる利点がある。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の触媒付
装置の第1の実施の形態を説明する。図1(a)、
(b)は、触媒付加熱装置の主要部を構成する触媒付熱
交換器の断面図で、両端がテーパ状に縮径する筒状容器
1は内部をガス流路11となしており、その左端部に燃
料ガス供給手段を構成する支燃ガス供給口12を、右端
部に排気口13をそれぞれ設けて、図の左方から右方へ
向けて燃料ガスおよび燃焼ガスが流れるようになしてあ
る。燃料ガスは可燃ガスと支燃ガスの混合気からなり、
可燃ガスとしては、例えば、水素等が、支燃ガスとして
は、通常、空気が使用される。
【0018】触媒付加熱装置は、容器1の左半部内をバ
ーナ燃焼部、右半部内を触媒燃焼部としている。図1
(b)に示すように、支燃ガス供給口12内には、可燃
ガスの噴出口51とこれに対向する点火プラグ52を有
する公知のバーナ5が配設してあり、噴出口51には燃
料ガス供給手段を構成する可燃ガス供給路14が接続さ
れている。噴出口51から噴出する可燃ガスは、図略の
支燃ガス供給路から支燃ガス供給口12内に導入される
支燃ガスと混合されて、点火プラグ52により着火、燃
焼するようになしてある。支燃ガスおよび可燃ガスの流
量や混合比は、ガス流路11に流入する燃焼ガスが装置
の耐熱温度以下の所定温度(例えば、800℃程度)と
なるように適宜調整される。また、噴出口51の下流に
は、流路を横切って整流板53が配設され、燃焼ガスが
ガス流路11内に均等に流入するようにしてある。
【0019】ガス流路11内には、内部を被加熱流体流
路とする多数のチューブ2が配設してある。各チューブ
2は、ガス流れと直交する方向(図1(a)の上下方
向)に延び、その両端は、容器1の筒壁に沿って設けた
一対の流体タンク3、4にそれぞれ接続されている。こ
れら複数のチューブ2は、燃料ガスの流れ方向に層状に
並列配置されており(図1(b))、ここでは、4層の
チューブ2の層2A〜2Dが形成してある。各チューブ
2の外周には、リング状の多数のフィン21がロー付け
等の方法で一体に接合され、触媒燃焼部となる容器1右
半部内の2つのチューブ2の層2C、2Dでは、これら
フィン21の表面にアルミナ等の多孔質体を担体として
白金、パラジウム等の酸化触媒を担持した酸化触媒層が
形成してある。フィン21の表面に加えてチューブ2外
表面に酸化触媒層を形成することもでき、必要な発熱量
に応じて適宜調整すればよい。
【0020】流体タンク3、4は内部が仕切壁によって
複数の流体溜31、32、流体溜41〜43にそれぞれ
区画されており、最下流の層2Dを構成する複数のチュ
ーブ2は、その両端の流体溜31、41に連結されてい
る(図1(a))。同様に、中間の層2Cを流体溜3
1、42、中間の層2Bを流体溜32、42に、最上流
の層2Aを流体溜32、43に連結し、流体溜41に被
加熱流体の導入管44を、流体溜43に導出管45を連
結することで、図に矢印で示すように、燃料ガス流路1
1内をジグザクに、下流側より上流側へ向かう被加熱流
体の流路が形成される。被加熱流体としては、例えば水
が使用され、流路内を流通する間に高温の蒸気に加熱さ
れる。ここでは、最下流の層2Dが液昇温部、中間の層
2B、2Cが沸騰部、最上流の層2Aが蒸気過熱部とな
るように、導出管45内に設置した温度検出器46の結
果を基に、被加熱流体の流量や発熱量等を制御してい
る。
【0021】図1(b)のように、容器1の両側部に
は、可燃ガス供給手段となる可燃ガス供給ダクト6が設
置されている。可燃ガス供給ダクト6は、触媒燃焼部を
構成するチューブ2の各層2C、2Dに可燃ガスを供給
するためのもので、上記容器1の側壁を貫通して上記燃
料ガスの流路11内に開口し、これら各層2C、2Dに
可燃ガスを分配する可燃ガス分配手段となる複数の可燃
ガス供給口61を有している(図1(b))。可燃ガス
供給口61は、上記チューブ2の層2C、2Dの上流側
にそれぞれ所定数形成されて(図1(a))、各層に必
要な量の可燃ガスを分離供給するようになしてある。例
えば、被加熱流体は沸騰状態である時に熱伝達率が高
く、また液体から気体になるために多くの熱量を必要と
することから、沸騰部の上記チューブの層2Cに、液昇
温部の最下流の層2Dよりも多くの可燃ガス供給口61
を形成している。なお、可燃ガス供給口61の数は、内
部を流れる被加熱流体の状態に応じて適宜変更すること
ができる。
【0022】可燃ガスの供給ダクト6には、導入側端部
(図1(b)の左端部)に絞り弁62が設けられ、この
弁開度を調整することにより、図略の可燃ガス供給路か
ら導入される可燃ガスの流量を制御することができる。
また、支燃ガス供給口12から供給される支燃ガス量
は、熱交換器全体で消費する可燃ガスに対する支燃ガス
の過剰率が2程度になるようにするとよく、燃焼ガスに
触媒燃焼に十分な量の支燃ガスが含まれるので、触媒燃
焼部のチューブ2の層2C、2Dには可燃ガス供給口6
1からそれぞれ必要な量の可燃ガスのみを供給すればよ
い。
【0023】なお、本実施の形態では、チューブ2外周
のフィン21の取付間隔や面積、チューブ2の径や数
は、ここでは各層2A〜2Dで同一としてあるが、接合
されるチューブ2内の被加熱流体に必要な熱量に応じて
適宜変更することもできる。
【0024】上記構成の触媒付加熱装置の作動を以下に
説明する。図1において、可燃ガス供給路14より上記
バーナ5に供給される可燃ガスに、支燃ガス供給口12
に導入される支燃ガスを混合して、燃焼させると、高温
の燃焼ガスがガス流路11内に導入される。燃焼ガスの
熱は、上記チューブ2の層2A〜2Dを通過する間にフ
ィン21およびチューブ2を介して、内部を流れる被加
熱流体に吸収される。この時、各層に吸入される熱量を
グラフにして図2に示す。ここで、被加熱流体を高温の
蒸気に加熱する際に必要となる熱量の大半は、被加熱流
体が液体から気体になるための蒸発潜熱であり、被加熱
流体が沸騰状態にあるチューブ2の層2B、2Cに比べ
て他の層2A、2Dでは、チューブ2内表面から被加熱
流体への熱伝達率が低い。従って、ガス流路11に流入
した燃焼ガスは、蒸気過熱部のチューブ2の層2Aを通
過した後も極端に温度低下することはなく、最も熱量が
必要で、最も熱伝達率熱が高いチューブ2の層2Bに達
する。
【0025】本実施の形態では沸騰部を二層設けてお
り、図2に示すように、燃焼ガスの熱は第一層目のチュ
ーブ2の層2Bを通過したところで急激に低下するため
に、バーナ燃焼による発熱量だけでは、第二層目のチュ
ーブ2の層2Cに必要な熱量を確保することができな
い。そこで、この低温の燃焼ガスに上記可燃ガス供給ダ
クト6から可燃ガスを供給し、フィン21に担持した酸
化触媒を用いて触媒燃焼させる。これにより、第二層目
のチューブ2の層2Cに必要な熱量を確保することがで
きる。また、可燃ガスを各層2C、2Dにそれぞれ対応
して可燃ガス供給口61を設けたので、各層2C、2D
に必要に応じた量の可燃ガスを分配供給することがで
き、例えば、最下流のチューブ2の層2Dで、燃焼ガス
中の水分が凝縮したり、逆に排気ガス温度が不必要に高
くなるのを防止することができる。
【0026】このように、上記構成の触媒付加熱装置に
よれば、バーナ5による燃焼熱が不足する部位に、酸化
触媒を担持して可燃ガスを適切に分配供給することによ
り、被加熱流体の温度が高いガス流路11の上流側にお
けるフィン21やチューブ2の異常昇温を防止でき、し
かも、チューブ2の各層2A〜2Dの各層に必要な熱を
与えることができる。よって、装置の体格を大きくする
ことなく、小型で安全性の高い触媒付加熱装置を得られ
る。また、支燃ガスを含む燃焼ガスに、可燃ガス供給口
61から各層に必要な可燃ガスのみを分配供給すればよ
いので、発熱量の調整が容易で、制御性に優れる。例え
ば、触媒付熱交換器に導入される被加熱流体の温度が極
端に低く、被加熱流体を沸騰させるために必要な熱量が
比較的大きい場合などに有効で、効率よく被加熱流体を
所定温度まで昇温させることができる。
【0027】図3、4に本発明の第2の実施の形態を示
す。本実施の形態では、触媒燃焼加熱装置の触媒付熱交
換器が、積層型の基本構成を有している点で、上記第1
の実施の形態と異なっている。図3において、矩形断面
の容器1内は、隔壁15、16によって、熱交換部とそ
の上下の流体タンク3、4に区画されている。熱交換部
は、図4の左右方向に多数の仕切板7を平行配設して、
隣接する2枚の仕切板7間にガス流路11と被加熱流体
流路22とを交互に形成してなり、その上半部内をバー
ナ燃焼部、下半部内を触媒燃焼部としている。
【0028】各ガス流路11は、図3のように、その内
部に仕切用のスペーサ17、18、19を配設すること
により、上下方向に4分割されている(11A〜11
D)。そして、図の上方から下方へ向けてジグザクに燃
料ガスが流れるように、最上流部11Aの左端部に支燃
ガス供給口12を、最下流部11Dの左端部に排気口1
3を配設し、中間部11Bの右端部と最上流部11A、
左端部と中間部11Cをそれぞれ流路71、72で、中
間部11Cの左端部と中間部11B、右端部と最下流部
11Dをそれぞれ流路72、73で連結してある。ま
た、支燃ガス供給口12内には、上記第1の実施の形態
と同様のバーナ5が配設してある。
【0029】一方、図4のように、各被加熱流体流路2
2の上下端は、隔壁15、16を貫通してそれぞれ流体
タンク3、4に連通している。そして、図3のように、
下方の流体タンク4に被加熱流体の導入管44を、上方
の流体タンク3に導出管45を連結することで、図の下
方から上方へ、すなわち燃料ガス流路11の下流側より
上流側へ向けて被加熱流体が流れるようになしてある。
本実施の形態では、被加熱流体流路22内を、ガス流路
11の各部11A〜11Dに対応する4つの層22A〜
22Dに分けており、例えば、燃料ガス流路11の最下
流部11Dに対応する第4層22Dが液昇温部、中間部
11B、11Cに対応する第2層22B、第3層22C
が沸騰部、最上流部11Aに対応する第1層22Aが蒸
気加熱部となるようにする。そして、導出管45内に設
置した温度検出器46の結果を基に、被加熱流体の流
量、発熱量等を制御している。
【0030】ここで、各燃料ガス流路11の各部11A
〜11Dには、矩形断面の波板状のフィン74が挿通配
設してある。フィン74は、流路壁となる2枚の仕切板
7間に挟持されて、各部11A〜11D内をさらに多数
の流路に区画している。また、触媒燃焼部となる熱交換
部下半部(11C、11D)内に位置するフィン74お
よび仕切板7の表面には、アルミナ等の多孔質体を担体
として白金、パラジウム等の酸化触媒を担持した酸化触
媒層が形成してある。なお、フィン74を矩形断面形状
とすると仕切板7との接触面積が大きくなり、伝熱性能
が向上する。
【0031】図5(a)、(b)のように、各被加熱流
体流路22内にも、矩形断面の波板状のフィン23が挿
通配設されて、さらに多数の流路に区画されている。こ
の時、被加熱流体流路22のフィン23と燃料ガス流路
11のフィン74とは、流路方向が互いに直交するよう
に配され、平板状の仕切板7を挟んで、これらフィン2
3とフィン73とを交互に積層することで熱交換部が構
成される。
【0032】図4に示すように、容器1の側部には、可
燃ガス供給手段となる可燃ガス供給ダクト6が設置され
ている。可燃ガス供給ダクト6は、触媒燃焼部を構成す
る燃料ガス流路11の各部11C、11Dに可燃ガスを
供給するためのもので、これら各部11C、11Dに可
燃ガスを分配する可燃ガス分配手段となる複数の可燃ガ
ス供給口61を有している(図3)。可燃ガス供給口6
1は、各部11C、11D上流側にそれぞれ開口して、
各部に必要な量の可燃ガスを分離供給するようになして
あり、具体的には中間部11C上流の流路72に2ヵ
所、最下流部11D上流の流路73に1ヵ所形成され
る。これは、被加熱流体流路22内を流れる被加熱流体
が沸騰状態である時に熱伝達率が高く、また液体から気
体になるために多くの熱量を必要とするためで、沸騰部
となる被加熱流体流路22の第3層22Cに対応する中
間部11Cに、液昇温部の第4層22Dに対応する最下
流部11Dよりも多くの可燃ガスを供給している。な
お、可燃ガス供給口61の数は、内部を流れる被加熱流
体の状態に応じて適宜変更することができる。
【0033】可燃ガスの供給ダクト6の上部に接続され
る導入管63(図4)内には、絞り弁62が設けられ、
この弁開度を調整することにより、図略の可燃ガス供給
路から導入される可燃ガスの流量を制御することができ
る。本実施の形態においても、触媒付熱交換器の上流側
を酸化触媒を担持しないバーナ燃焼部としたので、燃料
ガスの火炎燃焼を防止することができる。また、沸騰部
を二層(第2層22Bと第3層22C)設けて、第二層
目に対応するガス流路11の中間部11Cより下流を酸
化触媒層を形成した触媒燃焼部とし、可燃ガス供給ダク
ト6から可燃ガスを供給するようにしたので、燃焼ガス
温度が低下する第二層目に必要な熱量を確保することが
できる。さらに、可燃ガス供給口61を中間部11C、
最下流部11Dの上流に設けたので、それぞれに必要な
量の可燃ガスを分配供給することができる。よって、効
率よく被加熱流体を所定温度に昇温させる同様の効果が
得られる。
【0034】また、上記積層型の触媒付熱交換器は、体
積当たりの比表面積を大きくできるので、小型化が容易
である。さらに、積層型の触媒付熱交換器は、プレス成
形した各構成部材を積層して一体ロー付けすることによ
り容易に製作できるため、コストの低減が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示し、(a)は触
媒燃焼加熱装置の主要部を構成する触媒付熱交換器の縦
断面図、(b)は(a)のIb−Ib線断面図で、触媒
付熱交換器の横断面図である。
【図2】第1の実施の形態の効果を説明するための図
で、各チューブの層における発熱量とフィン温度を示す
図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示す触媒燃焼加熱
装置の触媒付熱交換器の断面図で、図4のIII−II
I線断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態における触媒付熱交
換器の断面図である。
【図5】(a)は図3のVa−Va線断面図、(b)は
図4のVb−Vb線断面図である。
【符号の説明】
1 容器 11 ガス流路 12 支燃ガス供給口(燃料ガス供給手段) 13 排気口 14 可燃ガス供給路(燃料ガス供給手段) 2 チューブ 21 フィン 2A 最上流の層 2B、2C 中間の層 2D 最下流の層 3、4 流体タンク 31、32 流体溜 41〜43 流体溜 44 被加熱流体導入管 45 被加熱流体導出管 5 バーナ 6 可燃ガス供給ダクト(可燃ガス供給手段) 61 可燃ガス供給口(可燃ガス分配手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 廣瀬 祥司 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 荒木 康 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3K065 TA09 TA14 TB12 TC01 TD05 TF01 TK02 TK04 TM02 TP08 3K091 AA12 AA17 BB02 CC06 CC22 FB03 FB32 5H027 AA02 BA01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器内に、可燃ガスおよび支燃ガスを含
    む燃料ガスが流れるガス流路と被加熱流体が流れる被加
    熱流体流路を接触させて配し、上記ガス流路内に燃料ガ
    スと接触して発熱反応を生起する酸化触媒層を設けた触
    媒付熱交換器を備える触媒付加熱装置であって、上記ガ
    ス流路の上流側端部にバーナを配設し、該バーナに燃料
    ガスとなる可燃ガスと支燃ガスを供給する燃料ガス供給
    手段を設ける一方、上記ガス流路内の、上記燃料ガスの
    燃焼ガス温度が奪熱により急激に低下する部位に可燃ガ
    スを供給する可燃ガス供給手段を設け、上記部位より下
    流側にのみ上記酸化触媒層を設けたことを特徴とする触
    媒付加熱装置。
  2. 【請求項2】 上記触媒付熱交換器が、上記被加熱流体
    を液体から高温の蒸気に加熱するものである請求項1記
    載の触媒付加熱装置。
  3. 【請求項3】 上記可燃ガス供給手段が、上記燃料ガス
    の燃焼ガス温度が急激に低下する部位より下流側に位置
    する上記酸化触媒層に、内部を流れる被加熱流体の状態
    に応じた量の可燃ガスを分配供給するための可燃ガス分
    配手段を備えている請求項1または2記載の触媒付加熱
    装置。
  4. 【請求項4】 上記触媒付熱交換器が、上記ガス流路内
    に内部を上記被加熱流体流路とするチューブを配設して
    なり、上記燃料ガスの燃焼ガス温度が急激に低下する部
    位より下流側において、上記チューブの外表面に上記酸
    化触媒層を設けた請求項1ないし3のいずれか記載の触
    媒付加熱装置。
  5. 【請求項5】 上記触媒付熱交換器が、多数の仕切板を
    平行配設して隣接する2枚の仕切板間に上記ガス流路と
    上記被加熱流体流路とを交互に形成してなり、上記燃料
    ガスの燃焼ガス温度が急激に低下する部位より下流側に
    おいて、上記ガス流路の内表面に上記酸化触媒層を設け
    た請求項1ないし3のいずれか記載の触媒付加熱装置。
  6. 【請求項6】 上記被加熱流体流路を、内部を流れる被
    加熱流体の状態に応じた複数の層に分割し、これら複数
    の層のうち、被加熱流体が液体から気体に変化する沸騰
    部となる層を複数設けて、そのガス流れの上流側から第
    一層目直後の部位を、上記燃料ガスの燃焼ガス温度が急
    激に低下する部位となした請求項1ないし5のいずれか
    記載の触媒付加熱装置。
  7. 【請求項7】 上記触媒付熱交換器内における上記被加
    熱流体と上記燃料ガスの進行方向が逆方向である請求項
    1ないし6のいずれか記載の触媒付加熱装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7748890B2 (en) 2003-11-07 2010-07-06 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Gas processing device
US7968242B2 (en) 2001-01-18 2011-06-28 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Onboard fuel cell system and method of discharging hydrogen-off gas

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