JP3804581B2 - 液晶表示装置の駆動方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置の駆動方法に関し、特に、実質的に表示に使用できる期間が長い液晶表示装置の駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、液晶表示素子は、その殆どがツイスティッドネマチック(TN)型表示方式のものである。このTN型表示方式の液晶表示素子は、ネマチック液晶組成物を利用しており、大きく2つに分けられる。そのうちの1つは、各画素にスイッチング素子を設けたアクティブマトリクス方式であり、例えば、TN型表示方式に薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)を用いたもの(TN−TFT方式)が知られている。他の1つは、STN(Super Twisted Nematic)方式である。このSTN方式は、従来のTN型を用いた単純マトリクス方式に比べてコントラストおよび視角依存性については改良されているものの、応答速度が遅いので動画表示には適していない。また、TFTを用いたアクティブマトリクス方式に比べて表示品位が低いという欠点がある。このような結果、現在では、TN−TFT方式が市場の主流となっている。
【0003】
一方、更なる高画質化の要求により、視野角を改善した方法が研究開発され実用化に至っている。その結果、現在の高性能液晶ディスプレイの主流は、TNモードに補償フィルムを使用した方式、あるいはイン・プレーン・スイッチング(IPS:In Plane Switching)モード、あるいはマルチドメイン・バーティカル・アライン(MVA:Multi Domain Vertica1 Aligned)モードのTFT方式アクティブマトリクス液晶表示装置の3種類となっている。これらのアクティブマトリクス液晶表示装置では、通常、画像信号が30Hzで正負の書き込みをするため60Hzで書き換えられ、1フィールドの時間は、約16.7ms(ミリ秒)である(正負双方のフィールドの合訃時間は、1フレームと呼ばれ約33.3msである)。これに対し、現状の液晶の応答速度は、最も早い状態でもこのフレーム時間程度である。このため、動画からなる映像信号を表示する場合や、高速なコンピュータ画像を表示する場合や、高速なゲーム画像を表示する場合には、現在のフレーム時間より早い応答速度が必要とされる。
【0004】
一方、更なる高精細化を目指すために、液晶表示装置の照明光であるバックライトを、赤・緑・青と時間的に切り替えるフィールドシーケンシャル(時分割)カラー液晶表示装置も検討されている。この方式では、カラーフィルタを空間的に配置する必要が無いため、従来の3倍の高精細化が可能である。フィールドシーケンシャル液晶表示装置では、1フィールドの1/3の時間で1色を表示する必要があるので、表示に使用できる時間は約5ms程度となる。従って、液晶自身は、5msより早く応答することが求められる。このような高速応答を実現できる液晶として、強誘電性液晶や反強誘電性液晶のような自発分極を有する波晶が検討されている。また、ネマチック液晶においても、誘電異方性を大きくしたり、粘性を低くしたり、薄膜化したり、液晶配向をパイ型の配向等に変更したりすることや、駆動電圧波形を工夫することにより高速化が検討されている。
【0005】
ここで、アクティブマトリクス液晶表示素子で実際に液晶部に電圧および電荷が書き込まれる時間は、各走査線の選択時間(書き込み時間)のみである。この時間は、1000本のラインを有し、1フィールド時間で普通に書き込む場合、16.7μs(マイクロ秒)であり、特に、フィールドシーケンシャル駆動を行った場合は約5μsである。現状では、この時間内に応答が終了する液晶若しくは液晶の使用形態は、ほとんど存在しない。上述の自発分極を有する液晶や高速化したネマチック液晶においても、このような速い応答をする素子は知られていない。その結果、信号の書き込み終了後に液晶が応答し、次のような問題が発生する。まず、自発分極を有する液晶では、自発分極の回転による反電場が発生し、液晶層両端の電圧が急激に低下する。このため液晶層両端に書き込んだ電圧は大きく変化する。一方、高速ネマチック液晶でも誘電率の異方性による液晶層の容量変化が極めて大きくなるため、液晶層に書き込み保持されるべき保持電圧に変化が起きる。このような保持電圧の低下、すなわち、実効印加電圧の低下は、書き込み不足のためコントラストを低下させる。また、同じ信号を書き込みつづけた場合、保持電圧が低下しなくなるまで輝度が変化を続け、安定した輝度を得るのに数フレームを要してしまう。
【0006】
更には、ジャパニーズ・アプライド・フィジックスの第36巻のパート1ナンバー2の720頁〜729頁に示されるように、画像信号が変化し信号電圧の絶対値が変化したフレームから同じ画像信号を数フレームに渡って書き込み続けた場合に「ステップ応答」と呼ばれる現象が見られる。この現象は、同じ振幅のAC駆動の信号電圧に対し、数フレームに渡り透過率が明暗の振動をする現象であり、この後に一定の透過光量に安定する。この現象の例を、図24に模式図で示す。図24(a)はデータ電圧の波形図、図24(b)はゲート電圧の波形図、図24(c)はその時の透過率の波形図である。透過率はAC駆動時にステップ応答後安定する。安定した時の透過率を2点銀線で、最暗時の透過率を一点銀線で示している。
【0007】
また、図25は、図24の駆動での走査線毎のタイミングチャートであり、正の表示期間102および負の表示期間104の濃淡は、図24(c)の透過率に基づく輝度を模式的に示している。また、図中に1フィールド時間である16.7msの時間を矢印で示した。この図では6本の走査線を想定しており、上の走査線から順次、正の書き込み101を行い、正の表示102を得た後、再び上の走査線から順次、負の書き込み103を行い、負の表示104を得る。各走査線に対し、正の書き込み101と正の表示102の期間とを加えたものが第1フィールド、負の書き込み103と負の表示104の期間とを加えたものが第2フィールドであり、両フィールドの合計が1フレームとなる。
さて、図24(a)のデータ電圧を印加し、図24(b)のゲート電圧でTFTスイッチをオンすると、図24(c)のようにフィールド毎に透過率が明暗の振動をする。このような透過率の振動は、フリッカとして観察され、表示の品位の劣化を招く。また、この図では、信号電圧印加後2フレーム目(4フィールド)で一定の透過率に落ち着いている。その結果、輝度変化も図25のように振動する。このように、高速応答液晶を使用しても、実際の輝度の安定には数フレームを必要とするため、表示画像の高速性が失われてしまう。
【0008】
一方、アクティブマトリクス駆動では液晶応答後の透過率は印加した信号電圧ではなく、液晶応答後の液晶容量に蓄えられた電荷量によって決まる。アクティブ駆動では保持された電荷で液晶を応答させる定電荷駆動であるためである。アクティブ素子から供給される電荷量は、微小なリーク等を無視すると、所定の信号書き込み以前の蓄積電荷と、新規に書き込んだ書き込み電荷とによって決定される。また、液晶が応答した後の蓄積電荷は、液晶の物性定数および電気的パラメータおよび蓄積容量等の画家設計値によっても変化する。このため、信号電圧と透過率の対応を取るには、(1)信号電圧と書き込み電荷の対応、(2)書き込み以前の蓄積電荷、(3)応答後の蓄積電荷の計算を行うための情報と実際の計算等が必要となる。この結果、(2)を全画面に渡って記憶するためのフレームメモリや、(1)や(3)の計算部が必要となる。これは、システムの部品数の増大を招き好ましくない。
【0009】
これらの問題を解決する方法として、新規データ書き込みの前に所定の液晶状態に揃えるようなリセット電圧を印加するリセットパルス法が、しばしば用いられる。一例として、アイ・ディー・アール・シー1997のL−66頁からL−69頁に記載の技術について述べる。この文献では、ネマチック液晶の配向をパイ型の配向とし補償フィルムを付加したOCB(オプティカリ・コンペンセイテッド・バイリフリジェンス)モードを使用している。この液晶モードの応答速度は約2ミリ秒から5ミリ秒とされ、従来のTNモードより格段に速い。その結果、本来1フレーム内で応答が終了するはずであるが、前述のように、液晶の応答による誘電率の変化により保持電圧の大幅な低下が起こり安定な透過率が得られるまで数フレームを要する。そこで、1フレーム内で白表示の書き込み後必ず黒表示を書き込む方法を、図26(上記文献の第5図)に示す。横軸は時間であり、縦軸は輝度である。点線が通常の駆動の場合の輝度変化であり、3フレーム目で安定な輝度に到達している。このリセットパルス法によれば、新規データ書き込み時には必ず所定の状態となっているため、書き込んだ一定信号電圧に対し一定透過率という1対1の対応が見られる。この1対1対応により、駆動用の信号の発生は非常に簡便となると同時に、前回の書き込み情報を記憶しておくフレームメモリ等の手段がいらなくなる。
【0010】
また、他のリセット電圧の印加の仕方として、一定の画像信号に対し正および負のデータ信号電圧を生成し、正(負)を印加した後、負(正)を印加し、その後にリセット電圧を印加する方法が用いられている。この場合、単純に振幅の等しい正負のデータ信号電圧を印加すると、前述の「ステップ応答」が生じてしまう。そこで、図27,図28のようなデータ信号電圧の印加が行われる。
【0011】
図27はデータ竃圧の波形図、図28はその時の透過率の波形図である。図で点線で示した波形は、振幅の等しいデータ電圧の波形およびそれを印加した時の透過率の波形である。尚、これらの図では簡単化のために、データ電圧はコモン電圧を差し引いて示している(実際にはコモン電圧が図の0ボルト電圧の位置に相当する)。「ステップ応答」を防ぐためには、フレーム初期のデータ電圧(ここでは正のデータ竃圧)の振幅を低く設定し、フレーム後半のデータ電圧(ここでは負のデータ電圧)の振幅は点線の波形と同様とする。これによりステップ応答が阻止され、図28に示すように、フレーム前半・後半ともに同じ透過率が得られる。この後、フレーム終了時にリセットを行う事により、必ず所定のリセットされた液晶状態に揃えられる。次のフレームでは新規に同様の波形を印加する事で、一定の信号電圧に対し一定の透過率という1対1の対応が見られる。また、ここではリセット電圧をコモン電圧に対し0ボルトとしているが、これは液晶表示モードやリセットで実現したい所定の伏態によって異なる。
【0012】
更に、これらのリセット駆動による方法は、各走査線のリセットをフィールド内のどのタイミングで行うかという条件で大きく2種類に分類される。すなわち、バネル全面のすべての走査線を一度にリセットする方法(以下、全面一括リセット)と、走査書込みと同様に各走査線、もしくは、走査線を複数集めた走査線ブロックを走査しながらリセットする方法(以下、走査リセット)である。全面一括リセットは、リセット時に全ての走査線が同じブロックとなった走査リセットとみなすことも出来る(しかし、この考え方ではリセットの走査が生じないので走査リセットと全面一括リセットは別の分類とする)。
【0013】
図29,図30に各々のリセット方法での走査線毎のタイミングチャートを示す。図29は、全面一括リセットでの走査線毎のタイミングチャートであり、図30は走査リセットでの走査線毎のタイミングチャートである。横軸が時間で、縦軸は走査線方向を表す。書き込み期間、応答期間、表示期間、リセット期間の各期間が示されている。図29,図30共に、書き込み期間には走査線を順に(ここでは上から下へ)走査しながら書き込みが行われる。書き込み期間(必要に応じTwと略す)は、各走査線の書き込みに必要な時間twを走査線の本数nで掛けたもので表され、Tw=n×twである。その後、液晶の応答がほぼ安定するまでの応答期間(必要に応じてTmと略す)が存在する。次に、液晶の応答が安定しリセットが始まるまでの表示専用の期間(必要に応じてTdと略す)が続く。リセットが始まると図29と図30では大きな違いが生じる。すなわち、図29の全面一括リセットでは、全ての走査線を同時にリセットする。リセット期間(必要に応じてTrと略す)は、リセットの書き込みに必要な時間と液晶が所定の状態にほぼ落ち着くまでの時間の和である。一方、図30の走査リセットでは、走査線を順に走査してリセットする。この結果、図30の走査リセット方式では、リセット期間Trと書き込み期間Twは、かなり部分で重なっている。このように走査リセット方式の方が時間配分に無駄が無い。
【0014】
また、これらのステップ応答等の問題を解決する別の手段として、エーエムエルシーディー97のダイジェストの119頁から122頁に示される「疑似DC駆動」という駆動方法が提案されている。この技術を図31を参照して説明する。図31は図24と同様に、図31(a)はデータ電圧の波形図、図31(b)はゲート電圧の波形図、図31(c)はその時の透過率の波形図である。また、図32は走査線毎のタイミングチャートであり、正および負の表示期間102,104の濃淡は、図31(c)の透過率に基づく輝度を表わす。
【0015】
また、図32中に16.7msの時間を矢印で示した。文献内の記載では、16.7msを1フレーム時間と定義しているが、この定義は一般的でないので本明細書内の図では変更している(文献に記載の1フレーム時間は、本明細書で通常の従来の技術に対していうところの1フィールド時間に相当する)。「疑似DC駆動」では通常の図24に示されるAC駆動と異なり、複数のフィールドの間、同じ符号のデータ電圧が印加され続ける。複数フィールド後に、データ電圧の符号が反転され、電気的な偏りを無くす。図31では、4フィールドの正の書き込み後、4フィールドの負の書き込みが行われて一つの画像信号の表示が終わる。走査線毎の書き込みのタイミングは、図32に示す通りであり、上から順次正のデータを書き込み、それを4回繰り返した後、上から順次負のデータを書込む事を4回繰り返す。この方法では、印加した一定のDC電圧と液晶の両端の保持電圧が同じとなる状態が得られる。その結果、液晶の応答による保持電圧の低下が無く、また、図24のAC駆動のように液晶の応答により保持電圧が低下する方法に比べ、最終的な透過率が高くなる。しかし、この方法での1フレーム時間は、各々の符号の複数フレームを合計したものとなる。すなわち、図31の例では、本方式の1フレーム時間は、図24のフレームの4倍の時間がかかっている。
【0016】
更には、フィールドシーケンシャルとは異なった日的で光源を点滅する技術が知られている。これは、動画対応を日的としている。これは、CRTのように蛍光体の特性により高輝度の後急激に輝度が減少する表示方式をインパルス型,液晶表示装置のように1フィールド期間内で輝度が保持される場合をホールド型と分類した場合の表示特性の解析結果に基づいてなされている。このような解析は、液晶学会のLCDフオーラム主催のセミナー「LCDがCRTモニター市場に食い込むには−動画表示の観点から・・・」の予稿集の第1頁から第6頁に示されている。その解析の結果、ホールド型で良好な動画表示を行うには、液晶の応答速度が改善されるだけでは不充分であり、表示光がホールドされるというホールド型の動作方式そのものに起因する問題があることが指摘されている。これを改善するには、(1)表示光のホールド時間を短くする、(2)表示光を出来るだけ画像の動きに沿った画面位置に配置する、という二つの方法が考えられる。(1)のホールド時間を短くする方法として、同じ予稿集の第20頁から第23頁には、補償板を使用したπセル構造を用い高速化したLCDでバックライト光源を点滅して表示した技術が示されている。また、バックライト光源は定常的に点灯し、リセット状態を挿入することによりホールド時間を短くする技術に関しても述べられている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
上述の疑似DC駆動では、AC駆動に比べて長いフレーム時間(図31および図32ではAC駆動の4倍)を必要とし、高速応答性を欠かせない。また、その結果として、図32の濃淡で輝度を示したような通常のフレーム時間(16.7ms)の数倍で振動する長周期のフリッカを生じる。これらの結果、動画に対応した表示が困難であるという問題があった。
【0018】
また、書き込み前後の蓄積電荷を比較する方法では、前述のように、フレームメモリに加え比較演算部等が必要であり、システムの増大を招くという問題があった。
【0019】
更には、リセット法では、1フィールド期間中に、書き込み期間,応答期間(書き込み後に応答が安定するまでの時間),リセット期間(リセットの書き込みとリセットにより一定伏態に落ち着くまでの時間)等が存在する。実質的に表示使用できる期間は、1フィールド時間からこれらの期間を除いた時間となる。この結果、リセットパルス法では、リセット期間分、表示に使用できる時間が短くなってしまうという問題があった。
【0020】
更には、リセット期間分、走査期間が短くなるという問題が生じる。通常、走査期間(書き込み時間)は、フレーム時間の半分の時間であるフィールド時間を走査線本数で割ったものにほぼ等しい。しかし、フィールド時間中にリセット期間が設けられると、図29のように走査期間は、フィールド時間からリセット時間を引いたものを走査線本数で割ったものとなる。この結果、リセットにより走査期間が短くなる。このリセット期間が走査期間に影響を与えないようにするためにインターレス駆動とリセットを組み合わせる手法が、例えば、特開平4−186217号公報に示されている。この方法では、インターレスモードでFLC(強誘電性液晶)パネルを駆動し、非表示期間にある走査線をリセットする。これにより、リセット期間を設けた事による走査期間の減少が若干防がれる。また、隣り合うラインのリセットの周期がずれるため、平均化によりフリッカが減少すると考えられる。しかし、この方法でも、やはりリセット期間分、表示に使用できる時間が短くなってしまうという問題があった。
【0021】
このような表示期間の減少はフイールドシーケンシャル表示では特に深刻であり、輝度の確保が極めて困難となる。
【0022】
更には、リセットによりパネル面内で輝度ムラが生じることがある。この点についての対策は、特願平10−041689号公報で記載された技術等により若干改善することが可能である。
【0023】
そこで、本発明の目的は、上記問題を解決すべく、実質的に表示に使用できる期間が長い液晶表示装置の駆動方法を提供することにある。
【0024】
また、本発明の他の目的は、光の利用率が高い液晶表示装置の駆動方法を提供することにある。
【0025】
更に、本発明の他の目的は、光源との連動が容易な液晶表示装置の駆動方法を提供することにある。
【0026】
また更に、本発明の他の目的は、液晶表示部の駆動方法と光学系の点灯方法を同期させた液晶表示装置の駆動方法を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、矩形の表示領域の対向する2辺の両側に沿って設けられたデータ駆動回路及び他の対向する2辺に沿って設けられたゲート駆動回路を備える液晶表示部と、表示領域に一定時間の暗い状態を挟んだ点滅光を入射するように配置された明暗点滅入射光学系と、液晶表示部と明暗点滅入射光学系とを所定の条件で同期させる同期部とを備え、液晶表示部のゲート駆動回路が複数に分割して形成されているとともに、データ駆動回路の各々から延びる各々のデータ線群が、複数に分割されたゲート駆動回路同志の少なくとも一つ以上の間隙の内、表示領域を上下もしくは左右に分割する位置において、電気的に分離されている液晶表示装置を駆動する方法であって、一のゲート駆動回路の書き込み走査が終了した後に、他のゲート駆動回路のいずれかが書き込み走査を開始する事で、すべてのゲート駆動回路が順次書き込み走査を行い、明暗点滅入射光学系が、前記複数のゲート駆動回路のそれぞれに対応する表示ブロック内を前記ゲート駆動回路の走査タイミングと同期して走査しながら点灯することを特徴とする液晶表示装置の駆動方法を提供する。
【0034】
上記目的を達成するために、本発明は、矩形の表示領域の対向する2辺の両側に沿って設けられたデータ駆動回路及び他の対向する2辺に沿って設けられたゲート駆動回路を備える液晶表示部と、表示領域に一定時間の暗い状態を挟んだ点滅光を入射するように配置された明暗点滅入射光学系と、液晶表示部と明暗点滅入射光学系とを所定の条件で同期させる同期部とを備え、液晶表示部のゲート駆動回路が複数に分割して形成されているとともに、データ駆動回路の各々から延びる各々のデータ線群が、複数に分割されたゲート駆動回路同志の少なくとも一つ以上の間隙の内、表示領域を上下もしくは左右に分割する位置において、電気的に分離されている液晶表示装置を駆動する方法であって、ゲート駆動回路の各々が順次走査しながらリセットを行い、一のゲート駆動回路のリセット走査が終了した後に、他のゲート駆動回路がリセット走査を開始するとともに、一のゲート駆動回路の書き込み走査が終了した後に、他のゲート駆動回路のいずれかが書き込み走査を開始する事で、すべてのゲート駆動回路が順次書き込み走査を行い、明暗点滅入射光学系が、前記複数のゲート駆動回路のそれぞれに対応する表示ブロック内を前記ゲート駆動回路の走査タイミングと同期して走査しながら点灯し、同期部がゲート駆動回路の各々が行う走査タイミング、光源の輝度の立ち上がり特性、及びパネル面内での表示むらの発生に基づいて、走査線の走査と光源の入射タイミングとを同期させることを特徴とする液晶表示装置の駆動方法を提供する。
【0035】
以上説明したように、本発明の液晶表示装置により、ゲートが分割され、書き込みおよびリセットの動作に応じ連動して光源が点滅、もしくは、色時分割、を行う事により、表示時間が増大される。
【0036】
また、光源の点灯方法がブロック毎の一括点灯か順次走査点灯かに応じて、液晶表示部の駆動を選択するため、表示期間を増大したり光利用効率を増大することが可能である。
【0037】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0038】
まず、本発明の液晶表示装置の実施の形態について説明し、次に、本発明の液晶表示装置における液晶表示部の実施の形態について説明し、最後に、本発明の液晶表示装置の駆動方法について説明する。
【0039】
図1は、本発明の液晶表示装置の第1の実施の形態の構成を示すブロック図である。この液晶表示装置は、色時分割入射光学系7と液晶表示部8とを備える。色時分割入射光学系7は、この表示領域に色度が異なる光を順次入射するために配置される。液晶表示部8と色時分割入射光学系7とは同期部9によって所定の条件で同期される。
【0040】
図2は、本発明の液晶表示装置の第2の実施の形態の構成を示すブロック図である。この液晶表示装置は、図1に示した液晶表示装置の第1の実施の形態と同様の液晶表示部8と、表示領域に一定期間の暗い状態を挟んだ点滅光(明暗光)を入射する明暗点滅入射光学系11とが配置され、液晶表示部8と明暗点滅入射光学系11とは、同期部9によって所定の条件で同期される。
【0041】
次に、本発明の液晶表示装置における液晶表示部の実施の形態について説明する。
【0042】
まず、上述した液晶表示装置の第1の実施の形態を用いて、本発明における液晶表示部の第1〜第6の実施の形態について説明し、次に、上述した本発明の液晶表示装置の第2の実施の形態を用いて、本発明における液晶表示部の第7〜第12の実施の形態について説明する。
【0043】
まず、図3を参照して、本発明における液晶表示部の第1の実施の形態について説明する。図3は、本発明における液晶表示部の第1の実施の形態の構成を示す概略図である。この液晶表示部は、表示領域および駆動回路からなる。この第1の実施の形態では、液晶表示装置の表示領域の上下(もしくは左右)の両方にデータ駆動回路1,2があり、各々のデータ駆動回路1,2から延びる各々のデータ線群3,4は、表示領域の上下(もしくは左右)では電気的に分離している。更に、この上下(もしくは左右)に対応してゲート駆動回路5,6が上下(もしくは左右)に分割された形伏で表示領域の左または右(もしくは上または下)に配置される。図3では、ゲート駆動回路5,6はともに、左側に配置された状態を示しているが、本実施の形態では、ゲート駆動回路5,6はともに右側に配置されても良い。
【0044】
次に、図4を参照して、本発明における液晶表示部の第2の実施の形態について説明する。図4は、本発明における液晶表示部の第2の実施の形態の構成を示す概略図である。この第2の実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、本発明の液晶表示装置の第1の実施の形態を用いているが、液晶表示部の第1の実施の形態では、ゲート駆動回路5,6が表示領域の左または右(もしくは上または下)の同じ側に配置されているのに対して、第2の実施の形態では、図4に示すように、表示領域の左または右(もしくは上または下)の一方にゲート駆動回路5a,6aを分割して配置し、他方にゲート駆動回路5b,6bを分割して配置している。データ駆動回路1,2の配置については、第1の実施の形態と同様である。このように、第2の実施の形態では、ゲート駆動回路5a,5b,6a,6bが上下(もしくは左右)に分割された形状であるとともに表示領域の左右(もしくは上下)の両側に配置される。
【0045】
次に、図5を参照して、本発明における液晶表示部の第3の実施の形態について説明する。図5は、本発明における波晶表示部の第3の実施の形態の構成を示す概略図である。第3の実施の形態では、第1または第2の実施の形態と同様に、本発明の液晶表示装置の第1の実施の形態を用いているが、データ駆動回路1,2が上と下(もしくは左と右)で各々横(もしくは縦)に複数に分割され、データ駆動回路1a,1b,2a,2bとしている。ゲート駆動回路5a,5b,6a,6bは、上述した第2の実施の形態と同じである。このように、図5に示した第3の実施の形態は、図4に示した第2の実施の形態におけるデータ駆動回路1,2を二つに分割し、データ駆動回路1a,1b,2a,2bとした場合の例である。また、より多数の分割を行っても構わない。
【0046】
次に、図6を参照して、本発明における液晶表示部の第4の実施の形態について説明する。図6は、本発明における液晶表示部の第4の実施の形態の構成を示す概略図である。第4の実施の形態では、第1〜第3の実施の形態において、ゲート駆動回路が更に多数に分割される。すなわち、第3の実施の形態のゲート駆動回路5a,5b,6a,6bは、第4の実施の形態では、ゲート駆動回路5a−1,5a−2,5b−1,5b−2,6a−1,6a−2,6b−1,6b−2と分割されている。このように、図6に示した第4の実施の形態では、ゲート駆動回路を4分割する場合の液晶表示部の一部の例を示す。
【0047】
次に、図7,図8を参照して、本発明における液晶表示部の第5の実施の形態について説明する。第5の実施の形態では、上述した第4の実施の形態でデータ線と走査線とが交わる点全てに、図7、図8の参考例のようにアクティブ素子を配置した場合での動作を考える。例えば、ゲート駆動回路5a−1と5a−2とが走査されるタイミングが時間的に重なっていない場合は全く問題がない。しかし、時間的に重なっているとデータ信号が数カ所の走査線に嘗き込まれる。そこで、データ線と走査線とが交わる交点のうち選択した所定の交点にのみアクティブ素子を配置する。これが第5の実施の形態である。図7,図8に、図6の一部を拡大し、第5の実施の形態を適用した例を示す。図7では、市松状にアクティブ素子を配置したが、図8のように、アクティブ素子を配置する領域としない領域とを各ブロック毎とする方法もある。更に、図7、図8の参考例を組み合わせたような構造としても良い。また、配線の配置位置を適宜変更して開口率が良くなるように変更しても良い。
【0048】
次に、本発明における液晶表示部の第6の実施の形態では、第5の実施の形態において、更に、配線の一部もしくは全部を埋設、もしくは、ブリッジ状に設ける、すなわち、別の層で設ける。この場合、一部を別の層で設け、コンタクトを取って通常の配線層に戻しても良い。
【0049】
次に、本発明の液晶表示装置の第2の実施の形態を用いた、本発明における液晶表示部の第7〜第12の実施の形態について説明する。
【0050】
本発明における液晶表示部の第7の実施の形態では、図2の液晶表示装置の第2の実施の形態を用いて、図3で説明した液晶表示部の第1の実施の形態と同様の構成を実現したものである。すなわち、第7の実施の形態では、図3に示すように、表示領域の上下(もしくは左右)の両方にデータ駆動回路1,2があり、各々のデータ駆動回路1,2から延びる各々のデータ線群3,4は、表示領域の上下(もしくは左右)では電気的に分離している。更に、この上下(もしくは左右)に対応してゲート駆動回路5,6が上下(もしくは左右)に分割された形状で表示領域の左または右(もしくは上または下)に配置される。
【0051】
本発明における液晶表示部の第8の実施の形態では、図2の液晶表示装置の第2の実施の形態を用いて、図4で説明した液晶表示部の第2の実施の形態と同様の構成を実現したものである。すなわち、第8の実施の形態では、図4に示すように、ゲート駆動回路5,6が上下(もしくは左右)に分割された形状であるとともに表示領域の左右(もしくは上下)の両側に配置される。
【0052】
本発明における液晶表示部の第9の実施の形態では、図2の液晶表示装置の第2の実施の形態を用いて、図5で説明した液晶表示部の第3の実施の形態と同様の構成を実現したものである。すなわち、液晶表示部におけるデータ駆動回路が上と下(もしくは左と右)で各々横(もしくは縦)に複数に分割されている。すなわち、第9の実施の形態では、図5に示すように、データ駆動回路を二つに分割して、データ駆動回路は1a,1b,2a,2bとする。また、より多数の分割を行っても構わない。
【0053】
本発明における液晶表示部の第10の実施の形態では、図2の液晶表示装置の第2の実施の形態を用いて、図6で説明した液晶表示部の第4の実施の形態と同様の構成を実現したものである。すなわち、第7,第8の実施の形態において、ゲート駆動回路が更に多数に分割されたものであり、図6に示すように、ゲート駆動回路を4分割し、5a−1,5a−2,5b−1,5b−2,6a−1,6a−2,6b−1,6b−2と分割されている。
【0054】
本発明における液晶表示部の第11の実施の形態では、図2の液晶表示装置の第2の実施の形態を用いて、図7,図8で説明した液晶表示部の第5の実施の形態と同様の構成を実現したものである。すなわち、第11の実施の形態では、第7〜10の実施の形態において、データ線と走査線とが交わる交点のうち選択した所定の交点にのみアクティブ素子を配置する。
【0055】
本発明における液晶表示部の第12の実施の形態では、図2の液晶表示装置の第2の実施の形態を用い、図7,8の参考例に示すアクティブ素子を用いた第5の実施の形態において、さらに配線の一部を埋設、もしくは、ブリッジ状に設けるようにした第6の実施の形態と同様の構成を実現したものである。すなわち、第12の実施の形態では、第7〜第11の実施の形態において、配線の一部もしくは全部を埋設、もしくは、ブリッジ状に設ける、すなわち、別の層で設けても良い。
【0056】
以上、本発明の液晶表示装置における液晶表示部の第1〜第12の実施の形態について詳細に説明してきたが、次に、本発明のアクティブ素子について説明する。本発明のアクティブ素子としては、MIM(metal insulator metal)構造のダイオード、TFT他のスイッチング素子が考えられる。TFTの場合は、アモルファスシリコン(α−Si)でもポリシリコン(poly Si)でも他の材料によっても構わない。また、DRAM基板によるスイッチングを行っても構わない。
【0057】
また、本発明の駆動回路は、単結晶シリコンを用いて液晶表示のガラス基板と別に作製して接続しても良いし、ポリシリコンによりガラス基板上に形成しても良い。駆動回路内の回路の構成は、以下の駆動方法の実施の形態に応じてシフトレジスタやバッファーやラッチやその他の回路により適宜形成される。
【0058】
まず、本発明の液晶表示装置の駆動方法の実施の形態について説明する前に、図9,図10に示した駆動方法のリセット形態を示すタイミングチャートについて説明する。図9では、各ゲート駆動回路の書き込みをほぼ同時にスタートし、図10では、あるゲート回路内での走査終了後、次のゲート回路を走査し、パネル全面での順次走査を可能とする。図9,図10についての詳細は、後述の実施の形態の中で説明する。
【0059】
次に、本発明の液晶表示装置の駆動方法の第1〜第29の実施の形態について説明する。
【0060】
本発明の液晶表示装置の駆動方法の第1の実施の形態では、上述した液晶表示部の第1〜第12の実施の形態のいずれかを駆動する際、リセットを各ゲート駆動回路内では一括して行う。すなわち、前述の全面一括リセットをゲート駆動回路毎に採用する。当然、全てのゲート駆動回路を同時にリセットすることにより完全な全面一括リセットの形態としても良い。
【0061】
本発明の液晶表示装置の駆動方法の第2の実施の形態では、駆動方法の第1の実施の形態の各ゲート駆動回路のリセツトをほぼ同時にスタートし、ほぼ完全な全面一括リセットの形態としたものである。
【0062】
本発明の液晶表示装置の駆動方法の第3の実施の形態では、駆動方法の第1および第2の実施の形態において、例えば、図13〜図15(特平10−041689号公報の図1)のように、第1フイールドでの走査方向を上から下(もしくは左から右)、第2フイールドでの走査方向を下から上(もしくは右から左)とする。このように、走査方向を変えることによりパネル面内での輝度分布をなすことが可能である。尚、リセット電圧やデータ電圧は、図14, 図15に限定されるわけではなく液晶表示モードや駆動の種類により任意に選択が可能である。また、特願平10−041689号公報に記載したその他の方法を適用することも可能である。
【0063】
本発明の液晶表示装置の駆動方法の第4の実施の形態では、駆動方法の第1〜第3の実施の形態において、各ゲート駆動回路内での各走査線の書き込みを順次走査により行う。
【0064】
本発明の液晶表示装置の駆動方法の第5の実施の形態では、駆動方法の第4の実施の形態において、各ゲート駆動回路の書き込みを一定時間ずらして順次にスタートする。この方法を更に変更し、あるゲート回路内での走査終了後、次のゲート回路を走査することにより、パネル全面での順次走査が可能である。
【0065】
本発明の液晶表示装置の駆動方法の出願当初の第6の実施の形態では、駆動方法の第4の実施の形態において、各ゲート駆動回路の書き込みをほぼ同時にスタートするので参考例として記載する。この場合の駆動のタイミングチャートを図9に示している。この方法によると、図29に示した従来の駆動に比べ、表示期間が極めて増大できる。
【0066】
本発明の液晶表示装置の駆動方法の第7の実施の形態では、駆動方法の第1〜第3の実施の形態において、各ゲート駆動回路内での各走査線の書き込みを全走査線ほぼ同時に行う。これにより更に表示期間の増大が可能である。
【0067】
本発明の液晶表示装置の駆動方法の第8の実施の形態では、リセットを各ゲート回路内で走査しながら行う。すなわち、前述の走査リセットをゲート駆動回路毎に採用する。当然、全てのゲート駆動回路を順にリセットすることにより全面を順に走査する走査リセットとしても良い。
【0068】
本発明の液晶表示装置の駆動方法の第9の実施の形態では、上述した走査を各走査線毎に行う。
【0069】
本発明の液晶表示装置の駆動方法の第10の実施の形態では、任意に選ばれた複数の走査線を1ブロックとしこのブロックを同時にリセットし、またブロックを任意に選択し走査する。
【0070】
本発明の液晶表示装置の駆動方法の第11の実施の形態では、駆動方法の第10の実施の形態において、特願平10−041689号公報に示した走査方法を適用する。例えば、図16〜図18(特願平10−041689号公報の図3)のように、第1フィールドで書き込みを行った第1の走査線群は第2フィールドの終わりにリセットし、第2フィールドで第1の走査線群の方向と逆方向から書き込みを行った第2の走査線群は次のフレームの第1フィールドの終わりでリセットをする。このように、走査方向を変えることによりパネル面内での輝度分布を緩和することが可能である。尚、リセット電圧やデータ電圧は、図17,図18に限定されるわけではなく液晶表示モードや駆動の種類により任意に選択が可能である。更に、特願平10−041689号公報に記載したその他の方法を適用することも可能である。
【0071】
本発明の液晶表示装置の駆動方法の第12の実施の形態では、駆動方法の第8〜第11の実施の形態において各ゲート駆動回路内での各走査線の書き込みを順次走査により行う。
【0072】
本発明の液晶表示装置の駆動方法の第13の実施の形態では、駆動方法の第12の実施の形態において各ゲート駆動回路の書き込みを一定時間ずらして順次にスタートする。
【0073】
本発明の液晶表示装置の駆動方法の第14の実施の形態では、駆動方法の第13の実施の形態を更に変更した技術であり、あるゲート回路内での走査終了後、次のゲート回路を走査する。この方法により、パネル全面での順次走査が可能である。この場合の駆動のタイミングチャートを図10に示す。タイミングチャートは、見かけ上、図30と同じとなる。しかし、ゲート駆動回路が分割されている点で大きく異なる。
【0074】
本発明の液晶表示装置の駆動方法の出願当初の第15の実施の形態では、駆動方法の第12の実施の形態において各ゲート駆動回路の書き込みをほぼ同時にスタートするので参考例として記載する。
【0075】
本発明の液晶表示装置の駆動方法の第16の実施の形態では、駆動方法の第8〜第11の実施の形態において各ゲート駆動回路内での各走査線の書き込みを全走査線ほぼ同時に行う。これにより更に表示期間の増大が可能である。
【0076】
本発明の液晶表示装置の駆動方法の出願当初の第17の実施の形態では、光学系が液晶表示部全面を一括して点灯するので参考例として記載する。
【0077】
本発明の液晶表示装置の駆動方法の第18の実施の形態では、光学系が液晶表示部の内、各ゲート駆動回路毎のブロック内を一括して点灯し、他のゲート駆動回路では異なるタイミングで点灯する。
【0078】
本発明の液晶表示装置の駆動方法の第19の実施の形態では、駆動方法の第1〜第16の実施の形態において、第17または第18の実施の形態を行うことである。
【0079】
本発明の液晶表示装置の駆動方法の第20の実施の形態は、駆動方法の第19の実施の形態のうち、特に、第6または第7の実施の形態を採用した参考例として記載した第17の実施の形態および第18の実施の形態である。第20の実施の形態のうち、第6の実施の形態を採用した参考例として記載した第17の実施の形態の動作は、以下のようである。
【0080】
図9のタイミングチャートで書き込みの走査およびリセットが行われる。このため、図29に示した従来の駆動に比べて、書き込みおよび応答に使用される時間が大幅に減少される。その結果、表示に使用できる期間が増大する。光源を表示領域全面に一括点灯した場合、表示に使用できる期間が長いこの実施例の方が高輝度の表示が得られる。このように光の利用効率が増大する。また、液晶が十分に応答した安定した表示を行うことが可能な時間が増大しているため、色時分割や明暗の点滅を行う場合に表示の安定した高画質な表示が可能である。このように光源一括点灯において、参考例として記載した第6の実施の形態を採用すると、極めて効率的な光の利用が可能である。また、高画質な表示が可能となる。第7の実施の形態を採用すると更に光源一括点灯に向いた効率的な光の利用が可能である。一方、表示期間を同じ時間とした場合では、各走査線への書き込み時間が増大できる、すなわち、ゲート駆動回路の周波数を低減できる。この双方の効果を併せ持ち、ゲート駆動回路の周波数を低減しつつ、且つ、表示期間を増大することも可能である。
【0081】
本発明の液晶表示装置の駆動方法の第21の実施の形態では、光学系が液晶表示部を走査しながら点灯する。これは、走査式の光学系と言える。
【0082】
本発明の波晶表示装置の駆動方法の第22の実施の形態では、光学系が液晶表示部のうち、各ゲート駆動回路毎のブロック内を走査して点灯し、他のゲート駆動回路では異なるタイミングで点灯する。
【0083】
本発明の液晶表示装置の駆動方法の第23の実施の形態では、駆動方法の第1〜第16の実施の形態において、第21または第22の実施の形態を行うことである。
【0084】
本発明の液晶表示装置の駆動方法の第24の実施の形態では、駆動方法の第23の実施の形態のうち、特に、第14の実施の形態を採用した第21および第22の実施の形態である。第24の実施の形態のうち、第14の実施の形態を採用した第21実施の形態の動作は、以下のようである。
【0085】
図10のタイミングチャートで書き込みの走査およびリセットが行われる。このため、見かけ上は、図30に示した従来の駆動と同様となる。しかし、各駆動回路では駆動すべき走査線本数が減っており、従来の走査線が駆動できない回路での駆動が可能である。これにより安価で良好な特性の駆動回路が使用できる。一方、液晶表示部の駆動と同期して光源を表示領域を順に走査して点灯した場合、非常に良好な表示が得られる。このように、この実施の形態によれば、光源が走査式の場合においても良好な表示が得られる。
【0086】
本発明の液晶表示装置の第25の実施の形態では、駆動方法の第1〜第24の実施の形態において、必要に応じて、走査線の走査のタイミング、および光源の輝度の立上がり特性を考慮し、且つ、パネル面内での表示むらの発生を考慮して走査線と光源の同期を行う。同期にはクロックおよび設定された所定クロックのずれを生じさせるためのカウンタが設けられる。このカウンタとしては、バイナリカウンタやジョンソンカウンタを用いても、その他の形態のカウンタを用いても構わない。
【0087】
本発明の液晶表示装置の駆動方法の第26の実施の形態では、第1〜第25の実施の形態において、入射光学系による光がデータ駆動回路およびゲート駆動回路の駆動回路部に入射されないようになっている。この入射しない方法は、遮光層もしくはパターニングされたシャッタ層によってもよいし、その他の方法によっても良い。
【0088】
本発明の液晶表示装置の駆動方法の第27の実施の形態では、表示領域内のスイッチ部に光が入射しないような形状の光が入射光学系から液晶表示部に出射される。この形伏としては、ストライプ状,市松状,暗部のドットが点在する形状等が考えられ、また他の形状でも構わない。
【0089】
本発明の液晶表示装置の駆動方法の第28の実施の形態では、上記の全ての実施の形態において、データ線の本数を倍とし、走査線の本数を半減する方法を適用する。これにより、ゲート駆動回路の負担が大幅に減少する。この場合の画配列の例を図11に示している。
【0090】
本発明の液晶表示装置の駆動方法の第29の実施の形態では、分割された各ゲート駆動回路と各データ駆動回路により形成される多数の表示領域ブロックから選択されるブロックを光学系で順次走査する液晶表示装置である。
【0091】
図12に、ゲート駆動回路が2分割され、データ駆動回路も2分割されている図4の実施の形態での例を摸式的に示す。(a)は4分割されている左上に光を照射している瞬間であり、(b)は右上に照射している瞬間、(c)は左下に照射している瞬間、(d)は右下に照射している瞬間である。例えば、(a)−(b)−(c)−(d)の順で光を走査する。しかし、この順である必要は全くない。また、この図では、光の走査時の各ブロックが全面点灯されているとしているが、各ブロック内で走査して照射されても良い。更には、複数のブロックを同時に照射しても良い。
【0092】
上述の実施の形態では、図2のように同期部が独立している図しか掲載されていないが、他の構成としても良い。例えば、同期部を液晶表示部の駆動回路内に設けてもよいし、光源の駆動回路内に設けても良い。
【0093】
【実施例】
次に、図面を参照して、本発明の実施例について詳細に説明する。
【0094】
まず、図10を参照して、本発明の液晶表示装置の第1の実施例について説明する。図19は、本発明の第1の実施例におけるTFTをアレイ状に形成したガラス基板を示す拡大図である。第1の実施例は、OCB(オプティカリー・コンペンセイテッド・バイリフリジェンス)と呼ばれるπセルに補償板を付加し広視野角とした液晶表示素子で液晶表示部を形成し、本発明を適用した例である。補償板の構成を変化させると、コンプルメンタリ・πセル・ストラクチャー(CPS:Complementary pi−cell structure)モードとする事も可能である。 480本のゲートバスライン(走査電極線)および640本のドレインバスライン(信号電極線)はスパッタ法で形成されたクロミウム(Cr)を用い、線幅を10μmとし、ゲート絶縁膜には窒化シリコン(SiNx)を用いた。一単位画素の大きさは縦330μm,横110μmとし、アモルファスシリコンを用いTFT(薄膜トランジスタ)を形成し、画素電極は透明電極である酸化インジウム錫(ITO)を用い、スパッタ法で形成した。このように図19に一部の拡大図を示すようにTFTをアレイ状に形成したガラス基板を第1の基板とした。この第1の基板と対向する第2の基板には、クロミウムを用いた遮光膜を形成した後、カラーフィルタを染色法によりマトリクス状に形成した。このカラーフィルタの形成時に各色のカラーフィルタは1.5μmとし3色重ねることで4.5μmの凹凸構造を得た。更に、カラーフィルタ以外の透明樹脂材料を用い積層することにより厚みが6μmとなるようにした。更に、凹凸構造はTFT基板と対向させた時に、画素開ロ部以外の領域に信号電極線と対向するように信号電極線3本あたりに1本の割合で形成した。第1および第2の基板に、スピンコート法によりポリアミック酸を塗布し200℃でベーキングしイミド化しポリイミド膜を形成した。このポリイミド膜上を、レーヨンを使用したパフ布を直径50mmのローラーに巻き付け、ローラーの回転数600rpm、ステージ移動速度40mm/秒、押し込み量0.7mm、ラビング回数2回でパラレルラピンクとなるような方向にラビングした。接触段差計で測定した配向膜の厚さは約500Åであり、クリスタルローテーション法で測定したプレチルト角は7度であった。このような一対のガラス基板の一方に約6μm径の円柱状のガラス製ロッドスペーサを分散させた紫外線硬化性のシール材を塗布した。これらの基板をラビング処理方向が互いに平行ラビングとなるように両基板を対向させて配置し非接触で紫外線を照射する処理でシール材を硬化させてギャップ6μmのパネルを組み立てた。このパネルに、ネマチック液晶を注入した。本実施例では、エス・アイ・ディー94・ダイジェストの927頁から930頁に示されるOCB(オプティカリ・コンペンセイティッド・バイリフリジェンス)表示モードと同様の効果が得られるように設計した補償板を付加した。このようにして作製した液晶パネルに、駆動用のドライバを取り付け液晶表示部とした。この液晶表示部では、高速・広視野角な表示が得られた。
【0095】
本発明の第1の実施例における駆動方法では、駆動方法の第200の実施の形態のうち、参考例として記載した第6の実施の形態を採用した第17の実施の形態を採用した。入射光源として、通常の液晶ディスプレイで用いられる全面に光を入射するバックライトを用い、インバータ回路の改造により明暗の点滅を行えるようにした。この方法により、従来の液晶学会のLCDフオーラム主催のセミナー「LCDがCRTモニター市場に食い込むには−動画表示の観点から・・・」の予稿集の20頁から23頁の方式より高輝度な表示が得られた。また、輝度を増大せず、パネル面内での輝度ムラをなくすようにバックライトの点滅時間を調節したところ、極めて高画質な表示が得られた。更に、補償板をコンプルメンタリ・πセル・ストラクチャー(CPS:Complementary pi−cell structure)モードの構成に変えたところ、色むらのほとんどない高画質な表示が得られた。
【0096】
次に、図20を参照して、本発明の第2の実施例について説明する。図20は、本発明の第2の実施例における光源のタイミングを示す概略図である。本発明の第2の実施例では、第1の実施例と液晶表示モードは同様であるが、カラーフィルタおよび突起状のスペーサを形成せず、シリカによる球状スペーサを散布してパネルを作製した。この液晶表示部に、色時分割光学系を組み合わせた。色時分割光学系としては、まず、白色光源に回転式の色時分割用の色フィルタを用いた構成を使用した。光源の点滅のタイミングは、図20(特願平10−041689号公報の図11)の方法によった。これにより色時分割による表示が可能であった。
【0097】
次に、図21を参照して、本発明の第3の実施例について説明する。図21は、本発明の液晶表示装置の第3の実施例において使用する光学系を示す概略図である。第3の実施例では、第2の実施例の色時分割光学系を次の光学系に変更した。本実施例での色時分割光学系は、米国のカラーリンク(ColorLink)社の米国特許5751384号に示される高透過率の2色偏光板を用い作製した例を次に示す。図21に光学系の概略を模式図で示す。白色光源の光(図の左下の矢印で入射方向を示した)を、偏光分離素子55を用い2種類の直線偏光に分けた後、一方の直線偏光に偏光回転素子56を用い他方の直線偏光と同じ振動方向とした後、合成した。この偏光変換の方法により、白色光は極めてロスが少なく一方の直線偏光に整えられる。ここではミラー57を用いたが、光学系の工夫によっては必要ない。また、構造によっては偏光変換光学系を更に薄型にする事も可能である。この後、黄色−青色2色偏光板58,液晶素子A59,単色偏光板60,液晶素子B61,シアン色−赤色2色偏光板62の順で配置する。黄色−青色2色偏光板およびシアン色−赤色2色偏光板はColorLink社の構成により極めてロスの少ないものとした。但し、ColorLink社の構成で入射時に必要とされる単色偏光板をなくし、前記の偏光変換の方法により構成したので、光のロスが極めて少ない。この方法では、液晶素子A59および液晶素子B61の各々で、偏光を90度回転する条件と、偏光を回転させない条件をスイッチングすることを組み合わせる事により、黒・赤・縁・青の光を出力することが可能である。この方法により、図21の方式での色時分割が可能であった。この方式では、第2の実施例に比べて更に光の利用率が高く良好な表示が行えた。
【0098】
次に、本発明の液晶表示装置の第4の実施例について説明する。
【0099】
本発明の第4の実施例は、スメクティック液晶に本発明を適用した例である。TFT基板およびCF基板は第1の実施例と同様に作成した。但し、カラーフィルタの各色の内1色の膜厚を1.6μmとし、この層のみを使用して凹凸構造を形成した。また、表示領域の外部にも凹凸構造を表示領域を取り囲み、且つ、一部領域のみ開いた形状に設けた。この表示領域の外部の凹凸構造がシール材の壁の代わりをなし、口が開いた領域が液晶注入口となる。また、コンタクト部の絶縁層はパターニングし除去した。その後、両基板にスピンコート法によりポリアミツク酸を塗布し180℃でベーキングしイミド化しポリイミド膜を形成した。このポリイミド膜をナイロンを使用したパフ布を直径50mmのローラーに巻き付け、ローラーの回転数600rpm、ステージ移動速度40mm/秒,押し込み量0.7mm,ラビング回数2回で10°クロスラビングとなるような方向にラビングした。接触段差計で測定した配向膜の厚さは約500Åであり、クリスタルローテーション法で測定したプレチルト角は1.5度であった。このような一対のガラス基板をラビング処理方向が互いに10°クロスラビンクとなるように両基板を対向させて配置し220℃の熱処理により配向膜に用いたポリイミドを更に硬化させて接着性を持たせ、ギャップ1.6μmのパネルを組み立てた。このバネルに、アジア・ディスプレイ95の61頁から64頁に示されるV字型スイッチングをする反強誘電性液晶組成物と同様の液晶組成物を、真空中において85℃の等方相(Iso)の状態で注入した。この液晶の自発分極値を三角波を印加して測定したところ、165nC/cm2であった。また、応答速度は階調電圧によって異なったが、200マイクロ秒から800マイクロ秒の間であった。85℃のまま、任意波形発生器と高出力アンプを用いてパネル全面に周波数が3kHzで振幅が±10Vの矩形波を印加し、電界を印加しながら、室温まで0.1℃/minの速度で徐冷した。このようにして作製した液晶パネルに、駆動用のドライバICを取り付け液晶表示部とした。得られた液晶パネルの表示は、十分なコントラストが確保されており(コントラスト比200以上)、広い視野角を有しており、且つ、焼き付きや残像の無い良好な表示であった。液晶配向は10°のクロスラビングの中央、すなわち、各々のラビング方向から5°ずれた位置に配向していた。
【0100】
本実施例の駆動方法では、本発明の駆動方法の第24の実施の形態のうち、第14の実施の形態を採用した第21の実施の形態を使用した。入射光源として、第3の実施例のColorLinkの方式による色時分割光学系を使用した。但し、液晶素子Aおよび液晶素子Bでは、電極をパターニングして形成することにより、走査式で使用できるようにした。液晶素子AおよびBで使用する液晶は、強誘電性液晶によるSSFLC(表面安定化強誘電性液晶)を用い高速応答を実現した。本実施例では、高画質な色時分割法による表示が実現された。
【0101】
次に、本発明の液晶表示装置の第5の実施例について説明する。
【0102】
第1の実施例と同様としたが、光源として、明暗点滅光源を使用した。この点滅光源においては、電極をパターニングしたシャッタ効果を有する液晶素子を配置し、走査式とした。これにより良好な走査式の明暗点滅光源による表示が実現した。この方式では、特にシャッタ用の液晶素子のオン・オフのタイミングを調節することにより、動画表示でのシャッタ効果による改善の度合いを調節することが可能であった。
【0103】
次に、図22,図23を参照して、本発明の液晶表示装置の第6の実施例について説明する。図22は、本発明の液晶表示装置の第6の実施例によるプレーナ型画素スイッチを示す断面図であり、図23は、使用した液晶材料の電圧・透過率特性を示す図である。この実施例では、ポリシリコン(多結晶シリコン、poly Si)のTFTアレイを作製し、自発分極値が小さいスメクティック液晶材料を駆動した。具体的には、ガラス基板上に酸化シリコン膜を形成した後、アモルファスシリコンを成長させた。次に、エキシマレーザを用いアニールし、アモルファスシリコンをポリシリコン化させ、更に100Åの酸化シリコン膜を成長させた。パターニングした後、フオトレジストをゲート形状より若干大きく(後にLDD領域を形成するため)パターニングし、リンイオンをドーピングすることにより、ソースとドレイン領域を形成した。更に、酸化シリコン膜を成長させた後、マイクロクリスタルシリコン(μ−c−Si)とタングステンシリサイド(WSi)とを成長させ、ゲート形状にパターニングした。更に、パターニングしたフォトレジストにより必要領域にのみリンイオンをドーピングすることによりLDD領域を形成した。酸化シリコン膜と窒化シリコン膜を連続成長させた後、コンタクト用の穴をあけ、アルミニウムおよびチタンをスパッタで形成しパターニングした。窒化シリコン膜を形成し、コンタクト用の穴をあけ、画素電極用に透明電極であるITOを形成しパターニングした。このようにして図22に示すようなプレーナ型のTFT画素スイッチを作成しTFTアレイを形成した。ガラス基板上にはTFTスイッチによる画素アレイのみ設け駆動回路は基板内に設けず、単結晶シリコンにより外部に取り付けた。このようにして作製したTFTアレイ基板と、対向電極となるITOとを全面にパターニングした後、遮光用のクロムのパターニング層を有した対向基板とを用意した。対向基板側に1.8μのパターニングされた柱を作製し、スペーサおよび耐衝撃力を有するようにした。また、対向基板の断案領域外部に紫外線硬化用のシール材を塗布した。次に、TFT基板と対向基板とを接着した後、液晶を注入した。液晶材料としては、自発分極値がほぼ18[nC/cm]で連続階調表示が可能なスメクティック液晶材料を使用した。また、使用した液晶材料の電圧・透過率特性は、図23に示すような形状であった。
【0104】
本実施例の駆動方法では、上述した本発明の駆動方法の第24の実施の形態のうち、第14の実施の形態を採用した第21の実施の形態を使用した。入射光源として、本発明者により発明した特願平11−019095号公報の第1の実施の形態の光源を採用した。この結果、光のロスがほとんど無く順次走査が可能な光源が得られた。この結果、極めて高い光利用効率で、高画質が得られた。
【0107】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の液晶表示装置の駆動方法では、駆動回路を分割し、各駆動回路単位を小さくしているため、安価で構成が簡単な駆動回路が使用できるという効果を奏する。
【0108】
また更に、光源と駆動方法との同期を最適化するため、極めて高画質な表示が得られるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の波晶表示装置の第1の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の液晶表示装置の第2の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図3】 本発明における液晶表示部の第1の実施の形態の表示領域および駆動回路を示す概略図である。
【図4】 本発明における液晶表示部の第2の実施の形態の表示領域および駆動回路を示す概略図である。
【図5】 本発明における液晶表示部の第3の実施の形態の表示領域および駆動回路を示す概略図である。
【図6】 本発明における液晶表示部の第4の実施の形態の表示領域および駆動回路を示す概略図である。
【図7】 本発明における液晶表示部の第5の実施の形態の表示領域および駆動回路を示す概略図である。
【図8】 本発明における液晶表示部の第6の実施の形態の表示領域および駆動回路を示す概略図である。
【図9】 本発明の液晶表示装置の駆動方法のリセット形態を示すタイミングチャートである。
【図10】 本発明の液晶表示装置の駆動方法のリセット形態を示すタイミングチャートである。
【図11】 本発明の液晶表示装置の駆動方法の第28の実施の形態の配線と画素の配置を示す概略図である。
【図12】 本発明の液晶表示装置の駆動方法の第29の実施の形態の光照射の様子を示す概略図であり、(a)は4分割されている左上に光を照射している瞬間、(b)は右上に照射している瞬間、(c)は左下に照射している瞬間、(d)は右下に照射している瞬間を示す。
【図13】 本発明の駆動方法の第3の実施の形態における走査線毎のタイムチャートである。
【図14】 本発明の駆動方法の第3の実施の形態における、上から1本日の走査線の走査線電圧と透過率の波形図である。
【図15】 本発明の駆動方法の第3の実施の形態における、上から8本日の走査線の走査線電圧と透過率の波形図である。
【図16】 本発明の駆動方法の第11の実施の形態における、走査線毎のタイムチャートである。
【図17】 本発明の駆動方法の第11の実施の形態における、上から1本目の走査線の走査線電圧と透過率の波形図である。
【図18】 本発明の駆動方法の第11の実施の形態における、上から8本目の走査線の走査線電圧と透過率の波形図である。
【図19】 本発明の第1の実施例に係わる薄膜トランジスタアレイを示す概略図である。
【図20】 本発明の第2の実施例の一部で採用した特願平10−041689号公報の図11の光源の点滅法であり、光源輝度と走査線毎のタイムチャートである。
【図21】 本発明の第3の実施例にかかわる色時分割入射光学系を示す概略図である。
【図22】 本発明の第6の実施例で使用したプレーナ型ポリシリコンTFTスイッチの構造を示す断面図である。
【図23】 本発明の第6の実施例で使用したV字型スイッチングの電圧透過率特性を示す図である。
【図24】 従来のAC駆動法でデータ信号波形を説明する図であり、(a)はデータ線印加電圧の波形図、(b)はゲート線印加電圧の波形図、(c)は高速応答液晶に(a),(b)の電圧を印加した時の透過率変化を示す図である。
【図25】 図24の従来のAC駆動法での走査線毎のタイミングチャートおよび走査線毎の表示輝度を示す図である。
【図26】 従来のOCBモードに対してリセット法の駆動を適用した場合の輝度の時間変化を示す図である。
【図27】 従来のステップ応答を防ぐためのデータ信号波形を説明する印加電圧の波形図である。
【図28】 図27の印加電圧の時の透過率変化を示す図である。
【図29】 従来のリセット駆動の形態における全面一括リセットを示すタイミングチャートである。
【図30】 従来のリセット駆動の形態における走査リセットを示すタイミングチャートである。
【図31】 従来の疑似DC駆動法でデータ信号波形を説明する図であり、(a)はデータ線印加電圧の波形図、(b)はゲート線印加電圧の波形図、(c)は高速応答液晶に(a),(b)の電圧を印加した時の透過率変化を示す図である。
【図32】 図31の従来の疑似DC駆動法での走査線毎のタイムチャートおよび走査線毎の表示輝度を示す図である。
【符号の説明】
1,1a,1b データ駆動回路
2,2a,2b データ駆動回路
3,4 データ線群
5,5a,5b ゲート駆動回路
6,6a,6b ゲート駆動回路
5a−1,5a−2,5b−1,5b〜2 分割されたゲート駆動回路
6a−1,6a−2,6b−1,6b〜2 分割されたゲート駆動回路
7 色時分割入射光学系
8 液晶表示部
9 同期部
10 表示領域
11 明暗点滅入射光学系
G1,G2 走査線
D1a,D1b,D2a,D2b データ線
51 データ電極線
52 薄膜トランジスタ
53 走査電極線
54 画素電極
55 偏光分離素子
56 偏光回転素子
57 ミラー
58 黄色−青色偏光板
59 偏光素子A
60 単色偏光板
61 偏光素子B
62 シアン色−赤色偏光板
101 正の書き込み
102 正の表示
103 負の書き込み
104 負の表示
105 表示期間

Claims (2)

  1. 矩形の表示領域の対向する2辺の両側に沿って設けられたデータ駆動回路及び他の対向する2辺に沿って設けられたゲート駆動回路を備える液晶表示部と、
    表示領域に一定時間の暗い状態を挟んだ点滅光を入射するように配置された明暗点滅入射光学系と、
    液晶表示部と明暗点滅入射光学系とを所定の条件で同期させる同期部とを備え、液晶表示部のゲート駆動回路が複数に分割して形成されているとともに、データ駆動回路の各々から延びる各々のデータ線群が、複数に分割されたゲート駆動回路同志の少なくとも一つ以上の間隙の内、表示領域を上下もしくは左右に分割する位置において、電気的に分離されている液晶表示装置を駆動する方法であって、
    一のゲート駆動回路の書き込み走査が終了した後に、他のゲート駆動回路のいずれかが書き込み走査を開始する事で、すべてのゲート駆動回路が順次書き込み走査を行い、明暗点滅入射光学系が、前記複数のゲート駆動回路のそれぞれに対応する表示ブロック内を前記ゲート駆動回路の走査タイミングと同期して走査しながら点灯することを特徴とする液晶表示装置の駆動方法。
  2. 矩形の表示領域の対向する2辺の両側に沿って設けられたデータ駆動回路及び他の対向する2辺に沿って設けられたゲート駆動回路を備える液晶表示部と、
    表示領域に一定時間の暗い状態を挟んだ点滅光を入射するように配置された明暗点滅入射光学系と、
    液晶表示部と明暗点滅入射光学系とを所定の条件で同期させる同期部とを備え、液晶表示部のゲート駆動回路が複数に分割して形成されているとともに、データ駆動回路の各々から延びる各々のデータ線群が、複数に分割されたゲート駆動回路同志の少なくとも一つ以上の間隙の内、表示領域を上下もしくは左右に分割する位置において、電気的に分離されている液晶表示装置を駆動する方法であって、
    ゲート駆動回路の各々が順次走査しながらリセットを行い、一のゲート駆動回路のリセット走査が終了した後に、他のゲート駆動回路がリセット走査を開始するとともに、一のゲート駆動回路の書き込み走査が終了した後に、他のゲート駆動回路のいずれかが書き込み走査を開始する事で、すべてのゲート駆動回路が順次書き込み走査を行い、明暗点滅入射光学系が、前記複数のゲート駆動回路のそれぞれに対応する表示ブロック内を前記ゲート駆動回路の走査タイミングと同期して走査しながら点灯し、同期部がゲート駆動回路の各々が行う走査タイミング、光源の輝度の立ち上がり特性、及びパネル面内での表示むらの発生に基づいて、走査線の走査と光源の入射タイミングとを同期させることを特徴とする液晶表示装置の駆動方法。
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