JP3802697B2 - 作業機の姿勢角制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、作業機に回転可能に装着された作業アタッチメントの姿勢角を一定に制御する制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から多関節アームの先端に回転掘削バケットを装着した基礎用作業機(以下、作業機とする)が知られている。この作業機は、下部走行体上に旋回可能に設けられた上部旋回体上に、各々が第1〜第3の油圧シリンダで駆動される第1アーム、第2アーム、第3アームを有し、第3アームの先端に回転掘削バケットを装着している。そして、回転掘削バケットは、第4シリンダでその姿勢角を種々の角度方向に制御される。
【0003】
このような作業機による掘削では、回転掘削バケットの姿勢角を一定に保つ必要がある。特に回転掘削バケットでは、姿勢角誤差が大きいと掘削した孔をくずしたり、配管等の埋設物を損傷したり、掘削抵抗が増大してバケットの回転が停止したりするので、高精度な姿勢角制御が要求される。ところで、ショベル本体と、ブームと、アームと、アーム先端に取付けられたバケットとを有する油圧式パワ−ショベルにおいては、バケットの姿勢角を一定に保つ制御装置が種々知られている。たとえば、特公昭61−45025号公報(第1の従来技術とする)においては、バケットの姿勢を保持するため、ブーム回動速度とアーム回動速度の和の符号を反転した値をバケット回動速度として求め、これによりバケットシリンダの流量制御を行っている。また、特許第2509368号(第2の従来技術とする)においては、バケットの姿勢を保持するため、作業アタッチメントの回転速度を求め、検出された姿勢角の目標値に対する偏差と、求められた回転速度の方向とに基づいてその回転速度を補正し、この補正後の回転速度で作業アタッチメントの回転速度を制御するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記第1の従来技術においては、バケットシリンダの流量制御値に対する実際の流量出力値に誤差があると、姿勢角に誤差が生じて累積されてゆくという欠点がある。さらに、バケット回動速度を求めるためのブームおよびアーム回動速度が非常に低速になる場合には、実際の回動速度を表す角度センサ出力の微分値を用いることができないため、速度指令値から求めた流量制御値を用いるので、ブームおよびアームシリンダの流量制御値に対する実際の流量出力値の誤差も姿勢角の誤差に加算されることになる。
【0005】
また、上記第2の従来技術においては、姿勢角の目標値に対する偏差のフィードバック特性において制御目標値付近に不感帯を設けてあるので、姿勢角精度の改善が偏差の大きい場合に限られるという問題があった。さらに、姿勢角偏差に基づいて補正したフィードフォワード量と姿勢角偏差フィードバック量とを加算すると、姿勢角の制御方向が常に一定とならないので、制御量の符号が反転する姿勢角偏差付近でハンチングを起こす可能性があった。
【0006】
本発明の目的は、姿勢角の目標値に対する偏差が小さなときにも、姿勢角偏差に基づいた制御を行うことができる作業機の姿勢角制御装置を提供することにある。また、本発明の他の目的は、姿勢角制御の制御量の符号が反転する姿勢角偏差付近でのハンチングを抑えた作業機の姿勢角制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
一実施の形態を示す図2、図4および図5を参照して本発明を説明する。
(1)請求項1の発明は、基台に回転可能に取り付けられた駆動体に装着され、姿勢角をアクチュエータにより制御される作業アタッチメントの姿勢角を検出する姿勢角検出手段101〜104、201〜203と、姿勢角検出手段101〜104、201〜203で検出された値に基づく作業アタッチメントの姿勢角とその目標値との偏差Δδを演算する偏差演算手段302と、駆動体の回転に拘らず姿勢角を目標値に維持するために必要な作業アタッチメントの第1の回転速度Tv4を演算出力する第1の回転速度演算手段400、501〜502と、姿勢角偏差Δδに基づいた作業アタッチメントの第2の回転速度Tv4dを演算出力する第2の回転速度演算手段650と、演算された第1と第2の回転速度Tv4,Tv4d を加算する加算手段651とを有する作業アタッチメントの姿勢角制御装置に適用される。そして、加算された回転速度が第1の回転速度Tv4と同方向の場合は加算された回転速度を出力し、逆方向の場合は加算された回転速度を出力しないように制限する制限手段660を備え、この制限手段660の出力でアクチュエータを駆動することにより上述した目的を達成する。
(2)請求項2の発明は、基台に回転可能に取り付けられた駆動体に装着され、姿勢角をアクチュエータにより制御される作業アタッチメントの姿勢角を検出する姿勢角検出手段101〜104、201〜203と、姿勢角検出手段101〜104、201〜203で検出された値に基づく作業アタッチメントの姿勢角とその目標値との偏差Δδを演算する偏差演算手段302と、駆動体の回転に拘らず姿勢角を目標値に維持するために必要な作業アタッチメントの第1の回転速度Tv4を演算出力する第1の回転速度演算手段400、501〜502と、姿勢角偏差Δδに基づいた作業アタッチメントの第2の回転速度Tv4dを演算出力する第2の回転速度演算手段650と、演算された第1と第2の回転速度Tv4,Tv4d を加算する加算手段651とを有する作業アタッチメントの姿勢角制御装置に適用される。そして、作業アタッチメントの姿勢角が前記目標値に対して遅れているときは姿勢角偏差Δδに基づいて第1の回転速度Tv4をより大きくし、作業アタッチメントの姿勢角が目標値に対して進んでいるときは姿勢角偏差Δδに基づいて第1の回転速度Tv4をより小さくするように第1の回転速度Tv4を補正する速度補正手段601〜608と、加算された回転速度が第1の回転速度Tv4と同方向の場合は加算された回転速度を出力し、逆方向の場合は加算された回転速度を出力しないように制限する制限手段660とを備え、この制限手段660の出力でアクチュエータを駆動することにより上述した目的を達成する。
(3)請求項3の発明は、基台に回転可能に取り付けられた駆動体に装着され、姿勢角をアクチュエータにより制御される作業アタッチメントの姿勢角を検出する姿勢角検出手段101〜104、201〜203と、姿勢角検出手段101〜104、201〜203で検出された値に基づく作業アタッチメントの姿勢角とその目標値との偏差Δδを演算する偏差演算手段302と、駆動体の回転に拘らず姿勢角を目標値に維持するために必要な作業アタッチメントの第1の回転速度Tv4を演算出力する第1の回転速度演算手段400、501〜502と、姿勢角偏差Δδに基づいた作業アタッチメントの第2の回転速度Tv4dを演算出力する第2の回転速度演算手段650と、演算された第1と第2の回転速度Tv4,Tv4d を加算する第1の加算手段651とを有する作業アタッチメントの姿勢角制御装置に適用される。そして、加算された回転速度が第1の回転速度Tv4と同方向の場合は加算された回転速度を出力し、逆方向の場合は加算された回転速度を出力しないように制限する制限手段660と、作業アタッチメントの姿勢角が目標値に対して遅れている場合には0を、姿勢角が目標値に対して進んでいて姿勢角偏差Δδが所定値以内にある場合には0を、姿勢角が目標値に対して進んでいて姿勢角偏差Δδが所定値を越える場合には姿勢角偏差Δδに基づいた第1の回転速度Tv4と逆方向の演算値を、それぞれ第3の回転速度Tv4aとして出力する第3の回転速度演算手段671〜673と、第3の回転速度Tv4aと制限手段660の出力を加算する第2の加算手段674とを備え、この第2の加算手段674の出力でアクチュエータを駆動することにより上述した目的を達成する。
(4)請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の作業機の姿勢角制御装置において、作業アタッチメントの姿勢角が目標値に対して遅れているときは姿勢角偏差Δδに基づいて第1の回転速度Tv4をより大きくし、作業アタッチメントの姿勢角が目標値に対して進んでいるときは姿勢角偏差Δδに基づいて第1の回転速度Tv4をより小さくするように第1の回転速度Tv4を補正する速度補正手段601〜608をさらに備えることを特徴とする。
【0008】
なお、上記課題を解決するための手段では、わかりやすく説明するために実施の形態の図と対応づけたが、これにより本発明が実施の形態に限定されるものではない。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
−第一の実施の形態−
図6は本発明による姿勢角制御装置が搭載される従来から知られている作業機の一例を示す。この作業機は、下部走行体LT上に上部旋回体USを旋回可能に設けて成り、上部旋回体US上に第1アーム1、第2アーム2、第3アーム3およびこれらを駆動する第1シリンダ5、第2シリンダ6、第3シリンダ7を有し、第3アーム3の先端に回転掘削バケット4を装着し、第4シリンダ8でその姿勢角を図6(a)、(b)、(c)のように制御する。
【0010】
図1は、本発明の第一の実施の形態による作業アタッチメントの姿勢角制御装置を示す図である。図6に示した作業機において、各アームの対地角度および相対角度を図7のように定義する。すなわち、図7において、点Oを第1アーム1の回動支点とし、第1アーム1の対地角度をα,第2アーム2の第1アーム1に対する相対角度をT2,第3アーム3の第2アーム2に対する相対角度をT3,バケット4の第3アーム3に対する相対角度をT4とすると、バケット4の対地姿勢角δは次式(1)となる。
【数1】
δ=α−T2 −T3 −T4 (1)
【0011】
図1において、角度検出器101は第1アーム1の回動支点付近に取付けられ、周知の振り子機構とポテンショメ−タにより第1アーム1の対地角αを検出する。角度検出器102,103,104はそれぞれ第2アーム2,第3アーム3,バケット4の回動支点に取付けられ、周知のレバ−機構とポテンショメ−タにより第1アーム1と第2アーム2の相対角T2,第2アーム2と第3アーム3との相対角T3、第3アーム3とバケット4との相対角T4を検出する。201〜203はそれぞれ加算点であり、(1)式に示したバケットの姿勢角δはこれらの加算点201〜203で演算される。301は目標となるバケット姿勢角δ0を保持する記憶器で、本実施の形態では制御開始時のバケット姿勢角を記憶保持する。302は加算点で、目標となるバケット姿勢角δ0と実際のバケット姿勢角δとの偏差Δδを次式(2)のように演算する。
【数2】
Δδ=δ−δ0 (2)
【0012】
アーム回動速度演算回路400は図示しない軌跡制御装置の一部であり、バケット取り付け点(図6のPB)の軌跡を制御するように演算された各アームの回動速度αv ,Tv2,Tv3を出力する。たとえば、第1アーム1を固定して、第2アーム2、第3アーム3で軌跡制御する場合の各アームの回動速度は次式(3)で演算することができる。
【数3】
【0013】
バケット姿勢角を一定に保つためには、(1)式の両辺を時間微分して次式(4)で求める補正前のバケット回動速度Tv4に制御する。
【数4】
δv=αv−Tv2−Tv3−Tv4=0
∴Tv4=αv−Tv2−Tv3 (4)
ただし:δvはバケット4の回動速度
【0014】
501、502は加算点であり(4)式のバケットの回動速度Tv4を算出する。姿勢角偏差Δδおよびバケット回動速度Tv4は後述するバケット回動速度補正回路600へ入力され、バケット回動速度Tv4は、姿勢角偏差Δδに基づいて補正されて回動速度Tv4kとして出力される。701は関数発生器であり、バケット角T4が入力されるとこのバケット角T4をリンク補正するための係数に変換する。702は乗算器であり、変換された係数と補正後のバケット回動速度Tv4k とを乗算して、バケットシリンダ速度を算出する。703は係数器であり、この703はシリンダ速度にバケットシリンダ8の受圧面積を乗算してバケットシリンダ流量制御値Q4を次式(5)を用いて演算する。なお、シリンダ面積a4は実際にはロッド側とボア側では異なるので、伸縮に基づいて適宣切り換えて用いる。
【数5】
Q4 =a4・f(T4)・Tv4k (5)
【0015】
図2は、第一の実施の形態によるバケット回動速度補正回路600の詳細を示す図である。関数発生器650は、姿勢角偏差Δδに基づいた作業アタッチメントの回動速度Tv4dを出力する。この関数発生器650は、姿勢角偏差Δδが正の方向に大きくなるときは正の回動速度Tv4dを出力し、姿勢角偏差Δδが負の方向に大きくなるときは負の回動速度Tv4dを出力するフィードバック制御系を構成する。なお、この関数発生器650はその入出力特性に不感帯を持たない。また、関数発生器650の最大出力値は無制限ではなく、回路の構成により所定の値に制限される。加算点651は、上述した加算点501および502で算出されたバケットの回動速度Tv4と上記関数発生器650から出力される作業アタッチメントの姿勢角偏差Δδに基づいた回動速度Tv4dとを加算する。加算点651の出力は、制限回路660に入力される。制限回路660は、負リミッタ回路661と正リミッタ回路662および切換器663とで構成され、切換器663により正リミッタ回路661および負リミッタ回路662のいずれか一方で制限された信号が出力される。切換器663は符号器604からの出力により接点a、bが切換えられる。
【0016】
符号器604は、上述した加算点501および502で算出された補正前のバケット回動速度Tv4の正負符号を判定し、判定した符号により切換器663の接点を切換える。すなわち、バケット回動速度Tv4の符号が正のとき切換器663の接点をa側に切換え、負のときb側に切換える。負リミッタ回路661は入力信号が負のときは0を出力し、入力信号が0または正のときは入力信号に基づいた信号を出力する。正リミッタ回路662は入力信号が正のときは0を出力し、入力信号が0または負のときは入力信号に基づいた信号を出力する。
【0017】
このような図2の回動速度補正回路600は、符号器604の出力が正のとき、切換器663で負リミッタ回路661側に切換えられるので、加算点651から出力される値が0以上である場合のみ信号を出力する。反対に、符号器604の出力が負のとき、切換器663で正リミッタ回路662側に切換えられるので、加算点651から出力される値が0以下である場合のみ信号を出力する。また、Tv4が0のときは、Tv4が0となる以前に出力していた符号に基づいた信号を出力する(次式(6))。
【数6】
【0018】
上述した第一の実施の形態による作業機の姿勢角制御についてさらに詳細に説明する。図示しない電源スイッチが投入されると、角度検出器101〜104で検出された角度α,T2,T3,T4に基づいて加算点201〜203でバケットの姿勢角δが演算される。アームの制御が開始されると、その開始時のバケット姿勢角δ0が記憶器301に保持され、以後、姿勢角偏差Δδが加算点302で演算される。一方、アーム回動速度演算回路400で演算された各アームの回動速度αv ,Tv2 ,Tv3 に基づいて加算点501,502はバケット姿勢角を一定に保つために補正前のバケットの回動速度Tv4を演算する。バケット回動速度補正回路600は、姿勢角偏差Δδに基づいてフィードバック量として関数発生器650から出力される作業アタッチメントの回動速度Tv4dとバケット回動速度Tv4とを加算点651で加算し、この加算結果Tv4d+Tv4を正および負のリミッタ回路661、662に入力する。一方、符号器604は、入力されたバケット回動速度Tv4の符号を判定し、判定した符号に基づいて切換器663を切換える。この結果、加算点651から出力される加算値に対して切換器663で選択された負リミッタ回路661あるいは正リミッタ回路662が出力を制限し、補正後のバケット回動速度Tv4k を上式(6)のように出力する。
【0019】
ここで、姿勢角偏差Δδと補正前のバケット回動速度Tv4の符号の関係を整理すると次のようになる。
▲1▼Tv4>0でΔδ>0のときは、バケットシリンダ伸び方向で偏差修正も伸び方向である(バケットの回動が遅れている)。
▲2▼Tv4<0でΔδ<0のときは、バケットシリンダ縮み方向で偏差修正も縮み方向である(バケットの回動が遅れている)。
▲3▼Tv4>0でΔδ<0のときは、バケットシリンダ伸び方向で偏差修正は縮み方向である(バケットの回動が進んでいる)。
▲4▼Tv4<0でΔδ>0のときは、バケットシリンダ縮み方向で偏差修正は伸び方向である(バケットの回動が進んでいる)。
Tv4>0である▲1▼と▲3▼では、(Tv4d+Tv4)>0のときフィードバック制御とフィードフォワード制御によって姿勢角偏差を減少させるが、(Tv4d+Tv4)<0のとき補正値を0とする。一方、Tv4<0である▲2▼と▲4▼では、(Tv4d+Tv4)<0のときフィードバック制御とフィードフォワード制御によって姿勢角偏差を減少させるが、(Tv4d+Tv4)>0のとき補正値を0とする。すなわち、制限回路660は、加算点651で加算された回動速度が補正前のバケット回動速度Tv4と同方向の場合は加算された回動速度を出力し、逆方向の場合は加算された回動速度を出力しないように制限する。
【0020】
図3(a)は、補正前のバケットの回動速度Tv4>0における姿勢角偏差Δδと補正後のバケット回動速度Tv4kの関係を表すグラフである。図中の細い線L1は補正前のバケットの回動速度Tv4を示す線であり、本実施の形態ではフィードフォワード量である。図中の太い線L2は本実施の形態による補正後のバケット回動速度Tv4kである。なお、参考のために第1の従来技術による補正後の回動速度と第2の従来技術による補正後の回動速度をそれぞれ図3(d)および(e)に示した。図3(d)におけるフィードフォワード量は本実施の形態と同じTv4であり、補正後の回動速度Tv4kを波形Ldで示す。また、図3(e)におけるフィードフォワード量は、後述する第二の実施の形態と同じTv4に姿勢角偏差Δδの大きさと方向に基づいた係数をかけたものであり、補正後の回動速度Tv4kを波形Leで示す。
【0021】
本実施の形態による図3(a)の波形L2を従来技術による図3(d)および(e)の波形LdおよびLeと比較すると、波形L2ではフィードバック制御で不感帯を設けていないから波形L1とL2が一致する区間がなくなり、偏差Δδの全域で姿勢角精度が改善されることがわかる。また、波形L2が姿勢角偏差Δδに基づいて一様に増減するので、偏差Δδが大きくなるとより大きな制御量をが得られることがわかる。さらに、波形L2では、補正後の回動速度Tv4kの符号が変化しないことがわかる。
【0022】
したがって、以上説明したように第一の実施の形態によれば、以下のような作用効果が得られる。
(1)姿勢角偏差Δδに基づいたフィードバック制御に不感帯を設けないから姿勢角と目標値との偏差Δδが小さいときにも姿勢角精度を改善することができ、姿勢角偏差全域にわたり姿勢角精度を改善できる。
(2)補正後の回動速度の符号が反転したときは、フィードフォワード制御と逆方向の回動速度を出力をしないようにしたからハンチングを防止できる。
【0023】
−第二の実施の形態−
図4は、第二の実施の形態によるバケット回動速度補正回路600Aの詳細を示す図である。図4における関数発生器650および制限回路660については第一の実施の形態と同じであり、その説明を省略する。相違点は、加算点651で加算されるTv4に姿勢角偏差Δδの大きさと方向に基づいた係数を掛けるようにしたものである。
【0024】
図4において、601は絶対値変換器、602は符号反転器であり、入力された姿勢角偏差Δδをそれぞれ|Δδ|および−|Δδ|に変換する。603と604は、それぞれ姿勢角偏差Δδと補正前のバケット回動速度Tv4の符号を判定する符号器、605は、符号器603および604の判定結果を比較する排他的論理和回路である。606は|Δδ|および−|Δδ|のいずれか一方を選択する切換器であり、符号器603および604で判定された符号が不一致のとき排他的論理和回路605からの切換信号で切換器606の接点がb側に切換わり、または、符号が一致したときは切換器606の接点がa側に切換わり、それぞれ|Δδ|、−|Δδ|を関数発生器607へ入力する。
【0025】
この関数発生器607は、入力が正のときは出力が減少し、入力が負のときは出力が増加する係数cを出力する。なお、入力が0のとき、すなわち、姿勢角と目標値との偏差Δδ=0のときは係数c=1を出力する。また、関数発生器607の最大出力値は無制限ではなく、回路の構成により所定の値に制限される。関数発生器607の出力と補正前のバケット回動速度Tv4とが乗算器608へ入力され、上述した係数cと補正前のバケット回動速度Tv4が乗算されて次式(7)による信号が乗算器608から出力される。
【数7】
OUT(608)=c・Tv4 (7)
【0026】
したがって、上式(6)のTv4に代えて式(7)を代入すれば、第二の実施の形態によるバケット回動速度補正回路600Aの出力は次式(8)のように表すことができる。
【数8】
【0027】
上述した第二の実施の形態による作業機の姿勢角制御についてさらに詳細に説明する。図示しない電源スイッチが投入され、バケット姿勢角を一定に保つために補正前のバケットの回動速度Tv4を演算するまでは第一の実施の形態と同じである。図4によるバケット回動速度補正回路600Aは、入力された姿勢角偏差Δδと補正前のバケット回動速度Tv4の符号から、バケットの回動が目標値に対して進んでいるか、あるいは遅れているかを排他的論理和回路605で判定する。バケットの回動が目標値より遅れていると判定されたとき、切換器606は−|Δδ|を選択し、補正前のバケット回動速度Tv4に対して1より大きな係数cをかけ、バケットの回動が目標値より進んでいると判定されたとき、切換器606は|Δδ|を選択し、補正前のバケット回動速度Tv4に対して1より小さな係数cをかけて上式(7)の出力値が乗算器608から出力される。すなわち、Tv4とΔδの符号が一致する上述した▲1▼と▲2▼の場合にはバケットの回動が遅れているので、切換器606をa接点とすることにより、補正前のバケット回動速度Tv4を増加させる方向にフィードフォワード量を増加させて姿勢角偏差を減少させる。Tv4とΔδの符号が不一致である▲3▼と▲4▼の場合にはバケットの回動が進んでいるので、切換器606をb接点とすることにより、補正前のバケット回動速度Tv4を減少させる方向にフィードフォワード量を減少させて姿勢角偏差を減少させる。そして、姿勢角偏差Δδに基づいてフィードバック量として関数発生器650から出力される作業アタッチメントの回動速度Tv4dと、乗算器608の出力OUT(608)との加算値を加算点651から制限回路660に入力する。制限回路660は、入力された加算値の出力を制限し、補正後のバケット回動速度Tv4kを上式(8)のように出力する。
【0028】
図3(b)は、補正前のバケットの回動速度Tv4>0における姿勢角偏差Δδと補正後のバケット回動速度Tv4kの関係を表すグラフである。図中の細い線L11は、乗算器608の出力であるフィードフォワード量である。すなわち、姿勢角偏差Δδの大きさと符号に基づいて乗算器608から出力されるc・Tv4を示す。太い線L12は、本実施の形態による補正後のバケット回動速度Tv4kである。図3(d)の第1の従来技術による補正後の回動速度Tv4kを示す波形Ldおよび図3(e)の第2の従来技術による補正後の回動速度Tv4kを示す波形Leと比較すると、図3(b)に示す補正後の回動速度Tv4kの波形L12は姿勢角偏差Δδに対する傾きが大きいので、偏差Δδの変化に対してより大きな制御量を得られることがわかる。
【0029】
以上説明したように第二の実施の形態によれば、第一の実施の形態における作用効果に加えて、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)姿勢角偏差Δδに基づいてフィードフォワード量を変化させて回動速度を補正するようにしたから、姿勢角偏差Δδが生じたときの姿勢角制御の追従性がよくなり、姿勢角精度が向上する。
【0030】
−第三の実施の形態−
図5は、第三の実施の形態によるバケット回動速度補正回路600Bの詳細を示す図である。第二の実施の形態との相違点は、不感帯付加回路670を追加した点であるから、主に不感帯付加回路670について説明し、その他の説明は省略する。図5において、不感帯付加回路670は、関数発生器671および672と、切換器673と、加算点674とから構成される。負の関数発生器671は、入力される姿勢角偏差Δδの値が所定値−p以下のときは入力の大きさに基づいた負の値Tv4aを出力し、入力される偏差Δδが増加して0に近づくと、入力値Δδが所定の値−pより大きい領域では出力Tv4aを0に制限する。同様に正の関数発生器672は、入力される偏差Δδが所定値+p以上のときは入力の大きさに基づいた正の値Tv4aを出力し、入力される偏差Δδが減少して0に近づくと、入力値Δδが所定の値+pより小さい領域では出力Tv4aを0に制限する。なお、関数発生器671および672の最大出力値は無制限ではなく、回路の構成により所定の値に制限される。
【0031】
切換器673は、第一の実施の形態における切換器663と同様に切換わる。すなわち、バケット回動速度Tv4の符号が正のときは切換器673の接点はa側に切換えられ、負のときはb側に切換えられる。加算点674は、制限回路660から出力される信号と切換器673で選択される信号とを加算する。
【0032】
したがって、第二の実施の形態によるバケット回動速度補正回路600Bの出力に不感帯付加回路670を追加することにより第三の実施の形態によるバケット回動速度補正回路600Cが構成され、この回路の出力は次式(9)のように表すことができる。
【数9】
【0033】
上述した第三の実施の形態による作業機の姿勢角制御についてさらに詳細に説明する。図示しない電源スイッチが投入され、制限回路660からの出力を得るまでは第二の実施の形態と同じである。第二の実施の形態による制御回路では、上述したようにTv4とΔδの符号が不一致である▲3▼と▲4▼の場合にはバケットの回動が進んでいるので、補正前のバケット回動速度Tv4を減少させるようにフィードフォワード量を減少させて姿勢角偏差を減少させるようにした。これに対して、本実施の形態による制御回路600Bでは、前述の▲3▼と▲4▼の場合、補正前のバケット回動速度Tv4と逆方向の姿勢角偏差Δδに基づいた回動速度Tv4aを不感帯付加回路670において加算するようにした。さらに、補正後の回動速度Tv4kの符号が反転する付近( -p<Δδ<p)に不感帯を設け、姿勢角偏差Δδに基づいた作業アタッチメントの回動速度Tv4aを加算点674で加算するようにしたので、補正後のバケット回動速度Tv4kが上式(9)のように出力される。
【0034】
図3(c)は、補正前のバケットの回動速度Tv4>0における姿勢角偏差Δδと補正後のバケット回動速度Tv4kの関係を表すグラフである。図中の細い線L11は、乗算器608の出力であるフィードフォワード量である。すなわち、姿勢角偏差Δδの大きさと符号に基づいて乗算器608から出力されるc・Tv4を示す。太い線L22は、本実施の形態による補正後のバケット回動速度Tv4kである。第二の実施の形態による制御量を示す図3(b)の波形L12と比較すると、図3(c)の波形L22では、姿勢角偏差Δδが所定値−pより小さいときは補正前の回動速度Tv4と逆方向の回動速度Tv4kが出力されることがわかる。さらに、従来技術による補正後の回動速度を示す図3(d)の波形Ldおよび図3(e)の波形Leと比較すると、波形L22には制御量Tv4kの符号が反転する領域において、Tv4kが所定の区間変化しないように不感帯が得られていることがわかる。
【0035】
以上説明したように第三の実施の形態によれば、第一および第二の実施の形態における作用効果に加えて、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)バケットの回動が目標値に対して進んだときは、フィードフォワード量と逆方向の姿勢角偏差Δδに基づいた制御を行うようにしたから、姿勢角制御の追従性がよくなるとともに姿勢角精度が向上する。
(2)補正後の回動速度の符号が反転する領域で、姿勢角偏差Δδが所定値−p以内では不感帯を設けたからハンチングを防止することができる。
【0036】
なお、第三の実施の形態の説明では第1の回動速度Tv4を補正する速度補正手段601〜608を含めて説明したが、これらは含めなくてもよい。
【0037】
特許請求の範囲における各構成要素と、発明の実施の形態における各構成要素との対応について説明すると、角度検出器101〜104と加算点201〜203が姿勢角検出手段に、加算点302が偏差演算手段に、補正前のバケット回動速度Tv4が第1の回転速度に、アーム回動速度演算回路400と加算点501および502が第1の回転速度演算手段に、姿勢角偏差Δδに基づいた作業アタッチメントの回動速度Tv4dが第2の回転速度に、関数発生器650が第2の回転速度演算手段に、加算点651が第1の加算手段に、制限回路660が制限手段に、作業アタッチメント回動速度補正回路601〜608が速度補正手段に、補正前のバケット回動速度Tv4と逆方向の姿勢角偏差Δδに基づいた回動速度Tv4aが第3の回転速度に、関数発生器671〜672および切換器673が第3の回転速度演算手段に、加算点674が第2の加算手段にそれぞれ対応する。
【0038】
なお、本発明を適用するにあたっては以上の実施例の各構成要素を次のようにしてもよい。
イ)アームは3本に限定されない。
ロ)アーム回動速度演算回路400を軌跡制御装置の一部としたが、他の制御装置、たとえば、手動制御装置としても良い。すなわち、手動操作レバーにより第1アーム1〜第3アーム3の速度指令値を出力するものでもよい。
ハ)アーム回動速度を演算値としたが、角度検出器101〜103からの出力を微分して用いても良い。
ニ)関数発生器607の偏差0に対する係数cを1としたが、他の数値をとることもできる。
ホ)係数cを関数発生器607により求めたが、演算器その他の手段によって演算して求めても良い。
ヘ)バケットを油圧シリンダで駆動したが、油圧に限定されず、また油圧モ−タ,油圧ロ−タリアクチュエータなどその他のアクチュエータを用いることができる。
ト)回転掘削バケットに適用するだけでなく、その他の各種作業アタッチメントにも使用できる。
チ)第1アーム1の角度を上部旋回体に対する相対角で検出し、作業機本体の傾斜角を検出して相対角を補正しても良い。
リ)アームを旋回体に置き換えることにより、旋回体の旋回角に応じて作業アタッチメントの方向を制御するような用途にも適用できる。
【0039】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明によれば、次のような効果を奏する。
(1)請求項1の発明では、作業アタッチメントの第1の回転速度と作業アタッチメントの姿勢角偏差に基づいた第2の回転速度とを加算し、加算した回転速度が第1の回転速度と逆方向の場合は加算した回転速度を出力しないように制限したから、加算した回転速度を第1の回転速度の方向に出力したり逆方向に出力したりすることがなくなる。この結果、姿勢角制御のための制御量の符号が反転する姿勢角偏差付近のハンチングを防止する効果がある。
(2)請求項2の発明では、請求項1の構成に加えて、作業アタッチメントの姿勢角が目標値に対して遅れているときは第1の回転速度を姿勢角偏差に基づいてより大きくし、進んでいるときは姿勢角偏差に基づいてより小さくするように補正したから、請求項1と同様の効果を奏するとともに、より速く作業アタッチメントの姿勢角を目標値に近づけることができる。
(3)請求項3の発明では、請求項1および2の構成に加えて、作業アタッチメントの姿勢角が目標値に対して進み、姿勢角偏差が所定値を越える場合には、第1の回転速度と逆方向の姿勢角偏差に基づいた第3の回転速度を制限手段の出力に加算したから、請求項1および2と同様の効果を奏するとともに、所定値を越えて進んだ作業アタッチメントの姿勢角を、より速く目標値に近づけることができ、さらに、姿勢角偏差付近でのハンチングを防止する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施の形態による作業アタッチメントの姿勢角制御装置を示す図である。
【図2】第一の実施の形態によるバケット回動速度補正回路600の詳細図である。
【図3】補正前のバケットの回動速度Tv4>0の場合の姿勢角偏差Δδと補正後のバケット回動速度Tv4kの関係を示すグラフである。
【図4】第二の実施の形態によるバケット回動速度補正回路600Aの詳細図である。
【図5】第三の実施の形態によるバケット回動速度補正回路600Bの詳細図である。
【図6】多関節基礎用作業機の一例を示す図である。
【図7】作業機における各アームの対地角度および相対角度の定義を示す図である。
【符号の説明】
1〜3…アーム、4…回転掘削バケット、5〜8油圧シリンダ、9…電気油圧変換弁、101〜104…角度検出器、201〜203…加算点、301…記憶器、302…加算点、400…アーム回動速度演算回路、501、502…加算点、600、600A、600B…作業アタッチメント回動速度補正回路、601…絶対値変換器、602…符号反転器、603、604…符号器、605…排他的論理和回路、606…切換器、607…関数発生器、608…乗算器、650…関数発生器、651…加算点、660…制限回路、661…負リミッタ回路、662…正リミッタ回路、663…切換器、670…不感帯付加回路、671、672…関数発生器、673…切換器、674…加算点、701…関数発生器、608…乗算器、701…関数発生器、702…乗算器、703…係数器
Claims (4)
- 基台に回転可能に取り付けられた駆動体に装着され、姿勢角をアクチュエータにより制御される作業アタッチメントの姿勢角を検出する姿勢角検出手段と、
前記姿勢角検出手段で検出された値に基づく前記作業アタッチメントの姿勢角とその目標値との偏差を演算する偏差演算手段と、
前記駆動体の回転に拘らず前記姿勢角を前記目標値に維持するために必要な前記作業アタッチメントの第1の回転速度を演算出力する第1の回転速度演算手段と、
前記姿勢角偏差に基づいた前記作業アタッチメントの第2の回転速度を演算出力する第2の回転速度演算手段と、
前記演算された第1と第2の回転速度を加算する加算手段とを有する作業アタッチメントの姿勢角制御装置において、
前記加算された回転速度が第1の回転速度と同方向の場合は前記加算された回転速度を出力し、逆方向の場合は前記加算された回転速度を出力しないように制限する制限手段を備え、この制限手段の出力で前記アクチュエータを駆動することを特徴とする作業機の姿勢角制御装置。 - 基台に回転可能に取り付けられた駆動体に装着され、姿勢角をアクチュエータにより制御される作業アタッチメントの姿勢角を検出する姿勢角検出手段と、
前記姿勢角検出手段で検出された値に基づく前記作業アタッチメントの姿勢角とその目標値との偏差を演算する偏差演算手段と、
前記駆動体の回転に拘らず前記姿勢角を前記目標値に維持するために必要な前記作業アタッチメントの第1の回転速度を演算出力する第1の回転速度演算手段と、
前記姿勢角偏差に基づいた前記作業アタッチメントの第2の回転速度を演算出力する第2の回転速度演算手段と、
前記演算された第1と第2の回転速度を加算する加算手段とを有する作業アタッチメントの姿勢角制御装置において、
前記作業アタッチメントの姿勢角が前記目標値に対して遅れているときは前記姿勢角偏差に基づいて前記第1の回転速度をより大きくし、前記作業アタッチメントの姿勢角が前記目標値に対して進んでいるときは前記姿勢角偏差に基づいて前記第1の回転速度をより小さくするように前記第1の回転速度を補正する速度補正手段と、
前記加算された回転速度が第1の回転速度と同方向の場合は前記加算された回転速度を出力し、逆方向の場合は前記加算された回転速度を出力しないように制限する制限手段とを備え、この制限手段の出力で前記アクチュエータを駆動することを特徴とする作業機の姿勢角制御装置。 - 基台に回転可能に取り付けられた駆動体に装着され、姿勢角をアクチュエータにより制御される作業アタッチメントの姿勢角を検出する姿勢角検出手段と、
前記姿勢角検出手段で検出された値に基づく前記作業アタッチメントの姿勢角とその目標値との偏差を演算する偏差演算手段と、
前記駆動体の回転に拘らず前記姿勢角を前記目標値に維持するために必要な前記作業アタッチメントの第1の回転速度を演算出力する第1の回転速度演算手段と、
前記姿勢角偏差に基づいた前記作業アタッチメントの第2の回転速度を演算出力する第2の回転速度演算手段と、
前記演算された第1と第2の回転速度を加算する第1の加算手段とを有する作業アタッチメントの姿勢角制御装置において、
前記加算された回転速度が第1の回転速度と同方向の場合は前記加算された回転速度を出力し、逆方向の場合は前記加算された回転速度を出力しないように制限する制限手段と、
前記作業アタッチメントの姿勢角が前記目標値に対して遅れている場合には0を、前記姿勢角が前記目標値に対して進んでいて前記姿勢角偏差が所定値以内にある場合には0を、前記姿勢角が前記目標値に対して進んでいて前記姿勢角偏差が所定値を越える場合には前記姿勢角偏差に基づいた前記第1の回転速度と逆方向の演算値を、それぞれ第3の回転速度として出力する第3の回転速度演算手段と、
前記第3の回転速度と前記制限手段の出力を加算する第2の加算手段とを備え、この第2の加算手段の出力で前記アクチュエータを駆動することを特徴とする作業機の姿勢角制御装置。 - 請求項3に記載した作業機の姿勢角制御装置において、
前記作業アタッチメントの姿勢角が前記目標値に対して遅れているときは前記姿勢角偏差に基づいて前記第1の回転速度をより大きくし、前記作業アタッチメントの姿勢角が前記目標値に対して進んでいるときは前記姿勢角偏差に基づいて前記第1の回転速度をより小さくするように前記第1の回転速度を補正する速度補正手段をさらに備えることを特徴とする作業機の姿勢角制御装置。
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