JP3806619B2 - 超電導単一磁束量子回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は単一磁束量子を情報担体として利用する単一磁束量子回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
単一磁束量子回路は情報担体に単一磁束量子(以下SFQと略す)を用いた論理回路である。伝搬するSFQはパルス幅が数psの電圧パルスとして扱うことができるため、SFQ回路により100GHz以上の高速、高スループットな情報処理回路が容易に実現できる。また論理回路で必要な状態記憶は超電導ループによるSFQ保持現象により実現されるため、容易に順序回路を構成することができる。さらに回路は超電導体で構成されるため、その高速性を維持しつつ、超低消費電力が実現できる。これまでにもっとも基本的な回路であるジョセフソン伝送線路やデータフリップフロップ等の基本回路から加算器や相関器等で代表される中規模回路が提案されている。
【0003】
一般的に順序回路で情報を処理する場合、回路を正常に動作保証させるためには、順序回路の内部状態を初期値に設定すること、つまり初期化を行う必要がある。なぜならば順序回路では回路の初期状態がその後に展開される回路動作そのものを決定するからである。ところが、従来のSFQ回路では初期化機能については重要視されておらず、十分な配慮がなされていない。
【0004】
たとえば、データフリップフロップがカスケードに接続された順序回路について考えてみる。図1に等価回路を模式的に示すように、それぞれのデータフリップフロップDFF1、DFF2は磁束量子保持インダクタ305の1端がジョセフソン接合301を介して入力端子307に接続されるとともにジョセフソン接合302を介して接地され、他端が出力端子309に接続されるとともにジョセフソン接合303を介してクロックパルスの入力端子308に接続され、ジョセフソン接合304を介して接地される。DFF1の出力端子309とDFF2の入力端子307は接続される。
【0005】
図1におけるデータフリップフロップによる順序回路の動作は以下の通りである。いま、DFF1、DFF2はともに初期状態にある、すなわち、いずれの磁束量子保持インダクタ305にも磁束量子が保持されていないものとする。したがって、いずれの磁束量子保持インダクタ3051,3052にも、後述する周回電流3061,3062が無いものとする。この状態で、DFF1の入力端子3071にデータ入力としてSFQパルスを入力すると、ジョセフソン接合3021が電圧状態にスイッチして磁束量子保持インダクタ3051に周回電流3061が流れる。ここで、周回電流の流れるループは磁束量子保持インダクタ3051、ジョセフソン接合3041、接地回路およびジョセフソン接合3021のループである。周回電流3061が流れることで、入力端子3071へのデータ入力がDFF1に記憶されたことになる。このときはDFF1の出力端子3091の電圧は変化しないから、これに接続されたDFF2の入力端子3072は、何ら影響されない。次いで、DFF1、DFF2のそれぞれのクロックパルスの入力端子3081,3082からクロックパルスが入力されると、DFF1では、そのパルスに伴う電流と先の周回電流3061が重畳してジョセフソン接合3041が電圧状態にスイッチする。この動作により周回電流3061は消失し、保持していたデータを出力端子3091から電圧パルスとして出力する。一方、DFF2では、周回電流3062が無いから、入力端子3082から入力されたクロックパルスはジョセフソン接合3032が電圧状態にスイッチすることにより入力が阻止される。また、DFF1の出力端子3091から出力された電圧パルスが入力端子3072にデータ入力として加えられるからジョセフソン接合3022が電圧状態にスイッチして磁束量子保持インダクタ3052に周回電流3062が流れる。すなわちDFF1の記憶内容がDFF2に移されて記憶されたことになる。新しい入力をDFF1にデータ入力として加えるには、このクロックパルスによるデータ移送が終わった後に、入力端子3071にデータ入力としてSFQパルスを入力すればよい。
【0006】
このように、各データフリップフロップDFFの周回電流306はクロックパルスによるデータ移送によって消失させられるが、これには、必ず、出力端子309から保持されていたデータを電圧パルスとして放出する動作を伴うものであるから出力端子にパルスを放出することなく周回電流を消すことはできない。また、この電圧パルスの放出は、カスケード接続されたデータフリップフロップDFFでは、次段のデータフリップフロップDFFの入力となるから、クロックパルスによるデータ移送によって、全てのDFFの周回電流を一斉に消失させて初期化をすることはできない。
【0007】
初期化機能について配慮されたSFQ回路の例は、アイトリプルイー・トランザクション・アプライド・スーパコンダクティヴィティ、1999年第9巻、第3553ページ〜第3556ページにL−gateと呼ばれるものがあり、同文献の図1に、L−gateでフリップフロップ回路を構成した例が示されている。そして初期化機能を含むすべての論理機能を実現する構成法が述べられている。しかしながら、L−gateの採用により初期化機能を実現する場合には、回路の構成の全てをL−gateの組合せとして実現しなければならない。そのため、初期化機能を必要とするのが回路の一部である場合などには、従来の回路と比較して、同じ機能を実現するために数倍の数の素子が必要であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
回路の再構築を必要とすることなく、回路の初期化機能の必要な部分にのみ周回電流消去回路を付加することにより、SFQ保持機能を持つ論理回路の内部状態を初期化することにある。また、周回電流消去回路の構造の持つ特性を利用して、従来回路の高機能化を図り、さらには、複雑な論理回路をより少ない素子数かつ高マージンで実現することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
図1の説明からも分かるように、初期化するということは磁束量子保持インダクタに流れている周回電流を消滅させることである。本発明では、このため、磁束量子保持インダクタを2分するとともに、2分された磁束量子保持インダクタの一方にジョセフソン接合を接続する。同時に、周回電流消去回路を前記磁束量子保持インダクタの分割点と接地端との間に挿入する。この周回電流消去回路は磁束量子保持インダクタに周回電流が有るか否かを初期化パルスの印加に合わせて自動的に判別するようにして、周回電流が有るときのみ前記分割のためのジョセフソン接合を電圧状態にして周回電流を消滅させる。周回電流が無いときは、初期化パルスは自ずと無効になるようにされる。
【0010】
また、周回電流消去回路の構造の持つ特性を利用して、入力パルスを分配する等の機能を持たせることで、従来回路の高機能化を図り、さらには、複雑な論理回路をより少ない素子数かつ高マージンで実現する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本願発明を実施例により説明する。この実施例は本願発明を用いた一例であり、本願発明は本例により限定されない。
【0012】
(実施例1)
本願発明で提案する周回電流消去回路をデータフリップフロップに適用して初期化機能を付加したデータフリップフロップ回路の初期化を実現した。図2にこの実施例としての等価回路を示す。図2では、簡単化のために、図1におけるデータフリップフロップDFF1のみを示すとともに、図1で説明したものと等価な働きをするものには、同一の参照符号を付した。また、図1では表示を省略したバイアス電流源を表示し、ジョセフソン接合301と302との接続点にバイアス電流源412を、ジョセフソン接合303と304との接続点にバイアス電流源413を、それぞれ接続した。図1における磁束量子保持インダクタ305をインダクタ405、406の二つに分割し、インダクタ406の一方にジョセフソン接合407を設ける。インダクタ405と406の接続点に接続されている400が周回電流消去回路である。周回電流消去回路は1端が接地されたジョセフソン接合411にジョセフソン接合409を接続するとともに、ジョセフソン接合409の他端をインダクタ408を介してインダクタ405と406の接続点に接続する。ジョセフソン接合407の接続位置はインダクタ406のいずれの側でもよいが、この実施例ではジョセフソン接合303と304に近い位置とした。ジョセフソン接合409とジョセフソン接合411との接続点には、ジョセフソン接合410を介して初期化パルスの入力端416およびバイアス電流源414を接続する。また、ジョセフソン接合409とジョセフソン接合411との接続点は、必要ならモニターできるように端子417を接続する。
【0013】
図2におけるデータフリップフロップDFFの動作は、図1で説明したのと同じである。ただし、磁束量子保持インダクタ305がインダクタ405、406の二つに分割され、インダクタ406に直列にジョセフソン接合407が設けられているので、周回電流306はこのジョセフソン接合407を通して流れることになる。いま、データフリップフロップDFFの入力端子307に入力があり、磁束量子保持インダクタに周回電流306が流れているものとする。この状態では、図2に示す実施例では、インダクタ405、インダクタ408、ジョセフソン接合409、ジョセフソン接合411および接地回路よりなるループにも周回電流が流れる。
【0014】
周回電流306が流れている状態でデータフリップフロップDFFを初期化する、すなわち、磁束量子保持ループ中の周回電流を消すには、周回電流消去回路400の入力端子416へ初期化のための初期化パルスを入力する。この場合は、ジョセフソン接合411が電圧状態にスイッチして、初期化パルスはジョセフソン接合407まで伝播し、ジョセフソン接合407を電圧状態にスイッチさせることになる。その結果、周回電流306は消滅する。一方、周回電流306が流れていない状態で周回電流消去回路400の入力端子416へ初期化のための初期化パルスが入力される場合を考えてみる。このときは、周回電流306が流れていないデータフリップフロップDFFの入力端子308から入力されたクロックパルスと同様に、初期化パルスは電圧状態にスイッチするジョセフソン接合410に阻まれて入力されない。
【0015】
また、周回電流306が流れている状態で入力端子308からクロックパルスが入力された場合は、前述したように、ジョセフソン接合304が電圧状態にスイッチする。このことにより周回電流消去回路400側へSFQパルスが伝播しようとするが、ジョセフソン接合409が電圧状態にスイッチして、パルスの伝播は阻止され、周回電流消去回路400への影響はない。
【0016】
また、周回電流306が流れている状態での初期化の動作の説明から分かるように、初期化が実行された場合には、1端が接地されたジョセフソン接合411が電圧状態にスイッチされるから、ジョセフソン接合409とジョセフソン接合411との接続点に接続された端子417の電圧をモニターすると、端子417に初期化の実行に応じてSFQパルスが得られる。これを初期化が実行されたかどうかを判定する信号として利用することができる。さらには、これを他の信号として利用することもできる。
【0017】
(実施例2)
図3に本願発明の第2の実施例の1:nスイッチ回路の構成を1:3で実現した例示す。表1および表2は図3の回路パラメータの値を示す。
【0018】
【表1】
【表2】
図3に示す回路において、図2で説明したものと等価な働きをするものには、同一の参照符号を付した。図3と図2とを対比して容易に分かるように、図3の実施例の回路構成は図2と同じであり、端子の役割を変更したにすぎないものと言える。また、図3の実施例では周回電流消去回路400が4001および4002の2つ備えられているが、構成は同一である。各回路のそれぞれの要素にも、同じ下付き文字を付した。
【0019】
図3に示す回路において、データフリップフロップDFFの構成および動作は実施例1で述べたのと同じであり、入力端子307にパルスが入力されると、これが、周回電流306の形で保存される。クロック端子308にパルスが入力されると、周回電流306が消去されるとともに、出力端子309に出力パルスが得られる。一方、周回電流消去回路400は、この実施例では1チャネル分のパルス切替回路として機能するが、その作用は周回電流消去回路と同じである。以下、この実施例の1:nスイッチ回路の機能の説明に対応させ、これをパルス切替回路4001および4002として説明する。パルス切替回路は、実施例1の周回電流消去回路の端子416へ入力される初期化パルスに対応して端子417に初期化の実行に応じてSFQパルスが得られることに着目したものということができ、これをパルス切替入力および切替出力として利用するものである。
【0020】
図2の周回電流消去回路400と図3のパルス切替回路4001および4002とを対応させてみると、周回電流消去回路400の入力端子416とジョセフソン接合409、410およびバイアス電流源414の配置が変更されて図示されているだけで、回路構成が同じであることは容易に理解できる。パルス切替回路400では入力端子416を出力切替を要求するクロックパルスの入力端子とし、端子417を出力端子とする。
【0021】
データフリップフロップDFFの周回電流306が流れている状態で、パルス切替回路4001および4002のいずれかのクロックパルスの入力端子416にパルスが入力されると、周回電流消去回路の動作と同じで、周回電流306が消去されるとともに、出力端子417に出力パルスが得られる。周回電流306が流れていない状態での入力端子416にパルスの入力は、ジョセフソン接合410が電圧状態にスイッチしてパルスの伝達を阻止する。
【0022】
図4は、このスイッチ回路のパルスの切替動作を説明する図である。ここで、データ入力はデータフリップフロップDFFの入力端子307に入力されるパルスである。クロック入力A、クロック入力Bおよびクロック入力Cは、それぞれ、端子308、端子4161および端子4162へのクロックパルスである。データ出力A、データ出力Bおよびデータ出力Cは、それぞれ、端子309、端子4171および端子4172に得られる出力パルスである。データフリップフロップDFFの入力端子307に入力されるデータ入力は、端子308にクロック入力Aがある間は端子309に出力パルスとして配分される。端子4161にクロック入力Bがある間は端子4171に出力パルスとして切替、配分される。また、端子4162にクロック入力Cがある間は端子4172に出力パルスとして切替、配分される。いずれの場合でも、データ入力に対応してパルス出力が出た後は、クロックパルスは無視された形になる。
【0023】
図5に、図4で説明した動作をする図3に示す回路の動作波形の観測例を示す。SFQパルスは、電圧が数mV、パルス幅が数pSであるため、専用の測定機器(ジョセフソンサンプラ)以外では直接測定することができない。そこで、パルスの観測には、SFQ/DCコンバータを用いる。コンバータの出力電圧は入力パルス一個の到来毎に、約0.2mVの電圧状態と零電圧状態の間で反転動作をする。この反転動作を観測することにより、SFQパルスの到来、即ちSFQ回路の論理動作をリアルタイムで測定することが出来る。図4と図5とを対照して分かるように、図4におけるパルス波形は、最初のパルスで電圧状態となり、次に到来するパルスに応じて零電圧状態となる形で観測される。図4で説明したと同様に、図5でも、データ入力はクロック入力に応じて配分されたものとなる。このようにして、作製した1:3スイッチ回路の正常動作を確認できる。
【0024】
図6は、回路の動作マージンを評価するために1:2スイッチ回路を作成してバイアス電流を測定した結果を示す図である。すなわち、図3におけるデータフリップフロップDFFとパルス切替回路4001よりなる1:2スイッチ回路の安定な動作ができるバイアス電流を評価した。横軸にバイアス電流源412の電流を、縦軸にバイアス電流源413の電流とバイアス電流源414の電流との和を、それぞれ示す。図の下側のL字状の線は1:2スイッチ回路の安定に動作する下限の電流を、上側の逆L字状の線はの安定に動作する上限の電流を、それぞれ示す。図から分かるように、この例では、バイアス電流源412の電流が90μAから180μAの範囲で安定に動作しており、このときの下限の電流は70μA、上限の電流は210μAである。したがって、この回路のマージンは上下限の電流の和(70+210)を2で割った値を135分母とし、上限の電流から下限の電流を減算した値(210−70)=140を分子として割り算を行うと1.04となるから、これを2で割って100分率表示をした±52%がマージンということになる。この種の他のスイッチ回路のバイアスマージンは一般的には理想値において±30%から±40%程度であるから、この発明では、十分大きなマージンを実際に得ることができたということができ、その高マージンという特徴は回路の高集積化時における回路の安定動作に大きく貢献する。
【0025】
(実施例3)
図7に示す回路構成は、実施例2のスイッチ回路を1:2スイッチ回路とし、この回路のクロック入力端子308とクロック入力端子416に加えるクロック信号を、一つのクロック信号をSFQパルス分配回路901により二つに振り分けて加える構成とした1:2デマルチプレクサ回路を示すものである。1:2スイッチ回路はブロック900として一点鎖線で囲って示すが、図3と対照して分かるように、データフリップフロップDFFとパルス分配回路400とから構成されるものであることは明らかである。ここで、図3における回路要素と同じ機能を持つものには同じ参照符号を付した。また、1:2スイッチ回路900の回路パラメータは、前述した表1、表2に示すものと同じである。
【0026】
パルス分配回路には、SFQ論理回路で代表的な公知回路である、トグル型フリップフロップ回路を用いた。トグル型フリップフロップ回路(以下T−FFと略す)901は良く知られているように、4つのジョセフソン接合と3つのインダクタとから構成され、入力端子903に入力されるクロックパルスを出力端子905と907とに交互に振り分けて出力するものである。出力端子905と907とに交互に振り分けて出力されたクロックパルスは1つのジョセフソン接合と1つのインダクタとからなるジョセフソン伝送線路JTLの直列回路を介して1:2スイッチ回路900のクロック入力端子308とクロック入力端子416に加えられる。したがって、1:2スイッチ回路900から見ると、それぞれの入力回路にクロックパルスを1/2に分周して加えたように見える。そして、1:2スイッチ回路900の入力端子307に加えられる信号が、このクロックパルスにより、出力端子309および417に配分されて出力される。
【0027】
図8は、図7に示す1:2デマルチプレクサ回路の動作波形を説明する図である。データ入力は入力端子307に加えられるパルスである。クロック入力はT−FFの入力端子903に入力されるクロックパルスである。クロック出力Aおよびクロック出力Bは、T−FFの出力端子905および907に得られるクロックパルスである。ジョセフソン伝送線路JTLの直列回路は、機能としてはクロックパルスを急峻にして伝達するだけであるので、図8では表示を省略した。このジョセフソン伝送線路JTLを介して伝送されたクロックパルスが1:2スイッチ回路900のクロック入力端子308とクロック入力端子416に加えられ、1:2スイッチ回路900のデータ入力端子307に加えられる信号を出力端子309および417に振り分ける。
【0028】
図9は、図5と同様に、図8で説明した動作をする図7に示す回路の動作波形の観測例を示す。
【0029】
(実施例4)
図10に示す回路構成は、図7で説明した1:2デマルチプレクサ回路と基本的に同じ構成の1:2デマルチプレクサ回路を示すものである。この回路は、しかし、図7と比較して分かるように、ジョセフソン伝送線路JTLの直列回路の中間位置にパルス分岐回路SPL1、SPL2が挿入されている。したがって、T−FFの出力端子905および907に得られるクロックパルスは、1:2スイッチ回路900に伝送されるとともに、パルス分岐回路SPL1、SPL2の出力端子1201、1202にも出力されることになる。すなわち、この回路は中間クロックパルス出力形の1:2デマルチプレクサ回路ということができる。
【0030】
この回路の動作についてみると、パルス分岐回路SPL1、SPL2の出力端子1201、1202にもクロックパルスA出力、クロックパルスB出力が得られることを除けば、図8、11に示される動作波形、動作波形の観測例と同じであるから、図示は省略する。
【0031】
また、この実施例でも、1:2スイッチ回路900の回路パラメータは、前述した表1、表2に示すものと同じである。動作マージンについてみても、バイアスに関して、±50%が得られており、1:2スイッチ回路単体での値とほとんど変わらない安定動作が実現できている。
【0032】
(実施例5)
図11に示す回路構成は、図10で説明した中間クロックパルス出力形の1:2デマルチプレクサ回路を応用した1:4デマルチプレクサ回路の構成を示す図である。図において、1300は1:2デマルチプレクサ回路であり、SFQ回路1301と1:2スイッチ回路1302とよりなる。SFQ回路1301は、図10で説明したT−FF901および中間位置にパルス分岐回路SPL1、SPL2が挿入されているジョセフソン伝送線路JTLの直列回路よりなる回路である。1:2スイッチ回路1302は図10で説明した1:2スイッチ回路900と同じである。SFQ回路13011にはクロック入力端子9031が設けられ、1:2スイッチ回路1302には入力端子3071が設けられる。また、SFQ回路1301のパルス分岐回路SPLからは出力端子1201、1202が引き出され、1:2スイッチ回路1302からは出力端子3091、4171が引き出される。1:2デマルチプレクサ回路1300は、図10に示す中間クロックパルス出力形の1:2デマルチプレクサ回路と参照符号を対照させていることからも容易に分かるように、クロック入力端子9031に入力されるクロックに応じて、入力端子3071に入力される信号が出力端子3091、4171に振り分けられるものである。
【0033】
出力端子3091、4171に振り分けられた出力パルスおよびパルス分岐回路SPLの出力端子1201、1202から引き出されたクロックパルスは、それぞれ、ジョセフソン伝送線路JTLの直列回路を介して1:2デマルチプレクサ回路1310および1320に導入される。これらの1:2デマルチプレクサ回路1310および1320も、1:2デマルチプレクサ回路1300と同じように、SFQ回路1311、1321と1:2スイッチ回路1312、1322とよりなる。この際、1:2スイッチ回路1302の出力パルスは、それぞれの1:2スイッチ回路1312、1322の入力端子3072、3073に加えられ、パルス分岐回路SPLの出力端子1201、1202から引き出されたクロックパルスはSFQ回路1311、1321のクロック入力端子9032、9033に加えられる。
【0034】
図12にその動作波形を、図13にその観測波形の例を示す。ここでも、ジョセフソン伝送線路JTLの直列回路の存在は無視したものとした。
図12に示す1:4デマルチプレクサの動作波形を参照して分かるように、最終出力チャネルは4チャネル分であり、それぞれ0、1、2、3チャネルとする。デマルチプレクサへのデータはクロック入力と同期して入力され、データとクロックの入力レートは1:1である。クロック出力の波形はT−FFの働きにより、4つ置きに間引かれて本来の入力クロックの4分の1で表現されている。データ出力0のパルスのタイミングはのそれと一致する。データ出力1、データ出力2とデータ出力3の変化のタイミングはクロック出力0よりそれぞれ4分の1周期、4分の2周期と4分の3周期づつ遅れている。これはデータ出力1、データ出力2とデータ出力3へのデータ分配が正常なタイミングで行われていることを示す。図13は図5と同様に、図12で説明した動作をする図11に示す回路の動作波形の観測例を示す。
【0035】
1:4デマルチプレクサ回路を構成する1:2スイッチ回路のバイアス電流に関するマージンは単体の場合とほぼ同じ大きさであった。これは、1:2スイッチ回路のマージンが回路規模に依存しないことを意味し、デマルチプレクサの多チャネル化が容易であることを示す。また、図の構成から分かるように、本実施例は、同一構成の1:2デマルチプレクサを鏡面対称で配列されたものとできるから、基板上へのパターン形成が容易であり、信頼性の高い構造を得ることができる。
【0036】
(実施例6)
図14に1:nデマルチプレクサの応用回路としてΣΔ変調器の出力を1:8デマルチプレクサのデータに導入したデジタル変換器の例を示す。クロック発振器1601で生成したクロック信号は中間位置に分岐回路SPLを有するジョセフソン伝送線路JTLの直列回路を介してΣΔ変調器1602のクロック入力端子1603に加えられる。ΣΔ変調器1602は入力端子1604に接続される外部入力電圧の大きさに応じた粗密をもつデータパルスをクロック信号に同期して出力する。このデータパルスは1:2デマルチプレクサ1610の入力端子307に加えられる。一方、分岐回路SPLで分岐されたクロック信号は1:2デマルチプレクサ1610のクロック入力端子903へ入力される。1:2デマルチプレクサ1610から得られるパルスが次段の1:2デマルチプレクサ1620、1630に加えられ、それらから得られたパルスが次段の1:2デマルチプレクサ1640から1670に加えられ、結局、この実施例では、データは8チャネルの出力に時間的に分割される。数10Gbit/sと高レートであり外部へ取り出すことが困難であった変調器からの出力データを多チャネルに分割し、各々のチャネルにおけるデータレートを下げることができる。つまりΣΔ変調器の出力データを外部環境へ取り出すことが可能となる。
【0037】
なお、図14では、図面の大きさの制約から各段の1:2デマルチプレクサ間を結ぶジョセフソン伝送線路JTLの直列回路は表示を省略した。また、図の構成から分かるように、本実施例は、同一構成の1:2デマルチプレクサを鏡面対称で配列されたものとできるから、基板上へのパターン形成が容易であり、信頼性の高い構造を得ることができる。
【0038】
【発明の効果】
周回電流の保持の有無によりデータを記憶するタイプの順序回路とその周回電流の消去回路との組み合わせにより順序回路の初期化を周回電流の消去回路の働きによる形で実現するとともに、これを1:2スイッチ回路として機能するものとして、多チャネルデマルチプレクサを容易に構成できるものとした。
【図面の簡単な説明】
【図1】データフリップフロップで構成した順序回路の例を示す図。
【図2】本願発明の第1の実施例における等価回路を示す図。
【図3】本願発明の第2の実施例における等価回路(1:nスイッチ回路)を示す図。
【図4】本願発明の第2の実施例の動作波形を示す図。
【図5】本願発明の第2の実施例の観測波形を示す図。
【図6】本願発明の第2の実施例のバイアス電流に関する動作領域を示す図。
【図7】本願発明の第3の実施例のデマルチプレクサ回路の構成を示す図。
【図8】本願発明の第4の実施例の動作波形を示す図。
【図9】本願発明の第4の実施例の観測波形を示す図。
【図10】本願発明の第4の実施例の中間クロックパルス出力形デマルチプレクサ回路の構成を示す図。
【図11】本願発明の第5の実施例の1:4デマルチプレクサ回路の構成を示す図。
【図12】本願発明の第5の実施例の動作波形を示す図。
【図13】本願発明の第5の実施例の観測波形を示す図。
【図14】本願発明の第6の実施例のアナログディジタル変換器の構成を示す図。
【符号の説明】
301:ジョセフソン接合、302:ジョセフソン接合、303:ジョセフソン接合、304:ジョセフソン接合、305:磁束量子保持インダクタ、306:周回電流、307:入力端子(データ)、308:入力端子(クロック)、309:出力端子(データ)、400:周回電流消去回路、405:磁束量子保持インダクタ、406:磁束量子保持インダクタ、407:ジョセフソン接合、408:接続インダクタ、409:ジョセフソン接合、410:ジョセフソン接合、411:ジョセフソン接合、412:バイアス電流源、413:バイアス電流源、414:バイアス電流源、416:入力端子(初期化)、417:出力端子(初期化判定)900:1:2スイッチ回路、901:トグル型フリップフロップ、903:入力端子(クロック)905:端子の名称(T−FF出力A)、907:端子の名称(T−FF出力B)、120:出力端子(中間クロック)、1300:クロック出力付き1:2デマルチプレクサ、1301:トグル型フリップフロップ、1302:1:2スイッチ回路、1310:クロック出力付き1:2デマルチプレクサ、1311:トグル型フリップフロップ、1312:1:2スイッチ回路、1320:クロック出力付き1:2デマルチプレクサ、1321:トグル型フリップフロップ、1322:1:2スイッチ回路、1601:発振器、1602:ΣΔ変調器、1610:1:2デマルチプレクサ、1620:1:2デマルチプレクサ、1630:1:2デマルチプレクサ、1640:1:2デマルチプレクサ、1650:1:2デマルチプレクサ、1660:1:2デマルチプレクサ、1670:1:2デマルチプレクサ。
Claims (11)
- 第1のインダクタ、該第1のインダクタの両端に接続され前記第1のインダクタと接地回路との間で周回電流が流れるループを形成するジョセフソン接合、前記第1のインダクタの1端にジョセフソン接合を介して接続され単一磁束量子パルスを入力する信号入力端子、前記第1のインダクタの他端にジョセフソン接合を介して接続されクロックパルスを入力するクロック入力端子よりなり、前記信号入力端子に入力された単一磁束量子パルスにより前記第1のインダクタに周回電流が流れ、該周回電流が流れているとき前記クロック入力端子に入力されたクロックパルスにより前記第1のインダクタの周回電流が遮断され、前記クロック入力端子と前記第1のインダクタの接続点から引き出された出力端子から単一磁束量子パルスを出力する信号保持回路と、
前記第1のインダクタをほぼ2分する位置に接続された第2のインダクタ、該第2のインダクタの他端を接地する直列接続の2つのジョセフソン接合、該直列接続の2つのジョセフソン接合の接続点に接続されたバイアス電流を供給するバイアス電源、前記直列接続の2つのジョセフソン接合の接続点に接続されたジョセフソン接合を介して接続された初期化パルスを入力する初期化パルス入力端子、および前記直列接続の2つのジョセフソン接合の接続点の状態を出力する出力端子とよりなる周回電流消去回路よりなり、
かつ、前記2分された第1のインダクタの前記クロック入力端子側にあるインダクタの1端にジョセフソン接合を直列に挿入したことを特徴とする超電導単一磁束量子回路。 - 前記第1のインダクタをほぼ2分する位置に接続された第2のインダクタ、該第2のインダクタの他端を接地する直列接続の2つのジョセフソン接合、該直列接続の2つのジョセフソン接合の接続点にジョセフソン接合を介して接続された初期化パルスを入力する初期化パルス入力端子、および前記直列接続の2つのジョセフソン接合の接続点の状態を出力する出力端子とよりなる周回電流消去回路が複数個である請求項1記載の超電導単一磁束量子回路。
- 連続するクロックパルスを交互に振り分けて2つの連続するクロックパルスとして、そのクロックパルスの1つを前記信号保持回路のクロック入力端子に加え、クロックパルスの他の1つを前記周回電流消去回路の初期化パルス入力端子に加えて、前記信号保持回路の信号入力端子に入力された単一磁束量子パルスを前記トグルフリップフロップの出力するクロックパルスに応じて前記信号保持回路の出力端子と前記周回電流消去回路の出力端子とに振り分ける1:2スイッチ回路とされた請求項1記載の超電導単一磁束量子回路。
- 前記トグルフリップフロップ回路から得られるクロックパルスの前記信号保持回路および前記周回電流消去回路への伝送が、それぞれ、複数のジョセフソン伝送路が直列接続された回路によるものである請求項3記載の超電導単一磁束量子回路。
- 前記クロックパルスの前記信号保持回路および前記周回電流消去回路への伝送が、それぞれ、複数のジョセフソン伝送路が直列接続された回路によるものであるとともに、該直列接続された回路の途中にパルス分岐回路が挿入され、前記信号保持回路および前記周回電流消去回路へ伝送されるクロックパルスと同期したクロックパルスが得られる請求項4記載の超電導単一磁束量子回路。
- 第1の連続するクロックパルスを交互に振り分けて2つの連続する第2のクロックパルスとして、その1つを前記信号保持回路のクロック入力端子に加え、クロックパルスの他の1つを前記周回電流消去回路の初期化パルス入力端子に加えて、前記信号保持回路の信号入力端子に入力された単一磁束量子パルスを前記第1のクロックパルスに応じて前記信号保持回路の出力端子と前記周回電流消去回路の出力端子とに振り分ける第1段の1:2スイッチ回路と、
第3の連続するクロックパルスを交互に振り分けて2つの連続する第4のクロックパルスとして、その1つを前記信号保持回路のクロック入力端子に加え、クロックパルスの他の1つを前記周回電流消去回路の初期化パルス入力端子に加えて、前記信号保持回路の信号入力端子に入力された単一磁束量子パルスを前記第3のクロックパルスに応じて前記信号保持回路の出力端子と前記周回電流消去回路の出力端子とに振り分ける2つの第2段の1:2スイッチ回路とを備え、
前記第2段の1:2スイッチ回路のそれぞれの第3のクロックパルスが前記第2のクロックパルスから分岐されたものであるとともに、前記第2段の信号保持回路の信号入力端子に入力される単一磁束量子パルスが前記第1段の1:2スイッチ回路の出力とされて1:4デマルチプレクサ回路を構成した請求項1記載の超電導単一磁束量子回路。 - 前記第1段の1:2スイッチ回路と第2段の1:2スイッチ回路間のクロックパルスおよび次段の入力信号となる出力の伝送が、それぞれ、複数のジョセフソン伝送路が直列接続された回路によるものである請求項6記載の超電導単一磁束量子回路。
- 前記クロックパルスの前記信号保持回路および前記周回電流消去回路への伝送が、それぞれ、複数のジョセフソン伝送路が直列接続された回路によるものであるとともに、該直列接続された回路の途中にパルス分岐回路が挿入され、前記信号保持回路および前記周回電流消去回路へ伝送されるクロックパルスと同期したクロックパルスが得られる請求項7記載の超電導単一磁束量子回路。
- クロックパルス発生回路、該クロックパルス発生回路のクロックパルスを伝送するとともに、途中で分岐する回路を備えたジョセフソン伝送路の直列回路、該直列回路から得られるクロック信号に同期して入力電圧の大きさに応じた粗密をもつデータパルスを出力するΣΔ変調器を備え、前記分岐回路から得られるクロックパルスを2つのクロックパルスに振り分けるとともに、この1つを前記信号保持回路のクロック入力端子に加え、クロックパルスの他の1つを前記周回電流消去回路の初期化パルス入力端子に加えて、前記信号保持回路の信号入力端子に入力された前記ΣΔ変調器の出力である単一磁束量子パルスを前記二つに振り分けられたクロックパルスに応じて前記信号保持回路の出力端子と前記周回電流消去回路の出力端子とに振り分ける1:2スイッチ回路を備える請求項1記載の超電導単一磁束量子回路。
- 前記1:2スイッチ回路を第1段の1:2スイッチ回路として第2段以降の1:2スイッチ回路が複数段配列された請求項9記載の超電導単一磁束量子回路。
- 直列に接続された第1と第2のジョセフソン接合と、直列に接続された第3と第4のジョセフソン接合と、前記第1のジョセフソン接合の1端に取り付けられたデータ入力端子と、前記第3のジョセフソン接合の1端に取り付けられた第1のクロック入力端子と、前記第3と第4のジョセフソン接合の接続点に出力する第1のデータ出力端子と、前記第2と第4のジョセフソン接合接続点とは異なる側の端子を接地し、前記第1、第2のジョセフソン接合の接続点に電流を供給する第1のバイアス電流源と、前記第3、第4のジョセフソン接合の接続点に電流を供給する第2のバイアス電流源と、前記第1と第2のジョセフソン接合の接続点に接続された第1のインダクタと、前記第3と第4のジョセフソン接合の接続点に接続された第5のジョセフソン接合と、前記第1のインダクタの他端と前記第5のジョセフソン接合の他端との間に接続された第2のインダクタと、
1端が接地された第6のジョセフソン接合と、前記第6のジョセフソン接合の他端に接続された第7のジョセフソン接合と、前記第6のジョセフソン接合の他端に接続された第8のジョセフソン接合と、前記第6のジョセフソン接合の他端に接続された第3のバイアス電流源と、前記第6のジョセフソン接合の他端に接続された第2のデータ出力端子と、前記第8のジョセフソン接合の他端に設けた第2のクロック入力端子と、前記第7のジョセフソン接合の他端に接続された第3のインダクタと、前記第3のインダクタの前記第7のジョセフソン接合を接続した側とは異なる側を前記第1のインダクタと第2のインダクタの接続点に接続され、
前記データ入力端子から入力された信号を、前記第1のクロック入力端子または前記第2のクロック入力端子からの信号の入力に応じて、それぞれ前記第1のデータ出力端子と前記第2のデータ出力端子の何れかに出力する回路構成から成ることを特徴とする超電導単一磁束量子回路。
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