JP3803978B2 - グルカゴン分解酵素及びそれをコードする遺伝子並びに該グルカゴン分解酵素に対する抗体 - Google Patents

グルカゴン分解酵素及びそれをコードする遺伝子並びに該グルカゴン分解酵素に対する抗体 Download PDF

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、新規なグルカゴン分解酵素、それをコードする遺伝子、該グルカゴン分解酵素の製造方法及び該グルカゴン分解酵素に対する抗体に関する。
【0002】
【従来の技術】
グルカゴンは膵臓から分泌されるホルモンで、29個のアミノ酸から構成されており、インスリンに拮抗して血糖量を増加させる。 グルカゴノーマ症候群においては、グルカゴン産生腫瘍のほかに、天疱瘡様皮膚炎、口内炎、体重減少、貧血、低アミノ酸血症、耐糖能異常を伴い、血中のグルカゴン量が高まる。
【0003】
一方、バソアクティブ・インテスティナル・ペプタイド(Vasoactive Intestinal Peptide;以下、「VIP」と略す )は、多様な生理活性を持つ神経伝達物質で、28個のアミノ酸で構成されたペプチドである。臨床的には、VIPはWDHA症候群(膵腺腫を伴う消化器症状)の原因物質である。
グルカゴノーマ症候群やWDHA症候群の予防/治療方法として、グルカゴンやVIPを分解する酵素の活用が考えられるが、従来、グルカゴンやVIPを分解する酵素は知られていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、前記疾患の予防/治療のためには、まず、グルカゴンやVIPを分解する酵素を見出し、これを分離、精製することや、更にこの酵素の遺伝子を解明する必要があった。
また、該酵素の生理的役割や生体内分布については乏しい知見しかないので、それらを明らかにする上でも該酵素の純品を得て、その酵素に対する純粋な抗体を取得する必要もあった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、無タンパク培養系での有用物質の生産を研究する過程において、グルカゴン分解酵素の存在を見いだした。
そして、各種の分離、精製手段を利用し、125I−標識グルカゴンを用いるアッセイ法で酵素活性を追跡しつつ純度を高めていった結果、純品としてグルカゴン分解酵素を得た。
また、このグルカゴン分解酵素のペプチド配列から、公知方法に従って当該酵素をコードする遺伝子を見いだし、該遺伝子を含んでなる発現ベクターを作成し、該発現ベクターにより形質転換された宿主を得た。
【0006】
更に、グルカゴン分解酵素の製造方法として、ヒト膵臓癌組織由来の腫瘍細胞を培養し、その培養物中から該酵素を採取する方法およびグルカゴン分解酵素発現ベクターにより形質転換された形質転換体を培養又は飼育し、該形質転換体から該酵素を採取する方法も確立した。
更にまた、前記疾患の治療や診断の目的に利用しうるグルカゴン分解酵素に対する抗体を得た。
【0007】
本発明は、これらの知見に基づき完成されたものであり、新規なグルカゴン分解酵素、それをコードする遺伝子系、該酵素の製造方法及び該酵素に対する抗体を提供するものである。
【0008】
本発明のグルカゴン分解酵素(以下、「GDE」と略す)は、例えばヒト膵臓癌腫瘍細胞の培養上清から、グルカゴン分解活性を有する画分を、種々の精製手段を組合せ、分離、精製すれば良い。
【0009】
より具体的には、例えば、「HPC−YO」と名付けられたヒト膵臓癌腫瘍細胞由来の株化細胞を継代培養し、その培養上清をグルカゴン分解活性を指標に、ゲル濾過クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、吸着クロマトグラフィー等を組み合わせ単一ピークを与えるまで精製することにより得ることができる。 グルカゴン分解活性は、標識グルカゴン、例えば125I標識グルカゴン等を用いることにより、測定することができる。
【0010】
このようにして得られた本発明のGDEは、次のような酵素学的性質を有していた。
(1)作用:
グルカゴン、バソアクティブ・インテスティナル・ペプタイド(Vasoactive Intestinal Peptide)およびセクレチンを基質とし、それぞれ下記の矢印に示すペプチド結合を加水分解する。
【化2】
Figure 0003803978
(2)基質特異性:
グルカゴン、バソアクティブ・インテスティナル・ペプタイド及びセクレチンを加水分解する。
(3)等電点:
pI 6.8
(4)阻害剤:
酵素反応は1mMのアンチパインによって阻害されるが、1mMのロイペプチンによっても、0.1mMのペプスタチンによっても阻害されない。
(5)分子量:
83kDa(SDS電気泳動動法による)
(6)以下のペプチドフラグメントを有する:
(i) SNSTSYVK
(ii) YYASTSYDDTYK
(iii)NLTEEYDVSDGEIELLYEK
(iv) LYWFLDEAK
(v) ELREVETYYDLLFEK
【0011】
本発明のGDEは、例えば実施例に示すごとくして単離精製されるが、一旦単離精製され、その性質が解明された後は、それらの性質を指標にして蛋白質の単離精製に用いられる任意の常法を用いて本発明のGDEを単離精製できることは明らかである。
【0012】
次に、遺伝子操作の手法により、本発明のGDE発現ベクターにより形質転換された形質転換体を培養又は飼育し、該形質転換体から該酵素を採取する方法について説明する。
【0013】
GDEのcDNAのクローニングは、株化細胞「HPC−YO」から常法に従ってmRNAを調製し、cDNAライブラリーを作製後、抗ヒトGDE抗体を用いた抗体スクリーニングにより目的のcDNAを得、次いでその塩基配列を決定することにより行われる。
【0014】
上記手順により決定された、本発明GDEの塩基配列は、後記配列表の配列2に示すとおりである。
また、上記GDEは、決定された塩基配列から、後記配列表の配列1に示すアミノ酸配列またはこれと相同性を有するアミノ酸配列を有するものと推定されている。 なお、本明細書において相同性を有するアミノ酸配列とは、あるアミノ酸配列に対し、1又は複数のアミノ酸が付加、除去及び/又は置換されているが、その作用においては原アミノ酸配列とほぼ同等な作用を有するアミノ酸配列を意味する。
【0015】
以上のようにGDEのアミノ酸配列が決定されると、前記の方法に限られず、他の方法によっても本発明のGDEをコードする遺伝子(以下、「GDE遺伝子」という)を得ることができる。 すなわち、天然GDEのアミノ酸配列をコードする1つのヌクレオチド配列が決定されれば、本GDE遺伝子は前記ストラテジーとは異なるストラテジーによりcDNAとしてクローニングすることができ、さらには、それを産生する細胞のゲノムからクローニングすることもできる。
【0016】
ゲノムからクローニングする場合、プローブヌクレオチドとして下記のいずれかのペプチドのヌクレオチド配列に基づいて設計されたゲノムDNAを使用することができる。
【0017】
Figure 0003803978
【0018】
ゲノムから目的とするDNAをクローニングするための一般的方法は、当業界において良く知られている(例えば、Current Protocols In Molecular Biology,John Wiley & Sons社第5章及び第6章)。
【0019】
本発明のGDE遺伝子はまた、化学合成によっても調製することができる。 DNAの化学合成は、当業界において自動DNA合成機、例えばアプライド・バイオシステムズ社の394DNA/RNA合成機などを採用することにより容易に行うことができる。
【0020】
次に、上記のようにして得られたGDE遺伝子としてプラスミドに導入し、常用の遺伝子組換え法により哺乳動物細胞等の宿主を形質転換してGDEを発現させる。 GDEの発現は、抗ヒトGDE抗体を用いたウェスタン・ブロッティング法により確認することができる。 プラスミドへの導入、形質転換株の確立、当該株の培養等は、常用の遺伝子組換え法に従って行うことができる。
【0021】
発現系は当業者に既知のものから適宜選択して用いれば良いが、シグナル配列の付加・改良や宿主の選択によって分泌効率および発現量の向上をはかることもできる。 宿主細胞としては、特に限定されないが、細菌類、酵母及び他の真菌類、ヒトおよび他の動物の培養細胞、植物の培養細胞等が挙げられる。 即ち、本発明のポリヌクレオチドを遺伝子として適当な発現ベクターに挿入し、該発現ベクターを適当な宿主細胞に導入し、該宿主細胞を培養し、そして得られた培養物(細胞または培地)から目的とするGDE蛋白質を採取する。
【0022】
宿主としては、原核生物または真核生物を用いることができる。 原核生物としては細菌、特に大腸菌(Escherichia coli)、バチルス(Bacillus)属細菌、例えばバチルス・ズブチリス(B.subtilis)等を用いることができる。 真核生物としては酵母、例えばサッカロミセス(Saccharomyces )属酵母、例えばサッカロミセス・セレビシエ(S. Serevisiae )等の真核微生物、昆虫細胞、例えばヨガ細胞(Spodoptera Frugiperda )、カイコ細胞(Bombyx mori)、動物細胞、例えばヒト細胞、サル細胞、マウス細胞、特にサル細胞、例えば、COS1、COS7等を使用することができる。
【0023】
発現ベクターとしては、プラスミド、ファージ、ファージミド、ウィルス[バキュロ(昆虫)、ワクチニア(動物細胞)]等が使用できる。 発現ベクター中のプロモーターは、宿主細菌に依存して選択され、例えば細菌用プロモーターとしてlacプロモーター、trpプロモーター、trcプロモーター等が使用され、酵母用プロモーターとして例えばadh 1プロモーター、pgkプロモーター等が使用される。 また、昆虫用プロモーターとしては、バキュロウィルスポリヘドリンプロモーター等、動物細胞としては、Simian Virus 40(SV40)の初期または、後期プロモーター等が挙げられる。
また、エンハンサーを使用する場合、例えばSV40のエンハンサー等を遺伝子の上流または下流に挿入する。
【0024】
発現ベクターによる宿主の形質転換は、当業界において良く知られている常法により行うことができ、これらの方法は例えば、カレント・プロトコルズ・イン・モレキュラ・バイオジィ( Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons 社)に記載されている。
【0025】
形質転換体の培養も常法に従って行うことができる。培養物からGDE蛋白質の精製は蛋白質を単離・精製するための常法に従って、例えば限外ろ過、各種カラムクロマトグラフィー、例えばセファロースを用いるクロマトグラフィー等により行うことができる。
【0026】
かくして、GDE蛋白質を有利に得ることができる。 得られたGDE蛋白質は生化学的、または化学的な修飾、例えばN末端のアシル化等されたものであっても良い。
【0027】
本発明の、GDEに対する抗体も、常法にしたがって得ることができる。 すなわち、まず上記のGDEで家兎等の動物に感作し、その血清を分離し、必要に応じてこの血清から免疫グロブリン画分を精製することにより得られる。 この場合、該物質の感作性を高めるために、該物質を牛血清アルブミン(BSA)またはメチルBSA等の担体蛋白質と結合させたものを免疫原として用いても良い。
【0028】
動物に感作する場合、抗体産生を高めるために、フロインドの完全アジュバント(FCA)またはフロインドの不完全アジュバント(FICA)と共に感作することもできる。 動物に感作する回数は2回以上が望ましく、試験採血により血清の抗体価をチェックしながら感作回数を決定すれば良い。 免疫動物は必要に応じて屠殺して全血を用いても良いが、適宜追加感作することにより一定の抗体価を保ち、必要に応じて少量を採血して用事使用することもできる。 さらに、該物質をマウスに感作し、感作マウスの脾臓細胞とミエローマ細胞からハイブリドーマを作成し、常法に従ってモノクローナル抗体を得ることも可能である。
【0029】
【発明の効果】
本発明のGDEは、従来知られていないグルカゴンおよびVIPを分解する作用を有するものである。 従って、過剰なグルカゴンやVIPの存在により発症する種々の疾病の治療、予防に有効であると期待される。
また、本発明のGDEは、グルカゴンを神経伝達物質とする中枢神経系や腸管などに分布する末梢神経節に存在することから、諸神経疾患の診断に有用性が期待される。更に本発明のGDEは、様々な腫瘍培養細胞の培養上清に検出されることから悪性疾患の血清学的診断に応用できるものと期待される。
【0030】
【実施例】
以下の実施例によって本発明を詳細に説明するが、この実施例によって本発明が限定されるものではない。
【0031】
実 施 例 1.
GDE産生細胞株HPC−YOの樹立:
膵臓癌患者の癌組織をステンレスメッシュを用いて分散させ、10%牛胎児血清(FBS)を含むRPMI 1640培地を用い、炭酸ガスインキュベーターで培養することにより樹立した。 この細胞株を漸次血清濃度を低下させた環境に順化させ、最終的に蛋白質を含まないHam's F12培地のみで増殖するようにした(Nozomi Yamaguchi et. al. Cancer Res 50: 7008-7012,1990)。 この細胞株については、平成6年7月14日付で工業技術院生命工学工業技術研究所にFERM−14429号として寄託した(なお、本寄託において寄託者の付した識別のための表示は、SBM334である)。
【0032】
実 施 例 2.
HPC−YO株の継代培養および大量培養:
継代培養は以下のごとく行った。 プラスチック培養フラスコ(150cm2 、コーニング社製)を用い、8〜10M 亜セレン酸ナトリウム、100U/ml ペニシリンGカリウムおよび100μg/ml 硫酸カナマイシンを含むHam's F12培地50ml中で培養し、4日毎に培養液を交換した。
培養継代時には、0.25% トリプシン(GIBCO社製)、0.01% EDTAを含むPBS(−)を加え、細胞が剥離するまで37℃で保った。 剥離した細胞は1,500rpmで5分間遠心し回収した。 細胞は再び上記の培地に懸濁し、新しいフラスコ5本に継代した。翌日培養液を更新し、以後5日毎に培地交換を行った。 また一部は1,700cm2 のプラスチック製ローラーボトル(コーニング社)に移し、0.5回転/分の速度で回転培養を行った。 培地交換は5日毎に行った。
【0033】
実 施 例 3.
HPC−YO株からのGDEの精製:
[ 酵素活性の測定方法 ]
20mM Tris−HCl(pH7.4)に0.5%の牛アルブミンおよび0.02%のNaN3 を加えたアッセイバッファーで、20,000cpmに調整した125I−標識グルカゴン[10番目のチロシンが125Iで置換されている。アマーシャム社(Amersham Inc.、米国)より購入]に培養上清あるいは各種カラムで分離した分画を加え、室温20分反応させたのち、20%TCAを等量加えて反応を止めた。 ついで3,000rpm−20分遠心後上清を捨て、ガンマカウンターで沈査の放射活性を測定し、放射活性が培養上清やその分画の代わりに加えたPBSの値よりも低いものを分解酵素活性陽性とした。
【0034】
[ GDEの精製 ]
実施例2で述べた方法に従って得たHPC−YO細胞の培養上清を限外濾過膜PTGC(日本ミリポア社)で約200倍に濃縮し、脱イオン水で十分透析した後凍結乾燥した。 この凍結乾燥品を出発材料として以下の精製に用いた。
【0035】
(ステップ1) Superose 6 ゲル濾過:
上記凍結乾燥品を0.1MのNaClを含む10mM Tris−HCl(pH7.4)に溶解し、同じ緩衝液で平衡化したSuperose 6ゲル濾過カラム(26×70cm)に添加し、溶出した。 溶出画分について先に述べた方法にしたがって活性を測定した結果、分子量約90kDaの近辺に活性が認められた。
【0036】
(ステップ2) Mono Q 陰イオン交換クロマトグラフィー:
ステップ1で得た活性画分を10mM Tris−HCl(pH7.4)緩衝液で平衡化したMono Qカラム(10×10cm)に添加し、同緩衝液中のNaCl濃度を0.4Mから0.8Mまで直線的に上げ、吸着蛋白を溶出した。 先に述べた方法で活性を測定した結果、0.5M NaCl画分に活性を認めた。
【0037】
(ステップ3) ヒドロキシルアパタイト:
ステップ2で得た活性画分を10mM リン酸緩衝液(pH6.8)で平衡化しておいたヒドロキシルアパタイトカラム(8×10cm、ペンタックス社)に添加した。 吸着蛋白はリン酸の直線的濃度勾配(10mM〜400mM)により溶出した。 画分について活性を測定した結果、約200mMリン酸画分に活性を検出した。 上記3ステップの結果を図1の(A)〜(C)に示す。
【0038】
実 施 例 4.
GDEの性状:
(a)分子量の測定
実施例3に従って精製したGDEの分子量をドデシル硫酸ナトリウムーポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)により測定した。ゲル濃度は12%を用いた。 5%の2−メルカプトエタノールおよび2% SDSを含む試料用緩衝液(pH6.8)に溶解し、3分間煮沸した。 泳動は25mAで1時間30分行ない、固定後銀染色試薬(第一化学社製)で蛋白質を染色した。 分子量マーカーは第一化学社製を用いた。 ホスホリラーゼ B(97.4kd)、牛血清アルブミン(BSA、66.3kd)、アルドラーゼ(42.4kd)カルボニックアンヒドラーゼ (30.0kd)、トリプシンインヒビター (20.1kd)、リゾチーム(14.4kd)。 この結果を図2に示す。
図から明らかな通り、本発明のGDEは分子量約83,000に単一のバンドを示した。
【0039】
(b)精製酵素の酵素阻害性剤感受性の測定
実施例3に従って精製したGDEに対する種々の阻害剤の影響を調べたところ、表1に示す結果になった。
Figure 0003803978
【0040】
実 施 例 5.
本発明GDEのN−末端近傍のアミノ酸配列と内部配列:
実施例3で得た精製GDEを気相式プロテインシーケンサー473A(アプライド・バイオシステムズ社製)を用いてエドマン分解を行ない、得られたPTH−アミノ酸を同定したが、N−末端がブロックされており、有用な結果を得ることが出来なかった。 そこでこの精製品を常法に従い、4−ビニルピリジンを加えて還元S−ピリジルエチル化し、これを0.1M炭酸水素ナトリウム(pH8.5)に溶解し、リシルエンドペプチダーゼ(和光純薬工業社製)を0.1μg加え、37℃で20時間反応させた。 反応後これに10%TFAを加え、pHを2付近に調整した後、逆相HPLCにてC18カラム(Vydac社製)でペプチド断片を分離精製し、上述のプロテインシーケンサーを用いてアミノ酸内部配列を解析した。 その結果5箇所の部分アミノ酸配列(後記配列表中、配列番号3〜7)が明らかになった。
【0041】
実 施 例 6.
本発明のGDEに対する特異ポリクロナール抗体および部分アミノ酸配列に体するポリクローナル抗体の作製方法:
単一に精製したGDEをリシルエンドペプチダーゼにて消化し、HPLCで分離したペプチド断片のアミノ酸配列をペプチド合成機を用いて合成した。 精製したGDEと合成ペプチド(pep.21とpep.38)とを二価性架橋試薬MBSを用いて常法通りに牛血清アルブミンと結合させ、フロイントアジュバントとミセルを作製し、家兎に免疫した。 約4週後抗血清を得た。 抗血清を固定化牛血清アルブミンカラム、ついでプロテインAカラムに添加して、精製抗体(GDE抗体、抗pep.21抗体および抗pep.38抗体)を得た。
【0042】
実 施 例 7.
ヒトGDE遺伝子のクローニング:
(1) HPC−YO mRNAの調製
HPC−YO mRNAの調製は、ピッカトラップ システム1000(東洋インキ製造)を用いて行った。
HPC−YO約2×108 細胞のペレットに1mlの抽出用緩衝液[4M グアニジンチオシアネート、25mM クエン酸ナトリウム(pH7.1)]を加え、ホモジナイズし、あらかじめ用意しておいた8mlの希釈用緩衝液(6×SSC溶液、10mM Tris−HCl(pH7.4)、1mM EDTA、0.25%SDS)と174μlの2−メルカプトエタノールとの混合液を加え撹拌した。
【0043】
10mlのビオチン化オリゴdTプローブを加え、70℃で5分間加熱後、ライセートを11,000rpm、室温で10分間遠心し上清を回収した。 この上清をSA−PMPs(ストレプトアビジン−パラマグネティック パーティクル)溶液に加え、撹拌後、室温で2分間放置し磁気スタンドにてSA−PMPs沈殿物を回収した。 この沈殿物に1mlの0.5×SSC溶液を加え、撹拌後、遠心チューブに移し磁気スタンドにてSA−PMPsを回収した。 この操作を更に2回繰り返し上清はできる限り除いた。 次に、この沈殿物に500μlのヌクレアーゼ−フリー蒸留水を加え、撹拌後、磁気スタンドにてSA−PMPsを集め上清を回収した。
【0044】
この溶液に50μlの3M 酢酸ナトリウム、500μlのイソプロパノールを加え、−20℃で1時間放置後、15,000rpm、4℃で10分間遠心し、その沈殿物を500μlの70%エタノールで洗った。 遠心沈殿物を軽く風乾後、30μlのRNase−フリー蒸留水にて溶解し、約15μgのpoly
+RNAを得た。
【0045】
(2) cDNAライブラリーの調製
cDNAライブラリーの調製は、タイム・セーバー DNA 合成キット(Time saver DNA Synthesis Kit;ファルマシア社)を用いて行った。
【0046】
<工程1> cDNAの合成:
HPC−YOmRNA10μl(約5μg)にDEPC(ジエチルピロカーボネート)で処理した蒸留水を10μl加え65℃で10分間熱した後、氷中につけた。
ファースト・ストランド・リアクション・ミクスチュア(First strand reaction mix)にDTT溶液1μl、NotI−オリゴ dT18プライマー 1μl、先の熱変性mRNA 20μlを加え、37℃で1時間反応させた。
【0047】
次に、この反応液にセカンド・ストランド・リアクション・ミクスチュア(Second strand reaction mix)を加え、12℃で30分間、続いて22℃で1時間反応後、65℃で10分間熱処理した。
この溶液に100μlのフェノール/クロロホルム(1:1)を加え、撹拌後、12,000rpmで1分間遠心し、上清をセファクリルS−400スピンカラムにのせ1,500rpmで2分間遠心し溶出液を回収した。
【0048】
<工程2> EcoRIアダプターの付加
工程1の溶出液にEcoRIアダプター溶液5μl、ポリエチレングリコール溶液30μl、1/5希釈ATP溶液 1μl、T4DNAリガーゼ1μlを加え、16℃にて1時間反応後、65℃で10分間の熱処理にてリガーゼを失活させた。 この溶液に1.5μl ポリヌクレオチドキナーゼ溶液を加え、37℃で30分間反応後、65℃で10分間の熱処理にてキナーゼを失活させた。
【0049】
<工程3> 制限酵素NotIによる切断
工程2の反応液にNotI(8units/ml)を2μl加え、37℃で1時間反応後、フェノール/クロロホルム(1:1)抽出を行い、上清をセファクリルS−400スピンカラムで分離し溶出液を回収した。
【0050】
<工程4> 酢酸カリウムによるcDNAのサイズ分画
濃度勾配作製装置の補給槽に5%酢酸カリウム、2mMのEDTA、1mg/ml臭化エチジウム溶液を2.4ml、混合槽に20%酢酸カリウム、2mMEDTA、1mg/ml臭化エチジウム溶液を2.4mlそれぞれ入れ、5ml遠心チューブ(ベックマン社製 13×51mm)に酢酸カリウムのグラジエント溶液を調製した。
【0051】
このグラジエントチューブに工程3で得たcDNA80μlとλDNAのEcoRI、HindIII二重消化物(80μg/286μl)20μlとの混合物を重層し、SW55Tiローターを用いて25℃で55,000rpmにて3時間遠心した。 遠心後、ペリスタポンプにて11分画に分け、各々をエタノール沈殿後、DNAを軽く乾燥させライゲーション溶液[66mM Tris−HCl(pH7.5)、0.1mM スペルミジン、6.6mM MgCl2、10mM DTT、150mM NaCl]10μlに溶解した。 そのうち2μlを用いて2%アガロースゲル電気泳動後、2Kbより大きなバンドの現れる画分(3画分)を集めた。
【0052】
<工程5> λベクターとのライゲーション
サイズ分画したcDNA溶液10μl、5μl、2.5μlに、λExCellベクター2μgを各々加え、各々の総量が19μlになるようライゲーション溶液で調製した後、3M酢酸ナトリウム(pH7.0)1μl、エタノール50μlを加え、−70℃で20分間放置後、15,000rpmで10分間遠心し沈殿物を回収した。 この沈殿物にライゲーション溶液 8μl、1/20希釈ATP溶液 1μl、T4DNAリガーゼ 1μlを加え、16℃で30分間反応させた。
【0053】
<工程6> インビトロ・パッケージング反応
インビトロ・パッケージング反応は、ギガ パック II ゴールド(Giga pack II gold;ストラタジーン社)を用いて行った。
フリーズ/ソー エクストラクト(Freeze/thaw extract)にライゲーション溶液を5μl加えてすぐにソニック エクストラクト(Sonic extract)を15μl加え、ゆっくりと撹拌し氷中につけた。 その後、22℃で2時間インビトロ・パッケージング反応を行った後、SM緩衝液[125mM NaCl、0.25mM MgSO4、50mM Tris−HCl(pH7.5)、0.01% ゲラチン]500μl、クロロホルム 20μlを加えて1,500rpmで5分間室温にて遠心し上清を回収した。
【0054】
<工程7> ファージ力価の測定
大腸菌Y1090r- [△(lacU169)、proA+ △(lon)、araD139、strA、supF、hsdR、trpC22::Tn10(tetr )、[pMC9ampr tetr ]、mcrB]200μlの一夜培養液に、工程6で得たファージ懸濁液の1μlと10μlとを、それぞれ37℃で20分間吸着させた後、3mlのLB Top アガー(0.7%)を加え、アンピシリン(50μg/ml)を含むLBプレートにまいて37℃で一夜培養し、ファージ力価を測定した。
【0055】
(3)ヒトGDE遺伝子の抗体スクリーニング
約12万クローンのHPC−YO cDNAライブラリーを抗pep.38抗体を用いて抗体スクリーニングを行った。 その結果、約200万個のプラークから計61個の陽性クローンを得た。
次に、M13 フォワードプライマー(5'−GTT TTC CCAG TC ACG AC−3')とM13 リバースプライマー(5'−CAG GAA ACA GCT ATG AC−3')でPCRを行い、挿入DNA断片を増幅させた。
【0056】
pep.38のアミノ酸配列、YDDTYKに相当するDNA配列の混合プローブ[5'−TA(C/T)GA(C/T)GA(C/T)AC(C/A/T/G)TA(C/T)AA−3']を用いてサザンハイブリダイゼーションを行った結果、61個のうち7個の陽性クローンを得た。 更に、挿入DNA断片の大きさを調べ、最長のクローンλGDE#4−2(約2.8Kb)を選び以下の解析を行った。
【0057】
(4)ヒトGDE遺伝子の塩基配列の決定
λGDE#4−2クローンを用いてヒトGDE遺伝子の一次構造決定を行った。 その結果を図3〜6に示した。
【0058】
(5)塩基配列の特徴
λGDE#4−2の挿入部分であるcDNAの全長は2,758bpで、99bpの5'非翻訳領域、2,592bpのGDE翻訳領域、67bpの3'非翻訳領域から成り、このクローンはポリA領域を欠失していた。 GDE翻訳領域にはGDE蛋白質の精製の部で明らかになっていた部分アミノ酸配列5種の全てが含まれており、アミノ酸864残基、その推定分子量は96.8kDaであった。 図7にそのハイドロパシー・プロフィール(Hydropathy profile)を示した。 また、シグナル配列の領域以外にはCys残基が1個も含まれていない。 また、Genbank(version 82.0)及びEMBL(version38.0)データベース検索の結果から新規な蛋白質であることがわかった。
【0059】
実 施 例 8.
発現プラスミドの構築:
λGDE#4−2をテンプレートに翻訳領域をはさむように設計したMluI制限酵素部位を付加したプライマーGDE112(5'−ACT GAC GCG TGT AGA GAG GAA AAG AGA GAA TG−3')とSalI制限酵素部位を付加したプライマーGDE113(5'−ACG CGT CGA CTG TTT TTT ATT ATT CAC CGT AAT A−3')にてPCRを行い、その産物をMluIとSalIで消化後、約2.6KbのDNA断片を単離・精製した。
【0060】
同様に、SV40プロモーターをもつpKCRベクター由来pKDEMSSベクターをMluIとSalIにて消化し、ベクターDNA断片(約6.4Kb)をアガロースゲル電気泳動にて単離・精製した。 次に、常法に従いヒトGDE 翻訳領域を含むDNA断片とpKDEMSSベクターDNA 断片をライゲートし、大腸菌JM109を形質転換させて出てきたコロニーをPCR法により解析して目的とする組換え型ヒトGDE発現プラスミドpKDEMSS/GDE#4−2(図8)を得た。
【0061】
実 施 例 9.
ヒトGDE組換え体の発現と解析:
(1)COS7細胞を用いた組換え型ヒトGDE遺伝子の発現
ヒトGDE組換え体pKDEMSS/GDE#4−2の2μgと、リポフェクトアミン(GIBCO−BRL)2μlを使用し、3.5cm dishで培養したCOS7細胞(約3×105 細胞)を形質転換した。 Ham's F−12培地 5mlを用い、37℃、5%CO2 中で72時間培養後、その培養上清を回収し、セントリコン10(アミコン)により約350μlに濃縮した。
【0062】
次に、実施例6で作成した3種類の抗血清を用いてHPC−YO細胞の培養上清、GDE精製品、ヒトGDE遺伝子を導入したCOS7細胞の培養上清をそれぞれSDS−PAGEを行ない、ウェスタン・ブロット解析をした。 いずれの抗血清も全く同じ反応を示した(図9)。
【0063】
(2)COS1細胞を用いた組換え型ヒトGDE蛋白質の活性
ヒトGDE組換え体pKDEMSS/GDE#4−2の1μg、2μg、3μg及びそのベクターであるpKDEMSS 2μgをリポフェクトアミン(GIBCO−BRL)各々25μlずつ使用し、3.5cm dishで培養したCOS1細胞(約3×105 細胞)を形質転換した。10%FCSを含むD−MEM(GIBCO−BRL)培地2mlで37℃、5%CO2 中72時間培養後、その培養上清を回収した。
【0064】
次に、5μgのグルカゴンに上記培養上清を5μlずつ加え37℃で1時間反応後、キャピラリー電気泳動にて20kV、20分間泳動させた。 その結果、1μg、2μgのpKDEMSS/GDE#4−2で形質転換した上清ではpKDEMSSベクターのみの培養上清と同様にグルカゴンの分解が認められなかったが、3μgのpKDEMSS/GDE#4−2で形質転換した培養上清では図10に示すようにグルカゴンの分解が認められ、ヒトGDE蛋白質が活性を持って発現していることが確認された。
【0065】
【配列表】
Figure 0003803978
Figure 0003803978
【0066】
Figure 0003803978
Figure 0003803978
【0067】
Figure 0003803978
【0068】
Figure 0003803978
【0069】
Figure 0003803978
【0070】
Figure 0003803978
【0071】
Figure 0003803978

【図面の簡単な説明】
【図1】 GDEの精製ステップごとの溶離パターンを示す図面。 図中、(A)はゲル濾過、(B)は陰イオン交換カラムクロマトグラフィー、(C)はヒドロキシルアパタイトカラムクロマトグラフィーの結果を示す。
【図2】 ドデシル硫酸ナトリウムーポリアクリルアミドゲル電気泳動により、GDEの分子量を測定した結果を示す写真。
【図3】〜
【図6】 GDE遺伝子の一次構造を示す図面。
【図7】 GDEのハイドロパシー・プロフィールを示す図面。
【図8】 組換え型ヒトGDE発現プラスミドの構成を示す図面。
【図9】 抗GDE抗体を用い、SDS−PAGE後ウェスタン・ブロット解析した結果を電気泳動で示す写真。 写真中、1はHPC−YO細胞の培養上清、2はGDE精製品、3はヒトGDE遺伝子を導入したCOS7細胞の培養上清、4はCOS7の無蛋白培養物の上清濃縮物、Mはマーカーを示す。
【図10】 GDEで形質転換した培養上清がグルカゴン分解活性を有することを示す図面。
以 上

Claims (8)

  1. 下記の酵素学的性質を有するグルカゴン分解酵素。
    (1)作用:
    グルカゴン、バソアクティブ・インテスティナル・ペプタイド(Vasoactive Intestinal Peptide)およびセクレチンを基質とし、それぞれ下記の矢印に示すペプチド結合を加水分解する。
    Figure 0003803978
    (2)基質特異性:
    グルカゴン、バソアクティブ・インテスティナル・ペプタイド及びセクレチンを加水分解する。
    (3)等電点:
    pI 6.8
    (4)阻害剤:
    酵素反応は1mMのアンチパインによって阻害されるが、1mMのロイペプチンによっても、0.1mMのペプスタチンによっても阻害されない。
    (5)分子量:
    83kDa(SDS電気泳動動法による)
    (6)以下のペプチドフラグメントを有する:
    (i) SNSTSYVK
    (ii) YYASTSYDDTYK
    (iii)NLTEEYDVSDGEIELLYEK
    (iv) LYWFLDEAK
    (v) ELREVETYYDLLFEK
  2. 次の式、
    MKKITTLIVAVFLLLFVVACTPNNSDGKLTVTFDTKGGSPVEPIKVDKNGLIEAPADPNKEGFVFRYWYTTNENVAFSFDTPITSNITLNASWDDEANPTDIATITAMINEDIDAVGEQLYKTYYDLSLLSKGPINNSVISWSSANKYVSNTGIILPLLDGESEDTTLITGKFVLNGVTINHEFDVDLYQNKDVELEDRRTVPFKNLTEEYDVSDGEIELLYEKGGSVPYVRVEDFMKLLTGFIDPALDITYETNDTSLYIQYDYYDEDEDKTYDLNVTIDTVTNTLVAPDAGFYWGYVYSTATNFGRHITYDRENPHAHYTEGVDVVYDLSKYNMDIVLFEGDVVLPYYMANQLFAGSSYYNVYYNYDGLFGVYSLPSEGEDAYETIRTSTKNNTALPTDLTIHTFNFLAFSMDYFYGLKELREVETYYDLLFEKRDSFLTRNALRLDLSIHEFLTFVVDEPHTSYGYPGYFNRATYTGPSVTSLNDFGDRFKKWYLDGMVATDAQIGKKWGEAASGWNASGRDRKLYWFLDEAKTSAVLSLDGFSTADIIEDTAYNNQTVLDILKVESHIFPAMNGGSKYFYYNQSNHDNNVVEILIKGLTRTDLQTYNASLVSLGFTASANNLTFTKEVDGLKYYASTSYDDTYKSLIVGLSVFDMTKSVVPEFVNSSNSLIKSDSAVFMEFYMDIILSQTNNLKNMILDITWNTGGNVGALYRVIGFITQNSFAVSSISADTKSNSTSYVKIEGVPTYDHLNWGLLTTPTSFSAANSLTTIFKENNLGPIIGLTSGGGTSSITPILLPNGTAFTTSSNNMSAYRTGTGTEADPYVYHPNEFGIEPTHPIPIGNIYNETVLLDILTTYYGE
    で表されるアミノ酸配列または該アミノ酸配列に対し、1又は数個のアミノ酸が付加、除去及び/又は置換されているアミノ酸配列を含んでなるグルカゴン分解酵素。
  3. 請求項第1項又は第2項に記載のグルカゴン分解酵素をコードするDNA。
  4. 次の式、
    CAACATTTGT CGTTTTTTTG AAATATTATT GCTGACTAAA TAAATCAATT ATAGTAAACT 60
    CTTTCCATAC CATAAATTGG GTAGAGAGGA AAAGAGAGAA TGAAAAAAAT AACTACACTC 120
    ATAGTTGCTG TCTTTTTATT GTTATTTGTT GTAGCCTGCA CACCGAATAA CTCAGATGGA 180
    AAGTTAACAG TAACTTTTGA TACAAAGGGT GGTTCACCTG TTGAACCAAT CAAAGTGGAT 240
    AAGAATGGTT TAATTGAAGC ACCAGCTGAT CCAAATAAAG AGGGATTTGT ATTTAGATAC 300
    TGGTACACAA CAAATGAAAA TGTTGCATTT TCATTTGACA CACCAATTAC GTCTAATATC 360
    ACTTTAAATG CATCTTGGGA TGATGAAGCA AATCCAACTG ATATTGCTAC AATCACTGCC 420
    ATGATTAATG AAGATATAGA TGCAGTAGGT GAACAATTAT ACAAAACATA TTATGACTTA 480
    AGTTTACTTA GTAAGGGGCC AATTAATAAT TCAGTGATTT CATGGTCATC AGCAAACAAA 540
    TATGTTTCAA ATACAGGTAT TATCTTACCG TTATTAGACG GTGAGTCAGA AGATACAACA 600
    TTGATTACAG GTAAGTTTGT TTTAAACGGC GTGACAATTA ATCATGAGTT TGATGTAGAC 660
    TTATATCAAA ATAAAGATGT TGAATTAGAA GATAGACGTA CAGTGCCGTT TAAAAATCTA 720
    ACAGAAGAAT ATGATGTTTC AGATGGTGAG ATTGAACTTC TATATGAAAA AGGTGGTAGT 780
    GTGCCTTATG TTCGTGTTGA AGATTTCATG AAGTTATTAA CTGGATTTAT TGATCCAGCA 840
    CTTGATATTA CATATGAAAC AAATGACACA TCACTTTATA TTCAATATGA TTATTATGAT 900
    GAAGATGAAG ATAAAACGTA TGACCTTAAT GTCACAATTG ATACTGTAAC CAATACATTG 960
    GTAGCACCAG ACGCTGGTTT TTATTGGGGC TATGTGTATT CAACAGCAAC AAACTTTGGA 1020
    CGCCATATTA CTTATGATAG AGAAAATCCA CACGCTCATT ATACAGAAGG CGTAGATGTT 1080
    GTTTATGATT TAAGTAAATA TAATATGGAT ATTGTCTTAT TTGAAGGGGA TGTTGTTTTA 1140
    CCATATTATA TGGCAAATCA ACTCTTTGCA GGATCTAGTT ATTATAATGT GTACTACAAC 1200
    TATGATGGAT TATTTGGTGT ATACTCACTT CCAAGTGAAG GTGAAGATGC ATACGAAACC 1260
    ATTAGAACAT CAACTAAAAA TAATACAGCA TTGCCAACAG ATCTTACAAT CCATACATTT 1320
    AACTTCTTAG CATTTTCTAT GGATTATTTC TATGGTCTAA AAGAGCTACG TGAAGTTGAA 1380
    ACTTATTATG ATCTATTATT TGAAAAACGC GATTCATTCT TAACAAGAAA TGCATTAAGA 1440
    CTTGACTTAT CTATTCATGA ATTCTTAACG TTTGTGGTGG ATGAGCCGCA TACTTCCTAT 1500
    GGTTATCCAG GATATTTTAA CCGTGCAACT TATACCGGAC CTTCTGTTAC AAGTTTAAAT 1560
    GACTTTGGCG ATCGATTTAA GAAATGGTAT TTAGATGGTA TGGTAGCAAC CGATGCTCAA 1620
    ATAGGTAAAA AATGGGGCGA GGCAGCAAGT GGATGGAATG CATCAGGTAG AGATAGAAAA 1680
    CTTTACTGGT TCTTAGATGA AGCTAAAACA TCTGCAGTAT TATCTTTAGA TGGTTTTTCT 1740
    ACTGCAGATA TTATTGAAGA TACAGCTTAT AATAATCAAA CTGTATTAGA TATCTTGAAA 1800
    GTGGAAAGTC ATATATTCCC TGCAATGAAC GGTGGAAGTA AGTATTTCTA CTATAACCAA 1860
    TCAAATCACG ATAATAATGT AGTGGAAATA CTAATTAAAG GATTAACTAG AACAGATTTA 1920
    CAAACTTATA ATGCTTCACT TGTTAGTTTA GGGTTTACAG CATCAGCTAA TAACCTAACA 1980
    TTTACTAAAG AAGTAGATGG TTTAAAATAT TATGCTTCAA CTTCTTATGA TGATACCTAT 2040
    AAGTCACTCA TCGTTGGATT ATCCGTGTTT GACATGACAA AATCAGTTGT TCCTGAGTTT 2100
    GTTAATAGTT CAAATTCACT AATTAAATCT GATAGTGCAG TATTTATGGA GTTTTACATG 2160
    GATATCATCT TAAGTCAAAC AAATAACTTA AAAAACATGA TTTTAGATAT CACTTGGAAT 2220
    ACAGGTGGTA ACGTAGGTGC ACTATATAGA GTTATAGGCT TTATCACACA AAATAGTTTT 2280
    GCAGTATCAA GTATCAGTGC AGATACGAAG TCTAACTCAA CTTCATATGT AAAAATTGAA 2340
    GGTGTTCCAA CATATGATCA CTTAAACTGG GGACTACTAA CAACACCAAC ATCCTTTTCA 2400
    GCGGCTAACA GTTTAACTAC TATCTTTAAA GAAAACAATT TAGGTCCAAT TATTGGATTA 2460
    ACATCCGGTG GTGGTACATC AAGTATTACA CCAATTCTAT TACCTAATGG TACAGCATTT 2520
    ACAACCTCAT CTAATAATAT GAGTGCGTAT AGAACTGGTA CTGGTACAGA GGCAGATCCG 2580
    TATGTTTATC ATCCAAATGA ATTTGGTATT GAACCAACAC ATCCAATTCC AATTGGAAAC 2640
    ATCTATAATG AAACTGTATT ATTAGATATA TTAACCACAT ATTACGGTGA ATAATAAAAA 2700
    ACAGGGCATA CCTTAATCGG TACGCCCTGA CTCCTTATAT ATTTTATATA GCTAGATG 2760
    で示される塩基配列を有する請求項3に記載のDNA。
  5. 請求項第3項又は第4項に記載のDNAを含んでなる発現ベクター。
  6. 請求項第5項に記載の発現ベクターにより形質転換された宿主。
  7. 請求項第1項又は第2項に記載のグルカゴン分解酵素の製造方法において、該酵素をコードするDNAを含んでなる発現ベクターにより形質転換された宿主を培養又は飼育し、前記宿主から酵素を採取することを特徴とする方法。
  8. 請求項第1項又は第2項に記載のグルカゴン分解酵素に対する抗体。
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