JP3804743B2 - エンジン騒音カバー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジン燃焼および振動騒音の外部への放射を遮断するエンジン騒音カバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
図8に示す従来方式のエンジン騒音カバーでは、エンジン1の下部即ちオイルパン2近傍からの燃焼および振動騒音の放射を、上面を開放のコの字断面の騒音カバー10Aによって覆っている。この騒音カバー10Aは、左右両側の側壁12A、12Aと底壁11Aを主構成としてエンジン1の下部を周囲で覆うよう構成されている。そして、一般には、鉄板等の同一材料によって形成され、上端部でサイドメンバ3R、3Lの下面に取り付けられたブラケット16R、16Lに螺着されている。
【0003】
この騒音カバー10Aは、周囲が極めて限定された領域に装着されるので、着脱を、組立ラインでもエンジン整備時でも、作業者が上向き作業で行わざるをえない。その騒音カバー装着時の制約、干渉回避の対象は、図8および本発明を説明する図2を参照すると、左右方向ではオイルパン2の両側面、スプリング5R、5Lの内側面、サイドメンバ3R、3Lの内側面、ブラケット16R、16Lの内側面、があり、前後方向では、前車軸6、タイロッド8u(上限位置)〜8s(下限位置)があり、上下方向では、オイルパン下面、サイドメンバ3R、3L下面、ブラケット16R、16L下部等がある。これらの間隙を縫って所定の位置に正置させ、装着させることが容易ではなく、作業の安全、効率に問題がある。また、底壁11Aとオイルパン2との干渉をさけるための隙間hを必要とし、最低地上高さHを低減させている。
【0004】
特開平9ー256869号公報において、エンジン遮音カバーを弾性体を介してエンジンに取り付けることで、低周波数の騒音を低減させる技術を開示している。しかし、騒音カバーの着脱容易化を目的とする本発明とは関係がない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記に鑑みてなされたもので、着脱を容易にしかつ最低地上高さを低減させることのないエンジン騒音カバーを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、全体形状が上面開放のコの字断面をして両端の側面部である側壁(12R、12L)と、それらの側壁の下端を連結する底壁(11)とで構成され、それらの側壁はそれぞれフレームのサイドメンバ(3R、3L)に組み付けられ、そしてエンジン(1)の下部を覆い騒音が外部へ放射されるのを遮断するためのエンジン騒音カバー(10)において、それらの側壁(12R、12L)は遮音機能を有し剛性の高い鋼板または硬質樹脂板によりオイルパン(2)の側面形状にあわせて形成され、前記底壁(11)は可撓性材料であるラバー板でコの字形状をしており、そして前記側壁(12R、12L)の下端を連結してエンジン騒音を遮音するためにオイルパン(2)の下面に接触しており、前記底壁(11)の地上高さ(Hh)が高く、かつ側壁(12R、12L)は上方開または閉に変形可能であってサイドメンバ(3R、3L)に組み付ける際には全体がより平坦な形状になり、前方斜め前より引き込んで所定位置に取付け可能となっている。
【0007】
上記のエンジン騒音カバーの底面部は、可撓性と遮音性能を併せて有するラバーで構成されるので、フレーム上方から引き上げる方法でコの字の形状を変化させて干渉を避けながら所定の位置に装着させることができる。また、底面部はオイルパンの下部に接触しても柔軟に変形して接触による損傷がないので、騒音カバーによる最低地上高さの低減はほとんどない。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して、本発明のエンジン騒音カバーの実施形態を説明する。エンジン騒音カバーの全体構成を示す斜視図の図1、車両への取り付け状態の側面を示す図2、これらを後方から示す図3によって構成を説明する。エンジン騒音カバー(以降、カバーと略記する。)10は、全体概略形状が上面開放のほぼコの字断面をなし、両端の側面部である側壁12Rおよび12Lと、側壁12Rと12Lの下端を連結する底面部の底壁11とで構成されている。
【0009】
側壁12Rと12Lは、対称形にできていて、側壁12Rが車両前進方向の右側に位置するフレームのサイドメンバ3Rに、側壁12Lが車両前進方向の左側に位置するフレームのサイドメンバ3Lに、組み付けられるよう構成されている。
【0010】
側壁12R、12Lについては対称形なので、側壁12Rに限って説明する。側壁12Rは、遮音機能を有する鋼板または硬質樹脂板等の剛性の高い材料によって、オイルパン2の側面形状にあわせて、本例では前部12Rfの縦幅が小さく後部が大に形成されている。前部12Rfの下端部は、車両中心方向に直角に屈曲したフランジRffが設けられ、前部12Rfを除く側壁12Rの下端には車両中心方向に直角に屈曲したフランジ14Rが形成されている。また、前部12Rfの下端と側壁12Rの下端とを結ぶ縦方向端部に車両中心方向にフランジRfiが設けられている。
【0011】
側壁12Rの前後2個所に縦方向に曲げ剛性強化用の補強板13Rfおよび13Rrが設けられ、それらの上端部に側壁12Rと共に貫通するボルト孔Bf、Brが設けられている。
【0012】
底壁11は、可撓性材料の例えばラバー板を材料として側壁12R、12Lの下端を連結してコの字形状を構成し、オイルパン2の下面に接触してエンジン騒音を遮音するよう構成されている。底壁11の左右両端部は、側壁12R、12Lのフランジ14R、14Lにボルト締結され、前部両端部の屈曲部11R、11Lの側端部がフランジRfi、Lfiにボルト締結されてオイルパン2からの放射音を密閉するよう構成されている。
【0013】
上記構成によるカバー10は、側壁12R、12Lが面剛性が高く、底壁11が面剛性とくに、車両上下方向に凹凸する面曲げ可撓性を有して、したがって側壁12R、12Lが平行でなく上開きまたは下開き自由に、全体としてより平坦な形状になり得るよう構成されている。そしてサイドメンバ3R、3Lに固定されたブラケット16Rf、16Rr、16Lf、16Lrに螺着されるようになっている。
【0014】
上記カバー10の作用を、図4〜図7によって車両への装着を主として、右側に限定して説明する。まず、(1)カバー10をエンジン下方に配置する。(2)エンジン1の右側とサイドメンバ3Rとの隙間C(図3参照)の斜め前、上方から手または把持具(図での明示なし)で側壁12Rの前部12Rfを把持して、カバー10を引き上げる(左側面を示す図4を参考に参照)。この際、側壁12Rが側方ではエンジン1、オイルパン2およびスプリング5Rに、干渉しないように、前方向では側壁12Rおよび底壁11がタイロッド8および前車軸6に干渉しないように、斜め上方に引き上げる。
【0015】
カバー10の引き上げ時に、側壁12Rを上方開(図3における点線A)または上方閉(図3における点線B)に変形させながらカバー10の移動を容易にさせる。(3)カバー10を所定位置方向に移動させる。図5に示す移動曲線Sのように、隙間を縫って前記把持具により前、上方に移動させる。この際、底壁11がオイルパン2の下面にスムーズに接触するよう留意する。(4)カバー10を所定位置に配置する。この際、側壁12Rをブラケット16Rfおよび16Rrのフランジ部より側外方に位置させるために、上方開の状態(図3のA参照)に変形させることが肝要である。(5)カバー10をブラケット16Rf、16Rrに螺着させる。図6および図7は、ブラケット16Rf、16Rrにカバー10が取り付けられた状態を示した斜視および側面図である。上記の装着手順において、側壁12Rの面剛性が高く、底壁11の面剛性が低いので変形は底壁11に限定されて隙間への嵌入が容易である。尚、底壁11には可撓性材料を全面に使用しているが部分的に使用して取り付ける時に形状を変形させても良い。
【0016】
上記のようにして設置されたカバー10は、底壁11がオイルパン2の底面に接触しても撓み変形して、破損しない。したがって、従来の騒音カバーのように充分な空隙による最低地上高さHhの低減犠牲はない。
遮音性能としては、鋼板の遮音とは別に、底壁11の弾性による騒音吸収によってとくに高周波音の吸収性能が向上する。
【0017】
【発明の効果】
本発明の作用効果を、以下に列記する。
(1) 騒音カバーの底面部は、可撓性と遮音性能を併せて有するラバーで構成されるので、コの字の形状を変化させて干渉を避けながら上方から引き上げて所定の位置に装着させることができる。従って、従来の上向き作業でなく、安全にかつ容易に騒音カバーの着、脱ができる。
(2) また、底面部はオイルパンの下部に接触しても柔軟に変形して接触による損傷がなく、騒音カバーによる最低地上高さの低減はない。
(3) 底面部は、弾性材なので吸音効果があり、特に高周波騒音が低減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す斜視図。
【図2】図1の側面図。
【図3】図2のA矢視図。
【図4】本発明の実施形態による騒音カバーを車両に装着する要領を示す側面図。
【図5】本発明の実施形態による騒音カバーを車両に装着する要領を示す側面図。
【図6】本発明の実施形態による騒音カバーを車両に装着する要領を示す斜視図。
【図7】本発明の実施形態による騒音カバーを車両に装着する要領を示す側面図。
【図8】従来のエンジン騒音カバーを示す説明用後面図。
【符号の説明】
1・・・エンジン
2・・・オイルパン
3・・・サイドメンバ
3R・・右サイドメンバ
3L・・左サイドメンバ
5・・・前車軸スプリング
6・・・前車軸
7・・・前輪
8・・・タイロッド
8u・・上限時のタイロッド位置
8s・・下限時のタイロッド位置
10・・騒音カバー
11・・底壁
11R・・前壁右部
12・・側壁
12R・・右側壁
13Rf・・右前補強板
13Rr・・右後補強板
16・・ブラケット
Claims (1)
- 全体形状が上面開放のコの字断面をして両端の側面部である側壁(12R、12L)と、それらの側壁の下端を連結する底壁(11)とで構成され、それらの側壁はそれぞれフレームのサイドメンバ(3R、3L)に組み付けられ、そしてエンジン(1)の下部を覆い騒音が外部へ放射されるのを遮断するためのエンジン騒音カバー(10)において、それらの側壁(12R、12L)は遮音機能を有し剛性の高い鋼板または硬質樹脂板によりオイルパン(2)の側面形状にあわせて形成され、前記底壁(11)は可撓性材料であるラバー板でコの字形状をしており、そして前記側壁(12R、12L)の下端を連結してエンジン騒音を遮音するためにオイルパン(2)の下面に接触しており、前記底壁(11)の地上高さ(Hh)が高く、かつ側壁(12R、12L)は上方開または閉に変形可能であってサイドメンバ(3R、3L)に組み付ける際には全体がより平坦な形状になり、前方斜め前より引き込んで所定位置に取付け可能であることを特徴とするエンジン騒音カバー。
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JP16232599A JP3804743B2 (ja) | 1999-06-09 | 1999-06-09 | エンジン騒音カバー |
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1999
- 1999-06-09 JP JP16232599A patent/JP3804743B2/ja not_active Expired - Fee Related
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