JP3803662B2 - 化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板 - Google Patents

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Description

本発明は、化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板、詳しくは、高層建物の外壁材などに用いられる化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板に関する。
アルミ材でなる化粧パネルをプレキャストコンクリート板に結合することによって形成されている化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板自体は公知である(特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。この化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板は、化粧パネルに結合したアンカーを、化粧パネルに裏打ちしたプレキャストコンクリート層に埋入させることによって、化粧パネルをプレキャストコンクリート層に結合したものであって、化粧パネルだけをプレキャストコンクリート層から取り外したり、化粧パネルだけをコンクリート層から取り外して交換したりすることはできない。
特開平9−78755号公報 特開2001−98665号公報 特開平5−230932号公報
しかしながら、化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板は、運搬中、建築現場での施工中などに化粧パネルが汚れたり傷付いたりすることがあり、その場合に補修することができない状況下では、化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板自体が不良品になって廃棄せざるを得なくなり、経済的に大きな不利がもたらされる。
本発明は以上の状況に鑑みてなされたものであり、化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板の化粧パネルを取外し可能にすることによって、化粧パネルが損傷したような場合などにその化粧パネルを交換したりすることが可能になる化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板を提供することを目的とする。
また、本発明は、化粧パネルがプレキャストコンクリート層に着脱可能であるにもかかわらず、風圧などによって化粧パネルがプレキャストコンクリート層に対して位置ずれしたり剥がれたりすることのない化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板を提供することを目的とする。
本発明に係る化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板は、化粧パネルに具備させたアンカーをプレキャストコンクリート層に埋入することによって上記化粧パネルをプレキャストコンクリート層に積層状態で結合してある化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板において、上記アンカーをプレキャストコンクリート層に埋入して化粧パネルをプレキャストコンクリート層に結合することを省略する代わりに、結合具主体とこの結合具主体に対して着脱可能な連結具とを備える着脱機構の上記結合具主体が上記プレキャストコンクリート層に埋設され、かつ、上記連結具が上記化粧パネルに結合されており、上記着脱機構は、結合具主体と連結具とを上記プレキャストコンクリート層の表面に沿う一方向に相対的にスライドさせることによって互いに嵌合しかつその反対方向に相対的にスライドさせることによって離脱する凹部と凸部とでなる嵌合構造と、上記結合具主体と上記連結具とをボルト止めすることによって上記嵌合構造の上記凹部と凸部との嵌合状態を固定する締結ボルト固定構造とを備え、上記嵌合構造は、上記凹部が結合具主体に備わり、上記凸部が連結具に備わっていて、上記凹部に具備されている受入れ口が、当該化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板の起立状態での設置姿勢において下向きに形成されており、上記凹部の受入れ口の外側に、上記凸部をスライドさせて当該凹部に嵌脱するために該凸部を配置可能な作業スペースを備えており、上記凸部を上記凹部に嵌合させたときに該凸部が該凹部によってがたつきのない状態で挟持されるようになっており、上記結合具主体が、上記プレキャストコンクリート層の縦方向複数箇所に平行に配備されてそのプレキャストコンクリート層の全幅に亘って延びる複数条の第1横行部材によって形成されているのに対し、上記連結具が、上記化粧パネルの縦方向複数箇所に平行に配備されて上記第1横行部材のそれぞれに各別に対応する第2横行部材によって形成されていると共に、上記第1横行部材がその全幅に亘って延びる上記凹部を備え、上記第2横行部材がその全幅に亘って延びる上記凸部を備えており、上記各凹部の受入れ口は下向きに整列されており、上記複数条の第1横行部材はプレキャストコンクリート層に埋設されてその相互間にもコンクリート層が装填され、上記締結ボルト固定構造は、当該化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板の起立状態での設置姿勢において縦方向上端部に配備されて最上部の第1横行部材と第2横行部材とをボルト止めするようになっており、その締結ボルト固定構造の配備箇所では、上記プレキャストコンクリート層と上記化粧パネルとの間に空間が確保されてその空間が締結ボルト締付けのための作業スペースとして形成されており、上記化粧パネルは、当該化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板の起立状態での設置姿勢において、縦方向上端部が上記締結ボルト固定構造によってプレキャストコンクリート層に固定されるとともに、縦方向複数箇所において上記嵌合構造によってプレキャストコンクリート層に結合されている、というものである。
この構成であれば、着脱機構の結合具主体と連結具とを着脱することによって、化粧パネルがプレキャストコンクリート層に対して着脱される。
本発明では、上記着脱機構が、結合具主体と連結具とを上記プレキャストコンクリート層の表面に沿う一方向に相対的にスライドさせることによって互いに嵌合しかつその反対方向に相対的にスライドさせることによって離脱する凹部と凸部とでなる嵌合構造と、上記結合具主体と上記連結具とをボルト止めすることによって上記嵌合構造の上記凹部と凸部との嵌合状態を固定する締結ボルト固定構造とを備えるこれによれば、スライド操作によって結合具主体と連結具とを着脱することができるので、その着脱操作を容易に行うことが可能である。また、締結ボルト固定構造で結合具主体と連結具とをボルト止めすることによって嵌合構造の凹部と凸部との嵌合状態を固定するので、結合具主体と連結具とを強固にかつ確実に結合することが可能である。
本発明では、上記凹部が結合具主体に備わり、上記凸部が連結具に備わっていて、上記凹部に具備されている受入れ口が、当該化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板の起立状態での設置姿勢において下向きに形成されているこれによれば、化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板を起立状態で設置した後において、化粧パネルを着脱するときに、凹部にプレキャストコンクリート層から脱落したコンクリート粉などが入らないので、その凹部に入ったコンクリート粉によって化粧パネルの着脱操作が阻害されるという事態が起こりにくい。
本発明では、上記結合具主体が、上記プレキャストコンクリート層の縦方向複数箇所に平行に配備されてそのプレキャストコンクリート層の全幅に亘って延びる複数条の第1横行部材によって形成されているのに対し、上記連結具が、上記化粧パネルの縦方向複数箇所に平行に配備されて上記第1横行部材のそれぞれに各別に対応する第2横行部材によって形成されていると共に、上記第1横行部材がその全幅に亘って延びる上記凹部を備え、上記第2横行部材がその全幅に亘って延びる上記凸部を備えているこれによれば、プレキャストコンクリート層と化粧パネルとが、それらの縦方向複数箇所において全幅範囲で結合されることになるので、風圧などによって化粧パネルが局部的に膨らみでたりするという事態が起こりにくく、しかも、化粧パネルとプレキャストコンクリート層とに大きな結合強度が付与されることになる。
本発明では、上記締結ボルト固定構造が、当該化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板の縦方向上端部に配備され、その締結ボルト固定構造の配備箇所では、上記プレキャストコンクリート層と上記化粧パネルとの間に空間が確保されてその空間が締結ボルト締付けのための作業スペースとして形成されているこれによれば、結合具主体をプレキャストコンクリート層に結合することと、連結具を化粧パネルに結合することとを別々に行った後、結合具主体に連結具を結合するという作業を行う場合に、両者を結合するための締結ボルト締付け作業を、そのための作業スペースを利用して楽にかつ容易に行うことができるようになって締結ボルト締付け作業の確実性を確保しやすい。
本発明において、複数条の上記第1横行部材のそれぞれは、上記凹部の受入れ口の外側に、上記凸部をスライドさせて当該凹部に嵌脱するための作業スペースを備えているこれによれば、凸部を凹部に嵌脱する作業を楽にかつ容易に、しかも確実に行いやすくなる。
本発明では、上記第1横行部材及び上記第2横行部材が、アルミ材の長尺成形体でなることが望ましく、これによれば、第1横行部材や第2横行部材を安価に製作することが可能になり、しかも、それらの横行部材の軽量化が図られて当該化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板の軽量化を達成しやすい。
以上のように、本発明によれば、化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板の化粧パネルが取外し可能であるので、その施工中あるいは施工後に、化粧パネルが汚れたり損傷したような場合などにその化粧パネルを交換することが可能になる。そのため、従来のように化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板の全体を廃棄したりそれを製作しなおしたりする必要がなくなって、建築物の施工コストの低減化や施工期間の短縮化を図りやすくなるという効果が奏される。また、本発明によれば、化粧パネルがプレキャストコンクリート層に着脱可能であるにもかかわらず、風圧などによって化粧パネルがプレキャストコンクリート層に対して位置ずれしたり剥がれたりすることのない化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板を提供することが可能であるので、高層建築物などのような風圧の影響を受けやすい建築物に対してでも、化粧パネルをプレキャストコンクリート層から取り外すことのできない従来の化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板に代えて使用することができるという利点もある。
図1は本発明の実施形態に係る化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板に用いられている結合具主体60の構造を概略で示した説明図、図2(A)は本発明の実施形態に係る化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板100を一部省略して示した縦断側面図、同(B)は同横断平面図、図3は図2(A)のIII部拡大図、図4は図2(A)のIV部拡大図、図5は図2(A)のV部拡大図、図6は着脱操作手順を示した説明図である。
図2で判るように、この化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板100は、化粧パネル10をプレキャストコンクリート層50に積層状態で結合することによって構成されていて、化粧パネル10をプレキャストコンクリート層50に結合するための手段として着脱機構200が用いられている。この着脱機構200は、プレキャストコンクリート層50に結合された結合具主体60と、化粧パネル10に結合された連結具20とを備えている。そして、この着脱機構200が、従来の化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板に採用されて化粧パネルとプレキャストコンクリート層とを結合していたアンカーを省略した代わりに用いられていて、この着脱機構200を介して化粧パネル10がプレキャストコンクリート層50に結合されている。
次に、この着脱機構200について説明する。
図2(A)で判るように、着脱機構200の結合具主体60は、当該化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板100の縦方向Vの一端部と同他端部と中間部とにそれぞれ配備されている3種類の第1横行部材70A,70B,70Cによって形成されていて、それらの第1横行部材70A,70B,70Cはアルミ材の長尺成形体、具体的にはアルミ押出成形体又はアルミ引抜き成形体でなる。したがって、これらの第1横行部材70A,70B,70Cのそれぞれの断面形状はその長手方向のどの箇所でも同一の形状になっている。図3〜図5に詳細に示したように、これらの第1横行部材70A,70B,70Cのそれぞれには、下板部71と、後述するアンカー固定ボルト80の頭部81が嵌合される溝部72と、その溝部72から突き出て上記下板部71との間に凹部74を形成する突片部73とが備わっている。また、当該化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板100の縦方向Vの一端部と他端部とに配備されている第1横行部材70A,70Cには、図3又は図5のように、下板部71の片側端縁から立ち上がった傾斜隔壁75と、下板部71の他側端縁の裏側に形成されたナット嵌合溝部76とが備わっているのに対し、当該化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板100の縦方向Vの中間部に配備されている第1横行部材70Bには、下板部71の片側及び他側の各端縁のそれぞれから立ち上がった傾斜隔壁77,77が備わっている。
プレキャストコンクリート層50を形成する際には、その前作業として、図1のように、上記した3種類の第1横行部材70A,70B,70Cがストリンガーと称される縦通材70D,70Dに組み付けられた状態でコンクリート型枠(不図示)に配備される。このときの配備パターンは、図2によって類推できるように、第1横行部材70Aと同70Cについては、それらのナット嵌合溝部76が外側になり、かつ、凹部74が同一方向を向くようにして配備され、他の第1横行部材70Bについては、凹部74が上記第1横行部材70A及び同70Cの各凹部74と同一方向を向くようにして配備され、さらに、それぞれの第1横行部材70A,70B,70Cは平行に配備される。また、図3〜図5のように、それぞれの第1横行部材70A,70B,70Cの溝部72の所定ピッチおきの複数箇所にアンカー固定ボルト80の頭部81が回り止めされた状態で嵌合されると共に、それらのアンカー固定ボルト80の軸部が、下板部71に具備されたスリット又は孔でなるボルト挿通部78に挿通される。そして、下板部71から突き出たそれぞれのアンカー固定ボルト80の軸部にアンカー82のねじ孔83をねじ込むことによって、それらのアンカー82がそれぞれの第1横行部材70A,70B,70Cに締め付け固定される。この後、コンクリート型枠にコンクリートを打設することによって、結合具主体60を備えたプレキャストコンクリート層50が形成される。
こうして製作されたプレキャストコンクリート層50では、結合具主体60の相互間にもコンクリート層が装填され、しかも、結合具主体60は、プレキャストコンクリート層50にアンカー82が埋入されていること、及び、第1横行部材70A,70B,70Cの傾斜隔壁75,77とコンクリート層とが第1横行部材70A,70B,70Cの離脱方向で重なり合っていることなどによって、プレキャストコンクリート50に離脱しないように強固に結合される。
図2(A)で判るように、着脱機構200の連結具20は、当該化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板100の縦方向Vの一端部と同他端部と中間部とにそれぞれ配備されている2種類の第2横行部材20A,20Bによって形成されていて、それらの第2横行部材20A,20Bはアルミ材の長尺成形体、具体的にはアルミ押出成形体又はアルミ引抜き成形体でなる。したがって、これらの第2横行部材20A,20Bのそれぞれの断面形状はその長手方向のどの箇所でも同一の形状になっている。図3〜図5に詳細に示したように、これらの第2横行部材20A,20Bのそれぞれには、座板部21と、その座板部21から突き出た支持脚部22と、この支持脚部22から上記座板部21と略平行に突出された突出片23が備わり、それらの突出片23の先端に支持片部24が直角に突き出されている。そして、支持片部24を有する突出片23によって凸部25が形成されている。一方、当該化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板100の縦方向Vの一端部に配備されている第2横行部材20Aには、図5のように、支持脚部22を介して板片状の取付座26が備わっている。
1つの第2横行部材20Aが、アルミニュウムパネルでなる化粧パネル10の縦方向一端部に結合され、他の複数条の第2横行部材20Bが化粧パネル10の縦方向複数箇所に平行に配備されてそれぞれが化粧パネル10に結合される。図3〜図5のように、第1横行部材20A,20Bと化粧パネル10の結合箇所では、第2横行部材20A,20Bの座板部21が化粧パネル10に重ね合わされ、その重なり箇所で、化粧パネル10の複数箇所に設けられたスタッボルト31がそれぞれの座板部21に開設された孔部(不図示)に挿通されていると共に、それらのスタッドボルト31に締結ナット32がねじ込まれている。なお、締結ナット32で座板部21を化粧パネル10に締め付ける前に、座板部21に形成した波形面21aを接着剤で化粧パネル10に結合して座板部21を位置決めしておくと、第2横行部材20A,20Bを高精度で化粧パネル10に結合することが容易に可能になる。ここで、化粧パネル10の縦方向一端部に結合されている第2横行部材20Aは、プレキャストコンクリート層50の縦方向一端部の第1横行部材70Aに対応し、化粧パネル10の縦方向他端部に結合されている第2横行部材20Bは、プレキャストコンクリート層50の縦方向他端部の第1横行部材70Cに対応し、化粧パネル10の縦方向中間部に結合されている複数条の第2横行部材20Bは、プレキャストコンクリート層50の縦方向中間部の複数条の第1横行部材70のそれぞれに各別に対応している。
以上説明した結合具主体60を備えたプレキャストコンクリート層50と、連結具20を備えた化粧パネル10とは、結合具主体60のそれぞれの第1横行部材70A,70B,70Cに備わっている凹部74と、連結具20のそれぞれの第2横行部材20A,20Bに備わっている凸部25との嵌合箇所によって形成される嵌合構造イ(図3〜図5参照)と、締結ボルト固定構造ロ(図5参照)とによって結合されている。
上記嵌合構造イは次の手順で形成することが可能である。すなわち、プレキャストコンクリート層50を結合具主体60を上にして作業場所に載置し、その上に、連結具20を下にして化粧パネル10を載置する。この際、図6のように、結合具主体60の第1横行部材70Aの凹部74の受入れ口74aの外側に備わっている作業スペースS1に、連結具20の第2横行部材20Aの凸部25を配備する。他の第2横行部材20Bについても同様に、それらの凸部25を結合具主体60の第1横行部材70B,70Cの凹部74の受入れ口の外側に備わっている作業スペースに配備する。この状態から、化粧パネル10を縦方向に押すことにより、それぞれの第2横行部材20A,20Bの凸部25を矢印Fのようにスライドさせてそれらに対応する第1横行部材70A,70B,70Cの凹部74に嵌合する。このようにすると、図3〜図5のように、凸部25の突出片23と支持片部24とが、凹部74の下板部71と突片部73とによりがたつきのない状態に挟まれる。併せて、第1横行部材70Aのナット嵌合溝部76に形成されているスリット又は孔でなるボルト挿通部91に、第2横行部材20Aの取付座26に開設されているボルト挿通孔92が重なり合う。
次に、締結ボルト固定構造ロを次の手順で形成する。すなわち、図5のように、第1横行部材70Aのナット嵌合溝部76に嵌め込んで回り止めした締結ナット93に、第2横行部材20Aの取付座26のボルト挿通孔92に挿通した締結ボルト94をねじ込んで締め付けることによって、第1横行部材70Aと第2横行部材20Aとを結合する。このときの締結ボルト94の締付け作業は、化粧パネル10と第2横行部材20Aの支持脚部22及び取付座26との間に確保されている空間を作業スペースS2として活用することによって容易に行うことができる。
この後、図3のように、第1横行部材70Cのナット嵌合溝部76に嵌め込んで回り止めした締結ナット95に、下板部71に重ね合わせた押え縁97の取付座98のボルト挿通孔99に挿通した締結ボルト96をねじ込んで締め付けることによって、第1横行部材70Aと押え縁97とを結合する。このときの締結ボルト96の締付け作業は、化粧パネル10と押え縁97と取付座98との間に確保されている空間を作業スペースS3として活用することによって容易に行うことができる。
図2又は図3〜図5で説明した化粧パネル打込みコンクリート板100を建築物の外壁材や外装パネルなどとして設置するときには、その縦方向の一端部、すなわち締結ボルト固定構造ロの形成箇所が上になるような起立状態で下地材(不図示)に設置される。このような設置姿勢を採用することにより、それぞれの化粧パネル打込みコンクリート板100では、化粧パネル10が締結ボルト固定構造ロを介してプレキャストコンクリート層50に吊り下がった状態になり、しかも、化粧パネル10が縦方向複数箇所の嵌合構造イによってプレキャストコンクリート層50に結合された状態になる。また、嵌合構造イは、化粧パネル10やプレキャストコンクリート層50の全幅に亘って連続したものである。そのために、この化粧パネル打込みコンクリート板100では、化粧パネル10がプレキャストコンクリート層50に強固に結合された状態を保ち、風圧などによって化粧パネル10が局部的に膨らみ出たりばたついたりするといた事態の起こるおそれはない。
以上説明した実施形態に係る化粧パネル打込みコンクリート板100において、施工前又は施工途中での取扱中に化粧パネル10が修復が困難な程度に傷ついたり汚れたりしてしまったときには、締結ボルト94,96を取り外した後、化粧パネル10と共に連結具10をスライドさせるという操作を行うことによって、結合具主体50の凹部74から連結具10の凸部25を離脱させることによって化粧パネル10をプレキャストコンクリート層50から取り外し、別の新たな化粧パネル10をそのフラップコンクリート層50に上記した手順で結合するようにする。このようにすれば、化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板100を廃棄することなく、化粧パネル10を交換するだけで済む。これとは逆に、プレキャストコンクリート層50に欠損が生じたような場合には、同様の手順で化粧パネル10を取り外した後、別の新たなプレキャストコンクリート層50に上記した手順で化粧パネル10を結合すればよい。
また、施工後に化粧パネル10を交換する必要が生じたときにも同様の手順で化粧パネル10を別の新たなものに交換することが可能である。特にこの場合には、結合具主部50の凹部74の受入れ口74aが下向きになっているので、その凹部74にプレキャストコンクリート層50のコンクリート粉が入ってその後の凸部25の嵌合作業に支障を来すといった事態が起こらないという特筆すべき利点がある。
本発明の実施形態に係る化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板に用いられている結合具主体の構造を概略で示した説明図である。 (A)は本発明の実施形態に係る化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板を一部省略して示した縦断側面図、(B)は同横断平面図である。 図2(A)のIII部拡大図である。 図2(A)のIV部拡大図である。 図2(A)のV部拡大図である。 着脱操作手順を示した説明図である。
符号の説明
10 化粧パネル
20 連結具
20A,20B 第2横行部材
25 凸部
50 プレキャストコンクリート層
60 結合具主体
70A,70B,70C 第1横行部材
74 凹部
74a 受入れ口
100 化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板
200 着脱機構
イ 嵌合構造
ロ 締結ボルト固定構造
S1,S2 作業スペース

Claims (2)

  1. 化粧パネルに具備させたアンカーをプレキャストコンクリート層に埋入することによって上記化粧パネルをプレキャストコンクリート層に積層状態で結合してある化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板において、
    上記アンカーをプレキャストコンクリート層に埋入して化粧パネルをプレキャストコンクリート層に結合することを省略する代わりに、結合具主体とこの結合具主体に対して着脱可能な連結具とを備える着脱機構の上記結合具主体が上記プレキャストコンクリート層に埋設され、かつ、上記連結具が上記化粧パネルに結合されており、
    上記着脱機構は、結合具主体と連結具とを上記プレキャストコンクリート層の表面に沿う一方向に相対的にスライドさせることによって互いに嵌合しかつその反対方向に相対的にスライドさせることによって離脱する凹部と凸部とでなる嵌合構造と、上記結合具主体と上記連結具とをボルト止めすることによって上記嵌合構造の上記凹部と凸部との嵌合状態を固定する締結ボルト固定構造とを備え、
    上記嵌合構造は、上記凹部が結合具主体に備わり、上記凸部が連結具に備わっていて、上記凹部に具備されている受入れ口が、当該化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板の起立状態での設置姿勢において下向きに形成されており、上記凹部の受入れ口の外側に、上記凸部をスライドさせて当該凹部に嵌脱するために該凸部を配置可能な作業スペースを備えており、上記凸部を上記凹部に嵌合させたときに該凸部が該凹部によってがたつきのない状態で挟持されるようになっており、
    上記結合具主体が、上記プレキャストコンクリート層の縦方向複数箇所に平行に配備されてそのプレキャストコンクリート層の全幅に亘って延びる複数条の第1横行部材によって形成されているのに対し、上記連結具が、上記化粧パネルの縦方向複数箇所に平行に配備されて上記第1横行部材のそれぞれに各別に対応する第2横行部材によって形成されていると共に、上記第1横行部材がその全幅に亘って延びる上記凹部を備え、上記第2横行部材がその全幅に亘って延びる上記凸部を備えており、上記各凹部の受入れ口は下向きに整列されており、
    上記複数条の第1横行部材はプレキャストコンクリート層に埋設されてその相互間にもコンクリート層が装填され、
    上記締結ボルト固定構造は、当該化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板の起立状態での設置姿勢において縦方向上端部に配備されて最上部の第1横行部材と第2横行部材とをボルト止めするようになっており、その締結ボルト固定構造の配備箇所では、上記プレキャストコンクリート層と上記化粧パネルとの間に空間が確保されてその空間が締結ボルト締付けのための作業スペースとして形成されており、
    上記化粧パネルは、当該化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板の起立状態での設置姿勢において、縦方向上端部が上記締結ボルト固定構造によってプレキャストコンクリート層に固定されるとともに、縦方向複数箇所において上記嵌合構造によってプレキャストコンクリート層に結合されていることを特徴とする化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板。
  2. 上記第1横行部材及び上記第2横行部材が、アルミ材の長尺成形体でなる請求項に記載した化粧パネル打込みプレキャストコンクリート板。
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