JP3807849B2 - 放水制御システム及び放水制御盤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各放水器が放水起動中か放水停止中かを検出器にて検出し、放水起動中であることが検出されている放水器以外の放水器による放水を禁止制御する放水制御システム、及び該システム内に配置される放水制御盤に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の建築設計の多様化に伴い、大空間や高天井の建築物に対する消防設備として種々の形式が提案されている。このような消防設備を大別すると、広範囲の放水区域に放水方向、範囲を調節できる放水ノズルを設け、火源に対して放水ノズルを向けて放水する可動式消防設備と、複数の放水区域それぞれにスプリンクラーヘッドや放水ヘッド等の放水器を設け、火源の存在する放水区域の放水器を選択して放水する固定式消防設備とが挙げられる。
このうち固定式消防設備においては、複数の放水区域のいずれかにおいて放水起動中である場合、他の放水区域の放水器による放水を禁止するための制御(以下、禁止制御)がなされるのが一般的である。これは通常、複数の放水区域の放水器によって同時に放水を行うための放水能力を備えていないため、同時に放水を行う放水区域を一定数以下(一般には一区域のみ)に制限する必要があるからである。そして延焼拡大等に対応するために放水区域を切替える際には、現在放水中の放水器が停止したことを確認し、禁止制御を解除して、他の放水区域の放水器による放水を起動している。
【0003】
このような禁止制御を行う放水制御システムについてより具体的に説明する。図1は従来及び本発明に共通の固定式消防設備の全体構成を示す図である。この図1に示すように、放水区域A、Bにはそれぞれ、火災感知器1a、1b、放水区域感知器2a、2b、放水器3a、3b及び手動操作盤4a、4bが配置されている。また放水区域外に配置された水源水槽6には加圧送水装置7が設けられ、この加圧送水装置7によって各放水器3a、3bに水が供給される。また放水区域外にはさらに、全放水区域内に配置された放水等を集中制御する集中制御盤5が設けられている。
【0004】
ここで各放水器3a、3bと加圧送水装置7との間の放水路9a、9bには該放水路9a、9bを開放又は遮蔽する開放弁10a、10bと、放水路9a、9b中の水圧を検出することにより各放水器3a、3bが放水起動中か放水停止中かを検出する検出器たる圧力スイッチ10a、10bが設けられている。そして、いずれかの放水器3a、3bが放水起動中であることが圧力スイッチ10a、10bにて検出されている場合には、他の放水器3a、3bによる放水を禁止するための禁止制御が手動操作盤4a、4b又は集中制御盤5(本明細書中において、これら手動操作盤4と集中制御盤5とを総称して放水制御盤とする。)において行われる。すなわち他の放水器への切替えが指示された場合には、放水起動中の放水器に通ずる放水路の開放弁を遮断すると共に、該放水起動中の放水器が放水停止中となったか否かを圧力スイッチにて検出する。そして、この放水圧力が放水停止中となるまで他の放水器による放水を禁止し、放水停止中となった場合には他の放水器による放水を起動すべく、該起動する放水器に通ずる放水路の開放弁を開放する。
なお開放弁のON/OFFでなく圧力スイッチにて放水起動中か放水停止中かを検出するのは、開放弁のON/OFFと実際の放水圧力の変化との間に時間差があるため、実際の放水圧力に基づいて放水状態を判断することとしているためである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来のこのような固定式消防設備の放水制御システムにおいては、圧力スイッチにて放水起動中か放水停止中かを検出していたので、圧力スイッチが故障した場合には、放水停止中であるにも関わらず圧力スイッチが復旧しないため、放水起動中であると検出され、禁止制御を解除することができなかった。したがって火災が他の放水区域へ延焼しているにも関わらず、該延焼している放水区域へ放水を切替えることができないおそれがあった。
【0006】
本発明は、従来のこのような問題点に鑑みてなされたもので、放水器切替時において圧力スイッチが故障した場合であっても他の放水区域へ放水を切替え、確実な放水切替えを可能とする、放水制御システム及び該放水制御システム内において放水制御を行う放水制御盤を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような従来の放水制御システムにおける問題点を解決するために請求項1に記載の本発明は、複数の放水区域それぞれに配置された複数の放水器と、各放水器が放水起動中か放水停止中かを検出する複数の検出器と、前記放水器による放水を制御するもので同時に放水制御可能な放水区域数が予め決められており、放水可能な区域以外の放水区域に対する放水を禁止制御する制御部と、を備える放水制御システムにおいて、前記制御部は、前記複数の放水器相互の切替えが指示された場合において、該指示の直前に放水起動中であった放水器が放水停止制御されたにも関わらず前記指示の以降にも放水起動中であることが前記検出器にて検出されている場合、該検出されている時間を計測する計測部を備え、前記計測部による計測時間が所定時間以上になった際、前記制御部による放水の禁止制御を解除することを特徴として構成されている。
【0008】
また従来の放水制御盤における問題点を解決するために請求項2に記載の本発明は、複数の放水区域それぞれに配置された複数の放水器と、各放水器が放水起動中か放水停止中かを検出する複数の検出器とを備える放水制御システムに配置されるもので、前記放水器による放水を制御するもので同時に放水制御可能な放水区域数が予め決められており放水可能な区域以外の放水区域に対する放水を禁止制御する制御部を備える放水制御盤において、前記放水制御盤の前記制御部は、前記複数の放水器相互の切替えが指示された場合において、該指示の直前に放水起動中であった放水器が放水停止制御されたにも関わらず前記指示の以降にも放水起動中であることが前記検出器にて検出されている場合、該検出されている時間を計測する計測部を備え、計測部による計測時間が所定時間以上になった際、前記制御部による放水の禁止制御を解除することを特徴として構成されている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の放水制御システム及び放水制御盤の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本願の固定式消防設備の全体構成を示す図、図2は集中制御盤の要部正面図、図3は手動操作盤の要部正面図、図4は放水制御の論理回路図である。
【0010】
図1に示すように、複数の放水区域A、Bにはそれぞれ、火災感知器1a、1b、放水区域感知器2a、2b、放水器3a、3b、及び手動操作盤4a、4bが配置されている。このうち火災感知器1a、1bは各放水区域内における火災の発生を検出するもので(また後述するAND出力を得るための放水AND用感知器であり)具体的には光電式煙感知器の如き感知器である。また放水区域感知器2a、2bは各放水区域A、B内における火源位置を特定するもので具体的には赤外線スポット型感知器の如き感知器である。また放水器3a、3bは放水区域A、B内への放水を行うものであり具体的にはスプリンクラーヘッドや放水ヘッド等の開放型の固定式放水器である。また手動操作盤4a、4bは該手動操作盤4a、4bの配置された放水区域A、B内における放水器3a、3bの放水を現地にて制御すると共に該放水器3a、3bによる放水を手動で操作するために使用される。
【0011】
また図1に示すように、放水区域A、Bの区域外には、集中制御盤5が設けられている。この集中制御盤5は各放水区域A、B内の放水制御、切替え制御等を集中制御するもので、各放水区域A、B内の火災感知器1a、1b、放水区域感知器2a、2b、放水器3a、3b及び手動操作盤4a、4bと、後述する加圧送水装置7、開放弁9a、9b及び圧力スイッチ10a、10bに電気的に接続されている。なお図1においては電気的接続の図示を省略する。
【0012】
また放水区域A、B外の水源水槽6には加圧送水装置7が設けられ、この加圧送水装置7によって各放水器3a、3bに水が供給される。具体的には加圧送水装置7から放水路8aを経て放水器3aに、放水路8bを経て放水器3bにそれぞれ放水用の水が供給される。ここで各放水路8a、8b中には、該放水路8a、8bを開放又は遮蔽する開放弁9a、9bが設けられている。
また放水路8a、8b中には、各開放弁9a、9bに対する放水器3側の近傍位置に、検出器たる圧力スイッチ10a、10bが設けられている。この圧力スイッチ10a、10bは、放水路8a、8b中の水圧を検出することによって各放水器3a、3bが放水起動中か放水停止中かを検出する。例えば、圧力スイッチ10aは放水路8a中の水圧が所定値以上であればON状態となってON信号を出力し、所定値以下であればOFF状態(復帰状態)となってOFF信号を出力する。これらON信号又はOFF信号は手動操作盤4a、4b及び集中制御盤5に入力され、該手動操作盤4a、4b及び集中制御盤5では、ON信号入力時には放水器3aは放水起動中であり、OFF信号入力時には放水器3aは放水停止中であると判断する。
【0013】
次に本放水制御システムにおける放水制御の概要について、図1〜3を参照して説明する。
本放水制御システムにおいては、放水を自動で行うためのモード(以下、自動放水モード)と、放水を手動で行うためのモード(以下、手動放水モード)との2つのモードにて放水可能である。
初期状態においては自動放水モードに設定されており、火災感知器1a、1bと放水区域感知器2a、2bとのAND出力が得られた放水区域A、Bに対して自動的に放水が行われる。なお誤放水を防止するため、火災感知器1a、1bと放水区域感知器2a、2bとのAND出力が得られることにより所定時間のカウントダウンが開始され、該カウントダウン終了までに放水停止が指示されない場合に限って自動放水が行われる。このカウントダウン時間は、図2の集中制御盤5の時間表示部51に表示される。
【0014】
また手動放水モードにおける放水は、火災感知器1a、1bや放水区域感知器2a、2bからの出力の有無に関わらず、集中制御盤5又は放水したい放水区域A、Bの手動操作盤4a、4bを操作して手動で行うことができる。
集中制御盤5を介して放水を行うためには、放水したい放水区域に割当てられた表示群53a又は表示群53bの選択ボタン59を押して放水区域を選択する(なお本実施形態において表示群53aは放水区域A、表示群53bは放水区域Bにそれぞれ割当てられている)。放水区域を選択後、集中制御盤5の放水キー部52に所定の鍵を指込み、「放水」側へ鍵を回すことによって選択した放水区域に放水が開始される。
また手動操作盤4を介して放水を行うためには、放水したい放水区域A、Bの手動操作盤4a、4bの選択ボタン43を押す。そして放水キー部41に所定の鍵を指込み、「放水」側へ鍵を回すことによって放水を開始する。
なお、監視区域A、Bが同一空間内で隣り合っている場合など両方の監視区域が目視できる場合には、手動操作盤4は放水区域A、B毎にそれぞれ設けなくともよく、一つの手動操作盤で選択放水できるようにしても良い。図3の手動操作盤4は5つの監視区域を選択して放水することができる。
また自動放水モード及び手動放水モードにおける放水の緊急停止は、集中制御盤5の緊急停止ボタン54を押す。あるいは放水起動中の放水区域A、Bの手動操作盤4a、4bの緊急停止ボタン42を押す。
【0015】
この他、集中制御盤5の表示群53a、53bにはそれぞれ、図2中上方から、火災感知器1a、1bにて火災発生が検出されている時に点灯する火災灯55、放水区域感知器2a、2bにより放水区域として特定されている時に点灯する火災灯56、開放弁9a、9bが開放途中にある時に点滅すると共に該開放弁9a、9bが完全に開放している時に点灯する起動弁開灯57、圧力スイッチ10a、10bにより放水起動中であることが検出されている時に点灯する放水灯58が配置されている。なお選択ボタン59は、自動放水モードにおいては火災感知器1a、1bと放水区域感知器2a、2bとのAND出力が得られている時に点灯し、手動放水モードにおいては該選択ボタン59が押されることによって点灯する。また図示は省略するが、手動操作盤4a、4bや集中制御盤5には、操作員相互が連絡を取るためのインターホンや、警報を発するブザー等がさらに設けられている。
なおこのような手動操作盤4a、4bや集中制御盤5における制御は、これら手動操作盤4a、4b及び集中制御盤5に設けた図示しない制御部により行われる。この制御部は電子回路により、又はさらにCPU、外部記憶装置及びプログラムを含んで構成されている。
【0016】
前記の如き自動放水モード又は手動放水モードによる放水起動中においては、従来と同様に、手動操作盤4a、4b及び集中制御盤5の制御部において禁止制御が行われる。例えば放水区域Aの放水器3aが放水起動中である状態において、他の放水区域Bの放水器3bへの放水切替えが指示された場合を考える(この指示は、自動放水モード下においては他の放水区域Bの火災感知器1bと放水区域感知器2bとのAND出力が得られることにより、あるいは手動モード下においては集中制御盤5の表示群53bの選択ボタン59か手動操作盤4bの選択ボタン43が押されることにより行われる)。
この指示が行われた場合、手動操作盤4b及び集中制御盤5の制御部は、放水起動中の放水器3aに通ずる放水路8aの開放弁9aを遮断すべく該開放弁9aに制御信号を出力し、圧力スイッチ10aからの入力信号に基づいて放水起動中の放水器3aが放水停止中となったか否かを判別する。そして放水器3aが放水停止中となるまで他の放水器3bによる放水を禁止するため開放弁9bの遮断を維持するための制御信号を出力する(あるいは開放するための制御信号を出力せず)。この信号出力中には、放水器3bを選択するための選択ボタン59、43は非有効状態となり、選択ボタン59、43が押されても放水器3bによる放水は行われない。その後、放水器3aが放水停止中となった場合には放水器3bによる放水を起動すべく、開放弁9bを開放するための制御信号を出力する。すると放水器3bを選択するための選択ボタン59、43は有効状態となり、選択ボタン59、43が押され放水キー部52、41が放水側に回されると放水器3bによる放水が起動する。
ここで制御部は従来と異なり、所定条件下において、放水区域の切替え時に放水停止した放水区域から放水停止信号を受信しない場合でも他放水区域への放水禁止制御を解除する。これは、圧力スイッチ10aが故障し、他放水区域の放水切替えのため放水器3aが放水停止したにも関わらず放水起動中であると検出された場合であっても、放水区域Bへの放水切替えを可能とするためである。
つまり、本発明の実施形態は、放水区域の放水停止を行なって所定時間経過しても圧力スイッチから放水停止信号が受信されない場合に、禁止制御を解除して他の放水区域への放水を可能とする。
【0017】
以下、上記禁止制御及び該禁止制御の解除を達成するための論理回路について、図4、5を参照して説明する。
図4において、U1はラッチIC部であり、該ラッチIC部U1の出力で放水器3a、3bを放水起動とするか放水停止とするかが決定されている。すなわちラッチIC部U1のセット端子に信号が入力された時にはラッチIC部U1から放水起動のための放水起動信号が出力され、ラッチICのリセット端子に信号が入力された時にはラッチICから放水停止ための放水停止信号が出力される。
【0018】
このうちラッチIC部U1のリセット端子へ入力される信号は、緊急停止信号、放水区域変更信号又はパワーオンリセット信号のいずれかである。このため図4に示すように、緊急停止信号と放水区域変更信号とを入力とするOR回路U2が形成され、さらにOR回路U2の出力とパワーオンリセット信号とを入力とするOR回路U3が形成されて、このOR回路U3の出力信号がラッチIC部U1のリセット端子へ入力される。
ここで緊急停止信号とは、手動操作盤4a、4bの緊急停止スイッチ42又は集中制御盤5の緊急停止スイッチ54が押された際に発せられる信号である。また放水区域変更信号とは、上記のように自動放水モード又は手動放水モード下における放水切替えが指示された際、手動操作盤4a、4b又は集中制御盤5から発せられる信号である。またパワーオンリセット信号とは、停電復旧時等における誤動作を防止するため、手動操作盤4a、4b又は集中制御盤5の電源が一旦電源が遮断された後の再投入時に、手動操作盤4a、4b又は集中制御盤5から発せられる信号である。
【0019】
またラッチIC部U1のセット端子に入力される信号は、基本的には従来と同様に、放水キー操作信号かカウントダウンタイマータイムアップ信号のいずれかである。このため図4に示すように、放水キー操作信号と、カウントダウンタイマータイムアップ信号とを入力とするOR回路U4が形成されている。
ここで放水キー操作信号とは、上述のように手動操作盤4a、4b又は集中制御盤5において手動放水モードにおける放水が指示された際、発せられる信号である。またカウントダウンタイマータイムアップ信号とは、上述のように自動放水モードにおける誤放水を防止するためのカウントダウンタイマーがカウントアップした際、発せられる信号である。
【0020】
ここで禁止制御を行うため、OR回路U4から出力された信号は放水起動禁止信号にてキャンセル可能とされている。このためOR回路U4の出力と、放水起動禁止信号の反転信号とを入力とするAND回路U5が形成されており、放水起動禁止信号がONである限り、ラッチIC部U1のセット端子には信号が入力されない。
この放水起動禁止信号は、基本的には従来と同様に、いずれかの放水器3による放水が行われていることを示す放水起動中信号によって構成される。この放水起動中信号は、少なくとも一つ以上の圧力スイッチが作動中であることを示す圧力スイッチ作動中信号(代表信号)と、圧力スイッチの作動回線と選択回線とが同じであることを示す一致信号の反転信号とを入力とするAND回路U7から出力される。
【0021】
なお図5には一致信号を形成する論理回路を示す。
このように圧力スイッチの作動回線と選択回線とが同じであることを判断するのは次の理由による。すなわち一旦放水器3a、3bの停止や切替えを指示したものの、火災の勢いがぶり返してきたような場合に再放水を行いたい場合がある。しかし通常の制御下では圧力スイッチ10a、10bの復帰を待たないと再放水できないので、再放水を迅速に行うことができないおそれがある。このような不具合を解消するため、本制御システムにおいては同一の放水器3a、3bであれば圧力スイッチの復帰を待つことなく再放水が可能となるようにしているのである。このため図5に示すように、放水器3aの圧力スイッチ10aが作動中であることを示す信号と放水器3aが選択されていることを示す信号とを入力とするAND回路U8、放水器3bの圧力スイッチ10bが作動中であることを示す信号と放水器3bが選択されていることを示す信号とを入力とするAND回路U9、AND回路U8の出力とAND回路U9の出力とを入力とするOR回路U10が設けられており、このOR回路U10の出力として一致信号が形成されている。
【0022】
ここで本制御システムにおいては、禁止制御を所定条件下で解除可能とするため、放水起動禁止信号は圧力スイッチ故障信号にてキャンセル可能とされている。このため図4に示すように、圧力スイッチ故障信号の反転信号と、放水起動中信号とを入力とするAND回路U6が形成されており、圧力スイッチ故障信号がONの場合には、放水起動禁止信号がAND回路U5に入力されない。
この圧力スイッチ故障信号は、放水器3の切替えが指示された際、所定時間経過しても切替え前の放水器3の放水が停止しない場合に発せられる。このため、AND回路U7の出力と、ラッチIC部U1の反転出力とを入力とするNAND回路U11が形成され、またこのNAND回路U11の出力によりリセットされる計測部たる圧力スイッチ故障検出タイマーTM1が設けられている。
【0023】
したがって放水起動信号がOFFかつ圧力スイッチ信号がONの場合(すなわち放水停止が指示されているにも関わらず圧力スイッチが復帰しない状態)以外には、圧力スイッチ故障検出タイマーTM1のリセット状態が維持され、カウントダウンは行われない。一方、放水起動信号がOFFかつ圧力スイッチ信号がONの場合には、圧力スイッチ故障検出タイマーTM1のリセット状態が解除され、該圧力スイッチ故障検出タイマーTM1によるカウントダウンが行われる。そしてカウントアップ以前に圧力スイッチ信号がOFFとなれば圧力スイッチ故障検出タイマーTM1はリセットされるので圧力スイッチ故障信号は出力されず、したがって禁止制御は解除されないが、カウントアップした場合には圧力スイッチ故障検出タイマーTM1から圧力スイッチ故障信号が出力され、この反転信号がAND回路U6に入力されて、放水起動禁止信号が解除される。したがってラッチIC部U1からは放水起動信号が出力され、放水器3a、3bの切替えが行われる。なお圧力スイッチ故障検出タイマーTM1のCLK端子にはカウントダウン同期用のクロック信号が入力される。
【0024】
なお本制御システムの設置場所によって開放弁9a、9bから放水器3a、3bに至る放水路8a、8bの長さや管径が異なるため、放水を停止してから圧力スイッチ10a、10bが正常に復帰するまでの長さも異なる。このため、圧力スイッチ故障検出タイマーTM1には図示しない調整ダイヤルが設けられており、この調整ダイヤルを介して、圧力スイッチ故障検出タイマーTM1のカウントアップ時間(リセット信号が入力されてからタイムアップするまでの時間)が調整可能である。
【0025】
次に切替動作のタイミングについて、放水器3aで放水を行っている状態から、放水器3bでの放水に切替える場合を例にとって説明する。
図6には正常動作時(圧力スイッチ10aに故障がない状態での動作時、以下同じ)におけるタイミングを示し、図7には異常動作時(圧力スイッチ10aに故障がある状態での動作時、以下同じ)におけるタイミングを示す。これら図6、7はそれぞれ、符号正視状態における上方から順に、放水区域Aにおける開放弁9aの開出力(開放弁を開くための出力)、選択ボタン59、43、圧力スイッチ10a、及び放水圧力と、放水区域Bにおける、開放弁9bの開出力、選択ボタン59、43、圧力スイッチ10b、及び放水圧力と、圧力スイッチ故障検出タイマーTM1の出力と、放水起動禁止信号の出力を示す。また図6、7の最下段には操作者による操作内容等を示す。
【0026】
まず図6に示す正常動作時のタイミングについて説明する。
当初、放水区域Aの放水器3aにおいて放水が行われているので、該放水区域Aにおける開放弁10aの開出力はONであり、選択ボタン59、43は点灯している。また放水圧力は放水中圧力を示し、該圧力を検出する圧力スイッチ10aはONしている。一方、放水区域Bにおいては非放水のため、開放弁10bの開出力はOFFであり、選択ボタン59、43は消灯している。また放水圧力は非放水中圧力を示し、該圧力を検出する圧力スイッチ10bはOFFしている。またこのように放水起動中においては圧力スイッチ故障検出タイマーTM1はリセット状態を維持されてその出力はOFFであり(図4参照)、また放水区域A以外での放水を禁止すべく放水起動禁止信号はONである。
【0027】
ここで放水区域Bの放水器3bの選択ボタン59、43が押されること等により放水器3bへの放水切替が指示された際、放水区域Aにおける開放弁10aの開出力はOFFとなり、開放弁9aを閉じ、選択ボタン59、43は消灯となる。また開放弁9aの閉制御により放水圧力は徐々に低下するが、該圧力が完全に下がるまでは圧力スイッチ10aはONのままである。したがって圧力スイッチ10aがOFFになる時間T1まで放水起動禁止信号はONのままであり、放水区域Bにおいては、まだ禁止制御が解除されていないために放水不可能状態であり、開放弁10bの開出力はOFF、選択ボタン59、43は放水区域Aの放水停止が完全に終了するまで点滅、圧力スイッチ10bはOFF、放水圧力は非放水中圧力である。
【0028】
また切替えが指示された際、放水起動禁止信号はOFFかつ圧力スイッチ信号はONであるため、圧力スイッチ故障検出タイマーTM1がカウントダウンを開始する。
そして放水区域Aでの放水圧力が十分に低下し、圧力スイッチ故障検出タイマーTM1がカウントアップする前に放水区域Aでの圧力スイッチ10aがOFFになると(図6において符号T1にて示す時点)、圧力スイッチ故障検出タイマーTM1がリセットされると共に放水起動禁止信号はOFFとなり、B区域において、選択ボタン59、43は点灯となる。すると該選択ボタン59、43が有効状態となり、この状態で放水キー52、41を放水側に回すと、B区域において放水制御が開始され開放弁9bの開出力はONとなり、放水圧力が上昇する。
そして放水圧力が所定値以上にまで上昇すると、B区域の圧力スイッチ10bはONとなる(図5において符号T2にて示す時点)。
これで正常時における放水器3aから放水器3bへの放水切替が完了する。
【0029】
次に図7に示す異常動作時のタイミングについて説明する。
図7における符号T3までの状態は図6における符号T1までの状態と同じであるが、その後、A区域での放水圧力が十分に低下しても、A区域の圧力スイッチ10aがOFFにならない場合、圧力スイッチ故障検出タイマーTM1がカウントアップする(図7において符号T4にて示す時点)。すると、制御部が圧力スイッチ故障信号の出力で禁止制御を解除することによって放水起動禁止信号はOFFとなる。すると放水器3bの選択ボタン59、43が点滅から点灯になり有効状態となる。よって放水キー52、41を操作することでB区域の放水制御が開始され、放水区域Bの開放弁9bの開出力はONし、放水圧力が上昇する。そして放水圧力が一定値以上にまで上昇すると、圧力スイッチ10bはONとなる。
これで異常時における放水器3aから放水器3bへの放水切替が完了する。
【0030】
さてこれまで本発明の一実施形態について説明したが、本発明は前記に示した実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいものであり、以下、これら異なる形態について説明する。
まず本制御システムは前記実施形態に示した固定式消防設備以外の周知のあらゆる消防設備に適用されてよい。また放水器3の放水状態を検出するための検出器としては圧力スイッチ以外にも周知のあらゆる検出器が用いられてよく、また計測部としては図示のタイマー以外にも周知のあらゆる計測部が用いられてよい。この他、図4、5に示した論理回路図は一例であり、計測部による計測時間が所定時間以上となったことに基づいて禁止制御を解除することは、図示以外の論理でも達成可能である。
上記実施形態においては放水区域がA、Bの2区域であり、また各放水区域には放水器を一器のみ設けているが、3つ以上の放水区域それぞれに複数の放水器を設けてもよい。また手動操作盤か集中制御盤のいずれか一方を省略することも可能である。
【0031】
【発明の効果】
これまで説明したように請求項1、2に記載の本発明は、制御部は、複数の放水器相互の切替えが指示された場合において、指示の直前に放水起動中であった放水器が指示の以降にも放水起動中であることが検出器にて検出されている場合、該検出されている時間を計測する計測部を備え、計測部による計測時間が所定時間以上になった際、制御部による放水の禁止制御を解除すること等により、切替え指示後の計測時間の経過によって圧力スイッチの故障を自動的に判断することができる。そして圧力スイッチが故障した場合においても禁止制御を自動的に解除し、確実な放水切替を行うことができる。したがって放水システム全体の信頼性を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来及び本願に共通の固定式消防設備の全体構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態における集中制御盤の要部正面図である。
【図3】本発明の一実施形態における手動操作盤の要部正面である。
【図4】本発明の一実施形態における放水制御の論理回路図である。
【図5】図4の一致信号を形成する論理回路を示す論理回路図である。
【図6】正常動作時における放水区域切替動作のタイミングを示すタイミングチャートである。
【図7】異常動作時における放水区域切替動作のタイミングを示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
A、B 放水区域
U1 ラッチIC部
U2〜U11 AND回路、OR回路又はNAND回路
TM1 圧力スイッチ故障検出タイマー
1a、1b 火災感知器
2a、2b 放水区域感知器
3a、3b 放水器
4a、4b 手動操作盤
5 集中制御盤
6 水源水槽
7 加圧送水装置
8a、8b 放水路
9a、9b 開放弁
10a、10b 圧力スイッチ
51 時間表示部
41、52 放水キー部
53a、53b 表示群
54、42 緊急停止ボタン
55 火災灯
56 火災灯
57 起動弁開灯
58 放水灯
59 選択ボタン

Claims (2)

  1. 複数の放水区域それぞれに配置された複数の放水器と、各放水器が放水起動中か放水停止中かを検出する複数の検出器と、前記放水器による放水を制御するもので同時に放水制御可能な放水区域数が予め決められており放水可能な区域以外の放水区域に対する放水を禁止制御する制御部と、を備える放水制御システムにおいて、
    前記制御部は、
    前記複数の放水器相互の切替えが指示された場合において、該指示の直前に放水起動中であった放水器が放水停止制御されたにも関わらず前記指示の以降にも放水起動中であることが前記検出器にて検出されている場合、該検出されている時間を計測する計測部を備え、
    前記計測部による計測時間が所定時間以上になった際、前記制御部による放水の禁止制御を解除すること、
    を特徴とする放水制御システム。
  2. 複数の放水区域それぞれに配置された複数の放水器と、各放水器が放水起動中か放水停止中かを検出する複数の検出器とを備える放水制御システムに配置されるもので、前記放水器による放水を制御するもので同時に放水制御可能な放水区域数が予め決められており放水可能な区域以外の放水区域に対する放水を禁止制御する制御部を備える放水制御盤において、
    前記放水制御盤の前記制御部は、
    前記複数の放水器相互の切替えが指示された場合において、該指示の直前に放水起動中であった放水器が放水停止制御されたにも関わらず前記指示の以降にも放水起動中であることが前記検出器にて検出されている場合、該検出されている時間を計測する計測部を備え、
    前記計測部による計測時間が所定時間以上になった際、前記制御部による放水の禁止制御を解除すること、
    を特徴とする放水制御盤。
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