JP3803814B2 - 弾性糸の巻取機および糸切替方法 - Google Patents

弾性糸の巻取機および糸切替方法 Download PDF

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  • Winding Filamentary Materials (AREA)
  • Replacing, Conveying, And Pick-Finding For Filamentary Materials (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は弾性糸の巻取機および糸切替方法に関する。さらに詳しくは、巻径の大きな弾性糸巻糸体を効率的に巻き取ることができる弾性糸の巻取機、およびこの巻取機を用いて弾性糸の糸切り替えを確実に行うことができる弾性糸の糸切替方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリウレタン系およびポリアミド系などの弾性糸を巻き取り、弾性糸巻糸体を製造するための巻取機としては、従来から図4に示した構造のものが使用されている。
【0003】
すなわち、図4に示した巻取機は、回動可能なテーブル15に、1本のスピンドル11と、このスピンドル11を駆動するフリクションロール12と、糸の綾振りを行うトラバース機構13と、このトラバース機構13に含まれるトラバースガイドから糸を外すトラバース解除機構14とを備えており、通常は直径が350mm、好ましくは290mm迄の巻径の大きな弾性糸巻糸体を製造するために使用されるものである。
【0004】
なお、上記のトラバース機構13としては、羽を用いた回転トラバース機構あるいはカムロールを用いたトラバース機構などの種々の機構のものが採用されている。
【0005】
また、上記の回動可能なテーブル15は、回転軸を中心として手動により数度だけ回動するようになっており、上記1本のスピンドル11は、テーブル15に回動自在に支持されていて、数個のチューブ16が挿着できるようになっている。
【0006】
そして、チューブ16またはチューブ16に巻き取られた弾性糸層には、フリクションロール12が常に圧接しており、チューブ16を時計方向に回転駆動している。
【0007】
また、上記トラバース機構13には、図示しないトラバースガイドが設けられており、このトラバースガイドが弾性糸Yを把持してトラバース範囲を往復動することにより、糸の綾振り動作が行われるようになっており、さらにこのトラバース機構13の上部には複数個のガイド19が設けられている。
【0008】
次に、上記の巻取機を用いて弾性糸を巻き取り、糸を切替える方法を、図5にしたがって説明する。
【0009】
図5の(1)は、弾性糸が巻き取られ、巻糸体18が形成されている最中の通常の状態を示す。
【0010】
図5の(2)は、弾性糸巻糸体18が満巻となった時点において、連続供給される複数本の弾性糸Yを吸引装置17のノズル20により吸い取り、満巻の弾性糸巻糸体18から切り離す状態を示している。この状態では、テーブル15を数度回動させ、スピンドル11をフリクションロール12から離して回転を止める。そして、スピンドル11に挿着された満巻の弾性糸巻糸体18を引き抜き、その後に空チューブ16が新たに挿着される。
【0011】
図5の(3)では、トラバースガイドで糸の綾振り動作が行われないように、トラバース解除機構14を倒した後に、空チューブ16に差替えられたスピンドル11を再びフリクションロール12に圧接させ、このスピンドル11を回転させる状態を示している。この状態では、吸引ノズル20で吸取られている複数本の弾性糸Yをトラバース機構13上部に設けた複数個のガイド19にそれぞれ把持させ、吸引装置20で吸取ったまま、図の一点鎖線で示したように弾性糸Yをトラバース機構13とフリクションロール12の間に通し、次いで吸引ノズル20をスピンドル11に挿着された最も手前の空チューブ16の外周に沿って時計方向に回転させることにより、空チューブ16に弾性糸Yが巻き付ける。
【0012】
そして、吸引ノズル20に入る前の弾性糸Yを強制的に引き伸し、弾性糸Yの切断が行われる。
【0013】
その後、トラバースガイドから弾性糸Yを外すトラバース解除機構14を元の位置に戻し、弾性糸Yをトラバースガイドに把持させて綾振りを開始することにより、弾性糸Yの切替えが終了する。
【0014】
しかしながら、上記の従来法においては、弾性糸巻糸体18の巻き始めにおいて、図6に示したように、弾性糸Yはスピンドルに挿着された最も手前の空チューブ16aにだけ一旦巻き取られるが、その後の弾性糸Yの糸道は、トラバース機構13上部に設けられたガイド19に把持されているため、慣性力によって弾性糸Yの糸道が対応する各空チューブ16の位置にまで自動的に移動し、その位置で初めて対応する空チューブ16に巻き取られることになる。
【0015】
したがって、スピンドル11に挿着された最も手前の空チューブ16aから、それよりも奥に挿着された各チューブ16の間を弾性糸Yが横切って移動することになる。すなわち、巻き取りを開始してから慣性力により弾性糸Yが対応するチューブ16に移動するまでの巻き始め部分は、弾性糸Yが各チューブ16間を横切って移動しつつ、つまり各チューブ16間を通過しつつ巻き取られることになる。
【0016】
しかも、糸切替時には、弾性糸Yは強制的に引き伸ばされて切断が行われる。すなわち、弾性糸Yの切断部分は、吸引ノズル20の入口先端で強制的かつ局部的に引き伸ばされた状態で切断されたものであるため、糸が切断された瞬間には弾性糸自体に縮まろうとする力が作用する。そして、切断されたことにより、吸引ノズル20による吸引固定から解放された糸端(切断部)は、弾性糸Yの縮まろうとする力によって任意の定まらない方向へと移動し、切断部である巻き始めの糸端が、隣接する弾性糸巻糸体の綾振り範囲の中にまで達してしまい、隣接するチューブ16間を弾性糸Yが横切るか、もしくは巻き始めの糸端が弾性糸巻糸体18の側面から飛び出すことになる。
【0017】
このように、巻き始めの段階において、各チューブ16の間を弾性糸Yが横切るので、満巻となった弾性糸巻糸体18を巻取機のスピンドル11から取り外す際には、弾性糸巻糸体18は横切った弾性糸Yで連接された状態になっていて、弾性糸巻糸体18を分離するためには、各チューブ16間を横切る弾性糸Yを切断しなければならない。ところが、このときに各チューブ16を横切る弾性糸Yは、弾性糸巻糸体18の間で切断されるため、弾性糸巻糸体18の内部には切断された糸の切れ端が残ってしまうという問題が生じる。
【0018】
そして、一般の弾性糸巻糸体のユーザーにおいては、上記糸の切れ端が原因となって糸切れが発生し、さらには弾性糸巻糸体の品位や商品価値の低下が招かれることから、上記糸の切れ端の発生に対する改良がしきりに望まれていた。
【0019】
なお、巻径の小さな、具体的には巻き直径が170mm以下の弾性糸巻糸体を製造する巻取機においては、例えば特開平2−44747号公報に開示されているように、回動可能なテーブルに2本のスピンドルが備えられており、この2本のスピンドルが回動することにより糸の切替えが行われるので、巻き始めの糸がチューブ間を横切って配置されることはない。しかし、この場合には、巻き取り位置にあるスピンドルと待機位置にあるスピンドルとの間隔により巻径が制限され、例えば巻き直径が250mmを越える大径の弾性糸巻糸体を製造することは困難であることから、巻径の大きな弾性糸巻糸体の製造には、1本のスピンドルを備えた巻取機を使用しなければならない。
【0020】
すなわち、上記回動可能なテーブルに2本のスピンドルを備えた巻取機において、巻径の大きな弾性糸巻糸体を製造しようとする場合には、2本のスピンドルの配置間隔を大きく広げる必要があり、装置の基礎フレームからの改造を必要とすることになることから、実際問題として、新規な巻取機を製作するのと同様の莫大な費用が必要となる。
【0021】
したがって、従来の巻取機および糸切替方法では、各チューブ間を弾性糸が横切らずに、弾性糸巻糸体の内層部に糸の切れ端が残留することなく、もしくは巻き始めの糸端が弾性糸巻糸体の側面から飛び出すことなく、巻径の大きな弾性糸巻糸体を効率的に製造するには限界があり、その改良が望まれていたのが実情である。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果達成されたものである。
【0023】
したがって、本発明の目的は、各チューブ間を弾性糸が横切らず、弾性糸巻糸体内層部に糸の切れ端が残留することなく巻径の大きな弾性糸巻糸体を効率的に巻き取ることができる弾性糸の巻取機、およびこの巻取機を用いて弾性糸の糸切り替えを確実に行うことができる弾性糸の糸切替方法を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の弾性糸の巻取機は、回動可能なテーブルに、1本のスピンドルと、このスピンドルに直列に挿着された複数のチューブに圧接して該チューブを駆動するフリクションロールと、弾性糸の綾振りを行うトラバース機構と、このトラバース機構に含まれるトラバースガイドから弾性糸を外すトラバース解除機構とを備えた弾性糸の巻取機において、チューブ外周近傍に誘導された複数の弾性糸をチューブ表面の糸掛け溝へと分けて案内して嵌め込む糸掛け機構が、チューブの下流側の糸走行位置への移動により各弾性糸を分けて案内する波状傾斜端部が設けられた糸道ガイド板、及び、該糸道ガイド板をチューブ下流側糸走行位置へと移動させるための移動手段とからなり、糸道ガイド板の波状傾斜端部による糸道案内終点位置にカッターが設けられた装置であることを特徴とする。
【0025】
なお、本発明の弾性糸の巻取機においては、糸道ガイド板の波状傾斜端部による糸道案内終点時において弾性糸の糸道がチューブの糸掛け溝部分を通過するように、糸道案内終点位置とチューブの糸掛け溝の位置とが一致していることが好ましい。また、糸径が420〜1680デニールの弾性糸を巻重量が1.5kg以上の巻糸体を巻き取るための巻取機に適用することが好ましい。
【0026】
また、上記した本発明の巻取機を用いて複数の弾性糸を巻取る工程において、満巻き巻糸体から次のチューブへと巻取りを切替る際、満巻となった弾性糸巻糸体へと供給される複数の弾性糸を吸引ノズルで一括吸引した後、満巻き巻糸体を空チューブへと交換し、次いで、吸引ノズルを移動させて弾性糸をチューブ外周近傍へと誘導し、チューブの下流側の糸走行位置へと糸道ガイド板を移動させることにより各弾性糸を分けて案内し、糸掛け溝への嵌め込み及びカッターによる切断を行うことを特徴とする。
【0027】
なお、本発明の弾性糸の糸切替方法においては、糸道ガイド板の移動による糸道案内直前において、チューブ表面の糸掛け溝からチューブ外周の接線延長線上へと糸道が延びることが好ましい。また、カッターで切断された弾性糸糸端から、チューブ表面の糸掛け溝に嵌め込まれた糸部分までの弾性糸長さをチューブの長手方向の長さの1/2以下の長さとすることが好ましい。さらにまた、糸径が420〜1680デニールの弾性糸を巻重量が1.5kg以上の巻糸体に巻き取る工程における糸切り替えに適用することが好ましい。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の弾性糸の巻取機および糸切替方法について詳細に説明する。
【0029】
図1(1)は本発明の弾性糸の巻取機の一例を示す正面図、図1(2)は同じく側面図、図2(1)〜(3)は本発明の弾性糸の巻取機を用いて糸切替えを行う状態を段階的に説明する正面図、図3は糸切替時の各チューブと糸道の関係を示す上面図である。
【0030】
図1において、この弾性糸の巻取機には、糸掛け機構50が付加された点のみが、上述した図4の態様と相違し、その他の点は図4と同様であるので、図4と共通の部分については、同じ符号を付してその説明については省略する。
【0031】
図1における糸掛け機構50は、巻取機の適所に取付けられており、回転軸51を中心として揺動するアーム52と、このアーム52先端に取付けられた糸道ガイド板53と、この糸道ガイド板53の波状傾斜端部57に沿って移動した糸道が移動終端の溝状部56内に達した時に弾性糸Yを強制的に切断する固定刃と可動刃を有するカッター54と、このカッター54の可動刃を動作させるレバー55とから構成されている。
【0032】
揺動するアーム52は、糸道ガイド板53を移動させるための手段であり、手動により回転軸51を中心として回動することにより、作動位置Aと待機位置Bとの間を移動する
【0033】
次に、本発明の糸掛け機構50の動作を、図2(1)〜(3)にしたがって説明する。
【0034】
2(1)は、弾性糸が巻き取られている最中の通常の状態を示し、糸掛け機構50は図の待機位置Bにある。
【0035】
2(2)は、弾性糸巻糸体が満巻となった時点において、連続供給される複数本の弾性糸Yを吸引ノズル20により吸い取り、満巻の弾性糸巻糸体18から切り離す状態を示している。この状態では、テーブル15を数度回動させ、スピンドル11をフリクションロール12から離し、ブレーキを作用させて回転を止める。そして、スピンドル11に挿着された満巻の弾性糸巻糸体18を引き抜き、その後に空チューブ16が新たに挿着される。
【0036】
2(3)では、トラバースガイドで糸の綾振り動作が行われないように、トラバース解除機構14を倒した後に、空チューブ16に差替えられたスピンドル11を再びフリクションロール12に圧接させ、このスピンドル11を回転させる状態を示している。ここで、複数の弾性糸Yは、吸引ノズル20により一括して、フリクションローラ12とスピンドル11との間を経て空チューブ16の外周近傍を通る一点鎖線の糸道を経由した後、吸引ノズル20で一括吸引されている。そして、糸掛け機構50が作動位置Aへと移動すると、空チューブ16と吸引ノズル20との間の糸道における弾性糸Yが糸掛け機構50の糸道ガイド板53の波状傾斜端部57に当たり、波状傾斜端部57の傾斜に沿って糸道位置が移動し、溝状部56内に達する。この溝状部56は、チューブ16の糸掛け溝の位置に一致する位置(図1(2)や図3の側面図にて)に存在するので、この溝状部56内に達した時点で各弾性糸の糸道は、糸掛け溝の位置からチューブ外周の接線延長線上へと延び、溝状部56内を通過しているので、この状態でレバー55を引き、カッター54の可動刃を動かして弾性糸Yを強制的に切断する。
【0037】
また、糸道ガイド板53の波状傾斜端57は、吸引装置17にて吸取られている複数本の弾性糸Yを、空チューブ16の糸掛け溝の位置に一致する位置の溝状部56へと糸道位置を誘導するために機能するものである。
【0038】
すなわち、吸引ノズル20を用いて巻取機上部に設置されたガイド19に弾性糸Yを通し、フリクションロール12とスピンドル11とを経由させ、次いで糸道ガイド板53の波状傾斜端57を跨がせると、糸道位置は波状傾斜端57の上部の傾斜に沿って移動し、図3に示したように、各弾性糸Yがカッター55が配置された溝状部56内へと自動的に導かれる仕組みとなっている。弾性糸の4糸条をそれぞれ巻取る図示した態様の場合、糸道ガイド53の波状傾斜端57の形状は、図1(2)に示すように、極力左右対称であることが好ましい。この図1(2)では、4糸条のうちの中央の2本は、波状傾斜端57 の中央の山によって左右に誘導され振り分けられる。最左側の糸条は左側の山の山頂付近から左側へと誘導され、また、最右側の糸条は右側の山の山頂付近から右側へと誘導され、振り分けられる。
【0039】
溝状部56内に達した時点では、糸道はチューブの糸掛け溝16′を緩やかにはめ合わされて通過する状態にあり、次いで弾性糸Yを強制的にカッター55で切断すると、走行する弾性糸Yは張力を局部的に失い、弾性糸Yとチューブ16との摩擦力によって糸掛け溝16′内にかみこまれて把持され、チューブ16に弾性糸が巻かれていく。
【0040】
そして、図3に示したように、糸掛け機構50の糸道ガイド板53はチューブ16に近付けられているので、カッター54で弾性糸Yを強制的に切断することにより、チューブ16の糸掛け溝に嵌め込まれた糸部分から、切断端までの糸部分の長さを、所望長さまで短くすることができ、即ち、チューブ16の長手方向の長さの1/2以下の長さ(好ましい長さ)にすることができる。
【0041】
また、チューブ16の糸掛け溝の位置に一致する位置(側面図にて)に糸掛け機構50に含まれる溝状部56が存在するので、糸掛け溝を緩やかにはめ合わされた糸部分から溝状部56へと至る弾性糸Yの糸道は、チューブ16の糸掛け溝部分からチューブ外周の接線延長線上へと延びている
【0042】
この場合に、カッター54で切断された時点の弾性糸Yには縮まろうとする力が働くが、この縮まろうとする力はチューブ16の溝部分の接線延長線上に沿って働き、隣接する弾性糸巻糸体の綾振り範囲の中にまで達することも、切断糸端が弾性糸巻糸体の側面から飛び出すこともなくなり、さらには弾性糸巻糸体の内層部に糸の切れ端が残留することがなくなることによって、糸切替動作を確実に行うことができる。
【0043】
その後、糸掛け機構50を再び待機位置Bへと倒すことにより、糸切替動作が終了する。
【0044】
なお、糸掛け機構50の構造は、糸道ガイド板53の波状傾斜端部57がチューブ16の糸掛け溝の位置に糸道を分けて案内し、カッター54が弾性糸Yを切断する機能を有するものであればよく、カッター54が固定刃のみの場合または可動刃のみの場合でもよく、さらには連続供給される弾性糸Yの本数を2本または3,4,6本としてもよく、種々の機構を採用してこれを付加することができる。
【0045】
本発明の弾性糸の巻取機は、糸掛け時にチューブの糸掛け溝に弾性糸をはめ合わせた状態として強制的に弾性糸を切断する手段を設けたものであるから、巻径の大きな弾性糸巻糸体を製造するための既設の巻取機を改造し、簡単な構造の糸切替機構を設けるだけで、目的とする機能を付加でき、隣接するチューブ間を弾性糸が横切ることがなく、さらには弾性糸巻糸体内層部に糸の切れ端が残留せず、弾性糸の糸切替動作を確実に行うことが可能である。
【0046】
したがって、本発明の弾性糸の巻取機および糸切替方法により得られた弾性糸巻糸体は、巻き上がった満巻き巻糸体を取り外す際に各チューブ間を横切る弾性糸を切断する必要がなく、作業性が向上したものであるばかりか、側面から糸端が出ることがなく、その巻形品位がきわめて良好なものとなる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の弾性糸の巻取機は、糸掛け時にチューブの糸掛け溝に弾性糸をはめ合わせるように糸道を誘導し、その状態で強制的に弾性糸を切断する手段を設けたものであるから、巻径の大きな弾性糸巻糸体を製造するための既設の巻取機を改造し、簡単な構造の糸切替機構を設けるだけで、目的とする機能を付加することができ、隣接するチューブ間を弾性糸が横切ることがなく、さらには弾性糸巻糸体内層部に糸の切れ端が残留することなく、巻径の大きな弾性糸巻糸体を効率的に巻き取ることができ、さらに、糸切替えを確実に行うことができる。
【0048】
また、本発明の弾性糸の糸切替方法によれば、巻き上がった満巻き巻糸体を取り外す際に各チューブ間を横切る弾性糸を切断する必要がないことから、作業性がきわめて向上し、しかも側面から糸端が出ることがなく、その巻形品位がきわめて良好な弾性糸巻糸体を効率的に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(1)は本発明の弾性糸の巻取機の一例を示す正面図、図1(2)は同じく側面図である。
【図2】 図2(1)〜(3)は本発明の弾性糸の巻取機を用いて糸切替えを行う状態を段階的に説明する正面図である。
【図3】 図3は本発明の糸切替時の各チューブと糸道の関係を示す上面図である。
【図4】 図4は従来の弾性糸の巻取機の一例を示す正面図である。
【図5】 図5(1)〜(3)は従来の弾性糸の巻取機を用いて糸切替えを行う状態を段階的に説明する正面図である。
【図6】 図6は従来の糸切替時の各チューブと糸道の関係を示す上面図である。
【符号の説明】
11 スピンドル
12 フリクションロール
13 トラバース機構
14 トラバース解除機構
15 テーブル
16 チューブ
17 吸引装置
18 弾性糸巻糸体
19 ガイド
20 吸引ノズル
50 糸掛け機構
51 回転軸
52 アーム
53 糸道ガイド板
54 カッター
55 レバー
56 糸道ガイド板の溝状部
57 波状傾斜端部
A 作動位置
B 待機位置
Y 弾性糸

Claims (7)

  1. 回動可能なテーブルに、1本のスピンドルと、このスピンドルに直列に挿着された複数のチューブに圧接して該チューブを駆動するフリクションロールと、弾性糸の綾振りを行うトラバース機構と、このトラバース機構に含まれるトラバースガイドから弾性糸を外すトラバース解除機構とを備えた弾性糸の巻取機において、チューブ外周近傍を通過走行する複数の弾性糸をチューブ表面の糸掛け溝へと分けて案内して嵌め込む糸掛け機構が、チューブの下流側の糸走行位置への移動により各弾性糸を分けて案内する波状傾斜端部が設けられた糸道ガイド板、及び、該糸道ガイド板をチューブ下流側糸走行位置へと移動させるための移動手段とからなり、糸道ガイド板の波状傾斜端部による糸道案内終点位置にカッターが設けられた装置であることを特徴とする弾性糸の巻取機。
  2. 糸道ガイド板の波状傾斜端部による糸道案内終点時において、弾性糸の糸道がチューブの糸掛け溝部分を通過するように、糸道案内終点位置とチューブの糸掛け溝の位置とが一致していることを特徴とする請求項1に記載の弾性糸の巻取機。
  3. 糸径が420〜1680デニールの弾性糸を巻重量が1.5kg以上の巻糸体に巻き取るたの巻取機であるとを特徴とする請求項1または2に記載の弾性糸の巻取機。
  4. 請求項1に記載の巻取機を用いて複数の弾性糸を巻取る工程において、満巻き巻糸体から次のチューブへと巻取りを切替える際、満巻となった弾性糸巻糸体へと供給される複数の弾性糸を吸引ノズルで一括吸引した後、満巻き巻糸体を空チューブへと交換し、次いで、吸引ノズルを移動させて弾性糸をチューブ外周近傍へと誘導し、チューブの下流側の糸走行位置へと糸道ガイド板を移動させることにより各弾性糸を分けて案内し、カッターによる切断及び糸掛け溝への嵌め込みを行うことを特徴とする弾性糸巻取機における糸切替方法。
  5. 糸道ガイド板の移動による糸道案内終点の糸切断直前において、チューブ表面の糸掛け溝からチューブ外周の接線延長線上へと糸道が延びることを特徴とする請求項4に記載の弾性糸巻取機におけるの糸切替方法。
  6. カッターで切断された弾性糸糸端から、チューブ表面の糸掛け溝に嵌め込まれた糸部分までの弾性糸長さを、チューブの長手方向の長さの1/2以下の長さとすることを特徴とする請求項4又は5に記載の弾性糸巻取機における糸切替方法。
  7. 糸径が420〜1680デニールの弾性糸を巻重量が1.5kg以上の巻糸体に巻き取る工程における糸切替えであることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の弾性糸巻取機における糸切替方法。
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