JP3802452B2 - タイヤ試験機とこれに用いるスピンドル装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤ試験機とこれに用いるスピンドル装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
タイヤのユニフォミティ(タイヤ特性の周上での静的及び動的均一性)を測定するタイヤ試験機は、通常、タイヤを上下方向の軸心回りに回転自在に保持するスピンドル装置と、このスピンドル装置の上下リムに装着されたタイヤの外周面に回転ドラムを押し付けるドラム装置とを同じメインフレーム内にに装着することによって構成されている。
【0003】
かかるタイヤ試験機のスピンドル装置としては、従来より、次の二つのタイプのものが知られている。
(1) 上リムを下端部に有する上下方向の軸心回りに回転自在な上主軸と、下リムを上端部に有する上下方向の軸心回りに回転自在な下主軸と、下主軸を上下動させる昇降機構とを備え、上主軸の下端面に形成したテーパー凹部に下主軸の上端面に突設したテーパー突部を嵌合することにより、両主軸を同軸心状に位置決めするようにしたもの(例えば、特開平7−190898号公報参照:以下、上下軸タイプという。)。
(2) 上リムを上端部に有する上下方向の軸心回りに回転自在に設けられた主軸と、この主軸に対して外嵌可能となるように同軸心状に配置されかつ下リムを上端部に有する筒軸と、主軸を上下動させる昇降機構と、上リムと下リムとでタイヤを装着できる状態になるまで主軸を筒軸に外嵌させたときにその両軸の上下方向における相対位置を位置決めする位置決め機構と、を備えたもの(例えば、特開平11−223571号公報参照:以下、内外軸タイプという。)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種のタイヤ試験機では、通常、タイヤの回転速度が約60rpm程度に設定されており、この場合のスピンドル装置の固有振動数は40Hzになるとされている。そして、タイヤの回転速度がそれより大きくなる高速回転での測定を行う場合には、スピンドル装置の固有振動数と測定周波数が重なって測定精度に影響する恐れがあるため、この場合には、スピンドル装置の固有振動数を通常より増大させる必要がある。
【0005】
しかし、従来の上下軸タイプのスピンドル装置では、上主軸の下端面に形成したテーパー凹部に下主軸の上端面に突設したテーパー突部を嵌合させて両主軸を同軸心状に位置決めしているので、上下主軸の接続端部でのぶれが生じやすく、両軸を一体化した場合の剛性が比較的低いものであった。
また、従来の内外軸タイプのスピンドル装置では、位置決め機構によって両軸の上下方向における相対位置を位置決めしているだけであるから、主軸と筒軸が径方向にがたつきやすく、この場合においても、両軸を一体化した場合の剛性が比較的低いものであった。
【0006】
このため、前記従来のスピンドル装置では、上下軸タイプ及び内外軸タイプのいずれにおいても、その固有振動数をそれほど増大させることができず、タイヤを高速回転させた状態では測定の周波数と共振してしまい、ユニフォミティの測定を正確に行うことができなかった。
本発明は、このような実情に鑑み、両軸を一体化した場合のスピンドル装置の固有振動数を向上できるようにして、高速回転域でのユニフォミティの測定を正確に行うことができるタイヤ試験機とこれに用いるスピンドル装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は次の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明は、上下方向の軸心回りに回転自在に設けられかつ上リム及び下リムのうちの一方を有する主軸と、この主軸に対して外嵌可能となるように同軸心状に配置されかつ前記上リム及び下リムのうちの他方を有する筒軸と、前記筒軸と主軸との間の上下方向における相対距離を変更するための昇降機構と、前記上リムと下リムとでタイヤを装着できる状態になるまで前記筒軸を前記主軸に外嵌させたときにその両軸の上下方向における相対位置を位置決めする位置決め機構と、を備えているタイヤ試験機のスピンドル装置において、前記主軸の外周面と筒軸の内周面との間で径方向に膨張してこれら両軸を固定するチャック機構が設けられていることを特徴とする。
【0008】
上記の本発明によれば、チャック機構が主軸の外周面と筒軸の内周面との間で径方向に膨張してこれら両軸を固定するようになっているので、両軸を一体化した場合のスピンドル装置の固有振動数が通常(40Hz)よりも大幅に向上し、タイヤを通常(60rpm)よりも高速に回転させた状態であっても、そのユニフォミティを正確に測定することができる。
【0009】
本発明において、上記チャック機構は、より具体的には、外テーパー面を外周側に有する第一スリーブと、前記外テーパー面に摺接する内テーパー面を内周側に有する第二スリーブと、これら第一スリーブと第二スリーブとの間の上下方向における相対位置を変更するための締め付け手段とから構成することができる。
さらに好ましくは、上下方向の軸心回りに回転自在に設けられかつ上リム及び下リムのうちの一方を有する主軸と、この主軸に対して外嵌可能となるように同軸心状に配置されかつ前記上リム及び下リムのうちの他方を端部に有する筒軸と、前記筒軸と主軸との間の上下方向における相対距離を変更するための昇降機構と、前記上リムと下リムとでタイヤを装着できる状態になるまで前記筒軸を前記主軸に外嵌させたときにその両軸の上下方向における相対位置を位置決めする位置決め機構と、前記主軸の外周面と筒軸の内周面との間で径方向に膨張してこれら両軸を固定するチャック機構と、を備えているタイヤ試験機のスピンドル装置であって、前記チャック機構は、外テーパー面を外周側に有する第一スリーブと、前記外テーパー面に摺接する内テーパー面を内周側に有する第二スリーブと、これら第一スリーブと第二スリーブとの上下方向における相対位置を変更し、両スリーブのテーパー面による楔作用によって前記主軸と筒軸との一体化を行う締め付け手段と備え、前記締め付け手段は、前記第一スリーブ又は第二スリーブのいずれか一方を押圧して上下動させる一対のリングピストンを前記主軸と筒軸との間で当該スリーブの上下に分けて備えているとよい。
【0010】
加えて、前記第一スリーブは、第二スリーブより上下方向の長さが長くなるように形成され、且つ第一スリーブの上端部及び下端部が第二スリーブの上端部及び下端部から突出するように第二スリーブ内に嵌り込んでおり、前記第一スリーブの上端部及び下端部に、前記上下一対のリングピストンが当接する構成となっているようにするとよい。
【0011】
また、前記第一スリーブ及び第二スリーブの内周面の略中央部に、凹部が形成される構成とするとよい。
また、本発明は、メインフレームと、このフレーム内においてタイヤを上下方向の軸心回りに回転自在に保持するスピンドル装置と、このスピンドル装置の上下リムに装着されたタイヤの外周面に回転ドラムを押し付けるドラム装置と、タイヤをメインフレーム内に搬入してスピンドル装置にセットするためのコンベア装置と、を備えているタイヤ試験機において、前記スピンドル装置として前述したチャック機構付きのものが採用され、回転ドラムを駆動する駆動モータが前記ドラム装置に設けられているとともに、タイヤのユニフォミティを測定するための荷重センサが前記スピンドル装置に設けられていることを特徴とする。
【0012】
この場合、ドラム装置の回転ドラムが駆動側でかつスピンドル装置に装着されたタイヤが従動側となり、しかも、その従動側のスピンドル装置においてタイヤのユニフォミティを直接測定することになるので、駆動モータの動力が荷重センサの測定値に影響を及ぼさなくなり、高速回転時におけるタイヤのユニフォミティの測定をより正確に行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
図3及び図4は本発明を採用したタイヤ試験機1の全体構造を示している。
かかるタイヤ試験機1は、メインフレーム2と、このフレーム2内においてタイヤを上下方向の軸心回りに回転自在に保持するスピンドル装置3と、このスピンドル装置3の上下リム4,5に装着されたタイヤ(図示せず)の外周面に回転ドラム6を押し付けるドラム装置7と、タイヤをメインフレーム2内に搬入してスピンドル装置3にセットするためのコンベア装置8とから主構成されている。
【0014】
このうち、メインフレーム2は、ほぼ長方形状の中空架台よりなるベース10と、このベース10上の左右両側(図3の左右両側)に立設された左右一対の支柱11,11と、この両支柱11,11の上端部同士に架設された上ビーム12と、この上ビーム12の中央部から前方(図4の左側)に片持ち状に突設された天板13と、を備えている。
【0015】
前記スピンドル装置3は、メインフレーム2内における左右方向(図3の左右方向)中央部でかつ前後方向(図4の左右方向)前部側に配置されている。このスピンドル装置3は、上下方向の軸心回りに回転自在となるようにベース10に取り付けられかつ下リム5を上端部に有する主軸14と、この主軸14に対して外嵌可能となるように同軸心状に配置されかつ上リム4を下端部に有する筒軸15と、この筒軸15を上下方向に昇降させて主軸14に着脱する昇降機構16と、を備えている。
【0016】
上記昇降機構16は、メインフレーム2の天板13上に立設された上部昇降シリンダ17と、このシリンダ17の下端から上下方向に出退自在となるように同シリンダ17に挿通された昇降ロッド18と、この昇降ロッド18の下端に取り付けられた吊り上げ部材19とから構成されている。吊り上げ部材19は、筒軸15の外周面に形成された係合溝20に係脱する可動フック21を備えており、この可動フック21で筒軸15を掴んだ状態で昇降ロッド18を昇降させることにより、筒軸15を主軸14の上端部に対して挿脱できるようになっている。
【0017】
前記コンベア装置8は、メインフレーム3内におけるスピンドル装置3とほぼ重なる位置に配置されている。このコンベア装置8は、スピンドル装置3の主軸14を前後から挟む状態で配置された前後一対のベルトコンベア22,22と、この各コンベア22,22の駆動プーリ23を駆動する搬送モータ24と、同各コンベア22,22を同時に昇降させる下部昇降シリンダ25と、を備えている。
【0018】
この下部昇降シリンダ25は、コンベア22がベース10上面にほぼ近接する最下位置(図1の状態)と、コンベア22がスピンドル装置3の主軸14の上端よりも若干上方に来る最上位置の間を行き来できるように、そのストローク量が設定されている。
前記ドラム装置7は、メインフレーム2内における左右方向中央部でかつ前後方向(図4の左右方向)後部側に配置されている。このドラム装置7は、メインフレーム2のベース10に対して前後方向に摺動自在に設けられた可動フレーム26と、上下方向の軸心回りに回転自在となるように可動フレーム26に取り付けられた前記回転ドラム6と、メインフレーム2内に設けられた前記スピンドル装置3に装着されているタイヤに向かって回転ドラム6を進退させる進退機構28と、を備えている。
【0019】
本実施形態のタイヤ試験機1では、タイヤ回転駆動力による測定値の影響をなくして、高速回転時におけるタイヤのユニフォミティの測定を正確に行うべく、回転ドラム6の駆動力によってタイヤを回転させ、従動側となるスピンドル装置3において荷重を測定するようにしている。このため、上記ドラム装置7の可動フレーム26の下部には、回転ドラム6を駆動するドラムモータ29が吊り下げ状に設けられており、タイヤのユニフォミティを測定するための三軸ロードセル等よりなる荷重センサ30がスピンドル装置3の主軸14に設けられている。
【0020】
図1及び図2に示すように、前記スピンドル装置3の主軸14は、通気路32を中心部に有する下部軸33と、この下部軸33の上端に連結されかつ後述する位置決め機構42を内部に有する上部軸34とからなり、下部軸33はベース10の上面に固定された支持筒35内に回転自在に挿通されている。下部軸33の下部は、支持筒35内に収納された軸受けスリーブ36内に設けられた下部ベアリング37によって回転自在に支持され、同下部軸33の上部は、軸受けスリーブ36の上端に連結された軸受けリング38内に設けられた上部ベアリング39によって回転自在に支持されている。
【0021】
下部軸34の上端部には取付フランジ40が一体に形成され、このフランジ40に前記下リム5が取り付けられている。スピンドル装置3の筒軸15は、主軸14の上半部分を構成する前記上部軸34に対して挿脱自在となっている。この筒軸15の下端部にも取付フランジ41が一体に形成され、このフランジ41に前記上リム4が取り付けられている。
【0022】
前記通気路32は、下部軸33の中心部を上下方向に貫通して上部軸34の下端部に至り、その位置で径外方向に分岐して上下リム4,5間の接続部分に至っている。このため、通気路32の下端部から圧縮空気を供給することで、上下リム3,4に装着されたタイヤ内に空気を入れることができる。なお、前記荷重センサ30は、軸受けリング38の外周部に取り付けられている。
【0023】
本実施形態のスピンドル装置3は、上リム4と下リム5とが互いに接合してタイヤを装着できる状態(図1の状態)になるまで筒軸15が下降したとき、その筒軸15と主軸14の上下方向における相対位置を位置決めする位置決め機構42を備えている。この位置決め機構42は、上部軸34の上端部に収納された径方向に出退自在なロック部材43と、このロック部材43を径外側に突出するロック位置と径内側に没入するアンロック位置のいずれかに切り換える切り換え部材44と、この切り換え部材44を主軸14の上端側から操作するための操作ロッド45とから構成されている。
【0024】
このうち、ロック部材43は、筒軸15の内周面に形成されたロック溝46に嵌合する係合突起を径外側端部に備えている。また、操作ロッド45は上部軸34の上端から更に上方に突出しており、かかる操作ロッド45の突出端部を一回押す毎に、切り換え部材44を介してロック部材43をロック位置又はアンロック位置のいずれかに切り換えられるようになっている。なお、操作ロッド45の突出端部に対する押動操作は、前記昇降機構16の吊り上げ部材19によって行われる。
【0025】
本実施形態のスピンドル装置3は、両軸14,15間の上下方向の相対移動を規制することを主目的とする上記位置決め機構42に加えて、主軸14の外周面と筒軸15の内周面との間で径方向に膨張してこれら両軸14,15の固定をより確実にするチャック機構47を筒軸側のリム(上リム4)の近傍に備えている。
【0026】
図2に示すように、このチャック機構47は、主軸15の外周面に当接する内周面を有しかつ外テーパー面48を外周側に有する第一スリーブ49と、その外テーパー面48に摺接する内テーパー面50が内周側に形成されかつ筒軸15の内周面に当接する外周面を有する第二スリーブ51と、これら第一スリーブ49と第二スリーブ51との間の上下方向における相対位置を変更するための締め付け手段52とから構成されている。
【0027】
互いに摺接する両テーパー面48,50のうち、第一スリーブ49の外テーパー面48は上方に向かうに従って先細り状となっており、第二スリーブ51の内テーパー面50は下方に向かうに従って先細り状となっている。また、第二スリーブ51は、その下端に形成された固定フランジ53を介して上下方向に相対移動しないように筒軸15に位置決めされている。
【0028】
本実施形態の締め付け手段52は、第一スリーブ49を油圧力で上下動させる上下一対のリングピストン54,55から構成されている。すなわち、第一スリーブ49は第二スリーブ51よりもやや大きい上下方向長さに形成され、この第一スリーブ49の上端縁に上リングピストン54が当接し、同スリーブ49の下端縁に下リングピストン55が当接している。
【0029】
また、この上リングピストン54の上部と下リングピストン55の下部には、それぞれ油室56,57が形成されており、この各油室56,57に対して、筒軸15の壁部内に形成した油路58を介して作動油を供給又は排出できるようになっている。このため、下側の油室57に作動油を供給して下リングピストン55を上昇させると、第一スリーブ49が第二スリーブ51に対して相対的に上昇し、この両スリーブ49,51のテーパー面48,50による楔作用によって、主軸14の外周面と筒軸15の内周面が同時に締め付けられて、これら両軸14,15が互いに一体化される。
【0030】
他方、上側の油室56に作動油を供給して上リングピストン54を下降させると、第一スリーブ49が第二スリーブ51に対して下降し、上記テーパー面48,50による楔作用が生じなくなり、主軸14の外周面と筒軸15の内周面に対する締め付けが解除される。
次に、上記構成を有するタイヤ試験機1の使用方法と作用を説明する。
【0031】
まず、本実施形態のタイヤ試験機1を用いてタイヤのユニフォミティを測定するには、昇降機構16の吊り上げ部材19を上昇させて筒軸15を主軸14から抜き取っておき、この状態で、最上位置にされたベルトコンベア22によってタイヤをメインフレーム2内に搬入してセンタリングし、同コンベア22を最下位置に下降してタイヤを主軸14の下リム5にセットする。
【0032】
その後、昇降機構16の吊り上げ部材19を下降させて筒軸15を主軸14の上半部分に嵌め込み、上下リム4,5が接合した時点で前記位置決め機構42とチャック機構47を作動させて両軸14,15をロックするとともに、ドラム装置7の可動フレーム26を前方に移動させて回転ドラム6を所定の荷重でタイヤに押し付ける。
【0033】
そして、ドラム装置7のドラムモータ29を作動してタイヤを高速で回転させ、この状態でタイヤのユニフォミティを測定する。なお、この測定が終わったあとは、各装置を上記と逆に操作することにより、測定済みのタイヤを機外に搬出することができる。
この際、本実施形態のタイヤ試験機1によれば、チャック機構47が主軸14の外周面と筒軸15の内周面との間で弾性変形により径方向に膨張してこれら両軸14,15とチャック機構47との相対的な径方向隙間をなくすことで、両軸14、15を固定するようになっているので、両軸14,15を一体化した場合のスピンドル装置3の固有振動数が通常(40Hz)よりも大幅に向上し、タイヤを通常(60rpm)よりも高速に回転させた状態であっても、そのユニフォミティを正確に測定することができる。
【0034】
また、本実施形態では、ドラム装置7の回転ドラム6が駆動側でかつスピンドル装置3に装着されたタイヤが従動側となり、しかも、その従動側のスピンドル装置3においてタイヤのユニフォミティを直接測定するようにしているので、タイヤの遠心力が荷重センサの測定値に影響を及ぼさなくなり、この点においても、高速回転時におけるタイヤのユニフォミティの測定を正確に行うことができる。
【0035】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、前記チャック機構47において、第一スリーブ49を上下不動にして第二スリーブ51を上下動させることにより、楔作用に伴う締め付け力の発現及び解除を行うようにすることもできる。
また、かかるチャック機構47は、図例のようないわゆるコレットチャック式のものだけでなく、筒軸側のリム近傍において径内方向に直線的に突出して主軸14の外周面を押圧する押圧体を有する油圧ピストンを筒軸15に固定することによって構成することもできる。
【0036】
更に、主軸14及び筒軸15と上下リム4,5との取付関係も図例のものに限られるものではなく、逆に、主軸14に上リム4を取り付けかつ筒軸15に下リム5を取り付けてもよいし、筒軸15を上下不動のものにして主軸14を昇降させるようにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、両軸を一体化した場合のスピンドル装置の固有振動数が向上するので、高速回転域でのユニフォミティの測定を正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 スピンドル装置の正面断面図である。
【図2】 スピンドル装置のチャック機構部分を拡大した拡大断面図である。
【図3】 タイヤ試験機の正面図である。
【図4】 タイヤ試験機の側面図である。
【符号の説明】
1 タイヤ試験機
2 メインフレーム
3 スピンドル装置
4 上リム
5 下リム
6 回転ドラム
7 ドラム装置
8 コンベア装置
14 主軸
15 筒軸
16 昇降機構
29 ドラムモータ(駆動モータ)
30 荷重センサ
42 位置決め機構
47 チャック機構
48 外テーパー面
49 第一スリーブ
50 内テーパー面
51 第二スリーブ
52 締め付け手段
Claims (4)
- 上下方向の軸心回りに回転自在に設けられかつ上リム及び下リムのうちの一方を有する主軸と、この主軸に対して外嵌可能となるように同軸心状に配置されかつ前記上リム及び下リムのうちの他方を端部に有する筒軸と、前記筒軸と主軸との間の上下方向における相対距離を変更するための昇降機構と、前記上リムと下リムとでタイヤを装着できる状態になるまで前記筒軸を前記主軸に外嵌させたときにその両軸の上下方向における相対位置を位置決めする位置決め機構と、前記主軸の外周面と筒軸の内周面との間で径方向に膨張してこれら両軸を固定するチャック機構と、を備えているタイヤ試験機のスピンドル装置であって、
前記チャック機構は、外テーパー面を外周側に有する第一スリーブと、前記外テーパー面に摺接する内テーパー面を内周側に有する第二スリーブと、これら第一スリーブと第二スリーブとの上下方向における相対位置を変更し、両スリーブのテーパー面による楔作用によって前記主軸と筒軸との一体化を行う締め付け手段と備え、
前記締め付け手段は、前記第一スリーブ又は第二スリーブのいずれか一方を押圧して上下動させる一対のリングピストンを前記主軸と筒軸との間で当該スリーブの上下に分けて備えていることを特徴とするタイヤ試験機のスピンドル装置。 - 前記第一スリーブは、第二スリーブより上下方向の長さが長くなるように形成され、且つ第一スリーブの上端部及び下端部が第二スリーブの上端部及び下端部から突出するように第二スリーブ内に嵌り込んでおり、
前記第一スリーブの上端部及び下端部に、前記上下一対のリングピストンが当接する構成となっていることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ試験機のスピンドル装置。 - 前記第一スリーブ及び第二スリーブの内周面の略中央部に、凹部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤ試験機のスピンドル装置。
- メインフレームと、このフレーム内においてタイヤを上下方向の軸心回りに回転自在に保持するスピンドル装置と、このスピンドル装置の上下リムに装着されたタイヤの外周面に回転ドラムを押し付けるドラム装置と、タイヤをメインフレーム内に搬入してスピンドル装置にセットするためのコンベア装置と、を備えているタイヤ試験機において、
前記スピンドル装置は請求項1〜3のいずれかに記載のスピンドル装置よりなり、回転ドラムを駆動する駆動モータが前記ドラム装置に設けられているとともに、タイヤのユニフォミティを測定するための荷重センサが前記スピンドル装置に設けられていることを特徴とするタイヤ試験機。
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