JP3809395B2 - 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置に関し、詳しくは、支持体上に中間層および感光層をこの順に有する電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機光導電性材料を利用した電子写真感光体(有機電子写真感光体)は、従来の無機光導電性材料を用いた電子写真感光体(無機電子写真感光体)に比べて無公害で製造が容易であり、構成材料の選択の多様性から機能設計の自由度が高いという利点を有する。
【0003】
近年のレーザービームプリンターの急速な普及により、広く市場で用いられるようになった。
【0004】
有機電子写真感光体の感光層には大きく次の2種類がある。
【0005】
1つは、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とを積層した積層型感光層であり、もう1つは、電荷発生物質と電荷輸送物質とを同一層中に分散または溶解させた単層型感光層である。
【0006】
支持体と感光層の間には、支持体上の欠陥の被覆、感光層の接着性付与、干渉縞の防止、感光層の電気的破壊に対する保護、支持体から感光層へのホール注入の阻止などを目的に中間層が設けられることが多い。
【0007】
中間層は、上述のメリットを有する反面、電荷が蓄積されやすいというデメリットも併せ持つ。そのため、連続プリント時において電位変動が大きくなる。例えば、現在プリンターでよく使用されている暗部電位部分を非現像部分とし明部電位部分を現像部分とする現像プロセス(いわゆる反転現像系)で使用した場合、明部電位や残留電位の低下により前プリント時に光が当たった箇所の感度が速くなり、次プリント時に前面白画像をとると、前プリント部分が黒く浮き出る、いわゆるゴースト現象(ポジゴースト)が顕著に現れてしまう。
【0008】
また逆に、明部電位の上昇により、前プリント時に光が当たった箇所の感度が遅くなり、次プリント時に前面黒画像をとると、前プリント部分が白く浮き出る、いわゆる、ゴースト現象(ネガゴースト)が顕著に現れてしまう。
【0009】
中間層を設けた場合の、残留電位の上昇や、初期電位の低下による耐久性の低下を補うべく、様々な方法が提案されている。例えば、特開平9−258468号公報では多環キノン顔料を、特開平9−015889号公報ではペリレン系顔料を、特開平5−27469号公報ではナフタレンテトラカルボン酸ジイミド化合物をそれぞれ中間層に含有させた電子写真感光体が開示されているが、完全に解決するには至っていないのが現状である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、連続プリント時における電位変動が少なく、ゴーストなどの画像欠陥のない画像を供給する電子写真感光体を提供すること、また、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジならびに電子写真装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
【0012】
すなわち、本発明は、支持体上に中間層および感光層をこの順に有する電子写真感光体において、該中間層が下記式(1)で示される構造単位を4〜8個有するアゾ化カリックス[n]アレーン化合物を含有することを特徴とする電子写真感光体である。
【0013】
【外2】
Figure 0003809395
(式中、R11は、水素原子、または、置換または無置換のアルキル基を示し、
12は、水素原子、または、置換または無置換のアルキル基を示し、
13は、水素原子、または、置換または無置換のアルキル基を示し、
14は、水素原子、置換または無置換のアルキル基、または、アルカリ金属を示し、
Ar11は、置換または無置換の芳香族炭化水素環、置換または無置換の複素環、置換または無置換の複数の芳香族炭化水素環、または、置換または無置換の複数の複素環を結合したものの1価の基を示し、
11は、構造単位間で同一または異なっていてもよく、
12は、構造単位間で同一または異なっていてもよく、
13は、構造単位間で同一または異なっていてもよく、
14は、構造単位間で同一または異なっていてもよく、
Ar11は、構造単位間で同一または異なっていてもよい。)
また、本発明は、上記電子写真感光体と、帯電手段、現像手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジである。
【0014】
また、本発明は、上記電子写真感光体、帯電手段、露光手段および現像手段を有することを特徴とする電子写真装置である。
【0015】
【発明の実施の形態】
アゾ化カリックス[n]アレーン化合物の「n」は、上記式(1)で示される構造単位の数を表し、本発明の電子写真感光体の中間層に使用されるアゾ化カリックス[n]アレーン化合物の場合、4≦n≦8(かつ、nは整数)である。
【0016】
上記式(1)のR11、R12、R13およびR14のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピルなどの基が挙げられ、R14のアルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムなどが挙げられる。
【0017】
11、R12およびR13は、水素原子であることが好ましく、R14は、水素原子、アルキル基が好ましい。
【0018】
上記式(1)のAr11の芳香族炭化水素環または複素環としては、ベンゼン、ナフタレン、フルオレン、フェナンスレン、アンスラセン、フルオランテンおよびピレンなどの炭化水素系芳香環、フラン、チオフェン、ピリジン、インドール、ベンゾチアゾール、カルバゾール、ベンゾカルバゾール、アクリドン、ジベンゾチオフェン、ベンゾオキサゾール、ベンゾトリアゾール、オキサチアゾール、チアゾール、フェナジン、シンノリンおよびベンゾシンノリンなどの複素環、さらに、上記芳香族炭化水素環または複素環を直接あるいは芳香族性基または非芳香族性基で結合したもの、例えば、トリフェニルアミン、ジフェニルアミン、N−メチルジフェニルアミン、ビフェニル、ターフェニル、ビナフチル、フルオレノン、フェナンスレンキノン、アンスラキノン、ベンズアンスロン、ジフェニルオキサゾール、フェニルベンズオキサゾール、ジフェニルメタン、ジフェニルスルホン、ジフェニルエーテル、ベンゾフェノン、スチルベン、ジスチリルベンゼン、テトラフェニル−p−フェニレンジアミンおよびテトラフェニルベンジジンなどが挙げられる。
【0019】
Ar11は、電子吸引性を有するシアノ基、ニトロ基、フェニルアゾ基またはハロゲン原子が置換したフェニル基が好ましい。
【0020】
前記各基が有してもよい置換基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチルなどのアルキル基、メトキシ、エトキシなどのアルコキシ基、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなどのジアルキルアミノ基、フェニルアゾなどのアゾアリール基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、ハロメチル基などが挙げられる。
【0021】
次に、本発明の電子写真感光体に使用されるアゾ化カリックス[n]アレーン化合物の例を表1〜7に掲げるが、本発明は、これらの化合物に限定されるものではない。表中、「n」は構造単位の数を表す。
【0022】
表1〜5の例示化合物は、上記式(1)で示される構造単位を有するアゾ化カリックス[n]アレーン化合物の中でも、構造単位間の総てのR11が同一であり、構造単位間の総てのR12が同一であり、構造単位間の総てのR13が同一であり、構造単位間の総てのR14が同一であり、構造単位間の総てのAr11が同一である構造の化合物である。
【0023】
【表1】
Figure 0003809395
【0024】
【表2】
Figure 0003809395
【0025】
【表3】
Figure 0003809395
【0026】
【表4】
Figure 0003809395
【0027】
【表5】
Figure 0003809395
【0028】
上記式(1)で示される構造単位を有するアゾ化カリックス[n]アレーン化合物の中でもn=4の化合物、すなわち、上記式(1)で示される構造単位を有するアゾ化カリックス[4]アレーン化合物の構造をより詳細に示すと、下記式(1)’のようになる。
【0029】
【外3】
Figure 0003809395
【0030】
(上記式(1)’中、R111〜R114は、それぞれ、上記式(1)のR11に相当し、R121〜R124は、それぞれ、上記式(1)のR12に相当し、R131〜R134は、それぞれ、上記式(1)のR13に相当し、R141〜R144は、それぞれ、上記式(1)のR14に相当し、Ar111〜Ar114は、それぞれ、上記式(1)のAr11に相当する。)
表6の例示化合物は、上記式(1)’で示される構造単位を有するアゾ化カリックス[4]アレーン化合物の中でも、構造単位間のR111〜R114が同一であり、構造単位間のR121〜R124が同一であり、構造単位間のR131〜R134が同一であり、構造単位間のAr111〜Ar114が同一であるが、構造単位間のR141〜R144が同一であったり異なったりする構造の化合物である。
【0031】
【表6】
Figure 0003809395
【0032】
表7の例示化合物は、上記式(1)’で示される構造単位を有するアゾ化カリックス[4]アレーン化合物の中でも、構造単位間のR111〜R114が同一であり、構造単位間のR121〜R124が同一であり、構造単位間のR131〜R134が同一であり、構造単位間のR141〜R144が同一であり、構造単位間のAr111〜Ar114が同一であったり異なったりする構造の化合物である。
【0033】
【表7】
Figure 0003809395
【0034】
上記式(1)中のR14が総て水素である、表1〜3および表7に示した例示化合物のようなアゾ化カリックス[n]アレーン化合物は、種々の方法でアゾニウム塩を合成した後、カリックス[n]アレーンとのカップリング反応により合成できる。
【0035】
また、上記式(1)中のR14の一部あるいは総てがアルキル基である、表4〜6に示した例示化合物のようなアゾ化カリックス[n]アレーン化合物は、前述した方法で合成したR14が総て水素であるアゾ化カリックス[n]アレーン化合物の−OR14(=フェノール性OH)を、アルカリの存在下、ハロゲン化アルキルと処理することにより合成できる。
【0036】
導入したいアルキルの種類およびアルキル化度は、アルカリの種類、ハロゲン化アルキルの量および反応条件によりコントロールすることができる。
【0037】
アルカリとしては、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸セシウムなどが挙げられる。
【0038】
ハロゲン化アルキルとしては、ヨードメタン、ヨードエタン、1−ヨードプロパン、1−ブロモプロパン、2−ヨードプロパン、1−ヨードブタン、ブロモ酢酸エチルおよびクロロジメチルエーテルなどが挙げられる。
【0039】
この方法以外にも、ジアゾメタンで処理する方法、ジメチル硫酸/水酸化バリウムを用いる方法でも合成することができる。
【0040】
また、R14の一部あるいは総てがアルカリ金属である化合物は、前述した方法で合成したR14が総て水素であるアゾ化カリックス[n]アレーン化合物を、適当な溶剤に分散させ、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの所望のアルカリ金属化剤を加え、数時間還流下攪拌することにより合成することができる。
【0041】
以下に、例示化合物の合成例を示す。「部」は、「質量部」を意味する。
【0042】
(合成例1)
<例示化合物(No.2)の合成>
3,5−ジニトロアニリン10部を、濃塩酸59部とイオン交換水170部からなる塩酸水中に添加し攪拌しながら分散液を−5℃まで冷却した。その分散液中に、亜硝酸ナトリウム4.15部をイオン交換水9.07部に溶かした液を液中滴下した。60分間攪拌後に活性炭1部を添加し、1分間攪拌した後濾過した。その濾液を攪拌しながら−5℃まで冷却し、ホウフッ化ナトリウム10.8部をイオン交換水32.4部に溶かした液を滴下した。60分間の攪拌を経た後、濾過した。濾物を回収しホウフッ化ナトリウム7.5部をイオン交換水150部に溶かした液中で60分間分散洗浄し濾過した。濾物を回収しアセトニトリル7.8部とイソプロピルエーテル43.2部の混合液中で30分間分散洗浄し濾過した。濾物を回収して10.6部のホウフッ化塩を得た(収率68.6%)。
【0043】
次に、窒素雰囲気下、カリックス[4]アレーン1.8部をテトラヒドロフラン211.2部に溶解させた後、−5℃まで冷却した。その溶液に上記で合成したホウフッ化塩6部を添加し、30分間攪拌した。さらにピリジン5.88部を−5℃の液温をほぼ維持した状態でゆっくり滴下した。その後−5℃で150分間分散した後濾過した。濾物を回収し2.5%塩酸水130部中で60分間分散洗浄した後濾過した。濾物を回収しイオン交換水300部で60分間分散洗浄した後濾過した。イオン交換水の分散洗浄をもう一度繰り返した。濾物を回収しアセトン413部中で60分間分散洗浄した後濾過した。濾物を回収し真空乾燥を経た後、オレンジ色の結晶の例示化合物(No.2)を3.89部得た(収率76.0%)。
【0044】
(合成例2)
<例示化合物(No.27)の合成>
合成例1と同様に合成した例示化合物(No.1)10.0部を窒素雰囲気下、N,N−ジメチルホルムアミド500部に分散させた後、水酸化バリウム8水和物9.5部、酸化バリウム8.9部を加え、40℃で30分間攪拌させた。その溶液の中に1−ヨードプロパン51部を滴下し、そのままの温度で2時間攪拌した後、1N−塩酸5000部に注加し、クロロホルムで抽出し、水洗を経て、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン/クロロホルム=4/1)で精製し、黄色の結晶例示化合物(No.27)を9.5部得た(収率83.0%)。
【0045】
以下に得られた例示化合物(No.27)の1H−NMRおよびIRデータを示す。
H−NMR(CDCL3,24℃)δ1.41(t,6H,J=7.3Hz),2.19(m,4H),3.72(d,4H,J=13.2Hz),4.15(t,4H,J=6.1Hz),4.47(d,4H,J=13.2Hz),7.40(t,2H,J=8.1Hz),7.56(t,2H,J=8.1Hz),7.60(s,4H),7.90(d,2H,J=8.1Hz),7.95(s,4H),8.07(d,2H),8.15(d,2H),8.20(d,2H,J=8.1Hz),8.39(s,2H),8.68(s,2H),8.84(s,2H)
IR(KBr)3435,1529,1350cm−1
これらの結果から、得られた化合物が例示化合物(No.27)であることが確認できた。
【0046】
本発明の電子写真感光体の層構成は、支持体上に上記式(1)で示される構造単位を4〜8個有するアゾ化カリックス[n]アレーン化合物を含有する中間層を有し、該中間層上に電荷発生物質と電荷輸送物質を含有する感光層を有する層構成である。
【0047】
また、感光層上には必要に応じて保護層を設けてもよい。
【0048】
支持体としては、導電性を有するものであればよく、アルミニウム、ステンレス、ニッケルなどの金属あるいは導電層を設けた金属、プラスチック、紙などが挙げられ、形状としては円筒状またはフィルム状などが挙げられる。
【0049】
中間層は、支持体上の欠陥の被覆、感光層の接着性付与、干渉縞の防止、感光層の電気的破壊に対する保護、支持体から感光層へのホール注入の阻止などを目的に支持体と感光層の間に設けられる。
【0050】
中間層は、上記式(1)で示される構造単位を4〜8個有するアゾ化カリックス[n]アレーン化合物および結着樹脂を有し、これらを溶剤に溶解または分散して塗料を作製し、塗工により薄層が設けられる。
【0051】
用いられる結着樹脂は特に限定されることはなく、例えばフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド酸、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレン−アクリル共重合体、アクリル樹脂、ポリメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミド、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、セルロース、メラミン樹脂、アミロース、アミロペクチン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、シリコン樹脂などが適宜用いられ、1種もしくは2種以上のものを混合して用いることができる。
【0052】
これらの中でも、フェノール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド酸、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、セルロース樹脂、メラミン樹脂およびポリエステルが好ましい。
【0053】
また、中間層の体積抵抗や誘電率などの調整を行うために、導電性物質を含有させてもよい。
【0054】
導電性物質が、金属、金属酸化物、有機金属化合物およびカーボンブラックが好ましい。
【0055】
有機金属化合物としては、ジルコニウムテトラ−n−ブトキサイド、チタニウムテトラ−n−ブトキサイド、アルミニウムイソプロポキシド、および、メチルメトキシシランが好ましい。
【0056】
金属酸化物としては、酸化チタン、酸化スズおよび酸化アルミが好ましい。
【0057】
導電性物質は、1種もしくは2種以上のものを混合して用いることができる。
【0058】
上記式(1)で示される構造単位を4〜8個有するアゾ化カリックス[n]アレーン化合物の含有量は、中間層に対して、0.01〜50質量%が好ましく、さらには、0.1〜30質量%がより好ましい。
【0059】
50質量%より多い場合には、塗工性や塗料の安定性が悪くなることがある。また、0.01質量%より少ない場合には、上記式(1)で示される構造単位を4〜8個有するアゾ化カリックス[n]アレーン化合物の含有量が低くなり過ぎ、その効果を得にくくなる。
【0060】
また、中間層は、第1中間層と第2中間層の積層構造を採ることもできる。その中でも、第1中間層が導電性物質を含有する層であり、第2中間層が、フェノール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド酸、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、セルロース樹脂、メラミン樹脂およびポリエステルからなる群より選択される少なくとも1種の樹脂を結着樹脂として含有し、かつ、第1中間層と感光層との間の層である層構成が好ましい。
【0061】
中間層が積層構造を採る場合、上記式(1)で示される構造単位を4〜8個有するアゾ化カリックス[n]アレーン化合物は、第1中間層と第2中間層の少なくとも一方の層に含有される。
【0062】
中間層に用いる塗料の作製方法は次のとおりである。
【0063】
上記式(1)で示される構造単位を4〜8個有するアゾ化カリックス[n]アレーン化合物と結着樹脂を溶解または分散させる。
【0064】
用いられる溶剤は特に限定されることはなく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラリン、クロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、四塩化炭素、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、ギ酸メチル、ギ酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジオキサン、メチラール、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、メチルセロソルブ、メトキシプロパノール、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなどの溶剤を用いることができる。
【0065】
その中でも酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ジオキサン、メチラール、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、メチルセロソルブ、メトキシプロパノールが好ましい。
【0066】
塗布方法としては、ディッピング法、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング法、ブレードコーティング法、ビームコーティング法などの塗布方法が挙げられる。
【0067】
中間層の膜厚は、0.01〜30μmが好ましく、さらには、0.1〜20μmが好ましい。
【0068】
中間層上には感光層が設けられる。感光層には大きく次の2種類がある。
【0069】
1つは、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とを積層した積層型感光層であり、もう1つは、電荷発生物質と電荷輸送物質とを同一層中に分散または溶解させた単層型感光層である。なお、積層型において電荷発生層と電荷輸送層の積層関係は逆であってもよい。
【0070】
好ましい感光層の層構成は、支持体側から電荷発生層および電荷輸送層をこの順に積層した構成である。
【0071】
電荷発生物質としては、アゾ顔料またはフタロシアニン顔料を用いることが好ましい。
【0072】
アゾ顔料としては、ビスアゾ、トリスアゾおよびテトラキスアゾなどいかなるアゾ顔料でも使用できるが、その中でも、特開昭59−31962号公報や特開平1−183663号公報に開示されているベンズアンスロン系アゾ顔料が優れた感度特性を有する一方、ゴーストが発生し易いので、本発明が有効に作用し好ましい。
【0073】
また、フタロシアニン顔料としては、無金属フタロシアニン、軸配位子を有してもよい金属フタロシアニンなどいかなるフタロシアニンでも使用でき、置換基を有してもよいが、その中でも特に、オキシチタニウムフタロシアニンおよびガリウムフタロシアニンが優れた感度を有する一方、ゴーストが発生し易いので本発明が有効に作用し好ましい。
【0074】
さらに、上記フタロシアニンの結晶形はいかなるものでもよいが、その中でもCuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θの7.4°±0.2°、28.2°±0.2°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°が7.4°、16.6°、25.5°、28.3°に強いピークを有する結晶形のクロロガリウムフタロシアニン、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θの27.2°±0.2°に強いピークを有する結晶形のオキシチタニウムフタロシアニンが特に優れた感度特性を有する一方、ゴーストが発生し易いので本発明が有効に作用し好ましい。
【0075】
電荷輸送物質としては、各種のトリアリールアミン系化合物、ヒドラゾン系化合物、スチルベン系化合物、ピラゾリン系化合物、オキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、トリアリルメタン系化合物、エナミン系化合物、ブタジエン系化合物などが挙げられる。
【0076】
積層型の感光層を形成する場合、電荷発生層は、顔料と適当な溶剤および結着樹脂を共に溶解または分散させ、この塗料を中間層上に塗布し乾燥して形成する方法が挙げられる。
【0077】
電荷輸送層は、主として電荷輸送物質と結着樹脂を溶剤中に溶解させた塗布液を電荷発生層上に塗布し乾燥して形成される。
【0078】
単層型の感光層は、顔料と電荷輸送物質を適当な溶剤および結着樹脂に溶解または分散させて、この塗料を中間層上に塗布し乾燥することによって形成される。
【0079】
感光層用の塗料作製時に用いられる溶剤や結着樹脂は、中間層の塗料作製時で挙げたものと同様なものを用いることができる。
【0080】
感光層の塗布方法についても中間層で挙げた方法と同様の方法が用いられる。
【0081】
感光層が積層型の場合、電荷発生層の膜厚は、0.01〜10μmであることが好ましく、特には、0.05〜5μmであることがより好ましい。
【0082】
電荷輸送層の膜厚は、5〜40μmであることが好ましく、特には、10〜30μmであることがより好ましい。
【0083】
感光層が単層型の場合、膜厚は5〜40μmであることが好ましく、特には、10〜30μmであることがより好ましい。
【0084】
感光層上には、必要に応じて保護層を設けてもよい。
【0085】
保護層は、ポリビニルブチラール、ポリエステル、ポリカーボネート(ポリカーボネートZ、変性ポリカーボネートなど)、ナイロン、ポリイミド、ポリアリレート、ポリウレタン、スチレン−ブタジエンコポリマー、エチレン−アクリル酸コポリマー、スチレン−アクリロニトリルコポリマーなどの樹脂を適当な有機溶剤によって溶解し、感光層の上に塗布乾燥して形成される。
【0086】
保護層の膜厚は、0.05〜20μmが好ましい。
【0087】
また、保護層中に導電性粒子や紫外線吸収剤などを含有させてもよい。導電性粒子としては、例えば酸化スズ粒子などの金属酸化物が好ましい。
【0088】
次に、本発明の電子写真感光体を用いた電子写真装置の1例について説明する。
【0089】
図1に本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成の1例を示す。
【0090】
図において、1はドラム状の本発明の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。電子写真感光体1は回転過程において、一次帯電手段3によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いでスリット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(不図示)からの露光光4を受ける。こうして電子写真感光体1の周面に静電潜像が順次形成されていく。
【0091】
形成された静電潜像は、ついで現像手段5によりトナー現像され、現像されたトナー現像像は、不図示の給紙部から電子写真感光体1と転写手段6との間に電子写真感光体1の回転と同期取りされて給送された転写材7に、転写手段6により順次転写されていく。像転写を受けた転写材7は電子写真感光体面から分離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受けることにより複写物(コピー)として装置外へプリントアウトされる。像転写後の電子写真感光体1の表面は、クリーニング手段9によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、さらに前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理がされた後、繰り返し画像形成に使用される。なお、一次帯電手段3が帯電ローラーなどを用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
【0092】
本発明においては、上述の電子写真感光体1、一次帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段9などの構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置本体に対して着脱可能に構成してもよい。
【0093】
例えば、一次帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段9の少なくとも1つを電子写真感光体1と共に一体に支持してカートリッジ化し、装置本体のレール12などの案内手段を用いて装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジ11とすることができる。
【0094】
また、露光光4は、電子写真装置が複写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過光を用いる、あるいは、センサーで原稿を読み取り、信号化し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、LEDアレイの駆動および液晶シャッターアレイの駆動などにより照射される光である。
【0095】
【実施例】
以下の実施例に記載する「%」および「部」は、それぞれ「質量%」および「質量部」を意味する。
【0096】
(実施例1)
10%の酸化アンチモンを含有する酸化スズで被覆した酸化チタン粉体50部、レゾール型フェノール樹脂25部、例示化合物(No.2)1部、メチルセロソルブ20部、メタノール5部およびシリコーンオイル(ポリジメチルシロキサン・ポリオキシアルキレン共重合体、平均分子量3000)0.002部を直径1mmガラスビーズを用いたサンドミル装置で2時間分散して、第1中間層用塗料を調製した。
【0097】
アルミニウムシリンダー(直径30mm×長さ260.5mm)上に、この塗料を浸漬塗布し、140℃で30分間乾燥させ、膜厚15μmの第1中間層を形成した。
【0098】
この上に6−66−610−12四元系ポリアミド共重合体樹脂5部をメタノール70部とブタノール25部の混合溶媒に溶解した溶液を浸漬塗布し、1μm厚の第2中間層を形成した。
【0099】
次に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.5°、9.9°、16.3°、18.6°、25.1°、28.3°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン10部とポリビニルブチラール樹脂(商品名エスレックBX−1、積水化学工業社製)5部をシクロヘキサノン250部に添加し、直径1mmノガラスビーズを用いたサンドミル装置で3時間分散し、これに250部の酢酸エチルを添加して希釈し、この塗料を第2中間層上に浸漬塗布し、100℃で10分間乾燥して、膜厚0.16μmの電荷発生層を形成した。
【0100】
次に、下記式で示される構造を有する電荷輸送物質10部、
【外4】
Figure 0003809395
【0101】
ポリカーボネート樹脂(商品名ユーピロンZ−200、三菱ガス化学社製)10部をモノクロルベンゼン70部に溶解した溶液を調製し、電荷発生層上に浸漬塗布し、110℃で1時間乾燥して、膜厚25μmの電荷輸送層を形成し、電子写真感光体を作製した。
【0102】
(実施例2)
例示化合物(No.2)1部を例示化合物(No.31)1部に代えた以外は、実施例1と全く同様にして実施例2の電子写真感光体を作製した。
【0103】
(実施例3)
例示化合物(No.2)1部を例示化合物(No.14)5部に代えた以外は、実施例1と全く同様にして実施例3の電子写真感光体を作製した。
【0104】
(実施例4)
実施例3において第1中間層には例示化合物(No.14)5部を含有させたままの状態で、第2中間層に新たに例示化合物(No.27)0.5部を含有させた以外は、実施例3と全く同様にして実施例4の電子写真感光体を作製した。
【0105】
(実施例5)
実施例4において第1中間層に例示化合物(No.14)を含有させなかった以外は、実施例4と全く同様にして実施例5の電子写真感光体を作製した。
【0106】
(比較例1)
実施例1において第1中間層に例示化合物(No.2)を含有させなかった以外は、実施例1と全く同様にして比較例1の電子写真感光体を作製した。
【0107】
(実施例6)
ポリアミド樹脂(アミランCM−8000、東レ社製)5部、例示化合物(No.21)0.5部をメタノール60部、ブタノール30部に直径1mmガラスビーズを用いたサンドミル装置で1時間分散して中間層用塗料を調製した。
【0108】
この塗料をアルミニウムシリンダー(直径30mm×長さ260.5mm)上に浸漬塗布し、0.3μm厚の中間層を形成した。
【0109】
次に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の9.0°、14.2°、23.9°、27.1°に強いピークを有する結晶形のオキシチタニウムフタロシアニン10部とポリビニルブチラール樹脂(商品名エスレックBX−1、積水化学工業社製)5部をシクロヘキサノン250部に添加し、直径1mmノガラスビーズを用いたサンドミル装置で3時間分散し、これに250部の酢酸エチルを添加して希釈し、この塗料を第2中間層上に浸漬塗布し、100℃で10分間乾燥して、膜厚0.16μmの電荷発生層を形成した。
【0110】
次に、下記式で示される構造を有する電荷輸送物質10部、
【外5】
Figure 0003809395
【0111】
ポリカーボネート樹脂(商品名ユーピロンZ−400、三菱ガス化学社製)10部をモノクロルベンゼン70部に溶解した溶液を調製し、電荷発生層上に浸漬塗布し、110℃で1時間乾燥して、膜厚25μmの電荷輸送層を形成し、実施例6の電子写真感光体を作製した。
【0112】
(比較例2)
実施例6において中間層に例示化合物(No.21)を含有させなかった以外は、実施例6と全く同様にして比較例2の電子写真感光体を作製した。
【0113】
(実施例7)
ポリアミド樹脂(アミランCM−4000、東レ社製)7部、二酸化チタン粉末(タイペークR−670、石原産業社製)15部、例示化合物(No.24)0.5部をメタノール50部、イソプロピルアルコール20部に直径1mmガラスビーズを用いたサンドミル装置で1時間分散して中間層用塗料を調製した。
【0114】
この塗料をアルミニウムシリンダー(直径30mm×長さ260.5mm)上に浸漬塗布し、0.7μm厚の中間層を形成した。
【0115】
次に、この中間層上に実施例6と同様に電荷発生層と電荷輸送層を順次塗工し、実施例7の電子写真感光体を作製した。
【0116】
(比較例3)
実施例7において中間層に例示化合物(No.24)を含有させなかった以外は、実施例7と全く同様にして比較例3の電子写真感光体を作製した。
【0117】
(比較例4)
実施例7において中間層に例示化合物(No.24)0.5部を下記化合物に代えた以外は、実施例7と全く同様にして比較例4の電子写真感光体を作製した。
【0118】
【外6】
Figure 0003809395
【0119】
(実施例8)
ヒドロキシプロピルセルロース(東京化成工業社製)75部、ジルコニウムテトラnブトキサイド(関東化学社製)25部、例示化合物(No.18)10部、アセチルアセトン10部、水5部をトルエン300部、ブタノール300部に混合して塗料を得た。
【0120】
この塗料をアルミニウムシリンダー(直径30mm×長さ260.5mm)上に浸漬塗布し、0.3μm厚の中間層を形成した。
【0121】
次に、この中間層上に実施例6と同様に電荷発生層と電荷輸送層を順次塗工し、実施例8の電子写真感光体を作製した。
【0122】
(比較例5)
実施例8において中間層に例示化合物(No.18)を含有させなかった以外は、実施例8と全く同様にして比較例5の電子写真感光体を作製した。
【0123】
これら作製した各電子写真感光体を用いて明部電位測定およびゴースト画像評価を行った。
【0124】
評価機にはレーザービームプリンター(商品名レーザージェット4000、ヒューレットパッカード社製)を現像バイアスが可変できるように改造して使用した。
【0125】
明部電位の測定は、評価機から現像用カートリッジを抜き取り、そこに電位測定装置を挿入して行った。電位測定装置は、現像用カートリッジの現像位置に電位測定プローブを配置する事で構成されており、電子写真感光体に対する電位測定プローブの位置は、電子写真感光体軸方向のほぼ中央、電子写真感光体表面からのギャップを3mmとした。画像は全面黒画像とした。
【0126】
ゴースト画像評価は以下のようにした。
【0127】
ゴースト画像は5mm角の黒四角パターンをドラム1周分任意の数だけ印字し、その後、全面ハーフトーン画像(1ドット1スペースのドット密度の画像)または全面白画像とした。ゴースト画像サンプルは、3通りの現像バイアスボリューム、F1(濃度高い)、F5(中心値)、F9(濃度薄い)の各モードでサンプリングした。評価は目視で行い、ゴーストの程度で次のようにランク付けした。
【0128】
ランク1は「いずれのモードでもゴーストは全く見えないレベル」、
ランク2は「いずれかのモードでゴーストがうっすら見えるレベル」、
ランク3は「いずれのモードでもゴーストがうっすら見えるレベル」、
ランク4は「いずれのモードでもゴーストが見えるレベル」
23℃、55%RH環境下での初期の明部電位の測定およびゴースト画像評価を行った後、同環境下で1000枚の通紙耐久試験を行い、耐久直後および15時間後での明部電位の測定およびゴースト画像の評価を行った。
【0129】
つぎに、作製した各電子写真感光体を評価機と共に、15℃、10%RHの低温低湿(L/L)下で3日間放置した後、明部電位の測定およびゴースト画像の評価を行った。
【0130】
通紙耐久の条件は1分間4枚プリントの間欠モードで耐久パターンは約0.5mm幅の線を縦10mmおきに印字するモードで行った。
【0131】
以上の結果を表8に示す。
【0132】
【表8】
Figure 0003809395
【0133】
【発明の効果】
本発明の電子写真感光体は、連続プリント時における電位変動が少なく、ゴーストなどの画像欠陥のない画像を提供できるという顕著な効果を奏する。
【0134】
また、この電子写真感光体を有するプロセスカートリッジならびに電子写真装置において、同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成の1例を示す図である。
【符号の説明】
1 本発明の電子写真感光体
2 軸
3 一次帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 転写材
8 像定着手段
9 クリーニング手段
10 前露光光
11 プロセスカートリッジ
12 レール

Claims (10)

  1. 支持体上に中間層および感光層をこの順に有する電子写真感光体において、該中間層が下記式(1)で示される構造単位を4〜8個有するアゾ化カリックス[n]アレーン化合物を含有することを特徴とする電子写真感光体。
    【外1】
    Figure 0003809395
    (式中、R11は、水素原子、または、置換または無置換のアルキル基を示し、R12は、水素原子、または、置換または無置換のアルキル基を示し、R13は、水素原子、または、置換または無置換のアルキル基を示し、R14は、水素原子、置換または無置換のアルキル基、または、アルカリ金属を示し、
    Ar11は、置換または無置換の芳香族炭化水素環、置換または無置換の複素環、置換または無置換の複数の芳香族炭化水素環、または、置換または無置換の複数の複素環を結合したものの1価の基を示し、
    11は、構造単位間で同一または異なっていてもよく、
    12は、構造単位間で同一または異なっていてもよく、
    13は、構造単位間で同一または異なっていてもよく、
    14は、構造単位間で同一または異なっていてもよく、
    Ar11は、構造単位間で同一または異なっていてもよい。)
  2. 前記中間層が、結着樹脂として、フェノール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド酸、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、セルロース樹脂、メラミン樹脂およびポリエステルからなる群より選択される少なくとも1種の樹脂を含有する請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記中間層が、導電性物質を含有する請求項1または2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記中間層が、
    導電性物質を含有する第1中間層と、
    フェノール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド酸、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、セルロース樹脂、メラミン樹脂およびポリエステルからなる群より選択される少なくとも1種の樹脂を結着樹脂として含有する、該第1中間層と前記感光層との間の第2中間層と
    を有し、
    該第1中間層と該第2中間層の少なくとも一方の層が、前記式(1)で示される構造単位を4〜8個有するアゾ化カリックス[n]アレーン化合物を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真感光体。
  5. 前記導電性物質が、金属、金属酸化物、有機金属化合物およびカーボンブラックからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項3または4に記載の電子写真感光体。
  6. 前記導電性物質の少なくとも1種が金属酸化物であり、該金属酸化物が、酸化チタン、酸化スズおよび酸化アルミからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項5に記載の電子写真感光体。
  7. 前記式(1)中のAr11が、シアノ基、ニトロ基、フェニルアゾ基およびハロゲン原子からなる群より選択される少なくとも1つの基がフェニル基に結合した基である請求項1に記載の電子写真感光体。
  8. 前記式(1)で示される構造単位を4〜8個有するアゾ化カリックス[n]アレーン化合物の含有量が、前記アゾ化カリックス[n]アレーン化合物の含有する層の全質量に対して0.01〜50質量%である請求項1〜のいずれかに記載の電子写真感光体。
  9. 請求項1〜のいずれかに記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  10. 請求項1〜のいずれかに記載の電子写真感光体、帯電手段、露光手段および現像手段を有することを特徴とする電子写真装置。
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