JP3800739B2 - ハイブリッド型車両用内燃機関の制御装置 - Google Patents

ハイブリッド型車両用内燃機関の制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハイブリッド型車両に関し、特にハイブリッド型車両に搭載された内燃機関のスロットル弁を制御して、その内燃機関の回転数を目標回転数に制御するハイブリッド型車両用内燃機関の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両は、内燃機関によって発生させた回転を駆動輪に伝達して走行するようになっているが、騒音や排気ガスが発生するため、電動機(以下、モータという)によって走行するようにした電気自動車が提案されている。
【0003】
ところが、電気自動車は、バッテリに予め充電しておいた電力のみを利用するものであるため、航続距離が短いという問題がある。
そこで、近年では、内燃機関により発電機を駆動して、その発電電力をバッテリに充電し、該バッテリに充電された電力或いは発電機からの電力によりモータを回転させて、そのモータの回転出力を駆動輪に伝達するといった具合に、内燃機関とモータを併用したハイブリッド型車両が提案されている。
【0004】
そして、この種のハイブリッド型車両としては、様々な型式のものが提案されており、内燃機関が発電機の駆動だけを行いモータのみにより車輪の駆動を行うシリーズ型のものや、内燃機関とモータとの両方によって車輪に駆動力を与えることが可能なパラレル・シリーズ型のものがある。
【0005】
尚、シリーズ型のハイブリッド型車両(以下、SHV車ともいう)では、内燃機関が駆動系と切り離されるため、内燃機関を最も燃費の良い最大効率点で作動させることが容易であるという点で有利であり、また、パラレル・シリーズ型のハイブリッド型車両(以下、PSHV車ともいう)では、内燃機関の出力をモータの出力と共に車輪へ伝達できるため、エネルギーの伝達効率が良いという点で有利である。
【0006】
ここで、この種のハイブリッド型車両において、発電機を駆動する内燃機関の出力調整は、内燃機関の吸入空気量を調節することによって行われ、その吸入空気量の調節は、内燃機関の吸気経路に設けられたスロットル弁の開度を、アクチュエータによって制御することにより行われる。
【0007】
そして、スロットル弁の開度は、内燃機関の回転数がバッテリの充電状態などに応じて設定される目標回転数となるように制御され、これにより、発電機から上記目標回転数に応じた所望の電力が発電されるのであるが、従来の技術では、目標回転数に対応したスロットル弁の目標開度を設定すると共に、スロットル弁の実際の開度をスロットルセンサにより検出し、その検出した実際の開度が上記設定した目標開度に収束するように(即ち、実際の開度と目標開度との差が0となるように)、スロットル弁の開度をフィードバック制御するようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術では、内燃機関の目標回転数からスロットル弁の目標開度への変換誤差や、内燃機関及びスロットル弁の個体差などにより、内燃機関の回転数を目標回転数に正確に制御できないという問題があった。
【0009】
特に、この種のハイブリッド型車両において、内燃機関の回転数を目標回転数に正確に制御できないと、発電機により必要な電力を正確に発電することができず、バッテリの充電不足や過充電を引き起こしてしてしまうこととなる。
つまり、ハイブリッド型車両においては、例えば発電機の界磁電流を調節することで、発電機により内燃機関に与えられる負荷分としてのトルクを制御でき、その制御トルクと内燃機関の回転数とにより発電機の発電電力を制御できるのであるが、内燃機関の回転数を目標回転数に正確に制御できないと、発電機に所望の電力を発電させることができなくなってしまうのである。そして、その結果、バッテリの充電量と放電量との差である充放電収支を正確に管理することができずに、バッテリの充電不足や過充電を引き起こしてしまい、延いては、バッテリの寿命を短くしてしまう可能性もある。
【0010】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、内燃機関の回転数を正確に目標回転数に制御することのできるハイブリッド型車両用内燃機関の制御装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段、及び発明の効果】
本発明のハイブリッド型車両用内燃機関の制御装置では、目標回転数設定手段が、発電機を駆動する内燃機関の目標回転数を少なくともバッテリの充電状態に応じて設定し、回転数検出手段が、内燃機関の実際の回転数を検出する。そして、開度制御手段が、回転数検出手段により検出される内燃機関の実際の回転数が目標回転数設定手段により設定された目標回転数に収束するように、スロットル弁の開度をフィードバック制御する。
具体的には、開度制御手段は、回転数差算出手段と、制御量設定手段と、駆動手段とからなり、回転数差算出手段が、目標回転数設定手段により設定された目標回転数と回転数検出手段により検出された回転数との差を算出する。そして、制御量設定手段が、回転数差算出手段により算出される差が0となるように、スロットル弁の暫定制御量を設定すると共に、その暫定制御量を回転数検出手段により検出された内燃機関の実際の回転数と、目標回転数設定手段により設定された内燃機関の目標回転数とに応じて補正することによりスロットル弁の制御量を設定し、駆動手段が、スロットル弁の開度を前記制御量設定手段により設定された制御量だけ変化させる。
【0012】
つまり、本発明では、従来のように内燃機関の目標回転数をスロットル弁の目標開度に変換して、スロットル弁の実際の開度が上記設定した目標開度に収束するようにフィードバック制御する、といった手法を採るのではなく、内燃機関の回転数を直接制御するようにしている。
【0013】
よって、本発明のハイブリッド型車両用内燃機関の制御装置によれば、内燃機関の目標回転数からスロットル弁の目標開度への変換誤差や、内燃機関及びスロットル弁の個体差による影響を受けることなく、内燃機関の回転数を設定された目標回転数に正確に制御することができる。このため、目標回転数に応じた必要な電力を発電機により正確に発電することができるようになり、延いては、バッテリの充放電収支(充電量と放電量との差)を正確に管理して、バッテリの充電不足や過充電を確実に防止することができるようになる。また、スロットル弁の実際の開度を検出するためのセンサ(スロットルセンサ)を設ける必要が無いため、装置構成を簡素化することができる。
【0014】
その上、制御量設定手段は、回転数検出手段により検出された内燃機関の実際の回転数と、目標回転数設定手段により設定された内燃機関の目標回転数とに応じて暫定制御量を補正して、スロットル弁の制御量を設定するようにしているため、内燃機関の回転数を目標回転数に収束させるための時間を短縮することができる
【0015】
そして更に、制御量設定手段を、請求項に記載の如く、回転数差算出手段により算出された差(つまり、目標回転数と実際の回転数との差)に応じて、その差が大きい場合ほどスロットル弁の暫定制御量を大きな値に設定するように構成すれば、内燃機関の回転数を目標回転数に収束させるための時間を短縮することができる。
【0017】
ところで、この種のハイブリッド型車両において、内燃機関の目標回転数は、一般的に、内燃機関の燃費やエミッションが最良となる出力特性を表す特性線(例えば、最良燃費曲線)上の回転数として設定される。
そこで、前述した請求項1,2の制御装置において、目標回転数設定手段が、内燃機関について予め定められた出力特性を表す特性線上の回転数を、内燃機関の目標回転数として設定するよう構成されている場合には、開度制御手段を請求項に記載の如く構成すれば、一層大きな効果を得ることができる。
【0018】
即ち、請求項に記載の制御装置では、開度制御手段が、所定時間毎に動作するよう構成されていると共に、仮目標設定手段を追加して備えており、この仮目標設定手段は、回転数検出手段により現在検出されている内燃機関の回転数と、目標回転数設定手段により設定された目標回転数とから、上記所定時間後における内燃機関の前記特性線上の回転数を予測して、その回転数を仮の目標回転数として設定する。そして、回転数差算出手段が、仮目標設定手段により設定された仮の目標回転数と回転数検出手段により検出された回転数との差を算出する。すると、制御量設定手段及び駆動手段により、スロットル弁の開度は、仮目標設定手段により設定された仮の目標回転数と内燃機関の実際の回転数との差が0となるように調整される。
【0019】
つまり、請求項に記載の制御装置では、内燃機関の出力(即ち、回転数及びトルク)が予め定められた出力特性を表す特性線に沿って制御されることを前提に、内燃機関の現在の回転数と目標回転数設定手段により設定された目標回転数とから、所定時間後における内燃機関の前記特性線上の回転数を予測し、上記所定時間後に内燃機関の回転数が上記予測した仮の目標回転数となるようにスロットル弁の開度を制御するようにしている。
【0020】
よって、この制御装置によれば、目標回転数設定手段により設定される目標回転数が大きく変化した場合にも、内燃機関の回転数を上記特性線に沿って忠実に変化させることができる。このため、上記特性線が例えば前述した最良燃費曲線であれば、内燃機関を常に最良な燃費で運転することができるようになる。
【0025】
ところで、前述した請求項1〜請求項に記載の制御装置において、目標回転数設定手段は、バッテリの充電量と放電量との差である充放電収支が0となるように、発電機が発電すべき発電電力(又は内燃機関の目標出力)を設定し、その発電電力(又は目標出力)に応じて、内燃機関の目標回転数を設定するように構成することができるが、特に請求項に記載の如く、所定時間内におけるバッテリの充放電収支の積分値が0となるように、内燃機関の目標回転数を設定するよう構成すれば、より大きな効果を得ることができる。
【0026】
即ち、このように構成すれば、内燃機関の目標回転数が急激に変化することが防止されて、内燃機関の回転数を目標回転数に正確に制御し易くなり、この結果、バッテリの充放電収支を正確に管理できるようになる。また、内燃機関を所望の運転領域で動作させることが容易となる。
【0027】
尚、バッテリの充放電収支は、バッテリの電圧及びバッテリに流れる電流をセンサにより直接検出することで算出したり、或いは、発電機の制御トルク及び回転数から発電電力を求めると共に、電動機(モータ)の制御トルク及び回転数から消費電力を求め、その発電電力と消費電力との差として推定することができる。
【0028】
一方、この種のハイブリッド型車両においては、内燃機関の回転数を目標回転数に正確に制御することができたとしても、発電機の個体差などにより、目標回転数に応じた電力を発電機から正確に発電させることができない場合がある。また、特にPSHV車では、内燃機関の出力が車輪を駆動するためにも使用されるため、その走行負荷の分だけ発電機により発電される電力が減少してしまう。
【0029】
そこで、請求項に記載の制御装置では、前述した請求項1〜請求項に記載の制御装置において、目標回転数設定手段が、充放電収支検出手段により、バッテリの電圧及びバッテリに流れる電流からバッテリの充放電収支を直接的に検出し、また、充放電収支推定手段により、発電機の発電電力と電動機の消費電力とからバッテリの充放電収支を推定する。そして、目標回転数設定手段は、充放電収支検出手段により検出された充放電収支と、充放電収支推定手段により推定された充放電収支との差が0となるように、内燃機関の目標回転数を補正する。
【0030】
このような制御装置によれば、発電機の個体差や内燃機関に加わる走行負荷により、内燃機関の目標回転数に応じた発電電力が得られない状況が生じても、バッテリの充放電収支が0となるように内燃機関の出力及び発電機の発電電力を制御することができ、バッテリの充電不足を回避することができるようになる。
【0031】
次に、請求項に記載の制御装置では、前述した各制御装置において、電力検出手段が、バッテリに充電されている実際の電力を検出し、電力推定手段が、例えば発電機の制御トルク及び内燃機関の目標回転数などから、発電機の発電電力を推定する。そして、発電異常検出手段が、電力検出手段により検出された電力と電力推定手段により推定された発電電力との差の絶対値が所定値以上である場合に、異常が発生したと判定し、発電停止手段が、発電異常検出手段により異常が発生したと判定されると、内燃機関及び発電機の動作を停止させる。
【0032】
この制御装置によれば、発電機の異常を確実に検出して、内燃機関及び発電機の動作を停止させることができるため、充電異常に伴うバッテリの劣化を防止できると共に、発電機の回転異常に伴う車両への悪影響を未然に防止することができる。特に、本発明の制御装置によれば、内燃機関の回転数を目標回転数に正確に制御することができるため、発電機の発電電力を内燃機関の目標回転数に基づき正確に推定して、異常検出精度を高めることができる。
【0033】
一方、請求項に記載の制御装置では、請求項1〜請求項に記載の制御装置において、機関異常検出手段が、目標回転数設定手段により設定された目標回転数と回転数検出手段により検出された回転数との差の絶対値が所定値以上である場合に、異常が発生したと判定する。そして、この機関異常検出手段により異常が発生したと判定されると、機関停止手段が、少なくとも内燃機関の動作を停止させる。
【0034】
この制御装置によれば、内燃機関の回転異常を確実に検出して、内燃機関の動作を停止させることができるため、車両への悪影響を未然に防止することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。尚、本発明の実施形態は、下記のものに何ら限定されることなく、本発明の技術的範囲に属する限り、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
【0036】
[第1実施形態]
まず図1は、第1実施形態のハイブリッド型車両を表わす概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態のハイブリッド型車両は、内燃機関としてのエンジン1と、モータ或いは発電機として動作する2つのモータ/ジェネレータ(以下、M/Gと記す)3,5と、遊星ギヤユニット7とを備えており、エンジン1の出力軸1aが、遊星ギヤユニット7のリングギヤRに接続され、M/G3のロータから伸びた出力軸3aが、遊星ギヤユニット7のサンギヤSに接続され、M/G5のロータから伸びた出力軸5aが、遊星ギヤユニット7のキャリアCRに接続されている。また、M/G5の出力軸5aは、ディファレンシャルギヤ9を介して、当該車両の車輪(駆動輪)11R,11Lに接続されている。
【0037】
そして更に、本実施形態のハイブリッド型車両には、M/G3,5の各々が発電機として動作した際に発電された電力が充電されると共に、M/G3,5の各々がモータとして動作する際の電力を供給するメインバッテリ12と、M/G3,5の各々を2つのインバータ13,15を介して制御するモータ/ジェネレータ制御装置(以下、M/G・ECUという)17と、このM/G・ECU17との間で制御情報をやり取りしつつエンジン1を制御するエンジン制御装置(以下、エンジンECUという)19とが設けられている。
【0038】
尚、インバータ13は、M/G・ECU17からの指令に基づき、メインバッテリ12の直流電力を交流電力に変換してM/G3をモータとして動作させ、また、M/G・ECU17からの指令に基づき、M/G3を発電機として動作させると共に、その発電された交流電力を直流電力に変換してメインバッテリ12に充電させる。同様に、インバータ15は、M/G・ECU17からの指令に基づき、メインバッテリ12の直流電力を交流電力に変換してM/G5をモータとして動作させ、また、M/G・ECU17からの指令に基づき、M/G5を発電機として動作させると共に、その発電された交流電力を直流電力に変換してメインバッテリ12に充電させる。但し、2つのM/G3,5のうちの一方がモータとして動作し、他方が発電機として動作する場合には、モータとして動作する方のM/Gは、メインバッテリ12のみならず発電機として動作する方のM/Gからの電力によっても駆動される。
【0039】
一方、エンジン1の吸気経路21には、エンジン1の吸入空気量(延いては、エンジン1の出力)を調節するためのスロットル弁23が設けられており、そのスロットル弁23の開度(以下、スロットル開度ともいう)は、アクチュエータとしてのDCモータ25により調節されるようになっている。
【0040】
また、エンジン1には、エンジン1の実際の回転数(以下、実回転数という)を検出するための回転角センサ31が設けられており、この回転角センサ31からの信号は、エンジンECU19に入力されている。
一方更に、M/G3,5の各々には、そのロータ回転数を検出するためのロータ位置検出センサ33,35が設けられており、各ロータ位置検出センサ33,35からの信号は、M/G・ECU17に入力されている。また、図示はされていないが、M/G・ECU17には、車両運転者により操作されるアクセルペダルの開度(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ,車両のブレーキペダルが操作されたことを検出するブレーキセンサ,及び当該車両の走行速度(車速)を検出する車速センサなど、当該車両の運転状態を検出するための各種センサからの信号も入力されている。
【0041】
尚、本実施形態では、メインバッテリ12の直流電圧が、DC/DCコンバータ27により所定の電源電圧(例えば12V)に降圧されてサブバッテリ29に供給され、M/G・ECU17及びエンジンECU19は、上記サブバッテリ29からの電源電圧によって動作するようになっている。
【0042】
このような本実施形態のハイブリッド型車両においては、メインバッテリ12を電力源とするM/G5の出力軸5aからディファレンシャルギヤ9を介して車輪11R,11Lに駆動力が伝達されるのであるが、M/G5の出力軸5aは、前述したように、遊星ギヤユニット7を介してM/G3及びエンジン1の各出力軸3a,1aに接続されているため、車輪11R,11Lへの駆動力或いは車輪11R,11Lからの減速力は、各M/G3,5とエンジン1とに分担される。
【0043】
そこで、M/G・ECU17が、メインバッテリ12の充電状態及び遊星ギヤユニット7のギヤ比や、アクセル開度センサ及び車速センサから検出される車両の走行負荷などに基づき、各M/G3,5の回転数と発生トルク(モータとして動作する際の出力トルク及び発電機として動作する際の回生トルク)を決定して、各M/G3,5の界磁電流をインバータ13,15により制御すると共に、エンジン1の目標出力(即ち、目標トルク及び目標回転数)を該エンジン1の燃費及びエミッションが最良となるように決定し、更に、M/G・ECU17は、エンジン1の出力軸1aに上記決定した目標トルクが負荷として加わるように、M/G3,5の出力を制御する。
【0044】
そして、エンジンECU19は、エンジン1に対する燃料噴射制御及び点火時期制御を行うと共に、回転角センサ31からの信号に基づき検出されるエンジン1の実回転数が、M/G・ECU17から指令される上記目標回転数に収束するように、DCモータ25を駆動してスロットル弁23の開度を制御し、これにより、エンジン1の出力がM/G・ECU17により決定された目標出力に制御される。
【0045】
そして、このようなM/G・ECU17及びエンジンECU19の動作により、各M/G3,5及びエンジン1は、様々な電力収支パターンで制御される。
例えば、メインバッテリ12が所定量以上充電されており且つ走行負荷が小さければ、M/G5をモータとして動作させて該M/G5の出力により車両を走行させると共に、エンジン1の出力を用いM/G3を発電機として動作させて、該M/G3によりメインバッテリ12を充電させる。そして、この状態で、走行負荷が大きくなると、M/G5の出力で不足する駆動力を、エンジン1の出力で補填させる。また、メインバッテリ12が所定量以上放電して充電電力が減少している場合には、エンジン1の出力でM/G5を介して車両を走行させると共に、エンジン1の残りの出力を利用してM/G3によりメインバッテリ12を充電させる、といった制御を行うこともある。
【0046】
そこで次に、M/G・ECU17にて、エンジン1の目標出力(目標トルク及び目標回転数)を設定するために実行される処理と、エンジンECU19にて、エンジン1の実回転数を目標回転数に収束させるために実行されるスロットル制御処理とについて、図2〜図7を用いて説明する。
【0047】
尚、以下の説明において、M/G・ECU17でエンジン1の目標出力を設定するために実行される処理については、モータとして動作するM/G5の出力により車両を走行させると共に、エンジン1の出力を用いてM/G3によりメインバッテリ12を充電させる場合、即ち、エンジン1の出力が発電機としてのM/G3の駆動だけに用いられる場合を例に挙げて説明する。そして、以下の説明では、エンジン1の出力がM/G3による発電電力に100%変換されるものと仮定している。
【0048】
まず、M/G・ECU17は、エンジン1の目標出力を設定するため、所定時間T毎に図2の処理を実行しており、この処理の実行を開始すると、図2に示す如く、まずステップ(以下、単に「S」と記す)110にて、M/G3の回転数NM1及び出力トルクTRQ1と、M/G5の回転数NM2及び出力トルクTRQ2と、エンジン1の回転数NE及び出力トルクTRQとに基づき、下記の式1により、メインバッテリ12の充放電収支Pnを算出する。
【0049】
尚、式1において、「NM1」と「NM2」は、夫々、ロータ位置検出センサ33,35により検出されるM/G3とM/G5のロータ回転数であり、「TRQ1」と「TRQ2」は、夫々、当該M/G・ECU17で決定されたM/G3とM/G5の制御上の出力トルクである。また、「NE」と「TRQ」は、夫々、当該M/G・ECU17で設定されたエンジン1の目標回転数と目標トルクであるが、「NE」は、回転角センサ31により検出されたエンジン1の実回転数を、エンジンECU19から取得して用いるようにしても良い。そして、式1により算出される充放電収支Pnは、放電(消費)の方を正としたものである。
【0050】
【数1】
Pn=∫((NM1×TRQ1+NM2×TRQ2−NE×TRQ)×2×π/60)dt+Pn-1 …式1
つまり、この例では、エンジン1の出力が全てM/G3の発電電力に変換されると仮定しているため、当該処理を前回実行してから今回実行するまでのエンジン1の目標出力の積分値[∫((NE×TRQ)×2×π/60)dt]を、当該処理を前回実行してから今回実行するまでのM/G3による発電電力の積分値としている。そして、当該処理を前回実行してから今回実行するまでの両M/G3,5による消費電力の積分値[∫((NM1×TRQ1+NM2×TRQ2)×2×π/60)dt]から、上記発電電力の積分値[∫((NE×TRQ)×2×π/60)dt]を減じて、当該処理を前回実行してから今回実行するまでのメインバッテリ12の充放電収支の積分値を求め、その値に、前回算出した充放電収支Pn-1を加算して、今回の充放電収支Pnを算出している。
【0051】
そして、このようにメインバッテリ12の充放電収支Pnを算出した後、続くS120にて、上記算出した充放電収支Pnが、所定値W1よりも大きいか否かを判定し、所定値W1よりも大きい場合には、メインバッテリ12の放電量が大きくエンジン1による発電が必要であると判断して、S130に進む。
【0052】
尚、所定値W1は、走行中にメインバッテリ12がバッテリ上がりに陥ると予想される電力量よりは小さく、且つ、走行中にメインバッテリ12がM/G5からの回生電力を吸収可能な値(即ち、予想される最高回生電力量)よりは大きな充放電収支量に設定されている。
【0053】
そして、S130にて、S110で算出した充放電収支Pnに応じて、該充放電収支Pnが大きい場合ほど(つまり、メインバッテリ12の充電量が少ないほど)、エンジン1の出力が大きくなるように(つまり、M/G3の発電量が大きくなるように)、エンジン1の目標出力を設定する。そして更に、この設定した目標出力を達成するためのエンジン1の目標トルクTRQmと目標回転数NEmを、図3に示す最良燃費・エミッション曲線Hに応じた関数fに基づき設定し、その後、当該処理を一旦終了する。
【0054】
ここで、図3に示す最良燃費・エミッション曲線Hは、エンジン1の燃費及びエミッションが最良となる該エンジン1の出力トルク(TRQ)と回転数(NE)との関係を表すものであり、M/G・ECU17内の図示しないROMにデータ化して記憶されている。そして、S130では、充放電収支Pnに応じて設定したエンジン1の目標出力を達成可能な最良燃費・エミッション曲線H上の出力トルクと回転数を、目標トルクTRQmと目標回転数NEmとして設定する。尚、図3における曲線Gは、エンジン1の等燃料消費率曲線(等燃費曲線)であり、図3にて中心に位置する曲線Gほど、燃費が良好なことを示している。
【0055】
一方、上記S120にて、充放電収支Pnが所定値W1よりも大きくないと判定した場合には、S140に移行して、充放電収支Pnが、前述した所定値W1よりも小さい値に設定された所定値W2(<W1)よりも小さいか否かを判定する。尚、所定値W2は、所定値W1に対するヒステリシスであって、所定値W1が、メインバッテリ12がバッテリ上がりに陥ると予想される電力量付近に設定されているのに対して、所定値W2は、予想される最高回生電力量の付近に設定されている。
【0056】
そして、S140にて、充放電収支Pnが所定値W2よりも小さくないと判定した場合には、未だ発電が十分でないとして、M/G3による発電を継続するため、前述したS130に移行する。
これに対し、上記S140にて、充放電収支Pnが所定値W2よりも小さいと判定した場合には、メインバッテリ12が必要な分だけ充電されていると判断して、S150に進む。そして、このS150にて、エンジン1によるM/G3の発電動作を停止するため、エンジン1の目標トルクTRQmと目標回転数NEmを、両方共に「0」に設定して、当該処理を一旦終了する。
【0057】
そして、M/G・ECU17は、上記S130,150の何れかで設定した目標トルクTRQmがエンジン1の出力軸1aに負荷として加わるように、両M/G3,5の界磁電流を制御すると共に、エンジンECU19へ、上記S130,150の何れかで設定した目標回転数NEmを制御指令として送信する。
【0058】
次に、エンジンECU19は、エンジン1の実回転数をM/G・ECU17から指令される上記目標回転数NEmに収束させるために、図4に示すスロットル制御処理を所定時間Ta毎に実行しており、このスロットル制御処理の実行を開始すると、図4に示す如く、まずS200にて、M/G・ECU17から送信されて来る目標回転数NEmを受信し、更に続くS210にて、回転角センサ31からの信号に基づき、エンジン1の現在の実回転数NEnを検出する。
【0059】
そして、続くS220にて、後述するスロットル開度の暫定制御量K5を補正するためのスロットル開度補正係数とエンジン回転数(NE)との関係を表す図5の関数gに基づき、S210で検出した実回転数NEnに応じたスロットル開度補正係数K1と、S200で受信した目標回転数NEmに応じたスロットル開度補正係数K2とを算出する。そして更に、上記算出した2つのスロットル開度補正係数K1,K2と、予め設定された所定のなまし回数K4とから、下記の式2に基づき、最終的なスロットル開度補正係数K3を算出する。
【0060】
【数2】
K3=K1+(K2−K1)/K4 …式2
尚、S220で用いられる関数gは、エンジン1とスロットル弁23の特性に応じて予め設定されたものであり、本実施形態では、図5に示すように、エンジン回転数(NE)が低い場合には、エンジン回転数の変化量に対してスロットル開度補正係数(K1,K2)の変化量が大きく、エンジン回転数(NE)が高い場合には、エンジン回転数の変化量に対してスロットル開度補正係数(K1,K2)の変化量が小さくなるように設定されている。
【0061】
このように、S220で最終的なスロットル開度補正係数K3を算出すると、次にS230にて、S200で受信した目標回転数NEmとS210で検出した実回転数NEnとの回転数差△NE(=NEm−NEn)を算出し、続くS240にて、回転数差△NEが、予め設定された上限値と下限値との間にあるか否かを判定する。尚、この上限値は正の値に設定されており、下限値は上限値の正負極性を反対にした負の値(−上限値)に設定されている。
【0062】
そして、S240にて、回転数差△NEが上限値と下限値との間にあると判定した場合には、S250に進んで、スロットル開度の暫定制御量K5と回転数差△NEとの関係を表す図6の関数hに基づき、S230で算出した現在の回転数差△NEに応じたスロットル開度の暫定制御量K5を算出し、更に続くS250にて、S240で算出した暫定制御量K5に、S220で算出したスロットル開度補正係数K3を乗じた値を、今回のスロットル開度制御量θとして設定する。尚、図6に示すように、上記S250でスロットル開度の暫定制御量K5を算出するために用いられる関数hは、回転数差△NEが大きいほど、暫定制御量K5が大きな値となるように設定されている。
【0063】
一方、上記S240にて、回転数差△NEが上限値と下限値との間にないと判定した場合には、S270に移行して、回転数差△NEが「0」よりも大きいか否かを判定する。そして、回転数差△NEが「0」よりも大きいと判定した場合には、回転数差△NEが正の上限値よりも大きいことから、S280に進んで、予め定められた正の最大値K6を今回のスロットル開度制御量θとして設定する。また逆に、S270にて、回転数差△NEが「0」よりも大きくないと判定した場合には、回転数差△NEが負の下限値(−上限値)よりも小さいことから、S285に移行して、上記最大値K6の正負極性を反対にした負の値(−K6)を、今回のスロットル開度制御量θとして設定する。
【0064】
そして、上記S260,S280,S285のうちの何れかを実行した後、S290に進んで、現在記憶しているスロットル開度θnに上記S260,S280,S285のうちの何れかで設定したスロットル開度制御量θを加算して、最新のスロットル開度θn+1として記憶し直し、続くS295にて、スロットル弁23の開度が今回設定した上記スロットル開度制御量θだけ変化するように、DCモータ25を駆動する。そして、このS295の処理を実行した後、当該スロットル制御処理を一旦終了する。
つまり、スロットル制御処理では、目標回転数NEmと実回転数NEnとの回転数差△NEが上限値と下限値との間にある通常時には(S240:YES)、回転数差△NEに応じてスロットル開度の暫定制御量K5を設定し(S250)、更に、その暫定制御量K5を、実回転数NEnと目標回転数NEmとの各々に応じて設定したスロットル開度補正係数K1,K2により補正して、今回のスロットル開度制御量θを設定し(S220,S260)、そのスロットル開度制御量θだけスロットル弁23の開度を変化させるようにしている(S295)。
【0065】
そして、このようなスロットル制御処理が繰り返して実行されることにより、回転数差△NEが「0」となるように、即ち、エンジン1の実回転数NEnがM/G・ECU17で設定された目標回転数NEmに収束するように、スロットル弁23の開度が調節される。
【0066】
以上のように、本実施形態のエンジンECU19では、エンジン1の実回転数NEnが目標回転数NEmに収束するように、スロットル弁23の開度をフィードバック制御している。よって、エンジン1の目標回転数NEmからスロットル弁23の目標開度への変換誤差や、エンジン1及びスロットル弁23の個体差による影響を受けることなく、エンジン1の実回転数NEnを目標回転数NEmに正確に制御することができる。このため、目標回転数NEmに応じた必要な電力をM/G3により正確に発電することができるようになり、延いては、メインバッテリ12の充放電収支を正確に管理して、メインバッテリ12の充電不足や過充電を確実に防止することができるようになる。また、スロットル弁23の実際の開度を検出するためのスロットルセンサを設ける必要が無いため、装置構成の簡素化及びコストの低減化を達成することもできる。
【0067】
しかも、本実施形態のエンジンECU19では、図6に示した関数hから明らかなように、目標回転数NEmと実回転数NEnとの回転数差△NEに応じてスロットル開度の暫定制御量K5を設定する際に、回転数差△NEが大きい場合ほど、スロットル開度の暫定制御量K5が大きな値に設定される(S250)。このため、エンジン1の実回転数NEnを目標回転数NEmに収束させるための時間を短縮することができる。
【0068】
そして更に、本実施形態のエンジンECU19では、上記暫定制御量K5を、そのままスロットル開度制御量θとするのではなく、エンジン1の実回転数NEnと目標回転数NEmとの各々に応じて設定したスロットル開度補正係数K1,K2により暫定制御量K5を補正して、スロットル開度制御量θを設定するようにしている(S220,S260)。このため、エンジン1の実回転数NEnを目標回転数NEmに収束させるための時間をより一層短縮することができる。
【0069】
一方更に、本実施形態では、M/G・ECU17が、メインバッテリ12の瞬時、瞬時の充放電収支が0となるようにエンジン1の目標出力(目標トルクTRQm及び目標回転数NEm)を設定するのではなく、図2の処理を実行することにより、所定時間内におけるメインバッテリ12の充放電収支の積分値が0となるように、エンジン1の目標出力を設定するようにしている。よって、エンジン1の目標回転数NEmが急激に変化することが防止されて、より大きな効果を得ることができる。
【0070】
つまり、メインバッテリ12の瞬時、瞬時の充放電収支が0となるようにエンジン1の目標出力を設定するようにした場合には、エンジン1の目標出力は、図7の点線に例示する如く刻々と変化するメインバッテリ12の瞬時消費電力量を補填するように設定されることとなるが、本実施形態のように、所定時間内におけるメインバッテリ12の充放電収支の積分値が0となるようにエンジン1の目標出力を設定すれば、エンジン1の目標出力(延いては目標回転数NEm)を図7の実線で示すように滑らかに変化させることができ、エンジンECU19は、エンジン1の回転数を目標回転数NEmに正確に制御し易くなる。このため、メインバッテリ12の充放電収支を正確に管理できるようになると共に、エンジン1を図3に示した最良燃費・エミッション曲線H上で動作させることが容易となるのである。
【0071】
尚、本第1実施形態では、M/G・ECU17で実行される図2の処理が、目標回転数設定手段に相当しており、回転角センサ31とエンジンECU19で実行されるスロットル制御処理(図4)のS210が、回転数検出手段に相当している。また、エンジンECU19で実行されるスロットル制御処理のS210以外が、開度制御手段に相当しており、その中で、S230が回転数差算出手段に相当し、S220及びS240〜S285が制御量設定手段に相当し、S295が駆動手段に相当している。
【0072】
一方、本第1実施形態では、M/G・ECU17が、M/G3,5の回転数NM1,NM2及び出力トルクTRQ1,TRQ2からメインバッテリ12の消費電力を求めると共に、エンジン1の目標回転数NEm及び目標トルクTRQmから発電電力を求め、その消費電力と発電電力との差からメインバッテリ12の充放電収支Pnを推定演算するようにしているため、特別なセンサを用いる必要がないという点で有利であるが、メインバッテリ12の充放電収支Pnは、メインバッテリ12の電圧及びメインバッテリ12に流れる電流をセンサにより直接検出して算出するようにしても良い。
【0073】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。本第2実施形態は、前述した第1実施形態に対して、エンジンECU19で実行されるスロットル制御処理が図8に示すように実行される点が異なっている。
【0074】
そして、図8に示すように、本第2実施形態で実行されるスロットル制御処理では、第1実施形態で実行される図4のスロットル制御処理に対して、S215の処理が追加されていると共に、S220とS230の各処理に代えて、夫々、S225とS235の処理が実行される。
【0075】
即ち、本第2実施形態では、S210にてエンジン1の実回転数NEnを検出した後、S215へ進み、S210で検出した現在の実回転数NEnと、S200で受信した目標回転数NEmとから、当該スロットル制御処理の実行周期Ta後におけるエンジン1の最良燃費・エミッション曲線H上の回転数を予測して、その回転数を仮の目標回転数NEyとして設定する。尚、本第2実施形態では、上記S215の処理が仮目標設定手段に相当している。
【0076】
そして、図4のS220に代えて実行される続くS225では、S200で受信した目標回転数NEmに応じたスロットル開度補正係数K2を算出する代わりに、図5に示した関数gに基づき、上記S215で設定した仮の目標回転数NEyに応じたスロットル開度補正係数K2を算出して、最終的なスロットル開度補正係数K3を求める。
【0077】
そして更に、図4のS230に代えて実行される続くS235では、S200で受信した目標回転数NEmに代えて、S215で設定した仮の目標回転数NEyとS210で検出した実回転数NEnとの回転数差△NE(=NEy−NEn)を算出して、S240の処理へ進む。
【0078】
つまり、本第2実施形態のスロットル制御処理では、エンジン1の出力が図3の最良燃費・エミッション曲線Hに沿って制御されることを前提に、エンジン1の現在の実回転数NEnとM/G・ECU17にて設定された目標回転数NEmとから、1演算周期Ta後におけるエンジン1の最良燃費・エミッション曲線H上の回転数を予測し、その予測した仮の目標回転数NEyと実回転数NEnとの差△NEが0となるようにスロットル開度制御量θを設定して、次の処理実行時に実回転数NEnが上記仮の目標回転数NEyとなるようにスロットル開度を制御するようにしている。
【0079】
よって、このような第2実施形態のスロットル制御処理を実行するエンジンECU19によれば、図9の実線で示すように、M/G・ECU17により設定される目標回転数NEmが大きく変化した場合にも、エンジン1の実回転数NEnを最良燃費・エミッション曲線Hに沿って忠実且つ滑らかに変化させることができる。このため、エンジン1を常に最良な燃費及びエミッションで運転することができるようになる。
【0080】
つまり、本第2実施形態のような予測制御を行わない場合には、エンジン1の目標回転数NEmが変化した場合の過渡時において、図9の点線で例示するように、エンジン1の実回転数NEnを最良燃費・エミッション曲線Hに沿って忠実に変化させることが困難となるが、本実施形態の如き予測制御を行えば、エンジン1を常に最良の運転状態で動作させることができるようになるのである。
【0081】
[第3実施形態]
ところで、この種のハイブリッド型車両においては、エンジン1の回転数を目標回転数NEmに正確に制御することができたとしても、M/G3の個体差などにより、目標回転数NEmに応じた電力を正確に発電させることができない場合がある。また特に、エンジン1の出力が車輪11R,11Lの駆動に用いられる場合のあるPSHV車では、走行負荷の分により発電電力が減少してしまうことがある。
【0082】
そこで次に、常に最適な発電電力を確保できるようにした第3実施形態について説明する。
まず、本第3実施形態では、前述した第1実施形態或いは第2実施形態に対して、図1の点線で示すように、メインバッテリ12の実際の電圧Vを検出するための電圧センサ37と、メインバッテリ12に流れる実際の電流Iを検出するための電流センサ39とが追加して設けられており、両センサ37,39からの信号は、M/G・ECU17に入力されている。
【0083】
そして、M/G・ECU17では、前述した図2の処理と並行して、図10に示す処理が定期的に実行される。
ここで、図10の処理は、図2の処理で設定されたエンジン1の目標出力(目標トルクTRQm及び目標回転数NEm)を補正するために実行されるものである。
【0084】
そして、M/G・ECU17は、図10の処理の実行を開始すると、まずS300にて、電圧センサ37と電流センサ39からの信号により検出されるメインバッテリ12の電圧V及び電流Iと、M/G3の回転数NM1及び出力トルクTRQ1と、M/G5の回転数NM2及び出力トルクTRQ2と、エンジン1の回転数NE及び出力トルクTRQとに基づき、下記の式3により、メインバッテリ12の実際の充放電収支と推定演算による充放電収支との差(以下、収支差という)△Pを算出する。
【0085】
尚、下記の式3においても、前述した式1と同様に、「NM1」と「NM2」は、夫々、ロータ位置検出センサ33,35により検出されるM/G3とM/G5のロータ回転数であり、「TRQ1」と「TRQ2」は、夫々、当該M/G・ECU17で決定されたM/G3とM/G5の制御上の出力トルクである。そして、「NE」と「TRQ」は、夫々、当該M/G・ECU17で設定されたエンジン1の目標回転数と目標トルクであるが、「NE」は、回転角センサ31により検出されたエンジン1の実回転数を、エンジンECU19から取得して用いるようにしても良い。また、式3により算出される収支差△Pは、放電(消費)の方を正としたものである。
【0086】
【数3】
△P=∫(V×I−(NM1×TRQ1+NM2×TRQ2−NE×TRQ)×2×π/60)dt …式3
つまり、S300では、まず、メインバッテリ12の電圧Vと電流Iとの積を、当該処理を前回実行してから今回実行するまでの時間で積分して、メインバッテリ12の実際の充放電収支[∫(V×I)dt]を求める、充放電収支検出手段としての処理を行っている。
【0087】
また、S300では、式1の場合と同様に、当該処理を前回実行してから今回実行するまでの両M/G3,5による消費電力の積分値[∫((NM1×TRQ1+NM2×TRQ2)×2×π/60)dt]から、当該処理を前回実行してから今回実行するまでのM/G3による発電電力の積分値[∫((NE×TRQ)×2×π/60)dt]を減じて、当該処理を前回実行してから今回実行するまでのメインバッテリ12の充放電収支を推定演算する、充放電収支推定手段としての処理を行っている。
【0088】
そして更に、S300では、電圧センサ37及び電流センサ39からの信号に基づき算出した充放電収支[∫(V×I)dt]と、上記推定演算した充放電収∫((NM1×TRQ1+NM2×TRQ2−NE×TRQ)×2×π/60)dtとの差を、収支差△Pとして求めるようにしている。
【0089】
そして、このように収支差△Pを算出した後、S310に進んで、算出した収支差△Pの絶対値が所定値W3よりも大きいか否かを判定し、所定値W3よりも大きいと判定した場合には、続くS320にて、収支差△Pが「0」よりも大きいか否かを判定する。そして、収支差△Pが「0」よりも大きいと判定した場合には、現在、充電不足状態であると判断して、S330に進み、エンジン1の目標トルクTRQmと目標回転数NEmを増加方向(即ち、エンジン出力を上げる方向)に補正する。尚、この補正は、図3に示した最良燃費・エミッション曲線Hに応じた関数f1に基づき、目標トルクTRQmと目標回転数NEmを、最良燃費・エミッション曲線H上で徐々に大きい値へと変化させることにより行われる。
【0090】
また逆に、上記S320にて、収支差△Pが「0」よりも大きくないと判定した場合には、現在、過充電状態であると判断して、S340に移行し、エンジン1の目標トルクTRQmと目標回転数NEmを減少方向(即ち、エンジン出力を下げる方向)に補正する。尚、この補正は、図3に示した最良燃費・エミッション曲線Hに応じた関数f2に基づき、目標トルクTRQmと目標回転数NEmを、最良燃費・エミッション曲線H上で徐々に小さい値へと変化させることにより行われる。
【0091】
そして、上記S330,S340の何れかを実行した後、当該処理を一旦終了する。
また、上記S310にて、収支差△Pの絶対値が所定値W3よりも大きくないと判定した場合には、エンジン1による現在の発電量が最適であると判断して、エンジン1の目標トルクTRQmと目標回転数NEmを補正することなく、そのまま当該処理を一旦終了する。
【0092】
そして、このような図10の処理が繰り返し実行されることにより、電圧センサ37及び電流センサ39からの信号に基づき算出される充放電収支と、制御情報から推定演算される充放電収との差(収支差)△Pが0となるように、エンジン1の目標トルクTRQm及び目標回転数NEmが補正される。
【0093】
従って、本第3実施形態によれば、発電機としてのM/G3の個体差やエンジン1に加わる走行負荷などにより、エンジン1の目標回転数NEmに応じた発電電力が得られない状況が生じても、メインバッテリ12の充放電収支が0となるようにエンジン1の出力及びM/G3の発電電力を制御することができ、メインバッテリ12の充電不足や過充電を確実に回避できるようになる。
【0094】
参考例
ところで、前述した第1〜第3実施形態では、エンジンECU19が、エンジン1の目標回転数NEmと実回転数NEnと差が「0」となるようにスロットル開度制御量θを設定して、そのスロットル開度制御量θだけスロットル弁23の開度を変化させるようにしているが、ここで参考例について説明する。
【0095】
即ち、参考例のエンジンECU19は、前述した図4或いは図8のスロットル制御処理に代えて、図11に示すスロットル制御処理を所定時間Ta毎に実行している。また更に、参考例のエンジンECU19は、図11のスロットル制御処理と交互に、図12に示すスロットル開度補正処理を実行している。
【0096】
そして、図11に示すように、エンジンECU19がスロットル制御処理の実行を開始すると、まずS400にて、M/G・ECU17からエンジン1の目標トルクTRQmと目標回転数NEmを受信し、続くS410にて、当該エンジンECU19内の図示しないEEPROMに予め記憶された開度マップから、S400で受信した目標トルクTRQm及び目標回転数NEmに対応したスロットル開度θnを読み出す。
【0097】
尚、上記開度マップは、エンジン1の目標トルク及び目標回転数と、その目標トルク及び目標回転数を得るためのスロットル開度との関係をデータ化した3次元マップであり、エンジン1及びスロットル弁23の特性に応じて予め設定されている。
【0098】
そして、続くS420にて、スロットル弁23の開度がS410で読み出したスロットル開度θnとなるようにDCモータ25を駆動して、その後、当該スロットル制御処理を一旦終了する。
一方、図12に示すように、エンジンECU19がスロットル開度補正処理の実行を開始すると、まずS500にて、回転角センサ31からの信号に基づき、エンジン1の現在の実回転数NEnを検出する。
【0099】
そして、次のS510にて、上記S400で受信したエンジン1の目標回転数NEmを読み込み、続くS520にて、S510で読み込んだ目標回転数NEmとS500で検出した実回転数NEnとの回転数差△NE(=NEm−NEn)を算出する。
【0100】
そして、続くS530にて、回転数差△NEの絶対値が所定値K7よりも大きいか否かを判定し、所定値K7よりも大きいと判定した場合には、S540に進んで、回転数差△NEが「0」よりも大きいか否かを判定する。
ここで、S540にて、回転数差△NEが「0」よりも大きいと判定した場合には、スロットル制御処理(図11)のS410で開度マップから今回読み出したスロットル開度θnが小さすぎると判断して、S550に進み、このS550にて、今回読み出したスロットル開度θnに所定開度△θ(>0)を加算し、その加算後のスロットル開度(θn+△θ)を、スロットル開度θnとして更新記憶する。つまり、EEPROMに記憶された開度マップの構成データのうち、今回読み出したスロットル開度θnの値を増量補正して書き換えるのである。そして、その後、当該スロットル開度補正処理を一旦終了する。
【0101】
また逆に、S540にて、回転数差△NEが「0」よりも大きくないと判定した場合には、スロットル制御処理(図11)のS410で開度マップから今回読み出したスロットル開度θnが大きすぎると判断して、S560に移行し、このS560にて、今回読み出したスロットル開度θnから所定開度△θ(>0)を減算し、その減算後のスロットル開度(θn−△θ)を、スロットル開度θnとして更新記憶する。つまり、EEPROMに記憶された開度マップの構成データのうち、今回読み出したスロットル開度θnの値を減量補正して書き換えるのである。そして、その後、当該スロットル開度補正処理を一旦終了する。
【0102】
一方、上記S530にて、回転数差△NEの絶対値が所定値K7よりも大きくないと判定した場合には、S540〜S560の処理を行わず、そのまま当該スロットル開度補正処理を一旦終了する。
つまり、本参考例のエンジンECU19では、EEPROM内の開度マップから目標トルクTRQm及び目標回転数NEmに応じたスロットル開度θnを読み出し、その読み出したスロットル開度θnにスロットル弁23を制御するのであるが、特に、EEPROMに開度マップとして記憶されたスロットル開度を、目標回転数NEmと実回転数NEnとの差△NEに応じて、その差△NEが0となるように補正するようにしている。
【0103】
このため、本参考例のエンジンECU19によっても、図13に示す如く、エンジン1の実回転数NEnが目標回転数NEmに収束するようにスロットル弁23の開度が制御されることとなり、エンジン1及びスロットル弁23の個体差などの影響を受けることなく、エンジン1の回転数を目標回転数NEmに正確に制御することができる。このため、目標回転数NEmに応じた必要な電力をM/G3により正確に発電することができるようになり、延いては、メインバッテリ12の充放電収支を正確に管理して、メインバッテリ12の充電不足や過充電を確実に防止することができるようになる。
【0105】
尚、上記参考例では、開度マップがEEPROMに記憶されているが、開度マップを記憶しておく記憶媒体としては、データの書き換えが可能で且つ不揮発性であれば、他のメモリを用いることができる。
[第実施形態]
次に、第実施形態について説明する。本第実施形態は、前述した第1〜第実施形態及び参考例に対し、M/G・ECU17にて、図14に示す異常検出処理が定期的に実行される点が異なっている。尚、本第実施形態においても、前述した第3実施形態と同様に、メインバッテリ12の電圧Vを検出するための電圧センサ37と、メインバッテリ12に流れる電流Iを検出するための電流センサ39とが設けられており、両センサ37,39からの信号が、M/G・ECU17に入力されている。
【0106】
図14に示すように、M/G・ECU17が異常検出処理の実行を開始すると、まずS600にて、電圧センサ37と電流センサ39からの信号により検出されるメインバッテリ12の電圧V及び電流Iと、エンジン1の回転数NE及び出力トルクTRQとに基づき、下記の式4により、メインバッテリ12の実際の充電電力と、エンジン1により発電機として駆動されるM/G3の発電電力との電力差△P’を算出する。
【0107】
尚、下記の式4においても、前述した式1及び式3と同様に、「NE」と「TRQ」は、夫々、当該M/G・ECU17で設定されたエンジン1の目標回転数と目標トルクであり、エンジン1の出力が全てM/G3の発電電力に変換されるものと仮定している。そして、式4における「NE」としては、回転角センサ31により検出されたエンジン1の実回転数を、エンジンECU19から取得して用いるようにしても良い。また、式4における「I」は、メインバッテリ12の充電方向の電流である。
【0108】
【数4】
△P’=V×I−2×π×TRQ×NE/60 …式4
つまり、S600では、まず、メインバッテリ12の電圧Vと充電方向の電流Iとの積(V×I)を求めることによりメインバッテリ12の実際の充電電力を検出する、電力検出手段としての処理を行っている。
【0109】
また、S600では、M/G3を発電駆動するエンジン1の目標出力(目標トルク及び目標回転数)からM/G3の発電電力[2×π×TRQ×NE/60]を推定演算する、電力推定手段としての処理を行っている。
そして更に、S600では、上記充電電力[V×I]と発電電力[2×π×TRQ×NE/60]との差を、電力差△P’として求めるようにしている。
【0110】
そして、このように電力差△P’を算出した後、S610に進んで、上記電力差△P’の絶対値が所定値K8よりも大きいか否かを判定し、所定値K8よりも大きければ、M/G3に異常が発生したと判断して、S620に進む。そして、このS620にて、M/G3の動作を停止させると共に、エンジン1の目標トルクTRQm及び目標回転数NEmを強制的に「0」に設定して、エンジンECU19にエンジン1の動作を停止させる。そして、その後、当該異常検出処理を一旦終了する。
【0111】
一方、上記S610にて、電力差△P’の絶対値が所定値K8よりも大きくないと判定した場合には、S620の処理を行うことなく、そのまま当該異常検出処理を一旦終了する。
このような図14の異常検出処理を実行する本第実施形態によれば、発電機として動作するM/G3の実際の発電電力が過小または過大であるといった異常を確実に検出して、エンジン1及びM/G3の動作を停止させることができるため、充電異常に伴うメインバッテリ12の劣化を防止できると共に、M/G3の回転異常に伴う車両への悪影響を未然に防止することができる。特に、本実施形態によれば、前述したようにエンジン1の回転数を目標回転数NEmに正確に制御することができるため、上記S600にて、M/G3の発電電力をエンジン1の目標回転数NEmに基づき正確に推定して、異常検出精度を高めることができる。
【0112】
尚、本第実施形態では、異常検出処理(図14)のS610が発電異常検出手段に相当し、S620が発電停止手段に相当している。
また、図14の異常検出処理は、エンジンECU19が、M/G・ECU17からメインバッテリ12の電圧V及び電流Iなどの必要な情報を受信して、該エンジンECU19側で実行するようにしても良い。
【0113】
[第実施形態]
次に、第実施形態について説明する。本第実施形態は、前述した第1〜第実施形態及び参考例に対し、エンジンECU19にて、図15に示す異常検出処理が定期的に実行される点が異なっている。
【0114】
即ち、図15に示すように、エンジンECU19が異常検出処理の実行を開始すると、まずS700にて、図4のS200,図8のS200,及び図11のS400のうちの何れかで受信したM/G・ECU17からの目標回転数NEmと、図4のS210,図8のS210,及び図12のS500のうちの何れかで検出した実回転数NEnとの回転数差△NEを求めると共に、その回転数差△NEの絶対値が所定値K9よりも大きいか否かを判定する。
【0115】
そして、回転数差△NEの絶対値が所定値K9よりも大きいと判定した場合には、エンジン1に異常が発生したと判断して、S710に進み、エンジン1の動作を停止させる。そして、その後、当該異常検出処理を一旦終了する。
一方、上記S700にて、回転数差△NEの絶対値が所定値K9よりも大きくないと判定した場合には、S710の処理を行うことなく、そのまま当該異常検出処理を一旦終了する。
【0116】
このような図15の異常検出処理を実行する本第実施形態によれば、エンジン1の回転異常を確実に検出して、エンジン1の動作を停止させることができるため、車両への悪影響を未然に防止することができる。
尚、本第実施形態では、異常検出処理(図15)のS700が機関異常検出手段に相当し、S710が機関停止手段に相当している。
【0117】
[その他]
前述した各実施形態は、エンジン1の出力が車輪11R,11Lを駆動するためにも使用されるPSHV車に本発明を適用したものであったが、当然、本発明は、M/G5がM/G3及びエンジン1と切り離されて、エンジン1がM/G3の発電駆動だけを行うSHV車にも適用することができる。尚、SHV車の場合には、例えば、前述した式1及び式3にて、「NM1×TRQ1」の項(つまり、M/G3による消費電力の項)を省略して、電力計算を行えば良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態のハイブリッド型車両を表わす概略構成図である。
【図2】 第1実施形態のモータ/ジェネレータ制御装置にて、エンジンの目標出力を設定するために実行される処理を表すフローチャートである。
【図3】 エンジンの目標トルク及び目標回転数を設定するために用いられる最良燃費・エミッション曲線Hを説明する説明図である。
【図4】 第1実施形態のエンジン制御装置で実行されるスロットル制御処理を表すフローチャートである。
【図5】 エンジン回転数に応じたスロットル開度補正係数を算出するための関数gを説明する説明図である。
【図6】 目標回転数と実回転数との回転数差に応じたスロットル開度の暫定制御量を算出するための関数hを説明する説明図である。
【図7】 図2の処理の作用を説明する説明図である。
【図8】 第2実施形態のエンジン制御装置で実行されるスロットル制御処理を表すフローチャートである。
【図9】 図8の処理の作用を説明する説明図である。
【図10】 第3実施形態のモータ/ジェネレータ制御装置にて、エンジンの目標出力を補正するために実行される処理を表すフローチャートである。
【図11】 参考例のエンジン制御装置で実行されるスロットル制御処理を表すフローチャートである。
【図12】 参考例のエンジン制御装置で実行されるスロットル開度補正処理を表すフローチャートである。
【図13】 図12の処理の作用を説明する説明図である。
【図14】 第実施形態のモータ/ジェネレータ制御装置で実行される異常検出処理を表すフローチャートである。
【図15】 第実施形態のエンジン制御装置で実行される異常検出処理を表すフローチャートである。
【符号の説明】
1…エンジン 3,5…モータ/ジェネレータ(M/G)
7…遊星ギヤユニット CR…キャリア R…リングギヤ
S…サンギヤ 9…ディファレンシャルギヤ 11R,11L…車輪
12…メインバッテリ 13,15…インバータ
17…モータ/ジェネレータ制御装置(M/G・ECU)
19…エンジン制御装置(エンジンECU) 21…吸気経路
23…スロットル弁 25…DCモータ 27…DC/DCコンバータ
29…サブバッテリ 31…回転角センサ
33,35…ロータ位置検出センサ 37…電圧センサ
39…電流センサ

Claims (7)

  1. 内燃機関により駆動される発電機と、該発電機により充電されるバッテリと、該バッテリに充電された電力或いは前記発電機からの電力により車輪を駆動するための駆動力を発生する電動機と、を有したハイブリッド型車両に用いられ、
    少なくとも前記バッテリの充電状態に応じて、前記内燃機関の目標回転数を設定する目標回転数設定手段と、
    前記内燃機関の吸入空気量を調節するスロットル弁の開度を、該内燃機関の回転数が前記目標回転数設定手段により設定された目標回転数となるように制御する開度制御手段と、
    を備えたハイブリッド型車両用内燃機関の制御装置であって、
    前記内燃機関の実際の回転数を検出する回転数検出手段を備え、
    前記開度制御手段は、
    前記目標回転数設定手段により設定された目標回転数と前記回転数検出手段により検出された回転数との差を算出する回転数差算出手段と、
    該回転数差算出手段により算出される差が0となるように、前記スロットル弁の暫定制御量を設定すると共に、その暫定制御量を前記回転数検出手段により検出された前記内燃機関の実際の回転数と、前記目標回転数設定手段により設定された前記内燃機関の目標回転数とに応じて補正することにより前記スロットル弁の制御量を設定する制御量設定手段と、
    前記スロットル弁の開度を前記制御量設定手段により設定された制御量だけ変化させる駆動手段とからなること、
    を特徴とするハイブリッド型車両用内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載のハイブリッド型車両用内燃機関の制御装置において、
    前記制御量設定手段は
    前記回転数差算出手段により算出された差に応じて、該差が大きい場合ほど前記暫定制御量を大きな値に設定するよう構成されていること、
    を特徴とするハイブリッド型車両用内燃機関の制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のハイブリッド型車両用内燃機関の制御装置において、
    前記目標回転数設定手段は、
    前記内燃機関について予め定められた出力特性を表す特性線上の回転数を、前記内燃機関の目標回転数として設定するよう構成されており、
    前記開度制御手段は、
    所定時間毎に動作するよう構成されていると共に、
    前記回転数検出手段により現在検出されている回転数と前記目標回転数設定手段により設定された目標回転数とから、前記所定時間後における前記内燃機関の前記特性線上の回転数を予測し、その回転数を仮の目標回転数として設定する仮目標設定手段を備え、
    更に、前記回転数差算出手段は、
    前記仮目標設定手段により設定された仮の目標回転数と前記回転数検出手段により検出された回転数との差を算出するよう構成されたこと、
    を特徴とするハイブリッド型車両用内燃機関の制御装置
  4. 請求項1ないし請求項の何れかに記載のハイブリッド型車両用内燃機関の制御装置において、
    前記目標回転数設定手段は、
    所定時間内における前記バッテリの充放電収支の積分値が0となるように、前記内燃機関の目標回転数を設定するよう構成されていること、
    を特徴とするハイブリッド型車両用内燃機関の制御装置。
  5. 請求項1ないし請求項の何れかに記載のハイブリッド型車両用内燃機関の制御装置において、
    前記目標回転数設定手段は、
    前記バッテリの電圧及び前記バッテリに流れる電流から、前記バッテリの充放電収支を検出する充放電収支検出手段と、
    前記発電機の発電電力と前記電動機の消費電力とから、前記バッテリの充放電収支を推定する充放電収支推定手段とを備え、
    前記充放電収支検出手段により検出された充放電収支と前記充放電収支推定手段により推定された充放電収支との差が0となるように、前記内燃機関の目標回転数を補正するよう構成されていること、
    を特徴とするハイブリッド型車両用内燃機関の制御装置。
  6. 請求項1ないし請求項の何れかに記載のハイブリッド型車両用内燃機関の制御装置において、
    前記バッテリに充電されている実際の電力を検出する電力検出手段と、
    前記発電機の発電電力を推定する電力推定手段と、
    前記電力検出手段により検出された電力と前記電力推定手段により推定された発電電力との差の絶対値が所定値以上である場合に、異常が発生したと判定する発電異常検出手段と、
    該発電異常検出手段により異常が発生したと判定されると、前記内燃機関及び前記発電機の動作を停止させる発電停止手段と、
    を備えたことを特徴とするハイブリッド型車両用内燃機関の制御装置。
  7. 請求項1ないし請求項の何れかに記載のハイブリッド型車両用内燃機関の制御装置において、
    前記目標回転数設定手段により設定された目標回転数と前記回転数検出手段により検出された回転数との差の絶対値が所定値以上である場合に、異常が発生したと判定する機関異常検出手段と、
    該機関異常検出手段により異常が発生したと判定されると、少なくとも前記内燃機関の動作を停止させる機関停止手段と、
    を備えたことを特徴とするハイブリッド型車両用内燃機関の制御装置。
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