JP3802987B2 - 携帯用電動エアーポンプ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、タイヤやボートなどに空気を入れるのに用いられる携帯用電動エアーポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
タイヤやボートなどに空気を入れる携帯用電動エアーポンプとしては、モータに備えたアーマチュアシャフトにポンプが結合され、モータに通電することによって、ポンプより吐出される空気を用いるものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した携帯用電動エアーポンプでは、ポンプに、コンロッドとピストンとが一体成形されたピストン体が設けられており、このピストン体に形成されたリング溝内に、オーリングが嵌入れられているとともに、オーリングの外側にピストンリングが嵌入れられているが、ピストン体のピストンが下死点から上死点に向かう際に、ピストンリングがリング溝から外れることがありうるという問題点があった。
【0004】
【発明の目的】
この発明に係わる携帯用電動エアーポンプは、ピストンリングがリング溝から外れることがない携帯用電動エアーポンプを提供することを目的としている。
【0005】
【発明の構成】
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係わる携帯用電動エアーポンプでは、ケースと、ケースに収容され、通電により回転するモータ部と、モータ部に結合されたシリンダと、流体吸入部と流体吐出部とが形成され、シリンダに結合されたシリンダヘッドと、コンロッドとピストンとが一体に成形されてなり、ピストンがシリンダのライナー内に配置され、モータ部の回転により該ライナー内を揺動しながら往復移動して、流体吸入部から空気を吸引する一方、流体吐出部から空気を吐出するピストン体と、ピストン体のピストンの中央部に形成されたリング溝と、リング溝内に配置されたオーリングと、リング溝内で、オーリングの外側に配置され、ライナーの内側に摺接するピストンリングと、リング溝の一方側に近接してピストンの頂部に形成された第1ランドと、ピストンの第1ランドよりも大きい外径寸法にしてリング溝の他方側に近接してピストンのスカート部に形成された第2ランドを備えている構成としたことを特徴としている。
【0007】
この発明の請求項に係わる携帯用電動エアーポンプでは、第2ランドの外径寸法と、第1ランドの外径寸法との寸法差は、ピストンリングの厚さ寸法よりも小さい値が選ばれている構成としたことを特徴としている。
【0008】
この発明の請求項に係わる携帯用電動エアーポンプでは、モータ部には、通電により回転するアーマチュアシャフトが備えられ、アーマチュアシャフトの回転中心に対して偏心した偏心軸部を本体にもち、本体がアーマチュアシャフトに固定され、偏心軸部がピストン体のコンロッドに回転可能に結合された偏心部材を備えている構成としたことを特徴としている。
【0009】
【発明の作用】
この発明の請求項1に係わる携帯用電動エアーポンプにおいて、ピストン体のピストンが下死点から上死点に向かう際に、ピストンがシリンダのライナーの内側に摺接するとき、ピストンリングは、第1ランドよりも大きい外径寸法にされた第2ランドに当接することによってリング溝内に保持される。また、ピストンが最も傾いた状態でもシリンダのライナーの内径とピストンの第2のランドの外径との間の隙間は、ピストンリングの厚さ寸法よりも大きくなることがないので、ピストンリングはリング溝から外れることがない。
【0010】
この発明の請求項2に係わる携帯用電動エアーポンプにおいて、第2ランドの外径寸法から第1ランドの外径寸法を減算した寸法差がピストンリングの厚さ寸法よりも小さい値に選ばれている。それ故、請求項1の作用に加え、第2ランドの外径は、ピストンリングの厚さ寸法が小さくなっても、容易に選ばれる。
【0011】
この発明の請求項3に係わる携帯用電動エアーポンプにおいて、ピストン体のコンロッドが偏心部材の偏心軸部に回転可能に結合され、モータ部のアーマチュアシャフトが偏心部材の本体に結合されることによって、ピストン体が偏心部材の偏心軸部の偏心量に対応してシリンダのライナー内で揺動しながら往復移動する。それ故、請求項1、2の作用に加え、第2ランドの外径は、偏心部材にもつ偏心軸部の偏心量と、ピストンリングの厚さとによって容易に選ばれる。
【0012】
【実施例】
図1ないし図8には、この発明に係わる携帯用電動エアーポンプの一実施例が示されている。
【0013】
図示する携帯用電動エアーポンプ1は、主として、ケース2、ポンプ部3、モータ部4、ファン5、ホース6、電源コード7、ゲージ8から構成されている。
【0014】
ケース2は、第1のケース2aと、この第1のケース2aに一対の第2のケース2bとから形成されている。第1のケース2aは第2のケース2bにねじ40をねじ込ませることによって一体的に結合されている。
【0015】
ケース2には、前板2c、後板2d、前板2cの一方側に配置された第1の側板2e、前板2cの他方側に配置された第2の側板2f、天板2g、底板2hが備えられている。
【0016】
前板2c、後板2dのそれぞれのほぼ中央にはハンドル9が形成されている。ハンドル9は、前板2c、後板2dの上方寄りが長孔状に貫通されることにより、図5に示されるように、略円筒形状にして前板2c、後板2dの下方側から分割して形成されている。ハンドル9は、この携帯用電動エアーポンプ1を携行する際に手で持つのに用いられる。
【0017】
前板2c、後板2dには、ハンドル9が形成された上方寄りに、空気排出口10、11がそれぞれ形成されている。
【0018】
空気排出口10、11は、図3に示されるように、いずれも8個の長孔形に形成されて横2列に並べて配置されており、ケース2内から外側に連通している。空気排出口10、11は、後述する通気流路35を通って導かれてきた空気をケース2の外にそれぞれ排出する機能をもつ。
【0019】
第1の側板2eには、空気取入口12が形成されている。空気取入口12は、図4に示されるように、第1の側板2eのほぼ中央に略台形の開口として形成されており、ケース2の外側から内側に連通している。この空気取入口12は、ケース2の外側から内側に空気を取入れるための機能をもつ。また、この空気取入口12の開口面積は、後述するホース6の端部に設けられたノズル、同じく後述する電源コード7の端部に設けられたプラグの大きさよりも充分大きくされている。
【0020】
ケース2の第2の側板2fには、上方寄りに丸孔13が形成されている。丸孔13には、ポンプ部3に備えた吸入ノズル27が挿通される。
【0021】
天板2gには、図3に示されるように、スイッチ孔14、ゲージ表示部15が形成されている。
【0022】
スイッチ孔14内には、後述するスイッチ21に備えた操作ノブ21aが配置される。ゲージ表示部15は、中央部に配置された透明部分にめもり15aが記載されている。このめもり15aは、後述するゲージ8の表示に用いられる。
【0023】
底板2hには、4個のクッション部16、16、16、16が形成されている。クッション部16、16、16、16の下面は同一の平面を形成しているため、クッション部16、16、16、16はこの携帯用電動エアーポンプ1を安定して立てておくことができるようにする。
【0024】
第1の側板2eの内側には、図1に示されるように、隔板17が形成されており、第1の側板2eから隔板17までのあいだに部材収容部18が形成されている。
【0025】
隔板17は、第1の側板2eから離れた位置に第1の側板2eに平行にして配置されており、隔板17のほぼ中央には、スリット19が形成されている。スリット19は、図4に示されるように、4分割されていて全体として円形状をなし、部材収容部18を空気排出口10、11に連通させる機能をもつ。スリット19の開口面積は第1の側板2eに形成された空気取入口12の開口面積よりも小さい。スリット19は、その開口面積が空気取入口12の開口面積よりも小さいため、ファン5が回転した際にポンプ収容部20の隔板17側に、より大きな負圧を発生させる機能をもつ。
【0026】
部材収容部18は、第1の側板2eから隔板17までのあいだに空間状に形成されている。この部材収容部18の容積は、後述するホース6、このホース6の端部に設けられたノズル、同じく後述する電源コード7、この電源コード7の端部に設けられたプラグが収容可能な大きさをもつため、ホース6、電源コード7を使用しないときに、収容しておくための機能をもつ。
【0027】
隔板17と空気排出口10、11とのあいだには、ポンプ収容部20が配置されている。ポンプ収容部20内には、ポンプ部3、モータ部4が収容されている。ポンプ収容部20は、隔板17の図1中左側から、ハンドル9の下方を通って空気排出口10、11までのL字形状をなす空間にされており、このポンプ収容部20には、ハンドル9のほぼ中央部にモータヨーク支持部20a、20aがそれぞれ形成されているとともに、空気排出口10、11の近傍にダンパ支持部20b、20bがそれぞれ形成されている。モータヨーク支持部20a、20aは、後述するモータ部4に備えたモータヨーク4aを支持し、ダンパ支持部20b、20bは、後述するポンプ部3に備えた第1、第2のダンパ21、22をそれぞれ支持する。
【0028】
モータ部4には、モータヨーク4a内に図示しないアーマチュアと、同じく図示しないマグネットとが収容されており、アーマチュアに備えたアーマチュアシャフト4bの一端部がモータヨーク4aの端部から隔板17側に突出し、アーマチュアシャフト4bの他端部がポンプ部3に結合されている。モータヨーク4aの一端部から突出したアーマチュアシャフト4bには、ファン5が固定されている。モータ部4は、ハンドル9の下方に配置されているため、ハンドル9を手で持った際にモータ部4の重量がケース2の中央にかかるから安定する。
【0029】
モータ部4では、アーマチュアに対して通電するための図示しないブラシに電源コード7の一端部が電気的に接続され、その電源コード7がモータヨーク4aから引き出されている。モータ部4では、電源コード7に電源の電流が供給されると、アーマチュアが回転することによってポンプ部3に回転力を与える。
【0030】
ポンプ部3には、図6に示されるように、シリンダ23、シリンダヘッド24、吸入弁25、吐出弁26、流体吸入部としての吸入ノズル27、流体吐出部としての吐出ノズル28、ピストン体29、偏心部材30、第1のダンパ21、第2のダンパ22が備えられている。
【0031】
シリンダ23の一端部は、モータ部4のモータヨーク4aにねじ止められており、シリンダ23の他端部には、吸入ポート23a、吐出ポート23bが形成されているとともにシリンダヘッド24が結合されている。シリンダヘッド24には、吸入ポート23aに連通接続された吸入弁25、吐出ポート23bに連通接続された吐出弁26がそれぞれ独立して備えられているとともに、吸入弁25に連通接続された吸入ノズル27、吐出弁26に連通接続された吐出ノズル28がそれぞれ独立して備えられている。シリンダ23の他端部側には内側にライナー31が取付けられている。ライナー31は、図8に示されるように、内径寸法D1(例えば30.00mm)をもつ。
【0032】
ポンプ部3では、丸孔13内に挿入された吸入ノズル27がケース2の外に突出され、吐出ノズル28にホース6の一端部が連通接続されている。吸入ノズル27の外側には、第1のダンパ21が嵌付けられているとともに、吐出ノズル28の外側には、第2のダンパ22が嵌付けられていて、第1のダンパ21、第2のダンパ22がケース2のダンパ支持部20b、20bによってそれぞれ支持されている。
【0033】
偏心部材30には、円板形の本体30aに、この本体30aの回転中心に対して予め定められた偏心量をもって軸状にされた偏心軸部30bが形成されている。偏心部材30では、本体30aがモータ部4のアーマチュアシャフト4bの同心位置でアーマチュアシャフト4bにねじ止めされ、偏心軸部30bが軸受32を介してピストン体29に備えたコンロッド29aに回転可能にして固定されている。
【0034】
ピストン体29は、コンロッド29a、ピストン29bから一体に成形されている。コンロッド29aには、図7に示されるように、先端部にビッグエンド29a1が形成されており、このビッグエンド29a1に前述した軸受32が固定されている。また、コンロッド29aには、基端部29a2にピストン29bが一体成形により直接結合されている。
【0035】
ピストン29bは、略円板形にされており、ほぼ中央部にリング溝29b1が形成され、リング溝29b1の一方側である頂部側に第1ランド29b2が形成され、リング溝29b1の他方側であるスカート部側に第2ランド29b3が形成されている。ピストン29bはライナー31内に配置される。
【0036】
ピストン29bでは、図7に示されるように、リング溝29b1が外径寸法D2にされ、第1ランド29b2が外径寸法D3(例えば29.0mm)にされ、第2ランド29b3が外径寸法D4(例えば29.5mm)にされている。つまり、第2ランド29b3の外径寸法D4は、第1ランド29b2の外径寸法D3よりも大きく設定されている
【0037】
リング溝29b1には、オーリング(Oリング)33が装着されており、このオーリング33の外側にピストンリング34が装着されている。オーリング33は、内径寸法がリング溝29b1の外径寸法D2よりもわずかに小さいため、リング溝29b1に嵌付けられている。ピストンリング34は、圧力リングであって、弾性のある樹脂によって成形され、リング溝29b1に嵌付けられたオーリング33の外側に配置されており、厚さ寸法T1(例えば1.0mm)をもち、呼び径寸法D6(例えば30.00mm)をもつ。つまり、第2ランド29b3の外径寸法D4と第1ランド29b2の外径寸法D3との寸法差は、ピストンリング34の厚さ寸法T1よりも小さい値に選ばれている。ピストン29bが最も傾いた時、シリンダ23のライナー31の内径と、ピストン29bの第2ランド29b3の外径との隙間L1がピストンリング34の厚さ寸法T1よりも小さい値になるように、第2ランド29b3の外径寸法D4が選ばれている。
【0038】
そして、図8に示されるように、コンロッド29aがライナー31の筒方向に対して最大角度θの傾斜を伴い、ピストン29bが揺動しながらライナー31内を下死点Aから上死点Bに向けて移動する際に、シリンダ23のライナー31とピストン29bの第2ランド29b3との最大隙間L1が生じるが、その最大隙間L1がピストンリング34の厚さ寸法T1よりも小さいため、ピストンリング34がピストン29bのリング溝29b1内でいかなる配置にあっても、ピストン29bの第2ランド29b3の下方にピストンリング34を移動させることがない。即ち、ピストンリング34はリング溝29b1から外れることはない。
【0039】
ポンプ部3では、モータ部4のアーマチュアシャフト4bが回転することによって、ピストン体29に備えたコンロッド29aのビッグエンド29a1がアーマチュアシャフト4bに対して偏心して回転すると、図8に示されるように、コンロッド29aがライナー31の筒方向に対して傾斜することによってピストン29bが揺動しながら下死点Aから上死点Bまで移動し、同様に揺動しながら上死点Bから下死点Aまで移動する。そして、ピストン29bが上死点Bから下死点Aまで移動する吸入行程で、ライナー31の内側に負圧が発生することによって吸入弁25が開いて吸入ノズル27から空気を吸引する一方、ピストン29bが下死点Aから上死点Bまで移動する排気行程で、ライナー31の内側に正圧が発生することによって吐出弁26が開いて吐出ノズル28から空気をホース6内に送給する。
【0040】
ポンプ部3の吐出ノズル28には、ゲージ8が取付けられている。ゲージ8は、ハンドル9の円筒部内に収容されており、戻しばね8aを介してプランジャ8bがホルダ8cによって移動可能に支持されている。ホルダ8cの内側は吐出ノズル28内に連通されている。ゲージ8は、吐出ノズル28内の圧力が上がると、戻しばね8aに抗してプランジャ8bがスイッチ21側に移動するため、プランジャ8bに記載されたマークをケース2のゲージ表示部15から見ることによってポンプ部3の吐出圧力が認識される。
【0041】
ポンプ収容部20に収められたポンプ部3、モータ部4は、モータ部4のモータヨーク4aが隔板17寄りに配置され、ポンプ部3のシリンダ23が空気排出口10、11寄りに配置されている。そのため、ポンプ収容部20には、隔板17のスリット19から、モータ部4のモータヨーク4aの外側を通ってポンプ部3のシリンダ23の外側を通り、空気排出口10、11に至る空間状の通気流路35が形成されている。この通気流路35は、モータ部4のアーマチュアシャフト4bが回転し、ファン5が回転することによって、ポンプ収容部20内に負圧が発生して、隔板17のスリット19内を通ってポンプ収容部20内に導入された空気をモータ部4のモータヨーク4a側からポンプ部のシリンダ23に向けて流すことによってモータ部4およびポンプ部3のシリンダ23を強制的に冷却する機能をもつ。
【0042】
ゲージ8の近傍には、スイッチ21が配置されている。スイッチ21には、モータヨーク4a内に引き入れられた電源コード7の一端側が電気的に接続されており、このスイッチ21に備えた操作ノブ21aがケース2のスイッチ孔14から突出している。スイッチ21では、操作ノブ21aがオン切換えされることによって、電源コード7を導通状態に切換える。
【0043】
電源コード7は、スイッチ21から引き出された部分およびモータヨーク4aから引き出された部分が部材収容部18内に引き入れられており、この電源コード7の他端部には、車両のシガライタ用ソケットに差し込まれる図示しないプラグが電気的に接続されている。
【0044】
ホース6は、クランプ36により吐出ノズル28に締付けられており、ハンドル9の円筒部内を通って部材収容部18内に引き出されている。このホース6の他端部には、図示しないノズルが取付けられている。ノズルは、自動車のタイヤ用、自転車のタイヤ用、ビニールボート用、エアマット用、ボール用が用意され、用途に合わせて適宜変更が可能である。
【0045】
このような構造をもつ携帯用電動エアーポンプ1は、不使用時に、電源コード7、ホース6が部材収容部18内に収容され、ハンドル9を手で持つことによって携行される。そして、使用時に、電源コード7、ホース6が部材収容部18から引き出され、電源コード7のプラグが車両のシガライタ用ソケットに差し込まれ、ホース6のノズルが空気を入れる物体に連通接続される。
【0046】
スイッチ21の操作ノブ21aがオン切換えされると、電源コード7が導通状態に切換えられるため、モータ部4のアーマチュアシャフト4bが回転を始めて、アーマチュアシャフト4bの回転力がポンプ部3の偏心部材30に与えられて偏心部材30が回転する。偏心部材30が回転すると、偏心軸部30bがアーマチュアシャフト4bに偏心して回転するため、偏心軸部30bの回転運動がライナー31内でピストン体29の往復移動に変換される。そして、ピストン体29がライナー31内で往復移動することによって、吸入弁25を通じて吸入ノズル27から空気が吸引される一方、吐出弁26を通じて吐出ノズル28から空気がホース6内に送給され、ホース6のノズルから、空気を入れる物体に空気が送給される。物体に空気が送給されている間、プランジャ8bのマークがケース2のゲージ表示部15に備えためもり15aに合ったところが吐出圧力の値として認識される。
【0047】
モータ部4のアーマチュアシャフト4bが回転することにより、ファン5が回転するため、ポンプ収容部20内に負圧が発生する。このとき、部材収容部18は、電源コード7、ホース6が既に取出されているため空間になっているので、第1の側板2eの空気取入口12を通じて、この空気取入口12から部材収容部18を介して奥まって配置された隔板17のスリット19内を通ってケース2の外の空気がポンプ収容部20内に導入され、隔板17のスリット19内を通ってポンプ収容部20内に導入された空気が通気流路35を通り、モータ部4のモータヨーク4a側からポンプ部3のシリンダ23に向けて流れてから、ポンプ部3のシリンダ23の外側で、空気排出口10、11からケース2の外に排出される。
【0048】
上述したように、ピストン体29がライナー31内で往復移動する際、ピストン29bが下死点Aから上死点Bに向けて移動する圧縮行程で、第1ランド29b2よりも外径寸法が大きい第2ランド29b3によって、ピストンリング34がコンロッド29a側に移動せずにリング溝29b1内に抜止めされるものとなる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明の請求項1に係わる携帯用電動エアーポンプによれば、ピストン体のピストンが下死点から上死点に向かう際に、ピストンがシリンダのライナーの内側に摺接するとき、ピストンリングは、第1ランドよりも大きい外径寸法にされた第2ランドに当接することによってリング溝内に保持される。また、ピストンが最も傾いた状態でもシリンダのライナーの内径とピストンの第2ランドの外径との間の隙間は、ピストンリングの厚さ寸法よりも大きくなることがないので、ピストンリングがリング溝から外れることがない。それ故、作動不良になることがないという優れた効果を奏する。
【0050】
この発明の請求項2に係わる携帯用電動エアーポンプによれば、第2ランドの外径寸法から第1ランドの外径寸法を減算した寸法差がピストンリングの厚さ寸法よりも小さい値に選ばれている。それ故、請求項1の効果に加え、第2ランドの外径は、ピストンリングの厚さ寸法が小さくなっても、容易に選ばれるという優れた効果を奏する。
【0051】
この発明の請求項3に係わる携帯用電動エアーポンプによれば、ピストン体のコンロッドが偏心部材の偏心軸部に回転可能に結合され、モータ部のアーマチュアシャフトが偏心部材の本体に結合されることによって、ピストン体が偏心部材の偏心軸部の偏心量に対応してシリンダのライナー内で揺動しながら往復移動する。それ故、請求項1、2の効果に加え、第2ランドの外径は、偏心部材にもつ偏心軸部の偏心量と、ピストンリングの厚さとによって容易に選ばれるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わる携帯用電動エアーポンプの一実施例の内部機構を説明する正面図である。
【図2】図1に示した携帯用電動エアーポンプの正面図である。
【図3】図1に示した携帯用電動エアーポンプの平面図である。
【図4】図1に示した携帯用電動エアーポンプの右側面図である。
【図5】図1に示した携帯用電動エアーポンプの縦断面図である。
【図6】図1に示した携帯用電動エアーポンプにおいてのポンプ部を説明する断面図である。
【図7】図1に示した携帯用電動エアーポンプに用いたピストン体の一部破断正面図である。
【図8】図7に示したピストン体とシリンダのライナーとの関係を説明する断面説明図である。
【符号の説明】
1 携帯用電動エアーポンプ
2 ケース
4 モータ部
4b アーマチュアシャフト
23 シリンダ
24 シリンダヘッド
27 (流体吸入部)吸入ノズル
28 (流体吐出部)吐出ノズル
29 ピストン体
29a コンロッド
29b ピストン
29b1 リング溝
29b2 第1ランド
29b3 第2ランド
30b 偏心軸部
30a 本体
30 偏心部材
31 ライナー
33 オーリング
34 ピストンリング
D3 第1ランドの外径寸法
D4 第2ランドの外径寸法
T1 ピストンリングの厚さ寸法

Claims (3)

  1. ケースと、上記ケースに収容され、通電により回転するモータ部と、上記モータ部に結合されたシリンダと、流体吸入部と流体吐出部とが形成され、上記シリンダに結合されたシリンダヘッドと、コンロッドとピストンとが一体に成形されてなり、該ピストンが上記シリンダのライナー内に配置され、上記モータ部の回転により該ライナー内を揺動しながら往復移動して、上記流体吸入部から空気を吸引する一方、上記流体吐出部から空気を吐出するピストン体と、上記ピストン体のピストンの中央部に形成されたリング溝と、上記リング溝内に配置されたオーリングと、上記リング溝内で、上記オーリングの外側に配置され、上記ライナーの内側に摺接するピストンリングと、上記リング溝の一方側に近接してピストンの頂部に形成された第1ランドと、上記ピストンの第1ランドよりも大きい外径寸法にして上記リング溝の他方側に近接してピストンのスカート部に形成された第2ランドを備えていることを特徴とする携帯用電動エアーポンプ。
  2. 上記第2ランドの外径寸法と、上記第1ランドの外径寸法との寸法差は、ピストンリングの厚さ寸法よりも小さい値が選ばれていることを特徴とする請求項1に記載の携帯用電動エアーポンプ。
  3. 上記モータ部には、通電により回転するアーマチュアシャフトが備えられ、上記アーマチュアシャフトの回転中心に対して偏心した偏心軸部を本体にもち、該本体がアーマチュアシャフトに固定され、該偏心軸部がピストン体のコンロッドに回転可能に結合された偏心部材を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の携帯用電動エアーポンプ。
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