JP3808210B2 - 磁気テープカートリッジ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気テープカートリッジに関し、特にカートリッジケース内に磁気テープが巻装された単一のリールを回転可能に収容してなる磁気テープカートリッジにおいて、上記リールを不使用時に回転制止状態とするリール回転制止手段の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンピュータ等の外部記憶装置に用いられる記録媒体として使用されている磁気テープカートリッジには、単一のリールに磁気テープを巻装し、このリールをカートリッジケース内に回転可能に収容したタイプのものが知られている。この磁気テープはコンピュータ等のデータ保存用として用いられ、重要な情報が記憶されているため、テープジャミング等のトラブルが発生しないように、また保管時等の不使用時には不用意に磁気テープが引き出されないように、上記リールの回転を拘束するリール回転制止手段が設置されている。
【0003】
上記リール回転制止手段は、リールの一部に係合してその回転を拘束する制止部材を備え、カートリッジを外部記憶装置等のドライブに装填した際には、上記制止部材をドライブ側回転駆動手段によるリールのチャッキング動作に応じて制止状態を解除するように設けている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかして、前述のリール回転制止手段の動作の信頼性向上、カートリッジケース内への塵埃の侵入防止等の要求から、このリール回転制止手段をリールの回転を拘束する制止部材と、この制止部材を制止方向に付勢する付勢部材と、ドライブ側回転駆動手段のチャッキング動作に応じて移動し前記制止部材を解除方向に移動させる解除部材とに分離した構造に設けることが考えられる。
【0005】
つまり、不使用状態においては、制止部材によってリールが不用意に回転しないように拘束して磁気テープの引き出しが行われないようにしているが、カートリッジをドライブに装填して回転駆動手段によってリールのチャッキングが行われると、その動作に連係して解除部材が移動して前記制止部材を解除作動する。この状態においてはリールは回転可能となり、磁気テープの引き出し及び巻き取りが行える。
【0006】
そして、上記のような機構において、ドライブ側回転駆動手段によるチャッキング動作に伴う解除部材の解除移動のための押圧位置は、中心部の1個所で行うより外周部の複数位置で行う方が安定した解除作動が行える点で好適である。その際、前記リールにドライブ側回転駆動手段の駆動ギヤと噛合するリールギヤを設け、解除部材の一部に形成した押上部を上記リールギヤに設けた挿通孔を通して先端が前記駆動ギヤに当接するように設け、ドライブ側回転駆動手段のチャッキング動作時に上記駆動ギヤで押上部を押圧して解除部材を解除作動するように設けることが構造の簡素化を図ることなどで有利である。
【0007】
しかし、上記のようにリールギヤを貫通して挿通孔を開口することは、リールギヤと駆動ギヤとの噛み合いが低減することになり、確実なリールの駆動を行う上では問題となる。係る点から挿通孔を小さくすると、この挿通孔に挿入させている解除部材の押上部の形状も小さくなって、駆動ギヤの歯の先端が正確に当接して確実な押圧作動を得る上で不安定となる可能性がある。
【0008】
また、前記リールギヤに挿通孔を開口した際に、歯部に開口した挿通孔の縁部がギヤ歯の凹凸形状に対応してエッジ状に形成される場合があり、上記駆動ギヤとの噛合において又は解除部材の成形における強度上の問題を生じる恐れがある。
【0009】
さらに、上記のように解除部材の一部に押上部を形成し、これをリールの挿通孔に挿通させて摺動させるように設けた場合に、解除部材は付勢部材の付勢力を受けて撓み変形を生じ、前記押上部に対して傾くような力が作用し、外面の一部が挿通孔の内面に押し付けられて摩擦抵抗が大きくなって、前記押上部と挿通孔の摺動が阻害され、解除部材による制止部材の解除が確実に行えなくなる可能性がある。
【0010】
本発明は上記点に鑑みなされたもので、リール回転制止手段の解除部材の確実な解除動作が行えるようにした磁気テープカートリッジを提供せんとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明の磁気テープカートリッジは、磁気テープを巻装した単一のリールをカートリッジケース内に回転可能に収容し、使用時に前記リールの回転を許容し、不使用時に前記リールの回転を拘束するリール回転制止手段を備えたものにおいて、前記リール回転制止手段は、前記リールに対して接離可能に移動してリールの回転を拘束する制止部材と、該制止部材を制止方向に付勢する付勢部材と、前記リールと一体に回転してドライブ側回転駆動手段のチャッキング動作に応じて移動し前記制止部材を解除方向に移動させる解除部材とを有し、前記リールにドライブ側回転駆動手段の駆動ギヤと噛合するリールギヤを設け、前記解除部材の一部に形成した押上部を前記リールギヤに設けた挿通孔を通して先端が前記駆動ギヤに当接可能に設けてなり、前記挿通孔をリールギヤの歯先と歯先間の歯溝を少なくとも1つ含む範囲に開口したことを特徴とするものである。
【0012】
具体的には、前記挿通孔をリールギヤの歯先と歯先間に開口するものである。又は、前記挿通孔をリールギヤの2つ以上の歯に跨って開口し、該挿通孔が開口した歯を除去するものである。
【0013】
また、前記解除部材の駆動ギヤと当接する先端面に、駆動ギヤの歯先が係合可能な凹部を形成するのが好ましい。
【0014】
さらに、本発明の他の磁気テープカートリッジは、リールにドライブ側回転駆動手段の駆動ギヤと噛合するリールギヤを設け、解除部材の一部に形成した押上部を前記リールギヤに設けた挿通孔を通して先端が前記駆動ギヤに当接可能に設けるについて、前記押上部と前記挿通孔とを接触面積を低減する微小突起を介して接触させたことを特徴とするものである。
【0015】
【発明の効果】
上記のような本発明の磁気テープカートリッジによれば、リール回転制止手段のリールギヤに設ける挿通孔をリールギヤの歯先と歯先間の歯溝を少なくとも1つ含む範囲に開口させたことにより、小さい挿通孔でもリールギヤに噛合する駆動ギヤの歯先が上記挿通孔を通して突出する解除部材の押上部に確実に当接して押圧することができ、解除部材の移動が安定して行えることに伴って制止部材を所定の移動量で確実に解除作動させることができ、リール回転制止手段の動作信頼性を確保することができるものである。
【0016】
また、リールギヤの2つ以上の歯に跨って挿通孔を開口し、この挿通孔が開口する歯を除去したものでは、挿通孔の開口部にはギヤ歯がなく、その開口縁部にエッジが形成されることなく、成形品の強度上の問題が解消でき、成形性も良好となる。
【0017】
また本発明の他の磁気テープカートリッジによれば、リール回転制止手段の解除部材に設けた押上部とリールに設けた挿通孔を接触面積を低減する微小突起を介して接触させたことにより、両者の摩擦抵抗が低減し、解除部材に撓み変形が生じてもドライブ側回転駆動手段のチャッキング動作に応じて押上部の移動が安定して行え、制止部材を所定の移動量で確実に解除作動させることができると共に制止状態への移動も確保でき、リール回転制止手段の動作信頼性を確保することができるものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。図1はこの実施の形態における磁気テープカートリッジの不使用状態における断面図、図2は要部の分解斜視図、図3は使用状態における要部断面図である。
【0019】
磁気テープカートリッジ1は、単一のリール2に磁気テープ(図示省略)を巻装し、上ケース31と中心部に開口32aが設けられた下ケース32とがビス等により締結されてなるカートリッジケース3内に、上記リール2を回動可能に収容して構成されている。また、上記磁気テープカートリッジ1は、使用時に前記リール2の回転を許容し、不使用時に前記リール2の回転を拘束するリール回転制止手段10を備えている。
【0020】
前記リール2は、磁気テープが外周に巻回される有底円筒状のリールハブ21と、このリールハブ21の上下端外周からそれぞれ径方向に円盤状に張り出した下フランジ部22及び上フランジ部23とからなり、リールハブ21と下フランジ部22とが合成樹脂により一体成形され、上フランジ部23と例えば超音波溶着により結合されている。上記リールハブ21は中心側下部が底壁21aにより閉じられ、該底壁21aの下面外周部にはリール2を回転駆動するリールギヤ24が環状に刻設され、このリールギヤ24より内周側にはマグネット式吸引用の環状金属板によるリールプレート25が固着される。そして、上記リール2のリールギヤ24及びリールプレート25がカートリッジケース3の底面の開口32aに臨むように配置されている。なお、リール2は後述の付勢部材5により下方に付勢される。
【0021】
また、ドライブ側回転駆動手段11は、回転シャフト12の上端面に円環状の駆動ギヤ13とマグネット(図示せず)を備え、そのチャッキング動作は図示せぬドライブ側のバケットに装填された磁気テープカートリッジ1が回転シャフト12に対して下降し、駆動ギヤ13が前記リールギヤ24に噛合すると共に、マグネットにより上記リールプレート25を吸引して噛合状態を保持する。
【0022】
次に、前記リール回転制止手段10の機構を説明する。このリール回転制止手段10は、前記リール2に対して接離可能に上下方向に移動する制止部材4と、該制止部材4を制止方向に付勢する付勢部材5と、前記制止部材4を解除方向に移動させる合成樹脂成形品の解除部材6とを有している。
【0023】
前記リール2の底壁21aには、前記リールギヤ24の部分を上下方向に貫通する3個の挿通孔26が円周上で等間隔に配設され、さらに、底壁21aの上面には上記挿通孔26と異なる位相位置に3個の係止突起27が円周上で等間隔に立設され、この係止突起27の先端部はギヤ歯形状に形成されている。なお、上記挿通孔26及び係止突起27は3個以上配置してもよく、係止突起27の先端部は複数のギヤ歯形状としてもよい。図2に示すリール2は、底壁21aの部分のみ切除した状態で示している。
【0024】
前記制止部材4は、円盤部41が前記リール2のリールハブ21内にその底壁21aと対向して配置され、この円盤部41の下面外周部には円環状に制止用ギヤ42が刻設され、この制止用ギヤ42には前記係止突起27の先端部が噛合可能である。また、前記円盤部41の下面中心部は凸面状に突出形成され、後述の解除部材6の円盤部61の上面中心部に接触する。
【0025】
さらに、前記制止部材4の円盤部41の上面には突起部44が上方に延びて形成され、この突起部44には上下方向に延びる十字形状の係止溝45が設けられている。一方、カートリッジケース3の上ケース31の内面には上記係止溝45に挿入される回り止め突起33が立設されている。そして、係止溝45と回り止め突起33の係合で、制止部材4が回転しない状態で上下方向に移動可能に設置されている。なお、前記係止溝45と回り止め突起3とは一文字形状に設けてもよく、また、制止部材4に回り止め突起を上ケース31に係止溝を形成するようにしてもよい。
【0026】
前記制止部材4の突起部44より外周側の円盤部41上面と上ケース31の回り止め突起33の外周側内面との間には、コイルスプリングによる付勢部材5が縮装されて、制止部材4を下方に制止用ギヤ42と係止突起27とが係合する制止方向に付勢している。
【0027】
また、前記解除部材6は、前記制止部材4とリールハブ21の底壁21aとの間に上下移動可能に介装され、中心側の円盤部61の外周の3個所にアーム部62が半径方向に延びて形成され、該アーム部62の先端下面には上下方向に延びる角柱状の押上部63がそれぞれ設けられている。各押上部63は、前記リールハブ21に開口された挿通孔26にそれぞれ出没移動可能に挿通され、その先端はリールハブ21下面のリールギヤ24の歯部に臨んで位置する。その際、前記係止突起27は各アーム部62の間に位置する。なお、上記押上部63は円柱状、楕円柱状等に形成してもよい。また、前記円盤部61とアーム部62とを一体に略三角形状に設けてもよい。
【0028】
前記解除部材6の最下降位置(図1)では、押上部63の先端面はリールギヤ24の略歯先位置となり、上記リールギヤ24にドライブ側回転駆動手段11のチャッキング動作により駆動ギヤ13が噛合するのに応じて解除部材6が押圧され所定のストローク量で押し上げられるようになっている(図3)。また、この解除部材6は、押上部63の挿通孔26への嵌合によりリール2と一体に回転する。また、前記付勢部材5によって前記制止部材4は、その下面中央の凸面部先端が上記解除部材6の上面に当接するように付勢されるものであり、両者は摺動接触する。
【0029】
そして、前記リール2におけるリールギヤ24に貫通形成される挿通孔26は、リールギヤ24の回転方向において少なくとも1つの歯溝(歯先と歯先の間の溝部)を含む範囲に開口される。なお、この挿通孔26は前記押上部63の断面形状に応じて矩形状、円形状、楕円形状等に開口される。
【0030】
例えば、図4の実施の形態に示すように、前記挿通孔26はリールギヤ24の隣接する歯先24aと歯先24a間の歯溝部分に1ピッチの幅で開口される。この挿通孔26に挿通される解除部材6の押上部63の中心は、リールギヤ24の歯溝の中心と一致し、図示の例ではリールギヤ24の歯の側面角度は両側で同じであり、このリールギヤ24と噛合した駆動ギヤ13の歯先とも上記中心位置が合致している。
【0031】
前記挿通孔26の開口幅は、リールギヤ24の1つの歯溝の幅に形成するのが最小であり、リールギヤ24の外径が小さいか歯数が多くてピッチが小さい場合、又は押上部63を大きく設ける場合には、後述の図7又は図8に示すように、1つの歯溝の大きさ以上に開口形成される。この場合には、少なくとも1つの歯溝を含んでそれより両側又は片側に広い範囲に挿通孔26が開口される。
【0032】
これにより、前記リールギヤ24と駆動ギヤ13との噛合において、駆動ギヤ13の歯先位置がリールギヤ24との最終的な噛合位相になく、その噛合過程において1ピッチの範囲で位相がずれて噛合する際に、挿通孔26すなわち押上部63の先端面が1つの歯溝を含んでそれ以上に形成されていることで、駆動ギヤ13の歯先が必ず押上部63の先端面に当接して確実に押し上げることができるものである。これは、リールギヤ24(駆動ギヤ13)の歯溝の中心と歯底の位置が一致しない、歯の側面角度が両側で異なる場合においても同様である。
【0033】
なお、前記制止部材4と解除部材6の少なくとも一方を、二硫化モリブデン、ポリテトラフルオロエチレン、黒鉛(グラファイト)、チタン酸カリウムウィスカ、シリコーン(各種グレードのジメチルポリシロキサン及びその変性物)等の滑剤を含有する合成樹脂で成形して、その滑り性を改善してもよい。また、上記の滑剤と共に、オレイン酸アミド滑剤、エルカ酸アミド系滑剤、ステアリン酸アミド系滑剤、ビス脂肪酸アミド系滑剤、非イオン界面活性剤系滑剤、炭化水素系滑剤、脂肪酸系滑剤、エステル系滑剤、アルコール系滑剤、金属石けんなどの滑剤を添加してもよい。さらに、合成樹脂としては、PC(ポリカーボネート)、P0M(ポリオキシメチレン)、グラスファイバー含有ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)、PPS、ナイロン6又はナイロン66などの脂肪族系ポリアミド、芳香族ポリアミド、超高分子量ポリエチレン、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリスチレン、ポリイミド又はポリアミドイミド又はポリエーテルイミドなどのイミド基を有する耐摩耗性に優れた樹脂を使用するのが好適である。これにより、両者の摺動接触部分の摩擦及び摩耗が低減して、駆動抵抗の減少による安定したリール2の回転が行えると共に、摩耗粉の発生を抑制して記録再生性能の信頼性を確保することができる。
【0034】
前記リール回転制止手段10の作用を説明すれば、図1は磁気テープカートリッジ1の保管状態等の不使用時であり、この状態では、付勢部材5の付勢力によって制止部材4、解除部材6並びにリール2はカートリッジケース3の下ケース32側に移動しており、下ケース32中心部の開口32aはリール2によって閉塞される。解除部材6は下面がリールハブ21の底壁21a上面に当接した最下降状態にあり、その押上部63は先端部がリールギヤ24の歯先位置に一致するように突出しており、解除部材6の上面に当接している制止部材4も下降位置にあり、その制止用ギヤ42にリール2の係止突起27の先端部が係合してリール2の不使用時における回転が拘束され、磁気テープの引き出しを阻止する。
【0035】
一方、磁気テープカートリッジ1をドライブに装填した図3のカートリッジ使用時は、ドライブ側回転駆動手段11の回転シャフト12がリール2の底面に対して接近し、チャッキング動作によって駆動ギヤ13がリールギヤ24に噛合しリール2をケース3に対して若干上方に移動させて保持すると、上記駆動ギヤ13の歯先が解除部材6の押上部63の先端に当接してこれを押し上げる。これに伴い、解除部材6が付勢部材5の付勢力に抗して上方へ移動し、この解除部材6と一体に制止部材4も上方の解除方向へ移動する。これにより制止用ギヤ42と係止突起27の係合が解除され、リール2が回転自在とされる。そして、記録再生装置のドライブによって磁気テープが引き出され又は巻き取りが行われる。
【0036】
上記解除状態においては、解除部材6は押上部63の先端に駆動ギヤ13の歯先が確実に当接した状態となって押圧され、その押上移動が直線的に安定して行え、制止部材4を所期のストローク量で移動させて制止用ギヤ42と係止突起27との係合を確実に解除できる。
【0037】
次に、図5は解除部材6の他の実施の形態を示し、押上部63の先端部形状が異なる他は図4の実施の形態と同様に形成されている。
【0038】
前記押上部63は、前記と同様にリールギヤ24の歯先24a間の歯溝部分に開口した挿通孔26に挿通され、ドライブ側回転駆動手段11の駆動ギヤ13と当接する先端面の中心部には、駆動ギヤ13の歯先が係合可能な凹部63aが形成されている。
【0039】
前記押上部63の凹部63aの駆動ギヤ13との係合深さhは、リールギヤ24と駆動ギヤ13との噛合深さをH、前記制止用ギヤ41と係止突起27の噛合深さ(つまり解除高さ)をD(図示せず)としたとき、押上部63の有効押上高さH−hが解除高さDより十分大きい、H−h≫Dとなる寸法に設定し、解除作動を確保する必要がある。
【0040】
本実施形態の押上部63は先端面に凹部63aを有することにより、図5(A)の不使用時からドライブ側回転駆動手段11のチャッキング動作によって、(B)のように駆動ギヤ13の歯先が押上部63の凹部63aに係合して、駆動ギヤ13の上昇初期から解除部材6の確実な押し上げ作動が得られる。
【0041】
図6はリールギヤ24の他の実施の形態を示し、前記挿通孔26が開口された両側のリールギヤ24の歯先24aの先端が平坦に除去されている。この先端除去形状は平坦形状に代えて、曲面状に除去するR形状又は面取り斜面に除去するC形状としてもよい。
【0042】
本実施形態では、上記挿通孔26の開口端におけるリールギヤ24の歯先24aは、そのままではエッジ状に先鋭となるのを、上記のように低く除去することで成形金型の形成が容易となると共に、成形性が向上する。
【0043】
図7は挿通孔26の他の実施の形態を示し、前記リールギヤ24の2つの歯に跨って挿通孔26が歯先24a間の歯溝より広い範囲に開口され、この挿通孔26が開口する歯(鎖線で示す)を歯元から除去した平坦面24bが挿通孔26の開口周囲に形成されている。
【0044】
本実施形態では、挿通孔26の幅はリールギヤ24の1ピッチより大きく、1つの歯溝を含んでその両側に歯先24aを越えた範囲に形成され、リールギヤ26と位相がずれた状態での駆動ギヤ13の噛合においても、この駆動ギヤ13の歯先が必ず押上部63の先端面に当接して確実な押し上げ作動が得られる。また、挿通孔26の縁部に低い歯が残らないように除去されて、挿通孔26の開口周縁にエッジ状の歯が形成されないことで、成形が容易であると共に強度的に有利である。
【0045】
図8は、さらに他の挿通孔26の実施の形態を示し、リールギヤ24のギヤ歯形状が異なっている。このリールギヤ24の歯先24aは、外周部では先端が平坦で内周側では先端が尖ると共に高さが低くなり、歯の側面角度が両側で異なり歯溝が広く形成されている。そして、2つのギヤ歯に跨って略2ピッチの内径を有する挿通孔26が、中央の歯溝の底部を中心として両側のギヤ歯を越えて隣接する歯溝の底部まで開口されている。また、この挿通孔26が開口された2つの歯を歯元から除去して平坦部24bが形成されている。
【0046】
本実施形態でも挿通孔26の幅はリールギヤ24の1ピッチより大きく1つの歯溝を含んで両側の歯溝の略半分の範囲に形成され、駆動ギヤ13との噛合においてその歯先が必ず押上部63の先端面に当接して確実な押し上げ作動が得られる。また、挿通孔26を開口する歯が除去されて、挿通孔26の開口周縁にエッジ状の歯が形成されないことで、成形が容易であると共に強度的に有利である。
【0047】
次に、図9及び図10はそれぞれ前記解除部材6の他の実施の形態を示すもので、解除部材6を金属板の板金プレスによって形成してなる例である。
【0048】
すなわち、図9では、金属板を解除部材6の円盤部61,アーム部62及び押上部63の展開形状に打ち抜き、アーム部62の先端延長部を下方に折り曲げて押上部63を形成すると共に、さらに先端部を内側に折り曲げて当接部63bを形成してなるものである。なお、当接部63bは折り曲げることなく押上部63の板厚で形成してもよい。
【0049】
また、図10の例では、アーム部62の先端に側部から下方に折り曲げた押上部63を連接し、さらに先端部を折り曲げて当接部63bを形成したものである。
【0050】
上記板金プレスによる解除部材6は、剛性の確保が容易となり、合成樹脂成形品では剛性不足となるような厚みに設計することが可能で、解除部材6の薄肉化によるリール回転制止手段10の設置スペースの確保が容易となると共に、リールギヤ24における挿通孔26の小形化に伴うリール2のドライブ側回転駆動手段11との噛合面積の増大が図れる。
【0051】
次に、図11,図12は前記挿通孔26と押上部63の他の実施の形態を示すものであり、前記リール2におけるリールギヤ24に貫通形成される挿通孔26の内周面と、前記解除部材6の押上部63の外周面とは、いずれかの表面に設けられた接触面積を低減する微小突起を介して接触するように構成されている。
【0052】
まず、図11(A)の例では、押上部63は角棒状で表面は平滑であり、挿通孔26の内面に微小突起26aが押上部63の移動方向に沿う縦方向に形成されている。また、図11(B)の例では、挿通孔26は角孔で内面は平滑であり、角棒状の押上部63の表面に微小突起63dがその移動方向に沿う縦方向に形成されている。上記微小突起26a,63dは高さが数10μm程度であり、図面では誇張して示している。
【0053】
さらに、図12には、前記押上部63が丸棒状に形成された他の実施の形態を示し、角孔状に形成された挿通孔26の内面に接触面積を低減する微小突起が設けられている。
【0054】
つまり、図12(A)の例では、丸棒状の押上部63の表面は平滑であり、挿通孔26の内面に各面で複数の微小突起26aが押上部63の移動方向に沿う縦方向に形成されている。また、図12(B)の例では、丸棒状の押上部63の表面は平滑であり、挿通孔26の内面に各面の中心部に微小突起26aが押上部63の移動方向に沿う縦方向に形成されている。なお、丸棒状の押上部63の表面に接触面積を低減する微小突起を設けるようにしてもよく、また、挿通孔26は丸孔状に形成してもよい。
【0055】
本例では、前記リール回転制止手段10の制止状態から解除状態への移動又は解除状態から制止状態への移動において、前記解除部材6の押上部63の外周面とリール2の挿通孔26の内周面とは、接触面積を低減する微小突起26a又は63dを介して接触していることで、その摩擦抵抗が小さくなり、安定して確実な押上部63の移動が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態による磁気テープカートリッジの不使用状態における断面正面図
【図2】図1の磁気テープカートリッジの要部の分解斜視図
【図3】図1の磁気テープカートリッジの使用状態における要部断面図
【図4】図1におけるリールの挿通孔と解除部材の押上部の部分の縦断面図
【図5】解除部材の押上部の他の実施の形態をチャッキング動作の前後で示す要部断面図
【図6】リールギヤの他の実施の形態を示す要部断面図
【図7】リールギヤの挿通孔と解除部材の押上部の他の実施の形態を示す断面図
【図8】リールギヤの挿通孔のさらに他の実施の形態を示す要部底面図
【図9】解除部材の他の実施の形態を示す斜視図
【図10】解除部材のさらに他の実施の形態を示す斜視図
【図11】リールの挿通孔と解除部材の押上部の部分の他の実施の形態を示す横断面図
【図12】リールの挿通孔と解除部材の押上部の部分のさらに他の実施の形態を示す横断面図
【符号の説明】
1 磁気テープカートリッジ
2 リール
3 カートリッジケース
4 制止部材
5 付勢部材
6 解除部材
10 リール回転制止手段
11 ドライブ側回転駆動手段
12 回転シャフト
13 駆動ギヤ
21 リールハブ
21a 底壁
24 リールギヤ
24a 歯先
24b 平坦部
26 挿通孔
26a 微小突起
27 係止突起
42 制止用ギヤ
62 アーム部
63 押上部
63a 凹部
63b 当接部
63d 微小突起

Claims (1)

  1. 磁気テープを巻装した単一のリールをカートリッジケース内に回転可能に収容し、使用時に前記リールの回転を許容し、不使用時に前記リールの回転を拘束するリール回転制止手段を備えた磁気テープカートリッジにおいて、
    前記リール回転制止手段は、前記リールに対して接離可能に移動してリールの回転を拘束する制止部材と、該制止部材を制止方向に付勢する付勢部材と、前記リールと一体に回転してドライブ側回転駆動手段のチャッキング動作に応じて移動し前記制止部材を解除方向に移動させる解除部材とを有し、
    前記リールにドライブ側回転駆動手段の駆動ギヤと噛合するリールギヤを設け、前記解除部材の一部に形成した押上部を、前記リールギヤに設けた挿通孔を通して先端が前記駆動ギヤに当接可能に設けてなり、
    前記押上部と前記挿通孔とを接触面積を低減する微小突起を介して接触させたことを特徴とする磁気テープカートリッジ。
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