JP3800465B2 - セグメントおよびこれを用いたシールド工法 - Google Patents

セグメントおよびこれを用いたシールド工法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種シールドトンネルを構築するときに用いて好適なセグメントおよびこれを用いたシールド工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、トンネルの構築には、シールド掘削機で地山に掘削孔を形成し、その後方において鋼製あるいはコンクリート製のセグメントを組み立ててトンネルを構築するシールド工法が多用されている。
【0003】
このとき、前記掘削孔の内径は、シールド掘削機の外径、すなわちシールド掘削機の外殻をなすスキンプレートの外径と略同径となる。また、セグメントはシールド掘削機のスキンプレート内で組み上げるため、組み立てたセグメントの外径はスキンプレートの内径よりも小径となる。このため、通常、掘削孔の内周面と組み立てたセグメントの外周面との間には例えば10cm程度の隙間が生じている。この隙間にトンネルの上方の土砂が入り込むと地表面の沈下等が生じて地山の安定性が損なわれるため、これを防止するためこの隙間に裏込充填材を充填しているのは周知の通りである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来の技術には以下のような問題が存在する。従来、一般的にシールド工法を採用してトンネルを構築するにあたっては、裏込充填材とセグメントとの付着強度について考慮がなされてなかった。このため、裏込充填材からなる層の構造的な強度を期待することができず、トンネルに掛かる土圧や水圧等の荷重は、全てセグメントで受け持つ設計となっていた。その結果、セグメントを高強度化する必要が生じ、セグメントの部材厚さが増大する等して、トンネルの建設費の大きな割合を占めているセグメントのコストの増加を招き、全体のコストにも大きな影響を及ぼしていた。
【0005】
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、セグメントと裏込充填材との付着強度を高め、トンネルの施工コストを低減することのできるセグメントおよびこれを用いたシールド工法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、トンネルの覆工体として用いられるセグメントであって、該セグメントには、該セグメントを組み立てたときに前記トンネルの外周側となる面に、その外周側に打設される裏込充填材との付着強度を高めるため、前記セグメントに形成された穴からその外周側に向けて突出させたピンが設けられ、前記ピンとしてボルトが用いられ、該ボルトは、前記セグメントの内周面側に取り付けられたナットにその基端部が固定されていることを特徴としている。
【0007】
これにより、トンネルを構築するに際して、外周面にボルトが突出されたセグメントを用いれば、組み上げたセグメントと、その外周側に打設される裏込充填材との付着強度が高められ、これらの一体化が良好に図られる。
【0008】
請求項2に係る発明は、トンネルの覆工体として用いられるセグメントであって、該セグメントには、該セグメントを組み立てたときに前記トンネルの外周側となる面に、その外周側に打設される裏込充填材との付着強度を高めるため、前記セグメントに形成された穴からその外周側に向けて突出させたピンが設けられ、該ピンの基端部には、該ピンの径方向に張り出す係止部が形成され、該ピンは、前記係止部を前記穴に係止させることによって前記基端部が固定されていることを特徴としている。
【0009】
これにより、トンネルを構築するに際して、外周面にピンが突出されたセグメントを用いれば、組み上げたセグメントと、その外周側に打設される裏込充填材との付着強度が高められ、これらの一体化が良好に図られる。
【0018】
請求項に係る発明は、トンネルを構築するためのセグメントを用いたシールド工法であって、予め、前記トンネルの覆工体本体を形成するセグメントには、該セグメントを組み上げたときに前記トンネルの外周側となる面に穴を形成しておき、シールド掘削機で地山に形成した掘削孔内に、前記セグメントを組み上げて前記覆工体本体を構築し、しかる後に前記覆工体本体と前記掘削孔との隙間に裏込充填材を充填するようにし、前記シールド掘削機のテールシールが前記穴を通過した後に、ピンを前記穴から前記セグメントの外周面側に向けて突出させるようにしたことを特徴としている。
【0019】
これにより、覆工体本体を構築し、裏込充填材を充填した後、ピンをセグメントの外周面側に突出させると、裏込充填材が硬化すればこのピンは突出した状態で固定される。そして、構築されたトンネルは、覆工体本体の外周面からピンが突出しており、これによって覆工体本体と裏込充填材との付着強度が高められる。また、施工時には、シールド掘削機のテールシールがセグメントに形成された穴を通過した後に、ピンを突出させるようにしたので、ピンがテールシールに接触することはない。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るセグメントおよびこれを用いたシールド工法の第一ないし第三の実施の形態について、図1ないし図11を参照して説明する。
【0021】
[第一の実施の形態]
図1に示すように、シールドトンネル1は、例えば断面視円形で、地山Gに形成された掘削孔2内に構築された覆工体本体3と、覆工体本体3の外周面と掘削孔2の内周面との隙間に充填されたコンクリートやモルタル、ファイバーコンクリート等の裏込充填材4とから構成されている。
【0022】
覆工体本体3は、複数の鋼製のセグメントS1を組み上げて形成されたものである。図1および図2に示すように、各セグメントS1には、これを組み上げたときに覆工体本体3の外周側となる面である外面5に、裏込充填材4(図1参照)との付着強度を高めるための凹凸(凹部、凸部)6が形成されている。
この凹凸6は、例えばセグメントS1の外面5に、複数のフラットバー(鋼製部材)7が、例えば平面視略格子状に配置されて溶接されることによって形成されている。
【0023】
このような構成からなるシールドトンネル1では、凹凸6によって覆工体本体3と裏込充填材4との付着強度が大幅に高められるようになっている。
【0024】
図3に示すように、上記シールドトンネル1を構築するには、通常のシールドトンネルと同様、シールド掘削機10の前部に備えたカッタ機構11で地山Gを掘削して掘削孔2を形成しつつ、その後方のスキンプレート12内でセグメントS1を所定形状に組み上げる。また、スキンプレート12の後端部に備えた裏込充填材充填機構13で、掘削孔2の内周面と覆工体本体3の外周面との間の空間に裏込充填材4を充填していく。そして、スキンプレート12内に備えた推進ジャッキ14で、組み立てたセグメントS1によって構成される覆工体本体3の前端面に反力を得てシールド掘削機10を推進させていく。
【0025】
なお、スキンプレート12の後端部には、スキンプレート12の内周面と覆工体本体3との隙間を塞ぐテールシール15が備えられているが、裏込充填材4を構成するコンクリートの粗骨材の粒径寸法と比較して、セグメントS1に形成された凹凸6の高さが大きいと、テールシール15とセグメントS1との間の隙間からスキンプレート12の内部に裏込充填材4が侵入する恐れがある。一方、凹凸6と裏込充填材4との付着力を高めるためには、凹凸6の高さを大きくする必要がある。このような相反する条件を満たすには、前記凹凸6の高さは、裏込充填材4の粗骨材の粒径が例えば20mm程度である場合には、10mm程度とするのが好ましい。
【0026】
しかる後に、打設充填した裏込充填材4が硬化すれば、覆工体本体3と裏込充填材4とが一体化し、これによってシールドトンネル1が構築される。
【0027】
上述したように、セグメントS1では、各セグメントS1の外面5にフラットバー7を取り付けることによって、これらセグメントS1から構成される覆工体本体3の外周面に凹凸6が形成され、その外周側に充填される裏込充填材4との付着強度が高められる構成となっている。そして、このようなシールドトンネル1を構築するには、セグメントS1の組立前に、フラットバー7を予め取り付けておく構成となっている。
これにより、覆工体本体3と裏込充填材4との付着強度が高められるので、これらの一体化を図ることができ、したがって、シールドトンネル1に作用する土圧や水圧等の荷重を、覆工体本体3だけでなく裏込充填材4の層でも受け持つよう設計することが可能となる。その結果、シールドトンネル1の強度および健全性を確保したうえで、セグメントS1の部材厚さ等を最小限とすることができ、セグメントS1のコストを抑えてトンネル全体を経済的に施工することが可能となる。
【0028】
また、凹凸6を形成するのにフラットバー7を用いているので、市販の材料を用いて凹凸6を形成することができる。したがって、セグメントS1を低コストで製作することができ、上記効果を一層顕著なものとすることができる。
しかも、フラットバー7を予めセグメントS1に取り付けておくことにより、現場での作業は何ら余計な手間が掛かることもなく、通常のセグメントを用いた場合の作業と同様に行うことができるので、この点においても経済的な施工に寄与することができる。
【0029】
なお、上記第一の実施の形態において、凹凸6を形成するためにフラットバー7を格子状に取り付ける構成としたが、その配置形状はいかなるものでも良い。また、フラットバー7に代えて、図4に示すように、セグメントS1の外面5にメッシュ状のエキスパンドメタル(鋼製部材)18を溶接する等して設けることによって凹凸6を形成しても良いし、また、他の材料、例えば鉄筋棒等を溶接して取り付けるようにしても良い。
【0030】
さらに、図5に示すように、セグメントS1の外面5に、表面に突起19aが多数形成された縞鋼板19等を溶接し、これによって凹凸6を形成する構成としても良い。これ以外にも、表面に凹凸を形成することができるのであれば、いかなる材料を採用しても良い。
【0031】
ところで、セグメントS1の外面5自体を縞鋼板(板状材料)19で形成する構成とし、その突起19aを、裏込充填材4との付着強度を高めるための凸部とするようにしてもよい。もちろん、縞鋼板19以外にも、表面に突起あるいは凹凸等が予め形成されている板状の材料を用いることも可能である。このような構成とすれば、前記フラットバー7等の鋼製部材をわざわざ取り付けるまでもなく、セグメントS1に凹部や凸部を形成することができるので、セグメント製作が一層容易になり、より経済的な施工が可能となる。
【0032】
[第二の実施の形態]
次に、セグメントおよびこれを用いたシールド工法の第二の実施の形態について説明する。ここでは、例えば、セグメントにボルトを取り付けることによって、裏込充填材との付着性を高めるための凸部を形成する場合の例を用いて説明する。以下に説明する第二の実施の形態において、前記第一の実施の形態と共通する構成については同符号を付しその説明を省略する。
【0033】
図6に示すように、シールドトンネル1’の覆工体本体3は、複数の鋼製のセグメントS2を組み上げて形成されたものである。各セグメントS2には、これを組み上げたときに覆工体本体3の外周側となる面である外面5に、裏込充填材4との付着強度を高めるための凸部21が形成されている。
【0034】
この凸部21は、基端部22aがセグメントS2の内周面に固定され、先端部22bが外周側に向けて延出するよう設けられたボルト(ピン)22から形成されている。ている。
このボルト22は、セグメントS2の外面5の所定位置に形成されたボルト穴(穴)23を通してその外側に突出されるようになっている。そして、ボルト22の基端部22aをセグメントS2に固定するため、セグメントS2の内周面に溶接等により取り付けられたナット24にボルト22が螺合させられている。
【0035】
このとき、セグメントS2の外面5の面外強度が不足するのであれば、図7に示すように、ナット24の周囲にリブ状の補強部材25を溶接等により設ける。
【0036】
図8に示すように、上記セグメントS2を用いてシールドトンネル1’を構築するには、前記第一の実施の形態と同様、通常のシールド掘削機10を用いる。そして、シールド掘削機10の前部に備えたカッタ機構11で地山Gを掘削して掘削孔2を形成し、その後方のスキンプレート12内でセグメントS2を所定形状に組み上げつつ、裏込充填材充填機構13で裏込充填材4を充填していく。そして、スキンプレート12内に備えた推進ジャッキ14で、組み立てたセグメントS2によって構成される覆工体本体3の前端面に反力を得てシールド掘削機10を推進させていく。
【0037】
一方、スキンプレート12内においては、組み上げたセグメントS2の内周面に予め取り付けられているナット24に、このナット24がスキンプレート12の後端部に備えられているテールシール15よりも前方に位置している段階で、ボルト22をねじ込む。この段階では、ボルト22が、セグメントS2の外周面に突出しないよう、その先端部をねじ込むのみに留めておく。これは、テールシール15をボルト22で傷つけるのを防止するためである。また、テールシール15が通過するときにはセグメントS2の外面5には突起が一切ないため、裏込充填材4のスキンプレート12内への進入が確実に防止される。
【0038】
そして、シールド掘削機10の掘進に伴い、テールシール15が、ナット24にねじ込んでおいたボルト22を通過した後、裏込充填材4が硬化するまでの間にボルト22を最後までねじ込む。これによりボルト22が所定の状態にセットされ、覆工体本体3の外周側に突出したこととなる。
しかる後に、打設充填した裏込充填材4が硬化すれば、覆工体本体3と裏込充填材4とが一体化し、またボルト22が裏込充填材4に固定され、これによってシールドトンネル1’が構築される。
【0039】
上述したように、セグメントS2およびこれを用いたシールド工法では、ボルト22によって覆工体本体3の外周面には凸部21が形成される構成となっているので、前記第一の実施の形態と同様、覆工体本体3と裏込充填材4との付着強度が高められ、シールドトンネル1’に作用する土圧や水圧等の荷重を、覆工体本体3だけでなく裏込充填材4の層でも受け持つよう設計することが可能となる。その結果、シールドトンネル1’の強度および健全性を確保したうえで、セグメントS2の部材厚さ等を最小限とすることができ、セグメントS2のコストを抑えてトンネル全体を経済的に施工することが可能となる。
【0040】
しかも、ボルト22にはその外周面に螺条が形成されているので、その凹凸により、裏込充填材4との付着性が一層高められるようになっている。
【0041】
また、ボルト22やナット24を利用することにより、市販材料を用いてセグメントS2を低コストで製作することができ、上記効果を一層顕著なものとすることができる。さらに、施工時には、ボルト22を単にねじ込むのみで良く、作業性に優れている。
【0042】
しかも、テールシール15が通過した後、裏込充填材4が硬化するまでの間にボルト22をねじ込んで突出させる構成となっている。これにより、テールシール15が通過するときにはセグメントS2の外面5には突起が一切ないため、裏込充填材4のスキンプレート12内への進入を確実に防止することができる。そのうえ、テールシール15を、ボルト22で傷つけるのを防止することができるので、シールド掘削機10のメンテナンスの容易化を図ることができ、この点においてもシールドトンネル1’の経済的な施工に貢献することができる。
【0043】
[第三の実施の形態]
次に、セグメントおよびこれを用いたシールド工法の第三の実施の形態について説明する。ここでは、例えば、セグメントに突出可能なピンを取り付けることによって、裏込充填材との付着性を高めるための凸部を形成する場合の例を用いて説明する。以下に説明する第三の実施の形態において、前記第一および第二の実施の形態と共通する構成については同符号を付し、その説明を省略する。
【0044】
図9に示すように、シールドトンネル1”の覆工体本体3を構成する複数の鋼製のセグメントS3には、それぞれ、これを組み上げたときに覆工体本体3の外周側となる面である外面5に、裏込充填材4との付着強度を高めるための凸部31が形成されている。
【0045】
図9および図10に示すように、この凸部31は、ピン32によって形成されており、このピン32はその基端部32aが、セグメントS3の内周面に取り付けられたメス部材33に固定される構造となっている。
【0046】
メス部材33は、セグメントS3の内周面の所定位置に溶接等により一体に取り付けられている。メス部材33には、セグメントS3の内周面に近づくにつれて漸次その径が縮小するテーパ状のピン穴34が形成されている。また、セグメントS3には、このピン穴34に対応した位置に、ピン穴34の上部(セグメントS3外面側)よりも大径で、かつメス部材33の外径よりも小径の穴35が形成されている。
【0047】
ピン32は、基端部32aに、ピン穴34に対応してピン32の径方向に張り出すテーパ状のテーパ部(係止部)36が形成され、先端部に略円盤状の係止部材37が取り付けられた構成のものである。なお、この係止部材37は、その外径がピン穴34の上部(セグメントS3外面側)よりも大径で、かつセグメントS3の穴35よりも小径に設定され、かつその厚さが、セグメントS3の外面5を構成する鋼板の厚さよりも小さく設定されている。また、係止部材37は、ピン32に溶接等により取り付けても良いが、ピン32の先端部に螺条を形成しておき、これにねじ込むようにすれば装着を容易に行うことができる。
【0048】
このようなピン32を採用したセグメントS3の場合、施工時にはセグメントS3が組み付けられる前の段階で、ピン32を、メス部材33のピン穴34と、セグメントS3の穴35とに予め挿通状態で装着しておく。このときには、ピン32の両端部において外方に張り出すテーパ部36と係止部材37とによって、ピン32の脱落が防止される。
【0049】
そして、図8に示した前記ボルト22の場合と同様に、シールドトンネル1”を構築するときには、シールド掘削機10のテールシール15(図8参照)が通過するまでは、ピン32の係止部材37を、組み上げたセグメントS3の穴35内に収めた状態(図9中点線で示した状態)としておき、テールシール15の損傷を防ぐ。そして、テールシール15がピン32を通過した後、セグメントS3の外周側に打設充填された裏込充填材4が硬化する前に、ピン32をセグメントS3の内側から打ち込んで外周側に突出させる。
【0050】
このとき、ピン32のテーパ部36とメス部材33のピン穴34とがテーパ状であるので、ピン32は容易に位置決めすることができる。しかもこのピン32はねじ込み不要なので作業性にも優れる。
【0051】
この後、裏込充填材4が硬化すると、覆工体本体3と裏込充填材4とが一体化され、また係止部材37の位置が固定され、これによってピン32が固定されることになる。しかも、硬化後には、テーパ部36とピン穴34とのかみ合いにより、ピン32のセグメントS3への固定強度が非常に高く、覆工体本体3と裏込充填材4との付着強度が一層高められる。
【0052】
上述したように、セグメントS3およびこれを用いたならびにシールド工法では、ピン32によって覆工体本体3の外周面には凸部31が形成される構成となっているので、前記第二の実施の形態と同様、シールドトンネル1”の強度および健全性を確保したうえで、セグメントS3の部材厚さ等を最小限とすることができ、セグメントS3のコストを抑えてトンネル全体を経済的に施工することが可能となる。
【0053】
また、施工時には、ピン32を単に押し込むのみで良く、作業性に非常に優れている。
【0054】
しかも、テールシール15が通過した後、裏込充填材4が硬化するまでの間にピン32を突出させる構成となっている。これにより、テールシール15が通過するときにはセグメントS3の外面5にはピン32が突出しておらず、また、ピン32の先端部の係止部材37も穴35内に収められる構成となっているので、セグメントS3の外面5には何らの突起が存在しない。したがって、テールシール15のシール性を損なうことなく、裏込充填材4のスキンプレート12内への進入を確実に防止することができ、そのうえ、テールシール15を、ピン32で傷つけるのを防止してシールド掘削機10のメンテナンスの容易化を図ることができ、この点においてもシールドトンネル1”の経済的な施工に貢献することができる。
【0055】
なお、上記第二および第三の実施の形態において、ボルト22やピン32で凸部21、31を形成する構成としたが、その設置本数は要求される条件によって適宜設定すればよく、例えば2列、あるいは3列以上に並べて配置する等しても良い。
【0056】
また、ボルト22やピン32の形状や構成についても、覆工体本体3と裏込充填材4の付着強度を高めることができるのであれば、上記に挙げた以外のいかなるものを採用しても良い。
【0057】
また、上記第一ないし第三の実施の形態において、鋼製のセグメントS1,S2,S3を用いたが、もちろんコンクリート製のセグメントにも本発明の技術を適用することができる。コンクリート製のセグメントの場合には、セグメントの製作時に凹凸を成形により形成しても良い。また、ボルト22やピン32等を用いるのであれば、アンカー部材等によってこれらを固定すればよい。
もちろん、凹凸6や凸部21,31だけでなく、セグメントの外面に凹部を形成するような構成としても良い。
さらには、凹部や凸部を形成するために設けた上記フラットバー7やエキスパンドメタル18、縞鋼板19、ボルト22、ピン32等は、これらのうちから複数のものを組み合わせて使用するようにしても良い。
【0058】
さらに、シールドトンネル1、1’、1”については、円形断面に限らず、各種断面形状のシールドトンネルであっても良い。例えば、図11に示すような、断面視矩形で、また複数の空間を備えるシールドトンネル41等、あらゆる構造のトンネルに対して上記構成を適用可能である。
【0059】
加えて、用いるシールド掘削機については、上記シールド掘削機10に限らず、いかなる構成のものを用いても良い。例えば、裏込充填材4の充填性を高めるために、充填した裏込充填材4を加圧するプレス機構等を備えても良い。
【0060】
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない範囲内であれば、いかなる構成を採用しても良く、また上記したような構成を適宜選択的に組み合わせたものとしても良いのは言うまでもない。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係るセグメントによれば、セグメントには、セグメントを組み立てたときにトンネルの外周側となる面に、その外周側に打設される裏込充填材との付着強度を高めるため、セグメントに形成された穴からその外周側に向けて突出させたピンが設けられ、ピンとしてボルトが用いられ、ボルトは、セグメントの内周面側に取り付けられたナットにその基端部が固定された構成となっている。
これにより、セグメントと裏込充填材との付着強度が高められるので、セグメントと裏込充填材との一体化を図ることができる。したがって、セグメントと、裏込充填材からなる層とで、トンネルに作用する土圧や水圧等の荷重を受け持つよう設計することが可能となる。その結果、トンネルの強度および健全性を確保したうえで、セグメントの部材厚さ等を最小限として、セグメントのコストを抑えてトンネル全体を経済的に施工することが可能となる。
また、ボルトがセグメントの内周面側に取り付けられたナットに固定される構成となっていることにより、ボルトのセットも容易に行うことができ、この点においても低コスト化に貢献することができる。さらに、ボルトの外周面に形成された螺条によって、裏込充填材に対する付着強度が一層高められる効果もある。
【0063】
請求項に係るセグメントによれば、セグメントには、セグメントを組み立てたときにトンネルの外周側となる面に、その外周側に打設される裏込充填材との付着強度を高めるため、セグメントに形成された穴からその外周側に向けて突出させたピンが設けられ、ピンの基端部には、ピンの径方向に張り出す係止部が形成され、ピンは、係止部を穴に係止させることによって基端部が固定された構成となっている。
これにより、セグメントと裏込充填材との付着強度が高められるので、セグメントと裏込充填材との一体化を図ることができる。したがって、セグメントと、裏込充填材からなる層とで、トンネルに作用する土圧や水圧等の荷重を受け持つよう設計することが可能となる。その結果、トンネルの強度および健全性を確保したうえで、セグメントの部材厚さ等を最小限として、セグメントのコストを抑えてトンネル全体を経済的に施工することが可能となる。
そして、セグメントの内周側からピンを単に打ち込むのみでピンのセット作業が完了するため、この点においても作業の容易化によるコスト低減に寄与できる
【0068】
請求項に係るセグメントを用いたシールド工法によれば、予め、トンネルの覆工体本体を形成するセグメントには、セグメントを組み上げたときにトンネルの外周側となる面に穴を形成しておき、シールド掘削機で地山に形成した掘削孔内に、セグメントを組み上げて覆工体本体を構築し、しかる後に覆工体本体と掘削孔との隙間に裏込充填材を充填するようにし、シールド掘削機のテールシールが穴を通過した後に、ピンを穴からセグメントの外周面側に向けて突出させるようにした構成となっている。
このようにしてピンをセグメントの外周面側に突出させると、その外周側に打設された裏込充填材が硬化すればこのピンは突出した状態で固定され、覆工体本体には凸部が形成されたこととなる。これによっても請求項1に係るシールドトンネルを構築することができる。
また、施工時には、シールド掘削機のテールシールがセグメントに形成された穴を通過した後に、ピンを突出させるようにしたので、ピンがテールシールに接触することがなく、シールド掘削機のメンテナンスの容易化を図ることができ、これによってもシールドトンネルの経済的な施工を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るシールドトンネルおよびそれに用いるセグメントならびにシールド工法の第一の実施の形態であって、前記シールドトンネルの立断面図である。
【図2】 前記セグメントの一例であって、凹凸が形成されたセグメントの外面の一部を示す斜視図である。
【図3】 前記シールド工法を適用してシールドトンネルを構築している状態を示す側断面図である。
【図4】 前記セグメントの他の一例を示す斜視図である。
【図5】 同セグメントのさらに他の例であって、前記セグメントの外面を示す平面図である。
【図6】 本発明に係るシールドトンネルおよびそれに用いるセグメントならびにシールド工法の第二の実施の形態であって、前記シールドトンネルの立断面図である。
【図7】 前記セグメントを補強するための補強部材を示す平面図および側断面図である。
【図8】 前記シールド工法を適用してシールドトンネルを構築している状態を示す側断面図である。
【図9】 本発明に係るシールドトンネルおよびそれに用いるセグメントならびにシールド工法の第三の実施の形態であって、前記シールドトンネルの一部を示す側断面図である。
【図10】 前記セグメントの要部を示す斜視図である。
【図11】 本発明に係るシールドトンネルおよびそれに用いるセグメントならびにシールド工法の他の適用例を示す立断面図である。
【符号の説明】
1、1’、1”、41 シールドトンネル
2 掘削穴
3 覆工体本体
4 裏込充填材
6 凹凸(凹部、凸部)
7 フラットバー(鋼製部材)
15 テールシール
18 エキスパンドメタル(鋼製部材)
19 縞鋼板(板状材料)
21、31 凸部
22 ボルト(ピン)
23 ボルト穴(穴)
32 ピン
35 穴
36 テーパ部(係止部)
G 地山
S1、S2、S3 セグメント

Claims (3)

  1. トンネルの覆工体として用いられるセグメントであって、
    該セグメントには、該セグメントを組み立てたときに前記トンネルの外周側となる面に、その外周側に打設される裏込充填材との付着強度を高めるため、前記セグメントに形成された穴からその外周側に向けて突出させたピンが設けられ、
    前記ピンとしてボルトが用いられ、該ボルトは、前記セグメントの内周面側に取り付けられたナットにその基端部が固定されていることを特徴とするセグメント。
  2. トンネルの覆工体として用いられるセグメントであって、
    該セグメントには、該セグメントを組み立てたときに前記トンネルの外周側となる面に、その外周側に打設される裏込充填材との付着強度を高めるため、前記セグメントに形成された穴からその外周側に向けて突出させたピンが設けられ、
    該ピンの基端部には、該ピンの径方向に張り出す係止部が形成され、
    該ピンは、前記係止部を前記穴に係止させることによって前記基端部が固定されていることを特徴とするセグメント。
  3. トンネルを構築するためのセグメントを用いたシールド工法であって、
    予め、前記トンネルの覆工体本体を形成するセグメントには、該セグメントを組み上げたときに前記トンネルの外周側となる面に穴を形成しておき、
    シールド掘削機で地山に形成した掘削孔内に、前記セグメントを組み上げて前記覆工体本体を構築し、しかる後に前記覆工体本体と前記掘削孔との隙間に裏込充填材を充填するようにし、
    前記シールド掘削機のテールシールが前記穴を通過した後に、ピンを前記穴から前記セグメントの外周面側に向けて突出させるようにしたことを特徴とするセグメントを用いたシールド工法。
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