JP3803267B2 - アクティブマトリクス型液晶表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクティブマトリクス型液晶表示装置に関し、特に液晶のスイッチング動作を液晶パネルの基板と平行な面内で行うインプレーン・スイッチング(IPS)方式アクティブマトリクス型液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は、通常2枚のガラス基板を所定の間隔を保持して配置し、形成された基板間のすき間に液晶を注入して構成されている。そして、液晶と接するガラス基板の表面には、液晶を配向させる目的の高分子薄膜が配設されており、この高分子薄膜を一般に配向膜と呼んでいる。配向膜は通常、液晶分子を所望の方向に配列させるため、ラビング等の配向処理が施されている。液晶表示装置における情報表示は、この配列された液晶分子に電界を印加することにより液晶分子の配向方向を変化させ、その結果生じる液晶層の光学特性の変化を利用して行われる。
【0003】
そして、薄膜トランジスタ素子に代表されるアクティブ素子を具備したアクティブマトリクス型液晶表示装置は、高精細で、動画にも対応可能な応答特性を有しているため、CRTを代替する、より低消費電力のOA用若しくは家庭用情報機器の表示装置として期待されている。
【0004】
従来のアクティブマトリクス型液晶表示装置は、ツイスト−ネマティック(TN)方式に代表される。このTN方式液晶表示装置は、液晶を挟持する一対の基板それぞれにおいて、配向膜及び電極を設け、配向膜が規制する液晶配向の方向を基板面と平行かつ上下基板間で直交するように設定し、上下基板間の液晶分子配列が電圧無印加時においてほぼ90度捩じれた状態となるように構成されている。そして、上下それぞれの基板上に設けられた電極を介して基板法線方向の電界を印加することにより、液晶の配向方向を変化させ、液晶の光旋光性の変化を利用して表示を行う。ところが、このTN方式液晶表示装置は、視野角が狭いことが大きな問題であり、画質の点でCRT代替に際しての課題となっている。
【0005】
一方、上記したTN方式とは別方式のアクティブマトリクス型液晶表示装置として、櫛歯電極を用いて、発生する電界が基板面にほぼ平行な成分を有するようにして、液晶分子を基板面にほぼ平行な面内で回転させ、液晶の複屈折性を利用して表示を行うインプレーン・スイッチング(IPS)方式の液晶表示装置が、特公昭63−21907号公報(USP4345249号)等により開示されている。このIPS方式では、液晶分子を面内で回転させることにより光をスイッチしているため、画面を見る角度によって階調、色調の反転が生じることがなく、従来のTN方式に比べ視野角が広い。さらに、IPS方式では、低負荷容量等の利点もある。このような視角特性に優れたIPS方式は、従来のTN方式に変わる新しい液晶表示装置として期待され、CRTを代替し、今後の大画面液晶パネルや液晶テレビに向けた有望な技術として開発が進められている。
【0006】
しかしながら、このような視角特性に優れたIPS方式においても液晶表示性能を低下させる問題点を有している。一つは透過率の問題であり、もう一つは残像・画像焼付きといった表示不良の問題である。
まず、透過率の問題であるが、従来のTN方式では、上下基板それぞれに設けられた電極がベタ板状の透明ITO(Indium Tin Oxide:酸化インジウムスズ)電極であり、挟持する液晶層に縦電界を印加する構成であったのに対し、IPS方式では、上下一対の基板のうちの一方の基板表面に配設されたストライプ状の不透明金属櫛歯電極を使用して液晶層に横電界を加える構成になっていることに起因している。すなわち、IPS方式では、その金属櫛歯電極を、通常配線に使用される電極と一括に形成できるという点で製造上の利点はあるものの、不透明の金属櫛歯電極に対応する面積分だけ開口率が低下し、結果として液晶表示装置の透過率が低下してしまうという欠点があった。この結果、IPS方式で一定の輝度を得ようとする場合は、より高輝度のバックライトが必要となり、消費電力の増大をもたらすという固有の問題を招いていた。
【0007】
このようなIPS方式固有の透過率の問題を解決するために、櫛歯電極をITO等の透明導電材料を用いて構成し、またこの櫛歯電極の配置のピッチを従来のIPS方式より短いピッチとし、さらに櫛歯電極の縁部分に形成される電界の強度を従来に比べ高いものとし、電極の縁部分の電界のみでも透明櫛歯電極上部中央の液晶分子を配向変化させることができるようにして、透過率と開口率を改善する技術が、例えば、「S. H. Lee, S. L. Lee and H. Y. Kim, アジアディスプレイ,1998,pp.371-374」及び「S. H. Lee, S. L. Lee, H. Y. Kim and T. Y. Eom, SID digest, 1999, pp.202-205」により提案されている。
【0008】
次に、表示不良、すなわち残像・画像焼付きの問題であるが、残像・画像焼付き現象は、長時間同一の画像を表示させた後に別の画像に切り替えた場合、新たな表示画面上にそれまで表示されていた画像が同時に表示されてしまう現象であり、IPS方式に限らず、液晶表示装置としての性能を著しく低下させる問題の一つとなっている。
特に、IPS方式のように液晶分子を基板にほぼ平行な面内で回転させ、光をスイッチすることにより表示している方式では、従来のTN方式で見られた電荷の残留により発生する残像・画像焼付き現象とは異なる、IPS方式特有の残像・画像焼付き現象も併せて生じている。
【0009】
このIPS方式特有の蓄積電荷に依存しない残像・画像焼付き現象は、特開平10−319406号公報に示されているように、電界印加によって液晶分子の面内捻れ変形で発生する回転トルクにより、液晶分子の初期配向方向を規制している配向膜表面が弾性変形することによって生じるとされている。
実際、IPS方式の液晶表示装置において、残像・画像焼付き領域部分の液晶分子について電界が印加されていないときの配向方向を詳細に調べると、それら領域のみ液晶初期配向方向(ラビング方向)に比べ、駆動方向にある一定の角度だけ回転していることがわかる。そして、この液晶配向方向の乱れが、黒レベル低下やコントラスト低下を引き起こし、残像・画像焼付きを発生させている。
【0010】
このような配向膜表面の弾性変形が主原因と考えられている残像・画像焼付きの問題については、それを低減する手段として、前記特開平10−319406号公報で表面弾性率の大きな配向膜を用いる技術が提案されている。そして、これには、高表面弾性率の配向膜を用いることで配向膜表面の弾性変形を低減し、結果として残像・画像焼付き現象を低減できることが記載されている。そこで、配向膜の高弾性率化をはかるためには、配向膜を構成するポリマーの分子構造を剛直で直線性の強い構造とすることが望まれている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような高弾性率の配向膜は一般に表面が脆いという欠点を有しており、液晶分子を配向させるための配向膜のラビング処理工程(ラビング布で配向膜表面をこする工程)において画素内の配向膜表面に傷や削れ屑を発生させてしまう。これら画素内の傷や削れ屑は液晶分子の初期配向を乱し、黒レベルの低下やコントラスト低下等といった液晶表示装置としての表示特性の著しい低下を引き起こす。
したがって、前述した配向膜表面の弾性変形が主原因とされる残像・画像焼付きの問題と、このラビングによる配向膜の傷や削れ屑の問題とを同時に解決するためには、電界印加によって液晶分子の面内捻れ変形で発生する回転トルクとバランスするように高弾性率ではあるものの、ラビングによって傷や削れ屑等の問題を発生しない程度の弾性率の配向膜を選択し、液晶分子の初期配向方向を規制している配向膜表面の弾性変形を、対応する残像が問題とならない程度に抑えることが求められる。
【0012】
しかしながら、現状では必然的に、残像対策を考慮した分だけ配向膜としての弾性率の向上が求められることになる。その結果、この残像対策のみを考慮した一方的な配向膜の弾性率向上は、配向膜のラビング傷や削れ屑を発生させる危険性を内在させることになり、ラビング工程におけるラビング強度のぶれマージンは狭くなって、製造工程、特にラビング工程の管理はより厳しいものとなる。また、逆に、ラビング傷や削れ屑を発生させない程度に配向膜の弾性率の向上をはかっただけでは、残像・画像焼付き現象の低減をより高度なレベルまで有効にはかることはできない。
【0013】
さらに、前述した透過率の問題に関係しても、櫛歯電極の短ピッチ化による電極縁部分の電界の強化は、電極近傍で形成される液晶分子の捩じれ配向変化を局所的に大きくすることになる。結果として、配向膜表面に伝えられる、液晶分子の捩じれに由来する回転トルクは電極近傍で局所的に巨大なものとなり、従来のIPS方式に比べた場合、遥かに大きいことになる。
【0014】
その結果、IPS方式の高透過率化をねらって、櫛歯電極の短ピッチ化を行おうとする場合、配向膜表面に伝えられる液晶分子の回転トルクに起因する残像・画像焼付きの強度はより強くなって、表示不良の問題は顕著になる。
この結果、残像を抑制するために、配向膜にはより高レベルの弾性的特性の強化が要求されるようになるが、配向膜の表面の傷や削れ屑の問題との両立を図りながら配向膜の弾性率を高くする方向で調整をはかることは、到底不可能である。
【0015】
したがって、IPS方式アクティブマトリクス型液晶表示装置において、前述した技術により透過率の問題を改善し、配向膜の傷や削れ屑の問題を抑えつつ、ラビング工程でのラビング強度に対するマージン低下を抑えながら、更に残像・画像焼付きの問題をより高度なレベルまで低減するためには、配向膜の弾性特性の制御・強化のみでは不十分であり、配向膜表面に伝わる、液晶分子の面内捻れ変形で発生する回転トルクを低減する技術の開発が必須となる。
【0016】
そこで、本発明は、上記した問題点に鑑み、IPS方式アクティブマトリクス型液晶表示装置において、製造工程中のラビング工程におけるラビング強度のマージン低下を抑えながら残像等の表示不良を効率的に低減することを目的とする。
また、本発明は、IPS方式アクティブマトリクス型液晶表示装置において、配向膜表面に伝わる、液晶分子の面内捻れ変形で発生する回転トルクを低減し、ラビング傷や削れ屑の発生を抑えながら、残像等の表示不良を低減することを目的とする。
【0017】
更に、本発明は、IPS方式アクティブマトリクス型液晶表示装置において、表示装置の高透過率化をねらって櫛歯電極の短ピッチ化を行い、電極の縁部分の電界が強化されて、電極近傍で形成される液晶分子の捩じれ配向変化が局所的に大きくなった場合でも、配向膜表面に伝えられる液晶分子の回転トルクを低減し、ラビング傷や削れ屑の発生を抑えながら残像・画像焼付きの強度を低減することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、IPS方式アクティブマトリクス型液晶表示装置において、配向膜表面に伝えられる液晶分子の回転トルクに起因する残像・画像焼付きの強度が、液晶表示装置を構成する液晶によって異なっており、配向膜表面に伝えられる液晶分子の回転トルクを低減するには液晶の最適な選択が有効であること、そして、この液晶の選択に当たっては、特にネマティック−アイソトロピック相転移温度(Tni)のより高い液晶を選択して使用することにより、液晶分子の回転トルクが低減して残像の強度を低下できること、という新たに見出された知見に基づいてなされたものである。
【0019】
この知見に基づき、本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置は、少なくとも一方が透明な一対の基板と、該一対の基板のうちの一方に形成された画素電極及び対向電極と、該画素電極及び対向電極に接続されたアクティブ素子と、前記一対の基板の対向する面の少なくとも一方の表面に設けられた配向膜層と、該一対の基板間に該配向膜層と当接させて挟持されたネマティック液晶からなる液晶層とを備えているアクティブマトリクス型液晶表示装置において、前記対向電極は、ベタ形状の電極であり、前記画素電極は、前記対向電極の上層に絶縁膜を介して重畳する形で配置された櫛歯形状の電極であり、前記配向膜層は、3ギガパスカル(GPa)以上、かつ9ギガパスカル(GPa)以下の弾性率を有するポリイミド材料であり、前記液晶層を構成する液晶は、負の誘電異方性を有し、かつネマティック−アイソトロピック相転移温度が90℃以上であることを特徴とする。
【0020】
また、本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置は、その液晶層を構成するネマティック液晶のネマティック−アイソトロピック相転移温度が100℃以上であることが好適である。
【0022】
また、本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置は、その配向膜層は、一つ又は二つの環状構造を含んで構成される分子構造のジアミンを原料中に用いて合成されたポリイミド材料からなり、また、このジアミンの分子構造中に含まれる環状構造は、ベンゼン環構造であり、さらに、式1又は式2で表されるジアミンであることをそれぞれ特徴とする。
【0023】
【化5】
Figure 0003803267
【0024】
【化6】
Figure 0003803267
[ここで、式1及び式2中、R1〜R12は水素原子、ハロゲン原子、或いは未置換又はハロゲン基、特にF若しくはClで一置換若しくは多置換されたアルキル基を表す。また、Xは単結合又は-O-、-S-、-CO-、-C(CH3)-、若しくは-SO2-のいずれかを表す。]
【0025】
また、本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置は、その配向膜層は、一つ又は二つの環状構造を含んで構成される分子構造のテトラカルボン酸を原料中に用いて合成された高分子材料からなり、また、このテトラカルボン酸の分子構造中に含まれる環状構造は、ベンゼン環構造であり、さらに、このテトラカルボン酸は、式3又は式4で表されるテトラカルボン酸であることをそれぞれ特徴とする。
【0026】
【化7】
Figure 0003803267
【0027】
【化8】
Figure 0003803267
[ここで、式3及び式4中、R13〜R20は水素原子、ハロゲン原子、或いは未置換又はハロゲン基、特にF若しくはClで一置換若しくは多置換されたアルキル基を表す。また、Yは単結合又は-O-、-S-、-CO-、-C(CH3)-、若しくは-SO2-のいずれかを表す。]
また、本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置は、その配向膜層は、ポリイミドからなることを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の第一の実施の形態のアクティブマトリクス型液晶表示装置の画素部分を拡大した横断面図である。
【0029】
図2は、第一の実施の形態のアクティブマトリクス型液晶表示装置の画素部分の電極構造の構成図である。
図2において、図2(a)は薄膜トランジスタ16及び電極2、5、6が設けられた側の基板の平面図であり、図2(b)は図2(a)中に記載したA−A’矢視方向に眺めた断面図、図2(c)は図2(a)中に記載したB−B’矢視方向に眺めた断面図である。なお、図1は、図2(a)中に記載したC−C’矢視方向に眺めた拡大断面図に対応する。
【0030】
図1及び図2に示すように、第一の実施の形態のアクティブマトリクス型液晶表示装置50は、一対の透明なガラス製の基板1、14と、基板1、14の互いに対向する面の上(表面)に設けられた配向膜層8、10と、配向膜層8、10を備えた一対の基板1、14の間に挟持されたネマティック液晶からなる液晶9と、電圧印加によって液晶側基板面に平行な成分を有する電界(図1中の符号25で摸式的に示される。)を発生させるよう、一方の基板1に形成された対向電極2、画素電極5と、能動素子である薄膜トランジスタ(TFT)16と、薄膜トランジスタ16のゲートのスッチング信号を伝送する走査電極17と、薄膜トランジスタ16に画素データを伝送する信号電極6と、液晶の配向状態に応じて光学特性を変える光学手段である偏光板15とから構成されている。なお、ここでは、能動素子として、スイッチング素子としての動作特性に優れた薄膜トランジスタを使用しているが、他に薄膜ダイオードも使用可能である。
【0031】
そして、本実施の形態の液晶表示装置50は、薄膜トランジスタ16の作用により対向電極2と画素電極5との間に電界25を発生させ、液晶9の液晶分子を電界25と直交するように基板1とほぼ平行な面内でスイッチ動作させることによって画像表示を行うものである。
この第一の実施の形態のアクティブマトリクス型液晶表示装置50のより具体的な構成とその製造方法について以下に例示する。
【0032】
第一の実施の形態の場合、その液晶表示装置50の製造において、基板1としては、厚みが0.7mmで表面を研磨したガラス基板を用いている。基板1上には、電極2、5、6、17の短絡を防止するための絶縁膜4、薄膜トランジスタ16、及び薄膜トランジスタ16若しくは電極5、6を保護する保護絶縁膜7を形成して、TFT基板51を構成する。
【0033】
薄膜トランジスタ16は、画素電極5(ソース)、信号電極6(ドレイン)、走査電極17(ゲート)、アモルファスシリコン18(チャネル)、及び絶縁膜4(ゲート絶縁膜4)から構成される。対向電極2と走査電極17はアルミニウム膜を、そして信号電極6と画素電極5はクロム膜をパターニングして形成する。
【0034】
なお、対向電極2及び画素電極5については、ここでは、アルミニウム膜、及び低抵抗でパターニングの容易なクロム膜をそれぞれ使用したが、他の金属電極を選択することも可能であり、また透過率の向上を目的として透明な材料、具体的にはITO膜、IZO(酸化インジウム亜鉛)膜、又はIGO(酸化インジウムゲルマニウム)膜等を選択して使用して、対向電極2及び画素電極5を透明電極に構成し、より高い輝度特性を達成することも可能である。
【0035】
また、絶縁膜4と保護絶縁膜7は窒化珪素からなり、本実施の形態では、膜厚はそれぞれ0.2μmと0.8μmに形成されている。容量素子19は、2本の画素電極5間を結合する領域において、画素電極5と対向電極2とで絶縁膜4を挟む構造として形成する。1画素の領域において、2本の画素電極5が、図2(a)に示すように、3本の対向電極2の間に配置されている。画素数は、1024×3(R、G、Bの3色に対応)本の信号電極6と、768本の走査電極17とから構成される1024×3×768個になっている。
【0036】
次に、TFT基板51の上には、配向膜8を80nmの膜厚で形成し、その表面には液晶9を配向させるためのラビング処理を施す。
これに対し、基板14上にはブラックマトリクス付きカラーフィルタ12を形成し、対向カラーフィルタ基板(以下、単にカラーフィルタ基板と称す)52を構成する。
【0037】
図3は、第一の実施の形態のアクティブマトリクス型液晶表示装置のカラーフィルタ基板の構成図である。
図3において、図3(a)はカラーフィルタ基板の平面図であり、図3(b)は図3(a)中に記載したA−A’矢視方向に眺めた断面図、図3(c)は図3(a)中に記載したB−B’矢視方向に眺めた断面図である。
【0038】
基板14上には、格子状のブラックマトリクス13、R、G、Bの3色からなるカラーフィルタ12、カラーフィルタ保護膜11が形成されている。カラーフィルタ保護膜11の上には、TFT基板51上の配向膜8と同様の配向膜10が80nmの膜厚で形成され、その表面には液晶9を配向させるためのラビング処理が施されている。
【0039】
TFT基板51及びカラーフィルタ基板52における配向膜8、10のラビング方向は互いにほぼ平行とし、かつ印加電界25(図1参照)の方向とのなす角度が15度になっている。そして、図1に示すように、これらの基板1,14間に、図示を省略した平均粒径が4μmの高分子ビーズをスペーサとして分散し、TFT基板51とカラーフィルタ基板52との間に液晶9を挟み込んでいる。
【0040】
液晶9は、負の誘電異方性を有する液晶である。
そして、液晶9は、後述する理由により、そのネマティック−アイソトロピック相転移温度Tniが、従来液晶表示装置に使用されている液晶よりも高い、具体的には90℃以上の液晶を使用している。
【0041】
また、TFT基板51とカラーフィルタ基板52とを挟む2枚の偏光板15はクロスニコルに配置されている。そして、本実施の形態の液晶表示装置50においては、低電圧で暗状態、高電圧で明状態をとるノーマリークローズ特性が採用されている。
【0042】
図4は、第一の実施の形態のアクティブマトリクス液晶表示装置を駆動するためのシステムの回路構成図である。
液晶表示装置50は、図4に示すように駆動LSIが接続され、TFT基板51の上に走査電極駆動用回路20、信号電極駆動用回路21、対向電極駆動用回路22を接続し、電源回路(図示せず)及びコントロール回路23から走査信号電圧、映像信号電圧、タイミング信号が供給され、アクティブマトリクス駆動が行われる。なお、図4においては、薄膜トランジスタ16の負荷として液晶(CLC)と容量素子(CS)が接続される様子を各画素毎に示している。
【0043】
以上、本発明の第一の実施の形態のアクティブマトリクス型液晶表示装置の構成を説明したが、第一の実施の形態においては、櫛歯電極のピッチ、すなわち電極の幅と隣接する電極との距離をそれぞれ独立に大きくしたり小さくしたり、任意に設定することが可能である。しかし、櫛歯電極のピッチの変動に対応して液晶駆動の電圧や透過率が変化するとともに液晶駆動電圧と透過率とはトレードオフの関係にあるため、その点を十分に考慮して必要な設定をすることが望ましい。
そして、更に高透過率化するために、櫛歯電極の構造を最も短ピッチ化をしようとする場合には、次に説明する本発明の第二の実施の形態の液晶表示装置の構成にすることが好ましい。
【0044】
図5は、本発明の第二の実施の形態のアクティブマトリクス型液晶表示装置の画素部分を拡大した横断面図である。
図6は、第二の実施の形態のアクティブマトリクス型液晶表示装置の画素部分の電極構造の構成図である。なお、図5は、図6中に記載したA−A’矢視方向に眺めた断面図に対応する。
【0045】
図5及び図6に示すように、第二の実施の形態のアクティブマトリクス型液晶表示装置250は、一対の透明なガラス製の基板201、214と、基板201、214の互いに対向する面の上に設けられた配向膜層208、210と、配向膜層208、210を備えた一対の基板201、214の間に挟持された液晶209と、電圧印加によって液晶側基板面に平行な成分を有する電界(図5中の符号225で摸式的に示される)を発生させるため、一方の基板201に形成された対向電極202、画素電極205、及び信号電極206と、画素電極205及び対向電極202に接続されたアクティブ素子である薄膜トランジスタ(TFT)216と、液晶の配向状態に応じて光学特性を変える光学手段である偏光板215とを備えて構成されている。
【0046】
また、本発明の第二の実施の形態のアクティブマトリクス型液晶表示装置250においては、画素電極205、共通電極として形成された対向電極202は、両者の少なくとも一方が透明導電膜を用いて構成された透明電極であり、画素の開口部で絶縁膜204、207を介して互いに重畳されて配置されている。したがって、両者間の電気絶縁は絶縁膜204、207により確保される構成となっており、両者間には付加容量226が形成される。
【0047】
そして、薄膜トランジスタ216の作用により対向電極202と画素電極205との間に電界225を発生させ、液晶209の液晶分子を電界225と直交するように基板201とほぼ平行な面内でスイッチ動作させることによって、画像表示が行われる。この画素電極205と対向電極202の重畳構造においては、両電極の間隔が絶縁性を確保するための絶縁膜の厚み分のみとなり、本発明の実施の形態において、実質的に最も狭い電極間隔を有する。
【0048】
本実施の形態において、電極構造を以上のように構成することにより、開口率を低下させることなくより高い透過率の実現を可能とし、残像を抑えて、より高表示品位の液晶表示装置の提供が可能になる。
このとき、画素電極205と対向電極202の少なくとも一方を構成する透明導電膜の材料としては、特に制限はないが、エッチング等の加工性の容易さ、信頼性の高さ等を考慮してITO、IZO、又はIGOのいずれかの採用が望ましい。
また、重畳部分に挟まれている絶縁膜204、207については、特に制限はないが、高い信頼性を有する透過率の高い材料として窒化珪素、酸化チタン、酸化珪素、及びそれらの混合物が使用可能である。
【0049】
この第二の実施の形態のアクティブマトリクス型液晶表示装置250のより具体的な構成とその製造方法とについて以下に例示する。
第二の実施の形態の場合、その液晶表示装置250の製造において、基板201としては、厚みが0.7mmで表面を研磨したガラス基板を用いている。基板201上には、対向電極202、画素電極205、信号電極206、走査電極217間の短絡を防止するための絶縁膜204、薄膜トランジスタ216、薄膜トランジスタ216及び信号電極206を保護する保護絶縁膜207を形成し、TFT基板251を構成している。
【0050】
薄膜トランジスタ216は、画素電極205(ソース)、信号電極206(ドレイン)、走査電極217(ゲート)、アモルファスシリコン218(チャネル)、及び絶縁膜204(ゲート絶縁膜)から構成される。走査電極217はアルミニウム膜をパターニングし、信号電極206はクロム膜をパターニングし、そして対向電極202と画素電極205とはITOをパターニングして形成する。絶縁膜204と保護絶縁膜207は窒化珪素からなり、膜厚はそれぞれ0.2μmと0.8μmになっている。容量素子226は、画素電極205と対向電極202で絶縁膜204、保護絶縁膜207を挟む構造として形成する。
【0051】
画素電極205は、図6に示すように、ベタ形状の共通電極(対向電極)202の上層に重畳する形で配置されている。画素数は、1024×3(R、G、Bの3色に対応)本の信号電極206と、768本の走査電極217とから構成される1024×3×768個となっている。
次に、TFT基板251の上には配向膜208を80nmの膜厚で形成し、その表面には液晶を配向させるためのラビング処理を施す。
【0052】
これに対し、基板214上には、第一の実施の形態の液晶表示装置50と同様の構成のブラックマトリクス213付きカラーフィルタ212を形成し、対向カラーフィルタ基板252を構成する。カラーフィルタ保護膜211の上にはTFT基板251と同様の配向膜210を80nmの膜厚で形成し、ラビング処理を施す。
【0053】
TFT基板251及びカラーフィルタ基板252における配向膜208、210のラビング方向は互いにほぼ平行とし、かつ印加電界225の方向とのなす角度は15度になっている。そして、これらの基板251,252間に平均粒径が4μmの高分子ビーズ(図示省略)がスペーサとして分散され、TFT基板251とカラーフィルタ基板252との間に液晶209が挟み込まれている。
【0054】
液晶209は、負の誘電異方性を有する液晶である。
そして、液晶209は、後述する理由により、そのネマティック−アイソトロピック相転移温度Tniが、従来液晶表示装置に使用されている液晶よりも高い、具体的には90℃以上の液晶を使用している。
【0055】
また、TFT基板251とカラーフィルタ基板252とを挟む2枚の偏光板215はクロスニコルに配置されている。そして、本第二の実施の形態の液晶表示装置250においては、低電圧で暗状態、高電圧で明状態をとるノーマリークローズ特性が採用されている。
なお、この第二の実施の形態の液晶表示装置を駆動するシステムの構成は、第一の実施の形態と同様であり、構成の詳細は省略する。
【0056】
本発明の第二の実施の形態の液晶表示装置250においては、本発明の第一の実施の形態としての液晶表示装置50における櫛歯電極を実質的に最も短ピッチ化した構成となっており、電極205の縁部分での電界強度は非常に強くなり、その結果、電極205近傍で形成される液晶分子の捩じれ配向変化は局所的に大きくなる。
【0057】
したがって、配向膜208表面に伝えられる、液晶分子の捩じれに由来する回転トルクは電極205近傍で局所的に巨大なものとなり残像の発生は最も強い顕著なものとなる。
よって、本発明の第二の実施の形態の液晶表示装置は、残像・画像焼付きの発生に与える、表示装置を構成する液晶選択の影響、すなわち液晶特性の影響は、第一の実施の形態の液晶表示装置と比較しても、より明確なものとなる。
【0058】
そして、かかる液晶特性の残像現象に与える影響がアクティブマトリクス型液晶表示装置の残像の低減に対し対策となりうるレベルのものであるためには、より残像が顕著に現れ、残像表示不良にとって最も厳しい条件となる本発明の第二の実施の形態としての液晶表示装置250においても、残像低減の効果が明確に表れることが望ましい。
【0059】
また、本発明の実施の形態としての液晶表示装置50、250を構成する液晶については、正の誘電異方性を有する液晶と、負の誘電異方性を有する液晶のいずれも使用可能であるが、配向膜表面に伝えられる液晶分子の回転トルクに起因する残像・画像焼付きに対する影響は若干異なっている。
【0060】
すなわち、正の誘電異方性を有する液晶が電極間で発生する電界の縦電界成分に反応して若干立ち上がりながら面内での回転をするのに対し、負の誘電異方性を有する液晶は、電極間に形成される縦電界と反応せず、基板面内でほぼ完全なインプレーン・スイッチングを行う。よって、透過率は負の誘電異方性を有する液晶を使用することにより高くすることができるが、配向膜表面に伝わる液晶の回転トルクは負の誘電異方性を有する液晶の方が強く、対応して発生する残像の強度も高い。
【0061】
したがって、液晶特性、特にそのネマティック−アイソトロピック相転移温度Tniの残像現象に与える影響が、アクティブマトリクス型液晶表示装置の残像現象の低減に対し有効な対策となるようなレベルのものであるか否かを検証するためには、高透過率であるものの、より残像現象が顕著に現れ、表示不良にとってより厳しい条件となる負の誘電異方性を有する液晶を用いた本発明の第二の実施の形態の液晶表示装置250で、その残像低減の効果が明確に現れることを確認することが望まれる。
【0062】
また、本発明の実施の形態の液晶表示装置50、250を構成する配向膜については、上述の通り、残像を低減するため、より高い弾性率を有する配向膜を、より高いネマティック−アイソトロピック相転移温度Tniの液晶と組み合わせて使用することが望ましい。
【0063】
この点から、より高い弾性率を有する配向膜を使用する場合、ラビング工程でのラビング強度に対するマージン低下を抑えるとともに、配向膜の傷や削れ屑の問題を抑えるため、後に実施例1の項で説明する実験の結果より、配向膜層を構成する高分子材料の高弾性率化をどの程度にすることが望ましいかについて、まず検証することとした。
【0064】
配向膜の高弾性率化においては、配向膜の弾性率は配向膜の分子構造と相関しており、より剛直な分子構造を有する配向膜の使用が望ましい。
このような液晶表示装置用の配向膜には、一般に硬いとされ、更に液晶配向の高安定性や製造プロセスの高安定性等の利点を有するポリイミド配向膜の使用が好ましい。
そこで、一般的なポリイミド配向膜の合成経路を次の反応式に示す。
【0065】
【化9】
Figure 0003803267
【0066】
ポリイミド配向膜[式5]は、ジアミン[式6]とテトラカルボン[式7]から合成されるポリアミック酸[式8]を基板上に印刷機もしくはスピンナにより塗布し、これを高温で焼成して環化反応を起こさせ、形成される。ここでいうポリイミド配向膜[式5]とは、ポリアミック酸[式8]のアミック酸部位すべてがイミド化されたものではなく、一部アミック酸部位が残存しているものも含む。
【0067】
そして、こうしたポリイミド配向膜[式5]において分子構造をより剛直にするためには、一つ又は二つの環状構造を含んで構成される分子構造のジアミン[式6]を原料中に用いて高分子材料を合成することが望ましい。環状構造は、アルキル(−(CH2n−)基の例などにより明らかなように、一般にそれを含む分子構造を剛直化させる効果が直鎖構造より高い。よって、配向膜において分子構造をより剛直にすることが可能となる。
【0068】
このとき、三つ以上の環状構造を含んで構成される分子構造のジアミン[式6]を原料中に用いて高分子材料を合成すると、形成されるポリイミド配向膜[式5]が剛直となり過ぎる可能性がある。その結果、ラビング工程でのラビング強度に対するマージン低下を抑えるとともに、配向膜の傷や削れ屑の問題を抑えることが困難となる可能性があり、一つ又は二つの環状構造を含んで構成される分子構造のジアミン[式6]を原料中に用いてポリイミド高分子材料を合成することとした。
【0069】
そして、環状構造には、シクロヘキサン環構造等の飽和環構造や、ベンゼン環構造等の不飽和環構造が採用可能であるが、より剛直性の高い不飽和環構造を選択することとした。さらに、不飽和環構造においては、化学的安定性の高いベンゼン環構造を選択することとした。すなわち、ジアミン[式6]の分子構造中に含まれる環状構造はベンゼン環構造を採用することとした。
以上より、ジアミン[式6]は、式1又は式2で表されるジアミンを選択する。
【0070】
【化10】
Figure 0003803267
【0071】
【化11】
Figure 0003803267
[ここで、式1及び式2中、R1〜R12は水素原子、ハロゲン原子、或いは未置換又はハロゲン基、特にF若しくはClで一置換若しくは多置換されたアルキル基を表す。また、Xは単結合又は−O−、−S−、−CO−、−C(CH3)−、若しくは−SO2−のいずれかを表す。]
【0072】
また、ポリイミド配向膜[式5]において分子構造をより剛直にするためには、一つ又は二つの環状構造を含んで構成される分子構造のテトラカルボン酸[式7]を原料中に用いて高分子材料を合成することとした。環状構造は上記のように、それを含む分子構造を剛直化させる効果が直鎖構造より高い。よって、配向膜において分子構造をより剛直にすることが可能となる。
【0073】
このとき、三つ以上の環状構造を含んで構成される分子構造のテトラカルボン酸[式7]を原料中に用いて高分子材料を合成すると、形成されるポリイミド配向膜[式5]が剛直となり過ぎる可能性がある。その結果、ラビング工程でのラビング強度に対するマージン低下を抑えるとともに、配向膜の傷や削れ屑の問題を抑えることが困難となる可能性があり、一つ又は二つの環状構造を含んで構成される分子構造のテトラカルボン酸[式7]を原料中に用いてポリイミド高分子材料を合成することとした。
【0074】
そして、その環状構造には、シクロヘキサン環構造等の飽和環構造や、ベンゼン環構造等の不飽和環構造が採用可能であるが、より剛直性の高い不飽和環構造を選択することとした。更に、不飽和環構造においては、化学的安定性の高いベンゼン環構造を選択することとした。すなわち、テトラカルボン酸[式7]の分子構造中に含まれる環状構造はベンゼン環構造を採用することとした。
以上より、テトラカルボン酸[式7]は、式3又は式4で表されるテトラカルボン酸を選択することとした。
【0075】
【化12】
Figure 0003803267
【0076】
【化13】
Figure 0003803267
[ここで、式3及び式4中、R13〜R20は水素原子、ハロゲン原子、或いは未置換又はハロゲン基、特にF若しくはClで一置換若しくは多置換されたアルキル基を表す。また、Yは単結合又は−O−、−S−、−CO−、−C(CH3)−、若しくは−SO2−のいずれかを表す。]
以下、実施例について説明する。
【0077】
(実施例1)
上記に基づき、ポリイミド配向膜のラビング処理に対する耐性と弾性率との関係を調べた。
始めに、ラビング耐性を調べるための構造の異なる4種のポリイミド配向膜が形成された4種のサンプル基板を作製した。サンプル基板には、前記本発明の第二の実施の形態として説明した種々の電極202、205,206等を具備した配向膜208形成前のTFT基板251を用い、作製方法は、固形分濃度2%程度の4種のポリアミック酸ワニスを調製して、この基板251上に印刷機で塗布した。そして、溶剤を除去するため仮焼成を行った後、240℃の温度で15分間焼成を行い、ポリイミド膜をTFT基板251上に100nmの厚みで形成する方法によった。
【0078】
次に作製した4種のサンプル基板に対し、ラビング処理を行った。ラビング処理方法は、ラビング機(FS-55R型フジオカ製)を使用し、ラビングロール(100φ)にはレーヨン製バフ布を用いた。ラビング条件はロール回転数950rpm、基板送り速度30mm/sec、押し込み量0.4mmとした。ここで、押し込み量とは、ラビングロールが配向膜表面からガラス基板側に押し込まれる量のことである。押し込み量が大きい程、ラビングロールは深く押し込まれたことになる。
【0079】
ラビングの傷や削れ屑の有無、すなわちラビング耐性の評価については、ラビング処理後に、顕微鏡でサンプル基板表面のほぼ中央部分を観測して行った。
次に上記4種の配向膜の弾性率を調べるため、ポリイミド配向膜においてポリイミドフィルムを作製し、フィルムの引っ張り試験によりポリイミドのバルクでの弾性率を測定した。その結果、10Hzでのバルク弾性率を本発明において弾性率として定義した。
【0080】
次に、その評価結果をまとめる。
上記構造の異なる4種のポリイミド配向膜はそれぞれ異なる弾性率を有し、その値は3GPa、9GPa、10GPa、20GPa以上(推定)であった。
そして弾性率3GPaのポリイミド配向膜では、ラビングの傷や削れ屑の発生は無く、高いラビング耐性を示した。なお、この弾性率3GPaのポリイミド配向膜は、式9に示す分子構造のジアミンと、式10に示す分子構造のテトラカルボン酸とを原料中に用いて合成されたポリイミド材料からなるポリイミド配向膜である。
【0081】
【化14】
Figure 0003803267
【0082】
【化15】
Figure 0003803267
【0083】
そして、弾性率9GPaのポリイミド配向膜では、ラビングの傷や屑の発生は無く、高いラビング耐性を示した。弾性率10GPaのポリイミド配向膜では、ラビングの傷や屑の発生は無く、高いラビング耐性を示した。弾性率20GPa以上と推定される(高弾性率のため、評価できなかった)ポリイミド配向膜では、ラビングの傷や屑が発生し、低いラビング耐性を示した。
【0084】
さらに、弾性率10GPaの上記ポリイミド配向膜において、ラビングロールの回転条件を1300rpmとし、ラビング条件を強化したところ、弾性率20GPa以上と推定される(高弾性率のため、評価できなかった)ポリイミド配向膜の結果より発生程度は軽微であるが、ラビングの傷や屑が発生した。
【0085】
また、弾性率9GPaの上記ポリイミド配向膜において、ラビングロールの回転条件を1300rpmとし、ラビング条件を強化したが、ラビングの傷や屑は発生しなかった。同様に、弾性率3GPaの上記ポリイミド配向膜において、ラビングロールの回転条件を1300rpmとし、ラビング条件を強化したが、ラビングの傷や屑は発生しなかった。
【0086】
以上より、配向膜には3ギガパスカル(GPa)以上、9ギガパスカル(GPa)以下の弾性率を有する高分子材料を使用した場合、ラビング工程でのラビング強度に対するマージン低下を抑えるとともに、配向膜の傷や削れ屑の問題を抑えることが可能となることが知見できた。
【0087】
(実施例2)
実施例1で示した弾性率3GPaのポリイミド配向膜を共通して用い、使用する負の誘電異方性を有する液晶にはネマティック−アイソトロピック相転移温度Tniのみが異なる7種の液晶を用いて、液晶のネマティック−アイソトロピック相転移温度Tniのみが異なる7つの仕様の本発明の第二の実施の形態の液晶表示装置250-1〜250-7を作製し、残像・焼付き特性を評価した。このとき、7種の液晶209-1〜209-7のネマティック−アイソトロピック相転移温度Tniは66℃から116℃までの種々の値をとる。
【0088】
残像・画像焼付きを定量的に評価するための方法としては、ホトダイオードを組み合わせたオシロスコープを用いて評価した。より詳細には、まず、液晶表示装置250-1〜250-7の画面上に最大輝度でウィンドパターンを30分間表示し、その後、残像が最も目立つ中間調表示、ここでは輝度が最大輝度の10%となるように表示画面全面を切り替え、ウィンドの残像部分と周辺中間調部分での輝度Bにおける輝度変動分の大きさΔB/B(10%)を残像強度(%単位)として評価した。
【0089】
このとき、液晶表示装置250-1〜250-7の置かれる温度条件については、液晶表示装置の使用状況において厳しい環境での温度条件(55℃)を想定し、液晶表示装置250-1〜250-7の実験のための温度条件を55℃に設定し、残像・画像焼付きの評価を行った。かかる温度条件は、バックライト照明を照射しながら例えば室内で使用するような、通常状態での使用の場合に想定される温度条件より高い。残像・画像焼付き現象は上記したように配向膜表面の弾性変形が原因であり、液晶表示装置の置かれる設定温度をより高くすることで加速され、発生強度はより高くなる。
【0090】
液晶表示装置の表示特性として残像・画像焼付きが問題とならないレベルは、人が残像現象を見ても許容できる程度となる。そして、本実施例における液晶209のネマティック−アイソトロピック相転移温度Tniの異なる各液晶表示装置250-1〜250-7の残像現象を目視評価したところ、残像強度10%以下で残像現象はほぼ気にならないレベルとなることが知見できた。したがって、若干の評価誤差・マージンを考慮して、残像強度7〜8%以下が、人が残像現象を見ても許容できる程度、すなわち問題とならないレベルであると定めた。
そして、残像強度が3%以下になると目視で残像はほとんど認知できないことが知見できた。したがって、人が目視にて残像を認知できないレベルである残像強度3%以下がより好ましい残像レベルであると定めた。
【0091】
図7は、本発明の第二の実施の形態の液晶表示装置の残像・焼付き特性評価結果を示す表である。
同表では、7仕様の本発明の第二の実施の形態としての液晶表示装置250-1〜250-7を構成する各液晶には液晶番号1〜7を付けて区別している。
【0092】
また、表中のΔεは液晶の誘電異方性を示し、本実施例では、表示不良にとってより厳しい条件となる負の誘電異方性を有する液晶を用いて実験を行っているため、その値は負値になっており、その負値の大きさが大きい程、その液晶には電界に垂直にトルクが作用していることを表している。
【0093】
図8は、本発明の第二の実施の形態の液晶表示装置の残像・焼付き特性評価結果を示すグラフである。
図7の表に示すように、ネマティック−アイソトロピック相転移温度Tni=116℃の液晶を使用した液晶表示装置250-1の場合に残像強度が2%となることが知見できた。したがって、ネマティック−アイソトロピック相転移温度Tni=110℃以上程度の液晶を使用した場合に残像強度が3%以下となると推定され、非常に好ましい残像レベルとなる。
【0094】
さらに、ネマティック−アイソトロピック相転移温度Tni=91℃の液晶を使用した液晶表示装置250-2の場合は残像強度が10%であり、ネマティック−アイソトロピック相転移温度Tni=116℃の液晶を使用した場合に残像強度が2%であることを考慮した場合、図8より、残像強度が7〜8%以下になる液晶のネマティック−アイソトロピック相転移温度Tni値は、100℃より高い値となることが知見できた。したがって、ネマティック−アイソトロピック相転移温度Tniが100℃以上の液晶を使用することで、残像レベルは問題とならないことが知見できた。
【0095】
次に、ネマティック−アイソトロピック相転移温度Tni=91℃の液晶を用いた第二の実施の形態の液晶表示装置250-3を用い、液晶表示装置250-3の置かれる温度条件については、液晶表示装置の使用状況において、バックライト照明を用いて使用する通常の使用状況を想定して、液晶表示装置250-3を予想到達温度条件より若干高い45℃に設定し、残像・画像焼付きの評価を行った。
【0096】
この場合、残像強度は3%であった。この結果より、90℃以上のネマティック−アイソトロピック相転移温度Tniを有する液晶を使用して上記液晶表示装置を構成した場合、残像現象は人が目視にて認知できないレベルを達成しており、残像・画像焼付きは問題とならないレベルになることが知見できた。
【0097】
以上より、弾性率が3GPa以上のポリイミド配向膜を使用し、90℃以上のネマティック−アイソトロピック相転移温度Tniを有する液晶を使用して液晶表示装置を構成した場合、バックライト照明を用いる使用状況など、通常の使用条件下の液晶表示装置において、残像・画像焼付きは問題とならない低いレベルになることが知見できた。
【0098】
そして、弾性率が3GPa以上のポリイミド配向膜を使用し、100℃以上のネマティック−アイソトロピック相転移温度Tniを有する液晶を使用して液晶表示装置を構成した場合、非常に厳しい高温の温度条件下においても、液晶表示装置における残像・画像焼付きは問題とならない低レベルになることが知見できた。
【0099】
このとき、実施例1の結果より、配向膜の弾性率を9GPa以下になるよう選択して液晶表示装置を構成することにより、ラビング工程でのラビング強度に対するマージン低下を抑えるとともに、配向膜の傷や削れ屑の問題を抑えることが可能となることから、ラビング傷や削れ屑の発生を抑えながら残像・画像焼付きの強度を低減できる液晶表示装置の提供が可能であることが知見できた。
【0100】
そして、この新たに見出された液晶特性、すなわちネマティック−アイソトロピック相転移温度Tniの最適化による残像低減の技術は、配向膜の高弾性率化とは別個の技術である。よって、独立に実施することが可能であり、液晶の選択のみで残像を低減することができることを示唆している。
また当然に、配向膜の高弾性率化と併用して実施し、残像低減効果をより高めることも可能である。
【0101】
したがって、液晶の選択による残像低減の技術を配向膜の高弾性率化と併用するならば、液晶が発揮する残像低減の効果の分だけ配向膜の高弾性率化を抑えることが可能となる。すなわち、配向膜の高弾性率化の程度をラビング傷等の懸念が生じない程度迄に抑制することが可能となる。
【0102】
よって、ラビング工程でのラビング強度に対するマージン低下を抑えるとともに、配向膜の傷や削れ屑の問題を抑え、更に残像・画像焼付きの問題をより高度なレベルでまで低減することのできるアクティブマトリクス型液晶表示装置の提供が可能となる。
なお、本発明の液晶表示装置の構成は、上記実施の形態の液晶表示装置50,250の具体的な構成に限定されるものではない。
【0103】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、IPS方式アクティブマトリクス型液晶表示装置において、製造工程中のラビング工程におけるラビング強度のマージン低下を抑えながら残像等の表示不良を効率的に低減することが可能となる。
【0104】
また、本発明によれば、IPS方式アクティブマトリクス型液晶表示装置において、配向膜表面に伝わる、液晶分子の面内捻れ変形で発生する回転トルクを低減し、ラビング傷や屑の発生を抑えながら、残像等の表示不良を低減することが可能となる。
【0105】
さらに、本発明によれば、IPS方式アクティブマトリクス型液晶表示装置において、表示装置の高透過率化をねらって櫛歯電極の短ピッチ化を行い、電極の縁部分の電界が強化されて、電極近傍で形成される液晶分子の捩じれ配向変化が局所的に大きくなった場合でも、配向膜表面に伝えられる液晶分子の回転トルクを低減し、ラビング傷や屑の発生を抑えながら残像・画像焼付きの強度を低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態のアクティブマトリクス型液晶表示装置の画素部分を拡大した横断面図である。
【図2】第一の実施の形態のアクティブマトリクス型液晶表示装置の画素部分の電極構造の構成図である。
【図3】第一の実施の形態のアクティブマトリクス型液晶表示装置のカラーフィルタ基板の構成図である。
【図4】第一の実施の形態のアクティブマトリクス液晶表示装置を駆動するためのシステムの回路構成図である。
【図5】本発明の第二の実施の形態のアクティブマトリクス型液晶表示装置の画素部分を拡大した横断面図である。
【図6】第二の実施の形態のアクティブマトリクス型液晶表示装置の画素部分の電極構造の構成図である。
【図7】本発明の第二の実施の形態の液晶表示装置の残像・焼付き特性評価結果を示す表である。
【図8】本発明の第二の実施の形態の液晶表示装置の残像・焼付き特性評価結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1,14,201,214 基板
2,202 対向電極
4,204 絶縁膜
5,205 画素電極
6,206 信号電極
7,207 保護絶縁膜
8,10,208,210 配向膜
9,209 液晶
11,211 カラーフィルタ保護膜
12,212 カラーフィルタ
13,213 ブラックマトリクス
15,215 偏光板
16,216 薄膜トランジスタ
17,217 走査電極
18,218 アモルファスシリコン
19,226 容量素子
20 走査電極駆動用回路
21 信号電極駆動用回路
22 対向電極駆動用回路
23 コントロール回路
25,225 電界
50,250 液晶表示装置
51,251 TFT基板
52,252 カラーフィルタ基板

Claims (11)

  1. 少なくとも一方が透明な一対の基板と、
    該一対の基板のうちの一方に形成された画素電極及び対向電極と、
    該画素電極及び対向電極に接続されたアクティブ素子と、
    前記一対の基板の対向する面の少なくとも一方の表面に設けられた配向膜層と、
    該一対の基板間に該配向膜層と当接させて挟持されたネマティック液晶からなる液晶層と
    を備えているアクティブマトリクス型液晶表示装置において、
    前記対向電極は、ベタ形状の電極であり、
    前記画素電極は、前記対向電極の上層に絶縁膜を介して重畳する形で配置された櫛歯形状の電極であり、
    前記配向膜層は、3ギガパスカル(GPa)以上、かつ9ギガパスカル(GPa)以下の弾性率を有するポリイミド材料であり、
    前記液晶層を構成する液晶は、負の誘電異方性を有し、かつネマティック−アイソトロピック相転移温度が90℃以上である
    ことを特徴とするアクティブマトリクス型液晶表示装置。
  2. 前記ネマティック液晶のネマティック−アイソトロピック相転移温度が100℃以上である
    ことを特徴とする請求項記載のアクティブマトリクス型液晶表示装置。
  3. 前記配向膜層のポリイミド材料は、一つ又は二つの環状構造を含んで構成される分子構造のジアミンを原料中に用いて合成されたポリイミド材料である
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のアクティブマトリクス型液晶表示装置。
  4. 前記ジアミンの分子構造中に含まれる環状構造は、ベンゼン環構造である
    ことを特徴とする請求項記載のアクティブマトリクス型液晶表示装置。
  5. 前記ジアミンは、式1又は式2で表されるジアミンである
    ことを特徴とする請求項記載のアクティブマトリクス型液晶表示装置。
    Figure 0003803267
    Figure 0003803267
    [ここで、式1及び式2中、R1〜R12は水素原子、ハロゲン原子、或いは未置換又はハロゲン基、特にF若しくはClで一置換若しくは多置換されたアルキル基を表す。また、Xは単結合又は-O-、-S-、-CO-、-C(CH3)-、若しくは-SO2-のいずれかを表す。]
  6. 前記配向膜層のポリイミド材料は、一つ又は二つの環状構造を含んで構成される分子構造のテトラカルボン酸を原料中に用いて合成されたポリイミド材料である
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のアクティブマトリクス型液晶表示装置。
  7. 前記テトラカルボン酸の分子構造中に含まれる環状構造は、ベンゼン環構造である
    ことを特徴とする請求項記載のアクティブマトリクス型液晶表示装置。
  8. 前記テトラカルボン酸は、式3又は式4で表されるテトラカルボン酸である
    ことを特徴とする請求項記載のアクティブマトリクス型液晶表示装置。
    Figure 0003803267
    Figure 0003803267
    [ここで、式3及び式4中、R13〜R20は水素原子、ハロゲン原子、或いは未置換又はハロゲン基、特にF若しくはClで一置換若しくは多置換されたアルキル基を表す。また、Yは単結合又は-O-、-S-、-CO-、-C(CH3)-、若しくは-SO2-のいずれかを表す。]
  9. 前記配向膜層のポリイミド材料は、一つ又は二つの環状構造を含んで構成される分子構造のジアミン及びテトラカルボン酸を原料中に用いて合成されたポリイミド材料である
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のアクティブマトリクス型液晶表示装置。
  10. 前記ジアミン及びテトラカルボン酸それぞれの分子構造中に含まれる環状構造は、ベンゼン環構造である
    ことを特徴とする請求項9記載のアクティブマトリクス型液晶表示装置。
  11. 前記ジアミンは、式1又は式2で表されるジアミンであり、かつ前記テトラカルボン酸は、式3又は式4で表されるテトラカルボン酸である
    ことを特徴とする請求項10記載のアクティブマトリクス型液晶表示装置。
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