JP3801442B2 - 耐熱性・耐磨耗性ベンド管の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高温雰囲気での磨耗媒体の輸送や高温の磨耗媒体の輸送に適した耐熱性・耐磨耗性ベンド管の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、各種の産業分野で物質輸送に空気輸送管が使用されている。この空気輸送管では、直管部に比べて曲管部の内面磨耗が著しい。このため、その曲管部には、特に内面の耐磨耗性に優れた耐磨耗性ベンド管が使用される。この耐磨耗性ベンド管としては、例えば溶接可能な鋼等を素材とする母材ベンド管の内面に耐磨耗性金属を肉盛溶接したものが使用されているが、中径管以下の場合はその肉盛溶接が困難であり、また肉盛溶接が可能であっても、その肉盛により管内径が小さくなり、規定内径を得るのが難しく、その結果として肉盛厚さが著しく制限されるという問題がある。
【0003】
即ち、肉盛溶接後に規定内径を得るためには、その規定内径より大きい内径の母材ベンド管を使用する必要があるが、市販鋼管の内径はJISにより規定されているため、この規定により肉盛厚さが制限を受けることになる。これに対し、希望どおりの肉盛厚さを得ようとすると、母材ベンド管を別途製作する必要があり、コストや納期の面で大きな問題が生じる。
【0004】
この問題を解決するために、本出願人は母材ベンド管の外面に耐磨耗性金属を肉盛溶接し、その後、耐磨耗性硬化金属層を覆うように母材ベンド管の周囲に強化プラスチックを被覆する耐磨耗性ベンド管の製造方法を先に開発した(特許第1417263号)。
【0005】
この製造方法によると、母材ベンド管に市販鋼管を使用でき、簡単に規定内径を確保できる上に、希望どおりの肉盛厚さも得ることができる。使用では、母材ベンド管は早期に磨耗するが、その磨耗後は外側の耐磨耗性硬化金属層が磨耗に耐えることにより、優れた耐磨耗性が発揮される。また、耐磨耗性硬化金属層を覆うように母材ベンド管の周囲に形成された強化プラスチック被覆層により、耐磨耗性硬化金属層の剥離等も防止される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この製造方法で製造される耐磨耗性ベンド管には、内側の母材ベンド管の磨耗に起因して以下の問題のあることが判明した。
【0007】
使用開始当初の耐磨耗性ベンド管の内径、即ち母材ベンド管の内径は、規定寸法であり、入口側及び出口側にそれぞれ接続されたストレート管の内径と一致している。ところが、使用に伴って母材ベンド管が磨耗し、その内径が大きくなると、出口側で問題を生じる。
【0008】
即ち、耐磨耗性ベンド管の入口側で内径が大きくなることは何ら問題ない。しかし、出口側で内径が大きくなると、出口側に接続されたストレート管の接続部近傍で、耐磨耗性ベンド管の内径増大に伴って内面が磨耗し、その結果として、接続部から外部への漏れが発生し、極端な場合は接続部が外れるなどの重大な問題を生じることが明らかになった。
【0009】
このような母材ベンド管の磨耗上の問題に加え、母材ベンド管の周囲に形成された強化プラスチック被覆層が100〜120℃程度で変質し、耐磨耗性硬化金属層の割れから輸送媒体のリークが生じる問題もある。
【0010】
即ち、空気輸送管は常温環境化で使用されるだけでなく、高温における使用例が多々ある。例えば、ボイラーへの微粉炭吹き込み管、高温炉への固形燃料等の供給管等があり、ごみ処理における高温燃焼処理が増加して、その需要が多くなっている。母材ベンド管の周囲に形成された強化プラスチック被覆層は、耐磨耗性硬化金属層を覆い、母材ベンド管が消失したとき、耐磨耗性硬化金属層の割れを通した輸送媒体のリークを防止する機能を有するが、高温環境下の使用で強化プラスチック被覆層が変質すると、この機能が失われ、リークを生じる危険性がある。
【0011】
従って、この耐磨耗性ベンド管は、強化プラスチック被覆層が変質しない温度範囲での使用に限定されることになる。
【0012】
高温用途では、セラミックスがベンド管に使用されることがあり、セラミックス単体での使用は問題ないが、母材ベンド管の外面に張り付けた場合は、母材ベンド管との線膨脹係数の相違により、セラミックスに割れや破断を生じる危険性がある。また、張り付け用の接着剤が炭化して使用に耐えなくなるという問題もある。
【0013】
食品関係では、原料へのプラスチック材料の混入は規定上、有害とみなされる。耐磨耗性硬化金属層を強化プラスチックで被覆した場合、被覆層から生じた粉末が耐磨耗性硬化金属層の割れを通して管内の食品原料に混入するおそれがあるので、高温用途でなくとも使用が制限される。
【0014】
本発明の目的は、上述した耐磨耗性ベンド管の長所を阻害することなく、出口側に接続されるストレート管の接続部近傍での異常な内面磨耗を防止でき、しかも、高温環境や食品分野への適用が可能な耐熱性・耐磨耗性ベンド管の製造方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本出願人は、上述した耐磨耗性ベンド管を数多く販売し、各方面での使用実績を多く保有しており、その実績より、上述した接続部の外れや接続部からの漏れの問題を見つけ出したわけであるが、同時に、母材ベンド管の肉厚が、ある一定の値より小さい耐磨耗性ベンド管では、この接続部外れが生じない事実も見つけることができた。
【0016】
その理由を調査したところ、母材ベンド管の外面に肉盛される耐磨耗性金属の溶け込み深さがおおよそ6〜10mmであり、母材ベンド管の肉厚がこの溶け込み深さと同程度、或いはこれより若干大きい耐磨耗性ベンド管では、磨耗による内径の増大が殆どなく、出口側に接続されるストレート管の接続部近傍での内面磨耗も問題のない程度に抑制されることが判明した。
【0017】
(削除)
【0018】
本発明の耐磨耗性ベンド管の製造方法は、かかる知見に基づいて開発されたもであり、溶接可能な金属を素材とする肉厚が15.1mm以下の母材ベンド管の少なくとも湾曲部外周側の外面に、管内を流通する物質の入口側から出口側へ耐磨耗性金属を肉盛溶接すると共に、この肉盛溶接を母材ベンド管の周方向に繰り返すことにより、耐磨耗性硬化金属層を形成し、しかる後に該耐磨耗性硬化金属層を保持するように耐磨耗性硬化金属層の表面から母材ベンド管の表面にかけてオーステナイト系ステンレス鋼、又はクロムやニッケルを含有するオーステナイト系マンガン鋼を肉盛すると共に、母材ベンド管の外面に入口側から出口側へ耐磨耗性金属を肉盛溶接する際に、溶接終端部で溶け込み深さを大きくすることにより、母材ベンド管の出口側端部での溶け込み深さを大きくするものである。
【0019】
(削除)
【0020】
肉盛溶接での溶け込み量はおおよそ6〜10mmである。従って、母材ベンド管の肉厚がこの溶け込み量と同程度であれば、内面まで耐磨耗性硬化金属層が形成され、内面の急激な磨耗が防止される。母材ベンド管の肉厚が6〜10mmを超えても、その程度が大きくなければ、内面の急激な磨耗が僅かに抑制され、出口側に接続されるストレート管の接続部近傍での内面磨耗も問題のない程度に抑制される。また、溶接終端部での溶け込み深さを大きくすることにより、溶け込みを内面近傍まで到達させることができる。このような観点から、母材ベンド管の肉厚は15.1mmまで許容され、母材ベンド管が軟鋼の場合は12.7mm以下が望ましい。
【0021】
母材ベンド管の肉厚の下限については、その肉厚が余りに薄いと、外面肉盛により変形が発生し、また母材をアーク熱で貫通するバーンスルーを生じる危険性があるので、3.2mm以上が好ましい。
【0022】
母材ベンド管の材質については、軟鋼、炭素鋼、ステンレス鋼、ダクタイル鋳鉄等といった易溶接鋼材の使用が可能であるが、高温用途の場合、例えば450〜600℃では、ステンレス鋼の使用が好ましい。
【0023】
母材ベンド管にステンレス鋼管を使用する場合、ステンレス鋼は軟鋼に比べ熱伝導率が約1/3であり、溶接肉盛した場合、軟鋼より溶け込みが深くなり、線膨脹係数は軟鋼の約1.3〜1.5倍であるから、軟鋼より変形しやすい。従って、母材ベンド管がステンレス鋼の場合の最大肉厚は15.1mmまで許容され、母材ベンド管が軟鋼の場合の最大肉厚はこれより薄くできる。
【0024】
耐磨耗性金属としては、C:3〜6%、Cr:15〜35%を含み、且つNb,Mo,V,Wを適量含有した溶接ワイヤによるものが好ましく、高硬度炭化物を多量に含有する溶接金属がエロージョン磨耗に強く、特に好ましい。特に深い溶け込みを与える場合には、炭化物を多量に含有する過共析炭化物組織を与える合金を多量に含有する溶接肉盛ワイヤが、母材溶け込みによる希釈の影響を受けにくく、好ましい。このようなワイヤの主要化学成分を以下に列挙する。
【0025】
【0026】
これらの肉盛ワイヤは450℃までの優れた高温エロージョン特性をもっているが、特に650℃の高温エロージョンには、No.2.のA45−0ワイヤの使用が最適である。
【0027】
耐磨耗性硬化金属層の厚みは、母材ベンド管の外面からの厚みで表して3〜6mmが好ましい。この厚みが大きくなり過ぎると、長期寿命を与えることができるが、製造コストの上昇、変形の増加をもたらす。小さすぎる場合は、希望する使用寿命を得ることができない。磨耗状況により異なるが、肉盛層数は1〜2である。
【0028】
肉盛溶接方法については、ノンガスアーク法、炭酸ガスアーク法、MIG法が能率上、好ましく、ロボットを使用した自動肉盛施工が可能である。また、磨耗に対して開口した場合は手溶接で補修溶接が行われる。
【0029】
オーステナイト系ステンレス鋼又はオーステナイト系マンガン鋼からなる溶接肉盛層(保持層)は、耐熱性に優れ、高温環境下で耐磨耗性硬化金属層を母材ベンド管に保持するだけでなく、その硬化金属層に発生する割れを無害化する。即ち、硬化金属層の上にステンレス鋼又はマンガン鋼を1〜3層肉盛することにより、硬化金属層に発生している割れを通したリークを防止し、且つ割れの伝搬を阻止することが可能になる。
【0030】
使用するステンレス鋼ワイヤとしては、1層目に304、304L、316、316L、309、309L、307、309Mo、310、312、317L、329、347といったオーステナイト系ステンレス鋼ワイヤを使用し、2〜3層目の肉盛で割れを防止する。クロムやニッケルを含有するオーステナイト系マンガン鋼、例えばC0.4%−Mn16%−Cr13%、C1.2%−Mn12%−Cr5%、C0.14%−Mn7%−Cr19%−Ni8.5%なども適切である。純ニッケル等も割れ防止に有効であるが、高価であるので、オーステナイト系ステンレス鋼ワイヤ又はオーステナイト系マンガン鋼ワイヤの使用が好ましい。
【0031】
特に好ましくは、1層目は312ワイヤ若しくは309ワイヤを使用する。2層目からは硬化金属層からの炭素のピックアップも減少し、硬化金属による合金化も抑制されるので、309ワイヤで肉盛を行う。2層目でさえ、微小な割れが発生した場合は、309ワイヤで3層目の肉盛を行う。3層目には、他のオーステナイト系ステンレス鋼ワイヤを使用してもよい。
【0032】
ステンレス鋼の種類をオーステナイト系に限定したのは、下層の硬化金属に含有される炭素を溶融しても炭素の固溶度が大きいために、割れが発生しにくいことと、耐熱性に優れていることによる。また、コストもニッケル基合金ワイヤに比べて安価である。
【0033】
保持層の厚みについては、割れが表面に発生しなければリークが防止されるので、各層ごとに表面探傷試験を行いつつ肉盛りを続行するが、通常は2〜3層で、9〜16mmの肉厚である。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は肉盛方法の説明図である。
【0035】
溶接可能な鋼からなる母材ベンド管10を水平に固定する。母材ベンド管10の肉厚は15.1mm以下である。
【0036】
溶接ロボットのアームが、隅肉溶接の要領で母材ベンド管10の中心軸と平行に曲げRに沿ってトーチ1を移動させる。トーチ1の移動方向は、母材ベンド管10の入口側から出口側とする。
【0037】
このようにして、母材ベンド管10の外面に入口側の端部から出口側の端部へ耐磨耗性金属の肉盛溶接を行い、耐磨耗性金属の溶接ビード21を形成する。溶接止端では、最も予熱、蓄熱効果が得られるので、深溶け込みが得られやすい上に、この部分は最後にアークを止める部分でもあるので、アークを直ちに止めず、数秒間、溶接進行を停止してアークを持続させれば、母材ベンド管10を貫通する深溶け込みが得られる。貫通溶接を余りに長時間行うと、母材金属と共に溶着金属が脱落するので、このようなバーンスルーを避ける肉盛条件を見つけることが重要である。
【0038】
この溶接を母材ベンド管10の上半分で、且つ外周側の約90°の領域に、円周方向の下から上へ繰り返す。この繰り返しにより、母材ベンド管10の外周側の約半分の領域に1層の耐磨耗性硬化金属層を形成する。
【0039】
母材ベンド管10を裏返して、母材ベンド管10の外周側の残り約半分の領域に1層の耐磨耗性硬化金属層を形成する。これにより、母材ベンド管10の外周側の外面に、約半周にわたって1層の耐磨耗性硬化金属層が形成される。
【0040】
同じ方法を繰り返して、母材ベンド管10の外周側の外面に、約半周にわたって2〜3層の耐磨耗性硬化金属層を形成する。
【0041】
母材ベンド管10の外周側の外面に対する耐磨耗性硬化金属層の形成が完了すると、その耐磨耗性硬化金属層を覆うようにして、母材ベンド管10の半周以上にオーステナイト系ステンレス鋼を溶接肉盛する。ここにおける肉盛方法は以下のとおりである。
【0042】
オーステナイト系ステンレス鋼の肉盛も耐磨耗性硬化金属の肉盛と同様にロボットで行う。この場合には、出口側の溶け込み深さは不要であるので、入口側、出口側のいずれの位置から溶接を開始しても差し支えない。
【0043】
このようにして製造された耐熱性・耐磨耗性ベンド管の一例を図2に断面図にて示す。図中20は耐磨耗性硬化金属層、30はオーステナイト系ステンレス鋼の肉盛層で保護層を表す。
【0044】
次に、図2の耐熱性・耐磨耗性ベンド管を実際に製造した結果を説明する。このベンド管は300〜400℃の高温環境での使用を考慮したものである。
【0045】
母材ベンド管として、高温配管用炭素鋼鋼管(STPT)を使用した。この鋼管の呼び径は100A(外径114.3mm)、スケジュールは120(肉厚11.1mm)である。耐磨耗性硬化金属層を形成するための溶接肉盛ワイヤとしては、前記No.2.のA45−0ワイヤを使用した。溶接肉盛は、溶接ロボットを使用してノンガス溶接法により図1に示す手順で実施した。溶接条件は表1のとおりである。
【0046】
【表1】
【0047】
形成された耐磨耗性硬化金属層は1層で約5mmの厚みであるが、溶け込みを含めると、その厚みは約13〜15mmである。母材ベンド管のほぼ内面まで溶け込みを得るために連続溶接を行い、母材の予熱効果を利用した。また、アーク停止時にクレーターフィラー時間を長くとり、停止部での溶け込みを増加させた。
【0048】
耐磨耗性硬化金属層を形成した後、その上に保持層を形成するために、オーステナイト系ステンレス鋼を溶接肉盛した。この肉盛は3層盛りとし、1層目にはSUS321溶接ワイヤ、2〜3層目にはSUS309溶接ワイヤを使用した。この溶接肉盛では、完全なシール性を得るために、耐磨耗性硬化金属層の全面を覆い、なおかつ母材ベンド管まで溶接を行った(図2参照)。使用したステンレス鋼ワイヤの化学成分を表2に、溶接条件を表3に示す。
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
保持層を形成するためのオーステナイト系ステンレス鋼の溶接肉盛では、2層で肉厚が9〜12mm、3層で肉厚が14〜16mmになった。2層目で表面に微小割れが染色探傷により検出されたので、3層目を肉盛した。その結果、割れは完全に消失した。
【0052】
製造された耐熱性・耐磨耗性ベンド管を、製鉄所集塵管(雰囲気温度350℃℃)に使用したところ、実使用期間が3年を経過しても、全く内面磨耗が発生しておらず、13〜15mmの耐磨耗性硬化金属層がそのまま残っていた。また、オーステナイト系ステンレス鋼からなる保持層は、割れを発生することもなく十分にその目的を果たした。保持層の肉厚を14〜16mmとしたことが、下層に発生した割れが上層へ伝搬する事態を完全に阻止し、その肉厚が非常に適切であった。
【0053】
【発明の効果】
以上に説明したとおり、本発明の耐熱性・耐磨耗性ベンド管の製造方法は、溶接可能な母材ベンド管の外面に耐磨耗性金属を肉盛溶接するにもかかわらず、内面の早期磨耗を顕著に抑制することができ、これにより、出口側に接続されるストレート管との内径一致を長期間維持して、接続部の破壊等を効果的に防止することができる。また、耐磨耗性金属を保持するためにオーステナイト系ステンレス鋼を肉盛するので、高温の使用環境下でもその金属層の割れを通したリークなどを確実に防止することができる。
【0054】
しかも、本発明の耐熱性・耐磨耗性ベンド管の製造方法は、肉盛溶接を入口側から出口側へ行うことにより、出口側の端部で特に深い溶け込み量を確保でき、これにより、出口側に接続されるストレート管との内径一致を長期間維持して、接続部の破壊等を効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す肉盛溶接の説明図である。
【図2】本発明の実施形態を示す耐磨耗性ベンド管の断面図である。
【符号の説明】
10 母材ベンド管
20 耐磨耗性硬化金属層
30 保持層
Claims (1)
- 溶接可能な金属を素材とする肉厚が15.1mm以下の母材ベンド管の少なくとも湾曲部外周側の外面に、管内を流通する物質の入口側から出口側へ耐磨耗性金属を肉盛溶接すると共に、この肉盛溶接を母材ベンド管の周方向に繰り返すことにより、耐磨耗性硬化金属層を形成し、しかる後に該耐磨耗性硬化金属層を保持するように耐磨耗性硬化金属層の表面から母材ベンド管の表面にかけてオーステナイト系ステンレス鋼又はクロムやニッケルを含有するオーステナイト系マンガン鋼を肉盛りすると共に、母材ベンド管の外面に入口側から出口側へ耐磨耗性金属を肉盛溶接する際に、溶接終端部で溶け込み深さを大きくすることにより、母材ベンド管の出口側端部での溶け込み深さを大きくすることを特徴とする耐熱性・耐磨耗性ベンド管の製造方法。
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