JP3800785B2 - 白線認識装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、白線認識装置に係り、特に、車両に搭載され、道路や駐車場の白線を認識する白線認識装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、道路や駐車場でドライバーを案内する白線を用いている。この白線はドライバーにより目視されるものであるが、近年、この白線を画像処理により認識し、ドライバーに対して種々の情報を提供する手法や、白線の認識結果を用いて車両の自動運転のステアリング制御に用いる手法が提案されている。ドライバーへ提供する情報としては、走行車線を逸脱している場合の警報などがある。
【0003】
画像処理により白線を認識するには、従来の一般的な手法では、画像の輝度に対してしきい値を設定し、画像を二値化することで、輝度の高い部分を白線と認識していた。これは、白線は周囲の道路に比べて明度が高いため、画像上では道路領域と比較して高い輝度となることを利用したものである。この道路領域と白線領域の輝度の間にしきい値を設定すれば、二値化により白線領域だけを抽出することができる。
【0004】
しかし、図14に示すように、白線wの上に影sがかかっている画像の場合、影のかかった白線領域では、そうでない領域に比べて輝度が低くなり、影のかかった領域の検出を良好に行うことができない、という不都合があった。また、影のかかった白線領域を抽出できる輝度値をしきい値とすると、このしきい値では白線以外の部分も検出してしまう。
【0005】
画像全体の輝度の平均値と最大値とに基づいて、しきい値の設定を設定する手法が特開平4−152406号公報に開示されている。しかしながら、この手法では、天候や影により画像の状態が変化すると、白線を良好に抽出できなくなる、という不都合があった。
【0006】
また、単純な二値化ではなく、エッジ検出処理などを行い、白線の両端を検出することで、白線を高精度に認識する手法がある。このエッジ検出処理は、画像の輝度が変化している部分を検出する。すなわち、この手法では、道路上の白線は周囲の道路が暗く、白線の端部に明るさの変化があることを利用して、この変化が生じている部分を白線の端部と認識する。このエッジ検出は、明るさの変化を検出する処理のため、天候の変化により画像の広い領域の明るさが変化しても、白線の縁部分に輝度変化があれば、エッジとして検出できるという利点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例では、ある程度の輝度変化のある部分はすべてエッジとして検出してしまい、白線抽出の精度が低下してしまう、という不都合があった。すなわち、隣接車両や、影による明度変化や、道路の模様などをエッジとして検出してしまうため、単純にエッジを白線部分とすると、誤認識が多くなってしまう。
【0008】
【発明の目的】
本発明は、係る従来例の有する不都合を改善し、特に、白線部分に影などが生じていて輝度差が小さい場合であっても良好に白線領域を認識することができる白線認識装置を提供することを、その目的とする。
本発明はさらに、車両に対して白線の方向が一定ではなくとも、良好に白線を認識することができる白線認識装置を提供することをも、その目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、白線を含む画像を入力する画像入力と、この画像入力で入力された入力画像のエッジの角度を算出すると共に当該角度が対になる線を抽出する線抽出部と、この線抽出部によって抽出された線で囲まれた部分を白線部分として抽出する白線領域抽出部とを備えた白線認識装置において、特に、
前記線抽出部が、前記入力画像の各画素毎に当該入力画像の一方向の輝度変化値と当該一方向に直交する他方向の輝度変化値とを算出すると共に当該一方向の輝度変化値と他方向の輝度変化値とに従って当該各画素毎にエッジ角度情報を作成するエッジ角度データ作成部と、このエッジ角度データ作成部によって作成された各画素毎のエッジ角度情報の角度別のヒストグラムを算出するエッジ角度検出部とを備え、
前記エッジ角度検出部が、前記角度別のヒストグラムについて特定の角度範囲に属する各角度別の度数を別な角度範囲に属する各角度別の度数に加算あるいは乗算することにより予め定められた位相差のヒストグラムを合成するとともに前記角度が取り得る値の範囲を減じる位相合成手段と、この位相合成手段によって合成されたヒストグラムのうち予め定められた度数の画素が存在する角度で連続する画素からなるエッジを前記線と判定する線判定手段とを備えた、という構成を採っている。これにより前述した目的を達成しようとするものである。
【0010】
白線は長方形であるため、長手方向の両端部の線(直線)は通常平行となる。従って、画像上のエッジのうち白線のエッジである直線はその角度に一定の関係が生じる。この角度に一定の関係が生じているエッジを、ここでは「角度が対になるエッジ(対エッジ)」という。具体的には、遠近によって遠方が小さく撮像されることを考慮する必要のない対象であれば、白線の端部を構成する両直線の角度差は180度となる。この場合には、対になる線というのは、それぞれの角度差が180度となる。また、一点透視図法のような遠方を撮像する画像である場合には、画素の座標と撮像の距離とに応じて定まる歪み角度に応じて、対になる角度を画素毎に算出し、対になるエッジを算出するようにしても良い。すなわち、無限遠点を中心とする放射状の直線の角度を画素毎に算出しておき、その線と重なる直線を対になる線とするようにしても良い。
【0011】
また、曲がっている白線であっても、白線の幅を等しくしたまま曲がっているため、内側と外側との線(曲線)の接線の間には接線の傾きが等しくなる。このため、「対になる線」というとき、ここでは、接線の傾きを等しくしている線のペアを含む。
【0012】
白線の領域では輝度が高く、背景部分との関係で白線の端部がエッジとなるため、この白線の端部を抽出する。次いで、抽出したエッジのうちで算出された角度が対になっているエッジを抽出する。すると、白線は長方形で構成され長手方向の両端部を構成する線(又は接線)の角度は一定の関係が生じていることから、この対になるエッジはすなわち白線の端部となる。さらに、この対になるエッジに囲まれた領域を白線と判定する。
【0014】
線抽出部は、入力画像のエッジの角度を算出すると共に当該角度が対になる線を抽出する。この線は、白線を構成する線である。さらに、白線領域抽出部は、この線で囲まれた部分を白線部分として抽出する。白線領域抽出部が、線抽出部で抽出された線のみに基づいて白線を抽出するため、線抽出部で抽出されなかったエッジについては、すなわち、影などで明度が変化したエッジについては、白線として抽出することがない。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、本発明の白線認識装置を適用して実現される白線認識方法の構成を示すフローチャートである。本実施形態による白線認識方法は、白線を含む画像を入力する画像入力工程(ステップS1)と、この画像入力工程S1で入力された入力画像の輝度変化地点を抽出するエッジ抽出工程(図示せず)と、このエッジ抽出工程で抽出したエッジの角度を算出するエッジ角度算出工程(ステップS2)と、エッジ抽出工程で抽出したエッジのうちエッジ角度算出工程S2で算出された角度が対になっているエッジを抽出する対エッジ抽出工程(ステップS3〜S6)と、この対エッジ抽出工程S3〜S6で抽出されたエッジに囲まれた領域を白線と判定する白線判定工程(ステップS7)とを備えている。
【0017】
画像入力工程S1では、CCDカメラにより得られた画像を取り込み、第1の画像メモリ(図示せず)に入力する。次いで、エッジ角度算出工程S2は、画像メモリに格納された入力画像の輝度変化部分をエッジとして抽出し、このエッジの空間的な角度を示すデータを作成する。
【0018】
さらに、対エッジ抽出工程では、このエッジのなかから、角度が対になっているエッジを抽出する。白線は長方形であって対になる線が存在し、かつ、両線は角度に一定の関係があるため、角度が対になるエッジを抽出すると、これは1本の白線の両端と認識できる。このように角度が対になるエッジを抽出すると、駐車場などでは車両と白線の向きが変化し、白線の向きが予め定まらなくとも、画像中のエッジの相対的な角度の関係に基づいて抽出処理を行うことで、良好にこれを抽出することができる。
【0019】
特に、駐車場などでは、白線の遠近法による歪みが生じないため、単純に180度角度が異なるエッジを対のものとして抽出すると、車両や道路の模様や影などにより生じたエッジを除去して白線を構成するエッジのみを良好に抽出することができる。
【0020】
図1に示す例では、この角度が対になる線を抽出する手法として、まず、エッジ角度データから、角度に対するヒストグラム(エッジ角度ヒストグラム)を作成する(ステップS3)。すなわち、エッジを構成するすべての画素について、角度毎のヒストグラムを作成する。ある方向のエッジ角度の画素が多いと、これがピークとして現れる。画像中に1本の白線のみが存在すると仮定すると、ある特定のエッジ角度αと、このα+180度についてピークが現れる。白線が複数ある場合には、その白線の数だけ対になる角度においてαおよびα+180度でピークが現れる。
【0021】
さらに、画素数があるしきい値を越えた角度αの画素について連続するものをそれぞれラベリングする(ステップS5)。同様に、角度α+180度の画素についてもラベリングを行う(ステップS6)。このラベリングの結果、ラベリングされた画素の集合の両端部の座標に基づいて、エッジの形状を近似する線分を算出することができる。
【0022】
さらに、白線判定工程は、ステップS5,S6で算出した線分のペアの中から、最も白線ペアらしい線分のペアを決定し、白線を検出する。このように、白線端部エッジのを求め、その角度のエッジのみを抽出することで、白線端部以外のエッジをふるいに落とすことができ、結果的に白線端部候補のエッジが減るため、最後の最も白線端部らしい線分ペアのチェック処理の処理数が大幅に減り、処理時間を短縮できる。
【0023】
図2は図1に示した白線認識方法の実施に好適な白線認識装置の構成を示すブロック図である。図2に示すように、白線認識装置は、白線を含む対象の画像を入力する画像入力部11と、この画像入力部11によって入力された入力画像のエッジの角度を算出すると共に当該角度が対になる線を抽出する線抽出部12,13と、この線抽出部12,13によって抽出された線で囲まれた部分を白線部分として抽出する白線領域抽出部14とを備えている。
【0024】
画像入力部11は、図3に示すように、車両後部に設置されたCCDカメラ2によって光電変換された画像を第1の画像メモリへ入力する。図3に示す例では、駐車しようとしている駐車エリアの画像を撮り、画像処理装置により駐車エリアの白線を認識することで車両と駐車エリアの相対的な位置情報を求める。さらに、この白線の位置情報に基づいて自動駐車制御や経路誘導などを行う。
【0025】
走行中に道路上の直線の走行レーンである白線を検出する場合には、白線は画像上では無限遠点に向かう方向となることを利用して、多くのエッジの中からエッジの向きがこの方向のものを抽出すると、白線端部であるエッジの候補を絞り込むことができる。しかし、駐車場の白線を認識し、駐車を支援する用途の場合、駐車場の白線に対して車両がどの方向になるかは一定ではなく、従って、このような用途の場合、画像中で白線が特定の方向であるという条件を適用して抽出処理を行うことができない。
【0026】
従って、画像中の白線の方向が予め定まらない場合には、例えば、白線は直線であるとか、白線の幅はある範囲内であるとか、白線部分は高輝度であるなどの条件を用いてエッジの抽出を行う必要があった。すると、処理が複雑となり、また、処理時間が長くなる。これに対し、本実施形態では、直線抽出部がエッジ角度データ作成部12およびエッジ角度検出部13とを備えることで、方向が特定できない白線の抽出を良好に精度良く行うことを図っている。
【0027】
図2に示す例では、線抽出部は、入力画像の各画素ごとに当該入力画像の一方向の輝度変化値と当該一方向に直交する他方向の輝度変化値とを算出すると共に当該一方向の輝度変化値と他方向の輝度変化値とに従って当該各画素毎にエッジ角度情報を作成するエッジ角度データ作成部12と、このエッジ角度データ作成部によって作成された各画素毎のエッジ角度情報の角度別のヒストグラムを算出するエッジ角度検出部13とを備えている。
【0028】
さらに、エッジ角度検出部13が、角度別のヒストグラムについて予め定められた位相差のヒストグラムを合成する位相合成手段と、この位相合成手段によって合成されたヒストグラムのうち予め定められた数の画素が存在する角度で連続する画素からなるエッジを線と判定する線判定手段とを備えている。
【0029】
図4は線抽出部の処理例を示すフローチャートである。以下、このフローチャートおよび図5乃至図11を参照して白線を構成する候補となる線を抽出する処理の詳細を説明する。第1の画像メモリは、図5に示すアドレス構成として原点を左下とする画像の位置を(i,j)で表し、輝度をI(i,j)と表す。画像入力部11は、この第1の画像メモリに図6に示す原画像(入力画像)を階調のあるデータとして記録する。さらに、エッジ角度データ作成部は、例えば図6に示す原画像のエッジを抽出する。すなわち、3行×3列の縦方向の輝度変化値を算出するための次式(1)に示す微分オペレータOpevを用いて、次式(2)により、縦方向の輝度変化値Av(i,j)を求める(ステップS21)。ここでは、各画素毎にエッジ角度データを算出するため、3行×3列としているが、他の手法を用いるようにしてもよい。
【0030】
【数1】
Figure 0003800785
【0031】
Av(i,j)=Oopev・I(i,j) .... 式(2)
【0032】
さらに、ステップS21と同様にして、上記式(3)に示す横方向の輝度変化値算出用微分オペレータOpehを用いて、次式(4)により横方向輝度変化値Ah(i,j)を求める(ステップS22)。
【0033】
Ah(i,j)=Opeh・I(i,j) .... 式(4)
【0034】
次いで、変化量絶対値A(i,j)を次式(5)により算出する(ステップS23)。
【0035】
【数2】
Figure 0003800785
【0036】
ステップS23で算出した変化量A(i,j)が、しきい値ath以上であるか否かを確認する(ステップS24)。これにより、ある程度の輝度変化量がある部分だけを抽出する。図6に示した原画像のある程度以上の輝度変化部分であるエッジを抽出した画像を、図7に例示する。さらに、輝度変化角度θ(i,j)を次式(6)により算出する(ステップS25)。
【0037】
θ(i,j)=tan-1(Av(i,j)/Ah(i,j)) .... 式(6)
【0038】
ステップS25で求めた角度変化θ(i,j)を、1から255までの値に量子化し、次式(7)によりD(i,j)を算出する。もちろん、8ビットでなく、32ビットなど他の精度で量子化するようにしても良い。
【0039】
D(i,j)=1+int(θ(i,j)×255/360度) .... 式(7)
但し、int()は少数点以下の切り捨て処理
【0040】
そして、ステップS24でしきい値athより小さい場合には、その画素はエッジ部分ではないと判定し、D(i,j)=0とする。ここで、D(i,j)=0は、画素(i,j)がエッジ部分ではないことを示す。
【0041】
さらに、D(i,j)を第2の画像メモリに記録する。以上の処理を全画素に対して行い、エッジ角度データD(i,j)を作成する。ここで、図8は図6に示す入力画像からエッジ角度データを算出したものを示す。図中の数値は量子化する前の角度で示している。数値を示していない部分は、エッジではない領域であり、D(i,j)=0の部分である。
【0042】
図4に示したフローチャートによってエッジ角度データを生成すると、一定以上輝度が変化した画素と、その画素での変化の方向とを得ることができる。さらに、この一定以上輝度が変化した画素の座標情報と、その画素での変化の方向情報とを有するエッジ角度データに基づいて、対になる線を抽出する。
【0043】
図9は図8での左側の白線部分を示している。駐車場の白線は直線で、幅がほぼ一定である。従って、画像上では両端部分エッジはほぼ並行に近い直線となる。そして、両端部は、画像上空間的な輝度変化状況が正反対の関係になるため、エッジ角度は180度ズレたものとなる。図9に示す例では、70度と250度でその差が180度である。
【0044】
このエッジ角度が180度相違することを利用して、図10に示すヒストグラムから、白線両端部エッジ角度を検出する。その方法の1つとして、角度180度ズレたペアになることから、図10に示す180度〜360度のヒストグラムを、0〜180度に加算する。すなわち、180度位相がズレた値を加算する。この加算により、ヒストグラムは図11に示す如くとなり、左右白線の70度、110度近辺のヒストグラムが突出する。
【0045】
これからヒストグラムにあるしきい値hthを設定し、しきい値を越える角度αを抽出する。図11中、左側白線はβ11<α<β12の範囲で、右側白線はβ21<α<β22となる。
【0046】
このように、角度の位相差を利用して白線両端部のエッジを特定するため、白線の方向を予め特定する必要がなくなり、駐車場や曲線の多い道路での白線の抽出を良好に行うことができる。また、この例では180度位相ズレした部分を加算したが、同様に、乗算するようにしても良い。乗算では、180度位相ズレした角度のヒストグラムが低いと、相対的にヒストグラムがさらに低くなり、180度位相ズレした角度のペアにヒストグラムが高いものがさらに突出する。
【0047】
次に、白線両端部のエッジ角度の検出の詳細処理を説明する。上記線抽出部の処理によって、ペアとなる線のみが抽出された。しかし、例えばT字型の白線や、白線自体が曲がっている場合など、ペアとなる線だけではどの領域が白線であるかの認識が困難である場合もありえる。
【0048】
これに対して、本実施形態では、白線検出部14が、線抽出部によって抽出された線のうち対になる線間の距離が予め定められた距離の範囲内である場合に当該線間の領域を白線と判定する距離別判定手段を備えている。また、この距離別判定手段に代えて、白線検出部が、線抽出部によって抽出された線で区切られる入力画像の領域のうち当該線で区切られた領域の画素の輝度が他の領域よりも高い場合に当該領域を白線と判定する輝度別判定手段を備えるようにしても良い。もちろん、両者を併用することもできる。
【0049】
図12に示す例では、以下のラベルのペア(11,21),(11,22),(12,21),(12,22),(13,21),(13,22),(14,21),(14,22)のうち、上記条件を満たすものを白線と特定する。すなわち、まず、線分ペアの距離はある範囲内になること。すなわち、白線の幅がある範囲内であること。次に、線分ペアに挟まれた画素が高輝度であること。これは、白線内部は輝度が高いことによる。
【0050】
これらの条件を満たすペアに挟まれた部分を、白線として特定する。図13に示す例では、ラベル11,21のペアが白線端部らしい線分ペアとして検出される。このように、画像上の白線の両端部のエッジはほぼ平行でかつ空間的なエッジ角度が180度ズレることから、角度のヒストグラムの180度位相ズレ分を加算又は乗算することで、白線両端部のエッジ角度を、それ以外のエッジ角度に対して相対的に高くすることができ、このため、白線両端部以外のエッジをふるい落とすことができ、この結果、白線端部の候補がへり白線抽出処理の処理時間を短縮すると共に、白線以外の輝度変化部分に応じたノイズの影響を良好に除去することができる。
【0051】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成され機能するので、これによると、線抽出部が、エッジ(線)の角度(輝度変化の方向)が対になっているエッジを抽出するため、白線は長方形で構成され長手方向の両端部を構成する線(又は接線)の角度は一定の関係が生じていることから、この対になるエッジはすなわち白線の端部のみのエッジを特定することができ、対になる線を有さないエッジを白線認識対象から除去することができ、さらに、白線領域検出部は、この線抽出部で抽出されたエッジに囲まれた領域を白線と判定するため、簡単な処理で高速にかつ影や道路の模様などの影響を除去して白線のみを良好に抽出することができる従来にない優れた白線認識装置を提供することができる。
【0052】
本発明ではさらに、線抽出部が、入力画像のエッジの角度を算出すると共に当該角度が対になる線を抽出し、白線領域抽出部が、この線で囲まれた部分を白線部分として抽出するため、線抽出部で抽出されなかったエッジについては、すなわち、影などで明度が変化したエッジについては、白線として抽出することがなく、このため、簡単な処理で高速にかつ影や道路の模様などの影響を除去して白線のみを良好に抽出することができる従来にない優れた白線認識方法を提供することができる。
【0053】
しかも、角度が対になる直線を抽出するため、白線の方向を予め特定しておく必要がなく、従って、駐車場のような車両と白線の関係が予め定まらない場合であっても、良好に白線領域を抽出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による方法の一実施形態の構成を示すフローチャートである。
【図2】本発明による装置の一実施形態の構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示すCCDカメラによって認識対象を撮像した例を示す説明図である。
【図4】線抽出部の詳細処理を示すフローチャートである。
【図5】画像メモリの一例を示す説明図である。
【図6】原画像の一例を示す説明図である。
【図7】図6に示す原画像のエッジを抽出した一例を示す説明図である。
【図8】図7に示すエッジの各角度を示す説明図である。
【図9】図8に示す左側の1本の白線の拡大図である。
【図10】図8に示すエッジ角度データのヒストグラムの一例を示す説明図である。
【図11】図10に示すヒストグラムの位相を重ねてピークを強調したヒストグラムの一例を示す説明図である。
【図12】図11に示すヒストグラムのピークに基づいて抽出した線を例示する説明図であり、図12(A)は角度αの線を抽出した図で、図12(B)は角度α+180度を抽出した例を示す図である。
【図13】図12に示す線のうち白線としての条件を満たした線を特定した例を示す説明図である。
【図14】従来の白線認識処理により影の部分が失われた認識例を示す説明図である。
【符号の説明】
2 CCDカメラ(撮像手段)
4 画像処理装置
11 画像入力部
12 エッジ角度データ作成部
13 エッジ角度検出部
14 白線検出部
α 白線端部の一方のエッジ角度
β11,β21 しきい値を越えた角度の最小角度
β12,β22 しきい値を越えた角度の最大角度
hth 角度別エッジ画素数のヒストグラムのしきい値
Opev 縦方向輝度変化を算出するための微分オペレータ
Opeh 横方向輝度変化を算出するための微分オペレータ
Av(i,j) 画素(i,j)の縦方向輝度変化値
Ah(i,j) 画素(i,j)の横方向輝度変化値
A(i,j) 画素(i,j)の輝度変化絶対値
I(i,j) 画素(i,j)の輝度値
θ(i,j) 画素(i,j)の輝度変化角度
D(i,j) 画素(i,j)の輝度変化角度を量子化したデータ
ath エッジを抽出するための輝度変化量のしきい値

Claims (4)

  1. 白線を含む対象の画像を入力する画像入力部と、この画像入力部によって入力された入力画像のエッジの角度を算出すると共に当該角度が対になる線を抽出する線抽出部と、この線抽出部によって抽出された線で囲まれた部分を白線部分として抽出する白線領域抽出部とを備えた白線認識装置において、
    前記線抽出部が、前記入力画像の各画素毎に当該入力画像の一方向の輝度変化値と当該一方向に直交する他方向の輝度変化値とを算出すると共に当該一方向の輝度変化値と他方向の輝度変化値とに従って当該各画素毎にエッジ角度情報を作成するエッジ角度データ作成部と、このエッジ角度データ作成部によって作成された各画素毎のエッジ角度情報の角度別のヒストグラムを算出するエッジ角度検出部とを備え、
    前記エッジ角度検出部が、前記角度別のヒストグラムについて特定の角度範囲に属する各角度別の度数を別な角度範囲に属する各角度別の度数に加算あるいは乗算することにより予め定められた位相差のヒストグラムを合成するとともに前記角度が取り得る値の範囲を減じる位相合成手段と、この位相合成手段によって合成されたヒストグラムのうち予め定められた度数の画素が存在する角度で連続する画素からなるエッジを前記線と判定する線判定手段とを備えたことを特徴とする白線認識装置。
  2. 前記位相合成手段は、前記角度別のヒストグラムについて0°〜180°または180°〜360°のうち何れか一方の角度範囲に属する各角度別の度数を他方の角度範囲に属する各角度別の度数に角度の昇べき順で一対一に対応させて加算あるいは乗算することにより前記他方の角度範囲を位相差とするヒストグラムを合成するとともに前記角度が取り得る値の範囲を前記他方の角度範囲に減じることを特徴とする請求項1記載の白線認識装置
  3. 前記白線領域抽出部が、前記線抽出部によって抽出された線のうち対になる線の間の距離が予め定められた距離の範囲内である場合に当該線間の領域を白線と判定する距離別判定手段を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の白線認識装置。
  4. 前記白線領域抽出部が、前記線抽出部によって抽出された線で区切られる前記入力画像の領域のうち当該線で区切られた領域の画素の輝度が他の領域よりも高い場合に当該領域を白線と判定する輝度別判定手段を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の白線認識装置。
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