JP3802933B2 - 抄紙機の乾燥シリンダに断熱皮膜を応用して紙端部の過剰乾燥を防止する方法 - Google Patents
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Description
1.発明の分野
本発明は、紙製造の乾燥工程において生じる端部の過剰乾燥という問題を低減または解消する方法に関する。本発明は、この目的を達成するために適切にコーティングされた抄紙機の乾燥シリンダも含む。
2.従来の技術の説明
従来型抄紙機の乾燥部は、2段に配置された多数(40ないし60)の回転型蒸気加熱式鋳鉄シリンダを備えている。紙は、紙匹が乾燥機を曲りくねるようにして通過する際、その表裏両面が交互にこれらシリンダに押しつけられることによって、その固形分が約93%になるまで乾燥される。紙端部が過剰乾燥する傾向は、新聞用抄用抄紙機、上質紙(fine paper)用抄紙機(specialty grade paper)用抄紙機とほとんどすべての抄紙機に影響を及ぼし、一般的な問題である。この影響を補償しない限り、シート紙端部の水分が少ないために、紙の典型的な機械幅方向(CD cross-machine direction)水分プロフィルは不均一になる。
不均一なCD水分プロフィルがもとで、CD紙特性も不均一となる。詳細には、寸法安定性、しわ、カール、粒状エッジ(grainy edges)および損傷繊維などを伴う諸問題が生じる。これらは、最終製紙段階においても、また、最終印刷加工操作(printing and converting operations)においても望ましくない。端部が過剰乾燥すると別の点でも問題がある。すなわち、端部の過剰乾燥は、紙匹(paper web)破断を起こし機械生産性低下をもたらす。
幾つかの要因が存在し、それらが組み合わさって過剰乾燥端部の問題を引き起こしている。これら要因の相対的な重要性は機械によって異なる。形成操作およびプレス操作に始まって、生産部において端部の斤量(乾燥質量)が小さければ、必ず過剰乾燥端部が生じることになる。
乾燥部において、蒸気加熱されたシリンダ上を低温の湿紙が通過するとシリンダの表面温度が低下する。しかし、紙と接触がないシリンダの端部では、紙に覆われた領域に比べその温度はかなり高くなる。過熱したシリンダの端部から紙の方へ伝導によって熱が流れ、その結果、紙端部から少なくとも数インチの範囲が局部的に過剰乾燥する。熱移動現象に起因する過剰乾燥に加え、物質移動の問題も重要である。換気が改善されて乾燥機端部で(中央部に比べ)通気の湿度が低くなると、やはり紙端部が過剰乾燥するもとになる。ただしこの場合は、過剰乾燥は一般にそれほど局部的ではない。シリンダの不適当な操作、特に復水除去に関連する不適当な操作がもとで、CD水分プロフィルが不均一となることもあるが、この場合は必ずしも紙端部に限らない。
場合によっては、過剰乾燥した端部は切断されパルパーに戻されるが、これによって生産性は低下する。端部の過剰乾燥という問題を解決するために普通使用される操作のタイプは、形成部およびプレス部で得られる斤量および/または水分プロフィルの修正、および再加湿などのCD水分プロフィル制御法である。端部を重くしてシートを形成すると均一な水分プロフィルが得られるが、これは、不均一な乾燥斤量を生み出すことによって行われ、CD特性が不均一になる。設備コストが高いことも、この問題の解決をさらに遅らせるものとなっている。蒸気シャワの使用によって、プレス部の後に不均一な水分プロフィルを生み出すことは、高価な機器および制御装置を購入し、それを物理的に窮屈な場所に設置しなければならないことを意味する。シートの端部が湿気をおびることがもとで、シート破談を起こすことも多い。最終的に、乾燥部でプロフィル水シャワ(profiling water showers)を使用することは、乾燥部での蒸気使用を増大させ、また、しばしば紙端部にしわを生じるもととなる不経済かつ保守に手間のかかる方法である。
紙匹端部の過剰乾燥を防止するために、乾燥シリンダの両端の内側周辺面に断熱材を使用するという考えが、例えば米国特許第4,379,369号に記載されている。この例では、断熱材は接着剤または加硫によって適所に保持される。断熱材を固定するためにバネ付き棒または接着剤のいずれかを使用して端部の過剰乾燥を防止する、内部設置式乾燥シリンダ断熱システムがいくつかの企業から提案されているが、今まで知られている限りわずか数台の装置しか製造されていない。このような断熱材の使用は多くの理由から普及していない。抄紙機の操作員等は、その検査が容易にできないことや、シリンダにひどい損傷を引き起こす可能性があるという理由で、機器をシリンダ内部に設置することを躊躇する。また、たとえシリンダの内表面が断熱されたとしても、熱はシリンダの鋳鉄の厚い(1ないし2インチ)壁を通して伝導することができ、シリンダ端部は高温となる。
端部の過剰乾燥を防止する目的で、シリンダの外表面端部に種々のフォイル、布またはシート材を設置することが、例えば、米国特許第4,192,080号、同第4,639,291号、同第4,639,292号に記述されている。材料はにかわでシリンダの表面に固定される。この技術の不利な点として、取り付け方法が非永続的であること、所望の効果を成し遂げるためには布が厚くなければならないことおよび/または処理されるシリンダの数が多くなければならないこと、ならびに表面温度補正の度合を変化させる能力に欠けることがある。この技術の商業的使用者は知られてない。
非常に多くの特許が、乾燥シリンダ端部周辺ではなく乾燥シリンダ端面を種々の手段によって断熱することを記載している(例えば、米国特許第4,450,631号や同第4,399,169号)。本発明とは異なり、それら特許の目的は、乾燥シリンダの端板からの熱損失を防ぐことにある。しかし、閉鎖乾燥部の出現とともに、今ではこれはほとんど問題になっていない。
紙端部の過剰乾燥を防止するためのその他の手法には、乾燥機の中央でそのフェルトを締める方法、乾燥機のフェルトのCD透水性を改変する方法(例えば、カナダ特許第960,543号)、および鋳鉄乾燥シリンダの伝統的設計を変える方法がある。この最後の手法に関しては、従来の技術は、例えば、シリンダの端部にシリンダの他の部分より低温の流体で加熱される内部区画を備えたシリンダ(カナダ特許第886,644号)について、また、開先または溝を備えていて復水を端部付近に集積させるシリンダ(特開昭56−159,390)について記載している。これらの方法の幾つかは、改装して現存の抄紙機の乾燥部に合わせて改造することが困難または不可能である。
種々の理由から、コーティングは多種類の抄紙機ロールで利用されている。ただし、従来の技術のうちで、抄紙機の乾燥シリンダにコーティングを使用する方法を記述したものはないと思われる。本特許出願者が知る限り、あらゆる場合に、コーティングはロールの全幅にわたって均一に施され、したがって、表面温度の不均一性という問題に対処できない。通常の意図は、密着/はく離特性、表面仕上げ、または耐食性/耐摩耗性を改善することにある。従来の技術に記載されているロールのコーティングの例について、その幾つかを以下に記述する。
米国特許第4,748,736号および同第5,167,068号は、従来より使用されている花コウ岩プレス・ロールに取って代るのに適した密着/はく離特性を有する、金属/セラミック表面のロールをコーティングする方法について記載している。ロール、特にプレス・ロールおよびカレンダー・ロールを弾性ポリマーでコーティングし、次いで耐摩耗性層でコーティングして硬度/耐摩耗性を制御する方法は、米国特許第5,176,940号に記述されている。米国特許第5,252,185号および同第5,171,404号は、加耐摩耗性の表面を付与するために、熱カレンダー・ロールを炭化タングステンまたは炭化クロムを熱的に塗布してコーティングする方法について記述している。米国特許第5,353,521号および同第5,272,821号は、その熱伝導率を低下させるために、加熱インパルス乾燥ロール表面をコーティングすることについて記述している。ここでインパルス乾燥とは、湿紙匹が高温(200℃ないし400℃)に加熱されたロールの1つとともにプレス・ニップの中を通過する過程である。インパルス乾燥の後、シートの固形物含有量は典型的な場合で40%ないし60%である。ロールの温度伝導率が低いと、インパルス乾燥工程の後段階でエネルギー移動度が実質的に減少し、それによってフラッシュ蒸発に利用できるエネルギーが減少して、シートの層はく離が抑えられると言われている。
米国特許第5,223,099号は、ロールのコーティングと、その加熱輻射線が紙を貫通してロール表面に届くがそのロール表面より奥までは加熱しないような外部加熱装置とを組み合せる方法について記述している。この発明は、表面温度を制御することによってロール表面からの紙匹のはく離をより制御できるようにとの特別の目的で、例えば、プレス・ロールまたはカレンダー・ロール上で使用される。
製紙業界ではなくティッシュ業界で使用されるロールについては、ヤンキー・ティッシュ乾燥シリンダ用のモリブデンまたはステンレス鋼の全面型熱噴射コーティングが、腐食および摩耗を防止するために約15年前から使用されている。
製紙業界で使用されないロールについては、米国特許第4,912,835号が、生産性を高めるために都合のよい摩耗係数および耐久性を付与することを目的とした、金属シート製造に使用されるロールの熱噴射サーメット・コーティングについて記述している。
発明の目的および概要
本発明の目的は、従来技術の不利な点を事前に除去することにあって、紙乾燥シリンダ端部付近の周方向外表面に薄いセラミック・コーティングを施し、それによって、その端部に断熱皮膜を形成して端部の紙乾燥速度を低下させ、結果として紙端部の過剰乾燥を減じるまたはなくすることで、紙端部の過剰乾燥という問題に対して簡単かつ効率のよい解決法を提供することにある。
本発明の別の目的は、シリンダの幅方向に好適にゆるい勾配をつけた断熱皮膜を付与することによって、シリンダ端部の乾燥温度を制御することにある。
本発明のその他の目的および利点については、以下の記述を読めば明らかとなろう。
紙端部の過剰乾燥という問題に対する本発明の解決法は、シリンダの熱移動特性を物理的に工作するために、乾燥シリンダ端部に薄いセラミック層を表面塗布することにある。具体的には、この新規な研究法は、セラミック断熱皮膜(TBC)を、乾燥シリンダの端部、すなわち紙で覆われない部分と紙がシリンダ上を移動する領域のある一定区域に熱噴射することにある。これによって断熱が生じ、過熱されたシリンダ端部から紙端部への熱移動が減少する。
皮膜厚さについては、シリンダの幅方向にゆるい勾配をつけ、その結果厚みに段状の変化がなくなりシリンダの幅方向に有意な温度勾配変化がなくなるようであれば好ましい。乾燥シリンダの表面温度を所望なだけ低下させるのに必要なTBCの厚さは、乾燥機の表面温度プロフィルの不均一性によって決まるが、典型的な例では、TBCの厚さ100μmにつき6℃程度の温度低下が期待できる。ゆるい勾配をつけられた皮膜は、過熱が最大となる外端で最も厚くなる。
さらに、シリンダ基材とセラミック・コーティングの熱膨張の違いによって生じる応力を減少させるために、シリンダ表面とTBCとの間にボンディング・コートを付与することが好ましい。このボンディング・コートは通常、その熱膨張がセラミック・コーティングの熱膨張にぴったり合う材料から成っており、シリンダの基材、通常は鋳鉄、中に酸素またはその他の化学薬品が拡散するのを防ぐために空隙率が低いことが好ましい。このボンディング・コートは一般に厚さが約20μm〜100μmであって、50μm〜60μmであれば好ましく、また、通常、ニッケル合金、クロム合金またはコバルト合金などの金属合金となろう。例えば、Niの合金でAlを5%含有している合金であれば、ボンディング・コートとして特に好適である。また、ボンディング・コートとセラミック・コーティングの間に十分な密着性を付与するために、ボンディング・コートの表面粗さは7μm〜12μmであることが望ましい。ボンディング・コートは通常、プラズマ噴射などの熱噴射によってシリンダ上に塗布される。シリンダは通常、ボンディング・コート塗布前にサンドブラスティングされる。
セラミック・コーティングそれ自体は、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウムおよび酸化クロムなどの好適なセラミック材料の中から選択する。特に好ましい材料は、Y2O3で部分的に安定化したZrO2などの部分的に安定化されたジルコニアである。セラミック・コーティングの厚さは、シリンダの幅方向で必要とされる表面温度降下に応じて、普通0μmから400μmの間で変化させる。
コーティングの熱伝導率を低下させかつ応力誘起亀裂の伝播を防ぐために、セラミック・コーティングの空隙率は10%〜30%であることが好ましく、シリンダに接触する紙の損傷を避けるために、セラミック・コーティングの表面粗さは一般に7μm以下に保たれる。このようなセラミック・コーティングは通常、プラズマ・トーチによって実施可能なプラズマ噴射などの熱噴射によって、シリンダの表面またはボンディング・コートの表面に塗布される。セラミック・コーティングをプラズマ・トーチの複数のパスに塗布し、各パスに厚さ10μm〜50μmのセラミック層が積層されることが好ましい。このようなセラミック・コーティングまたはTBCをその端部付近に有する抄紙機の乾燥シリンダが、本発明の一部であることは明らかである。
本明細書に記述の解決法には多くの利点がある。この近代的方法では、乾燥機のカンを分解する必要がなく、はく離の危険もなく、しかも必要に応じて取り除くこともできる。可動部がなく、また操業コストも掛からない。この発明は、いったん設置してしまえば、制御パッケージ、給水/給蒸気、圧延機操作員による保全または特別な整備など一切必要としない。容易に最適化され、したがって、紙にきずあとなどを残さない。問題を覆い隠すとか、問題が生じた後でそれを正すのではなく、この解決法は、乾燥機のシリンダ端部の温度を低下させることによって、過剰乾燥端部の形成を予防するものである。この解決法は、紙への熱移動を減少させて端部の乾燥速度を低下させるものである。
【図面の簡単な説明】
これより本発明の好ましい実施形態を、添付の図面を参照しながら記述する。
第1図は、本発明にしたがってその端部の一方をセラミック・コーティングでコーティングした、抄紙機の乾燥シリンダの部分略斜視図である。
第2図は、第1図をA−Aに沿って切った断面図であって、皮膜を拡大して示す図である。
第3図は、セラミック・コーティングを塗布した場合と塗布しない場合の乾燥シリンダ表面温度の変化、およびシリンダ端部からの距離の関数としての皮膜厚さを表すグラフである。
好ましい実施例の説明
本発明の好ましい実施例を、添付の図面によって説明するが、それによって限定するものではない。また、その図面においては、いずれの図についても同一の部分は同一の参照番号を使用して記述する。
第1図は、乾燥シリンダ10の端部また先端16付近の周方向外表面14にTBCセラミック・コーティング12を塗布した状態の、抄紙機の乾燥シリンダ10を示す。紙シート18は、そのシートの端部20がTBCの頂点に接したままシリンダ表面14上を通過する。
好ましい皮膜12は、第2図に示すように、2つの別個の層22と24から成り、乾燥シリンダの先端16付近の周方向外表面14に塗布される。ただし、第2図は一定の比例で縮小して描かれてはいない。均一な厚さの層の状態で、シリンダ10の調製表面14に直接塗布されている第一の層22は、ボンディング・コートである。第二の層24は、ボンディング・コート22に接するように勾配を付けて塗布されている断熱皮膜(TBC)である。コーティングの性能を決定する際に非常に重要なコーティング12の特性には、(i)ボンディング層とTBC層の厚さ、(ii)ボンディング層とTBC層の空隙率、(iii)密着強さ、(iv)表面粗さ、および(v)断熱の諸特性が含まれる。
前述したように、断熱皮膜24を塗布する前に、ボンディング・コート22を使用することができる。ボンディング・コート22は、シリンダの基材(鋳鉄)とセラミック層との間の熱膨張の違いによって皮膜に生じる応力を減じるために、乾燥シリンダ10の表面14に直接塗布される。ボンディング・コート22の組成は、ニッケルおよび/またはコバルト・ベースの様々な種類の合金から成り得る。この使用に好ましい材料は、Alを5%含有するNiである。ボンディング・コートは、その熱膨張がセラミックTBC層の熱膨張とぴったり合う材料から作るとよい。また、好ましいボンディング層は、操作環境において耐酸化性かつ耐食性である。この使用に好ましいボンディング層はAlを5%含有するNiであるが、その他のニッケル合金、クロム合金およびコバルト合金も使用できよう。ボンディング層の好ましい厚さは60μmであるが、約20μm〜100μmの範囲内で変化させることができよう。ボンディング層の空隙率は、基材中に酸素または他の化学薬品が拡散するのを防ぐために、できる限り低いほうがよい。ボンディング層の鋳鉄基材への密着は、ボンディング層を塗布する前に鋳鉄をサンドブラスティングし清浄することによって改善される。ボンディング・コートは通常、プラズマ噴射などの熱噴射によってシリンダに塗布される。
多種類のセラミックスが、断熱皮膜として利用できよう。チタン、ジルコニウム、アルミニウムおよびクロムなどの金属の酸化物は比較的安価であり、それゆえに、断熱皮膜としての使用は経済上実現可能である。好ましい材料は、部分的に安定化されたジルコニア(ZrO2)である。ジルコニアは熱伝導率が低く耐摩耗性が良い。それ自体としては、ジルコニアは航空業界やガス・タービン業界で使用される断熱皮膜としてはえり抜きの材料である。しかし、ジルコニアは3つのはっきりとした同質異像を示す。すなわち、単斜晶系、正方晶系、および立方晶系の相である。単斜晶系の相は約1170℃に到るまでは安定であり、約1170℃では正方晶系の相に変態する。2370℃では、正方晶系の相は立方晶系の相に変態する。重要なのは、ジルコニアは噴射される際に、その融点(2680℃)付近まで加熱されるという点である。冷却すると直ちに、単斜晶系の相に戻り体積比率で3%〜5%成長する。この膨張の結果、亀裂やコーティングはく離が生じることもある。したがって、材料を正方晶系または立方晶系いずれの相においても安定させるため、カルシア(CaO)、マグネシア(MgO)、イットリア(Y2O3)、またはセリア(CeO2)などの添加物をジルコニアに混入しなければならない。この使用に好ましい材料はY2O3を8%含有するZrO2である。
好ましいTBC層の空隙率は10%〜30%である。空隙率は、TBC層の熱伝導率を下げ、また、応力誘起亀裂の伝播を防ぐために使用される。TBCセラミック層の厚さは、必要な温度降下に応じて変化させることができる。動作乾燥シリンダ(operating drying cylinder)を代表する熱流速および表面温度で、空隙率が20%、のY2O38%含有ZrO2を使用して得られる表面温度の低下は、TBCの厚さ100μmごとに6℃で測定される。TBC層の好ましい厚さは、乾燥シリンダの幅方向プロフィルで必要とされる表面温度降下に応じて、0μm〜400μmの間で変化させられる。
噴霧に好適なサイズの粉体を選択すること、および噴霧のパラメータを最適化することによって制御されるボンディング層の好ましい表面粗さは、7μm〜12μmである。ボンディング層の粗さは、ボンディング層とTBC層間の密着強さを決定する場合に重要である。TBC層の好ましい密着性は8MPa以上である。TBC層の表面粗さは、使用する粉体のサイズと噴霧中の操作パラメータを制御することによって、7μm以下に保たれる。TBC層の表面粗さが過剰になると、シリンダに接触している紙を損傷することがある。
プラズマ噴霧、高速ガス式熱噴射(H.V.O.F.)およびフレーム熱噴射などの幾つかの熱噴射技術を使用して、ボンディング・コートとセラミック・コーティング両者を乾燥シリンダに塗布することができる。本発明の目的に好ましい塗布工程は、プラズマ噴射である。好ましい皮膜塗布工程では、プラズマ・トーチはトーチ可動機構に取り付けられる。噴霧の間、その機構は事前プログラム・ルーチンで、トーチをシリンダの長さ方向に横切るように動かし、同時にシリンダが回転する。噴霧期間、噴霧速度、シリンダの回転速度、および可動トーチの線速度が、所望の皮膜厚さを得るために制御される。皮膜は複数のパスに塗布され、各パスは厚さ20μm〜100μmのボンディング層または厚さ10μm〜50μmのTBC層を積層する。
好ましい皮膜塗布工程では、温度が5000℃より高く、速度が100m/秒より速いジェットを生成するためにプラズマ・トーチが使用される。選択された粉末は、粉末供給器および粉末インゼクタを通してプラズマ・ジェット中に供給される。粉末はプラズマ・ジェットに同伴され、そこで溶融されてシリンダ表面に向かって加速される。シリンダ上では、粉末はTBC層中ではね、冷え、凝固する。
処理されるシリンダの数は、端部過剰乾燥の問題の程度、個々の乾燥機の操作特性、および皮膜塗布後の補正温度プロフィルによって決まる。その数は、典型的な場合で2〜10の範囲であり、シリンダの各先端には皮膜が塗布される。コーティングされるシリンダの幅は、過熱されるシリンダの面積とシリンダ端から紙までの距離によって決まる。
第3図は、以下に記述する実施例において、本発明を使用して達成した結果をグラフに表した図である。
実施例
第3図は、ロール機mill環境で測定した、典型的な乾燥シリンダの不均一温度プロフィル(線分A)を示している。線Bは本発明のTBCを用いて達成した温度プロフィルの一例を、線Cはこのプロフィルを達成するために必要としたTBCの厚さを、それぞれ実験結果に基づいて示している。この実施例で、皮膚厚さがシリンダ端で約225ミクロン、その端から18インチの所では0ミクロンと変化していることが分かる。
本発明は前述した特定の実施例に限定されるものではなく、本発明の精神および後述する特許請求の範囲から逸脱することなく、当業者ならば明らかであろう多くの修正を加えることができることを理解されたい。
Claims (33)
- シリンダの端部付近にのみその周方向外表面に薄いセラミック・コーティングを施し、それによって端部に断熱皮膜を形成することを含む、紙乾燥工程において抄紙機の乾燥シリンダ上で生じる紙端部の過剰乾燥を低減または解消する方法であって、前記断熱皮膜の厚さが段状に変化することを避け、シリンダの幅方向に有意な温度勾配変化が生じることを避けるために、前記断熱皮膜の厚さにシリンダの幅方向にゆるい勾配がつけられており、勾配をつけられたコーティングは過熱が最大となるシリンダの最外端で最も厚くなっていることを特徴とする方法。
- 紙の乾燥工程において紙に覆われることのないシリンダ端部表面に部分的に、また紙の乾燥工程において紙に覆われているシリンダ端部表面に部分的に、セラミック・コーティングを付与することを特徴とする、請求の範囲第1項に記載の方法。
- セラミック・コーティングが熱噴射によってシリンダの表面に塗布されることを特徴とする、請求の範囲第1項または第2項に記載の方法。
- シリンダ基材とセラミック・コーティングとの間の熱膨張の差によって生じる応力を減少させるために、シリンダ表面と断熱皮膜との間にボンディング・コートが付与されており、前記ボンディング・コートは、セラミック・コーティングと熱膨張率が合致する材料から成ることを特徴とする、請求の範囲第1項、第2項または第3項に記載の方法。
- 酸素またはその他の化学薬品がシリンダ基材中に拡散するのを防ぐために、前記ボンディング・コートの材料は空隙率が低いことを特徴とする、請求の範囲第4項に記載の方法。
- ボンディング・コートの厚さが約20μm〜100μmであることを特徴とする、請求の範囲第4項または第5項に記載の方法。
- 前記ボンディング・コートの厚さが約50μm〜60μmであることを特徴とする、請求の範囲第6項に記載の方法。
- ボンディング・コートがニッケル合金、クロム合金およびコバルト合金から成る群から選択された材料から作られることを特徴とする、請求の範囲第4項、第5項、第6項または第7項に記載の方法。
- ボンディング・コートがAlを5%含有するNiから作られることを特徴とする、請求の範囲第4項、第5項、第6項または第7項に記載の方法。
- ボンディング・コートとセラミック・コーティングの間に十分な密着性を付与するために、ボンディング・コートの表面粗さが7μm〜12μmであることを特徴とする、請求の範囲第4項〜第9項のいずれか一項に記載の方法。
- セラミック・コーティングのセラミック材料が酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウムおよび酸化クロムから成る群から選択されることを特徴とする、請求の範囲第1項〜第10項のいずれか一項に記載の方法。
- セラミック材料が部分的に安定化されたジルコニアであることを特徴とする、請求の範囲第11項に記載の方法。
- 部分的に安定化されたジルコニアがY2O3を用いて部分的に安定化したZrO2であることを特徴とする、請求の範囲第12項に記載の方法。
- セラミック・コーティングの熱伝導率を低下させ、かつ応力誘起亀裂の伝播を防止するために、セラミック・コーティングの空隙率が10%〜30%であることを特徴とする、請求の範囲第1項〜第13項のいずれか一項に記載の方法。
- シリンダの幅方向に必要とされる表面温度降下に応じて、セラミック・コーティングの厚さを0μm〜400μmの間で変化させることを特徴とする、請求の範囲第1項〜第14項のいずれか一項に記載の方法。
- シリンダに接触している紙の損傷を避けるために、セラミック・コーティングの表面粗さが7μm以下であることを特徴とする、請求の範囲第1項〜第15項のいずれか一項に記載の方法。
- セラミック・コーティングが熱噴射によってボンディング・コートの表面に塗布されることを特徴とする、請求の範囲第4項〜第10項のいずれか一項に記載の方法。
- 熱噴射がプラズマ・トーチによって実行されるプラズマ噴射であることを特徴とする、請求の範囲第3項または第17項に記載の方法。
- セラミック・コーティングが、プラズマ・トーチの複数のパスに塗布され、各パスが厚さ10μm〜50μmのセラミック層を付着することを特徴とする、請求の範囲第18項に記載の方法。
- ボンディング・コートが熱噴射によってシリンダ表面上に塗布されることを特徴とする、請求の範囲第4項〜第10項のいずれか一項に記載の方法。
- 熱噴射がプラズマ・トーチによって実行されるプラズマ噴射であることを特徴とする、請求の範囲第20項に記載の方法。
- ボンディング・コートがプラズマ・トーチの単一のパスに塗布され、そのパスは厚さ20μm〜100μmのボンディング層を付着することを特徴とする、請求の範囲第21項に記載の方法。
- ボンディング・コートが塗布されるシリンダの表面が、ボンディング・コート塗布前にサンドブラスティングされることを特徴とする、請求の範囲第20項または第21項に記載の方法。
- シリンダの端部付近にのみその周方向外表面に、薄いセラミック・コーティング(12)を有する抄紙機の乾燥シリンダ(10)であって、前記コーティング(12)がシリンダ端部に断熱皮膜を形成するように構造化され配置されていて、それによって前記端部の紙乾燥速度が低下し、その結果、紙端部の過剰乾燥が低減または解消される抄紙機の乾燥シリンダ(10)であり、前記セラミック・コーティングの厚さが段状に変化することを避け、かつシリンダ(10)の幅方向に有意な温度勾配変化が生じることを避けるために、前記セラミック・コーティング(12)の厚さにシリンダの幅方向にゆるい勾配がつけられており、勾配をつけられたコーティングは過熱が最大となるシリンダ(10)の最外端で最も厚くなっていることを特徴とする抄紙機の乾燥シリンダ(10)。
- シリンダの幅方向に必要とされる表面温度降下に応じて、セラミック・コーティング(12)の厚さが0μm〜400μmの間で変化することを特徴とする、請求の範囲第24項に記載の抄紙機の乾燥シリンダ。
- シリンダ基材とセラミック・コーティングの間の熱膨張の違いによって生じる応力を減少させるために、シリンダ表面とセラミック・コーティング(24)の間にボンディング・コート(22)が付与されていることを特徴とする、請求の範囲第24項または第25項に記載の抄紙機の乾燥シリンダ。
- ボンディング・コート(22)の厚さが約20μm〜100μmであることを特徴とする、請求の範囲第26項に記載の抄紙機の乾燥シリンダ。
- ボンディング・コート(22)がニッケル合金、クロム合金およびコバルト合金から成る群から選択された材料から作られることを特徴とする、請求の範囲第26項または第27項に記載の抄紙機の乾燥シリンダ。
- ボンディング・コート(22)がAlを5%含有するNiから作られることを特徴とする、請求の範囲第26項または第27項に記載の抄紙機の乾燥シリンダ。
- セラミック・コーティング(12、24)のセラミック材料が酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウムおよび酸化クロムから成る群から選択されることを特徴とする、請求の範囲第24項〜第29項のいずれか一項に記載の抄紙機の乾燥シリンダ。
- セラミック材料が部分的に安定化されたジルコニアであることを特徴とする、請求の範囲第30項に記載の抄紙機の乾燥シリンダ。
- 部分的に安定化されたジルコニアがY2O3を用いて部分的に安定化したZrO2であることを特徴とする、請求の範囲第31項に記載の抄紙機の乾燥シリンダ。
- シリンダに接触している紙の損傷を避けるために、セラミック・コーティング(12、24)の表面粗さが7μm以下であることを特徴とする、請求の範囲第24項〜第32項のいずれか一項に記載の抄紙機の乾燥シリンダ。
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