JP3809895B2 - アクリル樹脂プラスチゾル成形品の製造方法 - Google Patents

アクリル樹脂プラスチゾル成形品の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクリル樹脂プラスチゾル成形品の製造方法に関し、詳しくは、ロール、ドラム、エンドレスベルト、成形型等の加熱賦形装置に付着させて成形した成形品を冷却不要で剥離し、従って、プラスチゾル成形品の繰返し製造を連続的に生産性高く行えるアクリル樹脂プラスチゾル成形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、塩化ビニル樹脂プラスチゾルは成形性が良好であり、床材、壁材、鋼板コート材、自動車アンダーコート材、車両外板シール材、コンベアベルト、防水布などに広く用いられている。また、近年に至って、廃棄品を焼却しても塩酸を出さないプラスチゾルも求められるようになり、特公昭55−16177号公報には、アクリル樹脂プラスチゾルが提案されている。
一般に、プラスチゾルを用いる成形は、プラスチゾル組成物をロール、ドラム、エンドレスベルト、スラッシュ成形型、射出成形型、押出成形型等の加熱賦形装置に付着させ、温度120〜250に加熱してゲル化させ、成形品の温度が80〜100℃程度に下がるまで冷却した後、加熱賦形装置から剥離する。この冷却を行わずに剥離すると、成形品の機械的強度の温度依存性が大きいため破断したり伸びたりしてしまうからである。そのため、工業的に成形品を繰返し製造するときは、加熱、冷却を反復するためのエネルギー及び時間の無駄が不可避の問題として付随していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、プラスチゾルの成形品を繰返し製造するに際し、成形品を加熱賦形装置から実質的に冷却をせずに剥離し、それによりプラスチゾル成形品の繰返し製造を生産性高く連続的に行えるプラスチゾル成形品の製造方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、テトラヒドロフラン不溶解分を含有するアルキル(メタ)アクリレート共重合体(アルキルアクリレート又は/及びアルキルメタクリレートを意味する)又はカルボキシル基を含有する高分子量のアルキル(メタ)アクリレート共重合体と離型剤を含有させたアクリル樹脂プラスチゾルが、成形品の強度の温度依存性が小さいことを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(A1)テトラヒドロフラン不溶解分10〜90重量%を含有するアルキル(メタ)アクリレート共重合体、又は、(A2)カルボキシル基0.2〜5重量%を含有し重量平均分子量が1,000,000〜4,000,000で、アルキル(メタ)アクリレート単量体単位50〜99.8重量%を含有するアルキル(メタ)アクリレート共重合体100重量部、(B)離型剤0.01〜5重量部、及び、(C)可塑剤60〜150重量部を含有するアクリル樹脂プラスチゾル組成物を加熱賦形装置に付着させ、温度120〜250℃にてゲル化させ、次いで温度120〜200℃で加熱賦形装置から成形品を剥離することを特徴とするプラスチゾル成形品の製造方法を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明方法に用いるアクリル樹脂プラスチゾル組成物の第1の態様は、(A1)テトラヒドロフラン不溶解分を10〜90重量%含有するアルキル(メタ)アクリレート共重合体100重量部、(B)離型剤0.01〜5重量部、及び、(C)可塑剤60〜150重量部を含有する。
本発明に係るアクリル樹脂プラスチゾル組成物の第2の態様は、(A2)カルボキシル基を0.2〜5重量%含有し、重量平均分子量が1,000,000〜4,000,000で、アルキル(メタ)アクリレート単量体単位を50〜99.8重量%を含有するアルキル(メタ)アクリレート共重合体100重量部、(B)離型剤0.01〜5重量部、及び、(C)可塑剤60〜150重量部を含有する。
【0006】
本発明において、(A1)成分として用いるテトラヒドロフラン(以後THFと記すことがある)不溶解分10〜90重量%を含有するアルキル(メタ)アクリレート共重合体は、架橋重合体含有共重合体であり、例えば、アルキル(メタ)アクリレート単量体60〜95重量%、多官能性単量体0.5〜15重量%及び共重合可能な他の単量体0〜40重量%を共重合することによって製造することができる。アルキル(メタ)アクリレート単量体としては、炭素数1〜8のアルキル基を有するものであることが好ましく、単独重合体のガラス転移温度が60℃以上である単量体であることがより好ましい。このような単量体としては、単独重合体のガラス転移温度が105℃であるメチルメタクリレート、65℃であるエチルメタクリレート、81℃であるイソプロピルメタクリレート、107℃であるt−ブチルメタクリレートなどを挙げることができる。
【0007】
本発明において、(A1)成分として用いるアルキル(メタ)アクリレート共重合体は、ガラス転移温度が60℃以上であることが好ましく、70℃以上であることがより好ましく、80℃以上であることがさらに好ましい。ガラス転移温度が60℃未満であると、熱時剥離性が悪化するおそれがある。共重合体粒子がコア−シェル構造を有する場合は、シェルを構成する重合体のガラス転移温度が60℃以上という条件を満たせば、コアを構成する重合体のガラス転移温度は、例えば、−20℃のように低くても差し支えない。
(A1)成分の製造に用いる共重合可能な他の単量体としては、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル系化合物;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、シアン化ビニリデンなどのシアン化ビニル化合物;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル化合物;エチルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテルなどのビニルエーテル化合物;α−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレートなどの水酸基又はアルコキシ基含有不飽和カルボン酸エステル化合物;塩化ビニル、塩化ビニリデンなどの塩素化合物などを挙げることができる。
【0008】
また、上記多官能性単量体としては、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジル−p−ビニルベンゾエート、メチルグリシジルイタコネート、アリルグリシジルエーテル、メタリルグリシジルエーテル、ビニルシクロヘキセンモノオキシド、ジアリルフタレート、ジアリルマレエート、ジアリルアジペート、トリアリルシアヌレート、エチレングリコールジビニルエーテル、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、オリゴエチレンジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、トリアリルトリメリテートなどを挙げることができる。
本発明における、THF不溶解分は、40℃、真空度−755mmHgで3時間真空乾燥を行ったアルキル(メタ)アクリレート共重合体500mgを、テトラヒドロフラン50mlに添加し、室温で24時間溶解したのち、8,000rpmの遠心分離機に10分間かけ、さらにろ別したのち、60℃で24時間乾燥して重量を測定し、不溶解分の割合を算出して求められる。
【0009】
本発明において、(A2)成分として用いる高分子量のアルキル(メタ)アクリレート共重合体は、アルキル(メタ)アクリレート単量体と、カルボキシル基含有単量体とを、重合反応後の共重合体のカルボキシル基含有量が0.2〜5重量%、アルキル(メタ)アクリレート単量体単位が50〜99.8重量%となる量比で、また、必要に応じて共重合可能な他の単量体を45重量%以下となる量共重合することによって製造することができる。アルキル(メタ)アクリレート単量体、及び共重合可能な他の単量体としては、(A1)成分の製造に用いる単量体と同様な単量体を用いることができる。
カルボキシル基を有する単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、エチルアクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸などの不飽和モノカルボン酸;マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、シトラコン酸、クロロマレイン酸などの不飽和ジカルボン酸やその無水物;マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノブチル、フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、フマル酸モノブチル、フマル酸モノ−2−ヒドロキシエチル、イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノエチル、イタコン酸モノブチルなどの不飽和多価カルボン酸のモノエステルやその誘導体などを挙げることができる。
本発明において、(A1)、(A2)各成分のアルキル(メタ)アクリレート共重合体の製造方法に特に制限はなく、例えば、乳化重合、播種乳化重合、微細懸濁重合、播種微細懸濁重合などにより製造することができる。重合温度に特に制限はないが、30〜80℃であることが好ましい。
乳化重合は、水を分散媒、アニオン性又はノニオン性界面活性剤を乳化剤、水溶性の過酸化物を重合開始剤として用い、単量体を含む界面活性剤ミセル層内で重合を進め、粒径0.05〜0.5μm程度の微小球形重合体粒子をラテックスとして得るものである。
播種乳化重合法は、乳化重合法よりもさらに大きい粒径を有する粒子のラテックスを得る方法である。予め乳化重合して得たラテックス中の重合体粒子を種子として用い、これに単量体を被覆する重合反応の際に、乳化剤量を重合体粒子の全表面積をカバーするのに必要な理論量の20〜60%に留まるように供給しつつ重合することにより、極力新たな微小粒子の生成を防いで被覆重合を行う方法である。
【0010】
微細懸濁重合法は、水を分散媒とし、単量体、乳化剤、油溶性の重合開始剤などの混合物を、ホモジナイザなどを用いて微細な液滴に分散させたのち重合する方法である。播種微細懸濁重合法は、微細懸濁重合法による重合体の懸濁液を種子粒子としてさらに単量体を被覆重合するものである。
乳化重合及び微細懸濁重合に用いる乳化剤としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルナフタレンスルホン酸カリウムなどのアルキルアリールスルホン酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸塩;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジヘキシルスルホコハク酸ナトリウムなどのスルホコハク酸塩;ラウリン酸ナトリウム、半硬化牛脂脂肪酸カリウムなどの脂肪酸塩;ポリオキシエチレンラウリルエーテルサルフェートナトリウム塩、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルサルフェートナトリウム塩などのエトキシサルフェート塩;アルカンスルホン酸塩;アルキルエーテル燐酸エステルナトリウム塩などを挙げることができる。乳化剤の使用量は、単量体100重量部に対して0.05〜5重量部であることが好ましく、0.1〜3重量部であることがより好ましい。
【0011】
乳化重合に用いる水溶性重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素などの水溶性過酸化物、これらの開始剤又はクメンヒドロパーオキシド、t−ブチルヒドロパーオキシドなどのヒドロパーオキシドに、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸アンモニウム、アスコルビン酸などの還元剤を組み合わせたレドックス系開始剤、2,2−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩などの水溶性アゾ化合物などを挙げることができる。
微細懸濁重合に用いる油溶性重合開始剤としては、例えば、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシドなどのジアシルパーオキシド;メチルエチルケトンパーオキシドなどのケトンパーオキシド;ベンゾイルヒドロパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、p−サイメンヒドロパーオキシドなどのヒドロパーオキシド;t−ブチルパーオキシピバレートなどのパーオキシエステル;ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネートなどのパーオキシジカーボネート;アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキシドなどのスルホニルパーオキシドなどの有機過酸化物;これらの有機過酸化物とロンガリットなどの還元剤を組み合わせたレドックス系開始剤;2,2−アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ化合物などを挙げることができる。
【0012】
乳化重合、微細懸濁重合などによって製造されたアルキル(メタ)アクリレート共重合体粒子を含有するラテックスを、窒素などの不活性気体を用いる噴霧乾燥などによって乾燥し、必要に応じて粉砕して共重合体粒子を得ることができる。
本発明において、(A)成分または(B2)成分のアルキル(メタ)アクリレート共重合体の重量平均分子量は、共重合体0.50gを100mlのテトラヒドロフラン(THF)に溶解して(不溶解分が2重量%以下であれば除去し、無視して測定する)ミックスゲルカラムを用いて、THFを溶離液としてゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)にかけ、標準ポリスチレンの保持時間を参照することにより測定する。重量平均分子量が50,000〜400,000である比較的低分子量のアルキル(メタ)アクリレート共重合体は、重合の際に四塩化炭素、t−ドデシルメルカプタンなどの連鎖移動剤を添加する方法、比較的高温で重合する方法などの手段により製造することができる。重量平均分子量が1,000,000〜4,000,000である高分子量のアルキル(メタ)アクリレート共重合体は、比較的低温で重合する、比較的少量の重合開始剤を用いるなどの手段により製造することができる。
本発明において、(A1)成分、または(A2)成分のアルキル(メタ)アクリレート共重合体は、平均単一粒子径が0.05〜5.0μmであることが好ましく、0.3〜3.0μmであることがより好ましい。平均単一粒子径は、共重合体粉末を水に分散し、発振周波数が50kHzの超音波振盪器に1分間かけたのち、3分間静置した懸濁液を用いて遠心沈降濁度法により累積粒径分布を求め、累積値50重量%となる粒径をもって平均単一粒子径とするものである。平均単一粒子径が0.05〜5.0μmであると、可塑剤中で懸濁して低粘度のプラスチゾルを形成することができ、実用配合での自由度が広がるので好ましい。
【0013】
本発明の(B)成分として用いられる離型剤としては、ブチルステアレート、エチレングリコールモノステアレート等の脂肪酸エステル;カプリン酸アミド、ベヘン酸アミド等の脂肪酸アミド;メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミド等のビスアミド;ラウリン酸、ミリスチン酸等の高級脂肪酸;ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、ナフテン酸カドミウム等の金属せっけん;流動パラフィン、固形パラフィン等のパラフィン;低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等のポリオレフィンワックス;ポリシロキサンなどが挙げられる。金属を腐食せず、樹脂に相溶せず、樹脂の熱安定性を損なわないものが好ましい。
離型剤の離型作用は、極性基をロール、ドラム、エンドレスベルト、成形型等の加熱賦形装置の金属側に、疎水基を樹脂側に向けて配列して界面分子層を形成して樹脂の接着作用を小さくさせるものと考えられている。
(B)成分の使用量は、(A1)成分又は(A2)成分からなるアクリル樹脂100重量部あたり、0.01〜5重量部、好ましくは0,1〜2重量部である。(B)成分の配合量がアクリル樹脂100重量部に対して0,01重量部より少ないと成形品を加熱賦形装置から剥離し難くなり、特に成形品の肉厚が100μm以下の場合には破断する虞があり、逆に5重量部より多いと成形品の表面に(B)成分が析出する可能性がある。
【0014】
本発明において、(C)成分として用いる可塑剤に特に制限はなく、例えば、ジブチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジヘキシルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジノニルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジウンデシルフタレート、ジトリデシルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジフェニルフタレート、ジベンジルフタレート、ブチルベンジルフタレートなどのフタル酸誘導体;ジ−(2−エチルヘキシル)イソフタレート、ジイソオクチルイソフタレートなどのイソフタル酸誘導体;ジ−2−エチルヘキシルテトラヒドロフタレート、ジイソデシルテトラヒドロフタレートなどのテトラヒドロフタル酸誘導体;ジ−(2−エチルヘキシル)アジペート、ジブトキシエチルアジペート、ジイソノニルアジペートなどのアジピン酸誘導体;ジ−n−ヘキシルアゼレート、ジ−(2−エチルヘキシル)アゼレート、ジイソオクチルアゼレートなどのアゼライン酸誘導体;ジ−n−ブチルセバケート、ジ−(2−エチルヘキシル)セバケートなどのセバシン酸誘導体;ジ−n−ブチルマレエート、ジ−(2−エチルヘキシル)マレエートなどのマレイン酸誘導体;ジ−n−ブチルフマレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フマレートなどのフマル酸誘導体;トリー(2−エチルヘキシル)トリメリテート、トリ−n−オクチルトリメリテート、トリイソオクチルトリメリテート、トリイソデシルトリメリテートなどのトリメリット酸誘導体;テトラ−(2−エチルヘキシル)ピロメリテート、テトラ−n−オクチルピロメリテートなどのピロメリット酸誘導体;トリ−n−ブチルシトレート、アセチルトリブチルシトレート、アセチルトリ−(2−エチルヘキシル)シトレートなどのクエン酸誘導体;ジメチルイタコネート、ジエチルイタコネート、ジブチルイタコネート、ジ−(2−エチルヘキシル)イタコネートなどのイタコン酸誘導体;グリセリルモノオレエート、ジエチレングリコールモノオレエートなどのオレイン酸誘導体;グリセリルモノリシノレート、ジエチレングリコールモノリシノレートなどのリシノール酸誘導体;グリセリンモノステアレート、ジエチレングリコールジステアレートなどのステアリン酸誘導体;ジエチレングリコールジペラルゴネート、ペンタエリスリトール脂肪酸エステルなどのその他の脂肪酸誘導体;トリ−(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、ジフェニルデシルホスフェート、ジフェニルオクチルホスフェートなどのリン酸誘導体;ジエチレングリコールジベンゾエート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−(2−エチルブチレート)、トリエチレングリコールジ−(2−エチルヘキソエート)、トリプロピレングリコールジベンゾエート、ジブチルメチレンビスチオグリコレートなどのグリコール誘導体;グリセロールモノアセテート、グリセロールトリアセテート、グリセロールトリブチレートなどのグリセリン誘導体;エポキシ化大豆油、エポキシブチルステアレート、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジイソデシル、エポキシトリグリセライド、エポキシ化オレイン酸オクチル、エポキシ化オレイン酸デシルなどのエポキシ誘導体;アジピン酸系ポリエステル、セバシン酸系ポリエステル、フタル酸系ポリエステルなどのポリエステル系可塑剤などを挙げることができる。これらの中で、ブチルベンジルフタレート、オクチルベンジルフタレートなどのフタル酸ベンジルエステル系、トリクレジルホスフェート、ジフェニルデシルホスフェートなどのリン酸エステル系、アセチルトリブチルシトレート、トリブチルシトレートなどのクエン酸エステル系、ジプロピレングリコールジベンゾエート、トリプロピレングリコールジベンゾエート、ジエチレングリコールジベンゾエートなどのジ安息香酸エステル系、アジピン酸エステル系、セバシン酸エステル系、ポリエステル系などの可塑剤を好適に用いることができる。これらの可塑剤は、1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。また、可塑剤に、ゴム、樹脂などの高分子化合物を溶解させたものも使用することができる。
【0015】
本発明において、可塑剤の配合量は、(A1)成分又は(A2)成分からなるアクリル樹脂100重量部に対し、60〜150重量部、好ましくは70〜120重量部である。可塑剤の配合量がアクリル樹脂100重量部に対して60重量部未満であると、プラスチゾルの流動性が不足するおそれがある。可塑剤の配合量がアクリル樹脂100重量部に対して150重量部を超えると、成形品の機械的特性が低下する可能性がある。
プラスチゾルの粘度が10Pa・s以下の場合、多くの一般的なゾル加工が可能であり、特に5Pa・s以下ではより応用範囲が拡大して殆どの用途に使用可能となる。粘度が低いゾルは実用上、配合の自由度が高くなり、一般的にはより低いものが重用される。
本発明に係るアクリル樹脂プラスチゾル組成物の調製方法に特に制限はなく、例えば、擂潰機、ニーダー、プラネタリーミキサー、横型パドルミキサー、バタフライミキサー、ディゾルバー、インテンシブミキサーなどを用いて、アクリル樹脂、離型剤及び可塑剤を十分に混合撹拌することにより、プラスチゾル組成物を調製することができる。
【0016】
本発明に係るアクリル樹脂プラスチゾル組成物には、カルボキシル基0.2〜5重量%を含有し、重量平均分子量が50,000〜400,000で、アルキル(メタ)アクリレート単量体単位50〜99.8重量%を有するアルキル(メタ)アクリレート共重合体を配合することが好ましい。この共重合体のアルキル(メタ)アクリレート単量体及びカルボキシル基含有単量体としては、それぞれ前記(A1)成分及び(あ2)成分の説明において記したものと同様のものが挙げられる。
かかるカルボキシル基含有低分子量アクリル樹脂は、(A1)成分、(A2)成分と同様な乳化重合、播種乳化重合、微細懸濁重合等の重合法で製造される平均単一粒子径が0.05〜5.0μmの樹脂で、(A1)成分又は(A2)成分と併せたアクリル樹脂全体の5〜40重量%となる量を配合することにより、可塑剤を100重量部以上の多量用いた場合でも成形品から可塑剤がブリードしにくくなる。
また、本発明に係るプラスチゾル組成物には、必要に応じて、顔料、充填剤、発泡剤、帯電防止剤、希釈剤などを添加することができる。
【0017】
本発明に係るアクリル樹脂プラスチゾル組成物を用いてプラスチゾル成形品を得るには、アクリル樹脂プラスチゾルを塗布や注入等によって加熱賦形装置に付着させ、温度120〜250℃の加熱によりゲル化させてシート、注型成形品等の成形品とし、次いで成形品を温度120〜200℃にて加熱賦形装置から剥離して成形品を取り出す。
本発明において加熱賦形装置とは、プラスチゾル組成物に形を与えて、その状態で加熱、ゲル化させて成形品とする装置であり、ロ−ル、ドラム、エンドレスベルト、スラッシュ成形型、押出成形型、射出成形型等が挙げられる。
上記剥離操作は、従来の塩化ビニル樹脂プラスチゾル及びアクリル樹脂プラスチゾルでは、成形品の機械的強度の温度依存性が大きいため、ゲル化に続いてすぐ剥離すると成形品が破断したり伸びたりするので、少なくとも100℃以下の温度に冷却してから行っていた。本発明方法によれば、好ましくは温度140〜180℃程度で剥離ができるので、ロールの加熱を一旦切るとか、エンドレスベルト上の成形品をオーブンから出るのを待つだけで済み、実質的に従来のような冷却が不要となる。従って、成形品を繰返し製造する場合は、再加熱するためのエネルギーと時間が節約でき、連続的に生産できるので生産性と製造コストが大幅に改善される。
【0018】
本発明に係るアクリル樹脂プラスチゾルにおいては、(A1)成分のTHF不溶解分含有重合体や、(A2)成分の重量平均分子量が100万〜400万と大きな重合体が、従来の塩化ビニル樹脂プラスチゾルにおける重量平均分子量が通常10万以下である重合体に比して、成形品強度の温度依存性を小さくさせていると考えられる。このような(A1)成分又は、(A2)成分の性質に加えて、(B)成分の離型剤の添加効果が相俟って、プラスチゾル成形品の高温での剥離と生産性の高い繰返し製造を実用化させたのである。
【0019】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
(i)実施例及び比較例に用いたアクリル樹脂等は次の方法で製造した。
「アルキルメタクリレート共重合体(樹脂a)製造例」
ステンレス製容器にメタクリレート単量体としてメチルメタクリレート95重量部とグリシジルメタクリレート5重量部、乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.0重量部、分散剤として炭素数18の高級アルコール1.5重量部および重合開始剤としてベンゾイルパーオキシド0.3重量部と脱イオン水150重量部を添加し、室温下で30分間撹拌混合した後、ホモミキサーの高剪断下での均質処理を通し、ステンレス製重合容器に移送して油相の粒子径が0.1〜4μmの微細懸濁液として調整した。続いて重合温度65℃で5時間撹拌下にて重合を行い、少量サンプリングした反応液の固形分濃度により重合率95%以上を確認してから反応を終了させ、ラテックスを得た。同ラテックスを170℃の窒素気流の噴霧乾燥機にて乾燥し、更に窒素シールした粉砕機を通して微粉末とした。このようにして得られた重合体樹脂粒子の単一平均粒子径は1.5μmであった。THF不溶解分は53.5%であった。
【0020】
「アルキルメタクリレート共重合体(樹脂b)製造例」
単量体成分としてメチルメタクリレート97重量部とメタクリル酸3重量部とを用いた他はアルキルメタクリレート共重合体(樹脂a)製造例と同様に行っ中和処理したラテックスを得た。同ラテックスを170℃の窒素気流の噴霧乾燥機にて乾燥し、更に窒素シールした粉砕機を通して微粉末とした。このようにして得られた重合体樹脂粒子の単一平均粒子径は1.4μmであった。カルボキシル基含有量は1.2%で、メチルメタクリレート単量体単位は97.7%、重量平均分子量は1,820,000、THF不溶解分は1.3%であった。
「アルキルメタクリレート共重合体(樹脂c)製造例」
メタクリレート単量体としてメチルメタクリレート90重量部とグリシジルメタクリレート10重量部を用いた以外は樹脂aと全く同様に重合、乾燥及び粉砕を行い、単一平均粒子径が1.3μmの微粉末を得た。
「アルキルメタクリレート共重合体(樹脂d)製造例」
メタクリレート単量体としてメチルメタクリレート100重量部のみを使用し、樹脂bと全く同様に重合、乾燥及び粉砕を行い、単一平均粒子径が1.7μmの微粉末を得た。重量平均分子量は2,750,000であった。
「アルキルメタクリレート共重合体(樹脂e)製造例」
重合反応成分に加えてt−ドデシルメルカプタン0.5重量部を添加して重合反応を行った他はアルキルメタクリレート共重合体(樹脂b)製造例と同様に行い、中和処理ラテックスを得た。同ラテックスを170℃の窒素気流の噴霧乾燥機にて乾燥し、更に窒素シールした粉砕機を通して微粉末とした。このようにして得られた重合体樹脂粒子の単一平均粒子径は1.7μmであった。カルボキシル基含有量は1.2%であったので、メタクリル酸単量体単位は2.3重量%、従ってメチルメタクリレート単量体単位は97.7%であった。重量平均分子量は205,000、THF不溶解分は1.3%であった。
【0021】
「特殊塩化ビニル樹脂製造例(樹脂f)」
ステンレス製耐圧容器に塩化ビニル単量体99重量部とジアリルフタレート
1重量部、乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.8重量部、分散剤として炭素数18の高級アルコール1.8重量部および重合開始剤として3,5,5―トリメチルヘキサノイルパーオキシド0.3重量部及び脱イオン水150重量部を仕込み、室温下で30分間撹拌混合した後、ホモジナイザーの高剪断下で均質処理し、ステンレス製耐圧重合容器に移送した。続いて重合温度50℃で15時間撹拌下にて重合を行い、少量サンプリングした反応液の固形分濃度により重合率90%以上を確認してから反応を終了させ、ラテックスを得た。同ラテックスを170℃の熱風の噴霧乾燥機にて乾燥し、粉砕機に通して微粉末とした。このようにして得られた重合体樹脂粒子の単一平均粒子径は1.3μmTHF不溶解分は54.0%であった。
【0022】
(ii)実施例及び比較例に用いるアクリル樹脂の物性は次の方法で測定した。
(1)重量平均分子量
40℃、真空度−755mmHgで3時間の真空乾燥処理を行った樹脂サンプル500mgを試薬のテトラヒドロフラン100mlに添加し、室温で24時間溶解した後、THF溶離液としてミックスゲルカラムを用いるGPCにかけ、標準ポリスチレンの保持時間を参照することによって測定した。尚、THF不溶解分は除去して測定する。
(2)THF不溶解分
40℃、真空度−755mmHgで3時間の真空乾燥処理を行った樹脂サンプル500mgを試薬のテトラヒドロフラン50mlに添加し、室温で24時間溶解した後、8000rpmの遠心分離機に10分間かけ、次いでろ別した後、60℃で24時間乾燥した後に重量を測定した。
【0023】
(3)カルボキシル基含有量
重合後のラテックスを用い、苛性カリと塩酸の標準滴定液を用いた伝導度滴定にて酸モノマー成分の含有量を測定した。(メタ)アクリル酸モノマーは(イ)粒子層と、(ロ)セラム(液漿)層に存在する。先ず、セラム層に存在するカルボキシル基モル数を伝導度滴定で求め、次いで反応に使用した全酸モノマー量からセラム層存在分を差し引いて粒子層存在分とし、カルボキシル基量の重量%に換算する。
(4)平均粒径
重合後のラテックスを用い、レーザー回折の散乱式粒子径分布測定装置(堀場製作所製LA−300型)を用いて測定した単一粒子径分布のメジアン径を平均径とした。
上記のアクリル樹脂(a)〜(e)について、表1に示す測定結果を得た。
【0024】
【表1】
Figure 0003809895
【0025】
(iii)実施例及び比較例で得られるプラスチゾルの各種物性の測定は次の方法で行った。
(1)ゾル初期粘度
実施例の表中の各配合成分(単位g)を一括して擂潰機にて室温で10分間混合し、その後に連続して真空度−755mmHgの真空撹拌脱泡機にて15分間脱泡処理して粘度測定用のプラスチゾルを調製した。脱泡処理後に密閉容器に採取し、23℃で1時間放置した後、23℃で湿度60%の環境下にて測定した値をゾル初期粘度とした。粘度測定機はBROOKFIELD粘度計のM型を使用し、ローターNo.4を用いて6rpmにて測定した。
(2)14日経時変化指数
初期粘度を測定したプラスチゾルを密栓して40℃で2週間保存し、23℃で湿度60%の室内にて初期粘度と同様に粘度測定を行う。14日後の粘度測定値を初期の測定値で除した値をゾル粘度の14日経時変化指数とする。
実用上は3.0以下が必要で1.5以下が特に望ましい。
【0026】
(3)剥離温度
プラスチゾル組成物をエンドレスベルト上に塗布し、温度180℃のオーブンを通して作成したキュアシートを、破断せずに剥離できる上限のシート表面温度。
(4)脱型性
厚さ5mm×幅250mm×長さ250mmのステンレス板に幅4mm×深さ1mmの溝を碁盤目状に縦横各10本切削した板上に、厚さ2mmのプラスチゾルを塗布し、180℃のオーブン中で10分間加熱した。 オーブンから取り出して10秒後に加熱成形物を剥離し、下記基準で脱型性を評価した。
Figure 0003809895
【0027】
(5)引張強度
上記(1)で調製した同一のプラスチゾルを厚さ2mmのガラス板上にドクターナイフを用いて0.5mm厚に塗布し、180℃の熱風循環式オーブン中で10分間熱処理してシートを作製する。同シートを用いて、JIS K 6723に準じた方法で23℃での引張強度を測定する。
(6)伸張率
上記(5)で作製した同一のシートを用いて、JIS K 6723に準じた方法で抗張力の測定と同時に破断時の伸張率を測定する。
(7)ブリード
(1)で調製したプラスチゾルを厚さ2mmのガラス板上にドクターナイフを用いて1.0mm厚に塗布し、180℃の熱風循環式オーブン中で15分間熱処理してシートを作製する。このシートを23℃、湿度60%の室内に2週間放置した後、シート表面ににじみ出た可塑剤を目視で調べてシートのブリード性を評価する。
【0028】
実施例1〜5、比較例1〜5
表2の配合の欄に記す物質を表記の比率にて擂潰機で混合してプラスチゾルを調製した。得られたプラスチゾルを幅300mm、長さ10mのステンレス製エンドレスベルト上にコーターで塗布し、温度180℃のオーブン中で5分間加熱した後、冷却温度を測定し、剥離して厚さ0.4mm、幅150mmのキュアシートを連続的に作成した。
プラスチゾル、剥離性及びキュアシートの性能を評価した結果を表2に記す。
【0029】
【表2】
Figure 0003809895
【0030】
[注]*1:ZEST P21、新第一塩ビ(株)製、ペースト加工用塩化ビニル単独重合体、平均重合度1600,平均粒径1.1μm
*2:上記製造例(樹脂f)参照
*3:ステアリン酸亜鉛
*4:メチレンビスステアロアミド
*5:ジフェニルイソデシルフォスフェート
*6:2−エチルヘキシルベンジルフタレート
*7:ジ−2−エチルヘキシルフタレート
【0031】
実施例及び比較例の結果より次のことが判る。すなわち、本発明に係るアクリル樹脂プラスチゾル組成物を用いて得られたシートは、いずれも温度150℃で伸びや破断を起こさずに剥離でき、シートは引張り強さが十分に大きかった。また、ゾル粘度は経時安定性が高かった。
樹脂成分として、重量平均分子量は(A2)並みに十分大きいものの、カルボキシル基を持たない樹脂dを選ぶと、ゾルの粘度の経時変化が著しく大きくて実用困難の問題があり(比較例3)、また、THF不溶分が90%超ある樹脂cを選ぶと、引張強度も伸びも悪く、また、ブリードの多いシートを与えた(比較例4)。
また、離型剤を配合しないと、高温での脱型性が劣る(実施例1と比較例5の対比)。
【0032】
一方、ペースト加工用樹脂として、塩化ビニル樹脂を用いた場合は、シート自体は十分な引張り強さと伸びを有するものの、シートの剥離は高温では破断するので、90℃までの冷却を要した。また、脱型性は悪かった(比較例1)。ペースト加工用塩化ビニル樹脂にゲル分の多い特殊塩化ビニル樹脂(f)を併用しても、剥離温度と脱型性はほとんど改善されなかった(比較例2)。
【0033】
【発明の効果】
本発明により、実質的に冷却不要で、成形品を伸びや破断を起こさずに成形型等から剥離でき、プラスチゾル成形品の繰返し製造を生産性高く連続的に行える成形方法が提供される。また、本発明に係るアクリル樹脂プラスチゾル組成物は、40℃の高温でも貯蔵安定性が良好で粘度上昇が少ない。

Claims (1)

  1. (A1)テトラヒドロフラン不溶解分10〜90重量%を含有するアルキル(メタ)アクリレート共重合体、又は、(A2)カルボキシル基0.2〜5重量%を含有し重量平均分子量が1,000,000〜4,000,000で、アルキル(メタ)アクリレート単量体単位50〜99.8重量%を含有するアルキル(メタ)アクリレート共重合体100重量部、(B)離型剤0.01〜5重量部、及び、(C)可塑剤60〜150重量部を含有するアクリル樹脂プラスチゾル組成物を加熱賦形装置に付着させ、温度120〜250℃にてゲル化させ、次いで温度120〜200℃で加熱賦形装置から成形品を剥離することを特徴とするプラスチゾル成形品の製造方法。
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