JP3806493B2 - 紙幣一括払出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆるリサイクルビルバリデータなどに搭載され、複数の紙幣を一括して払い出す紙幣一括払出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の紙幣一括払出装置として、例えば図6および図7に示すものが知られている。この紙幣一括払出装置101は、一括保留部102と、その上下にそれぞれ配置された払出搬送ベルト103およびガイド板104とを備えている。一括保留部102は、入口側(図の右側)が図示しない払出搬送路に連なり、出口側(図の左側)が図示しない紙幣払出口に連なっている。ガイド板104は、左右一対から成り(手前側の1つのみ図示)、図示しない案内機構により、昇降運動のみ行うように構成されている。
【0003】
ガイド板104には、水平な長円状のカム溝104aが形成されており、このカム溝104aに、プーリギヤ105のクランクピン105aが係合している。このプーリギヤ105は、中間ギヤ106およびワンウェイ駆動機構107などを介して、モータ108と接続されていて、モータ108の正転時に図の矢印B方向に回転駆動され、ガイド板104を昇降させる一方、逆方向の回転は、ワンウェイ駆動機構107によりロックされるようになっている。また、ガイド板104の昇降位置は、上限センサ109および下限センサ110によって常時監視されており、これらのセンサ109、110の出力に応じてモータ108の作動・停止が制御されることにより、ガイド板104が、図6に示す待機位置と、図7に示す払出位置との間で、昇降される。
【0004】
払出搬送ベルト103も左右一対で構成され(手前側の1つのみ図示)、それらの各々は、駆動プーリ111aおよび従動プーリ111bと、それらの間に卷回された無端ベルト112で構成されている。各無端ベルト112の表面には、互いに対向する位置に2本のリブ113、113が、外方に突出して設けられ、ガイド板104、104の間から、その下側に臨めるようになっている。
【0005】
この紙幣一括払出装置101によれば、図6に示す待機状態では、プーリギヤ105のクランクピン105aが下死点に位置することにより、ガイド板104が待機位置に下降していて、紙幣Aは、払出搬送路から1枚ずつ一括保留部102に送り込まれ、ガイド板104上に積み重ねられる。所定枚数の紙幣Aが蓄積された後、モータ108が所定角度、正転することにより、ワンウェイ駆動機構107および中間ギヤ106などを介して、プーリギヤ105が図6から上死点の若干手前の図7の角度位置まで、時計方向に回転する。これに伴い、ガイド板104は、図7に示す払出位置まで上昇し、無端ベルト112との間に紙幣Aを挟み込む。この状態では、ガイド板104が自重により下がろうとするが、プーリギヤ105の反転がワンウェイ駆動機構107で阻止されるため、ガイド板104は払出位置に保持される。
【0006】
次いで、無端ベルト112が図7の矢印Cの方向に半回転することにより、リブ113で紙幣Aの後端を押しながら、紙幣Aを、矢印Dの方向に一括して移動させ、紙幣払出口から払い出す。その後、モータ108が所定角度、正転することにより、プーリギヤ105が、上死点を越えて、図6の角度位置まで時計方向に回転し、ガイド板104は待機位置まで下降して、待機状態に復帰する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような紙幣一括払出装置101では、紙幣Aを詰まりなどが生じることなく円滑に蓄積するためには、待機状態において、ガイド板104を待機位置付近に確実に保持して、ガイド板104と無端ベルト112の間に所要の間隔を確保することが必要である。しかし、上記の紙幣一括払出装置101では、プーリギヤ105が上死点から下死点に戻る際に、ガイド板104が自重によって駆動側よりも早く落下することにより、下死点で大きくバウンドしてしまう。そして、このバウンドが下死点を過ぎた側に生じると、ワンウェイ駆動機構107の作用により、プーリギヤ105が下死点に戻れなくなり、ガイド板104は、待機位置よりもかなり高い位置で待機した状態になるため、無端ベルト112との間に所要の間隔を確保できなくなってしまう。
【0008】
この問題を解消するために、ガイド板104やプーリギヤ105を下死点付近で制動するばねを設けることにより、ガイド板104のバウンドを防止するようにしたものも知られている。しかし、このバウンド時の機械的負荷は装置ごとに異なり、ばねの特性も製造時のばらつきや経年的劣化によって変化するため、その調整が難しいとともに、ガイド板104を待機位置付近に安定して停止させることは困難である。
【0009】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、単純な構造で、ガイド板を待機位置に確実に停止させることにより、紙幣を詰まりなどが生じることなく円滑に蓄積することができる紙幣一括払出装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明の紙幣一括払出装置は、モータと、偏心したクランクピンを有する回転体と、モータと回転体の間に設けられ、モータの正転時に回転体を回転駆動するとともに、回転体の逆方向の回転をロックするワンウェイ駆動機構と、回転体のクランクピンが係合する横長のカム溝を有し、回転体の回転により駆動され、複数の紙幣を受け入れて蓄積するための下側の待機位置と、蓄積した複数の紙幣を一括して払い出すための上側の払出位置との間で昇降可能なガイド板と、を備え、このガイド板のカム溝は、クランクピンが上死点を越えて回転するときの進角側に、段部を介して上方に延びる逃げ部を有することを特徴としている。
【0011】
この紙幣一括払出装置によれば、待機状態では、回転体のクランクピンが下死点に位置することにより、ガイド板が下側の待機位置に位置しており、紙幣は、1枚ずつガイド板上に積み重ねられる。所定枚数の紙幣が蓄積された後、モータが所定角度、正転することにより、ワンウェイ駆動機構を介して、回転体が所定角度、回転する。これに伴い、回転体のクランクピンにカム溝を介して係合しているガイド板は、上側の払出位置まで上昇する。この状態では、ガイド板が自重により下がろうとするが、回転体の反転がワンウェイ駆動機構で阻止されるため、ガイド板は払出位置に保持される。
【0012】
紙幣の一括払出を終了した後、モータが再び正転することにより、回転体が前記と同じ方向に回転し、クランクピンの上死点を越えて下死点に向かう。この回転体の回転の途中、クランクピンが、上死点を越えたときに、カム溝の逃げ部に入り込むことにより、逃げ部の段部の分、ガイド板が自重で下がる。回転体の回転がさらに進むと、ガイド板の下降速度が回転体の回転速度を上回るようになることによって、逆にガイド板が回転体を駆動する状態になる。そして、クランクピンが、下死点の手前でカム溝の中心側に向かうときに、カム溝の段部に当接することによって、回転体が制動される。その結果、回転体は、下死点を大きく行き過ぎることがなくなり、下死点の付近で停止する。したがって、ガイド板を、待機位置付近に確実に停止させることができる。
【0013】
この場合、ガイド板のカム溝は、逃げ部に対向する下側の部位に、カム溝の中心に向かって下り傾斜の傾斜ガイド面をさらに有することが好ましい。
【0014】
この構成によれば、回転体のクランクピンは、下死点の手前でカム溝の段部で制動されるとともに、逃げ部に対向する下り傾斜の傾斜ガイド面によって、カム溝の中心側に案内される。したがって、回転体を、がたつきなどを生じることなく、下死点付近に円滑に案内することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る紙幣一括払出装置を、いわゆるリサイクルビルバリデータに適用した場合について説明する。なお、以降の説明では、発明の理解を容易にするため、リサイクルビルバリデータの全体構成をまず説明し、その後、本発明に係る紙幣一括払出装置を詳細に説明するものとする。
【0016】
このリサイクルビルバリデータは、千円札、五千円札および一万円札を受け入れる機能を有するとともに、千円札を払い出す機能を有し、例えばパチンコ店の両替機や両替・玉貸機に搭載されるものである。図5に示すように、このリサイクルビルバリデータ1のキャビネット2内には、上側から順に、高額紙幣収納部3、紙幣識別部4、紙幣払出部5および低額紙幣収納部6が設けられている。
【0017】
紙幣識別部4の前部には、紙幣Aを受け入れる紙幣投入口8が、紙幣払出部5の前部には、紙幣Aを払い出す紙幣払出口9が、それぞれ形成されている。これらの紙幣投入口8および紙幣払出口9は一体に形成され、キャビネット2から前方に突出している。
【0018】
高額紙幣収納部3、紙幣識別部4、紙幣払出部5および低額紙幣収納部6を結ぶ紙幣搬送路は、紙幣投入口8から紙幣Aを受入れ搬送する受入搬送路10と、受入搬送路10の下流端から分岐して高額紙幣収納部3に連なる高額紙幣搬送路11および低額紙幣収納部6に連なる低額紙幣搬送路12と、低額紙幣搬送路12から分岐して紙幣払出部5に連なる払出搬送路13とで構成されている。
【0019】
高額紙幣搬送路11と低額紙幣搬送路12との分岐部には第1ゲート14が設けられ、低額紙幣搬送路12と払出搬送路13との分岐部には第2ゲート15が設けられている。これら第1ゲート14および第2ゲート15は、図6に示す千円札を受け入れる状態を待機状態として、五千円札または一万円札を受け入れた場合には、第1ゲート14が同図の2点鎖線位置に回動して、受け入れた紙幣Aを受入搬送路10から高額紙幣搬送路11に導く。また、千円札を払い出す場合には、第2ゲート15が2点鎖線位置に回動して、低額紙幣収納部6から搬送されてきた紙幣Aを、低額紙幣搬送路12から払出搬送路13に導く。
【0020】
高額紙幣収納部3は、高額紙幣搬送路11の下流端に連なる待機通路21と、待機通路21を挟むように設けた紙幣送り込み装置22と、紙幣送り込み装置22を挟むように設けた上側の五千円金庫23および下側の一万円金庫24とを備えている。紙幣送り込み装置22は高額紙幣スタック板25を有し、この高額紙幣スタック板25により、高額紙幣搬送路11から待機通路21に送り込まれた紙幣Aを、それが五千円札であれば五千円金庫23内に、一万円であれば一万円金庫24内にそれぞれ送り込む。
【0021】
なお、図中の符号26は、紙幣送り込み装置22を作動させる高額紙幣スタックモータであり、符号27は、高額紙幣収納部3の高額紙幣搬送路11に臨むローラ11aなどの搬送装置、および紙幣識別部4の搬送装置(図示せず)を作動させる上部搬送モータである。また、図中の符号28は、待機通路21への紙幣Aの送込み完了を検出する第1通過センサである。さらに、符号29および30は、高額紙幣スタック板25が上限位置および下限位置にあるか否かをそれぞれ検出する第1位置センサおよび第2位置センサである。また、符号31は、五千円金庫23および一万円金庫24の前面に位置する上ドアに設けた第1スイッチであり、この第1スイッチ31により上ドアの開放が検出されたときに、リサイクルビルバリデータ1の作動を停止させるようになっている。そして、図示していないが、五千円金庫23および一万円金庫24には、紙幣Aが満杯か否かを検出する第3位置センサおよび第4位置センサが、それぞれ設けられている。
【0022】
紙幣識別部4は、外部から紙幣Aを受け入れる紙幣投入口8と、紙幣投入口8から受け入れた紙幣Aの真偽、正損および金種を識別する識別機構(図示省略)と、受け入れた紙幣Aを受入搬送路10の待機位置まで搬送した後、識別機構の識別結果を待って、先方への搬送または返却のための逆搬送を行う搬送機構(図示省略)とを備えている。なお、図中の符号35は、紙幣投入口8からの紙幣Aの受入れ完了を検出する第2通過センサである。また、両図では省略されているが、第2通過センサ35の上流側には、受入搬送路10に臨み、受け入れた紙幣Aの引き抜きを防止する機構が組み込まれている。
【0023】
紙幣払出部5は、両替用などの紙幣Aを、内部で所定枚数、揃え、これを一括して払い出す、本発明に係る一括払出装置16と、紙幣Aを揃える際、紙幣Aが重なって送られたときに、これを払い出すことなく保留するリジェクト装置17とを有している。これらの構成については、詳細に後述するものとする。
【0024】
低額紙幣収納部6は、紙幣識別部4から搬送されてきた千円札を収納するとともに、収納した千円札を紙幣払出部5の一括払出装置16に送り出す機能を有している。このため、低額紙幣収納部6は、千円金庫61と、低額紙幣搬送路12から送り込まれた紙幣Aを千円金庫61内に送り込む送込みスタック板(図示省略)と、千円金庫61内の紙幣を押さえる低額紙幣スタック板62と、千円金庫61から紙幣Aを紙幣払出部5に送り出す低額紙幣搬送ベルト63とを備えている。
【0025】
低額紙幣搬送路12から送り込まれた紙幣Aは、低額紙幣搬送ベルト63と低額紙幣スタック板62との間に導かれ、低額紙幣搬送ベルト63の走行により収納待機位置まで搬送される。ここで、送込みスタック板が下降し、紙幣Aを、低額紙幣スタック板62をすり抜けさせて千円金庫61に送り込む。一方、紙幣Aを送り出す場合には、低額紙幣スタック板62が低額紙幣搬送ベルト63に隠れる位置まで上昇し、低額紙幣搬送ベルト63が、紙幣Aを最上位のものから1枚ずつ低額紙幣搬送路12に送り出す。千円金庫61の出入口の近傍には分離ローラ61aが設けられており、この分離ローラ61aで最上位の紙幣Aを低額紙幣搬送ベルト63から受け渡して送るとともに、次の紙幣Aを低額紙幣搬送ベルト63に並べて設けた分離爪64で押さえることによって、紙幣Aを1枚ずつ低額紙幣搬送路12に確実に送り出す。
【0026】
図中の符号66は、低額紙幣搬送ベルト63および後述する払出搬送ベルト43を作動させる下部搬送モータであり、符号67は、低額紙幣スタック板62および送込みスタック板を昇降させる低額紙幣スタックモータである。また、符号68は、紙幣Aの千円金庫61への送込み完了および送出し完了を検出して、低額紙幣搬送ベルト63を起動・停止させる第5通過センサである。さらに、符号69および符号70は、低額紙幣スタック板62が上限位置および下限位置にあるか否かを検出する第10位置センサおよび第11位置センサであり、符号71は、下部搬送モータ66の回転角度を検出する第12位置センサである。さらに、図中の符号72および73は、千円金庫61の満杯およびエンプティをそれぞれ検出する第13位置センサおよび第14位置センサである。また、符号74は、千円金庫61の前面に位置する下ドア2dに設けた第3スイッチであり、この第3スイッチ74が下ドアの開放を検出したときに、リサイクルビルバリデータ1の作動を停止させるようになっている。
【0027】
次に、図1〜図4を参照しながら、本発明に係る一括払出装置16を詳細に説明する。これらの図に示すように、一括払出装置16は、払出搬送路13の下流側に配置され、下側の待機位置と上側の払出位置との間で昇降自在に設けられたガイド板44と、ガイド板44の上方に配置された払出搬送ベルト43と、払出搬送ベルト43の先方に位置する前記紙幣払出口9と、ガイド板44を昇降させるための駆動機構46とを備えている。ガイド板44は、払出搬送ベルト43との間に一括保留部41を画成し、待機位置にあるときに、一括保留部41に紙幣Aを順次、積み重ねて保留するとともに、その後、払出位置まで駆動され、積み重ねた紙幣Aを払出搬送ベルト43に押し付けて、その払出しを案内する。
【0028】
ガイド板44は、互いに間隔を存する左右一対のもので構成されており(手前側のもののみ図示)、各々が、図示しない案内機構によって、昇降運動のみ行うように構成されている。各ガイド板44は、一括保留部41に臨み、紙幣Aを支持するガイド板本体81と、ガイド板本体81から下方に延びる支持板部82とで構成されている。各ガイド板44の支持板部82には、横長のカム溝83が形成されている。図2に示すように、カム溝83は、左端から中心よりも若干右側までの部分が水平部83aになっており、この水平部83aの右側には、段部83bを介して上方に延びる逃げ部83cが形成され、さらに、逃げ部83cに対向する下側の部位には、カム溝83の中心に向かって下り傾斜の傾斜ガイド面83dが形成されている。
【0029】
駆動機構46は、払出スタックモータ84(モータ)と、この払出スタックモータ84に複数のギヤ(図示せず)を介して連結されたワンウェイ駆動機構85と、ワンウェイ駆動機構85に中間ギヤ86を介して連結されたプーリギヤ87(回転体)とを備えている。ワンウェイ駆動機構85は、図示しないベアリングクラッチなどを備え、払出スタックモータ84の正転時には、その回転をプーリギヤ87に伝達して、これを図の矢印Bの方向に回転駆動する一方、プーリギヤ87の逆方向の回転をロックするように構成されている。また、プーリギヤ87は、左右一対で構成され(手前側のもののみ図示)、左右のものが、図示しない同期機構を介して、互いに同期して回転駆動されるようになっている。
【0030】
各プーリギヤ87には、クランクピン88が偏心して設けられており、このクランクピン88が、ガイド板44の前記カム溝83に係合している。以上の構成により、払出スタックモータ84の正転時に、ワンウェイ駆動機構85および中間ギヤ86などを介して、プーリギヤ87、87が回転駆動され、これらのプーリギヤ87、87の回転に伴い、両ガイド板44、44が互いに同期して、待機位置と払出位置の間で昇降駆動される。なお、ガイド板44にはL形金具44aが取り付けられていて、このL形金具44aと、所定の高さにそれぞれ設けられた光センサから成る第6位置センサ50および第7位置センサ51とによって、ガイド板44が払出位置および待機位置にあるか否かをそれぞれ検出するようになっている。
【0031】
一方、払出搬送ベルト43も、ガイド板44と同様に左右一対で構成され(手前側のもののみ図示)、互いの間に所定の間隔を存して、配置されている。各払出搬送ベルト43は、無端ベルト89と、無端ベルト89を掛け渡した後ろ側の駆動プーリ90aおよび前側の従動プーリ90bとを備えている。無端ベルト89は、各駆動プーリ90aが、前述した下部搬送モータ66の回転により、図示しない動力伝達機構を介して、駆動され、走行する。
【0032】
また、各無端ベルト89は、硬質ゴムなどで構成されており、その表面には、2個のリブ91、91が一体に突出して設けられている。リブ91、91は、無端ベルト89が半周走行したときに、一方のリブ91の元の位置に他方のリブ91が位置するように、無端ベルト89に半周ピッチで配置されている。また、各リブ91は、両ガイド板44、44の間の位置に配置されており、ガイド板44の下側に臨んで紙幣Aの後端に当たるような十分な突出長さを有している。
【0033】
図5に示すように、リジェクト装置17は、上記ガイド板44と、ガイド板44の下側に配置されたリジェクト保留部42と、昇降自在のリジェクトスタック板45とを備えている。リジェクト装置17は、一括保留部41に紙幣Aが重なって送られた場合、ガイド板44が上昇した後、リジェクトスタック板45が下降することによって、紙幣Aを、ガイド板44、44間をすり抜けさせて、一括保留部41からリジェクト保留部42に送り込み、保留させる。なお、リジェクトスタック板45は、図示しないワンウェイ駆動機構を介して、ガイド板44を駆動する払出スタックモータ84と連結されており、払出スタックモータ84の逆回転時にのみ、駆動される。
【0034】
なお、図5中の符号47は、紙幣Aの一括保留部41への送込み完了(兼枚数のカウント)を検出する第3通過センサ、符号48は、紙幣Aの一括払出しの完了を検出する第4通過センサである。さらに、符号49は、払出搬送ベルト43の走行停止位置を検出する第5位置センサ、符号52および符号53は、リジェクトスタック板45が上限位置および下限位置にあるか否かを検出する第8位置センサおよび第9位置センサである。また、符号54は、リジェクト保留部42内に紙幣Aが保留されているか否かを検出する第2スイッチである。
【0035】
次に、図1〜図4を参照しながら、上記構成の一括払出装置16の動作を説明する。図1および図2に示す待機状態では、各プーリギヤ87のクランクピン88が下死点付近に位置しており(両図の実線位置)、それにより、ガイド板44は待機位置に位置している。この待機状態で、紙幣Aは、払出搬送路13から1枚ずつ一括保留部41に送り込まれ、積み重ねられる。
【0036】
所定枚数の紙幣Aが蓄積された後、払出スタックモータ84が正転駆動される。これに伴い、ワンウェイ駆動機構85および中間ギヤ86などを介して、プーリギヤ87が図の矢印Bの方向に回転することにより、プーリギヤ87のクランクピン88にカム溝83を介して係合しているガイド板44が、上昇し、図3に示すように、払出搬送ベルト43との間に紙幣Aを挟み込む。このときのガイド板44の高さは、第6位置センサ50によって監視され、ガイド板44が図3に示す払出位置まで上昇したときに、払出スタックモータ84が停止される。この払出位置は、図3および図4に示すように、プーリギヤ87のクランクピン88の上死点の若干下側の位置に相当する。したがって、この状態では、ガイド板44が自重により下がろうとするが、プーリギヤ87の反転がワンウェイ駆動機構85によって阻止されるため、ガイド板44は払出位置に保持される。
【0037】
次いで、下部搬送モータ66が回転することにより、無端ベルト89が図3の矢印Cの方向に走行する。この無端ベルト89の走行により、後側のリブ91が駆動プーリ90aの下側に回り込んで、紙幣Aの後端に当たり、紙幣Aを前方に押し出す(図3の矢印D)。そして、無端ベルト89の走行が進むにつれて、紙幣Aは、紙幣払出口9から外部に押し出され、一括して払い出される。
【0038】
紙幣Aの一括払出しを終了した後、払出スタックモータ84が再び正転することにより、プーリギヤ87が前記と同じ方向に回転し、クランクピン88の上死点を越えて下死点側に向かう。このプーリギヤ87の回転の途中、クランクピン88が上死点を越えたときにカム溝83の逃げ部83cに入り込むことにより、逃げ部83cの段部83bの分、ガイド板44が自重で下がる。プーリギヤ87の回転がさらに進むと、ガイド板44の下降速度がプーリギヤ87の回転速度を上回るようになることによって、逆にガイド板44がプーリギヤ87を駆動する状態になる。
【0039】
そして、クランクピン88が下死点の手前側の所定位置(図1および図2の2点鎖線位置)に達したときに、払出スタックモータ84の作動が停止される。ガイド板44およびプーリギヤ87は、その後も慣性で下降し、クランクピン88が、カム溝83の中心側に向かうときにその段部83bに当接することによって、プーリギヤ87が制動される。その結果、プーリギヤ87を、下死点を大きく行き過ぎることなく、その付近に確実に停止させることができ、したがって、ガイド板44を、待機位置付近に確実に停止させることができる。また、この場合、クランクピン88がカム溝83の傾斜ガイド面83dに沿って案内されるので、プーリギヤ87を、がたつきなどを生じることなく、より円滑に案内することができる。
【0040】
以上のように、本実施形態の一括払出装置16によれば、下死点に近づいたプーリギヤ87を、ガイド板44のカム溝83の段部83bによって、制動することにより、プーリギヤ87を下死点付近に停止させて、ガイド板44を待機位置付近に確実に停止させることができ、したがって、紙幣を詰まりなどが生じることなく円滑に蓄積することができる。また、一括払出装置16は、従来と比較して、カム溝83の形状を変更しただけの非常に単純な構造であるとともに、ばねなどの面倒な調整作業を必要とすることなく、また、ばねの特性や装置の機械的負荷のばらつきに影響されることなく、ガイド板44を待機位置付近に安定して停止させることができる。
【0041】
なお、説明した実施形態は、本発明をリサイクルビルバリデータに適用した例であるが、本発明を、他のタイプの紙幣一括払出装置に適用できることは、もちろんである。
【0042】
【発明の効果】
以上のように、本発明の紙幣一括払出装置は、単純な構造で、ガイド板を待機位置に確実に停止させることにより、紙幣を詰まりなどが生じることなく円滑に蓄積することができるなどの効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による紙幣一括払出装置の待機状態における断面図である。
【図2】図1の紙幣一括払出装置の要部の拡大断面図である。
【図3】図1の紙幣一括払出装置の払出状態における断面図である。
【図4】図3の紙幣一括払出装置の要部の拡大断面図である。
【図5】図1の紙幣一括払出装置を搭載したリサイクルビルバリデータの側断面図である。
【図6】従来の紙幣一括払出装置の待機状態における断面図である。
【図7】従来の紙幣一括払出装置の払出状態における断面図である。
【符号の説明】
16 一括払出装置
44 ガイド板
83 カム溝
83b カム溝の段部
83c カム溝の逃げ部
83d カム溝の傾斜ガイド面
84 払出スタックモータ
85 ワンウェイ駆動機構
87 プーリギヤ
88 クランクピン
A 紙幣

Claims (2)

  1. モータと、
    偏心したクランクピンを有する回転体と、
    前記モータと前記回転体の間に設けられ、前記モータの正転時に前記回転体を回転駆動するとともに、当該回転体の逆方向の回転をロックするワンウェイ駆動機構と、
    前記回転体の前記クランクピンが係合する横長のカム溝を有し、前記回転体の回転により駆動され、複数の紙幣を受け入れて蓄積するための下側の待機位置と、蓄積した複数の紙幣を一括して払い出すための上側の払出位置との間で昇降可能なガイド板と、を備え、
    このガイド板の前記カム溝は、前記クランクピンが上死点を越えて回転するときの進角側に、段部を介して上方に延びる逃げ部を有することを特徴とする紙幣一括払出装置。
  2. 前記ガイド板の前記カム溝は、前記逃げ部に対向する下側の部位に、前記カム溝の中心に向かって下り傾斜の傾斜ガイド面をさらに有することを特徴とする、請求項1に記載の紙幣一括払出装置。
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