JP3806544B2 - 空調システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばクリーンルームなどのように、空調対象空間に調温とともに空気の浄化も必要とする場合に好適な空調システムに関し、特に冷熱源として氷を用い、この氷に空気を直接的に接触させることで調温と浄化を行なうようになっている空調システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば半導体工場におけるクリーンルームに用いられる空調システムは一般に、クリーンルームつまり空調対象空間から排出されるリターン空気に含まれる要除去物質(クリーンルームなどに対して有害となる汚染物質)が外気に放出されるのを防止したり、空調効率を高めたりするなどのために、外気から導入される新しい空気だけでなく、リターン空気にも調温と浄化を施し、これを循環的に空調対象空間に供給するようになっている。そして外気からの導入空気は、塵埃などの浮遊粒子性の要除去物質をフィルタで除去するとともにガス性の要除去物質をケミカルフィルタで除去した後に空気調和機で所定の温度と湿度に調整してからクリーンルームに供給する。一方、クリーンルームからのリターン空気は、種々の半導体製造装置で発生するガス性の要除去物質(例えばHF、HCl、SiCl4など)の種類ごとに排気ダクトで吸引して排気ダクトの先の処理部に導いて浄化処理つまり要除去物質の除去処理を施した後に温度と湿度を再調整してからクリーンルームに戻すようになっており、その浄化処理には、半導体製造装置で発生するガス性の要除去物質が水に溶けやすいことから、スクラバなどを利用した湿式処理を用いるのが一般的であった。
【0003】
次に、冷熱源として氷や雪氷塊を用い、これらに空気を直接的に接触させて調温をなす空調システムとしては、例えば特開平9−33079号や特開平10−213330号あるいは特開平9−210407号の各公報に開示の例がある。これらの内の特開平9−33079号公報や特開平9−210407号公報には、空気を直接的に接触させる氷や雪氷塊の濾過機能を利用して空気中の塵埃やガスなどを除去することの可能性が述べられている。しかしその塵埃やガスなどに対する除去能をクリーンルーム用の空調などで要求される空気浄化機能に関して具体的に開示していない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、半導体工場のクリーンルームなどに用いられる従来の空調システムでは、リターン空気の浄化にスクラバなどを利用した湿式処理が一般的に用いられている。ところがこの湿式処理方式には、負荷空気中のガス性要除去物質の濃度が低くい場合に除去能力が低下し、そのためにスクラバ装置を大形にする必要があり、システム全体の大型化を招くという問題がある。このことはクリーンルームの清浄度が高まれば高まるほど空調システムの大型化をますます進めることにつながる。
【0005】
本発明は上記のような事情を背景になされたものであり、その目的は、クリーンルームなどのように、空調対象空間に調温とともに空気の浄化も必要とする場合に用いられる空調システムとして、空気に含まれる要除去物質の除去効率が高く、特にガス性要除去物質の濃度が希薄な場合でもこれを効率的に除去することができる空調システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的のために本発明では、空気の調温とともに浄化も行なうようになっている空調システムにおいて、粒子状の氷を作製する製氷手段と、前記製氷手段で得られた粒子状氷に空気を直接的に接触させて前記空気と前記粒子状氷との間の熱交換をなすとともに、前記空気に含まれる要除去物質を、前記粒子状氷を濾材として濾過しつつ前記粒子状氷の表面に流れる水に溶解または混入させるようにされている氷・空気直接接触式放熱手段と、氷タンク及び移送水タンクとを備え、前記移送水タンクに貯蔵してある移送水の前記氷タンクへの供給により、前記氷タンクに貯蔵してある粒子状氷が浮上して、前記氷タンクの送出口から溢れ出ることで前記粒子状氷の前記氷・空気直接接触式放熱手段への供給がなされ、さらに前記要除去物質が溶解または混入した汚染水を浄化するための水処理手段を備えていることを特徴としている。
【0007】
本発明の空調システムは以下の理由により従来の湿式処理方式よりも効率が高く、また多機能である。本発明の氷・空気直接接触式放熱手段に要除去物質を含んだ空気を送り込むと、要除去物質は粒子状氷の表面を通過する際に粒子状氷表面に形成される液膜に吸収される。ガス性の要除去物質(二酸化硫黄、一酸化炭素、塩素など)の水に対する溶解度は低温の方が高いので、常にほぼ0℃の水(水の最低温度)が液膜に供給される粒子状氷を用いた本方式のガス性要除去物質除去能は高い。また、氷・空気直接接触式放熱手段に導入された空気流(要除去物質を含む)は粒子状氷の隙間を通過する際に加速される。このため空気流に直接接触する液膜に流れが発生し易くなり、氷解した融液は常に要除去物質濃度の低い新しい液膜となるので、物質伝達が高まり、ガス性要除去物質に対する吸収能力は高いものとなる。また、以上のようなガス性要除去物質の吸収除去に加えて、水に溶解しない微粒子や浮遊物質(塵や埃)も高い効率で除去することができる。すなわち微粒子や浮遊物質は、固体状の粒子状氷に衝突してトラップされることになるが、粒子状氷の間隙部が複雑な通路を形成しているために、必ず粒子状氷あるいはその面に形成されている液膜でトラップされて下方部に流下する。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1に第1の実施形態による空調システムの構成を示す。図に見られるように、空調システムは、製氷手段として粒子状の氷を作製することのできるダイナミック型製氷機1を備えている。ここで、本明細書において「粒子状氷」とは、サイズの小さな氷塊を意味し、球状の氷に限らず、例えば角氷や板状氷なども含むものとする。製氷機1で作製された粒子状氷3は氷タンク2に貯蔵される。氷タンク2に貯蔵の粒子状氷3は、氷タンク2に供給される移送水4により浮上することで、氷タンク2に接続の移送用パイプ5に向けて移送水4とともに溢れ出し、パイプ5の下降傾斜を利用して氷・空気直接接触式放熱手段である放熱器16に供給される。移送パイプ5には粒子状氷3の移送を制御するバルブ6が設けられるとともに、バルブ7付きのパイプ8が接続され、このパイプ8を介して移送水4をその貯蔵用である移送水タンク9に戻すことができるようにされている。移送水タンク9から氷タンク2への移送水4の供給は、移送水タンク9と氷タンク2を接続するパイプ15を介してなされる。そのパイプ15には、バルブ10とバルブ11およびポンプ57を組み込んである。なお氷タンク2の底には、必要に応じて移送水4を抜き取るなどのためのバルブ12付きのパイプ13を接続してある。
【0009】
上記のようにして氷タンク2から粒子状氷3の供給を受ける放熱器16は、タンク構造に形成されており、その内部に透水性であり且つ通気性である氷受け皿17が粒子状氷3を受けるために設けられている。また放熱器16は、氷受け皿17の下方に第1の処理部157と第2の処理部18が設けられ、後述のようにして氷受け皿17上の粒子状氷3と接触させて空調対象空気を浄化することで発生する汚染水4aをこれら第1の処理部157と第2の処理部18に順次通すことで浄化できるようにされるとともに、浄化により得られた清浄な冷水4bを放熱器16の底部からバルブ21付きのパイプ20により冷水タンク22に戻り水として移送できるようにされている。
【0010】
その第1の処理部157と第2の処理部18の一構成例を図2に示す。第1の処理部157は、汚染水4aからそれに含まれている浮遊物質のような非溶解性の物質を物理的に吸着して除去するフィルタ157fをその取付枠65とともにケーシング178の内部に充填することで形成されている。この第1の処理部157と氷受け皿17の間にはバルブ176付きのパイプ179が接続された水受け皿170を設けてあり、氷受け皿17から流下する汚染水4aはこの水受け皿170で集められつつパイプ179を介して第1の処理部157に供給される。また第1の処理部157にはフィルタ157fを再生するためにブローを行なう逆洗手段が設けられている。この逆洗手段は、排水側のバルブ171付きのパイプ172と給水側のバルブ173付きのパイプ174を含んでなる。
【0011】
一方、第2の処理部18は、汚染水に溶解している物質を除去するためのもので、イオン交換樹脂18rをフィルタ157fと同様にその取付枠65とともにケーシング64の内部に充填することで形成されている。そのイオン交換樹脂18rは、例えばカートリッジ式とすることで容易に取り出すことができるようにし、イオン交換能力(イオン交換能力はイオン交換樹脂18rを通過した水のpHに基づいて測定することができる)が一定以下に低下した際に必要なその交換を簡単に行なえるようにするのが好ましい形態の一つである。イオン交換樹脂18rは、処理する物質の種類に応じて例えば強塩基型や弱塩基型の何れか、あるいは両者を併用するようにする。なおイオン交換樹脂18rを第2の処理部18から取り出せるようにするために、放熱器16の側面にハンドル61付きの開閉部60を設けてある。また第1の処理部157についても同様なハンドル61付きの開閉部60を設けてあり、同じく必要に応じてフィルタ157fを取り出せるようにしてある。
【0012】
また放熱器16は、氷受け皿17の上方に散水器58が設けられ、パイプ15の途中から分岐したバルブ14付きのパイプ19を介して供給される移送水4の一部を散水器58により氷受け皿17上の粒子状氷3に散水できるようにされている。
【0013】
また放熱器16には、当該放熱器16に空調対象の空気を導入する導入路と空調された空気をクリーンルーム46に送出する送出路が接続されている。導入路は、放熱器16の側面に接続するパイプ130、パイプ130の他端に接続するブロワ51、ブロワ51の他端に接続するダクト47およびダクト47に接続するリターン空気導入路を含んでなり、そのリターン空気導入路は、クリーンルーム46の通気性の床45の下部に設けてある空間に接続するダクト152、ダクト152の途中に設けてあるブロワ153および同じくダクト152の途中に設けてあるバルブ154を含んでなる。一方、送出路は、放熱器16の上面に接続するダクト35、ダクト35の途中に設けてあるミスト除去部36、同じくダクト35の途中に設けてある空気調和機151、空気調和機151に接続してあるフィルタ155付きのダクト156、空気調和機151の先に設けてある温度・湿度測定用のセンサー131、およびクリーンルーム46の上部に設けてあるフィルター43付きの吹出し口44を含んでなる。
【0014】
上記のようにして放熱器16から排出される戻り水4bを貯蔵する冷水タンク22には、さらにパイプ25とパイプ30が接続されている。パイプ30とこれから分岐されたパイプ31は、クリーンルーム46の内部に設けてあるファンコイル34a、34bや事務所52に設置してあるファンコイル53に冷水タンク22の冷水を補助的な冷熱源として供給するためのもので、その供給や制御のためにポンプ29とバルブ32、33が設けられている。一方、パイプ25は、その他端をパイプ15に接続させるとともに、ファンコイル34a、34bやファンコイル53からの冷水の戻り経路となるバルブ24付きのパイプ23やバルブ26付きのパイプ27と途中で合一するようにされ、冷水の一部を移送水4として氷タンク2に供給できるようにされている。
【0015】
以上のような空調システムの動作は以下の通りである。製氷機1で随時作製される粒子状氷3は氷タンク2に貯蔵されており、放熱器16における粒子状氷3の貯留量を常に所定量に保つように供給される。その供給は、上記のように、移送水タンク9から氷タンク2に移送水4を供給することで氷タンク2中の粒子状氷3を浮上させ、これにより粒子状氷3を移送用パイプ5に向けて移送水4とともに溢れ出させ、それからパイプ5の下降傾斜を利用して放熱器16に向けて流下させることでなされる。この流下の際には移送水4がパイプ8を介して移送水タンク9に回収され、したがって移送水4によりその表面が濡らされた粒子状氷3のみが放熱器16に供給されることになる。
【0016】
このようにして冷熱源である粒子状氷3が供給される放熱器16にあっては、外気から取り入れる空気OAとリターン空気RAがブロワ51の送風力を受けつつ空調対象空気としてパイプ130を介して氷受け皿17の下面に沿うようにして導入される。そしてこの空調対象空気は、通気性の氷受け皿17とその上に積もっている粒子状氷3の塊を通過することで冷却と浄化を受ける。この冷却と浄化は粒子状氷3を冷熱源および濾材とすることで高い効率でなされるが、特に浄化は以下のようにして極めて高い効率でなされる。
【0017】
リターン空気RAを含む空調対象空気は、クリーンルーム46が例えば半導体工場におけるそれの場合であれば、一般的な空気に含まれる塵埃などの浮遊物質やガス成分(例えば二酸化硫黄、一酸化炭素、塩素など)に加えて半導体の製造過程で排出される種々のガス類(例えばHF、HCl、SiCl4など)を要除去物質として含んでいる。これらの要除去物質の内のガス成分である二酸化硫黄、一酸化炭素、塩素それにHF、HCl、SiCl4などは何れも水に対し溶解性があり、したがって空調対象空気が粒子状氷3同士の隙間を通過する際に、粒子状氷3の表面に生成している液膜に溶解する。ここで粒子状氷3の表面に生成する液膜は、上記のように移送水で濡らされて与えられる冷水の層や粒子状氷3が融解して生成する冷水の層、それに後述する散布水が粒子状氷3の表面に付着して生成する冷水の層である。そしてこの溶解は、上記のようなガス成分の水に対する溶解度が低温であるほど高いことと、粒子状氷3の表面における液膜が常に0℃に近いものであることが相まって、最も高い効率でなされる。また空調対象空気は粒子状氷3同士の狭い隙間を通過することでその流速が加速され、このために空気流に直接接触している液膜の流動性が高くなり、その結果、粒子状氷3の融解で生成する新鮮な冷水が常に液膜の表面に供給されようになる。すなわち液膜における上記のようなガス成分の濃度を常に低い状態に保ことができ、このこともガス成分の溶解を促進させるのに寄与し、溶解効率をさらに一層高めることになる。この結果、空調対象空気中のガス性要除去物質の濃度に関わりなく高い効率でこれを除去することができ、したがってガス性要除去物質の濃度が低い場合でも高い浄化能力は発揮させることができる。
【0018】
一方、水に溶解しない微粒子や浮遊物質は、空調対象空気が粒子状氷3同士の隙間を通過するのに応じて粒子状氷3に衝突する際に粒子状氷3の表面ないし液膜に捕獲されることで除去される。このような除去メカニズムにあっては、多数の粒子状氷3同士の隙間で形成されている流路は極めて複雑に入り組んだ構造を有するために、空調対象空気中の微粒子や浮遊物質が粒子状氷3に衝突する確立は極めて高いものとなり、したがって高い効率で微粒子や浮遊物質を空調対象空気から除去することができる。
【0019】
以上のように放熱器16における空調対象空気に対する浄化は、粒子状氷3の表面に生じる液膜の作用によるところが大きい。したがってこの液膜をより効率的に生成させることで浄化効率を高めることができる。これに機能するのが散水器58からの散水である。すなわち散水器58には粒子状氷3の移送に使われて0℃に近くまで冷えている移送水4の一部が制御用のバルブ14とパイプ19からなる経路により移送水タンク9から供給され、これが氷受け皿17上の粒子状氷3に散水されるので、ガス成分の溶解性に優れた液膜を粒子状氷3の表面に、より効率的に生成させることができる。
【0020】
放熱器16における空調対象空気に対する浄化により要除去物質を取り込むことで発生した汚染水4aは、図2に見られるように、氷受け皿17を通って水受け皿170に流下し、そこで集められつつパイプ179を介して第1の処理部157に供給され、そこでまず汚染水4aに含まれている浮遊物質のような非溶解性の物質がフィルタ157fによる物理的な吸着で除去される。第1の処理部157を通過した汚染水4aは、バルブ175付きのパイプ177を介して第2の処理部18に流下し、そこのイオン交換樹脂18rを通過することで溶解物質の処理を受け、最終的に清浄な戻り水4bとなって冷水タンク22に送られて貯蔵される。
【0021】
冷水タンク22に貯蔵してある戻り水4bはほぼ0℃の低温を保っており、したがって冷房用の冷熱源として利用することが可能である。そこでこの戻り水4bを冷熱源水としてクリーンルーム46のファンコイル34a、34bや事務所52のファンコイル53に供給し、クリーンルーム46や事務所52の調温に利用する。冷水タンク22からの戻り水4bの供給は、ポンプ29を運転状態にしてバルブ32やバルブ33の開度を調節することで行なう。ファンコイル34a、34bやファンコイル53を経た冷熱源水は、パイプ23やパイプ27を通って氷タンク2に送り込まれる。なお事務所52は一般的なエアコン54a、54bを備えているが、ファンコイル53による冷房を併用することでエアコン54a、54bの運転を減らすことができ、したがってエアコン55a、55bの消費電力を節減することが可能となる。
【0022】
放熱器16を通過することで上記のような冷却と浄化を受けた空気は、ダクト35からクリーンルーム46に送られ、その途中で空気調和機151による再空調を必要に応じて受けることでその温度と湿度をさらに精度良く調節された後、クリーンルーム46の吹出し口44から室内に放出される。もっとも放熱器16における調温と温湿だけで必要な空調レベルを満足させることができる場合であれば、空気調和機151は不要である。また図1の例では空気調和機151にフィルタ155付きのダクト156を補助的な外気取り入れ用として設けてあるが、放熱器16だけで必要な空調容量を満足させることができれば、これも省略することができる。
【0023】
図3に第2の実施形態による空調システムの要部の構成を示す。本実施形態は、水処理部18に、そこで使用するイオン交換樹脂18rの再生処理を行なうための再生部62を付加することで、水処理部18の連続運転を可能とするようにした点に特徴がある。その具体的構成は以下の通りである。水処理部18と連通するようにして放熱器16の側面に再生部62を延設し、この再生部62と水処理部18にまたがるようにして円盤状の容器64を組み込んである。容器64は、図4にその平面図を示すように、複数(本例では二つ)の充填部を有し、このそれぞれにイオン交換樹脂18rを充填できるようにされ、支持部63で中央を支持されてモータ(図示を省略)で回転させることができるようにされ、この回転により二つのイオン交換樹脂18rを交互に水処理部18と再生部62に位置させることができる。そして、水処理部18に位置させた一方のイオン交換樹脂18rで汚染水4aの浄化処理を行なっている間に、再生部62に位置させた他方のイオン交換樹脂18rに再生部62で再生処理を施し、これらを交互に行なうことで水処理部18の連続運転を可能とする。
【0024】
再生部62には再生処理のための処理装置が付設されている。その処理装置は、例えばアルカリ水のような再生液163を貯蔵してある再生液容器162を備え、この再生液容器162から再生液163をポンプ161でポンプアップしてバルブ160付きのパイプ159により散布管164に供給して再生部62のイオン交換樹脂18rに散布できるようにされ、また再生に使用した再生液163は再生部62の底部に接続してあるパイプ167を介して再生液容器162に回収できるようにされている。
【0025】
このように複数のイオン交換樹脂18rを用いて浄化と再生を交互に行なわせる構成は、これを第1の処理部157におけるフィルタ157fについても適用することが可能で、そのようにすることで第1の処理部157でも連続運転化を図ることができる。
【0026】
図5に第3の実施形態による空調システムの構成を示す。本実施形態は、第1の実施形態における散水器58を省略してある点を除いて第1の実施形態と同じである。粒子状氷3に空気を直接的に接触させて要除去物質の除去を行なう本発明の構成は、上記のように粒子状氷3の表面における低温の液膜を利用するものであり、極めて高い浄化能力を発揮する。このため、本実施形態におけるように散水器による冷水の散水を省略しても、要求される浄化能力を満足させる場合も少なくない。本実施形態による空調システムは、これを設置するスペースに制約などがあって放熱器16を小型化したり、配管系をできるだけ簡素化する必要のある場合に特に適している。
【0027】
図6に第4の実施形態による空調システムの構成を示す。本実施形態は、第1の実施形態における冷水タンク22と移送水タンク9を一つにまとめて兼用タンク71としている点で第1の実施形態と異なる。このように戻り冷水と移送水をまとめて貯蔵する兼用タンク71を設けたことにより、配管系の一部に図1の例とは若干の相違がある。具体的には、兼用タンク71の底部にパイプ72を接続し、このパイプ72の途中にポンプ48を設けてある。また放熱器16から排出される戻り冷水4bを兼用タンク71に送るパイプ20の途中に、新たにポンプ70を設けてある。またファンコイル34a、34bやファンコイル53からパイプ23やパイプ27を通って戻ってくる冷水を氷タンク2に戻す配管としてパイプ74を設けてある。
【0028】
このように戻り冷水と移送水4をまとめて貯蔵することには移送水4の温度が上昇してしまうということが考えられるが、実質的には問題ないといえる。すなわち兼用タンク71内の移送水4は、氷タンク2に供給して粒子状氷3の移送に用いた後に回収される約0℃の冷水と、放熱器16から排出される戻り水を混ぜ合わせた水となるが、これらの量比率は移送後の回収冷水の方が格段に大きいし、また戻り水の温度も0℃に近い低温のため、兼用タンク71内の移送水4の温度は十分に低い状態に保たれる。
【0029】
クリーンルーム46の周囲は設置スペースが限られている場合が多い。そのため、本実施形態におけるように、兼用タンク71だけを設けて、これに戻り冷水と移送水をまとめて貯蔵する構成とすることでシステム全体のコンパクト化を図ることが有用な場合も少なくない。また兼用タンク71に一本化することは、ファンコイル34a、34bやファンコイル53に冷熱源として供給する冷水の温度をより低いものとすることができ、したがって冷水の供給を少なくすることが可能となり、ポンプの動力消費量の低減も期待できる。
【0030】
図7に第5の実施形態による空調システムの要部の構成を示す。本実施形態は、要除去物質の除去を2段階で行なうようにしてある点で上記各実施形態と異なる。すなわち図1の例におけるパイプ130の途中に予備処理器94を設け、この予備処理器94で予備的に要除去物質の除去と冷却を行なった空調対象空気を放熱器16に送り込むようにしている。また予備処理器94を設けたことから、空調対象空気の浄化により発生する汚染水4aの浄化も予備処理器94で行なうようにしている。このようにしたことに伴う具体的な構成は以下の通りである。予備処理器94はその内部に散水器86が設けられている。散水器86には、バルブ133付きのパイプ85とこのパイプ85の途中に設けてあるポンプ87からなる配管系により冷水が供給される。この冷水は、移送水タンク9からの移送水4と放熱器16からの汚染水4aとを混ぜ合わせたもので、移送水4に汚染水4aを混ぜ合わせるために、放熱器16の底部に接続したバルブ84付きのパイプ132をパイプ85に接続してある。また予備処理器94には、上記各実施形態で放熱器16の内部に設けていた第1の処理部157と第2の処理部18が移設されている。
【0031】
本実施形態による空調システムの動作は以下の通りである。外気から取り入れた空気OAとリターン空気RAが混合された空調対象空気は、パイプ130を通ってまず予備処理器94に導入され、そこで予備的な要除去物質の除去と冷却を受け、それから放熱器16に導入されて第1の実施形態と同様な調温・調湿と浄化を受ける。予備処理器94における要除去物質の除去と冷却は、散水器86から散水される冷水に空調対象空気を接触させることで行なわれる。上記のように散水器86で散水する冷水には放熱器16からの汚染水4aも混ざっていおり、したがって予備処理器94で発生する汚染水は、放熱器16でのメインな浄化処理と予備処理器94での補助的な浄化処理のそれぞれで空調対象空気から除去した汚染物質が溶解または混入していることになる。この汚染水は、第1の実施形態に関して説明したのと同様にして、予備処理器94の第1の処理部157と第2の処理部18により浄化されて清浄な戻り水4bとなる。この戻り水4bは、バルブ88付きのパイプ89とその途中に設けてあるポンプ90により移送水タンク9に戻される。ここで、予備処理器94により要除去物質の予備的な除去を行なうことから、放熱器16に導入される空調対象空気の要除去物質の濃度はかなり低下しており、したがって放熱器16で発生する汚染水4aに溶解または混入している汚染物質の濃度は薄いものとなる。このため放熱器16の汚染水4aは汚染物質を吸収する余力を十分に残しており、したがってこれを予備処理器94での処理用に利用することができる。なお本実施形態では図1におけるファンコイル34a、34bやファンコイル53に移送水タンク9から冷水を供給する経路を、バルブ80付きのパイプ81とし、その戻り経路をバルブ82付きのパイプ83としている。
【0032】
図8に第6の実施形態による空調システムの要部の構成を示す。本実施形態は、第5の実施形態の変形例で、第5の実施形態との主な相違は以下の通りである。まず、予備処理器94に設けてある散水器101の下方に、例えばプラスチック材などで波形の板状に形成した充填物103を充填している。この充填物103は、空調対象空気の流れを乱すことで、予備処理器94における予備処理の効率を高めるのに機能する。次に、予備処理器94における空調対象空気の流れを散水器101から散水される冷水の落下方向と対向するようにしている。このようにすることで、空調対象空気からの汚染物質の除去効率をより高めることができる。さらに、予備処理器94と放熱器16のそれぞれに第1の処理部157と第2の処理部18を設けている。このようにすることで、配管系の腐食が汚染物質で進むのを防止することができる。すなわち第5の実施形態のように放熱器16からの汚染水4aを予備処理器94に供給する場合には、そのためのパイプ85などが汚染水4a中の汚染物質で腐食されやすくなるが、本実施形態のようにすることで、これを避けることができる。その他の付随的な構成の相違として以下のものがある。まず、散水器101に供給する冷水は、バルブ110付きのパイプ102とこれの途中に設けてあるポンプ111により移送水タンク9の移送水4のみとしている。また空調対象空気の流れの方向を変えたことに伴って、予備処理器94から放熱器16への空調対象空気の供給を予備処理器94の上面に接続のダクト100により行なうようにしている。また予備処理器94と放熱器16のそれぞれから排出される清浄な戻り水4bは、バルブ88付きのパイプ89、バルブ105付きのパイプ106、ポンプ107からなる配管系で氷タンク2に供給するようにしている。またこれに付随して、移送水タンク9の移送水4を戻り水4bと混ぜ合わせて氷タンク2に供給するようにし、これに伴って、バルブ109付きのパイプ108で移送水4を戻り水4bに合流させるようにしてある。
【0033】
図9に第7の実施形態による空調システムの要部の構成を示す。本実施形態は、その放熱器127の構造で上記各実施形態と異なり、また独立した水処理器128a、128bを設けてある点でも上記各実施形態と異なる。放熱器127は、その内部に、散水部と氷蓄積部が空調対象空気の流れに対し直列に並ぶようにして設けられている。散水部は、第5の実施形態における予備処理器94と同様な機能を負い、そこに設けてある散水器101で散水される冷水に空調対象空気が接触して予備的な冷却と浄化がなされる。その散水器101には、バルブ110付きのパイプ102とその途中に設けてあるポンプ111により移送水タンク9から移送水4が供給される。氷蓄積部は、格子構造とすることで通気性を与えた仕切り壁125a、125bにて放熱器127の内部を仕切ることで形成されている。また氷蓄積部はその上部が円錐形に形成されている。すなわち円錐形にしたテーパーパイプ126を氷蓄積部の上部に接続してある。そしてこのテーパーパイプ126に、氷タンク2から粒子状氷3を移送するためのパイプ5が接続されている。このようにテーパーパイプ126を設けることで、粒子状氷3の氷蓄積部への供給をよりスムーズに行なえるようになる。
【0034】
放熱器127における空調対象空気の供給・排出系は、放熱器127の側面に設けてある格子構造の開口部121に接続するダクト120と、氷蓄積部に隣接して設けてある空間部に接続するダクト35で形成され、ダクト120を介して送り込まれた空調対象空気が散水部と氷蓄積部を横切るようにして通過するようにされている。したがって氷蓄積部における粒子状氷3の塊を通過する空調対象空気は、粒子状氷3の供給流れ方向に対し直交するように通過することになる。このことは、粒子状氷3の塊に対して空調対象空気が接触する容積を安定化し、したがって処理の安定性を高めるのに寄与する。
【0035】
水処理器128a、128bは、何れも、その内部に第1の実施形態に関して説明したのと同様な第1の処理部157と第2の処理部18を設けた構造とされている。これらの水処理器128a、128bには、バルブ122付きのパイプ143と、これに合流するバルブ123付きのパイプ144、それにパイプ143の途中に設けてあるポンプ124からなる配管系により、散水部と氷蓄積部それぞれで発生する汚染水4aが送られる。また各水処理器128a、128bは、それぞれへの汚染水4aの供給をバルブ141と142により制御できるようにされており、一方を使用できない状態にある場合には他方のみを用いて水処理を行なえるようにされている。
【0036】
水処理器128a、128bで得られた清浄な戻り水4bは、バルブ147付きのパイプ145とその途中に設けてあるポンプ107からなる配管系により氷タンク2に供給される。また移送水タンク9からの移送水4を戻り水4bと合流させて氷タンク2に供給するために、バルブ148付きのパイプ149をパイプ145で移送水タンク9とパイプ145の間を接続してある。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、空調対象空間に調温とともに空気の浄化も必要とする場合に用いられる空調システムについて、空調対象空気からの要除去物質の除去を0℃の固体状粒子を解氷面として利用することにより高い効率で行なえるようになり、特にガス性要除去物質をその濃度が希薄な場合でも効率的に除去することができ、また気体中に含まれる浮遊物質も除去できる、多機能な空調システムを提供することにより、その空気清浄度にますます高いものが要求される例えば半導体工場におけるクリーンルームなどの性能向上に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態による空調システムの構成図である。
【図2】図1の空調システムにおける放熱器の詳細構成図である。
【図3】第2の実施形態による空調システムの要部構成図である。
【図4】図3の空調システムにおける第2の処理部で用いられるイオン交換樹脂とその容器の詳細図である。
【図5】第3の実施形態による空調システムの構成図である。
【図6】第4の実施形態による空調システムの構成図である。
【図7】第5の実施形態による空調システムの要部構成図である。
【図8】第6の実施形態による空調システムの要部構成図である。
【図9】第7の実施形態による空調システムの要部構成図である。
【符号の説明】
1 製氷機(製氷手段)
2 氷タンク
3 粒子状氷
9 移送水タンク
16 放熱器(氷・空気直接接触式放熱手段)
18 第2の処理部
157 第1の処理部

Claims (4)

  1. 空気の調温とともに浄化も行なうようになっている空調システムにおいて、粒子状の氷を作製する製氷手段と、前記製氷手段で得られた粒子状氷に空気を直接的に接触させて前記空気と前記粒子状氷との間の熱交換をなすとともに、前記空気に含まれる要除去物質を、前記粒子状氷を濾材として濾過しつつ前記粒子状氷の表面に流れる水に溶解または混入させるようにされている氷・空気直接接触式放熱手段と、氷タンク及び移送水タンクとを備え、前記移送水タンクに貯蔵してある移送水の前記氷タンクへの供給により、前記氷タンクに貯蔵してある粒子状氷が浮上して、前記氷タンクの送出口から溢れ出ることで前記粒子状氷の前記氷・空気直接接触式放熱手段への供給がなされ、さらに前記要除去物質が溶解または混入した汚染水を浄化するための水処理手段を備えていることを特徴とする空調システム。
  2. 空調対象空間から排出されるリターン空気に調温と浄化を施すために当該リターン空気を氷・空気直接接触式放熱手段に導くためのリターン空気導入路を備えている請求項1に記載の空調システム。
  3. 水処理手段は、汚染水に混入している非溶解性の要除去物質を除去する第1の処理部と、汚染水に溶解している要除去物質を除去する第2の処理部を備えてなる請求項1または請求項2に記載の空調システム。
  4. 水処理手段で浄化された水を冷熱源として再利用できる手段を備えている請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の空調システム。
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